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西田 知照 扇谷 保彦

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(1)

長崎大学工学部研究報告 第21巻 第37号 平成3年7月

プラスチック歯車の動力伝達時 歯面温度分布の計測

西田 知照

扇谷 保彦

        

小林 洋一*

Measurement of Temperature Distributions on Plastic Gear Tooth Flanks Transmitting Power

       by

Noriteru NISHIDA*, Youichi KOBAYASHI*

      and Yasuhiko OUGIYA*

 In regard to plastic gears which are used for power transmission, their tooth temperatures have been thought as the most irnportant factor. Because tooth temperature have a great influence on tooth stiffness, brakage, wear, vibration and so on.

 In this study, the temめerature distributions on tooth flanks are measured by a radiation pyrometer.

From 40 to 56 points per one tooth flank are selected as measuring points. By using the temperature data got from these measuring points, temperature distribution maps on tooth flanks are drawn. Steel drivers and plastic followers are engaged. Their pitch diameters are 135 mm and modules are 3 and 5.

Under running conditions of 300 rpm to 1200 rpm and 19.6 Nm to 78。4 Nm, the following are resulted:

(1)Tooth flank temperatures in module 3 are lower than that in module 5.(2)In constant−power transmission, tooth flank temperatures in a combination of high−speed and low−torque are Iower than that in a combination of low−speed and high−torque.

1.緒  言

 プラスチック歯車(MCナイロンMC−9011))を動力 伝達用として,鋼歯車と組み合わせて使用し無潤滑で 運転する場合,プラスチック歯の内部温度は一般に室 温より20〜50℃上昇する.発熱の原因としては,歯面 での摩擦熱とプラスチック歯車歯面の接触部の局部変 形に基づくヒステリシスロスとがある.プラスチック 歯車の歯の温度上昇は歯車材の強度を低下させるばか

りでなく,歯の膨張による歯形の変化や歯のたわみ量 の増加を招き,静的及び動的かみあい状態に大きな影 響を及ぼす.その結果,歯元部に異常摩耗が生じる2).

また,歯面における摩擦係数は歯面温度によって大き く変化するとの報告もあり3),この報告に従うと,歯面 温度によって歯面での摩擦熱の発生量そのものが影響 を受けることになる.

 プラヌチック歯車では,鋼歯車のように歯の折損位 置が歯元隅肉部であることはほとんどなく,ピッチ点 近傍から歯元部の噛み合い起点(終点)の間での折損 がほとんどである4).歯の折損原因は十分には解明さ れていないが,歯の温度上昇に伴って生じる熱応力,

歯面における接触応力,歯面摩擦に伴うせん断応力な どが歯面に亀裂を発生させる原因となっていると考え 平成3年4月30日受理

・機械システム工学科(Department of Mechanical Systems Engineering)

(2)

ることができる.何れにしても,プラスチック歯車に 関しては,歯の温度が損傷(折損)の発生位置を決め る重要な因子の一つであることは一般に広く認識され ている.しかし,実際に運転中の歯車の歯面温度を計 測するというのは簡単なことではない.

 歯車の歯面温度の推定は歯の内部に埋めた熱電対に よる方法やサーモペイントを裏歯面や端面に塗って得 た結果から作用歯面の温度を推測するなどの方法がと られてきたが,いずれも作用歯面温度そのものではな い.直接運転中の作用歯面温度を計測できる赤外線映 像装置もあるが,高価であるとともに,二枚かの歯が 同時に視野に入り,前後に重なって見えるため,一枚 の歯の境界の確認が難しいなどの難点がある.

 本報では,歯全体の温度分布を推定するための第一 歩として行った放射温度計による歯面温度の計測結果 について報告する.今回採用した方法は計測に長時間 を要するなどの欠点はあるが,作用歯面ばかりでなく,

裏歯面,端面を含め歯の表面全体の温度情報を得るこ とができた.この計測結果を基に,動力伝達用プラス チック歯車の歯面温度とモジュールの大小の関係,負 荷条件すなわち低速・高トルク運転と高速・低トルク 運転での差異,潤滑の有無の影響などについて考察を 行った.

