算 数 科 数理から感じる′魅力への迫り方が広がる
子どもたちは数・量・図形・数量関係などの算数に関する事象の規則性や仕組み、事象にある数値 化の仕方や自分の認識とのずれに出会うと、おもしろさや美しさ、便利さや不思議さなど(魅力)を 感じる。子どもたちが知的好奇心から自分の生活経験や学習体験を結びつけて事象に働きかけ始める と、事象に内在する数理(数学の理論)から感じる魅力をより一層感じ、さらに強く働きかけ魅力に 迫っていく。
働きかけていく中で子どもたちは、具体的な操作から自分で確かめ事実を積み重ねたり、経験や体 験から発想・類推したり、抽象的に念頭操作から出てきた結果をつなぎ合わせ筋道を立てたりして考 えていく。この、考えをつくっていく過程には、どんな考え方をどう使っていこうかと判断する中で
「わからないことをはっきりさせたい」「確実な方法で考えたい」「より速く簡単に処理したい」「多様 な視点から考えたい」「自分の方法を大切にして考えたい」などのその子らしい思いが絡んでくる。
したがって、子どもたちの考えには、その子の感じ方と、その子が事象に働きかけた時に使った考え 方と思いが表出してくる。
また、考えがつくれず思い悩んだり、つくった考えに納得できずに立ち止まったりすることもある。
それでも子どもたちは、自分の感じたものへの強い知的好奇心や学習体験で味わった満足感や達成感 を思い出したり、共に追究する友達の姿に刺激を受けたり、教師の技術的・認知的な支援を受けたり し、再度その事象に働きかけ魅力に迫りながら自分の考えをつくっていく。
子どもたちは、自分の考えができるとそれを試し、正しいのか、簡単なのか、いっも使えるのかな どと考えていく。そして、自分の考えを認めてもらいたい、考えの曖昧な部分が不安だから確かめた い、見出せない解決の糸口を見っけたいなどという気持ちから友達や教師を求めていく。考えを出し 合い、話し合ったり試したりする中で、友達の感じ方やわかりやすい考え方や思いによさを感じると 共感していく。時には、自分とは違った考え方に疑問をもち、反発することもある。また、出てきた 結論や数値は同じでも、そこに至る過程や自分が何にどんな魅力を感じていたのかを見つめ、自分の 考えとの差異を明らかにして反発することもある。逆に、出てきた結論や数値は違っても、友達の考
えに響くこともある。
子どもたちは、友達の考えの中にあるその子の感じ方、考え方や思いまでも感じながら、さらに事 象に働きかけ魅力に迫る中で、自分の考えを認められ自信をもつこともある。友達の考えを感じ、自 分の考えが揺れることもある。それらは、自分の感じ方や考え方や思いを見つめることである。そこ では、友達の追究する姿に自分の姿や言葉や友達との関係を重ね、自分の心のあり様を見っめること もある。そして、友達の考えに共感して自分の考えに取り込み転換させたり、反発して自分の考えの よさを感じ強めたりする。時には、その教師が出会わせる、その事象に内在する数理から感じている 魅力や数理に一致する事象、矛盾する事象によって見つめることもある。
このようにして子どもたちは、具体的な操作や念頭操作をこれまでに認識した数理と照らし合わせ、
試行錯誤しながら自分にとってわかりやすい納得できる考えを判断し、見出していく。そして、友達 の考えと絡み合いながら追究を深め、自分が感じた魅力に迫りながら魅力考さらに味わい、自らの考 えを変容させていくのである。
このように子どもたちが、算数に関する事象に内在する数理から感じるおもしろさや美しさ、便利 さ、不思議さといった魅力を感じ働きかけ迫っていく中で、友達の考えと絡み合い、さらに魅力を味 わいながら、その子らしく自分の考えを変容させていくことが数理から感じる魅力への迫り方が広が
ることであり、これが算数科における学びである。
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