第三次宮崎市工業振興計画(素案)のパブリックコメントにおける市民からのご意見
ご意見 対応・考え方
1 現状と課題について
産業別分析が非常に弱く、宮崎市の製造業における構造的問題に触れていない。宮崎市の製造業の主要
3業種である食料品、電子部品、自動車の3業種がどのような環境にあり、宮崎市内に立地することにお
いてどのような課題があるのか分析がない。1つの製造業全体で振興を考えており、それにより工業の課
題がわかりづらい。
ご指摘のとおり食料品製造業の事業所が多く、食料品製造業だけをみても大小さまざまな事業所があり、事
業所の規模や立地状況等により、各事業所が抱える課題も多種多様であると認識しております。
このため、計画全体では製造業全般についての計画としたうえで、主要3業種を含めて、本市の製造業を牽
引する分野を設定し、これまで以上に戦略的に計画の推進を行っていくことを考えています。
ただし、各分野の課題についてはさらなる把握が必要と考えています。これまで以上に企業訪問をはじめ、
事業所へのアンケート調査等により各分野の課題の把握に努め、具体的な事業展開の際には各事業に反映して
いきたいと考えております。
2 宮崎市の製造業の問題として従業員100人以下がほとんどであるが、これの多くは食料品である。文
中にあるAI、ビッグデータ、ロボットの話は、誘致した大企業の問題であり、これに市がどのように支
援するのかということであり、全体の多くを占める食料品の中小企業の問題ではない。
ご指摘のとおり、本市製造業全体の約3割を食料品製造業が占めています。
AIやビッグデータ等については、確かに現状では大企業が主体となるものだと考えられますが、国ではこ
れからの人口減少の中において、生産性の向上を図るためには中小企業においてAI等の先端技術の導入の促
進に向け取組むこととしています。
本市事業所へのアンケート調査でも、これらの先端技術の導入については進んでいない現状がうかがえます
が、一方では、導入によりどのような効果があるのか、どのくらい費用がかかるのかなどの情報が届いていな
いこともうかがえました。
これから10年、さらに人口減少が進む中にあって良質な雇用の場の確保や製造業全体の発展のためには、
生産性の向上を図ることが不可欠であると考えられることから、本計画では、取組の1つとしてAI等の先端
技術の導入についても記述したいと考えております。
3 目指すべき将来像で「元気な企業」や「活力」についていうのであれば、起業支援についてももっと言
及すできではないか。
本計画は、製造業全般に関する計画であるため、起業支援について特記しておりません。
しかし、起業のみならず新たな分野への進出(企業内起業)を行う企業も増えてきていることから、市として
は今後も企業間の多様な連携や交流を推進していきたいと考えております。
4 指標について
市役所による年間の企業訪問件数を目標値に設定すべきと思われる。
企業訪問は企業支援における最重要事項と認識しており、これまでも企業訪問を積極的に実施してまいりま
した。しかし、市役所による年間の企業訪問件数は、それ自体では地域経済の活性化を表す成果指標とはなら
ず、あくまで行政の活動指標となる内部の目標値であるため、本計画上では目標値として定めないこととしま
した。
5 工業高校側の話ももっと入れるべきかと思います。特に宮崎工業はいま地元就職に取組んでおり多様な
連携を模索しています。工業高校側にも委員に入ってもらった方がよいと思われる。
工業高校をはじめ高校、大学等との連携については、今後、学校と意見交換や情報共有等を図り、連携につ
いて検討していきたいと考えています。また、すでに工業高校と県工業会等との連携した取組も行われている
ことから、市としてもこれらの取組について広く情報発信に取組んでいきたいと考えています。
6 策定にあたって市役所による企業ヒアリングを重視したのか。 今回の改定にあたっては、これまでの企業訪問や企業で構成する各団体等からのご意見、市内事業所約37
0社に対してのアンケート調査により、本市の製造業が抱える課題について把握に努めております。また、県
内の産学金労官の分野から改定委員を選任し、各委員からの専門的なご意見を基に、本市製造業が抱える課題
の把握に努め、素案を策定いたしております。
今後とも企業の皆様のご意見を伺いながら、計画の推進に取組んでいきたいと考えております。
7 具体的な取組について、すでに効果のあがっているものについてはもっと具体例を紹介して市民にPR
すべきかと思われる。
今回、素案の改定にあたり、市民モニターへのアンケート調査を実施したところ、工業団地の整備状況等に
ついて十分な情報が市民に提供できていないことが伺えました。
本市としましても、今後も各支援機関等と連携し、市民に対し広くPR及び情報発信を行っていきたいと考
えています。