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西山学報 45 (19970731) 03一谷 彊「バウムテスト診断的解釈の理論と技法」

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全文

(1)

診断的解釈

技法

 谷

Basic

 

Theory

 

and

 

Techniques

 

for

 

Psychodiagnostic

Interpretation

 

of

 

the

 

Koch

s

 

Baumtest

Tree

Drawing

Test

Tsuyoshi

 

ICHITANI

抜萃 (抄 録 ):コ ッ ホ (Koch , K )の バ ウ ム テス ト (樹 木 画テ ス ト)の 心 理 診断 的解   釈に 際 し ては, 描出の 発 達 的 側 面, 筆蹟学 的 側 面 , 及 び空間象徴的 側 面 を主た   る

3

側 面と して焦 点をあわ せつ つ , 統 合 的に解釈 して い こ と が重 視 さ れて い   る。 本研究 で は,これ らの 諸 側 面 につ い て の投影法的 な 理 論 ない し概念につ い   て論 述 し, その の ち, 臨床 的 事 例につ い て 具体 的に診 断 的解 釈 を展 開する こ と   に より,利 用 者の便宜 に供 し たい バ ウ ム テ ス ト 診 断 的 解 釈 の 理 論 と 技 法

Abstract

: In  the  present  study ,  the  author   refers   to  the  main   basic  and   the

  theoretical  aspects of the 

Koch

’s 

Baumtest

 (Tree −

Drawing

 

Test

), that is, the

  deve】opmental  or  formationaD  aspect   the graphological aspect   and  the

  Raumsymbolik 

(space  symbolismic  aspect ). 

These

 three aspects , to the present

  writer , seems  to be the very  important ones  

for

 the valid  and  renable  diagnestic

 

interpretations

 of the 

Baumtest

. 

On

 the 

basis

 of these three aspects  the concrete

  diagnostic interpretations of some  clinical  cases  are  also  presented for the

  convenience  of the users  of this test.

Key

 

Words

Koch

’s 

Baumtest

Tree

Drawing

 

Test

), 

develop

皿 ent. graphology ,

  Raumsymbolik (space  symbolis 皿)psychodiagnosis

検 索語 バ ムテ ス 樹 木画ス ト), 発達 ,筆 蹟 学 , 空間象徴理論, 心理診 断。 ※ 謝 辞 :本研 究に際 し,徳 島 文理大 学 教 授 林 勝 造博士 に厚く謝 意 を 表 し ま す。 ま た,貴 重    な資 料をご提 供 頂い た村地秀子先生 吉田兵一先生 田浩一先生 に も厚くお礼 申し上      げ ま す。な お,バ ム テス トに ご協 力い た だ き診 断 的 解 釈のた めに お力そ え 下さっ た児    童 ・生徒の々 に心よ りお礼 申し上 げ, 今後更に研 鑽い た し ま すこ と を 紙 面 を借 りて謝      辞と させ てい た だ き ます。

1

(2)

西 山 学 報

 

ム テ ス トの診 断 的解 釈に さい して は,

 

発 達 的 側 面,

  筆

蹟 学 的側 面,

 

空 間 象徴 的 側 面の

3

側 面 に

点をあて て行 うこ とが 一一般 に重 視 さ れ て い る。 しか し, これ らは相互 に

密接

な関 連が あっ て , 別 個に取 扱 うこ と に は

少の

理 が

る。 けれ ども, 記 述に さい して は 一 応, 個々 に取扱 わ ざる をえない の で , 便宜 上 , こ

した 順

に し た が っ て述べ てい くこ とに したい 。  

1

.バ ス トの 発達 的検 討 :

 

1

Koch

, 

K

コ ッ ホ

の 発 達 的

検 討

  

発達 指標

的項 目につ い て

 

原 著の

Der

 

Baumtest

こ こ で は

1976

年 版

7

版 を使 用 。 こ れ は

1957

3

の重 版で ある。)で , 彼は 「 発達テ ス トと して の バ ム テ ス ト

pp

4g

76)

Der

 

Baumtest

 als 

Entwicklungstest

とい う章 を設

し,

描 画 的 表 現の発 達, 年 齢 的早 期型

幼児

,統 計 的基礎 な どに言 及し た

の ち,

線幹 (

Die

 

Strichstamm )

一線 枝 (

Der

 

Strichast>

, 二 線 幹, 直交 枝

直 線)

, 水 平 枝, 空 間 倒 置

Raumverlagerungen

下 縁 立, 幹 下 直 などにつ い て発 達 的傾 向 をみてい る。

 

次い で , 「大 き さの比

率 (

Die

 

Gr6Benverhaltnisse

」 の

を設

定 (

PP

77

90

, 幹 と樹 冠 との 平 均の 高さ や その 比

, 上 の 長さ

樹 冠 の高さ

の         強 調, 下 の長 さ (幹の 高さ

の 強調,

冠の 左 右の 幅 などにつ い て統

的         資 料 に 基づ い て発 達 的 傾 向 を検 討 して い る。 加 えて , 巻

末 (

PP

247

258

に 「バ ウ ム

i

の た め の 表

TabeHen

 zur  

Baumstatistik

付 加

して, 幼

児 (

6

7

か ら中学

3

15

16

まで の 健

常児 (

女 別と 込 み

6

17

養 護 学 校 精

滞児

29

歳の 精 神 遅 滞 者, 未 熟 練 労 働 者

15

20

, 商業 従

者 (

20

35

歳 )黒 人 (

14

18

な ど デ ータを詳 細に掲 載 して い この 巻 末の 統 計 表の た めの指 標 的項 目は , 全

58項

目 に わ た っ て い る。

1

は同書の

P

59

に掲 げ ら れて い る早 期 型

幼児

の図式で ある。

被 験 者

幼児 (

6

7 歳

255 名

小 学 生

1

〜小

8

1723

, 中学生

中 ] 〜

3

657

名 (

: こ

戦前

日本の学 校 制 度に ほ ぼ対 応 して い る。

, 精 神 遅 滞 児 (者

は全 体 として

1018

6

29

未熟練労

者 (

15

歳以 上

598

名, 商

業従事

者は

66

名 (

20

35

歳 )

, 黒人 は

22

名 (

14

18

とな っ て い る。

 

2

と図

3

と は ,い つ かの指 標 項 目につ い て ,

Koch

, 

K

.の もの と, 我

(3)

  1      2      3

  8      9       10

      14   13

γ

β

  15         16 22       23       24 25 26       27 バ ウ ム テ ス ト 診 断 的 解 釈 の 理 論 と 技 法 〔図 1〕年齢的早期 型 (幼児型〉の 図式 (上掲 書 ,

P

59

) が国で津 田 らが 中 心 とな っ て検 討 した もの (一一谷 ・林 ・津田

1968)

とで

る。 両

を比 較 して み る と, 一 漸 減,二線 枝の漸 増, 直交 枝の 漸 減は, 両 者

応 し た結 果 を示 してい る が, 実 と幹下縁立 (

Frnchte

Stammbasis

 auf 

Blattrand

で は

, 

Koch

, 

K

.の デ ー タで は 一貫 して 減 少 傾 向 を示 すが ,私 ど もの もの で は幼 児 期か ら小 学 校 低 学 年で は, その

齢 期 よ りもや や 出現 率は高い れ ども,

Koch

. 

