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Tokyo Art Research Lab 思考と技術と対話の学校 基礎プログラムガイド ブーム から 営み へ 森司 02 思考と技術と対話の学校とは 04 基礎プログラム 思考編 技術編 対話編 思考編 2015 年度 08 1年の流れ 10 後期課題 16 技術編 2015 年度 18 1年

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(1)

基礎プログラムガイド

Tokyo Art Research Lab

思 考 と 技 術

と 対 話 の

学 校

(2)

Tokyo Art Research Lab

思考と技術と対話の学校

基礎プログラムガイド

「ブーム」から「営み」へ 森司   02

思考と技術と対話の学校とは

   04 基礎プログラム 思考編 技術編 対話編

思考編

2015

年度)

   08

1

年の流れ   10 後期課題   16

技術編

2015

年度)

   18

1

年の流れ   20 後期課題   24 スクールマネージャー座談会   26 受講生インタビュー   30 図書室   32

(3)

アートプロジェクトは、この

15

年ほどで新たなフェーズに入りました。いまや、アー

トマネージャーは、キュレーターやアーティスト同様に専門的な職能。まちなかで

アートプロジェクトを行うだけの「地域アートブーム」は終わりを告げ、アーティス

トやプロジェクトメンバー、そして地域の人のなかに眠る個々の知見を共有し、つ

なぎ、仕組み化することで持続可能な「営み」をつくることが求められています。

ブームを営みにするためには、「時間」が必要です。

相撲の世界には、「

3

年先の稽古」という言葉があります。力士としての身

か ら だ

体づくり

や技の習得、怪我に強い体質などは決して短期間で身につくものではありません。

将来、関取や大関、横綱を目指すためには、目先の勝負に捉われず、

3

年先を見据

えて稽古に励むことが大事だとする考え方です。

それは、アートマネージャーにも同じことが言えるのではないでしょうか。

つまり、かけるべき時間をかけて悩んだ経験によって「身体で考えられる」ように

なり、自信になるのだと考えます。そして、それはきっと困難を事前に防ぐ「しなや

かさ」や現場の不条理に対する「タフさ」にもつながるでしょう。

そうした想いから、

2014

年に

3

年間みっちりアートマネージャーとしての「基礎だ

けを学ぶ学校」を開校しました。基礎力の幹は、自分で問いを立てることができる

「技術」です。その技術を獲得するために受講生が「思考」の土壌を耕し、その技術

「 ブ ー ム 」か ら「 営 み 」へ

を持ってアーティストや地域など異なる他者と「対話」をする。学校の名前は、わた

したちの想いとアプローチそのものです。

多彩な講師陣と出会うプログラムは、共通認識や理念をつくる「言葉の獲得」の助

けとなります。その言葉が、必ずやアーティストを、地域を動かすものとなるはずで

す。また「学校」という枠組みは、個人的な興味・関心よりも広い分野に触れる機会

を生み、「同級生」による学び合いが、さらに学びを促進すると考えています。

これまでアートプロジェクトに求められてきたのは、地域の活性化やイベントの集

客など人や場を「応援する

(Cheer)

」ものでした。しかし、少子高齢化社会の

21

世紀

においては、人や場を「ケアする

(Care)

」アプローチも必要となってきています。

社会はどんどん動きます。現在に応答するのはもちろんのこと、未来を予見するよ

うな思考と実践を。近い将来、一緒にプロジェクトを動かしていく、持続していく力

のあるアートマネージャーが育つことを期待しています。

森司

「思考と技術と対話の学校」校長

(4)

思考と技術と対話を

「身体化」する学校

アートプロジェクトは、時代の要請を反映し、可視化するものです。

少子高齢化を筆頭に、様々な価値観や社会構造の変化が起きているなかで、

いままさに社会に対する応答力が求められています。

そのようなアートプロジェクトを動かす人材に必要なのは「思考」

「技術」

「対話」の力だと考えます。

学びはすぐに手に入るものではなく、意識的に時間をかける、

つまり「問いを抱えたまま過ごす」ことが大切です。

来たるべき時代に必要なアートプロジェクトを考え、かたちにするために。

「思考と技術と対話の学校」は、アートプロジェクトを動かす力を「身体化」する学校です。

本校の「基礎プログラム」では、

3

つの基礎力

(「思考」「技術」「対話」)

3

年間かけて養います。

1

年目の「思考編」は、第一線で活躍するアートマネージャーに出会い、

アートプロジェクトが手がけることのできる領域イメージを拡張する考え方を学びます。

2

年目の「技術編」は、マネジメントの実務能力をスキルアップ。

プロジェクトの始まりから終わりまでのワークフローを学び、

業務の必要性を理解した上で、現場で求められる技術を磨きます。

3

年目の「対話編」は、多様な人々と対話を重ねながら

実際にアートプロジェクトの企画・運営を行うことで、実践を通してこれまでの学びを検証します。

学びを深める「基礎プログラム」の仕組みと特徴

講師

100

名との出会い

第一線で活躍するアートマネージャーやアーティスト、 多彩な分野の研究者が、現場の生の声を届けます。

3

年間を通して、約

100

名の講師陣との出会いは、大きな財産となるはずです。

1

P.10 P.20

アートプロジェクトの図書室

教室には、

TARL

(Tokyo Art Research Lab)が研究・開発してきた教材や アートプロジェクトの関連本が納められています。 ドキュメントブックやノウハウの詰まったマニュアル、評価にまつわるものなど多岐にわたる内容。 いつでも図書室として、知財を活用することができます。

4

P.32

多様な仲間との学び合い

クラスには、職業や年齢、現場経験など様々なバックグラウンドを持つ受講生が集まります。 グループワークを通して、その違いを実感し、ともに学び合う場が生まれます。

3

P.16 P.24 P.30 個人面談 1年間の到 達目標や、 今後のキャリアプラン などについて話し合う。 コーディネート 希望者に対して、アート プロジェクトの現場見 学やボランティアなど をマッチング。 フィードバック 課題の授業レポートへ のコメントや、予習・復 習でのフォローなど随 時対応。 情報提供 講師情報や旬なアート プロジェクト情報など を共有。

スクールマネージャーによるサポート

現場経験豊かなスクールマネージャーが、各グループを受け持つ担任制。 受講生の日々の学びに伴走します。

2

P.9 P.19 P.26

(5)

6 3つの基礎プログラム│7

チームでプロジェクトを

実施するための対話力を磨く

「対話」は、「思考」「技術」を鍛えるための必須能力。プロ ジェクトの情報を共有し、様々な立場の人と協働し、新たな展 開を切り開くための力です。 実際にアートプロジェクトの企画・運営を通して、プロジェクト を実現させるために調整や交渉など対話力を磨きます。

