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近 似 解 析 法

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Academic year: 2021

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(1)

34 

変圧器の偏磁を考慮、した逆変換装置の 近 似 解 析 法

‑* 

Approximate a n a l y s i s  method o f  i n v e r t e r  c o n s i d e r e d  o f  a s y m m e t r i c a l   m a g n e t i z a t i o n  o f  i n v e r t e r  t r a n s f o r m e r .  

by 

E i j i   YAMADA 

(Electrical Engineering) 

It is  difficult to analyze the characteristics  of  inverter  which transformer  is  asymmetrica‑

lly magnetized, because magnetizing characteristics of inverter transformer are nonlinear and input  current  to DC winding of inverter transformer is  interrupted one.  Then we tried  to  linearize  these nonlinear elements in this paper.  To the former we adopted  the  equivalent  admittance  as a function  of  tbe  asymmetrical  magnetization and  to  the  latter  we expressed  the  int errupted current as the  sum of  step cunent with  a constant lag time.  As the  results  of  these  linearizations, it  is  possible to use the law ‑of superposition  instead of  step by step  method and  analysis becomes simple.  Next we caL..:ulated  the output voltage waveforms of  inverter at steady  state using 1inearized  method  and  compared  these with  expermental  ones  of  10KW inverter.  Comparison of the  experimental  waveforms  with  calculated  ones  showed  that  the  linearized  method discussed in this paper expressed asymmetrical magnetization  characteristics  of  inverter  transformer very wel1. 

1 . ま え が き

逆変換装置変圧器の偏磁が逆変換装置の諸特性に及 ぼす影響について は,既にいくつか報告している 1) 2)そこで今回は偏磁した変圧器を持つ逆変換装置の諸 特性を解析するための近以解析法について考察し,こ れによって交流出力電圧波形を変圧器の偏磁度の関数

として求めてみたい.

逆変換装置の偏磁が交流出力電圧の波形に与える影 響については, ‑1962年に H. Bertele氏および H.

Grasl氏の研究が発表されているが 3) しかし両氏 は変圧器の磁化特性を折線で近似して交流出力電圧に 高調波が存在することを定性的に説明しているにすぎ ない.またとれ以後も二,三の論文が報告されるが,

4)5)いずれも文献 3)と同様な取扱いをしており,

*電気工学科

逆変換装置の諸特性を解析する手段とはなりえない.

文献 1)において,逆変換装置の運転可能領域を変 圧器の関数として表わす際に,偏磁した変圧器の磁化 特性を等価アドミタンスという考えを導入して線形化 し,また変圧器への、流入電流を階段状電流の和と考え て線形化した.そ乙で今回はこの方法を拡張して偏磁 をうけた変圧器を持つ逆変換装置に適用して,定常状 態における出力電圧波形を偏磁の関数として求めてい る.そして最後にlOK Wの装置によって理論波形と 実測波形を比較検討している.

2.変圧器の偏磁を考慮した逆変換装置の解析

く2.1>逆変換装置の回路方程式

他制自励型逆変換装置は変圧器をT型等価回路で表 わせば,第l図の等価回路で書くことが出来る 1)

(2)

変圧器の偏磁を考慮した逆変換装置の近似解析法

651・

R  L .  R◆

9

b  Ra2 Ca2

Fig.1 Single phase equivalent circui七〇f inver七er.

La2

Ra2

って第1図より

殉・一

﨟釿oみ、     (1)

   =・Rα2盆」配α2      (2)

     4ゴLα2

        十1〜五α2」五α2      (3)

   =Lα2

      4

7・・一

?Dを        (・)

  .一÷誓      (5)

   一塩,+五,誓煽・   (6)

 毎=ゴ。+ゴα2      (7)

 づα2一客,α2+ゴ丑。2+2み。2        (8)

 客。=あ嗣げ9       (9)