K

.の デ ー タ の ように は着 実に 減 少

る傾

を示 さない 。 国吉 ら

1962 )

の デ ー タ で は, む しろ, 上記の

5

項 目につ い て

Koch

, 

K

.に近い 傾

の デ ー タを得て い る。

 

こ の よ うに して

して み る と,

Koch

, 

K

.が, 原著の 「

Der

 

Baumtest

」 の 巻

掲 載

してい る

58

の指 標 項 目につ い ての 発 達 的な統 計デ ー タの

や, 原 著の本 文 中に

掲載

して い る

達 的デ ー タ の表 との あい だ に , 重 して掲 載 さ れ てい る もの とそ うで ない の とが

るこ と, また, 重 複

掲載

されて い る もの で も, 本 文 中の 統 計 数 値 と巻 末の統

計数値

とを

応づ けて試 算 し て み る と,必 ず しもぴ っ た り と合致 しない 指 標 項 目のある こ とが見 受 け ら

3

(4)

西 山 学 報 比 較 表 % oo go 8° ・・ 60 50 40 30 aD 100 幼 ノ、12  3  4  56  78 :lr’ 11  m 〔図

2

〕Koch , K .に よ るバ ウ ム ス ト統 計デ ータ の 例

   

Koch

, 

K

1976

 

Baumtest

, pp ,

249

250

の 図示 ,男 女込み , 第

7

版) % 9080 70605040302010 〔 年 長 》 〔 年 少 ) 〔図

3

〕 日本で の発達 的資 料 (一谷 ・林 ・津田,1968)     〔図 5 との 関 連で 5 項 目につ 図 示 れ た。 しか し, 全 体 的に は, 著 し く大 きな誤 差 を示 す もの は な く, 計

上 か らみ て

許容範

囲 と

えて よい

程度

っ た。

(5)

 Koch

, 

K

,の と りあ げて い る

58

個の 指 標 項 目は , 発 達 的 な精 神 遅 滞 児

者)

の グ ル ー プの デ ー タ も考 慮 に入 れて , 有 効な発 達

指標

と な り

る も の は, 私 た ちが こ れ まで

検 討

し て

た もの など も考

に入 れて み て も,

十分な精査 は な し えて い い が,

大 体 半 数 程

目 に

ちつ

に 思 われ る。

 

次 に, 私ど もが い ろ い ろ と検 討 した結 果, 現 時 点で比 較 的 明 らか に な っ た こ とは 次の点である。 すなわ ち, 先の 図

1

に掲 げた 「年 齢早期 児 型

の 図

」 をみ る と, こ の 図

に該 当 す る もの と して

27

種 を例 示

1

の 中 の 番 号 ) してい る。

Koch

, 

K

.は, こ れ ら に つ い て 「

Der

 

Baumtest

」 (第

7

版 ) の 原著の 巻 末統 計 表の デ ー タ を 数値 計 算 す る に さい して,本 文 中で 説 明して い こ と と対応づ て み る と以 下 挙 げ うな か っ た。 その こ とを図

1

と原 著

7

の 巻

とで

応させ て列

して み る と次σ)よ うで ある。 バ ウ ム テ ス ト 診 断 的 解 釈 の 理 論 と 技 法 ・ 原 著

巻 末

指標

項 目

L

       

        ● o ク 〃 ク 〃 ク ク 〃 〃 〃 ク 〃 〃 〃 〃 ク

3

   

 

4

.      

5

.    

   

8

 

 

9

 

5

−一

(6)

西 山 学 報 ・ 原

で の 指 標 項

12

Aste

 

bis

  zum  

Boden

(根元 まで

                          

の 枝

は, 図

1

で は, 例 示 な       し。 ・

  

   

   

  

13

Tief

iegende

 

Aste

分 離 し て

       

い とこ ろに ある枝

は , 図

1

で       ‘ま, 

6

, 

7

, 

12

, 

130

(註

指 標 項 目番 号

12

13

につ い て は,

13

 

関 して は 「 下枝」

4

をい っ

 

て い る よ うで, こ の指 標 項 目

13

の な か

 

に,

12

根 元 まで の 枝

め て い る

   

え られる面 もある。 し か し, 、い ず

 

れ に せ よ, 幼 児型 と み るの か, そ れ と       〔図

4

〕冠 下枝の例

   

も年 齢 的 退 行 とみ るの か の点で は, そ

 

れ な りに重 要な

標 とな りうる こ とに な る。 ・ 原

巻 末で の 指 標 項 目番 号

33

Stammbasis

  auf 

Blatrand (

幹 下

                          

縁 立

は, 図

1

で は,

23

を例       示 と して い る。 ・

 

   

   

 

34

Gerade

 

Stammbasis

ま た

       

Stammbasis

 

gerade

      は , 図

1

で は,

23

を 例 示 と して       い る。

註)

こ の

2

標 項 目便宜 つ の 図式

1

23 )

で代 表

 

させ てい る の か ど

か不 明

る。 ・ 原著

標 項 目番 号

 

27

Raumverlagerungen

空 間倒 置 )

       

は , 図

1

で は

10

11

13

14

       

18

20

を例示。 ・

   〃            

16

Sonnenrad

 und  

Blumenformen

                          

日 ま わ り状 と花の

は, 図

      1

で は,

8

9

を例 示。

(7)

                     

                     

・ 原 著 巻 末で の

番号

10

                   

                     

 

こ の ような点 を みる と, 重 複 して と りあげて い る場 合 と, 同 じ もの をち が っ た視 点で とりあ げて い る場 合 とがあっ て, 非 常に複 雑煩 瑣 な

印象

ける。 私 たちの 発 達 的研 究で は, で きる だ け

Koch

, 

K

.の精 神に沿 っ て, 上 に挙 げたよ うな部 分 的混 乱を 避 け る よ うに努め た が, 今 後の検 討 も ま た れ るとこ ろ である。

 

