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(その 4:推進管情報管理への展開)

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Academic year: 2022

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(1)

シールド情報統合管理システムの開発

(その 4:推進管情報管理への展開)

北九州市建設局東部整備事務所 脇坂 彰 (株)奥村組 〇正会員 安竹 馨

(株)奥村組 正会員 小立篤史 (株)奥村組 正会員 木下茂樹 1.はじめに

現在,建設工事における構造物建設費と供用期間中の維持管理費を含めたライフサイクルコストを縮減する 技術が求められており,維持管理に直結する施工情報を一元化するシステムの構築が社会的なニーズとなって いる 1).そこで,シールド工事において逐次収集される多様な情報を,「掘進管理システム」を中心に統合・

関連付けるとともに,維持管理時にも有効な情報を提供できる技術として「シールド情報統合管理システム」

2)を開発した.システムの普及展開として,シールド工事用セグメントと同様に推進工事用コンクリート二次 製品の管路を対象とした維持管理性向上を目的に,要素技術である「セグメント情報管理システム」3)をベー スに「推進管情報管理システム」を開発した.本稿ではシステムの概要と現場適用事例について報告する.

2.システムの概要

システムの目的は推進後そのまま管路となる推進管の供用後のアセットマネジメントを視野に入れ,推進管 製造情報,出荷,受入,使用位置などの履歴に関する情報,受入検査,工程内検査に代表される品質管理情報 を推進管 1 本ごとの固有情報としてデータベース化し,管理を一元化することである.さらに,推進施工時の 情報も組み合わせた「推進管情報管理シート」を作成し,データベース化することで供用後の維持管理性を向 上させる.以下にシステムの概要を示す(図-1).

(1)推進管の識別

製造工場における推進管の一般的な管理は製造日ごとのロット管理である.この管理方法を改良し,ト レーサビリティによる識別管理で 1 本ごとの識別を可能とするため,1 本ごとに「推進管 ID」を工場製作 時に割り当てた.推進管 ID は製作時情報とともに 2 次元バーコードに入力したものを推進管に貼り付け て,携帯電話で読み込むことで識別管理を行う.

(2)推進管のトレーサビリティ

工事現場における ICT ツールである携帯電話を用いて,推進管の入荷時と施工時に二次元バーコードを 読み取る.収集データは,携帯電話とパソコンを接続することでシステムのデータベースに転送される.

(3)情報のデータベース化

データベースでは推進管 ID を照合し,推進管を使用する順序で割り振る管番号ごとに,製造時情報,

施工時情報,入荷時情報の全ての情報を自動的に整理し,「推進管情報管理シート」を作成する.「推進管 情報管理シート」を利用することで,管番号をもとにデータの閲覧や抽出を容易に行える.不具合発生時 の原因究明に推進管使用位置に対応した検索機能を利用し,早期に再発防止策を講じることができる.

キーワード 推進管,品質管理,維持管理,情報統合管理

連絡先 〒545-8555 大阪府大阪市阿倍野区松崎町 2-2-2 (株)奥村組 西日本支社 土木技術部 TEL 06-6625-3951 図-1 推進管情報管理システム

・使用位置の認識携帯で

 二次元バーコード読込 推進管製造工場

製造時データ 現場ヤード

受入れデータ

・製造情報をメール送信

・受入れ日時携帯で二次元バーコード読込

「推進管情報管理シート」

(推進管品質管理記録

 維持管理データベースの作成)

施工時データ

出来形管理結果 推進施工時情報 施工

運搬

土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月)

‑501‑

Ⅵ‑251

(2)

3.実現場適用事例 (1)工事概要

工事名:大手町地内雨水(その7)合流改善管渠築造工事,発注者:北九州市 工事位置:北九州市小倉北区大手町

工事規模:泥濃式推進工φ1,200 ㎜ L=329.14m,刃口推進工 φ1,000 ㎜ L=78.60m

(2)適用方法(図-2)

① 推進管製造工場にて製造情報(コンクリート品質記録,粗骨 材,細骨材産地等)を入力したデータを現場へメール送信

② 推進管 1 本ごとに推進管 ID,製品の呼び名,成形年月日,

製造メーカー,製造工場を認識する 2 次元バーコードを推進 管内面と外面に貼付けて出荷

③ 入荷時と推進管使用時に携帯電話の専用アプリケーションを用いた 2 次元バーコードの読込

④ 推進管 ID,ヤード受入日,管番号を関連付けし管番号ごとに情報を自動整理し,データベース作成

(3)適用結果

推進管情報管理シートを用いて,推進管製造時情報と受入時の品質管理情報,および推進時に発生する 推力等の施工時情報を統合し,一元的な管理を実現した.また,二次元バーコードと携帯電話を利用する ことで,ペーパーレスで効率的な推進管の履歴管理につなげることができた.

4.おわりに

シールド工事用に開発したシステムを展開し,推進工事の品質管理の高度化と供用後の維持管理性の向上に 寄与するシステムを開発した.今後は,シールド・推進現場への積極的なシステム導入を図るとともに,ボッ クスカルバートなどのコンクリート二次製品を用いる工事への水平展開を図る予定である.最後に,工事関係 者ならびに携帯アプリケーション開発に協力いただいた KDDI(株)様に深く感謝の意を表す.

参考文献

1)杉本他:シールドトンネルのデータベースに関する検討部会中間報告,(社)土木学会,トンネル工学報告集第 18 巻/pp.367-368,2008.11 2)安竹他:シールド統合情報管理システムの開発(その 1),第 64 回土木学会年次学術講演会,Ⅵ-036,2009.9

3)木下他:シールド統合情報管理システムの開発(その 2),第 64 回土木学会年次学術講演会,Ⅵ-037,2009.9 QRコードデータ

⇒1,JA-51,2430,21.1.25,製造メーカー,製造工場 管ID 製品の呼び名 成形年月日

図-2 現場適用フローと推進管情報管理シートのデータ(例)

①推進管製造

No 項   目 1 推進管ID 2 管種別 3 管長 4 製造業者 5 製造工場 6 成形年月日 7 スランプ試験値 8 塩化物量 9 14日強度

No 項   目 1 水平蛇行量 2 鉛直蛇行量 3 推力 4 裏込注入量 No 項   目

1 ヤード受入日 2 受入検査結果

No 項   目 1 使用日時 2 管番号

②受入 ③推進管の使用 ④推進工

二次元バーコード に製造情報を持たせ 推進管に貼付ける

受入時に携帯電話で 二次元バーコードを読取

使用時に

二次元バーコードを読取

→管番号情報を各推進管に   与える

推進時に発生する 施工時情報を記録

製造時情報、施工時情報、品質管理情報を一元管理可能な品質管理記録の作成

各データはそれぞれリンクしており 各項目に応じた検索が管理PCで可能となる 推進管製造工場

運搬・入荷

管理PC

推進管情報管理シート

土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月)

‑502‑

Ⅵ‑251

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