アセスメントを活用した指導の工夫
~Vineland-Ⅱ適応行動尺度
の結果をもとに~
名古屋学芸大学ヒューマンケア学部 東京大学大学院教育学研究科 黒田美保今日お話すること
• アセスメントと指導の関係
• 適応行動とVineland-II適応行動尺度とは? • Vinelandの結果から支援を考える
発達障害のアセスメント
対象者の特性やニーズの把握
(フォーマルアセスメント&
インフォーマルアセスメント)
個別の教育支援計画(IEP)策定・検討
指導実施と経過観察
必要に応じた教育支援計画の修正・変更
フォーマル(標準化)アセスメント 発達障害 特性 ADI-R ADOS-2 CAADID 認知特性 WISC-IV, WAIS-III 適応行動 Vineland-II 感覚処理 特性 感覚 プロファイ ル インフォーマル(非標準化)アセスメント 普通の面接 本人 家族 支援者 記録 母子手帳・成績表 福祉・教育・医療機関 本人の記述・作品 観察 記述データ 数値データ 精神 疾患 MINI
Q2:なぜIQだけではだめなの?
• 今までも、学校ではIQや発達年齢を調べてきました。
適応行動と不適応行動
適応行動と不適応行動
• 適応行動 • 日常生活を安全かつ自立的に送るために必要となる年齢 相応のスキル • 食事、身だしなみ、掃除、お金の管理、仕事、友人関係、社 会的スキルなど • DSM-5のASDの診断基準D「その症状は、社会的、職業的、 または他の重要な領域における機能に臨床的に意味のあ る障害を引き起こしている」に深く関連する • 不適応行動 • ストレスへの不適切な対処行動として表れ、非機能的・非生 産的な結果をもたらす行動 • 自傷、引きこもりなどの内在化問題と攻撃、非行、犯罪など の外在化問題適応行動を測る欧米の検査
• Vineland Adaptive Behavior Scale-Second Edition (1984, 2005, 2016)
• Adaptive Behavior Assessment system-Second Edition
(2000, 2003, 2015)
• Scales of Independent Behavior–Revised (1984, 1996)
日本における適応行動のアセスメント
• 日本では発達障害児者の臨床・研究において適応 行動を評価する習慣が根づいておらず、知能検査や 性格検査によるアセスメントが主流となってきた • 適応行動についての尺度は数少なく、全年齢に利用可能な 尺度は開発されていない • 新版S-M社会生活能力検査(三木, 1980):1~13歳 • ASA旭出式社会適応スキル検査(肥田野, 2012):幼稚園~ 高校 • 不適応行動の評価にはCBCL、SDQ、ABC-Jなどの質問紙 尺度が利用されているが、面接形式で信頼性・妥当性の確 認された尺度はないVineland−IIでの適応行動評価
• 適応行動は、それぞれの年齢で重要となるものが異 なる • 適応行動の評価は、個人が関わる環境の期待や基 準によって変化する • 適応行動は、環境の影響および支援効果などによっ て変容する • 適応行動の評価は、行動そのものを評価するもので あり、個人の可能性を評価しない適応行動:個人的・社会的充足を満た
すのに必要な日常生活における行動
Vineland適応行動尺度第二版(Vineland-II)
• Vineland適応行動尺度(VABS; Sparrow, Balla & Cicchetti, 1984)の改訂版としてSparrow, Cicchetti & Balla (2005)によって開発された • 適応行動の代表的なアセスメントツールとして、国際 的に広く利用されている • 用途 • 知的障害や発達障害の医学的診断の補助 • 介入や特別支援教育などの必要性の判定 • 介入計画や教育方針の策定・実施後の効果判定 • 知的障害、発達障害、精神疾患、乳幼児の発達などの研究
Vinelandの意味
• 1888年 The NewJersey Home for the Education and Care of Feebleminded Children • 1911年
