弘前大学教育学部紀要 第
94号 :
91‑104(2005年
10月)
Bull.Fac.Educ.HirosakiUniv.94:91‑104(Oct.2005)91
病院に勤務す る看護師の専門職性の実践 に関す る研究
ASt ud yo nPr a c t i c eo fPr o f e s s i o na l i s mo fNur s e sWo r ki ngi na Ho s pi t a l
葛 西 敦 子*
AtsukoKASAI●
【 論文要 旨
】近年の看護職の向上 はめざましく,専 門職
(profession)として認め られるべ く,努力がなされている
。看護職が専 門職 として認め られるためには,看護職 としての専 門職性
(professinalism)を発揮す ることが 必須 となる
。看護実践 における専 門職性の発揮が求め られる
。A県
H市 にある
16病院に勤務する看護師
1,007名か らの 「 看護職の専 門職性」への実践 に関 して調査 した結果,次の結語 を得た。
1
.「 看護職の専 門職性」の構成す る下位概念の中では, 【 1 . クライエ ン トの総合的理解
】, 【
5.患者の権利 の尊重 と擁護 】 , 【
2.専 門的知識 と技術 に基づ く看護実践】の順で,看護実践の取 り組みにおいて 自己評 価 の高い ものであった。逆 に
【4.専 門職 としての成長】
,【6.他職種 との連携, リー ダー シップ能力】
は低かった。
2.
経験年数別,職位別の比較 においては,質問項 目
24の うちほ とん どの項 目にカイ二乗検定において有意 差 をみ とめ,経験年数 を重ね,職位 も上がることによって,専 門職性 を発揮 していた。
3.
看護師の専門職性の実践 においては.《クライエ ン トの総合的理解 と責任の 自覚》 に最 も専 門職性 を発揮 し, 看護実践 していた。次いで 《 専門的知識 と技術 に基づ く看護実践, 専門職 としての 自律性お よび成長≫
であった。《 研究的取 り組み≫は最 も実践 されてお らず,《 研究的取 り組み≫がで きるような教育環境, 職場環境が望 まれる。
キーワー ド:看蔑師,専門職性,看護実践, クラスター分析
Ⅰ.緒言
わが国では,少子 ・高齢化の進展,医療の高度 化 ・専 門化 などの看護 を巡 る状況の変化 により, 看護サー ビスを必要 とする人々の割合 は増大 し, 看護職員 には今後 ます ます高い知識 ・技術が求め られている
。近年の看護職の向上 はめざましく, 専 門職
(profession)として認め られるべ く,努 力がなされている
。看護職が専 門職 として確立す るためには
,2つの意味での専 門性が高め られな ければな らない
1・2)。1つは看護の専 門職 としての 独 自性, もう1 つは看護の専 門性 の中での専 門分 化である
。専 門職 としての確固たる土台を高める 努力が必要であるとい う考え方 と,資質の向上 を 図るための分業が必要 である とい う考 え方であ る。専門職 としての独 自性 を高めるためには,香 護 職 すべ て の 人 に求 め られ る ジ ェネ ラ リス ト
(generalist)
としての力量である
。ジェネラリス トには,特定の領域 に限 らずに,幅広い知識 と技 術 を身につけ, どのような対象 に対 して も看護独 自の機能 を発揮することが求め られる
。看護職の 中での専門分化はこのようなジェネラリス トの存 在が あ って, スペ シャ リス ト
(specialist)の役 割が明確 となる
。スペ シャリス ト養成のため, 日 本看護協会は
1994年専 門看護師 ・認定看護師制度 を発足 させた
。1996年 に専 門看護師が,そ して翌
1997年 には認定看護師が初めて誕生 した。 これ ら スペ シャリス トが臨床の場 に浸透するのは, まだ まだ先のことである
。そのため,看護職はジェネ ラリス トとしてその専門職性 を発揮 しなければな らない。看護実践 における専門職性の発揮が求め られる
。看護職が専 門職 として認め られ社会的評価 を得 るには, 現在就業 している看護職者一人ひとりが,
*弘前大学教育学部教育保健講座
DepartmentofSchoolHealthScience,FacultyofEducation,HirosakiUniversity
9 2 葛 西 敦 子 その専 門職性 を発揮することにはかな らない。本
研究では看護師は看護業務の中で どの ようにその 専 門職性 を発揮 し,実践 しているのか を明かに し,
さらにどの部分 を強化 していけばよ り専 門職性が 高 まるのか を明かにす ることを目的 とし,調査 し た。
看護職員 には保健 師,助産師,看護師,准看護 師の四種がある
。本研究では,看護専 門職 とは 日 本看護系大学協議会
3)でい うところの看護師,保 健師,助産師 とす る
。また,本研究では看護職員 のなかで も,最 も多い看護師 を対象 とした。
Ⅰ.