今ひ とつ 重要な点は, 原

本文

中や巻 末の 統 計デ ー タ の

み て み る と, 指 標 項 目の なか に は, 加 齢に伴っ て も 一し て 現 率 の や

の がある とい っ た ぐあい に,横軸 に年 齢 をとっ た と

にこ れ と平行 した形の グラ フにつ い て は , む しろ, 特

的な

特殊

指 標

特 殊サ イ ン

と み た方が よい だろ うと考え られ る

標 項 目 も見

けられ る。 こうした問題 が残 るこ とも今 後の

検討

課題で ある。

 

考 えて み る と ,恐 ら く

Koch

, 

K

.は, こ うし た 大量の デ ー

, 極め て 忠 実に

量化 する こ とに傾

して きたの だ が,

独力

で黙々 とデー タ を整 理 し て きた た め に, 全 体につ い て 十

に吟味 する

裕 もな い ままに,

若 く

して 他 界 し た と

えら れる ふ し も あ る。 その 点で も,で き る だ け

Koch

, 

K

精 神沿 た 形で, 各 方 面か らの

資料

を つ きあわ せ た り また そ れ 以

に, 個 々 の指 標 項 目に つ い 操 作 的規

を明

確化

し て デ ー タを整 理 するこ とが のぞ まれる とこ ろである。

 

まで み て き た諸 点が今 後の課 題 と して 残 さ れて い る面も あ る が, 大 局 的 には,

Koch

, 

K

.の発達 傾向 資料 と,我が 国で私 ど もが検 討 した も の とが よ く

るこ と は注 目

で ある。 しか し,

Koch

, 

K

で は, 年 齢 的上 限はせ い ぜ い

20

30

歳 代 あた りまで で そ れ 以 上の 年齢につ い て は あま り 資 料が集め られてい ない 。 そこ で , 以 下 で は, 樹 木 画 を全

と して みた と きの 「幹と樹 冠 との比

」 や 「画 面 (所 与の

環境)

に対 して描出 され た樹

が どれ くらい の

:分 量

で使用 されて い る か ?」 の 「画 面の バ ウ ム テ ス ト 診 断 的 解 釈 の 理 論 と 技 法 一

7

(8)

使 用量」 などにつ い て , 高齢 者 まで に わ た っ て み てみ るこ と に したい 。

 

2

.「

と冠

との 比 率」 の発 達 的傾

西 山 学 報  

Koch

, 

K

そ の 原 著

Der

 

Baumtest

(第

7

版 ,

1976

;第

3

1957

の 重 版

の 「大

さ の比 率」 (

PP

77

90

の 章 で, 幹 と冠 (樹冠

との 比率 の 発 達傾

を示 して い る。 そ れ を図示 した もの が 図

5

で ある。

幼稚

, 精 神 遅 滞 児 (軽 度 ), 初 級 学 校 生 徒 (小 学 校 に 相 〇 一 〇 鴎. 爵 11.3 幼 稚 園 児 OHO 吩, 臼 精 神 遅 滞 児 IL3 〇 一 〇 寸.

9

113 初 級 学 校 生 徒 9013 卜, oo 中 級 学 校 生 徒 〔図

5

Koch

に よる樹 冠と幹の さの比率

    

Koch

, K . Der Baumtest .1976 , P .89)

, 及び中

級学校

徒 (

中 学 校に相 当

につ い て ま と め た もの で ,すべ て冠 (樹冠

さ を

10

と した ときの幹の

さ を示して い る。 これにつ い て , 山下 真 理 子 (

1982

) が ,我が 国の 児 童 ・生 徒 すべ て健 常 児

につ い て検 討 した結果 を, 「育 心 理 学 研究」 (日本教 育心理学 会刊)に報 告 した の が 図

6

と図

7

とで ある。 図

6

Koch

, 

K

.の もの

5 )

に対 応 し た図 で あり, 図

7

は, 樹冠 の左 半 分の

10

と した と

の ,

半 分の 幅の 年 齢 的変 化 を示 して い る。 (こ れ は, 図

5

Koch

, 

K

,の もの で い うと左 右の 幅 の比 率の , ]

0

11

3

応 す る もの で ある。) 幹 と冠 の 比率は, 山 下の研 究で は, 小学 校 を低, 中, 高学 年に区 分 して お り,

Koch

, 

K

の もの に比 し て, よ り細か く検 討 さ れて お り, 注日 に

する。 幹 と冠 との比

年齢 的

変化は,

Kech

, 

K

,の もの と極 めて よ く対応 し て お り, 年 代 (時代

を 超 え て.一貫 した もの で

る こ とが 示 唆 さ れて い の左右の 幅の 比 率は,

Koch

, 

K

の で は , 左 半 分 を

10

と した とき, 発達 的に みて, 右 半分 は 一 貫 して

11

3

とい

う値

とな っ て い る

5

参照)

が ,

下 (

1982

)で は,

女 と もに学 年に よっ て一貫 した傾

は み られ ない が ,全 体 と して は ,

11

か ら

11

3

た りの 値 を示 して い

齢 的に多 少の 動 揺は あ る が ,

Koch

K

の 示し た もの よ

や や

を示 す もの の

の示 し た値に 近い わ りで 変 動す る数値を示 して お り,総 体 的に は , 左 幅よ り も右 幅が や や広

(9)

くなる とい にある。 総 じて , 左 幅と

幅 との 比 は, ほ ぼ 一

と な るこ と を示 してい る。 こ れ に加 えて, さ ら に高 年 齢にい た る までの 資 料に つ い て樹 冠 と幹と の比 率 をとっ て

して みた もの を, 小 林

子, 山 下 真 理子,津田 浩一 ら を中 心 に検討 して み た とこ ろ 図

8

C

1988

の よ うになっ た。 この 比率の 加 齢的

変化

は,つ り針

U

字 型に なっ て お り,一般 にい わ れ る と こ ろ の, とr. 「 と 子 ど 幼 稚 園 児

12

 

11b

校 1 ・ 2 年 生

中 学 生 小 学 校 5・ 6 年 生 小 学 校 3・ 4 年 生 〔図

6

〕各年 齢段 階の樹 冠と幹の高 さの比 率 値

 10

9

(山 下,

1982

) 。

1urli

ur1

 

 

u r

    幼  少

12

 

3

 

4

 

5

 

6

 中

12

 

3

      年     齢 (学 年) 〔図

7

〕 樹冠の左半分に対する右 半 分の 幅の

    

