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可搬式組立台船 船体の傾斜による 浚渫装置の沈み込み

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第70回年次学術講演会(平成27年9月). Ⅵ‑737. 水中作業の施工精度向上に資するバックホウバケット姿勢制御システムの開発 東洋建設株式会社. 正会員. ○宮原和仁,森田研志,阿部龍介. 1.開発の目的 重金属やダイオキシン類,放射性物質などで汚染された底質は,一般的に底質表層に広く薄く堆積している.汚 染底質を除去する場合,除去物処分量の抑制の観点から,底質表層を必要最小限の厚さで水平に薄層浚渫する技術 が求められる.筆者らは閉鎖性水域や都市河川での汚染底質の効率的な除去を目的として,汎用バックホウのアー ム先端に装着可能な薄層浚渫装置を開発した1).本浚渫装置は幅広の吸入部(掃除機の吸入ヘッドのイメージ)を 有しており,バックホウを旋回させることで面的な薄層浚渫が可能となる.バックホウ浚渫船は,旋回,ブーム, アーム及びバケットの重機操作を行うことで広範囲の底質を除去できる.一方,重機旋回に伴う船体の傾斜で,ア ーム先端の浚渫装置は所定の浚渫深度よりも沈み込み,かつ傾斜する(図-1) .浚渫装置に目印指標を設置できない 場合,浚渫装置の姿勢制御は極めて困難となる.目印指標を設置できたとしても,オペレータは目印と水面を目視 確認しながら,複数の重機操作を同時に行い,浚渫装置の空間位置及び傾斜を制御しなければならない.このよう に直接目視確認できない水中作業でのアーム先端の姿勢制御は,オペレータに高度な操作技術を求めることになり, 薄層浚渫の施工精度が低下する要因となる. バックホウの向き:船体中央. そこで,複数の重機操作の内,バケットシ リンダの操作を外部油圧制御装置(以下,制. バックホウ バケットシリンダ. 水面. を開発した.本システムを用いることで,オ ペレータの操作負担が軽減し,薄層浚渫の施 工精度の向上が期待できる.本稿では,本シ. アーム. 可搬式組立台船 船体の傾斜による 浚渫装置の沈み込み. 浚渫装置. 浚渫装置の沈み込み量 吸入部開口幅. ステムによる浚渫装置の姿勢制御の性能確 認試験を実施したので,その成果を報告する.. バックホウ旋回. バックホウ旋回に伴う 船体の傾斜. ブーム. 御装置とする)が自動的に行い,それ以外の 操作をオペレータが行う姿勢制御システム. バックホウの向き:例えば船体左60度. 旋回. 船体の傾斜による 浚渫装置の傾斜. 浚渫装置開口幅両端の高低差. 図-1 バックホウ旋回による浚渫装置の沈み込みと傾斜のイメージ. 2.システムの概要. 浚渫作業開始. 本システムは,バケットシリンダの自動制御による浚渫装置の傾斜制 御と,オペレータによる浚渫装置の空間(平面及び高さ)位置制御で構 成される.本システムのフローを図-2 に示す.浚渫作業を開始すると,. 【傾斜制御】. 【空間位置制御】. 浚渫装置に設置した傾斜角センサーが傾斜角度をリアルタイムに測定 し,水平か否かを制御装置が判定する.水平状態でない場合,制御装置. 位置管理システムで 浚渫装置の空間位置 をリアルタイム測定. 浚渫装置の傾斜を リアルタイム測定. yes 傾斜角0度? 浚渫装置が誘導 位置にあるか?. No. がバケットシリンダに圧油を供給し,浚渫装置が水平になるよう制御す る.浚渫作業中はこの動作が繰り返され,浚渫装置の傾斜制御が自動的 に行われるため,オペレータに操作負担が掛からない.オペレータは位. 演算及び制御用 圧油の供給. (自動制御) 制御装置による バケットシリンダ制御. (手動制御) No オペレータによる 旋回、ブーム、アーム シリンダの制御. 置管理システムから提供される浚渫装置の空間位置情報に基づき,傾斜 制御以外の重機操作に専念できる.位置管理システムは,バックホウに. yes. 浚渫継続?. 搭載された GNSS,バックホウ可動部材に設置された傾斜角センサー及. No. び船体に設置された潮位計で構成され,浚渫装置の誘導情報を操作室の. 浚渫作業終了. モニター画面に映し出す.オペレータは誘導情報を基に浚渫装置の空間. 図-2 姿勢制御システムのフロー. 位置のみを制御すれば良く,操作負担が大幅に低減する.その結果,浚渫の施工精度が向上することになる. キーワード 連絡先. バックホウバケット,姿勢制御,水中作業,薄層浚渫,汚染底質,バックホウ浚渫船. 〒135-0064 東京都江東区青海 2-4-24 青海フロンティアビル. ‑1473‑. TEL 03-6361-5464. yes.

