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数種金属のジエチルジチオカルバミン酸塩の
べ一パー吸着クロマトグラフ法に関する研究 7
補 遺 1.
(自然科学教育研究室) 齋 藤 儀 重 。 高 野 恒 雄 ・
Studies on Paper Adsorption Chromatography
、 盾?@Diethyldithiocarbamates of several Metals.
Supplement I.
GIJu SAITo and TsuNEo TAKANo
著者らは前報1)におV・て数種金属をジエチルジチオカルバミン酸塩の形で試験紙に吸着,
分離させる新しいペーパー吸着クロマトグラフ法を提示した。そして本法を種々の実験条 件のもとで行い,得られるクロマトグラムに対する実験条件の影響についてしらべ・金属 のジエチルジチオカルバミン酸塩のクロマトグラムに現われる吸着順位を決定し,さらに Ni, Mn, Cu,お・よびFeのジェチルジチオカルバミン酸塩の CH:ゆ00C2H5抽出液につ いて異色ある変色現象を見出しこれについて定性的にしらべた。
そこで本報においては本法の展開剤として川うる有機溶媒を前報で用v・たCH3COOC2H5 以外の3種の溶媒すなわち,CCI4, i−Arnyl alcoho1,およびCHCI3とした場合にっいて 研究した結果を報告する。なお装置および展開方法は前報におけると同様である。また試 験紙はAl(OH)3を浸漬したものと濾紙(東洋濾紙No・2)のままとで実際の分離にほと んど差違が認められないので本報においては全部濾紙のまま用v・た。
「
k1〕CC14による分離
諸金属のジエチルジチオカルバミン酸塩をCCI4にて抽出すると第1表のような抽出液
が得られる。
一 幽
@ 、、
、
齋鷹高野:数種金属のジエチルジチオカ・レバミン酸塩の 79 ペーパP吸着クロマトグラフ法に関する研究
第 1 表
金 属 CC1些抽 出 液
A喜+ ほとんど抽出しない。
Bi+÷ かなり抽出し黄線色液となる。
Cd++ わずかに抽出し白色濁液となる。
Co++ 非常によく抽出し濃線色液となる。
Cu++ 極めてよく抽出し濃茶褐色液となる。
Fe++ 非常によく抽出し濃焦茶色液となる。
Hg++ ほとんど抽出しない。
Mn++ 非常によく抽出し濃紫色液となる。
Ni++ よく抽出し褐線色液となる。
Pb++ わずかに抽出し白色濁液となる。
Zn++
わずかに抽出し暗淡褐色液となる。 7この場合本クロマトグラフ法を適用できる金属は前報のCH3COOqH5を用いた場合と
同様,Bi÷+, Co++, Cu++, Fe+÷, Mn++,お・よびNi++の6種である。展開は前報におけ ると同様i2度行うのであるが毎回に要する時聞は約4〜5時間である。得られたクロマト グラム上に現われる各金属のジエチルジチオカルバミン酸塩の色は前報のCH3COOC2H5 を用)・た場合と大体同じである。たじMnはCH:ICOOC2H5を用v・た場合と異つてあま
一
關梵Fせす友紫色を呈する。これはMnのジエチルジチオカルバミン酸塩がCH3COOC2 H5中におけるよりもCC14中における方がより安定であることを示すものと解されるが詳
しぐは今後研究を進める予定である。
第1図 第1図に示してあるクロマト
}→溶媒前進物 グラムは金属の多数の糸胎ぜに
α+B乙 α 題B乙 ついて行つた実験の一部の少数 魑 例について得られたものであ
磁+NL α N三 る。
本法に用V・た 6種の金属の2
砿う(コ+雌