研究対象および方法
1.研 究対象
A
県
H市 には病 院が
16施設 あ る
。研 究対象 は, それ ら
16病 院すべ て に勤務 してい る看 護 師 と し た。調査時 において
16病 院の うち最 も規模 の大 き な病 院 は,病 床数
626床 の
H大学 医学部 附属病 院 であ り
,A県 内唯一の特定機能病 院で もある
。そ の他 に,急性期病床の病 院,慢性期病床 ( 療養型 病床群)の病 院,精神科専 門病院があ り,病床数 は
372床 か ら
60床 までであった。病 院 に よっては 労働条件,勤務体制,環境等種 々様 々である
。そ のことは看護師の専 門職性への実践 に十分影響す ることである
。しか し,本研究 はその ような状況 の中で,一人ひ とりの看護師が専 門職性 を発揮す ることで社会的に評価 されてい くもの と考 えた。
そ して専 門職性の発揮 によ り看護師 自らが労働条 件,勤務体制,環境等 をも変貌 させ るもの と期待 す る
。また, 日本 にお ける
A県
H市 とい う限 られ た地域 の病 院で就業 している看護師 を対象 とした ことは,本研究の限界ではある
。しか し,池域医 療の場 において,それぞれの機能 を有 した病院が 存在す ることか ら,それは 日本のいずれの地域 で 勤務す る看護師に も共通す る ものであ り,対象者 か らは本研究の 目的 を調査で きる もの と考 えた。
調査 にあたっては, まず病 院の看護部長,総看 護師長, または看護師長 にお会い し,研究計画書 と調査用紙 を提示 した。そ して,本研究の趣 旨を 説明 し,調査 の了解 を得 た。調査結果の分析 は, あ くまで も看護師間での比較検討 をす ることで, 病院間での比較検討 は しない ことを話 した。調査 時現在の看護師数 は
1,303名であった。
2.
研究方法 1)質問紙調査法
研究方法 は質問紙調査法であ り,回答 は無記名, 自記式,配布留置調査 であった。封筒 に調査用紙 と本研究のお願いの文書 を入れ,個人個人に配布 で きるよう準備 した。調査のお願いの文書 には倫 理的措置 として 目的お よび配慮事項 を明記 した。
各病院の看護部長,稔看護師長, または看護師 長の ところに,看護師の人数分の調査用紙 を持参 した。 さらに各部署の看護師長 を通 して看護師‑
の調査用紙の配布 と回収 をお願い した。 回答 した 調査用紙 は封筒 に入れ密封 して もらい, プライバ シーの保護 に留意 した。持参 してか ら約
2‑3週間 後 に回収 にでかけた。
調査時期 は,
2000年
7月
3日か ら
31日までであっ た。
2)調査用紙の作成
調査 内容 は,間1 .個人の特性,
間2.職場や仕 事 につ いての実状,
間3.自分 自身の看護 師 とし ての専 門職性へ の実践,
間4.専 門職 としての要 件 に対す る考 え,
間5.専 門職 としての意識,
間6.専 門職 として高い社会的評価 を得 るための条件,
間7.看護職者 としての考 え,
間8.施設内の研修 や学習環境 について,
間9.施設外 の研修や学習 環境 について,
間10.自分 自身の学習活動 につい てであった。本論文 は,看護師 としての専 門職性 へ の実践 を中心 にまとめた ものである
。調査 内容 については,本調査 開始前 に看護師
10名 にプ レテス トを実施 し,修正 した。
調査 にあたっては,筆者の作成 した 「 看護職の 専 門職性」 を構成す る概念
4)の設問項 目を無作為 に並べ変 えた。各項 目に対 して,
5段 階の評定尺 度によって
,5.非常 によ く当てはまる,
4.少 し当 てはまる,
3.どち らともいえない
,2.あ ま り当て はまらない,1 . 全 く当てはまらない,で回答 して
もらった。
3)分析方法
デー タの分析 は
SPSS6.1
JforMacintoshを用 い, カイ二乗検定 を行 った。「 看護職の専 門職性」
の各項 目に対 して得 られた 回答結果 は, クラス ター分析
(clusteranalysis)を行 った。
クラス ター分析
5,6)とは,お互い に似 ている も
の どう Lを一つ のか た ま り
(cluster)に ま とめ
てグループ化す る分析方法である
。本研究では,
病院に勤務する看護師の専 門職性の実践 に関する研究
距 離 速 度 に はユ ー ク リ ッ ド距 離
(Euclideandis‑ tance)を用 い た。 ク ラス ター化 の方法 は,
UPG‑MA(UnweightedPair‑Group Methodusing ArithmaticAverage,
算 術 平 均 を使 っ た 重 み な
しペ ア ・グルー プ法 ) と も呼 ばれ る グルー プ間平 均 連結法 を用 い た。
ク ラス ター分析 の結果 はデ ン ドロ グラム ( 樹 形 図) に よって表 わ され る
。デ ン ドログ ラムの上 部 の距離 を表 わ した線 が ク ラス ター 間の相対 的距 離 を示 してい る
。その相 対 的距 離 が近 けれ ば近 い ほ どクラス ター 間, また は ク ラス ター内の 固体 どう Lは類似性 が高 い とい うわけで あ る
。本研 究 にお いて は ク ラス ターの個 数,つ ま りい くつ の分類 が
93
で きるか とい うこ とを問題 とす るので は な く
,「 看 護職 の専 門職性 」へ の実践 が どの ような ま とま り に表 わ され るかが重要 で あ る と考 え, ク ラス ター 化 した。
Ⅱ.