企画をかたちにするための

スキルを身につける

「技術」は、会議の設定の仕方からプロジェクトの現場の仕切 り方といった実務、記録をアーカイブ化し未来へ発信するこ と、また評価までのマネジメントフローなど、様々な局面で必 要とされる事柄を遂行する能力のこと。 「演習問題」を通して、少人数のグループワークを実施。複数 のケースを想定しながら繰り返しトレーニングを行います。

アートプロジェクトを動かすための

考える力を養う

「思考」は、社会動向を見据え、どのようなプロジェクトが必要 か、また、そのために必要なオペレーティングシステム(

OS

)を 考える能力のこと。授業や課題を通して、「なぜアートプロジェ クトを行うのか?」「社会的な課題に対してどのようにアプ ローチするのか?」「自分はどのように関わりたいか?」など、 問いを立てながら学んでいきます。 知る ●アートを捉える視点(美術史、哲学、 社会学、科学など) ●アーティスト(思考、作品) ●アートプロジェクトを取り巻く環境 ●アートプロジェクトが直面する課題 ●現場の仕事(事業設計、資金調達、 広報・PR、記録・アーカイブ、報告・検 証・評価、リスクアセスメント、危機 管理、雇用問題、法律、インターン・ボ ランティアマネジメントなど) 知る現場の仕事(事業設計、資金調達、 広報・PR、記録・アーカイブ、報告・検 証・評価など) ●現場の実務(書類の読み方、事業計 画書[企画書・予算書・体制表・スケ ジュール]のつくり方、共通言語の獲 得の仕方、リサーチ手法、会議の仕 方、調整の仕方、協働作業の進め方、 プレゼンテーションのやり方など) 知る ●アートの知識とアートプロジェク   トのイメージ ●社会を捉える視点(地域、コミュニ ティ、多様性、身体、食、仕事など) ●情報のインプットとアウトプット の仕方 ●現場の仕事(事務局、アートプロ ジェクトを支える人々、作品のインス トール、他分野との連携など) 考える ●私は、いまどのようなアートプロ ジェクトをかたちにしたいのか? ●私は、どのような技術を強みに アートプロジェクトと関わるのか? ●私たちは、どのような場でアート プロジェクトを行うのか? ●私たちは、誰とともに、誰に向けて アートプロジェクトを行うのか? ●私たちは、アートプロジェクトにお いて何に挑戦するのか? 考える私は、チームでどのような役割を 担うのか? ●私たちは、誰に向けてアートプロ ジェクトを行うのか? ●私たちは、誰とどのようにアート プロジェクトを行うのか? 考える ●私は、なぜアートプロジェクトを やろうとしているのか? ●私は、どのようにアートプロジェク トと関わるのか? ●社会における私の興味・関心や問 題意識はどこにあるのか? かたちにする ●運営体制(プロジェクトの設定・位 置づけ確認、情報共有の徹底、共通 言語の獲得、座組み設計、ネットワー クなど) ●企画(事業実施計画書作成) かたちにする運営体制(組織の位置づけ確認、  役割分担、進行管理、調整、交渉など) ●企画(事業計画書作成) 動かす ●準備(ブレインストーミング、情報収 集・リサーチ) ●運営(事務局、進行管理、資金調達、 会場手配、人材手配、許認可申請、リ スクマネージメントなど) ●広報・PR、プレゼンテーション ●記録・アーカイブ、ふりかえり、報 告・検証・評価

1

思考編

2

技術編

3

対話編

[平成

28

年度開校予定]

﹂を

[平成27年度実施概要] 日程 [前期]6回 + [後期]5 回 (すべて土日開催、午前の部[10:15 ∼13:00] +午後の部[14:00 ∼17:30]で構成) 対象 思考編︰アートプロジェクトの運営に関 わっている人、関わる意思のある人 技術編︰思考編修了生、またはアートプロ ジェクト運営経験者(各30名程度) 受講形式 通年(原則全日参加) 会場 アーツカウンシル東京ROOM302 (東京都千代田区外神田6-11-14 3331 Arts Chiyoda3F) 受講料 一般60,000円/学生40,000円 主催 東京都、アーツカウンシル東京 (公益財団法人東京都歴史文化財団) 企画協力 一般社団法人ノマドプロダクション

3

つの基礎プログラム

アートプロジェクトを動かす人材に必要な

3

つの力を育むプログラムです。 対応プログラム =仕事を知る =企画をかたちにする 対応プログラム =仕事を知る =思考を深める  想像を広げる =現場に出会う

(6)

思考編│9

365

日の学び

授業毎│午前の部400字以内/午後の部800字以内の授業レポート 期末毎│前期課題は、運営視点の現場レポート(5,000字程度) 後期課題は、グループワークによる企画書作成&プレゼンテーション

学びのサイクル

〈思考編〉 アートプロジェクトについて考えるためには、まずはそこに関わる人や仕事を知り、想像力を広げることが必要です。 思考編では、学校での

1

日を軸に、予習・復習などの課題を通して日々のなかで学ぶ習慣を養います。 こうした年間を通じた「学びのサイクル」は、技術編・対話編でも基本となる枠組みです。

1

予習

「予習リスト」を確認し、講師の活動を事前に調べる● ●課題図書を読む

3

復習

「復習リスト」を確認し、授業で語られたキーワードをおさらいする● ●課題に取り組む

2

授業

[午前の部] 10:15 ホームルーム 「小テスト」を通して、前回のふりかえりを行う その日の授業のポイントを確認 10:30 授業「仕事を知る」/「現場に出会う」 13:00 昼休憩 [午後の部] 14:00 授業「思考を深める/想像を広げる」「現場に出会う」 17:15 ホームルーム 次回の講師紹介と予習のポイントを共有 17:30 解散

スクールマネージャーのサポート

●予習のための情報提供 ●授業のポイントを伝える ●授業後は、受講生と内容をふりかえり、問いや疑問に応答 ●授業で語られた重要な言葉をワードリストにまとめて共有 ●課題レポートへコメントをすることで復習をサポート ●アートプロジェクトの現場の紹介 ●キャリアプランについての相談対応

アートやアートプロジェクトに対する固定観念を揺さぶり、

現場の仕事や社会との関わりについて考えます。

講師やともに学ぶ受講生の多様な価値観や個人史に触れ、

多角的に物事を捉えながら、アートプロジェクトを自分ごととして考えていく種を掴みます。

●アートの知識とアートプロジェクトの イメージ ●社会を捉える視点(地域、コミュニティ、 多様性、身体、食、仕事など) ●情報のインプットとアウトプットの仕方 ●現場の仕事(事務局、アートプロジェクト を支える人々、作品のインストール、他分 野との連携など)

知る

●私は、なぜアートプロジェクトをやろ うとしているのか? ●私は、どのようにアートプロジェクト と関わるのか? ●社会における私の興味・関心や問題 意識はどこにあるのか?

