無線中継ネットワークにおけるネットワーク符号化 協調の性能解析
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(2) 2016 年度 修士論文要旨. 無線中継ネットワークにおける ネットワーク符号化協調の性能解析 関西学院大学大学院理工学研究科 情報科学専攻 井坂研究室 宗圓博宜 多数の端末が存在する無線ネットワークにおいて,中継端末が複数の端末か ら受信したデータに対して何らかの符号化を行ってから中継することをネット ワーク符号化という. 複数の送信端末が同一の宛先端末にメッセージを送信する無線ネットワーク における信頼性向上技術として,ネットワーク符号化協調が知られている.こ れは,各送信端末が自身のメッセージを2値変調して送信するブロードキャスト フェーズ,および各端末が復号したメッセージ集合の部分集合に対してネット ワーク符号化を行い宛先端末へ送信する中継フェーズから構成される.このネ ットワーク符号化協調方式では,全送信端末におけるネットワーク符号化の操 作が等価的に線形符号に対する符号化の操作とみなせる事実を利用し,宛先端 末が対応する復号器を用いることで誤り訂正効果を実現する.先行研究では, 各端末が少数の復号メッセージのみを中継することでネットワーク符号化協調 の結果得られる線形符号を低密度生成行列符号とし,宛先端末にて反復復号を 適用することで大きな性能利得が得られることが示されている.しかし,この 手法に対する理論的側面からの解析は十分な検討が行われておらず,その性能 については未解明な事項も多い. 本論文では,宛先端末において各送信端末のメッセージを正しく復号できな い誤り確率の理論解析を行うことで,このネットワーク符号化協調方式の基本 的性質を議論する.ここで,中継端末による振る舞いに依存してネットワーク 符号化協調の結果得られる線形符号が確率的に生起すること,および中継信号 を生成する際に信号検出誤りが発生し得ることが宛先端末における誤り確率に 影響を及ぼす.そこで,宛先端末での誤り確率に対してタイトな上界を導出す ることで,これらを定量的に評価する.その結果,宛先端末における誤り確率 に関してタイトな上界が得られた.また,ネットワーク符号化協調の結果得ら れる符号の誤り訂正能力と信号検出誤りを起こした信号を中継してしまう事象 の発生確率の間にはトレードオフの関係があることを示した..
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