The Training
School at Vineland
• そこで、就労支援のた めに適応行動を調べる 必要が生じた→ 1935年Vineland Social Maturity Scale, VSMS (1935年) • Edgar A. Doll Sparrow, Cicchetti領域 下位領域 コミュニケーション領域 受容言語 表出言語 読み書き 日常生活スキル領域 身辺自立 家事 地域生活 社会性領域 対人関係 遊びと余暇 コーピングスキル 運動スキル領域 粗大運動 微細運動 不適応行動 内在化問題 外在化問題 その他 不適応行動重要事項 3歳〜 1歳〜 〜6歳, 50歳~ オプション3歳~ 1歳〜 1歳〜 適応行動 総合点 不適応行 動指標
Vineland-IIの構成
• 適応行動(385項目) • コミュニケーション領域(99項目) • 受容言語:他者の話に注意を向ける、聞く、理 解する • 表出言語:話し言葉で意思を伝える • 読み書き:文字や文章を読む、書く(3歳以上) • 日常生活スキル領域(111項目) • 身辺自立:食事、衣服の着脱、衛生に関する 行動 • 家事:手伝い、家事 • 地域生活:時間、お金、電話、コンピュータなど の管理と使用Vineland-IIの構成
• 適応行動(つづき) • 社会性領域(99項目) • 対人関係:他者との関わり方 • 遊びと余暇:遊び、余暇の過ごし方 • コーピングスキル:他者に対する責任感や気配り • 運動スキル領域(76項目;0-6歳と50歳以上のみ) • 粗大運動:腕や脚を使った大きい運動 • 微細運動:手や指を使った細かい運動 • 不適応行動(50項目) • 内在化問題:ストレスを自分自身に向ける不適切な行動 • 外在化問題:ストレスを他者に向ける不適切な行動 • その他:上記以外の不適切な行動 • 重要事項:臨床的に重要で深刻な不適応行動検査施行の概要
• 検査用紙:面接調査フォーム記録用紙 • 評価対象者:定型発達、発達障害、精神障害、身 体障害など制限なし • 評価対象者適用年齢:0~92歳 • 回答者:親や養育者など対象者をよく知る者 • 検査方式:半構造化面接 • 実施時間:20~60分結果の概要
• 適応行動総合点:M=100、SD=15 • 領域 標準得点:コミュニケーション,日常生活スキル, 社会性,運動スキル領域: M=100、SD=15 • 下位領域 v-評価点:M=15、SD=3 • 不適応行動領域:不適応行動指標・内在化問題・外 在化問題: v-評価点: M=15、SD=3, 重要項目:行 動の頻度(粗点2、1),強度(S、M) • 適応水準、相当年齢、スタナイン、強みと弱み、対比 較知的機能と適応行動
数値で比較できる!!
知的機能 • 見る、聞く、話す、覚え る、考える、など • 情報処理能力 ↓ Wechsler系 知能検査 (知能検査IQ) 適応行動 • セルフケア、社会性、コ ミュニケーション、学習 や仕事、余暇など • 環境におけるニーズを 自己調整するスキル ↓ Vineland-II適応行動尺度 (適応行動総合点)Vineland-II適応行動尺度の結果から
指導へ
適応行動のアセスメントと支援のポイント
• 定型発達の適応行動が「標準」「指導目標」ではない • 本人が「なんとかやっていける」ことの把握および指導 目標設定 • 「本当に出来ないこと」を特定し、ヘルプの出し方の指 導やサポートにつなげることを考える • 適応行動の早期支援によって、青年・成人期の「自分 なりの自立」を可能とする結果の見方とまとめ方
• 1.全般的な適応機能 • 2.適応行動領域におけるパフォーマンス • 3.下位領域におけるパフォーマンス • 4.強みと弱みを特定し、理由を考える • 5.各項目を一つずつみていく • 6.不適応行動を記述 • 7.支援(治療)目標・支援(治療)方法を記述(福祉で あれば日常生活での困難度について主に記述) 支援においては各項目を見ていくことが重要1.全体的な適応機能について検討