考える

思考編

1

  o u tp u t                            inp ut  ou tpu t                              in p u t

(7)

思考編│11

7.11

7.25

8.8

2015.6.28

ガイダンス アートプロジェクト概論1 アートプロジェクト概論3 アートプロジェクト概論2 アートプロジェクト概論4 トークセッション ●開講に向けて ●受講生、スクールマネージャー自己紹介 ●プログラムについて

1

年の流れ

[思考編]

※プログラムカテゴリーは、右記の通りです。  =仕事を知る  =思考を深める/想像を広げる  =現場に出会う 京都市立芸術大学大学院修了後、パプアニューギニア国立 芸術学校、都市計画事務所勤務などを経て1992年藤浩志 企画制作室を設立。家庭廃材を利用した『Vinyl Plastics Connection』『Kaekko』『Kaeru System』など、地域資源 ・ 適正技術・協力関係を活かした美術表現を試みる。2014年 より十和田市現代美術館 館長、秋田公立美術大学 美術学 部美術学科教授。 GUEST

藤浩志

Hiroshi Fuji [美術家/十和田市現代美術館館長/ 秋田公立美術大学教授] 東京アートポイント計画の立ち上げから関わり、ディレク ターとしてNPO等と協働したアートプロジェクトの企画運 営、人材育成プログラムを手がける。2011年7月より『Art Support Tohoku-Tokyo(東京都による芸術文化を活用し た被災地支援事業)』のディレクターも務める。公益財団法 人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京事業推進室 事業調整課長。 HOST

森司

Tsukasa Mori [「思考と技術と対話の学校」校長/ 東京アートポイント計画ディレクター] 京都市立芸術大学日本画科卒業。1998年までパフォーマ ンスグループ『ダムタイプ』で舞台美術と舞台監督を担当。 平行して『風景収集狂舎』の名で様々なコミュニティ、共有 空間の開発を行ない現在に至る。近年、洞窟探検グループ 『Com-pass Caving Unit』メンバーとして活動中。京都市

立芸術大学教授。

小山田徹

Toru Koyamada [アーティスト] 武蔵野美術大学大学院造形研究科博士後期課程満期単 位取得退学。言葉やイメージといった共通認識の中に生 じるズレをテーマに自然体でゆるやかな手法を使って、 看板をモチーフとした作品をはじめ、パフォーマンス、映 像、インスタレーションなどを制作。2006年よりユニット 『Nadegata Instant Party』としても活動している。

中崎透

Toru Nakazaki [美術家]

アートプロジェクトとは何か

情報収集集力を身につける

アートマネージャーの立ち位置

プロジェクトの

はじまりから終わりまで

HOST

佐藤李青

Risei Sato HOST

及位友美

Yumi Nozoki

地域の課題に向き合い、

アーティストとともに取り組む

まちづくり

2008年文化芸術活動のつなぎ手になりたいという思いか ら、参加者やサポートスタッフとして関わっていたBreaker Projectに事務局として勤務。『水都大阪2009』にて藤浩志 『かえるシステム』サブディレクター兼任。11年より事務局 長を務める。地域の課題に向き合いながらもアートを課題 解決の手段としないプロジェクトの運営を行っている。 GUEST

松尾真由子

Mayuko Matsuo [Breaker Project 事務局長] 日本大学大学院理工学研究科建築学専攻の在学時より 「建築とアート」をテーマに文化施設の活動や運営に関す る研究・調査に携わってきた。2011年よりNPO法人黄金町 エリアマネジメントセンターに所属し黄金町芸術学校の企 画や、アートマネジメントとまちづくりに関わるプログラムの コーディネートを担っている。 GUEST

佐脇三乃里

Minori Sawaki [認定NPO法人黄金町エリアマネジメント センターアシスタントディレクター]

『墨東まち見世』とその後

LECTURER

佐藤李青

Risei Sato [スクールマネージャー] LECTURER

橋本誠

Makoto Hashimoto [スクールマネージャー]

及位友美

Yumi Nozoki [スクールマネージャー] 広告会社などを経て東京を中心にライターとして活動。墨 田区向島、鳩の街通り商店街のチャレンジスポット鈴木荘 203号室にオフィスを構え、鳩の街通り商店街、墨東まち見 世、39アートin向島、すみだ川ものコト市など地域のものご とに様々に関わる。ファッションと美術とおいしいものをこ よなく愛するさすらいライター。 GUEST

ヨネザワエリカ

Erika Yonezawa [ライター] HOST

坂田太郎

Taro Sakata [スクールマネージャー]

身体表現と当事者研究の出会い

―「予期」と「線引き」を巡って

自身の体を素材とし実験する作品『私的解剖実験』シリー ズを制作。身体の観察から、関わりそのものの観察まで視 座を広げ、小さな単位の物事を多角的に照らし出すことを 試みている。2010年から、国の枠組みを疑いつつ、日本を 始め様々なアジアの民俗芸能を調査している。 GUEST

手塚夏子

Natsuko Tezuka [ダンサー/振付家] 新生児仮死の後遺症で、脳性まひに。以後車いすでの生活 となる。東京大学医学部医学科を卒業、専門は小児科学。 自身の「障害」を分析し、研究することで新しい価値や枠組 みを探る当事者研究も専門とし、著書『リハビリの夜』で新 潮ドキュメント賞受賞。現職は東京大学先端科学技術研究 センター准教授/医師。

熊谷晋一郎

Shinichiro Kumagaya [東京大学先端科学技術研究センター准教授/ 医師] 慶應義塾大学卒業後、劇場コンサルタントとして公共ホー ル・劇場の管理運営計画などに携わる。2003年文化庁新 進芸術家海外留学制度により、アメリカ・シアトル近郊で劇 場運営の研修を行う。文化を生物のように捉え、生態学的 に観察・研究することで、地域や社会と芸術・文化の在り方 を探る「文化生態観察」を専門としている。 MODERATOR

大澤寅雄

Torao Osawa [ニッセイ基礎研究所芸術文化プロジェクト室/ 文化生態観察]

地域での創造活動に必要な

環境を整える

―「継続」から始まること

(8)

12 思考編│13

9.26

10.17

11.7

9.12

※プログラムカテゴリーは、右記の通りです。  =仕事を知る  =思考を深める/想像を広げる  =現場に出会う HOST

及位友美

Yumi Nozoki

リスクを内包するマネジメントと、

評価のエビデンスと課題

劇場を飛び出し

「観客との関係性」を探る

プロデュースの仕事

2009年に劇作家・演出家の柴幸男とともに劇団『ままごと』 を立ち上げ、カンパニーのプロデューサーとして活動。企画制 作ユニット『ZuQnZ(ズキュンズ)』主宰。近年は、劇場公演の プロデュースとともにパブリックスペースなどで《観客との 関係性》に主軸を置いた作品創作を積極的に行っている。 GUEST

宮永琢生

Takuo Miyanaga [演劇プロデューサー]

