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考古学研究室報告

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Academic year: 2021

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考古学研究室報告

第43集

上天草市所在遺跡の調査報告4 千崎古墳群第6次調査報告 2007年度考古学研究室の足跡

2008

熊本大学文学部考古学研究室

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表紙写真:千崎古墳群5号墳横穴式石室 裏表紙写真:千崎古墳群5号墳出土勾玉

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序 文

2007年、熊本大学考古学研究室にとって、とても大きな出来事が2つあった。

1つは、考古学研究室研究報告の第2集を刊行したことだ。『阿蘇における旧石器 文化の研究』と題し、熊本県西原村所在の河原遺跡で1996年から継続的に行ってきた 調査の成果が総括されたのだ。正式報告書をまとめるという仕事は、発掘調査に携 わった学生がどんどん卒業していく大学ではたいへん困難なことであるけれど、大学 院博士課程の芝康次郎君を中心にそれを成し遂げてくれたことはとてもうれしいこと だった。同時に、これを次につなげていかなければならないと強く思った。

2つは、 日本考古学協会の秋季大会を開催したことだ。「九州系横穴式石室の伝播 と拡散」および「列島初期農耕史の新視点」という2つの分科会をもったが、晴れわ たった秋空のもと、 500名余りの参加者を得て何とか無事に終えることができた。そ れはひとえに熊本県内の自治体および考古学関係者、研究室所属の学生諸氏のおしみ ない協力があったおかげである。私にとっては、大学教員・学生と地元自治体の文化 財担当者が1つのものを作り上げることの大切さをあらためて知る場ともなった。

さて、本書には熊本県上天草市に所在する千崎古墳群の第5次・第6次調査の成果 が盛り込まれている。第5次調査は昨年度に実施したものだが、その際、 5号墳の横 穴式石室については転落石の除去や土層の検討、玉類の検出作業に手間取り、実測図 の作成ができなかった。今年度の第6次調査では、これに加えて、 5号墳石室の墓曠 構造および10号墳箱式石棺の棺外副葬状況の解明を目指した。こうした一連の作業に よって、今年度で千lil奇古墳群の調査に一区切りをつけるつもりであったが、まだ一部 に解決すべき課題が残されてしまった。次年度以降に期したいと思う。

上天草市での調査は、市史編纂事業にともなって2003年度に開始したから、 もう5 年目になる。市史編纂事業は昨年度に終了したが、千崎古墳群にかんしては調査が未 完了であったため、今年度は研究室を主体としての調査を実施させていただいた。そ うした事情にもかかわらず、これまでと変わりのないさまざまなご配慮をいただいた 上天草市教育委員会、地元維和島の皆様に厚くお礼を申し述べたい。

2008年3月1日

杉井

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