• 適応行動総合点(+信頼区間) • 知的水準との比較
2.適応行動領域について検討
3.下位領域について検討
:
v評価点について記述
4.強みと弱みを検討
• 領域標準得点間の比較を行う 強み(S)と弱み(W)の欄を検討 対比較を検討 • 同一領域間の下位領域のv評価点の比較を行う 受容言語 > 表出言語 (有意差あり) :受容言語に比べ、表出言語が乏しい • 異領域間の下位領域のv評価点の比較を行う5.項目内容の確認
• 項目内容を見て、指導目標や方法につながる知見を
6.不適応行動について記述
• 不適応行動指標 v評価点 • 内在化問題 v評価点 • 外在化問題 v評価点 • 不適応行動重要項目 各項目について重症度を見 ていく• A君は、強みとしては、領域では○○、○○、下位領 域では○○、○○だが、家庭でお手伝いをさせる機 会が少ないからかもしれない。 • Bさんは、弱みとしては、領域では○○、○○、下位 領域では○○、○○だが、一人で出かけた経験がな いからかもしれない。 • したがって・・・
7.指導目標の設定、方法の策定
• 長期目標 • 短期目標
教育現場などで保護者に伝えるために
• 下位領域の相当年齢の利用 • 領域のスタナインの利用
• 保護者に理解しやすい説明や支援目標・方法の共
個別の支援計画作成
• 結果の見方に基づき本人の適応行動の特徴を検討す る:知的障害との関係を見るために知能検査も必須 • 「弱み」の領域について、どの項目ができていないかを検 討、その項目が必要かどうかを検討 • その項目の行動をできるようにするために、 どのような支援が考えられるかを検討 • 通常は、1がついている項目について、2にもっていくよう に考えることが妥当) • 「強み」の領域についても、伸ばせる項目について考えて いく • 不適応行動の改善を考えていく特別支援学校で利用の実際
• すべての下位領域が「低い」となってしまうことが多い • 精神年齢で算出してみる • その中で、本人の「強み」と「弱み」はでてくる • 「弱み」の項目をみていく • 「強み」についても項目をみていく • 1がついている項目で必要度の高いもの選んで、支 援方法を考えていくことが現実的 • 不適応行動の改善を考える参考文献
• 黒田美保・伊藤大幸・染木文緒・萩原拓.(作成)/ 辻井正 次・村上隆(監修)「Vineland-II適応行動尺度日本版」 日 本文化科学社. • 黒田美保編著「ハンディシリーズ:これからの発達障害の アセスメント~支援の一歩となるために」金子書房. • 黒田美保「知的機能と適応行動のアンバランス」p28-34. 萩原拓(編著)発達障害のある子の自立に向けた支援: 小・中学生の時期に、本当に必要な支援とは?.金子書房. • 黒田美保. ASDの豊かな生活を築くためのアセスメントの 新展開. 広汎性発達障害の明日のために. アスペハート 2014~2015年連載.東京都立田無特別支援学校公開研究会
アセスメントからから支援へ
~VINELAND-II適応行動尺度を
中心に~
名古屋学芸大学ヒューマンケア学部 黒田美保発達障害の支援の種類
医学的支援 (薬物療法 ) 社会福 祉的支援 (就労・家庭・ 地域) 家族への 心理的介入 教育的支援 発達障害のある成人・子ど もへの心理的介入適切な支援をするために
障害理解を含めた
本人理解
評価と診断の違い
• 評価:個別の特性をみるためのアセスメント 能力の偏り、知的水準、発達障害の程度、集中力、 コミュニケーション手段、興味の対象、気質、情緒の 安定 • 診断:疾病としての共通点(特徴があるかないか)を探 し分類していく過程 をとりだしていく 自閉症スペクトラムであれば・・・対人コミュニケーショ ンの異常・こだわり(常同性の保持)の2つの特性アセスメントの種類
•
フォーマルなアセスメント
・標準化された検査:知能検査・発達検査・人
格検査(質問紙、構造化された面接などで実
施)
•
インフォーマルなアセスメント
・普通の面接・面談
・教室、家庭での行動観察
・生育歴(母子手帳など含む)
・学業成績
・本人の作品
.