が得られる.ただし

7α2:逆変換装置交流出力電圧

玲2:逆変換装置変圧器直流巻線に生じる逆起電力 毎2:逆変換装置出力電流

あ:逆変換装置変圧器磁化電流

晦2:逆変換装置出力回路のコンデンサ電流 毎:直流電流

忽:逆変換装置変圧器鉄損電流

ぎし。2:逆変換装置出力回路のインダクタンス電流 鋭α2:逆変換装置出力回路の抵抗電流

ゐ:逆変換装置変圧器励磁サセプタンス 8:逆変換装置変圧器励磁コンダクタンス Cα2:、逆変換装置出力回路のコンデンサ

L1:逆変換装置変圧器直流巻線漏れリアクタンス 五2:逆変換装置変圧器交流巻線漏れリアクタンス

助:直流リアクトルのインダクタンス

五α2:逆変換装置出力回路のインダクタンス

.R1:逆変換装置変圧器直流巻線抵抗

R2:逆変換装置変圧器交流巻線抵抗

1〜α2:逆変換装置出力回路の抵抗

RD:直流リアクトルの抵抗

.R肱2:逆変換装置出力回路のインダクタンスの抵抗

である.

<2.2>逆変換装置変圧器の線形化

 励磁サセプタンスおよび励磁コンダクタンスは直流

電流の非線形関数であるから,直流電流によって異

なる値を持つ.しかるに直流電流が既知であれば直流 励磁の大きさを知りうるから,変圧器の磁化特性より 励磁アドミタンスを求めることが出来る.この励磁ア ドミタンスの実効的な値を取り,既知の直流電流に対 する等価アドミタンスを考えれば励磁アドミタンスは 定数値となる.そこでここでは逆変換装置変圧器の励 磁アドミタンスを,既知の直流電流の関数として解析

を進めよう.

<2.3>逆変換装置各部の電圧電流の瞬時値

 (1)〜(9)式をラプラス変換し,出力電圧V。2(S)を求

めると

玲・(3)一る(5)÷滞留+る,(5)∫・.(5)

÷鶉鞍織聚総{L懸9)一三(・)}

+z。( ZO(3)2乙2(3)3)十z2(ε)十zα2(5){寮呼・(・)一撃}

       ………〔1① が得られる.ただし

      1     う

γ・(5)=z。(3)一8+T  Z乙α2−1〜五。2+5z,α2   1        1

      1

z。2(3)=5c・2+砺+R。。2+8五。2  z2(3);3五2十1〜2

である.以下同様にして出力電流1α2(S)は

石・(3)一z。(5)+甲唄,(3)・・(3)

+弩器漁募矯欝{z。黙考(・)

 一当…(o)}

+z。(5)+舞響+乙,(3){泰沸・(・)」撃)}

       …・……・………・………曲

コンデンサを流れる電流Icα2(S)

玩・(3)一η謡1鵠論「・・(8)

+εc

。棚暴鰐諮鮮{  Lα2z五、2(3)あ・(・)

一疹・α・(・)}

+z。(書舞象詳鶉錠8>{L豫き〜o)」δ!9)}

 一 ,α2(0)      働

(3)

δ6

長崎大学工学部研究報告第5号 昭和4ワ年12月

インダクタンスを流れる

1…(3)一Z。,2(3){Z。(訂霜ゴ(否)+Z。2(5)}∬・(S)

+砺,紆(s){Zo(5)+z2(s)レ{Zoσ)蒋』7卵)詣「Zα2(5)}{轟5)

・2。。,(・)一2。。,(・)}

+砺,(ε){衆艶調+乙,(3)}{z藩)

  ・づ伽・(・)」望)}一瞬欝  (13)

 1加2(S)

Zo(51)Zσ2(3)

抵抗を流れる電流IEα2(S)

玩・・(ε)一塩,{る(誓3懸曾乙,(,)}∫D(・)

+謡猛綴提謡銑)}{z。藷赫

・ム(・)ぐ{1昭

    _2ε    +8プa2

・ゴ…(・)一ゴ…(・)}

+&,{  Zo(s)z。2(5)yO(3)十Z2(S)十Zα2(5)}{⊇蔚侃・(・)

一撃}   …一…………・・一・・個

が得られる.よってこれらの式を逆変換し,時間関数 に戻せば,逆変換装置の起動時から定常状態に達する までの各電圧,電流の瞬時値が求められる.

<2.4>定常状態における各部の電圧波形の瞬時値

 ここで10)〜(14拭の定常状態における値を求めよう.

