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軸方向鉄筋D

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Academic year: 2022

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(1)土木学会東北支部技術研究発表会(平成20年度). V-40. 特殊形状柱脚の耐震補強工法の開発 (中空断面橋脚の耐震性能について) 東日本旅客鉄道 (株)東北工事事務所 正会員 ○鈴木 賢次郎. 1.はじめに 鉄筋コンクリート橋脚の耐震設計 では、兵庫県南部地 震レベルの大規模地震動に対して構造物の崩壊や大きな 損傷が生じないよう設計をしている。しかし、中空断面橋 脚においてはその耐震性能が明らかにされていない。また、. 表-1 試験体. 帯鉄筋のピッチを変えて実験をおこなった。 軸方向鉄筋D10 10@92=920. 100 40 120 520. 120. 280. 4@90=360 40 40. 軸方向鉄筋 D10. 40 40. 40 100. 180. フレア 溶接. 840. 180 (単位:mm). 1200. 図-1. 試験体断面図 1200. 中空部. 750. 1040. 1610. 1910. 870. 300. 520. 1800. 1300 (単位:mm). 図-2. 試験体概要図. キーワード:耐震補強工法 連絡先:〒980-8580 宮城県仙台市青葉区五橋 1-1-1. No.1. No.2. SD345. D10. 規格、径 軸方向鉄筋. 鉄筋比(%). 1.17 2. 降伏強度 (N/mm ). 建設年の古い既設橋脚等は十分な中間帯鉄筋が配置さ れていることが少なく、さらに河川内の橋脚の場合扁平な 断面となっていることが多い。既往の研究では、このように 中間帯鉄筋のない扁平断面の橋脚を対象とした実験的研 究がおこなわれていない。そこで、実橋の断面形状をモデ ルに中空断面橋脚の試験体を作成し、その帯鉄筋量をパ ラメーターとした正負交番繰返し載荷試験を実施した。 本稿では、中空断面橋脚の損傷の特徴について、実験 より得られた知見をまとめたので報告する。 2.実験概要 (1)試験体概要 試験体の断面形状を図-1 に、試験体緒元を表-1 に示 す。本実験の断面形状は実橋の中空断面橋脚をモデルと してその辺長比を約 1:2.3 とした。本実験では帯鉄筋量を パラメーターとしていることから、図-2 に示す中空部分の. 試験体緒元. 帯鉄筋. 373.04. 規格、径. SD295. ピッチ(mm). 60. 420. 0.59. 0.08. 鉄筋比(%) 2. 降伏強度 (N/mm ). 軸力:N. 353.36. 2. モルタル. 圧縮強度 (N/mm ). 31.0. (kN). 曲げ耐力:Mu. D6. 36.5 468.0. (kN.m). せん断力(ウェブのみ):Vy (kN). 496.5. 504.9. 520.0. 274.9. 1.69. 0.88. 曲げせん 断耐力比:Vy/Vmu. (2)載荷方法 載荷は、軸力を一定とした静的正負交番載荷でおこ ない、載荷位置はフーチング天端から 1.61m とした。 軸力はコンクリートの圧縮応力度が約 1.2N/mm2 とな るように一定軸力を作用させた。交番載荷方法は、最 外縁の軸方向鉄筋が材料の試験結果から定まる降伏ひ ずみに 達した時の変位を降伏変位 (δy )とし、1δ y までは荷重制御とした。2δ y 以降は降伏変位(δ y)の 整数倍を正負各 1 サイクルずつ変位制御にて載荷し、 10δy 以降の大変形領域では降伏変位(δ y)の偶数倍 を正負各 1 サイクルずつ変位制御にて載荷した。 (3)計測 計測項目は、ストレインゲージによるフランジ部軸 方向鉄筋のひずみ、帯鉄筋ウエブ部のひずみ、および 載荷位置での水平変位、水平載荷荷重とした。 3.実験結果 (1)荷重-変位関係 荷重-変位曲線の包絡線を図 -3 に示す。いずれの実 験結果も、2δ y でほぼ最大荷重に達しているが、その 後の変形性能が異なる。帯鉄筋比の大きい試験体 No.1 では 14δ y まで最大荷重を維持し、荷重低下領域とな っても急激な荷重低下は見られず緩やかに荷重が低下 していった。ここで、荷重 -変位曲線の包絡線が降伏荷 重を下回らない最大変位を終局変位と定義すると、終 局変位は 18δ y 付近となり非常に高い変形性能を有し ていることが分かる。. TEL:022-266-3713 FAX:022-268-6489 - 567 -.