結 果
1 .有効 回答者 の属性
調査 時現在 ,対象 と した
16病 院 に勤務 してい る 看 護 師
1,303名 の うち, 調 査 用 萩 を配 布 で きた の は
1,273名 で あ っ た。 そ の うち の 回収 数 は
1,142名 ( 回収 率
89.7%)であ り,有効 回答者 数 は
1,007名 ( 有 効 回答率
88.2%)であ った。
有効 回答者 の属性 ( 表 1) は,性 別 で は女性
971表 1 有効回答者の属性
人数 ( %) 性 別 女性
971(96.4)男性
36 (3.6)年齢 平均
36.3±9.9歳 最低
20歳 最 高
63歳
( 管理職 )
48.6±5.8歳 (中間管理 職 )
43.2±6.4歳 ( ス タ ッフナース
)34.2±9. 4歳
婚姻 の有無 既 婚 未婚
45132 (5 (4512..
9)1) 離別 .死 別
60 (6.0)同居家族 平均 最 少
31.人
5±1.9人 最多
11人
一般 の
最 終学歴 中学校 卒業
16 (1.6)高等学校 卒業
719 (71.4)短期大学 卒業
258 (25.6)大学 卒業
13 (1.3)大学 院修 士 課程修 了
1 ( 0. 1)
卒業 した
2年課程 専 門学校 高等学校 衛 生看 護科専 攻科
2729 (0 (227..0)7)看 護基礎 短期 大学
441(1(043..8)1)教 育課程
3年課程 専 門学校
短期 大学
257 (25.5)n ‑
1,007人数 ( %)
臨床
経験 年数
1‑ 3年 目
125 (12.4) 4‑10年 目
289 (28.7) ll‑20年 目
294 (29.2) 21年 目以上
299 (29.7)平均
14.6±9. 4年
最短
1年 目 最 長
40年 目
職位 ( 管理 職 )
6 (0.6)看 護部長 .稔看 護 師長
副看 護 部長
1(0.
1)看 護 師長
47 (469 (6..9)7)(中間管理 職 )
副看 護 師長
主任
53 (5.3)主任補佐
82l0 (l(811.
.4)1) ( ス タ ッフナース)
看護 師
日本看護協
会への加入 の有無 加入 してい る 加入 してい ない
63371(6 (6336..2)8)学会 .研 加 入 してい る
67337 (0 (6732..2)8)加 入学会 .研 究会 の数
究会
へ
の平均
1.3±0.6加 入 の 最 少
1有 無 最多
6加入 してい ない
外来
116 (ll.5)ⅠCU,CCU,NⅠCU
,手術 室
123 (12.2)複 数部署, その他
71(7. 1)
94
葛 西 敦 子
名
(96. 4%) ,男性
36名
(3.6%)であ った。年齢 は平均
36.3±9.9歳であった。職位別の平均年齢 は, 管理職
48.6±5.8歳,中間管理職
43.2±6. 4歳,ス タッ
フナース
34.2±9. 4歳であった。
一 般 の最 終 学 歴 は, 高 等 学 校
719名
(71.4%)が最 も多 く,次いで短期大学
258名
(25.6%) ,中 学校
16名
(1.6%) ,大学
13名 (
1.3%)であ り,大 学院は1名 ( 0
.1%)のみであった。
卒業 した看護基礎教育課程 は
3年課程 の専 門学 校
441名
(43.8%),
2年 課 程 の 専 門 学 校
279名
(27.7%),
3年 課程 の短期 大学
257名
(25.5%)の 順であった。大学は
9名
(0.9%)であった。
臨床経験年数は平均
14.6±9. 4年であった。
職位別では, 看護師
820名
(81.4%)が最 も多 く, 看護師長
69名
(6.9%),主任
53名
(5.3%)の順で あった。
2.
看護師の専門職性への実践
1
) 「 看護職の専 門職性
」を構成 す る下位概念 とその各項 目の回答割合
「 看護職の専門職性」を構成す る概念 として,【 1 . クライエ ン トの総合的理解
】【2.専 門的知識 と技 術 に基づ く看護実践
】【3.問題解決能力
】【4.辛 門職 としての成長
】【5.患者の権利の尊重 と擁護
】【6.
他職種 との連携, リーダー シ ップ能力
】【7.社会的責任
】【8.専門職 としての 自律性】 とい う
8つの下位概念 を抽 出 し, これ らの概念 を説明す
るため に,
3つずつの項 目を設 け,それ に対 して の回答割合 を示 したのが図1である
。̀ 当てはまる'と回答 したことに注 目するため, 図
1では
5.非常 に よ く当ては まる
,4.少 し当ては まる, と回答 した ものの割合の合計の数値 を示 し た。
̀ 当てはまる'の回答割合が多かったのは,
〔5.私は,患者のプライバ シーの権利 を保護するため に,個人 に関す る情報 を守 るように努めている〕
93.