アーティストやクリエーターの

活動をサポートする

横浜の「創造都市施策」

ダブリンで生まれ、アイルランド国立美術大学で学んだ後、 スペイン、韓国など世界中のアーティスト・イン・レジデンス に参加し、現在日本在住。都市の風景に潜む、グローバル 化、都市化、技術の急速な発展といった様々な問題を、主 に写真を通して顕在化させる手法で作品を発表。2015年 『Aesthetica』雑誌の年間賞を受賞。多摩美術大学非常勤 講師。

スザンヌ・ムーニー

Suzanne Mooney [アーティスト]

都市の深層への眼差し

―「非場所」と「場所」がせめぎあう

現代都市

GUEST

港千尋

Chihiro Minato [写真家/著述家] 記憶とイメージをテーマに、映像人類学など幅広い活動を 行う。都市の群衆に継続的にカメラを向け、これまで南米、 欧州、アジア各地で多くの現場に遭遇、写真と論考を発表。 多摩美術大学教授。オックスフォード大学客員研究員。第 52回ベネチア・ビエンナーレ日本館コミッショナー、あいち トリエンナーレ2016芸術監督。 1990年代より英国のカルチュラル・スタディーズを精力的 に紹介し、メディア、文化、公共空間と政治の関係を考察す る多くの論考と実践は、キュレーター、アーティストに影響 を与える。ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ MA、PhD (社会学)、九州大学助教授を経て現職。主著に『ストリート の思想:転換期としての1990年代』等。 MODERATOR

毛利嘉孝

Yoshitaka Mouri [社会学者/東京藝術大学准教授]

アイデアや思いを「かたち」に

仕上げるコーディネート

HOST

坂田太郎

Taro Sakata 建築を学んだ後、アーティストの岩井優らとSurvivartを立ち 上げ、トークや展覧会等を企画。2011年秋、拠点を仙台に移 す。建築的な思考と密な対話を通したコーディネートが、アー ティストやディレクターの信頼を得て、フリーランスとして、国 内外の国際展、アートプロジェクト、文化施設の現場に関わる。 GUEST

長内綾子

Ayako Osanai [Survivart/キュレーター]

「わからない」ことに

耐えられない社会で

「ともにある」ことを考える

GUEST

伊藤亜紗

Asa Ito [美学者] 東京工業大学准教授。専門は美学、現代アート、身体論。障 害者とともに身体や感覚について考える場を作る活動をし ている。著作に『目の見えない人は世界をどう見ているの か』(光文社、2015年)など。近年は作品の制作や展覧会 の企画等にも携わる。参加作品に小林耕平《タ・イ・ム・マ・ シ・ン》(国立近代美術館)など。 「正しさ」から外れながらも確かに存在するものたちに、少 しトボケた角度から、柔らかな光を当てようと試みている。 モノの質感をそのままに手渡す言葉と美術、「存在してし まっていること」にどこまでも付き合おうとする演出が特 徴。『カンロ』にて、第58回岸田國士戯曲賞最終候補作品 にノミネート。

西尾佳織

Kaori Nishio [劇作家/演出家/鳥公園主宰] 場の設計からの逸脱。勘違いしながらもともにいる。そうし た子供の「遊び」に特徴的な状況に関心を持ち、「遊びと余 白」をテーマに研究を行う。同時にアートプロジェクトや地 域教育プロジェクトに関わり、NPO法人クリエイティブサ ポートレッツ事務局を経て2014年より現職。プロジェクト 評価の新たな視点や手法の開発にも取り組んでいる。 MODERATOR

石幡愛

Ai Ishihata [としまアートステーション構想事務局長/ 一般社団法人オノコロ] HOST

佐藤李青

Risei Sato ACY(アーツコミッション・ヨコハマ)事業を立ち上げから 現在まで担当。創造都市横浜の相談窓口としてアーティス トやクリエーターの相談を1,000件以上受けてきた。ACY 助成制度の設計・運用、創造都市横浜プロモーション、芸術 不動産、地元企業とデザイナーによる商品開発など、芸術 文化とまちづくりや産業が交わる現場を担当。 GUEST

杉崎栄介

Eisuke Sugizaki [公益財団法人横浜市芸術文化振興財団、 広報ACYグループ担当リーダー、 プログラム・オフィサー]

遊歩型パフォーマンス

『演劇クエスト』の過程と

観客の体験に迫る

GUEST

落雅季子

Makiko Ochi [劇評家/BricolaQ] 演劇・ダンス評の執筆に携わる。BricolaQでは毎月のお すすめ演劇コーナー(マンスリー・ブリコメンド)やインタ ビューのシリーズなどを担当。ドラマトゥルクとして、主宰の 藤原ちからとともに遊歩型ツアープロジェクト『演劇クエス ト』を各地で創作。インタビュー、座談会、批評文、小説まで 幅広い文体で活動中。 HOST

及位友美

Yumi Nozoki HOST

佐藤李青

Risei Sato 大阪大学大学院在学中より文化政策を専門とし、ウォー リック大学大学院ヨーロッパ文化政策・経営専攻修士課程 修了。應典院では現代美術展や、子供とアートをつなぐプ ログラムの企画・運営等を行う。アートとコミュニティが遭 遇していく過程と、その社会的インパクトに関心を持ち、コ ミュニティ・アート史を研究している。 GUEST

小林瑠音

Rune Kobayashi [應典院アートディレクター/文化政策研究者]

民俗学とアートプロジェクトの

手法からひもとく、

現在の社会や文化

GUEST

EAT&ART TARO

[アーティスト] 調理師学校卒業後、飲食店勤務を経てギャラリーや美術 館などでケータリングや食のワークショップなどを行って いる。これまでに瀬戸内海の島々でつくった『島スープ』、昭 和の料理本を調査収集しレシピを再現する『レトロクッキ ング』『おにぎりのための、毎週運動会』など食をテーマと した作品を多数発表している。 国立民族学博物館COE研究員、国立歴史民俗博物館助手 を経て、2007年より現職。専門は民俗学、文化人類学、とく に儀礼の近代化を扱う。著作に『現代日本の死と葬儀─葬 祭業の展開と死生観の変容』(東京大学出版会、07年)な ど。歴博の常設展示では通過儀礼やおせち料理、企画展示 で他界と死者表象や慶弔用花環の展示を担当。

山田慎也

Shinya Yamada [国立歴史民俗博物館民俗研究系准教授] 日本におけるドラマトゥルクの草分けとして、様々な演出家・ 振付家の作品に参加。近年は演劇の発想やノウハウを劇場 外へ持ち出すことに興味をもち、アートプロジェクトにも積 極的に関わる。『墨田区/豊島区/三宅島在住アトレウス 家』『長島確のつくりかた研究所:だれかのみたゆめ』ほか ジャンルをまたぐ活動多数。 MODERATOR

長島確

Kaku Nagashima [ドラマトゥルク/翻訳家]

(9)

