固体表面ナノ構造・ミクロ構造の制御のメカニズム
研究代表者 新藤 斎 研究員
天然の炭酸塩結晶はカチオンにより形が異なる
アラゴナイト(CaCO3
)では
極性面および極性の弱い 面が安定化し、中性面が見られない(H+付加のない塩 基性条件で成長した)
ストロンチアナイト(SrCO3
)で
も極性面および極性の弱い 面が安定化し、中性面が見ら れない。格子定数が大きいの で多様な面が安定化する柔らかい酸であるPb2+を含 むセルサイト(PbCO3
)では
極性面と中性面が同時に安定化することがある
カチオンがCa2+やSr2+の ように硬い酸の場合、酸 性条件ではH+付加により
中性面が安定化する
カチオンが柔らかい酸で あるPb2+の場合、酸性条 件でも極性面と中性面
が同時に安定化する
c-
軸の回りには中性 面と極性面が交互に現われる。H+付加により 安定面が入れ替わる
c
-軸と交差する結晶面は 常に多少の極性を持つ。楕円で囲った炭酸イオンは 結晶の切断により再配置 すると考えられる。再配置 が起こるにはカチオンサイ ズが大きく、格子定数の大 きなSrCO3やPbCO3の方が CaCO3に比べて有利となる
電荷の重心で考えて極 性であっても、最表面 の電荷の分布が中和さ
れれば安定となる
極性面の安定化の条件
炭酸イオンへのH+付 加は表面の電荷分 布を大きく変え、安定
性に大きく影響する
分極率の大きなイオ ン(柔らかい酸)は安 定な結合位置を求め て動くことができる