1%,
〔15.私 は,患者 の生命 を尊重 し, また 人 間 と しての尊厳 お よび権利 を尊重 してい る〕
87.3%
, 〔 1 .私 は,患者 を一人の人間 として総合 的に理解す るように している
〕86.5%の順であっ た。
逆 に ̀ 当てはまる'の回答割合が少なかったの は,
〔4.私は,医療や看護学の発展 に貢献するよ うに,看護 に関 して研 究的取 り組みを している〕
17.8%
,
〔23.私 は,患者 の援助 のため に,他の 医療職者 と協働す る中で調整役 としての リーダー
シップを発揮す るように している
〕36.1%,
〔16.私は,看護職の一人 として社会の求めに対 して積 極的に貢献 している
〕40.6%の順であった。
続いて,各下位概念の各
3つの項 目それぞれの 回答の合計 を各下位概念の回答割合 とし,図
2に 示 した。例 えば 【 1 . クライエ ン トの総合的理解】
は 〔 1 .私 は,患者 を一人の人 間 として総合 的に 理解するように している〕 ,
〔13.私 は,患者の身 体的 ・精神的側面ばか りでな く,生活習慣や生活 環境 を含めた 日常生活全般か らも理解するように している〕 ,
〔22.私 は,患者の疾患 にのみ注 目す るのではな く,患者やその家族 をも理解するよう に努めている〕の
3項 目の回答の合計 とした。図
2は ̀ 当てはまる' と回答 した者の割合の合計 を高 い順 に示 した ものである
。下位概念で
,̀ 当てはまる'の回答割合が多かっ た の は, 【 1 . ク ラ イ エ ン トの 総 合 的 理 解 】
79.5%,【5.
患者の権利の尊重 と擁護
】76.9%,【2.専 門的知識 と技術 に基づ く看護実践
】73.6%の順
となった。
逆 に ̀ 当てはまる'の回答割合が少なかったの は,
【4.専 門職 としての成長
】42. 4%,
【6.他職 種 との連携, リー ダー シップ能力
】55.6%であっ た。
2)
「 看護職 の専門職性」 を構成 する下位概念 を説明する各項 目における属性別比較
「 看護職の専 門職性」 を構成す る下位概念 を説
明する各項 目を最終学歴,経験年数,職位別でカ
イ二乗検定 を行 い,表
2に示 した。最終学歴であ
る中学校卒,高等学校卒,短期大学卒,大学 ・大
学院卒 との比較では,
〔4.私 は,医療や看護学の
発展 に貢献するように,看護 に関 して研究的取 り
組み を している
〕〔13.私 は,患者 の身体 的 ・精
神的側面ばか りでな く,生活習慣や生活環境 を含
めた 日常生活全般 か らも理解す る ように してい
る〕の項 目に有意差があ り,大学 ・大学院卒業が
他の最終学歴に比較 して ̀ 当てはまる'の回答割
合が多かった。経験年数の
1‑3年 目
,4‑10年 目,
ll‑20年 目
,21年 目以上での比較や職位の管理職,
中間管理職,ス タッフナースでの比較では,ほと
ん どの項 目で有意差が認め られ,経験年数では
21年 目以上, 職位では管理職において ̀ 当てはまる'
の回答割合が多かった。
病院に勤務する看護師の専門職性の実践に関する研究
95O LO 20 30 40 80 60 70 80 90 1C
n=1.007 } 井批 J=く当て杜tも 四 少 し当てhLtも E] どち らともいえない Eg も*り笥てはt らない 由 全
く
当てfltらない図
1「 看護職 の専門職性」 を構成 す る下位概念 とその各項 目の回答割合
96
【
L クライエントの総合的理解】
【 5 . 患者の権利の尊重と擁穫】
【
2 .専門的知識と技術に基づく看護実践】
【 &専門恥としての自律性】
【 7 .社会 的責任】
【a
開溝解決能力】
【 6 . 他称種との連携、リーダーシップ能力】
【
4専門職としての成長】
葛 西 敦 子
欺字は ̀ 非常によく当てはまる' ̀ 少し当てはまる'の回答割合の合計 と̀ 当てはまる'
0 20 40 60 80 1(
n‑1.007
圏 非常によく当てはまるE; l 少し当てはまる 田 どちらともいえない E S lぁまり当てはまらない国 全く当てはまらない
図
2「 看護職の専門職性」 を構成する下位概念の回答割合
3) 「 看 護職 の専 門職性
」項 目の クラス ター分 析 の結果 と回答割合
「 看 護職 の専 門職性 」 の質 問項 目は, 回答者 自 身のそれへ の実践 を尋 ねた ものである
。看護業務 の中で どの ようにその看護師 としての専 門職性 を 発揮 しているのか,それが どの ようにクラス ター
を形成 しているのか を分析 してみた。
図
3は, ク ラス ター分析 結果 のデ ン ドログ ラム を示 した。 テ ン ドログ ラムのNum.