2.放射温度計による歯面温度の計測

 使用した放射温度計はミノルタ製IR−0506C(測定 温度範囲 一50〜600℃, 測定距離 170mm, 測定 径 φ2mm,焦電素子)である.歯車の回転を止めずに 歯面温度を測るのが理想であるが,今回は放射温度計 の応答速度の制約などのため,測定ごとに歯車の回転 を止めた.具体的には,歯の内部中央に埋め込んだ熱 電対で,運転開始と共に常時内部温度を監視し,定常 温度に達した時点(約2時間後)から歯面温度の計測 に入った.歯面温度計測のたびごとに歯車の回転を約 10秒間(放射温度計の位置変更,温度計測,温度デー タのマイクロコンピュータへの転送・処理などのため)

停止した.運転再開後約3分で歯車は再び定常温度に 達した.定常温度に達したことを確認後,再び運転を 停止し,次の点での測定を行った.歯車の停止から温 度計測までの時間的遅れ(約5秒間)による歯面温度 の低下は1〜2℃であった.

 歯車試験機は軸間距離135㎜(固定)の動力循環式で ある.その概略をFig.1に示す.負荷は試験歯車と循環 歯車の間の駆動軸にねじりを与えることによってかけ られる.駆動用モータはインバータ制御による可変速 モータである.

Rev. counヒer

Tesヒgear …,順 鱒

⊂==コ   Circulating gear

列otor

賀§国

The瓢o皿eter

菇レ。 口乙 ロ

P§強lTorque田e七er

爵Pers・nal c・mpu七er

Fig.1 Gear tester and measurement system

 X−Y table

(drived by pulse motors)

ユ70

radiation pyr6meter

 Steel gear   (driver)

15。

十一

40。

Plastic gear

(follower)

Fig.2 Setting position of radiation pyrometer

k : tooしh tip  : Horsし point P:pitch point i : inner wo:st

 point f:end point of  contact    ノ

15

1     1

k       、   ノノ       ロ

w    ,     つ  R ノ  ◎チ     皿  ユ 覧   ,

  レ

 f          3

An example of t;he number of 皿easuring point£

5 Tooth profile direction

5 7

Tooth 闘idしh direction

8 8

Fig.3 An example of measuring points on    gear tooth flanks

 放射温度計と測定歯面との位置関係の概略をFig.2 に,測定点の位置の例をFig.3に示す.放射温度計は小 型X−Yテーブル上に固定され,このX−Yテーブルの 軸はステッピングモーターで駆動される.放射温度計 を位置決めするためのステッピングモーター駆動用の パルスは,Fig.4に示されるように,マイクロコン ピュータ(MZ−80B)からの出力指示信号によって入

(3)

プラスチック歯車の動力伝達時歯面温度分布の計測

Hicrocomputer Drivers of

HZ・80B LSI 8255      stepping 皿otors   SしePPin9 皿otor  Pulses for

獅盾虫Mal roLations

Tooth

垂窒盾・奄撃・

irection

ositioning signals

−portC

│port Pulses forr

・魔・窒唐・@roむatjons

oothu

奄р狽・р

recむion

g.4 Generation of pulses to drive the X−Y  table on which the radiation pyrometer

 is mounted

ble l Gear specifications

its eel gear P astic gear

terials 5C −901

du16s    m m 3 5 3 5

rnber. of teeth Z 2 4 2

essure angle α。 d g

oth width   b m      10

nishing bbing

ade S 4 S 6

cklash m 2 4

crocompuしer Z−80B

        Radiaしion         pyro皿e七er

I 8251A   Sig聴als for sしarting      IR−0506C

kn。闘ledg皿enしsignals asument

ta de脚d signals

raUeユte即erature data

rial tempera七ure daヒa

g.5 Signa1−flows between the radiation  pyrometer and the microcomputer

LSI 8255からステッピングモーター駆動回路へ出 れる.Fig.5に示すように,マイクロコンピュータ の温度測定指示信号はシリアル・パラレル変換用 I 8251Aを経由して放射温度計へ送られる.また,

された歯面温度データはシリアルデータであるの 8251Aでパラレルデータに変換されてマイクロコ ュータへ渡される.

ig。2から分かるように,放射温度計の光軸は歯面 方向とはずれている.これは,歯元付近を計測す に隣の歯が放射温度計の視界を遮るのを防ぐため る.このように傾斜測定を行ってもほとんど測定 の影響はなかった.また,プラスチック材(MC 01)の放射率は1.0とみなして測定を行った.