14 思考編│15

12.19

2016.1.16

11.28

※プログラムカテゴリーは、右記の通りです。  =仕事を知る  =思考を深める/想像を広げる  =現場に出会う

アートと教育を多彩に結ぶ

領域横断型プラットフォームの

現在

地域とコミュニティの活動を

生み出す「場」との関わり

地方都市におけるアートセンター

や芸術祭のあり方を考える

HOST

坂田太郎

Taro Sakata 大学で地理学と都市計画を学ぶなかで、まちに芸術文化で アプローチする手法に関心を持つ。2008年よりNPO法人 STスポット横浜でアートと学校をつなぐコーディネーター として活動。子供たちとアーティスト、両者にとっての創造 的な出会いを求めて実験的な試みを展開。近年は「障害と アート」について考えを深める場づくりも行う。 GUEST

田中真実

Mami Tanaka [NPO法人STスポット横浜地域連携事業部 ディレクター/横浜市芸術文化教育プラット フォーム事務局長] GUEST

家成俊勝

Toshikatsu Ienari [建築家/京都造形芸術大学空間演出 デザイン学科特任准教授] 2004年、赤代武志とともにdot architectを設立し、大阪・ 北加賀屋を拠点に活動している。建築設計だけに留まらず、 現場施工、アートプロジェクト、様々な企画にも関わる。 1997年に渡英、アーティストとして活動を行う。帰国後、浜 松市に拠点を置くNPO法人クリエイティブサポートレッツ にて、社会の多分野と連動した様々な文化事業(場づくり・展 覧会・トーク・人材育成事業・まち歩き等)の企画を担当。2013 年、建築設計から企画・マネジメントまで行う㈱大と小とレ フを建築家の大東翼とともに設立。

鈴木一郎太

Ichirota Suzuki [㈱ 大と小とレフ取締役] 「建築とアート」をテーマとして、芸術文化施設の建築計画 に関する研究や、これまでの芸術文化施設とアートの関係 を超えた、新しい「建築とアート」についての考察に取り組 む。実践的な活動においても幅広く展開しており、「としま アートステーション構想」など、数々のアートプロジェクトに 携わっている。 MODERATOR

佐藤慎也

Shinya Satoh [日本大学准教授/建築家] 早稲田大学美術史学専修卒業。エヌ・アンド・エーの社員と して、マネジメント、コーディネーション、PRなど多岐に渡 る事業を担当。2008年に開館した十和田市現代美術館の 計画立案から携わり、地域に開かれたアートセンターの役 割を意識しながらマネジメントを行うなど、社会とアートを つなぐ活動を行っている。 GUEST

新居音絵

Otoe Nii [エヌ・アンド・エー株式会社[ナンジョウアンド アソシエイツ]執行役員] HOST

古屋梨奈

Rina Furuya [スクールマネージャー] 個々のクリエイティビティを特性化し、連携を重視するチー ム型芸術活動を行っている。中心メンバーは、荒神明香、南 川憲二、増井宏文。果てしなく不確かな現実世界が実感に 引き寄せられる「体験」を作品として展開している。宇都宮 美術館館外プロジェクト、大分トイレンナーレ2015、大地の 芸術祭2015など、各地で作品を発表。 現代芸術活動チーム

「目

[南川憲二/ディレクター 荒神明香/アーティスト] GUEST

伊藤洋志

Hiroshi Ito [起業家/ナリワイ代表] 京都大学農学研究科修士課程修了。生活のなかから生み 出す頭と体が鍛えられる仕事をテーマに、個人のためのナ リワイの開発と実践を行う。ギャラリースペース・シェアオ フィスの運営や、企画業、収穫・販売を行う農家業や『全国 床張り協会』といったギルド的団体運営も行う。著書に『ナ リワイをつくる』(東京書籍)など。 大阪大学大学院修了、博士(人間科学)。芸術社会学を専門と して、労働、政策、運動、地域の視座から現代芸術を研究。 大阪市の現代芸術事業やTokyo Art Research Lab事業 などを通して芸術文化事業の記録・調査・検証に取り組む。 NPO法人地域文化に関する情報とプロジェクト[recip]理 事。NPO法人アートNPOリンク理事。 MODERATOR

吉澤弥生

Yayoi Yoshizawa [共立女子大学文芸学部准教授]

生きることと仕事や表現の

つながりをつくる

シティ大学(英国)にて博物館・美術館運営修士号取得後、フ リーで様々な芸術文化事業に携わる。2010年より横浜トリ エンナーレ組織委員会事務局補佐、同事務局長を歴任し、 15年より現職。組織化されていない現場を組織化させるこ とや業務をフロー化させるなど、アートプロジェクトの現場 の職場環境の改善などにも力を入れる。 COMMENTATOR

帆足亜紀

Aki Hoashi [アート・コーディネーター/横浜トリエンナーレ 組織委員会事務局プロジェクト・マネージャー] 大学卒業後、NPO法人BEPPU PROJECTで公共空間等を 利用したアートプロジェクトを企画運営し、文化芸術による 地域活性や観光振興に携わる。別府現代芸術フェスティバ ル『混浴温泉世界2012』事務局長、鳥取藝住祭総合ディレ クター(2014年、15年)六本木アートナイトプログラムディレ クター(14年、15年)。15年にNPO法人inVisibleを設立。

林曉甫

Akio Hayashi [プロデューサー/NPO法人インビジブル  マネージング・ディレクター] 後期課題 ●発表

森司

Tsukasa Mori 修了式

(10)

16 以下の内容を含めた企画書をグループごとに作成する。 エントリーシートを作成する ●本企画に至った経緯300字以内) ●役職の作業内容(各300字以内) 授業で学んだことを踏まえて役割分担を行い、企画を運営するにあたって 自身の特性をどのように生かしていくかを、それぞれができるだけ具体的に記載する。 事業計画書(企画書・体制表・スケジュール・予算書)を作成する 事業計画書を作成するにあたって ●「思考編」で語られているアートプロジェクトとは何かについて、 授業内容や実際に自分で体験した現場をふりかえりながら考える。 ●いま、社会に必要なアートプロジェクト/アートに関わる取り組みとは何かについて グループ内でディスカッションをする。 ●その上で自分たちだったら、どのような現場で、どのようなことを、どのような立場でやる のか想像しながら、事業計画書にまとめる。 ●指定の用紙を使用して提出すること。字数制限は厳守。 ・4∼8名のグループで、課題に取り組む。 課題│1 課題│2

後期課題

「いま、社会に必要なアートプロジェクトを考案しなさい」

事業計画書の内容についてプレゼンテーションをする。 (各グループ持ち時間10分間程度+質疑応答) 思考編│17

エントリーした企画一覧

アーツ千代田

パチパチパチパチ

8

8 8 8

日常のなかにあり、誰にも開かれていて、複数の人 によって行われるアートプロジェクト。本企画で は、求心力ある数々のプロジェクトを生み出してき た現代美術家・小山田徹さんの「たき火」にフォー カスしたアートプロジェクトを考案した。火を囲み 語り合う時のコミュニケーションの豊かさを、日常 の生活のなかでいかに生み出していくか。実施会 場は学びの舎でもあるアーツ千代田3331の屋上 とし、地域の考察も目指す。