17( 質 問項 目
17で あ る) か ら
23まで,Num.
7か ら
5まで, そ し てNum . 4のそれぞれで クラス ター を形成 している のが見 て取 れ る
。この こ とか ら 3つ の ク ラス ター の解 とし, どの項 目が どの クラス ターに所属 して いるか を表
3で確 認 した。 それ による と, 第1クラ ス ター は 質 問 項 目1
,2,5 ,7,8 ,9,1
3,1
5,
22, 第2 ク ラ ス タ ー は 質 問 項 目
3,6,1
0,ll, 12,14,1
6,1
7,1
8,1
9,2
0,21 ,23 ,2
4,そ し て第
3クラス ターには質問項 目
4が所属 していた。
次 に集塊 一覧表 ( 表4) で各 ス テ ップで組 み合 わ され る項 目を確 認 した。 それ によれば,Cl
usters Combinedと い う見 出 しの 下 に あ るCl
usterlと
Cluster2の列 に示 され る よ うに, 第1 段 階で は質 問項 目
17と1
9, 第2 段 階で は質 問項 目1
3と
22とい うよ うに結合 してい った。 これ らに基 づ き
3つ の クラス ター と結合 の段 階順 に項 目を並べ, さらに その回答割合 を示 したのが図
4であ る。
さ らに, 第
1クラス ター は 《クライエ ン トの総 合 的理解 と責任 の 自覚》, 第
2クラス ターは 《専 門
的知識 と技術 に基づ く看護実践,専 門職 としての 自律性 お よび成長》,第3クラス ターは 《研究的取 り組 み≫ と命名 した。
第1 クラス ターには,
24項 目の中で ̀ 当てはまる' の回答割合 が多 い もの9項 目で クラス ター を形成 していた。 この 《クライエ ン トの総合 的理解 と責 任 の 自覚 ≫ には,
〔13.22.ク ライエ ン トの総合 的理解 〕 に始 ま り,
〔7.社 会 的責任 〕,専 門職 と しての 自律 性 にか か わ る
〔8.法 的責任 の 自覚 〕が取 り込 まれていった。 さらに
〔15.患者 の権利の尊重 と擁 護〕〔
2.9.専 門的知識 と技術 に基づく看護実践〕をも取 り込んでいた。第
1クラス ター の中では,〔
5.患者 のプライバ シーの権利 の保護〕が最 も遅 く結合 していたが, ̀ 当て は まる' の回 答割合が9
3.1% と最 も多 い ものであった。
第
2クラス ターであ る 《専 門的知識 と技術 に基 づ く看護実践, 専 門職 としての 自律性 お よび成長≫
は,〔
17.19.専 門的知識 と技術 に基づ く看護実践〕
に始 ま り
,〔17.12.専 門職 としての 自律性〕〔21 . 専 門職 としての成長〕〔
20.社会 的責任〕 〔 6.ll . 他職種 との連携
〕〔3.14.24.患 者 の問題解 決 〕を も取 り込 んで いた。第
2クラス ターの中で は,
〔23.リー ダー シ ップの発揮 〕が最 も遅 く結合 し,
̀ 当て は まる' の 回答 割合 が3
6.1% と少 ない もの であった。
次 に第
1クラス ター と第
2クラス ターは一つの ク
ラス ター となった。そ して,それ らと最大距離 を
とって,第3クラス ターである 《研 究 的取 り組み≫
病院に勤務する看護師の専門職性の実践に関する研究 表 2 質問項 目別 における属性別比較の
x2値
9 7
属性 最終学歴 経験年数 [ス富等軍警讐ス] 職位
質 問 項 目
1.私 は,患者 を一人の人 間 として総合 的 に理解す る よ 68. 9 8' ' ' 51 . 27' ' ' うに している
○2.私 は,看護学 の基礎 を修得 し,看護 ケアに活用 して 3 3. 45' ' ' いる
○3.私 は,患者の問題 を把握す るため に,幅広 くデー タ 25. 91
'3 7. 31
'''を収集 .分析 し解決 に努めている
○4.私 は,医療や看護学 の発展 に貢献す る ように,看護 2 4. 1 6
'5 4. 62' ' ' 49. 29' ' ' に関 して研究的取 り組み をしている
○5.私 は,患者のプライバ シーの権利 を保護す るために, 3 2. 5 8' ' ' 1 5. 87
'個人に関す る情報 を守 るように努めている
○6.私 は,他の医療職者 と互い に専 門性 を尊重 し,連携 23. 2 0
'48. 69' ' ' をとりなが ら,患者の看護 を展開 している
○7.私 は, 看護職の一人 として社会的責任 を自覚 している
○3 0. 6 8' ' 29. 0 4' ' ' 8.私 は, 自分 自身の看護行為 に対す る法的責任 を自覚 3 4. 77' ' ' 3 0. 1 3' ' '
して,看護 を提供 している
○9.私 は,専 門的 な知識 と技術 に基づ いて看護 を実践 し 32 . 85' ' ている
○1 0.私 は,質の高い看護 を提 供で きる ように, 自分 の責 任 において最新 の知識 .技術 の修得 のため継続 的に 57 . 3 6' ' ' 79. 7 0
'''学習 している○