度測定点(Fig。3に一例が示されている)以外の点 度は,歯面あるいは歯の端面における温度測定点 0.1mm刻みのメッシュに分割し,分割点における温 測定点における温度データをもとにスプライン補 よって推定した.

実  験

1 実験内容と実験条件

歯車(駆動)およびプラスチック歯車(被動)の をTable 1に,実験条件をTable 2に示す.実験は 荷条件を一定としたときのモジュールの影響,②

・高トルクと高速・低トルクの比較,③潤滑と無 の比較の3通りについて行った.③の潤滑運転で

ble 21tems and conditions of experiments   (Room temperature:24。C±1℃)

      ConditionsIt

・高 M dule  

R

M「pT rque NR marks

dules 3 6 0 1 .6 F g.6

6 0 1 .6 F g.7

3 0 3 .2 F g.8

6 0 1 .6 F g.9

ow speed)×(high亡o 窒曹浮・jand(h

奄№・@speed)×(lowto 窒曹浮・j5

3 0 7 .4 F g.10

1 00 1 .6 F g.11 y and wet 5 6 0 2 .4 F g.12

運転前にギヤオイル(出光スーパーマルチオイル

)を歯面に刷毛塗りし,以後,温度計測終了(馴ら 転2時間,温度計測3時間,合計5時間後)まで 潤滑は行っていない.

2 実験結果

2.1 モジュールの影響

ig.6はモジュール3,回転数600rpm,負荷トルク

.6Nm,総回転数:90万回転の場合の歯の表面温度分 ある.モジュール5についての同一条件下での結 Fig.7である. Fig.6から,モジュール3での作用 の最高温度は39℃で,裏歯面の対応する位置での は約36℃であり,表と裏の温度差が約3℃と少な とが分かる.一方,Fig.7から,モジュール5での 温度は44.Cで,モジュール3の場合より約5℃高 また,この点と対応する十干面上の点での温度は 3℃で,表と裏の温度差が約10℃ある.これらのこ ら,小モジュールの方が全体として歯面温度が低 作用歯面と裏歯面の温度差が少ないことが分かる.

理由としては,小モジュールになるほど歯面での 速度が小さくなり,歯面での摩擦熱が減少するこ また,歯数が多くなり,一枚の歯が荷重を受ける 長さが短くなるので,歯面接触部における局部変 が減少しヒステリシスロスによる発熱量が減少す

(4)

End face

・崇・・

/頸・

/哨 づ。o ン鵡/・調「

   彫ノハ ノ

/影

/o  氏/.

  

/ε///

 寓

\幽 \謡\

 \

      Module End face  RPM

一T。。q.

      TQta1

Bearing box side

33 36 35

32

。o

e七 33

34 36

R5「 37  ●R9

38 o

き一

o

3 mm 32 Unit3。

600

P9.6

「pm

Nm

  3331

9xlO5rev Open S工de

Ho

◎D

・r→

o

Fig.6 Distribution of tooth surface.temperatures     (The i耳fluence of modules, No.1)

H

◎o

・r→

1

Bearing box side Modul

nit:。C 35 37

@ 39

RPM sorq sota1

3941 43 41

37 45

35 39

3 37

Φ¢ 37 Φq

・H ・H

H 35 H

調u 4O

ρ ρ

・H

Open side ・1−1

  3mm

300rpm

39.2Nm 14klO5rev

湿

H

◎o 口.