まず旧式の右辺の第2項および第5項に,最終値に対

する定理を適用すると,6》

萬・縮甥雛8}

・{轟デ加・(・)一娩・(・)}一・

5饒s∠50(Zo(5)る2(3)5)十Z2(3)十Zα2(S)

・{ 五2Zo(5)∫・・(・)一撃}一・

㈹ となるから,定常状態における瞬時波形の解析には,

これら初期値の影響を考慮する必要はない.それゆえ 交流出力電圧の定常波形は,

玲・(S)一Z。(,鍔畿蕩,(、)  (17)

で記述される.

 次に逆変換装置へ流入する直流電流は,直流リアク トルによって完全に平滑されかつ回流時の重なり角も 無視されうるものとすれば,逆変換装置変圧器の一相 の直流巻線を流れる電流Io(S)は,制御周波数f・2一 サイクルの一定期間βだけ通流する矩形波電流となる.

 この矩形波電流は,一定の時間遅れを持つ階段状電流 が正負交互に加わったものと考えられるから.ID(S)は

葺+,画一,一・(1+孟)

一…

p

      β8     1刀1_,ノ・2 1刀

   一三    1 一一否『9(8)    q鋤       1_6−7万3

で表わされる.同様にしてん番目の相を流れる直流電

流は,

・名(・)三1雷,(・)・一晩一・・刀(・)・一螂

とかける.そこで(18)式を〔10>式に代入すると,

残・(・)一Z。(,認識鴇,③一管・(・)

    一7。2(3)9(5)

となるから,

(19)

〔2①

      7α2(5)は逆変換装置変圧器の直流巻線 にステップ状電流が流れたとき,交流巻線の端子間に 発生する電圧を表わしている.よって(2①式をラプラス 逆変換し,刃引関数にもどすと

      〃・・(の一

B茎1{…σ一)一聯一・一β)}⑳

となり,交流出力電圧はステップ状入力電流に対する

応答の和として求められる.それゆえ(21)式の時間変数

が十分大きい所を考えれば,定常状態における交流

出力電圧が求あられる.

 以上同様にして,交流出力電流∬α2(S)は

㌔・(・)一z。(、)+多野+乙,(,)・・(・)

コンデンサを流れる電流Zoα2(3)

妨・(・)一z。(舞舞;餐1再・刀(・)

インダクタンスを流れる電流1肱2(5)

∫加・(・)一z加,(5){縞鞍鴇+ん,(、)}あ(・)⑳

抵抗を流れる電流玩。2(5)

玩・2(・)一{Z。謬絵銑,(5)}あ(・)㈱

となる.

 3.電流入力型三相半波結線逆変換装置の定常状態

   における出力電圧波形

 前章で得た逆変換装置変圧器の偏磁を考慮した近似

解析法を,偏磁の顕著な電流入力型三相半波結線逆変

換装置に適:用し,変圧器の偏磁を変化させながら出力

電圧波形を求あてみよう.逆変換装置変圧器の偏磁を

変化させるために,変圧器には三次巻線を設け,これ

に直流バイアス電流IDを流すことにする.この装置

(4)

変圧器の偏磁を考慮した逆変換装置の近似解析法

5ワ

銭 

C∂2

柚2 乙♂2

o一∫〜「

 《三

P 2 3

Fig.2 Three phase入一△connected inver七er

used in analysis.

の概要を第2図に示す.

 〈3.1>出力電圧を表わす式の誘導

 三相半波結線の逆変換装置においては,逆変換装置 変圧器の直流巻線に制御周波一サイクルの三分の一の 期間のみ矩形波電流が流れ,残りの三分の二の期間は 流れないから,(18)(19)式で記述された変圧器の直 流巻線の各相を流れる電流は,

         3      5「     45

・二睾11一・一陣+・一亀一・一3ル・+・う

8

1。1_,3∫・・

8 1

1_6 ∫・2

  10

 =一能 (5)

b

ただし

・ (3)一(1プー・鑑,)/(1一ゲ焉)

         3

1Bi51)一十(ε),3!・・

1)     D

        2∫

Io i3)_〆⑲,3!・・

刀     刀

(26)

(27)

(28)

となる.そこでこれら(26)〜(28)式で示された直流電

流が逆変換装置変圧器の直流巻線を流れる.交流巻線 にはそれぞれ

7謡(ε)一編∫1一(3)隅一{許・ (ε)(・9)

711(ε)一黙ノ£(ε)一瑠一÷畑r鑑

      (30)

7麗(5)器4(3)丸干謬1・害, (5ンー・鑑

      (31)