ll .私 は,他 の医療職者 と協力 しなが ら,患者 が最適 な 29 . 55
''42. 87
■■■療養生活 を送れるよう援助 している
○1 2.私 は,上司の指示 の範 囲 にお いて も, 自分の倫理 的 83 . 1 6■ ■ ■ 73. 49' ' ' 判断に基づいて,主体的に職務 を遂行 している
○1 3.私 は,患者 の身体 的 .精神 的側面 ばか りで な く,坐 活習慣 や生活環境 を含 めた 日常生活全般 か らも理解 22. 7 4
'49. 82
■■■す るように している
○1 4.私 は,患者の問題解決のために,看護 を計画 し,実施, 評価 している
○1 5.私 は,患者 の生命 を尊重 し, また人間 としての尊厳 3 4. 1 5■ ■ ■ 3 5. 6 8
■■■お よび権利 を尊重 している
○1 6.私 は,看護職の一人 として社 会の求めに対 して積極 29. 3 4
■■27. 1 5 ' ' ' 的に貢献 している
○1 7.私 は,専 門的知識 と技術 を根拠 として,科学的判 断 による看護 を心がけて実践 している
○47. 82
'''43. 60
'''1 8.私 は,他 の医療職者 に よって患者のケアが 阻害 され る場合 は,患者 の擁護者 として他 の医療職者 に改善 40. 00■ ■ ■ 82. 3 4' ' ' を働 きかける
○1 9.私 は,理論的に裏づ け られた知識や技術 に基づいて, 4 2. 1 8■ ■ ■ 2 2. 51 ' ' 看護 を提供 している
○2 0.私 は,看護職 の一人 として人 々の健康 と福祉 に貢献 3 0. 81 ' ' 43. 03
'''す るため,看護 を提供 している
○21.私 は,質の高い看護 を提供す るために,専 門の知識 . 技術 とともに,人間 としての広 い視野 と高い見識 を 3 7. 37
■■■5 2. 90
'''養 うように努めている
○2 2.私 は,患者 の疾患 にのみ注 目す るので はな く,患者 3 4. 7 8
■■■48. 95
■■■やその家族 をも理解す るように努めている
○23.私 は,患者 の援助 のため に,他の医療職者 と協働す る中で調整役 としての リー ダー シ ップを発揮す るよ 1 05. 74
■■■26 5. 6 8' ' ' うに している
○数字
:x2値,' p<0. 05,■ ' p<0. 01 ,■ 暮 ■ p<0. 001 空欄 : nots i gni f i c a nt
葛 西 敦 子
Rescaled Distance ClusterCombine
図
3「 看護職の専門職性」のデ ン ドログラム
2
1 1 1 2 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
3 1 1 2 3 1 2 1 1 1 2 2 2 1 2 1 2 2 2 2 2 2 1 2 2
4
1 1 2 3 1 2 1 1 1 2 2 2 1 2 1 2 2 2 2 2 2 1 4 2
5
1 1 2 3 1 2 1 1 1 2 2 2 1
41 2 2 2 2 2 2 1 5
47
9 1 t5 2 3 8 tS 6 6 1 4
43
78 3 2 1 5 2 9 5 4 1 2 1
表
3各段階 での所属 クラスター
NumberofClusters Label Case lO
9
8 76
1 I 2 3 1 4 1 1 1 2 4 2 1 5 1 2 2 2 2 2 2 1 6 5
1 1 2 3
45 1 1 1 2 5 2 1 6 1 2 2 2 2 2 2 1 7 6
1 1 2 3
45 1 1 1 2 5 2 1 6 1 7 2 2 2 2 2 1 8 6
112345111652171822222197
112345111652171829222107日H
I23456789012345678901234111111111122222
123456789012345678901234111111111122222
質
問項
目9 8
CASE Label
質 問 項
目 1
719
21
28
1 1 1 1
122 1 2 1 12 3 8 tS 6 6 1
443
78 3 2 1 5 2 9 5
4病院に勤務す る看護師の専 門職性の実践 に関す る研究
表
4集塊一覧表
99
Stage ClustersCombined Clusterl Cluster2 1
質問項 目
17質問項 目
19 23 4 5 6 7 8 9 10 ll 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
13 22
7 8
1 15
17 21
2 9
17 20
1 2
Coefficient 20.880613 21.354156 22.181072 22.226110 23.651390 23.769728 24.682434 25.530724 1 13 26.259617 12 17 26.692764 6 11 26.758177 3 12 27.226124 1 7 27.353685 14 24 27.422619 3 18 27.672203 3 10 28.152296 3 16 28.395540 1 5 29.384888 3 6 30.213118 3 14 30.924706 3 23 33.559631 1 3 34.362644 1 4 48.115276