比率 (b 値)の 年 齢 的変化

1982

) バ ウ ム テ ス ト 診 断 的 解 釈 の 理 論 と 技 法 もに か える とい わ れ る 側

を示

, 注 目に値 する結 果 と考 え ら れ る もの で ある。

 

Koch

, 

K

と, 上の さ (上の

の 強 調 は, 筆蹟学的 に, 知的         一精 神 的 動 性

Lebhaftigkeit)

宇 宙

的 な もの, 超

覚 的 な もの

Ubersinnlichen

而上 的な もの

, そ して観 念へ の

心の

存在

示唆

し て い る。 つ ま り, 超 感

的 な もの へ の

帰依

, 知 的優 位, 精神 的傾

, 精

, 理 想主

,願 望 世 界 (

Wunschwelt

;理 想 社 会

の 強 調 自 己 顕示 欲

Geltungsbedttrfnis

, 自己意識 (

SelbstbewBtsein

, 自負, うぬ ぼ れ

9

(10)

西 山 学 報   斟 映 V 華 瓦 e 珈 溺     ε 〉 ( 巴

。 〔 轄 S 斟 殳 げ ) 董 醐 3

ε x δ 〕 韓 S 副 階 く 匪 畝 θ 斟 所     ( 『 ) 〈 〔 9 ) 20 OU 8 17  (38} 16 54 3 2 11 1 1     11 − 10 9 87 ρ 05 4

 

    …    

 

      も      ノ       、  ,O 118       o’       (88) (b=a) ) ) ゜

Lr

Tr

一 一 「一 「 一 「 一 一 「       幼  小  小  中  高  大     30歳 代   50歳 代   70歳代       稚  学  学  学            i        l                校        40歳 代  60歳 代       團

         底 垂

〔図

8

〕 冠 と幹の比率の加齢 的変化

   

(一谷, 相田,小林 ,津田, 山下, 弘田, 林, 国吉, 松 井, 1988)

Einbildung )

, 精

感 応 力, 熱 狂, 狂 心, 激 情 的 (さ しせ まっ た熱 情 性

冠 部が炎型 の と き

,名 誉欲 (

Ehrgeiz

,誇大妄想, 現 実 感

の欠 如, … 無 意識 (= が動 機 となる)か ら とい こと が少 ない 創 造 的 (sch ◎pfend

面 的

Oberflachlichkeit

軽 率性 (

Fluchtigkeit

を示 唆

し,

た, 過

さを示

す個

々 の 症例 の な か に は この

徴 表

が退

性格

を もつ こ と もある と して い る

Koch

, 

K

. 

Der

 

Baumtest

第 7

版, 

PP

83

84

。 また, 下 の長 さ

 

(下の 高さ

の強 調 (幹の高 さの強調

は , 身 体性 と物 質         性の生 動 性 (

Lebhaftigkeit

)つ ま り, 本 能 性 と無 意 識 性の 活 動 を表 現 して

(11)

, …

本能性 (

本能的

活動

無意

性 (

意識 的 な もの

を 起 点 と して生 きて い る, 感性的 な もの へ の 生動性, 低い 意識性, 未覚 醒 的

unerwacht

発 育 抑 制

性 (

unreif

, 退

してい る, 遅

して い る,

幼 児

的 な どを

要 約 的に みて

)解

釈 適応可能 としてい る。 (独 語版, 第

7

版,

PP

83

85

。  こ の ような

Koch

, 

K

.の 解 釈 仮 説を参 考 と しつ つ , こ こ に み た 結 果 を な が めて み る と,現 代 社 会 との関連 , ま た, 加齢との 関連に おい て, 示唆に 富んだ もの と考 えてい る。

3

.画 面の使 用 量

使 用面 積

と加齢 的 変 化

 

ス トに用い る画 面 を, 含 畜的に, 各 個 人の

間 的, 空間的 な

境 と

えると, 画 面に樹

を描 出する に さい してそれ ぞ れの

被験者

の 使 用 する面積の広 さ (樹 木の大 きさ

が ,林 勝 造

士の い

ところの ,

人の 「持 ち歩 空 間」 と考 えて, 発達的,

齢 的に どの よ うに変

してい

か を検 討 する こ とも重要な意 味を もつ もの と考え ら れ る。 その こ と を私 た ちは小林 敏 子 津田浩一,山下 真理子ら を 中心 に , 図

9

に 示すよ

法で 吟 味 ・検討 した (一谷 ・相 田 ・ 小 林 ・

田 ・山下 ・

田 ・

・国 吉 ・松 井,

1988

。 具

0

・ 〔図

9

〕 画 面の割 方法      (一谷 ら,

1988

) バ ウ ム テ ス ト 診 断 的 解 釈 の 理 論 と 技 法 体 的 に は, 画 面

A4

判 画 用紙

を, 縦に

20

等 分,横に

14

等 分, 合計

20

×

14

 =

280

ス 目に等 分 割 した 。 さらに空 間象 徴 との 関 係 をみ るの に, 全

を縦 ・

と もに

2

合計

2

×

2

4

分割 して図

9

の よ うに ,

A

B

C

, 

D

域 と

命名

した。 つ ま り, 右上の 領 域が

A

, 左上 の 領域が

B

, 左下 の領 域が

C

, 右下の領域が

D

領域

となる。

各領

域は

70

のマ ス 目 か ら な っ てい る。 全

T 領

Total

) と

命 名

して , 加 齢 とと もに どの よ うに変 化 するか をみ た。 ここ で は

T

域 (

画 面に対 して

樹木

描 出に

使

用 し たマ ス 目全 体 )の 加 齢 的変 化 をみ て み る。 〔

A

B

, 

C

, 

D

の各 領 域の使 用 量につ い て は, 空 間象

との 関連で, の ち に言 及

るこ とに したい 。

 

結 果は, 図

10

に み る よ うで ある。 先 に見て きた幹 と樹 冠 との 比

率 (

8

とは逆の形で, い わゆる 逆

U

字型 とな っ てい る。 性別 で み る と, こ の 一

11

(12)

 

T

領 域 ( 領 域 全 体 〉 で の 使 用 量 西   山   学   報 大 学 生 高 校 生 中 学 生 小 学 生 ( 高 ) 小 学 生 ( 中 ) 小 学 生 ( 低 ) 幼 稚 園 児

30

歳 代

40

   

50

歳   歳 代     代 み)

60

     