   P(S)一Zo(S)+Z2(S)+Z。2(3)   (32)

   Q(5)一Zo(ε)Z。2(ε)      (33)

なる電圧が発生する.しかるに逆変換装置の変圧器が 三相人一△結線になっているから,A相の交流巻線に 接続されたインピーダンスZ滋には制御周波一サイク ルの三分の一の期聞はA相の交流巻線の電圧が加わり,

次の三分の一サイクルはB相の交流巻線に発生した

電圧の負の二分の一,さらに次の三分の一サイクルは C相の交流巻線に発生した電圧の負の二分の一が加わ

る.よって変逆換装置変圧器交流巻線のA相の端子

電圧は,

  ・4     0五    1  0β    1  00

       (S) (34)

 7。,(s)一7。,(s)一滴。,(s)一万㌦

となる.(34)式に(29)〜(31)式を代入すると,

      s

71,(s)一丁1暮}」筈・ (s){号一÷(1+・一箪・

     2S

  +・3!・・)}    (・5)

となるが,矩形波入力電流(1D/S)gノ(S)のうち直流 分成分に対しては

      S     2S

号÷・・(ε)山幸(1+・一続+・一珊)

・薯・(8)     (36)

が成立ち,3n高調波成分は(1D/3)gノ(5)には含まれ ず,(3n+1)および(3n+2)高調波成分に対しては       5     25

総崩・・(s){1+・一二・+・一琉}一・

      (37)

であるから,(10)式は

Fl,(s)一夢網争・ (5)一舳・(s)(38)

となる.B相C相の端子電圧も同様にして得られ,

      5

ββ

iS)一κ。,7。,(ε)・一3ノ・・  (39)

  α2

      2S

70

iS)一κ。,F。,(S)・一雨2  (4・)

  α2 となる.

 しかるに(38)式に(20)式を代入すると

聡・(5)一P。、、+P下側睾挙P,5+P4一睾・ (5)

     一F α2(5)9ノ(5)      (41)

となり,一個のステッフ状電流によって交流巻線に誘 起される電圧7。2(S)を使い,書き直すことが出来る.

ただし(41)式において

(5)

ろ8

長崎大学工学部研究報告第5号 昭和4ワ年12月

Po:gL2 L・2 C・2 R・2

P、:L。2C。2 R。2(1十δ五2十9R2)+9五2(乙・2+C・2   ×Rα2Rゐα2)

22:(L。2+0。2R。2 RL・2)(1+δ五2+8R2)

  十9五α2Rα2十う乙α2Cα21〜α2R2十gL2(Rα2十RLα2)

jP3:う、R2(Lα2十Cα2Rα2RLα2)十Rα2(6・乙α2十gRLα2)

   +(R。2+RLα2)(1+6L2+91〜2)

P4:∂{1〜α2(R2+1〜Lα2)+1〜22}

90:ム。2Rα2 Ω1:Rα2R五α2

である.よって(41)式を逆変換し,時間関数にもど すと,交流出力電圧の瞬時値び・2(つが求められ,

〃1,(の一璽1瞬一叢)一嘱( 云,

一β)}

§

2

20

↑m

______・cIB(Aノ

(42)

となる.

〈3.2>理論値と実測値の比較  ここで装置の定数として

 Rα2=24.0ρ, 」R2=0.1709, 1〜ムα2=90.09  Cα2=187・5μF,L2=4・32×10−3H,

 五α2=4.96×10 2θ

を用い,逆変換装置を70Hzで運転した場合の出力

電圧波形の計算例を示そう.これらの定数は実験に使

用した10KW三相人一△結線他制自励型逆変換装置

の測定値である.なお逆変換装置変圧器の励磁アドミ

タンスは,第5図に示すものを用いたが,これは上記装

置の出力側に一定電圧85・OVを発生する場合の等価

励磁アドミタンスで,変圧器の無負荷試験および短絡

9

(δ)

OIO3

b

(び)

0,10

0 0,10 0,20 0,30

Fig.4 Relation be七ween DC bias current and

DC current.

0,02

O.01

0 0.05

0

(a) ExpeTimental waveform. 50VIdiv.2m5/div。

9 μ∠2V

→七

一一黷hB(A)

ノ02.2V

0 0,10 0、20

050

Fig.3 Bias characteris七ics of inver七er transf−

ormer.