が結合 し一つのクラス ター となった
。〔4.研 究的 取 り組み〕は
24項 目の中で ̀ 当てはまる'の回答 割合が
17.8%と最 も少 ない ものであった。
Ⅳ.考察
看護職が専 門職 として認め られ社会的評価 を得 るには,現在就業 している看護職者一人ひ とりが ジェネラリス トとしてその専 門職性 を発揮す るこ とにはかな らない。看護師は看護業務の中で どの ようにその専 門職性 を発揮 し,実践 しているので あろうか。
「 看護職 の専 門職性」 を構 成す る下位概念 の中 では
,̀ 当てはまる'の回答割合が多かったのは,
【 1 . クライエ ン トの総合 的理解
】79.5%,【5.忠 者 の権利の尊重 と擁護
】76.9%,【2.専 門的知識 と技術 に基づ く看護実践
】73.6%の順 とな り, 自 己評価 の高い ものであった。逆 に ̀ 当ては まる' の回答割合が少 なかったのは,
【4.専 門職 として の成長
】42. 4%
,【6.他職種 との連携,リー ダー シッ プ能力
】55.6%であった。専 門職性 を高め るため には, ̀ 当ては まる' と回答 で きるように努力す ることは言 うまで もない。
経験年数別,職位別の比較 においては,質問項 目
24の うちほ とん どの項 目にカイ二乗検定 におい て有意差 を認め,経験年数では
21年 目以上,職位
StageClusterlstAppears Clusterl Cluster2
0 0 0
01 0
5 40
80 0 0
9 12 15 16 13 17 19 20 18 220 0 0
00 0 0
6 20
7 100
30 0 0 0
ll 14 0 21
0
te㍑ag59387Ns‑1
8 10 9 13 12 19 15 18 20 16 17 19 22 20 21 22 2
0
3では管理職 に ̀ 当てはまる'の回答割合が多かっ た。 当然の ことではあるが経験年数 を重ね,職位 も上が ることによって,専 門職性 を発揮 している ことを表わ しているものであった。
「 看護職 の専 門職性」 を構 成す る概念 は,一つ 一つが独立 しているものではな く,看護業務のな かで各 々が関係 ・関連 し合 って実践 されているも のである
。それでは どの ように関係 ・関連 し合い ま とま りを形成 してい るのであ ろ うか。 クラス ター分析 の結果,
3つの クラス ター を形成 してい ること
が明 らか となった。
第
1クラス ターは,《クライエ ン トの総合的理解
と責任 の 自覚≫ と命名 した。
〔13.22.クライエ
ン トの総合 的理解〕 とい うことでは,疾患 にのみ
注 目す るのではな く, クライエ ン トを全人的に捉
え総合 的 に理解 す る こ とが な されてい る もので
あった。第
1クラス ターの中では
〔5.患者のプラ
イバ シーの権利の保護〕が最 も遅 くクラス ターを
形 成 して い たが, ̀ 当 て は まる' の 回答 割合 が
93.1% と最 も多 い ものであ った。《クライエ ン ト
の総合 的理解 と責任の 自覚≫ とい う看護実践 の中
で,
〔5.患者のプライバ シーの権利の保護〕 に最
も留意 しているもの と解釈で きる。第1クラス ター
に所属す る
9項 目は, ̀ 当てはまる'の回答割合が
最 も多い ものの
1. 位か ら
9位 までが 占めていた。第
100
7 日 ク ラ ス タ ー : (ク ライ エ ン トの 捻 台 的 書 書 と 青 任 の 自覚 I
L3.私は、血書の身件的 ・M7Id g■i 削まか りでな く,生括甘t lや生括昇
境を含めた 日常生活全J的1らも脚 するよ うにしている.
22
.私は、息書の疾息にのみ注 目するのではな く,息書やそのjE 族をも 脚 するように努めている.
7
.私は.
f8+の一人として社台的t任 を自* している.
8.私は.自分自身の書Q l行為に対する法的 *任 を自* して、書Q lを堤 供 している.
1 私は.息書を一人の人岬として*合的に理Aするようにしている.
15.
私 は、息書の生命を書IL、また人Plとしての書JEおよびヰ利を書 生 している.
2
私は、書ql 事の
壬d Fを+待 し,書Q lケアを落用 している.
9.私は、fn的な知■ と技術に毒づいて書 I
lを央臥している.
5.
私は.急事のプライバシ‑の
け利を外書するために、声人にB lする 付和を守るように努めている.
第
2ク ラス タ ー : tt r l的 知 t と 扶 * r =暮 . ゴ く 書 JL* JL t r lt と して の 自i lt Lお よ び J A
JI)L7
.私は,書門的知■ と技術 を4kとして,科学的判断による手書を心 がけて実践 している.
19
,私は、理■的に暮づけちれた知J Lや技術に基づいて、■■を塩供し て.主件的 L =■溝 を並行 している.