70

歳    歳 代    代 〔図10〕

T

領域 (領域全体 )に おける使 用 量 の年 齢と性 別に よる変化 (一谷 ら,

1988

) 逆

U

型 が ,男性で は や や左 側 (中, 高, 大学生あた り

にあ り 高校生 で ピークに達して い

性で は や や右 側にその ピ ークがあ り ,

30

歳 代,

40

歳 代 あた りに ある とい う結 。 そ して 男女と もに,

50

歳 代で使 用 量が減 り, 以後は男 女 間に差がみ とめ られない 。 同時に 低 年齢 の に目を

けると,

稚 園 児や小 学生 で は画面の

使

用 量に著 しい ひ らき が な く, 中, 高校 生で は男子の

が女 子 よ り画 面 を広 く使 て樹 木を描 出 してい る が, 大

生の 段 階で は差 がな く こ こで逆転 して ,

30

代,

40

歳 代で女 子の方が

木を広

画 面 を使 用 して描出 し てい るこ とが うか がえる。

 

一般 的, 常 識的にい われ る “ 老 年 期に入 る と赤ん

にかえる” とい

とが, こ こ に は示 されて い る ように思える 男性と女性 との あい だで , 使 用面 積が大 きくなる年 齢期にズ レの る とう現 象 , 現代の 社 会的様 相

(13)

の諸 側 面と 関連づ

み る と , この 結 果が示 す含 畜 的 意 味は理解可 能 な面 が ある よ

に思 えるの で ある。

  4

.発達 的側 面 につ い て の要 約

 

  指 標 的項 目につ い て は,

Koch

, 

K

.の挙 げた もの の うちで ,

安 定

した

  

発 達 傾 向 を示 す もの は,

58

目の

ち,

約半数程度

で, 今

さ らに詳     細 な検討 を要 す る。

 

 

幹 と

冠 との比率は, 発 達 的に安 定 した結 果 を示 し, それ が もつ 心    理学的意 味 と も よ く対 応 する。

 

  画 面に対 し て描出 さ れ た 樹 木画 の 面

(広 さ

は, 発達的 にみ て も,

  

心理 学 的 意 味 と よく対 応 し,解 釈や診 断に有 効 な指 標 とな りうると思     わ れ る。

 

ll

.バ ム テス トで の

的 側面 :

  Koch

, 

K

.の 英 語 版の 著 書 (

The

 

Tree

 

Test

The

 

Tree

Drawing

 

Test

 as

An

 

Aid

 

in

 

Psychodiagnosis

1952 ) [

・一

「バ ウム テ ス ト ー

樹木

画に よる 人格 診 断 法

 

」, 日本 文化 科 学 社

刊]

検 討

して み る と, 「わ れ わ , さっ そ く,

蹟 学の 原 理 を新 しい 方 法で 用い る こ と を学ば ね ば な ら ない 。 書 字 はその性 質か らし て左か ら右へ と向か っ て “ 現 わ れ”, “ 生 ずる” の に対 して は本来下 か ら上 に向か っ て伸びる。 …書 字の展 開は 自我の 地 点か ら右 方へ であ が , 木の 場 合は下 か ら上で あっ て , 人

の発 達 も自然 な方 向にある

にな ぞ らえる こ とが で

る。 す なわ

   越

ち, さらに は前 バ ウ ム テ ス ト 診 断 的 解 釈 の 理 論 と 技 法 の 発 達は根に は じ ま り,

か ら成 長し, そこか ら上方,左 右,

。 … …」 (上 掲 訳 書 ;

P

8

と述べ て い る。 ま た, 「が 下 か ら上 に

か っ て伸 び るこ とは,

くの 意

を示唆 する。 つ ま り, 無 意 識か ら意 識へ , もっ て生 ま れ た

能 か ら その 実現へ の発展, 時 間 的に み た場 合はその人の生活 史 (観 察に よ れ ば, 早 期の 強い 体験は

の ほ

に, 最 近の もの は上

に示 さ れ る 傾

が ある

な どがそれで ある」 (上掲 訳 書 ;

P

9

な ど と も述べ て い る。 こ う した記 述は 随所に認め られ,

蹟 学的 研 究 の 成果が 空 間象 徴理論の 背 景

部分

的にせ よ

介 在

して い るこ と を 示 唆 する もの である。 従っ て , 上 に記 載 し た ような記 述につ い て は , 次の 空 間

徴につ い て の項を設 けた さい に考 察す る こ とに したい 。

 

こ こで 注 目して お きた い の は,

蹟 学 的研 究 成

や その

が, バ ウ 一

13

(14)

西 山 学 報 ム テス トで は

に 融 合 した形で関 連づ られて い る もの と考 えたい 。 し か し,

蹟 学 的観

が , 比 較 的 その ま まの 形で関

して い る とこ ろは, 訳 書

P

24

の 「

筆蹟学

推」 の 項で ある が, こ こ で は 主 に, “ 棍 棒 状の 書 字” と関 連づ て, 外 に ゆ くほ ど太 くなっ た枝 をか く人につ い て 言及 し て い 。 その他の箇 所 に 目を通 して み る と, 訳書

PP

99

100)

, 『 木テス ト施 行の た めの 表』 の なかの 「

特徴

変化

」 の 項で ,

圧 の

変化

に つ い て触 れて お り, その あ と,

圧の 消失, 濃さ, 濃さの 欠 如 , ゆ た か さ, 単 純

につ い て 言 及 して い るが , こ の た りはか な り直 接 的に筆蹟 学上 の

圧 , 運

, な どに

れて い る とこ ろ と考 えられ る。 ちな み に, 初 心者で は, と りわ け,

訳 書

P

53

2

樹 木

テ ス ト施

の た めの

」 か ら

P

109

まで の とこ ろ を手 引 き書 的 に用い て, 具 体 的 な 指 標 項 目

徴 :

Merkma1 )

に 関連づ て樹

画 を解

する こ とが

い 。 そ うな る と, こ こ で述べ

特 徴

変化

目 は, 具 体 的に 図

化 した図を掲 載 してい な い の で, よ く見 落 とすこ とが

い よ

で ある。 その他に は, 特に運

圧 な ど に関係 して い る と思わ れ る とこ ろ は, (全 般 的に

蹟 学 的 な観 点に 依 拠 して い る とい こ ともで きる が

表 面 」 (訳書

P

60

62

, 「 乱

な線 か らで きてい る 冠

書 P

77

, 「

に み ら れ 不 連 続 な線

書 P

78

, 「

縞 影

で か か れ た冠 部」

訳書

P

85

, 「 明 暗」 (訳 書

P

86

な どで あろ う。 な お ,訳 書で は,補 遺 「に お ト の研 究」 (訳 書

P

111

以 下

の なか で , 国吉政 一士 が説 的 て お ら れ る 「’

ts

テ ス ト的

』 の

ちの 「運

の 動

訳 書

PP

133

137

の とこ ろ や, 『

3

. 人格 診 断 補 助 手 段 と して の ス ト』 (訳書

P

141

以 下

の なか の 「非行 少 年(

1

>」

訳 書

PP

143

147)