あしたのどうぶつえん

∼生きとし生けるものへ、アートと共に想いを馳せる3週間∼ 上野動物園を舞台に、生物多様性の重要性や、種 の保存と環境問題のつながりを自分ごととして捉 える機会として、アートプロジェクトを企画。動物 園で親しんだゾウやキリンさえも数十年後には見 ることができなくなってしまう現状を啓蒙するの がねらい。アートを糸口に、子供も大人も楽しみ ながら、未来へ続く命の連鎖を絶やさないための きっかけづくりを行う。

Group

04

プロジェクト

イリグチ

「普段、アートプロジェクトに来ない人に来てもら いたい」と考え、新たなアートの「入口」づくりを試 みる。実施場所を、授業と前期課題で出会った横 浜・黄金町に設定。住民や観光客などが気軽に訪 れつながる場にしようと、誰もが親しみやすい「駄 菓子屋」に着目。設計・施工・運営を建築家の家成 俊勝さんらに依頼し、敷居の低さを生かした、人と 人、人とアートの創造的な出会いが生まれる「駄菓 子屋」になることを期待する。

五感で体感する図書館

電子書籍の普及や活字離れが進む現代社会に向 き合い、メディアとしての「本」に出会い直すきっか けとしてのアートプロジェクト。 秋の夜長を利用して、日本近代文学館を会場に架 空の「夜の図書館」をつくり出す。施設内のカフェ も活用し、本を読むだけではなく、能動的に体験す る場づくりを行う。

Group

02

Group

01

Group

03

A.

Q.

授業と毎回の課題に追われながらも、「アートプロジェクトとは何か?」を自分なりに考えてきた受講生たち。 後期課題は、グループワークで取り組みました。 最終日には、ゲストコメンテーターを迎えて講評会を開催し、

1

年間を締め括くりました。

後期課題

〈思考編〉

(11)

技術編│19

アクションのすべてが演習

学びのサイクル

〈技術編〉 アートプロジェクトをかたちにするには、事業計画書一式(企画書・体制表・スケジュール・予算書)が必須。 技術編では、グループワークを通して、事業計画書をつくる力を重点的に養います。 企画は、ぎりぎりまで更新できるもの。授業と自主的な放課後活動によって、繰り返し練ることで、 質の高いアートプロジェクトをつくるプロセスを経験します。

かたちにする

●現場の仕事(事業設計、資金調達、広報・ PR、記録・アーカイブ、報告・検証・評価など) ●現場の実務(書類の読み方、事業計画書 [企画書・予算書・体制表・スケジュール] のつくり方、共通言語の獲得の仕方、リ サーチ手法、会議の仕方、調整の仕方、協 働作業の進め方、プレゼンテーションの やり方など)

知る

●私は、チームでどのような役割を担う のか? ●私たちは、誰に向けてアートプロジェ クトを行うのか? ●私たちは、誰とどのようにアートプロ ジェクトを行うのか?

考える

●運営体制(組織の位置づけ確認、役割分 担、進行管理、調整、交渉など) ●企画(事業計画書作成)

4

│放課後

リサーチ/フィールドワーク/ディスカッション│ブラッシュアップを行う 書類提出│発表2日前までに「事業計画書」を提出する

5

│授業

3

回目

最終発表│プレゼンテーション(10分)+講評(15分) クラス全体からフィードバックをもらう ふりかえり│スクールマネージャーから細かくフィードバックをもらい、反省会を行う

2

│放課後

リサーチ│インターネットや書物を通してのリサーチ フィールドワーク│参考となる現場にグループで足を運び、視点と経験を増やす ディスカッション│リサーチやフィールドワークを踏まえて、議論を重ねる

1

初回授業

講義│講師の話を聞き、ケーススタディに取り組む ブリーフィング│書類の読み方と「事業計画書」のつくり方を学び、演習問題を理解する グループワーク│「体制表」を作成する、「スケジュール」を決める 進捗報告│次回授業までに、何をどうやるか共有する P.21 P.20

3

│授業

2

回目

進捗報告│放課後活動にて、何がどこまで進んだかを共有する ミニレクチャー│スクールマネージャーより、参考となる事例を学ぶ グループワーク│「企画書」と「予算書」を作成し、「事業計画書」を一度完成させる 中間発表│事業計画を発表、クラス全体からフィードバックをもらう ふりかえり│事業計画の更新、スクールマネージャーから細かくフィードバックをもらう 進捗報告│最終発表までに、何をどうやるか共有する P.22 P.23

現場の仕事を実際の企画・運営プロセスにそって具体的に学び、

自分で問いを立てる力を養います。

多様なバックグラウンドを持つ仲間とグループワークを行うことで、

役割分担や調整など自分とは異なる他者と協働しながら、

アートプロジェクトをかたちにする力を身につけます。

技術編

2

※授業の回数、進め方はテーマにより異なります。 授業毎│「仕事を知る」の授業レポート(400字以内) 期末毎│前期課題は、課題図書の読書感想文(2,000字程度)/後期課題は、企画書制作&プレゼンテーション

(12)

HOST

橋本誠

Makoto Hashimoto

2015.6.28 7.12

7.26

8.9

9.13

9.27

技術編│21 GUEST

藤浩志

Hiroshi Fuji [美術家/十和田市現代美術館館長/ 秋田公立美術大学教授] HOST

森司

Tsukasa Mori [「思考と技術と対話の学校」校長/ 東京アートポイント計画ディレクター]

小山田徹

Toru Koyamada [アーティスト]

中崎透

Toru Nakazaki [美術家]

トークイベントをつくる

アートプロジェクト概論1 演習1 アートプロジェクト概論2

アートプロジェクトとは

何か

ガイダンス トークセッション ●開講に向けて ●受講生、スクールマネージャー 自己紹介 ●基礎プログラムについて LECTURER

佐藤李青

Risei Sato [スクールマネージャー]

現場を検証する力を

身につけ、向き合うべき

評価について考える

アートマネージャーの

立ち位置

GUEST

吉澤弥生

Yayoi Yoshizawa [共立女子大学文芸学部准教授] HOST

橋本誠

Makoto Hashimoto

演習問題

演習では、事業計画書[企画書・予算書・体制表・スケジュール]の作成を通して、 企画をかたちにする技術を養います。 2003年より大阪市文化事業として 『Breaker Project』を企画。既存の 美術空間やシステムにはおさまりき らない独自の表現活動を開拓する アーティストとともに、地域に根ざし たプロジェクトに取り組み、現代にお ける「芸術の役割」「芸術と社会の生 きた関係」を探求する。関わる人すべ てにとって新たな気づきをもたらす 実践を目指して活動。 ミニレクチャー1 ミニレクチャー2