評価アプローチの比較
長所
短所
フォーマル
なアセスメ
ント
・標準化されており、
客観
的
に対象を把握できる
・
非日常的
な場面
・課題が限定されている
(評価されるスキルが限
定的)
インフォー
マルなアセ
スメント
・
自然な
場面
・対象の興味・関心といっ
た全体像を把握できる
・
主観的になりやすい ・ 過大評価,過少評価を生 みやすい ・見ていない人と共通理解を することが難しいフォーマルなアセスメントからわかること
• 偏りを
数値として理解できる
(行動観察だけで
はわからない認知特徴を知ることができる)
• 指導後や
経年の変化を客観的に確認できる
• フォーマルな検査の実施中の行動観察から、コ
ミュニケーション手段、集中力、興味の対象など
を把握できる
インフォーマルなアセスメントからわかること
*日常的な場面での観察や資料の分析+目的をもって 設定された行動評価(標準化されていない) • 集中力、興味の対象、好き嫌いなどを把握できる • コミュニケーション手段・対人関係の取り方 • 行動上の特性(感覚面・注意力・衝動性・多動) • 日常生活の中でのニーズ より具体的な目標を設定できる 構造化などの具体的な支援方法を考えられる *学校の中では、すでに行われている包括的アセスメント 包括的支援 インフォーマルな アセスメント 親のニーズ 紹介機関からの情報 他機関から情報 行動観察 成績表・生育記録 医療歴 フォーマルな アセスメント 個別化さ れた支援 (本人へ の直接支 援・親支 援・コンサ ルテーショ ン・多機 関連携)
フォーマルなアセスメント 発達障害 特性 ADI-R ADOS-2 CAADID 知的水準 認知特性 WISC-IV, WAIS-III 適応行動 Vineland-II 感覚処 理特性 感覚 プロファ イル インフォーマルなアセスメント 普通の面接 本人 家族 支援者 記録 生育歴 福祉・教育・医療機関 本人の作品 観察 記述データ 数値データ 職業適 性検査 精神 疾患 MINI
特別支援学校で必要な
移行期における留意点と目標とすべきもの
• 自己認知・自己理解(特に高機能の場合、就
労に不可欠)
• 自分の得意・不得意が客観的にわかる • HELPスキルの獲得• 適応手段
• 必ずしも定型発達と同様なものが必要ではない • 一生使えるツールや支援を獲得・維持 • 生活リズムの確立(適応の一部) • 就労及び就労支援の前提となる日本版Vineland-II適応行動尺度
作成:黒田美保・伊藤大幸・染木文緒・萩原拓 監修:辻井正次・村上隆
適応行動と不適応行動
• 適応行動 • 日常生活を安全かつ自立的に送るために必要となる年齢相応 のスキル • 食事、身だしなみ、掃除、お金の管理、仕事、友人関係、社会 的スキルなど • DSM-5の知的能力障害では、IQによる障害区分をやめ、適 応行動に基づく障害区分となっている。 • 不適応行動 • ストレスへの不適切な対処行動として表れ、非機能的・非生産 的な結果をもたらす行動 • 自傷、引きこもりなどの内在化問題と攻撃、非行、犯罪などの 外在化問題領域 下位領域 コミュニケーション領域 受容言語 表出言語 読み書き 日常生活スキル領域 身辺自立 家事 地域生活 社会性領域 対人関係 遊びと余暇 コーピングスキル 運動スキル領域 粗大運動 微細運動 不適応行動 内在化問題 外在化問題 その他 不適応行動重要事項 3歳〜 1歳〜 〜6歳, 50歳~ オプション3歳~ 1歳〜 1歳〜 適応行動 総合点 不適応行 動指標
領域 下位領域 コミュニケーション領域 受容言語 表出言語 読み書き 日常生活スキル領域 身辺自立 家事 地域生活 社会性領域 対人関係 遊びと余暇 コーピングスキル 運動スキル領域 粗大運動 微細運動 不適応行動指標 内在化問題 外在化問題 不適応行動重要事項 適応行動総合点 各領域得点 M=100, SD=15 下位領域 (v評価点) M=15, SD=3 指標および 下位領域 (v評価点) M=15, SD=3 行動の頻度 (素点2、1) 強度(素点S、M)
知的機能と適応行動