な どは, 運

圧 を

考慮

した

濃淡

など を重

して み て お ら れ る の で

参考

に なる。       ふ え ん

 

以 上の よ うに み て くる と,

蹟 学 的側面は , 空間

徴的 側 面 に も敷 衍 さ れてい る と と

に ,

広 く

各 種

指標

的項 目

Merkmal

に も溶 け込んだ 形で含 蓄さ れて い る とみ て もよ く, 上 に掲 げた指 標的項 目の み に限られ て い る もの で はない よ

えら れ る。 そ

う意

味 合い で も, 筆 蹟 学 的側 面 は樹 木描 出の 診 断的 解釈に さい して重要な役 割 を果た し て い るが, 広

各側 面 に 浸透 して 考え られてい る もの と もみ る こ と がで きるの で は なか ろ

(15)

うか。

 

皿. バ ス トでの 空 間

徴 的 側 面 :

 

英 訳 書 の 「 人 間 」 (

PP

4

7

の項で , 

Koch

, 

K

.は, ヘ ル マ ン ・ ル トブル ン ナ ー

Hermann

 

Hiltbrunner

と ば を引 用 して,

植 物

で は, すべ ては外 に向 かお

とする, い わゆ る

の もの で あるが, 人 間の

体構

造 はあら ゆ る もの が内に

かい , 中心の 器

に よっ て

成 され,

統制

さ れてい る 閉鎖 系の もの で ある こ とに言 及 して い る。 そ して, 樹 木 画に表 現 され る もの は, 真の 外 観で は な く, む しろ, 内にある もの の 分 泌 物であ り, 内な る もの の

働 きであっ て …

投 影

” ぞ あるこ と を強 調 してい る。 そ して,

則は

な る もの を

し出す こ とで

り, 人 間の心 が その 法 則 に従 うのだ とい こ と を重視 して い る。 そ して, 空 間 象 徴に関 して は, 厂

fi

で の

蹟 学 的側 面」 (上掲

で 述べ た よ

に,

再 度 く りか え

こ とになる が

, 厂

書字

展 開

で は, 自

の 地 点 か ら右 方へ で あるが ,

の場 合は下か ら上 であ り, 人 間の発 達 も木に な ぞ らえるこ とがで きる。」

訳 書

P

8

とい

こ とな どに言 及 して い る

詳 細 は訳 書 及び, 上掲の ア ン ダ ー こ ろ を参 照 。       ま さ

 

こ の こ とは正 し

, 空 間

象徴

に関

る もの に

及 してい る と

えて よい 。

 

そこ で , こ う した言 及 が た しか な もの か ど う か をた しか めるた めに私 ど もが, 小林

子 ,津田浩 一 , 山 下

理 子 ら を 中心 に

討 した結 果に触れて み て み よ う。

画 面の 使 用 領域 の 加 齢 的変

化》

 

すで に前に掲 げた (「

1

発 達 的検 討 」 の 「

3

.画 面の 使 用 量 (使 用 面 積

の加 齢 的変 化」 の とこ ろ の

9

を再 度み て い た だ き た い 。 (詳 細 につ い て は再 掲 を避け る。) 領 域

A

(画 面 右上

B

(画 面 左 上

C

画 面 左 下

, 

D

0

各領

域 を,

稚 園 児か ら

70

歳 代の 高 齢 者 まで につ い て (全 体で 約

1400

, 樹 木 描 出に さい て, どの程 度 用い て い る か の 広さ

積)

をみ てみ た。

これ は, 前 掲の

T

領 域 (画 面に対 して木を描 出 する の に どれ だけの広 さを, 全 体 と して用 い て い る か をみ た もの で ある。

の 樹 木 描 出の 広さ を , 図

9

に ある よ うに,

A

, 

B

, 

C

, 

D

及 び

O

の そ れ ぞ れの 領域 に分けて みて み た もの で

る。

バ ウ ム テ ス ト 診 断 的 解 釈 の 理 論 と 技 法

15

(16)

る       る         ヨ         ヨ     B 領 域 の 使 用 量 2 4         ヨ       ヨ               A 領 域 の 使 用 量       西 山 学           量   曲 。

D

          用 化 次 た

00

・ 代

幼 稚 園 児

 

幻 齢 傾 の 恥           } 年 對 線 ー           囲 の 信           〔 70 歳 代 50 − 60 歳 代 30 〜 40 歳 代 齢 大 学 中 高 校     年 小 ( 低 高 ) 幼 稚 園 児 報 〔図 11−1〕

A

(右 上) 領 域の 使用量  の 年 齢 (男 女 込み〉に よ る変化  (註) 傾向分 析の 結 果は, 一次 曲    線 及び二次 曲線の成 分が そ れ ぞ   れ 有 意で あっ た。 (F、c、,1495〕=    

17

68

, p < .

001

 

Fqcl

1495

  222

.59 ,

 p

< .

OOI

)   2   2

1

i

、 量 1 1   3   3

8

,・

el

 2

、 量 2 2 70 歳 代 50 − 60 歳 代 30 − 40 歳 代         齢 大 学 中 高 校         年 小 ( 低 高 〉 幼 稚 園 児 70 歳 代 50 〜 60 歳 代 30 〜 如 歳 代 齢 大 学 中 高 校     年 小 ( 低 高 ) 幼 稚 園 児 〔図

ll

3

C

(左 下)領域 の 使用 量  の 年齢 女 込 み)に よ る 変化  (註 傾向分析の 結果は, 一次 曲    線 及び二次曲線の成 分 が そ れ ぞ   れ 有 意で あっ た。 (Flq 」4g5 )=    

7

ユ.

85

, p 〈 .

001

 :

Fqa

,]4gr,)≡   

20

19

, p< 。

001

) 〔図

11

4

D

(右 下)領 域 の 使 用量  の年 齢 (男女 込み)に よ る 変 化  (註 傾向分析の果 は一次 曲    線 及び 二次 曲線の成 分が そ れ ぞ    れ有意 で あっ た。 (

Fla

.1495)=    

20

32

, p< .

001

 :Fq ‘1、1495) =   

39

44

, p< .