トークイベントをつくる

活動を続けるための

仲間と資金と拠点の

理想と現実

ココルームの新拠点の 活用方法と経営戦略

芸術と社会の生きた

関係を探求するための、

アートプロジェクト

企画のつくり方

LECTURER

橋本誠

Makoto Hashimoto GUEST

雨森信

Nobu Amenomori [大阪市立大学文学部 特任講師/Breaker Projectディレクター] 日雇い労働者のまち・釜ヶ崎にて、喫茶 店のふりをしながら「表現と自律と仕 事と社会」をテーマに活動。釜ヶ崎芸 術大学では、美術家や天文学者など を講師に招いて、地域のおじさんたち を中心に緩やかな学びあいの場を無 料(カンパ歓迎)でつくっている。平成 26年度 文化庁芸術選奨文部科学大臣 (芸術振興)新人賞受賞。 GUEST

上田假奈代

Kanayo Ueda [詩人/詩業家/NPO法人 こえとことばとこころの 部屋(ココルーム)代表]〉 HOST

嘉原妙

Tae Yoshihara 中間まとめ ●前期授業の振り返り ●自主活動の共有 ※プログラムカテゴリーは、右記の通りです。  =仕事を知る  =企画をかたちにする アートプロジェクト概論3 アートプロジェクト概論4

情報収集集力を

身につける

プロジェクトの

はじまりから終わりまで

LECTURER

橋本誠

Makoto Hashimoto [スクールマネージャー]

ケーススタディ

講義の後半では、ゲスト講師が現在向き合っている課題を題材に 「自分たちだったらその課題へどのように向き合うか?」という視点でグループディスカッションを行います。 上田假奈代さんのケーススタディで は、上田さんの運営するスペース『コ コルーム』が直面している入居物件 の移転がテーマ。ゲストハウスやカ フェの運営により収益を確保しなが らも、これまで取り組んできた「表現 との出会いの場」としてふさわしい機 能をいかに盛り込むかについて議論 を行った。 受講生からは、シェア店舗、畑、ファ ブラボ、アーティスト・イン・レジデン スなどのアイデアや、釜ヶ崎のおじさ んが働くことができる場になるといい のではないかという様々な意見が集 まった。 一方で上田さんは、場の維持・活用に 必要なお金を稼ぐだけではなく、収 益の一部を身寄りのない子供などに 渡す仕組みをつくるなど、お金を稼ぐ (=働く)ことの意義をいかにつくるか、 という点をより考えていた。 当事者を交えて現在進行形の課題に 取り組むことで、リアルにプロジェク トが動いているということを意識しな がら思考する場となった。〈橋本〉 演習1「トークイベントをつくる」で は3つのトークプログラム事例をもと に企画実施の基本を学ぶ。①「国際シ ンポジウム」では、企画案に加え、ゲ スト招聘や同時通訳などの手配・運営 について考え、②「アートプロジェクト のキックオフイベント」では、プロジェ クト紹介のトークに加え、ツアーや交 流会の企画に取り組んだ。③「フォー ラム」では、分科会など終日にわたる プログラムの計画をした。 演習2「まちなか公演/プログラムを つくる」では、様々な制約のあるまち なかで企画実施する際のポイントを 学ぶとともに、自分たちらしい企画と は何かを考えた。 演習3「拠点をつくる/つかう」では、 恒常的な活動を意識した計画などに ついて議論を深めた。〈坂本〉

演習

1

「トークイベントをつくる」

演習

2

「まちなか公演/

プログラムをつくる」

演習

3

「拠点をつくる/つかう」

1

年の流れ

[技術編]

嘉原妙

Tae Yoshihara [スクールマネージャー]

坂本有理

Yuri Sakamoto [スクールマネージャー] 演習1

まちなか公演/

プログラムをつくる

トークイベントをつくる

演習1 演習2

まちなか公演/

プログラムをつくる

演習2

トークイベントをつくる

(13)

22

1.24

10.18

11.29

12.20

2.7

技術編│23

アーティストや作品の

在り方を伝え、

社会とアートを

つなぐ仕事

事務局の担う役割とは

鳥取だからこそできる

劇場・劇団の在り方

演劇的手法と 美術的手法の違い HOST

森司

Tsukasa Mori ミニレクチャー3 ミニレクチャー4

アーティストとの企画づくり

ソーシャルベンチャー

としてのアート

NPO

課題を見据えた 事業設計のポイント

拠点の運営

LECTURER

阿比留ひろみ

Hiromi Abiru

嘉原妙

Tae Yoshihara

橋本誠

Makoto Hashimoto GUEST

帆足亜紀

Aki Hoashi [アート・コーディネーター/横浜トリエンナーレ 組織委員会事務局プロジェクト・マネージャー] HOST

橋本誠

Makoto Hashimoto 東京で舞台照明会社に勤務し、鳥の 劇場の前身となる劇団の活動にも参 加。2006年鳥取県に移り、鳥の劇場 の立ち上げに参加。廃校を劇場に変 える。劇団制作、各種劇場プログラム、 『鳥の演劇祭』の企画・運営、海外との プロジェクトなどの担当。舞台芸術制 作者オープンネットワーク(ON-PAM) 理事。鳥取県智頭町在住。 GUEST

齋藤啓

Kei Saito [鳥の劇場制作担当] GUEST

山出淳也

Junya Yamaide [NPO法人 BEPPU PROJECT代表理事/ アーティスト] アーティストとして各地で活動、文化 庁在外研修員としてパリに滞在の後、 2005年にBEPPU PROJECTを立ち上 げ別府現代芸術フェスティバル「混浴 温泉世界」(09、12、15年)を実現。独自性 のある芸術祭として、美術業界からだ けではなく、まちづくりや地方創世の文 脈からも評価を受ける。平成20年度 芸 術選奨文部科学大臣新人賞受賞。

ミニレクチャー

演習では、受講生が取り組む 課題に対する補足講義として、 スクールマネージャーが ミニレクチャーを行っています。 ミニレクチャー4では、「アートプロジェクトの拠点」をテーマに、①運営 事務局の事務所②空き店舗などの遊休スペースの活用事例③インフォ メーションセンター④ボランティアルームといったアートプロジェクトに 関する4種類の拠点を例に挙げ、その用途や必要な機能、実際に運営す る際の準備方法などを具体的に解説。受講生がよりリアリティを持って 課題に取り組めるような情報提供の時間を設けた。〈嘉原〉 COMMENTATOR