・r→

o

Bearing box side

H

◎o

・P{

o

o

32 34 Module 5 RPM 600

Unit:。C 36 38 Torq. 19.sota110xl

44 40 32 34 42

38

30 36

Φ Φ

・H ・H

H H

調u 34 幽u

ρ

H・H 32 ・HH

Open side

600rpm5mm

19.6Nm

H

.得

Fig.7 Distribution of tooth surface temperatures     (The influence of modules, No.2)

ること,歯厚が薄いので裏歯面からも放熱しやすいこ となどが考えられる.

3.・2.2 低速・高トルクと高速・低トルクの比較  同一モジュール間で,伝達動力を一定として比較し た.Fig.8とFig.9はモジュール3(300rpm×39.2Nm と600rpm×19.6Nm)の場合, Fig.10とFig.11はモ ジュール5(300rprh×78.4Nmと1200rpm×19.6Nm)

の場合である.モジ.ユール3についてのFig.8とFig.9 の比較から,低速・高トルクの場合の方が高速・低ト ルクの場合より最高温度が12℃位高いことが分かる.

Fig,8 Distribution of tooth surface temperatures     (Transmitted power is constant, No.1)

H

◎D

・r→

o

I

o

Bearing box side Modul 30 RPM

nit:。C

31 Torq.

Total

29 32

31 31

31.

30 3233●

28 30

Φ Φ

30 口・r→

H H

O 29 4

ρ

・r→

Open side  菖ゴ

  3mm

600rpm

19.6Nm l4x105re》

H

◎◎

。H

湿

o

Fig.9 Distribution of tooth surface temperatures     (Transmitted power is constant, No。2)

モジュール5についてのFig.10, Fiま.11からも,1司様 のことが分かる.この場合は,伝達動力がモジュール 3の場合の2倍になっているこ.ともあって,低速・高 トルクと高速・低トルクの最高温度の差は53℃に達し ている.以上から,伝達動力が一定の場合は,高速回 転の方が歯面温度..は低いことが分かる.

(5)

プラスチック歯車の動力伝達時歯面温度分布の計測

 さらに,Fig。8とFig.11を比較する.伝達動力はFig.

11の場合はFig.8の場合の2倍であるにもかかわらず 歯面最高温度はFig.11の場合の:方が低い.すなわち,

高速回転の場合は伝達動力が大きくても歯面温度はそ れほど上昇しないことを示している.これらの結果か ら,プラスチック歯車の温度には歯車の回転数が大き

8

Bearing box side

Unit:。C 46

T1 5661

66 V1

Module』5 qPM  300 sorq.78.4

mm up

Tota125xlO5r@ N

61  76 W1  46.51

S1

56 6

 1X1■

86

@  71 oo早EH図

o

Φ目 51 Φq

・肖 ・r→

H 66 H

調

61

・Hn 4656 H。H

Open side

Fig,10 Distribution of tooth surface temperatures    (Transmitted power is constant, No.3)

く影響していることが分かる.低速・高トルクの方が 高温となるのは,低速になるほど一枚の歯が荷重を受 ける時間長さが長くなり,歯面接触部におけるヒステ リシスロスが増大することと,合わせて,低速になっ たことにより相手鋼歯車表面からの放熱量が減り,結 果的に鋼歯車がプラスチック歯車を冷却する能力が減 少するためと考えられる.高速回転になれば放熱は良 くなると共に,歯面におけるヒステリシスロスも減少 する.一方,高速回転になり,伝達動力の増加を伴う 場合には歯面における摩擦熱は当然増加する.従って,

発熱量が放熱量を上回れば歯車温度は上昇すると考え ることができる.

3.2.3 潤滑と無潤滑の比較

 Fig.12は油潤滑(刷毛塗り)の場合と,無潤滑の場 合の作用歯面の温度分布の比較を示している.油潤滑 では,運転開始前に歯面に油を刷毛塗りしておき,潤 滑,無潤滑とも2時間の馴らし運転の後,歯面温度測 定を行った.無潤滑では最高温度が65℃まで上昇して いるのに対して油潤滑では52。Cと13。C低下しているこ とが分かる.この結果は,総回転数50万回転という運 転初期のものである.運転初期は歯元部の摩耗が大き

く進行する時期であり,歯面温度の最高点は歯元付近 に存在する.この場合の冷却効果はほとんど無く,もっ ぱら摩擦係数を引き下げる効果のみを持つと考えるこ とができる. 摩擦係数を下げた結果,歯面温度が大き く低下していることから,ヒステリシスロスによる発 熱と共に摩擦熱による発熱がかなりの割合を占めてい ることが分かる.