2
1 .私は,1の訪い書書を提供するために、+門の知■ ・技術 ととも に,人間としての広い視野 とP Kい
見■をa Eうように声めている.
20
私は.書I+の一人として人々のtL kと戎社にJt tL するため.書t l を提供 している.
12.
私は、上旬の指示の屯臥 こおいても.自分のせBE的判断に基づい ている.
6.
私は.他のE t*■書 と互いに+門性を暮tL.速Aをとりなか ら.
患者の71 をREMしている.
ll .私は.他のE E書■書と浪カしなが ら.息書がJ L書な*暮生棒 を送れ るよう溝助 している.
3.
私は.J L書のr qJ を把tするために、書広 くデ‑タを収暮 ・分析 し 群決L =努めている.
L4.私 は、
息書のr qJ lA決のために.*4を肝■ し、実J L 群書 してい る
.24.私は
, 4才のPI Jl #決のために■書i A早を実J Sできる.
18.私は、他の辞書J
h書によって息書のケアがA害される●合は、息書 の脚 書として他の榊 書 に改書を血書かける.
LO.私は.XのXい書書を連供できるようk:
、自分のJ t任 においてA薪 の知J t・技術の書冊のため拙 的に事甘 している.
16.私は.■t■の一人 として社会の求めに対して1
六4釣にj ttLしてい 8.
23
,私は、J L書のJt 肋のために.他のE lJF +書 と払☆する中でNt投と しての リーダー シップを弗#す るようL =している.
事 3
ク ラス タ ー : tF 先 r)t Ua み )
4
.私は
.EI*や書t事の弗J Lにj Ett するように.書t に関 して研究的 取 り丸みをしている.
葛 西 敦 子
鼓字は ● 非常 によ<当てはまる● ■ 少 し当てはまる‑の回答割合の合計 ・ ■ 当てはまる'
o
l0 20 30 40 50 60 70 80 90 1(和%n‑1.(氾7
i ? 非常 によく当てはまる E Z Z I少し当てはまる 田 どち らとt ,いえない 団 あま り当てはま らない I 全く当てはまらない
図
4 3つの クラスターと結合順の項 目とその回答割合
病 院に勤務する看護師の専 門職性の実践 に関す る研究
1
クラス ターである 《クライエ ン トの総合的理解 と責任の 自覚≫は,看護師が最 も専 門職性 を発揮 し,看護実践 しているクラス ター といえる。
第
2クラス ターは,《 専 門的知識 と技術 に基づ く 看護実践,専 門職 としての 自律性お よび成長≫ と 命名 した。
〔17.19.専 門的知識 と技術 に基づ く看護実践〕は専 門職 としての要件に第一に挙げ ら れるもので,それが実践 されていることを示す も のである
。 〔17.12.専 門職 としての 自律性〕 は専 門職化論議のなかで, これまで中心的課題 とさ れ,「 専 門職の特徴 は何 よ りもその 自律性 にある」
といわれている
7)。看護師の 自律性 の問題 を考 え るうえで, コ ・メディカル ・ス タッフ特 に医師 と の関係が重要 となる
。保助看法にあるように," 諺 療の補助' '業務 は医師の行 う診療行為 を補助する 業務であ り,医師の指示がなければ行い得ない業 務である
。医師の指示 を受けることで 自律性がな いのではない。「 判断 ・行為の結果 に対する責任」
の問題である。道贋 ら
8)によれば 「 専 門的 自律性 とは,高度な専 門的知識 に裏付け られた主体的な 判断 と看護実践であ り,看護判断はその中核 とな る ものである。」 とい う
。本研究結果か らは
【8.専 門職 としての 自律性】 について
,8つの下位概 念の中では中間に位置 し, ̀ 当てはまる'の回答 割合 は
65.0%であ り,看護師 自身の 自己評価 は低い ものではない とい う結果であった。
そ して, 〔 6.ll .他職種 との連携〕 をとりなが ら
,〔3.14.24.患者の問題解決〕に努めていた。鈴木の研 究
9)によれば,「臨床看護 師は多様 な看 護活動 を行 っているものの,看護問題 を十分 に解 決 し得ていない状況が示 され,看護過程展開を支 える要素 に包含 される,知識,常識,態度,責任, 組織活動 な どの諸要素 に も様 々な障害が示 され た」と報告 している。本研究結果では
,〔14.私は, 患者の問題解決のために,看護 を計画 し,実施, 評価 してい る〕 は ■ 当ては まる' の 回答割合 は
63.2%で,24項 目の中で も中間に位置 していた。
しか し, この項 目のみが最終学歴,経験年数,職 位別の比較 において, カイ二乗検定で有意差のな かった項 目であった。「 看護計画 ・ 実施 ・ 評価」は, 今 日では看護基礎教育の中で浸透 した内容 となっ てお り,経験年数や職位の違いを超 えて どの看護 ス タッフで も,看護業務の中で必ず行われている もの と考 えられる
。いわば今 日の看護の専 門的水 準 を示す ものである
。第2 クラス ターの中では
〔23.リー ダー シップ
101