種つつの全ての組合せにおける α乱6 N乙
クロマトグラムより判定できる各金属のジエチルジチオカルバミン酸塩のペーパーに対す る被吸着性の強さを比較するとつぎのようになる。
Fe>Cu, Fe>Mn, Fe>Co♪Fe>Bi, Fe>Ni Cu>Co, Cu>Bi, Cu>Ni
L ln>Co, Mn>Bi, Mn>Ni
Co>Bi, Co>Ni
Bi>Ni
も
、
W0 茨城大学教育学部紀要 第二号
これらの結果をまとめればつぎのような被吸茄性の強さの順位が得られる。
Fe>Cu, Mn>Co>Bl>Ni
なおCuとMnぱ被吸着性の強さが同程度で分離できない。
〔皿〕i−Amyl alcoholによる分離
諸金尉のジエチルジチオカルバミン酸塩をi−Amyl alcoho1にて抽出すると第2表のよ うな抽出液が得られる。
第 2 表
金 属i i−Amy1・1・・h・1抽出液 }
A鍔+ ほとんど抽出しない。
Bi+一ト
よく抽出し黄織色液となる。
Cd++ おずかに抽出し白色濁液となる。
Co++ よく抽出し線色液となる。
Cu++ 非常によく抽出し濃茶褐色液となる。
Fe++ かなり抽出し茶色液となる。
11g++ ほとんど抽出しない。
Mn++ よく抽出し濃紫色液となる。
Ni++ かなり抽出し黄線色液となる。
Pb+÷ わずかに抽出し白色濁液となる。
Zn++ かなり抽出し暗淡褐色液となる。
本法を行う場合2度の展開に各々約5〜6時聞要する。得られたクロマ 略
墲黷驫e金属のジェ≠ルジチオカルバミン酸塩の色はやはりCH,;COOC2H5
トグラム上に現
@およびCCI{
の場合と大体同じであるが各帯の幅がやや広く現われる傾向がある。
またMnのジェチルジチオカルバミン酸塩はi−Amyl alcohol中におv・ては不安定で
槌色するのでクロマトグラム上のMnの帯は不明瞭になりやすい。 /
@Niは単独では明瞭な帯を示すが他の金属と組合せるとv・すれの場合にも分離が不可能 となる。従つて本法を適用できる金属は下記の5種である。
第2図に金属の組合せの少数 第2図
例につv・て得られたクロマ トグ ー溶媒前進労伺
ラムを示す。 6+(翼 6 (旗
ペーパーに対する被吸着性の
弧さの順位はつぎのよう ノ ノな 6+巨 6 御・
る。
▼
bo>Fe>Cu>Bi>Mn ωα+良 髪
窃 d鵬Fe
齋藤,高野:数種金属のジェチルジチオカルバミン酸塩の 81 ペーパー・吸着クロ「マトグラフ法に関する研究
凸
k皿〕CHCI3による分離
諸金属のジエチルジチオカルバミン酸塩をCHC13にて抽出すると第3表のような抽出 液が得られる。
第 3 表
金 属 CHCI苫抽 出 液
Ag+ ほとんど抽出しない。
Bi++ よく抽出し黄線色液となる。
Cd++ わずかに抽出し白色濁液となる。
Co++ 非常によく抽出し濃線色液となる。
Cu++ 極めてよく抽出し濃茶褐色液となる。
Fe+← 極めてよく抽出し濃焦茶色液となる。
Hg++ ほとんど抽出しない。
8、
Mn++ 極めてよく抽出し濃紫色液となる。
Ni++ かなり抽出し褐線色液となる。
Pb++ ほとんど抽出しない。
Zn++ わずかに抽出し暗淡褐色液となる。
前述した展開方法でクロマトグラムを得ると各金属のジエチルジチオカルバミン酸塩は 明瞭な帯を形成するのであるが,二者以上の金属の組合せになると各金属の帯が重なり合 い甚だ不明瞭となり識別困難である。
た穿第3図のようにCoとCuの組合せのみはわすかに明瞭さを示しペーパー一に対する 被吸着性の強さの順位がCo>Cu 第3図
であることが判断できるQ 一一黹於e媒爺進秀層同
6+(気 6 (気 γ 「