 〔b) Calculated Waveform.

Fig.5 0u七pu七vo1七age waveform of inver七er a七 IB=0.06A(1盒=0.107A)

(6)

変圧器の偏磁を考慮した逆変換装置の近似解析法

59

〔a〕 Experimental Waveform. 50V!div・2ms!div・ (a〕 Experimental Waveform. 50V/div.2ms/div.

1似3v

→士 燃4

→亡

10Z:3V

!004・V

(b」 Calculate己Waveform

Fig.6 0u七put voltage waveform of inverter a七 IB=0.10A(1倉=0.089A)

〔b) Calculated Waveform.

Fig.7 0u七put voltage waveform of inver七er at IB=0・14A(1倉=0.071A)

試験により求めたものである.又この回路定数では,

逆変換装置変圧器の偏磁度と入力直流電流との間に第

4図に示す関係が存在するのでD,これを考慮して

(41)式を計算すると,第5図(b)〜第10図(b)が

得られる.これらはそれぞれ偏磁度%が0・107A(IB

=0.06A),0.089A(0.10A),0.071A(0・14A),0・05 1A(0.18A),0.030A(0・22A),0.002A(0・26A)の

場合であって,これらに相当する実測波形はそれぞれ の(a)図に示している.偏磁度零が全く偏磁していな い状態であるから.第10図がこれに相当する.ここで は第5図より第10図まで変圧器の偏磁を直流バイアス 電流によって打消して行った順に示しているので,図 の番号と共に変圧器の偏磁は少ないことになる.文献

(1)によればこの回路条件で逆変換装置が運転出来

る最大偏磁度は0.150Aであるから,第5図より逆変

換装置は変圧器の磁化特性がかなり直線に近い部分で 運転していることがわかる.この逆変換装置の運転出 来るほば全領域にわたる両者の比較より,非線形回路 をこの様に線形化して解析しても,逆変換装置変圧器 の偏磁特性はかなり良く表示されていると云える.し たがってこの方法は,この様な逆変換装置の解析に比 較的容易に用いることが出来る.

4.む  す  び

 変圧器の偏磁を考慮した逆変換装置の解析は,変圧

器の磁化特性の非直線性と変圧器の直流巻線に流入す

る断続波電流のために複雑となり,しばしば困難であ

った.そこで本稿では,前者に対しでは逆変換装置変

圧器の偏円円の関数として等価励磁サセプタンスおよ

び等価励磁コンダクタンスを用い,又後者に対しては

(7)

40

長崎大学工学部研究報告第5号 昭和4ワ年12月

(a) 1…xperimental Waveform. 50V!div.2ms!div. 〔a) Experilnental Waveform. 50V/div.2ms/div.

/ク∂OV

κ33 →亡 →亡

99:4レ /〃3V

(b) Calculated Waveform.

Fig.8 0utput voltage waveform of inverter at

IB=0・18A(1忌=0.051A)

(b) Calculated Waveform.

Fig.9 0utput voltage waveform of inverter at

IB=0.22A(1急=0・030A)

断続波電流を一定時間遅れを有する階段状関数で表わ すことによって線形化を試みた.その結果逆変換装置 の定常状態における出力電圧の解析は,段々法に代り 重ね合わせの原理が用いられる様になり,計算が容易

となった.そこでこの線形化した解析法を用いて逆変

換装置の出力電圧波形を計算し,10KWの装置による

実測波形と比較検討して,ここで求めた解析法は逆変 換装置の偏磁特性を十分記述しでいることを示した.

文 献

1)山田:電学誌88〔2〕307(昭43.2)

2)山田:星学論文誌92B〔1〕49(昭47.1)

3)H.BERTELE&H. GRASEL:D. C 7〔3〕203(1962.

 8)

4)山田(郁),岡本:三菱電機日報391320(昭40)

5)田村,坂田:三菱電機回報591514(昭40)

6)B.C. KUO:Automatic Contro12nd edition Prenti−

 ce・Hall 20(1967)

(8)

変圧器の偏磁を考慮した逆変換装置の近似解析法

「a、 Experimental Wavefom  50V!div 2皿s!div.

〃98

→士

ノ02訓

(b) Calculated Waveform。

Fig.10 0utput voltage waveform. of inverter

at IB=0.26A(1倉=0.002A)

参照

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