坂田太郎

Taro Sakata

及位友美

Yumi Nozoki 後期課題 修了式 ●発表

グループワーク

スクールマネージャーの伴走のもと、グループで演習問題に取り組み、 自分たちで繰り返し問いを立てながら思考を深めます。 受講生は、アートプロジェクトを運営するNPO職員/事務 局という組織設定で、5∼6名1組となり、3つの演習問題 に取り組んだ。グループ内の役割(事務局長、広報、会計、 プロジェクト担当など)を設定し、まず行うことは自分たち の立ち位置の確認。私たちは、何を目指し、どんなメンバー で、どこに向けて、どのようなことをしようとしている団体 なのかを話し合い、組織設定を、よりリアルにとらえてい く。その上で、組織の趣旨に沿って、企画をかたちにする作 業に入る。リサーチ、ブレインストーミング、アーティスト選 定、会場選定など、実際にまちを歩き、人と話し、情報収集 を行い、議論を交わしながら内容を固め、最終的には事業 計画書に言葉を綴る。書類に落とし込まれた内容を読み 合わせながら、なぜそうするのか、そうしたいのか、現実的 なのか、グループ内で何度も話し合い、思考を重ね、企画 案をまとめ、アーティストへの参加依頼や、助成金申請を するレベルまでの書類を作成する。演習では、一連の取り 組みを通して、企画力に加え、グループ内での進行管理や 調整など、現場で求められるチーム力も磨いていく。 また、各グループには担当スクールマネージャー1名が付 き、課題内容の確認にはじまり、最終発表のつくり込みに 至るまで伴走し、強度ある企画を完成させるためのヒント を投げかける。一つひとつ確認し、企画の実現性を高める サポートをしていく。 右記は、受講生とスクールマネージャー(SM)間でなされ たメールのやりとりの一例である。 受講生A│実際に会ったことのあるアーティストが少ないので、 自分たちの企画に最適の人物なのか判断がつきません。 SM│作品やアーティストを自分の目で見て知ることは重要で す。ただ、私たちも直接会ったことがないアーティストを候補に することはあります。そのときに注意するのは、彼らの作品がど ういった形態のものか、彼らが意識していることは何かなどを リサーチして、自分たちの企画にマッチするかを考えることで す。アーティストステイトメントや第三者の視点が入ったインタ ビュー記事、批評記事などを参考に考えます。 受講生B│アーティストによってプロジェクトは変化していくと 思うので、どこまで詳細を決めるべきか迷います。 SM│アーティストによってプロジェクトが変化する、という視 点は大切ですが、彼らに依頼する際に、事務局が「条件」を設定 することは可能です。例えば、地域住民の交流を目的の一つに 据えた企画の場合、ワークショップなど、住民と一緒に作品を 作り上げていくスタイルで制作してもらいたいという希望を伝 えることは問題ありません。ただ、もちろんアーティストによって は、それは無理だと仰る方もいます。詳細は決められませんが、 条件を設定することで企画は育ちます。 受講生は、年齢も所属もライフスタイルも様々。そんなな か、グループで工夫をしながら時間をつくって、課題に挑 み、自分たちらしい、熱量のこもった企画をかたちにする 作業に取り組んだ。〈坂本〉 ※プログラムカテゴリーは、右記の通りです。  =仕事を知る  =企画をかたちにする HOST

阿比留ひろみ

Hiromi Abiru [スクールマネージャー]

まちなか公演/

プログラムをつくる

演習2 演習3

拠点をつくる/つかう

演習3

拠点をつくる/つかう

演習3

拠点をつくる/つかう

後期まとめ ●演習の振り返り ●個人面談

(14)

24 以下の内容を含めた事業計画書を個人で作成する。 事業計画書(企画書・体制表・スケジュール・予算書)を作成する 事業計画書を作成するにあたって ●本企画に至った経緯300字以内) ●参加してもらいたい受講生イメージ200字以内) ●初年度活動計画 ●活動成果の提示方法200字以内) ●要求予算額 ●指定の用紙を使用して提出すること。字数制限は厳守。 ・個人ワークとして、課題に取り組む。 ・「実際にアートプロジェクトをやってみたい」「アートプロジェクトの広報に関する研究活動をしたい」 など切り口は自由。

後期課題

「『思考と技術と対話の学校』にふさわしい部活動を考案しなさい」

事業計画書の内容についてプレゼンテーションをする。 (持ち時間10分間程度+質疑応答) 技術編│25

エントリーした企画の一部

アートプロジェクト系新聞リサーチ部

インターネット時代において、あえて「新聞」というメ ディアや文脈を活用するアートプロジェクトが多く存 在することに注目し、様々なアートプロジェクト系の新 聞をリサーチ・アーカイブする活動。 受講生自身が普段から様々なアートプロジェクトの広 報ツールを集めていたり、関わるプロジェクトで編集を 担当した経験があったことから、その視座を深めるべ く提案された。

思考と技術と対話の学校、

学生に話を聞きにいく部

受講生を対象に、どのような問題意識を持って参加し ているのか、アートプロジェクトに関心を持ったきっか けは何か、普段はどのような活動をしているのかなど、 受講生同士の視点からインタビューを行い、3つの基 礎プログラムの受講生間のネットワーク形成を目指す。 授業を通してアートプロジェクトの現場の様々な人々 との出会いがある一方で、ともに学ぶ受講生間の交流 が少ないという問題意識から提案された。

「思考と技術と対話学校」

オリジナルウェブサイトづくり

受講生の視点で注目しているアートプロジェクトやイ ベント情報を気軽に紹介できるウェブサイトをつくり、 運営する企画。 受講生自らの職能を生かした提案であるが、その背景 には情報過多な現状のなかで、TARLに集まる人々に とって有益だと思われる情報を公開していくことがね らい。

助成金をまな部

助成金申請について学び、実際に申請をしてみる活動。 定期的に勉強会を開催し、助成金申請書類や報告書 の書き方などについて学ぶ。また、各種助成プログラ ムの情報収集や、助成を受けている団体の事例リサー チ、報告書のまとめ方についての研究などを行う。 講師を招くだけでなく、部員同士で各種書類に対して 意見交換をしながら必要な技術に磨きをかけていくこ とを目指す。技術編の授業で、助成金の意義について 学んだことをきっかけに提案された。

01

02

03

04

A.

Q.

後期課題は、これまでのグループワークの成果を図るための個人ワークです。 最終日には、思考編と同様に講評会を開催し、

1

年間を締め括りました。

後期課題

〈技術編〉

文献購読部

アートプロジェクトに関わる言葉や思考を深め、その 共通言語や共通認識の獲得を推進する活動。「思考と 技術と対話の学校」の参考図書から1冊を選び、グルー プで感想や意見を語り合う読書会スタイルで行う。 書籍からアートプロジェクトに関する知識を得るだけ でなく、意見交換などの対話によって他者の意見に耳 を傾けること、自身の意見を伝えるなど柔軟なコミュ ニケーション技術を磨くことを目指す。

日本芸術広報専門会社

準備部

(げいほう部) アートプロジェクトをはじめとする様々な文化芸術活 動や、他分野における広報を研究し、アーティストやク リエイター、デザイナーらとともに手法やツールなどを 開発。それらの活動で培ったノウハウをもとに文化芸 術分野にとどまらず企業活動などにおいて効果的な広 報の実践を目指す。 人、技術、お金が十全でないために、アートプロジェク トの現場の広報PR活動が効果的ではないのではない か、という問題意識を背景に提案された活動。

05

06

課題│1 課題│2

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