OO1

(17)

  50

48

St

 46

量 42 40       幼 小 中 大 305070

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      高      代 代       年    齢 〔図

11

5

0

(中央 部 )領 域の 使用量の 年齢 (男女込 み)に よ る変化  (註)傾 向分 析の 結果次 曲線 及び二次 曲線の成 分が それぞ れ有 意で あ っ た 。    (Fla ,ユ495 )=

16

33

, p〈 .

001

Fqa

,1495,=

77

98

, p< .

001

) バ ウ ム テ ス ト 診 断 的 解 釈 の 理 論 と 技 法

 

結 果は, 図

11

1

か ら

11

5

し た りで ある。 右上 の

A

領域 は中 学 ・

高校

生 か ら

30

40

歳 代にかけ て使用量が

い が, それ 以後は減 少 す る。 しか し,幼 稚 園 児の レベ ル ほ ど に は減 ら ない 。 左上 の

B

領域は, 中

生や 大 学 生の あた りで

使

用 量 が大 き く, これ を中心に した 逆

U

字 型となっ てい る。 左 下の

C

領域の使 用 量は,

, 小 ,中 ・多 く , 以後 右下 が りの 傾

を示す 使 用 量 とな り, 高齢 者で は使 用 量 が少ない 。

下 の

D

領 域は逆

J

字型の 分布を示 し, 中 ・

生 あた りで

い が, 以 後の

年齢

で は次

に減 る。 しか し, 幼, 小 で は高 齢 者ほ どに は減 らない 。

0

領域

中 央部

は大体 逆

U 字

型の分

を示 してい る。 以 上 の こ とか ら わ かる こ とは

  

i

) 全 体 と して 中高生 ,大 学 生か ら

30

40

に か て は , 樹 木の

   

描出 が 広 い 面 積 を占め て お り, 大 きい樹

を描出する こ とが

か が

   

え,

所与

の 環境

画面

に大 きな広が りをみ せ る。 つ ま り所 与の 環

   

に対 して , 広い 個 人

空 間 を持 ち歩い て い るこ とが うか が える。

  

ii

右上の

A

領域 は 「生へ 対 決

域 と さ れ , こ れは

   

で は発 達 的に み て使用 が 少 ない 。 他の領 域の

使

用と

せ て み る と

   

き, 木の 描出 が小 さい こと が わ か る。

  

iii

) 高齢 者

で は相 対 的に

領 域の

使

量 が小さ く, 従っ て 樹

の 絵が 17 一

(18)

西 山 学 報      小 さ くて, 持 ち歩 く個人 的空 間が小 さい (狭い ) こ とが うか が える。

    

しか し, 右上 (

A

領 域

の 使用 はみ ら れ,

終末

, 目標, 死 な ど を示       唆 して い る。

  

iv)幼 児

で は左下の

c

域 の使 用が大 き く, 発 端, 幼 児 期へ の固

    

退 行の 傾 向が, 他の年 齢 群 よ り大 きい こ とを示 して い る。

  

v

上 と下 とい

う方 向性

で み て み る と,

幼 児

で は下 の領 域 の使用 が全                

    

体 と して

く, 高齢 者で は上の

使

用 が

い こ とが

えられ る。 下 は                                                                                

    

物 質性, 下 意 識, 無 意 識, 集 合 的 無 意 識 など と と もに, 林 勝 造

   

で は, 地 盤 , 拠 点

よ りどこ ろ

, 本 能, 衝 動 な どが示 唆 さ

    

れ て お り, 幼 児の 心 的 特 性 との 対 応が

えら れ る し, 上 は意識,

       

   

神性

神性

, 超

感覚

的な ど と ともに, や は り林 勝 造 博士 の試 案で は,

    

的,

高潔

, 目

抽象

的 な ど も

示唆

さ れ て お

高 齢者

の心

      特微 と よ く対 応 す る の で あ る。 な どで あ る。 そ こ で , 画 面 を

4

分 割 し た

A

B

, 

C

, 

D

の使 用量 を

年 齢

ご とに ,

使

用 量の

い 領 域か ら順 位で 示 して み る と, 表

1

の ように なる。 表

1

 

4

分割 下位 領 域 (

A

B

, 

C

, 

D

領域 )の使 用 量の順 位 (一谷 ら,

1988

) 幼稚 園児 小 学 生 (低) 小 学生 仲 ) 小 学 生 塙 ) 中学 生 高校 生 大 学生 30歳 代 4G歳 代 50歳代 60歳代 70歳 代 23 .51 .53 .5131212121 。51 .51 .51 .51 .51 .51 .51 .51 .51 ,5151 .5 男 子 13 .51 .53 ,5243434343 .53 .5343434343 .53 .5 1.53 .52312121212L5L5L5L51 .51 .51 .51 .51 .51 .51 ,51 .5 女 子 1.53 .51434343434343434343434 23 .51 .53 ,512 .51212121 .51 .51 .51 .51 .51.51 .51 .51 .51 ,51 。5L5 全 体 13 .51 .53 .52 .54343434343434343434 (註):各マ ス 目の 中の右上 が A 領 域, 左上 が B 領 域, 左 ドが C 領 域, 右 「がD 領 域の順 位 を   示す。 こ の表で , た と え ば ,幼 稚 園 ・男 子のマ ス をみ る と, こ のマ ス の 中が さ らに

4

分割

されて い るが,

上 が

A

上が

B

下が

C

下が

D

の領 域 を示 して い る。

他の マ ス 目の 中 につ い て も同

そ して ,

使

用 量

使 用 面

積 )

に順

して ある。

3

5

3

5

とな っ て い るの は, 右上 と右下 との 使用面 積 に 差 が な か っ たの で (

3

4

)÷

2

3

5

と してあ る。 (

1

5

1

5

や ,

2

5

2

5

につ い て も同様の操 作で計 算 し て ある。) 表中

(19)

の 下欄の 「 」 をみ て い く と, 幼稚 園児で は

C

領 域

左下

の 使 用 量が 多く, 次い で

B

領域 (左上) となっ て お り,左 半 分 の

使

が 目立つ 。 小 学

校低 学

年で も左 半 分の使 用が 目立つ 。 小 学 校 中 学 年か ら,高 校 生 あた りま で は ,

B

領 域

左上

の使 用量 が多い こ と が わ か る。 “ 生へ の傍 観 ”

受動

を使 用 する分 量が

い こ とは, 生 活 的に み て

, 家 庭 など に依 存 する面の

い こ とか ら十 分 考え ら れる点で は なかろ うか。 それ 以後の 年 齢で は生 涯にわ た っ て, 上 半 分の使 用が

くなっ て い る。 ま とめてみ ると, 図

12

に示 した ものが私た ちの グル ー研 究による使用領域 の 年齢 的 変化 で , 図

13

Koch

, 

K

.に よ る 「置 き

Legetest)