Bearing box side

28 30

32 Module 5 Unit3。C

(34 RPM

sorq.

sota1 1200 Q0xlO5r19.6

rp@N

属「

32 30 32 380   34

R6

旧◎o信

・F{

26 28 湿臼

o

Φ

・H ・H

H

32

ρ 30 ρ

・r→ ・H

26 28

Open side

Bearing・box side

63 65

8

Module 5㎜

ρ

8

  59

  57

 55

  3   5143  49

   45

61

58

Tooth wid.15㎜

RPM    ユ200 rpm Torq.   39.2 Nm Tota:L 5x105 rev

40

38 42

36

Fig.11 Distribution of tooth surface temperatures    (Transmitted power is constant, No.4)

44 4850 46

       Open side      Unit:oC Non−lubricating        Lubricating

52

58

Fig.12 Distribution of tooth surface、temperatures    (With and without rubrications)

(6)

 以上のように,歯面における摩擦係数の把握は歯面 における温度上昇原因の解明に欠かすことのできない 事項であるばかりでなく,摩擦力によって歯面に生じ るせん断力の推定にも不可欠であり,今後その把握が 急がれる.

4.計測の高速化について

 温度計測を高速化するには歯車の回転を止めずに測 定ができるようにする必要がある.今回使用した放射 温度計(IR−0506C)では,焦電素子の前にチョッパを 設け,光束を断続し,交流化することによってS/N比 を高めている4).このチョッパ周波数(IR−0506Cでは 20Hz)を歯車の回転周波数と完全に同期させることが できれば原理的には歯車の回転を止めずに測定が行え ることになる.ただし,チョッパ周波数を変えると感 度も変化するので,その補正回路が必要となる.現時 点では,放射温度計で回転同期型のものは市販されて いないようである.

5.結  言

 動力伝達時のプラスチック歯車(被動)の歯面温度 分布を放射温度計で計測した.放射温度計の応答速度 が約1秒と遅いため測定ごとに歯車の回転を止めたこ とや,測定径がφ2mmと大きかったため測定点を多く 取れなかったなど不十分な点はあったが,歯の表面温 度分布を全体的にかなり正確に把握できた.

 測定結果から,温度の面からは小モジュールが有利 であること,伝達動力を一定とした場合には高速・低

トルクが有利であることなどが分かった.また,発熱 の原因としては,モジュールが大きい場合は歯面での 相対滑り速度が大きく,従って,歯面問での摩擦熱が 相対的に大きいと考えられる.代わって,モジュール が小さい場合は,歯面での相対滑りは減少し,歯面の 局部変形に伴うヒステリシス損失による発熱が相対的 に増大すると考えることができる.

 摩擦による発熱とヒステリシスロスによる発熱の割 合を明らかにするには,歯車運転時の噛み合い歯面に おける摩擦係数の把握が必要であるが,現時点では高 負荷の条件下での摩擦係数の値は明らかではない.今 後,温度及び負荷と摩擦係数の関係の解明が重要とな

る。

 最後に,プラスチック材を提供いただいた日本ポリ ペンコ㈱へ心から謝意を表します.

         参考文献

1)日本ポリペンコ㈱,技術資料(昭60),9.

2)寺島・塚本・西田・石,機論,51−469,C(昭

 60), 2309.

3)村田,日本機械学会シンポジウム歯車および伝動  機構講演論文集(平成元年11月),9−12.

4)寺島・塚本・西田,機論,51−465,C(昭60),

  1113.

5)MINOLTA TECHNO REPORT No.3(1986),

  9.

参照

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