(2) 土木学会東北支部技術研究発表会(平成20年度). これに対し帯鉄筋比の小さい試験体 No.2 では 6δ y まで最大荷重を維持し、7δ y の載荷終了間際で荷重が 低下し、その後の 8δ y の載荷の途中で鉛直荷重を保持 できなくなり急激に荷重が低下して実験を終了した。 14δy. 6δy. 400 300. 22δy. 荷重(kN). 200. 7δy. 100. 8δy. 2δy. -30. 0 2δy -10 -100 0. -20 7δy. -200 -300. 14δy. 6δy. 図-3. 10. 20. 30 No1 No2. -400 塑性率(δy). 包絡線. (2)損傷状況. (3)鉄筋ひずみ ① 軸方向鉄筋のひずみは、フランジ部に配筋した軸方 向鉄筋にストレインゲージを設置し計測をした。ここ では、軸方向鉄筋のひずみ 測定結果のうち、試験体 No.1 の A1 鉄筋の荷重-ひずみ関係を代表して図-4 に 示す。材料の試験結果から軸方向鉄筋の降伏ひずみは 2018μ であり、いずれの試験体も 2δy までに引張縁の 全ての軸方向鉄筋が降伏し、概ね変位の増加に比例し て鉄筋のひずみが増加する傾向となった。 ② せん断に寄与すると考えられるウエブ部の帯鉄筋 のひずみ測定結果について、試験体 No.2 の測定結果を 図 -5 に示す。測定箇所は、フーチング天端から 630mm 上がりに位置する帯鉄筋である。材料の試験結果から 帯鉄筋の降伏ひずみは 1744μ であり、2δy 負側への載 荷途中で降伏ひずみに達している。試験体 No.2 では中 空部に全 2 段の帯鉄筋を配置したが、内空側も含め、 いずれも最大荷重を保持している間に降伏した。 これに対し曲げ破壊をした試験体 No.1 の帯鉄筋は、 最大荷重を保持している間には降伏まで至らなかった。 以上、ウエブ部の帯鉄筋 の全てが降伏した 試験体 No.2 では、最終的にせん断破壊に至ったことが分かる。 1δy. 損傷状況(No.1) 荷重(kN). 写真-1. 2δy. 400 300 200 100. 0 -20000 -100 0 -200. 20000. 40000. 60000 A5. A4. A3. 80000 A2. A1. -300 -400 ひずみ(μ). 図-4. 正. 負. フランジ部軸方向鉄筋ひずみ 4000. 写真-2. ひずみ(μ). 2δy. 損傷状況(No.2). ① 試験体 No.1 の実験終了後の破壊状況を写真-1 に示 す。損傷は、柱の基部に集中し、中間帯鉄筋を配置し ていないためフランジ部の帯鉄筋が大きくはらみだし. 3000. 3δy. 2000 1000 0 -10. -5. 図-5. 0 -1000 塑性率. 5. 10. ウエブ帯鉄筋ひずみ. ている。このため軸方向鉄筋が座屈し、フランジ内の コンクリートが細かく破壊されているのが分かる。 以上より、曲げせん断耐力比の大きい中空断面部材 が繰り返し作用を受けた場合、フランジ部の軸方向鉄 筋が座屈するとともに、フランジ部の損傷により荷重 が低下し曲げ破壊に至ることが分かった。 ② 試験体 No.2 の実験終了後の破壊状況を写真-2 に示. 4.おわりに 実験結果から、曲げ破壊に至る場合、破壊に至るま ではフランジ部の圧縮領域が残り、荷重を保持する耐 荷機構となっている。また、曲げ降伏後にせん断破壊 に至る場合、破壊に至るまではフランジ部の押抜きで 荷重を保持する耐荷機構であることが分かった。箱型. す。ウエブ部に発生した中空部を横切る斜めひび割れ が、フランジ部を押し抜く様な状況で貫通している。 以上より、曲げせん断耐力比の小さい中空断面部材 が繰り返し作用を受けた場合、ウエブ部に卓越した斜 めひび割れが発生し、フランジ部を押し抜くとともに 急激に荷重が低下しせん断破壊に至ることが分かった。. 中空断面におけるせん断耐力は、ウエブ幅のみ評価さ れ算出されているが、フランジ部もせん断耐力に大き く寄与していると考えられる。 今後、フランジ部を評価することを目的とした試験 を計画し、箱型中空断面形状のせん断耐力算定式を提 案したい。. - 568 -.

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