(独 語 版,

7

版,

1976

P

34

)で の生

Lebenslinie)

の 図で ある。 両 者 の には,

の 上へ あが て い く傾

には ちが い る もの の, 左下 と右下 の領 域が き わ めて よ く

応 して い る こ と は注目すべ き点で は ない か と考 えてい る。

B

A

C

D

〔図12〕私 どもの結 果 水 準

終末

〔図

13

〕KQch における 生命線 (Lebensrinie) バ ウ ム テ ス ト 診 断 的 解 釈 の 理 論 と 技 法

 

14

K

。ch, 

K

.が

GrUnwald

に よ る空 間 図式

Raumschema )

げて い る もの で ある。

Koch

, 

K

.は

えて い る空 間

徴の

え方に つ い て,       ふ え ん こ の図

敷衍

して い る。

 

樹 木 描出 に おい て, 今 まで,画 面の

用 の 発 達 的 検 討 をして きた が, 生 涯に わ たっ て み た とき, 特に前 掲の 表

1

や, 図

12

と図

13

とを, この 図

14

と 関連 づ け て み る と,注 目すべ

こ とがみ られる。 左上

C

領 域

は, 発

, 退行, 早期 段 階 (幼 児期

へ の 固着 など を示 唆 し, 先 述 の 結 果で幼 稚 園児 に

い こ と と関連 性 を持つ よ うで ある。 小学 校 低中学年で は左 (

B

C

領域 )を多 く用い ,母, 過去 性な ど と 関連が ふ か い

期で も ある。 小

学校 高

や 中, 高 校 あた りで は

B 領

域 が

意で, 生へ の傍 観 (消 極 性の領 域

相 当

し, 思

期 にあ りつ つ も, な お, 心理 的に, 表 面 一

19

(20)

西 月 学 空 気 空 虚 無 光,宇 憧 憬 退 却

   

報         母       過 去性     内向 (性 ) 端 生 源 発 誕 起 水   精 神 超感覚 性    物 質

1

無 意 識 集合的 無 意 識 火焔 絶頂 (頂点 ) 目的 (目標) 終 末 死 父 未来 外向 (性) 物質 地獄 頽廃 (衰微 ) 悪魔 大 地 (土) 〔図14〕 GrUnwald に よる空 間 図式 (Raumschema )

   

Koch

, 

K

語 版 , 第

7

版, 1976 ,  P .35 ) の 行 動 とは 別に内面 的に は, こ の ような 状 態 に あ るこ とも考え られ る。 そ れ 以

年齢

で は上 の領域 (

A

B

領域 )の 使 用が

く, 精神 性, 超 感覚 性 と と もに対 環 境 的に も相 当に意 識的 で, 高 齢 者で は, 目

頂点

ない し終 末, 死 な ど を考 える

ご ろ で ある こ と な ど と も対 応 す るの で ある。

Koch

K

.が示

をえ たこ の

GrUnwald

空 間 図式は, 図

14

に掲げ られて い る内容 が 全面的 に支 持 しうる もの で は ない に せ よ, この ように所与 の環境 にお け る被 験 者のあ り方 をか な り示唆 的に投

影す

る もの と

えられ るの である。

 

独 語 版 (

Der

 

Baunltest

: Der 

Baumzeichnenversuch

  als

psych

diagnostisches

 

HilfsmitteL

7

版 (第

3

版の 重 版 ),

1976 )

に は, 上

掲 の

GrUnwald

に よ る 空 間 図 式 と と もに

Max

 

Pulver

に よる 領

Zonentheorie

の ため の 空 間 図式 と して の 十 字 (の 象 徴 )を掲 げて い

P

31

) 〔

15参

。 この 図では次の よ

説 明

され て い る。

C

L

感 受 性 領域 の と 過去との 関係。 内向性。 過 去の もの , 《破 棄 さ

(21)

L

0

C

u

R

〔図

15

Max

 

Pulver

に よ る 領 域 理論の ため の       空間 図式 と して の十字       (K .Koch , 独 語版, 第

7

版, 

P

31

) ・ 意 識の 内 容に よる意 味 群

C

R

感 受 性 領 域  耒 来 (目標 ) との 関係。 外 向 性。 未 来 性,

未 来

 

の もの ),

に 入 れ よ う

 

と努め て い る もの 必 要  な もの 。 ・ 意 識の 形 式に よる意 味 群

0

:超 個 人 的 な意識, 理性   (知 性 ) の 形 式 また は形

 態

L

C

R

人 的 な 生

 

意 識, 経 験 的 な 自我 意 識。

U

:無意識 を深 く横たえた  下 意 識u バ ウ ム テ ス ト 診 断 的 解 釈 の 埋 論 と 技 法

0

:知 性 的 (理 性 的

, 精神的, 倫 理 一教 的 な 領 域 , 精神的 感

L

C

R

感受

, 個人 主

, 意 識 的

面生 活,

精神

的で状  況にあっ た感 受 性。

U

物 質 , 身体 的な もの , 性 的 な もの, 集 合 的 象徴の生 産, 心 的 外 傷とそ

 

れに似 た

近 似 し た

状態。

 

こと ば の 使 用 法や意 味に は, かな りニ ュ ア ン ス の 異 なっ た もの が 入 っ て い る が,

GrUnwald

の 図 式 と関

づ ける と, 対 応 して い る面 もあ り, 注

R

する もの と思

 

い ろい ろ記述 すべ こ と も

い が, 一 , 発 達 的側面, 筆 蹟 学 的側面 及 び 空 間 象 徴 的側 面 につ い て, バ ウ ム テ ス トの診 断 的 解 釈の 基礎 となる部 分 につ い て の 概 要 をみ て きた。 そ こ で , この テ ス トの 診 断的

解 釈

へ の ,

 

的 な手 順 ない は留 意 点な どをま とめ て み るこ に したい 。  

N

.バ ム テ ス ト診 断 的 解 釈の手 順と留 意 点 :

 

Koch

, 

K

.の英 訳 版の訳 書 (コ ッ ホ著 :林 ・国吉 ・一 谷訳, 日本 文 化 科学 社 刊

ウ ム ス ト」 の

前 半

にあた る 「概 論」 の とこ ろ で は, バ ウ ム テ ス 診 断 的解 釈 に とっ て重 要 なこ とが らを きわ め て示 唆 に富んだ形で記

21

−一.

参照

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