(2) 土木学会第70回年次学術講演会(平成27年9月). Ⅵ‑737. 3.性能確認試験の方法. 表-1 試験ケース. 試験は浚渫装置を装着したバックホウを用い,陸上 ヤードで実施した.浚渫船の傾斜状況を模擬するため, バックホウを前傾姿勢(傾斜角 0.67 度)で設置した. 水面を模擬するため,オペレータの水平視線上に目標 水平ラインを設置した.オペレータは目標水平ライン を水面と見立て,浚渫装置に設置した目印棒のマーカ. Case 1-R4 2-R4 3-R4 4-R4 1-R5 2-R5. 試験ケースの説明 傾斜制御 高さ誘導 旋回半径 4.0m なし なし バックホウの特性把握、制御・誘導なし 4.0m なし あり 高さ制御は行うが、傾斜制御は行わず 4.0m 手動 あり 高さ誘導を行いながら、手動傾斜制御 4.0m 自動 あり 高さ誘導を行いながら、自動傾斜制御 5.0m なし なし バックホウの特性把握、制御・誘導なし 5.0m なし あり 高さ制御は行うが、傾斜制御は行わず. 3-R5. 手動. あり. 5.0m. 高さ誘導を行いながら、手動傾斜制御. 4-R5. 自動. あり. 5.0m. 高さ誘導を行いながら、自動傾斜制御. が目標水平ラインに合致するように高さ誘導を行った(図-3).. バックホウ旋回(左回り). 浚渫装置高さ の誘導方法. 試験ケースは浚渫装置の傾斜制御が「ない」, 「手動」, 「自動」の. バックホウ前傾姿勢. 3 ケース,及びコントロールとして「制御,誘導とも行わない」. 目標水平ライン. 目印棒. とし,各々2 回実施した(表-1).手動(オペレータ)での傾斜制. マーカ. 御は,浚渫装置の前後に設置した 2 本の目印棒のマーカが目標水. 浚渫装置 高さ測定点 (装置外側). 平ラインに合致するように制御した.自動制御は浚渫装置が±0.3 度傾くと開始し,0 度で停止する設定とした.試験では浚渫装置. 3.5. 浚渫装置の傾斜角(deg.). を空中に浮かした状態で右 40 度から左 40 度へ左旋回し,その間 の浚渫装置の傾斜角と高さを測定した.傾斜角は旋回位置(角度) と関連付けるため,ビデオ撮影後,2 度毎の測定値を読み取った. 高さは装置外側の測定点をレベル測量し,10 度毎に測定した. 4.性能試験結果 浚渫装置の傾斜角の測定結果を図-4~5 に,高さの測定結果を. 3.0. 2.5. 1.0 0.5 0.0. -0.5 右40度 右30度 右20度 右10度 正面 左10度 左20度 左30度 左40度 バックホウ旋回角(右40度→左40度の左旋回). 図-4 浚渫装置の傾斜角(旋回半径 4.0m) (1 回目). 3.5. オペレータによる高さ誘導を行ったケース(Case-2~4)では,ブ. ークの影響は自ずと修正できる.そのため,Case-2 の浚渫装置の 下降量と傾斜角は Case-1 に比べ抑制された.浚渫装置の傾斜制御 を手動で行った Case-3 では,旋回中盤から下降量,傾斜角ともに 0 に向かって修正操作がなされたが,振れ幅が大きい結果となっ. Case 1-R5-1 Case 2-R5-1 Case 3-R5-1 Case 4-R5-1. 3.0. 浚渫装置の傾斜角(deg.). ーム,アームは常に操作されるため,それらのシリンダの油圧リ. 2.5. 1.5 1.0. 0.5 0.0. バックホウ旋回角(右40度→左40度の左旋回). 図-5 浚渫装置の傾斜角(旋回半径 5.0m) 浚渫装置外側の相対高(mm) (右40度の高さを基準、下降すれば-). 回,浚渫装置の傾斜制御及び高さ誘導の全ての重機操作を行うと,. 制御及び高さ誘導の精度が向上することが確認できた. 5.おわりに. Case 1-R5-2 Case 2-R5-1 Case 3-R5-2 Case 4-R5-2. 2.0. 了まで傾斜角±0.3 度の範囲内で姿勢を維持し,高さの振れ幅も. 導の操作に専念できるので,操作負担が軽減し,浚渫装置の傾斜. (2 回目) 欠測. -0.5 右40度 右30度 右20度 右10度 正面 左10度 左20度 左30度 左40度. た.一方,傾斜制御を自動で行った Case-4 では,旋回開始から終. 一方,傾斜制御を自動化することで,オペレータは旋回と高さ誘. (2 回目). Case 1-R4-2 Case 2-R4-2 Case 3-R4-2 Case 4-R4-2. 1.5. ークの影響で,浚渫装置が下降,傾斜する傾向があった(Case-1).. いずれかの制御が疎かになり精度が低下することが確認できた.. (1 回目). Case 1-R4-1 Case 2-R4-1 Case 3-R4-1 Case 4-R4-1. 2.0. 図-6 に示す.使用したバックホウは,シリンダパッキンの油圧リ. 最も小さいことが確認できた.以上のことより,オペレータが旋. 浚渫装置の傾斜制御. 図-3 性能確認試験方法の説明図. 40. 20 0 -20 -40 -60 -80 -100 -120. -140. (1 回目). (2 回目). Case 1-4R-1 Case 2-4R-1 Case 3-4R-1 Case 4-4R-1. Case 1-4R-2 Case 2-4R-2 Case 3-4R-2 Case 4-4R-2. -160 右40度 右30度 右20度 右10度 正面 左10度 左20度 左30度 左40度 バックホウ旋回角(右40度→左40度の左旋回). 本バックホウバケット姿勢制御システムは,アーム先端が目視. 図-6 浚渫装置の相対高さ(旋回半径 4.0m). 確認できない水中作業においてオペレータの操作負担を軽減し,施工精度の向上に資する技術であることが確認 できた.本技術は薄層浚渫や水平均しなど,余掘量の抑制や水平性が求められる作業に適用できる.今後は実工 事への適用に向けて開発を進めていく所存である. 参考文献. 1)宮原和仁他,ため池等の底質除染技術「カレン-S 工法」 ,ヘドロ No.121,pp.38-41,2014.. ‑1474‑.

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