知的機能 • 見る、聞く、話す、覚える、 考える、など • 情報処理能力 ↓ Wechsler系 知能検査 (知能検査IQ) 適応行動 • セルフケア、社会性、コ ミュニケーション、学習や 仕事、余暇など • 環境におけるニーズを自 己調整するスキル ↓ Vineland-II (適応行動総合点)田無特別支援学校で見られた特徴から
• 類型I類では、全体に低くなってしまい領域間の差が わかりにくい →個別の項目から指導目標を考える • 知的水準との差が大きいケースがある →差を埋めるためにどうすればよいかを考える (目標は、定型発達になることではない) • 不適応行動は外在化問題が多いと考えられていたが、 実な内在化のほうが多い。 →外在化問題は目立ちやすいが、目立たない内在 化の問題にも目を向ける必要まとめ:田無特別支援学校で見られ
たVineland-II活用の利点
• 生徒の日常生活における適応行動の難しさの共通 理解をすすめることができた -インフォーマルアセスメントを通して、学校が感 じていた適応行動の難しさを数値として親に 示すことができる。 ー知的水準との差を客観的にみることができる • 現実の生活の中での目標設定 -Vineland-IIの項目を指導目標や計画の中に 盛り込むことができる。 • 不適応行動の把握2018/8/30 1 東京都立田無港特別支援学校 公開研究会 アセスメントによる移行支援と定着支援 千葉県発達障害者支援センター 縄岡 好晴
CAS ≪CHIBA PREFECTURE AUTISM AND DEVELOPMENTAL DISORDERS SUPPORT CENTER≫
学齢期と成人期で支援の取り組みが違う 2009年の志賀他の調査結果から。全国6カ所の発達障害者支援センターの継続相談 ケースで知的障害を合併しない成人期407人の診断名(発達障害者支援センター把握) 発達障害のある人の職務遂行場面で見られる特徴 速さと正確さ等、複数の質を求められると難しい。 電話応対が苦手で他の仕事ができなくなる。 仕事の手順や段取りを自分で考えることが困難。 臨機応変に対応することが難しい。 仕事の基準が分からなかったり自己流に解釈してしまう。 NOと言えずにストレスを溜めこみやすい。 ストレートに主張しすぎて同僚と衝突してしまう。 敬語の使い分けや人に応じた態度の使いわけが苦手。 指示を聞き逃したり解釈を間違えてしまう。 抽象的な指示が理解できない。 受信 【理解】 判断 【思考】 送信 【行動】 障害特性 発達障害の方の学習スタイル(情報処理)
2018/8/30 2 障害特性 スト レス・不安・パニッ ク対処 自己効力感 発達特性の理解 感覚特性 視覚受信 優 位 性 視覚←→ 聴覚 同時←→ 継次 聴覚受信 受信・理解 ワーキング メモリー 判断・思考 手先協応性 全身運動能力 正確性 速度 身だしなみ 時間遵守 場に応じた行動・発言 定型 柔軟 作業特性 送信 送信・行動 ルール・マナー 対人状況受信 余暇 成功体験 ワークシステム・サポートプログラムにおけるアセスメントの視点 本人 周囲 注意・多動特性 受信特性 プランニング 思考の偏り・思いこみ 意思決定 二次障害 視覚指示理解 モデリング 文字・マニュアル 細部への注目・弁別 言語指示理解 短い言語指示 長い言語指示 曖昧な言語指示 表情・感情・身振り Goサイン・NoGoサイン 手順 時間 メモ取り・手順書作成 優先順位 日課・服薬・金銭 ブレイン・スト ーミ ング 視覚過敏性 聴覚過敏性 触覚過敏性 嗅覚過敏性 前庭覚過敏性 不注意 ファンタジー 集中持続・過集中 多動性 衝動性 就労アセスメントの視点 アセスメントの目的 ◦3つの特徴を知る ◦巧緻性や作業スピードなど「ワークスキル」 の特徴を知るため。 ◦働く活動や場面の体験を通じて「ソーシャル スキル」の特徴を知るため。 ◦模擬的な活動場面を通じて「ライフスキル」 の特徴を知るため。 ◦3つの特徴を共有する ◦ご本人自身が知る ◦支援者とご本人で共有する ◦周囲の関係者と共有する ワーク スキル ソーシャ ルスキ ル ワーク スキル 自己理 解 ◦アセスメントの必要性の理解 ◦対象になるご本人がその必要性を理解しているかどう かが重要。コンセンサスを構築しているかどうか。 ◦職業情報の提供 ◦職歴がない人や仕事に対するイメージが乏しい方は、 職業に関する知識や求職活動に関係する情報を提供 する必要がある。 ◦⇒特別支援学校では特にココのプロセスが大切 ◦情報提供時には、実際の現場の見学など、具体的な 情報提供の方法を含める。 ◦留意点 ◦環境との相互作用としてのアセスメント 就労アセスメントの視点 就労アセスメントへ 留意点 職業情 報の提 供 必要性 の理解 心と体の健康管理 日常生活管理 対人技能 基本的 労働習慣 職業 適性 できること、できないこと できるようになる方法 適した仕事 あいさつ・返事、 報告・連絡・相談 身だしなみ、時間を守る 感情のコントロール 注意されたときの謝罪 苦手な人へのあいさつ 基本的な生活リズム 金銭管理 食事・栄養管理 体調管理 服薬管理 就労支援していくうえで、障害受容、自己理解に対する支援は非常に重要である。 障害受容・自己理解 強み、弱み、必要な配慮 状況把握、現実認識 自分に合った働き方 必要なサポート 就労アセスメントの視点 職業準備性のピラミッドに… 相澤(2007)を一部変更
2018/8/30 3 校内内作業のメリットとは? 安定した保護的な環境の中で、基本的な作業能力、コミュニケーション能 力、社会性などを評価することができる。 安全・安心な環境であり、且つ、意図的に刺激や要求水準を変化させるこ とができる。 要素を分析的にアセスメントし、訓練していくタイプ 模擬的な職場環境を経験させることを通して見ていくタイプ とに分けられ る。 田無版CSCの活用が鍵となる!! 障害特性に 基づくアセス メント 目指す方向 性とは? 具体的な進 路へ 継続的な進 路へ 進路指導のステップ 配慮が必要なこと 習得が必要なこと もう一度:発達障害のある人の職務遂行場面で見られる特徴 速さと正確さ等、複数の質を求められると難しい。 電話応対が苦手で他の仕事ができなくなる。 仕事の手順や段取りを自分で考えることが困難。 臨機応変に対応することが難しい。 仕事の基準が分からなかったり自己流に解釈してしまう。 NOと言えずにストレスを溜めこみやすい。 ストレートに主張しすぎて同僚と衝突してしまう。 敬語の使い分けや人に応じた態度の使いわけが苦手。 指示を聞き逃したり解釈を間違えてしまう。 抽象的な指示が理解できない。 心と体の健康管理 日常生活管理 対人技能 基本的 労働習慣 職業 適性 できること、できないこと できるようになる方法 適した仕事 あいさつ・返事、 報告・連絡・相談 身だしなみ、時間を守る 感情のコントロール 注意されたときの謝罪 苦手な人へのあいさつ 基本的な生活リズム 金銭管理 食事・栄養管理 体調管理 服薬管理 就労支援していくうえで、障害受容、自己理解に対する支援は非常に重要である。 障害受容・自己理解 強み、弱み、必要な配慮 状況把握、現実認識 自分に合った働き方 必要なサポート 職業準備性のピラミッドに… 相澤(2007)を一部変更 CBC CSC
2018/8/30 4 もう一つ大事な視点 職場からの要求水準をどう捉えるか? 障害のある人 の自立度 障害のある人 の自立度 ナチュラルサ ポート 直接支援のみ 間接支援も含めると 直接支援 直接支援 直接支援 職場からの要求水準 アセスメントをアセスメントで終らないように… ぜひシステムの検証を!! 伸ばしたいス キルの確認 • TTAPフォーマルアセスメントの実施 (直接・家庭・学校 計216項目) • 田無版 CSC/CBCを活用したインフォー マルアセスメントの取り組み 各ステップに 応じた指導 • 指導の優先順位の明確化 (pre/post :CSAW) • 芽生え反応となる課題に対する取り組み (DAC) 獲得・達成できた スキルの見直し • 実習生資料および個別 移行支援計画の見直し • CRSの修正 PDCAサイクルによる 取り組み 発達障害者の職業生活への満足度と職場の実態に関する 研究委員会 報告書から 障害者職業総合センター まとめとして 発達障害の就労支援で課題となるのは、環境との相互作用で ある スキル面と行動面の双方のアセスメントが必要 職場内における許容範囲を明確にしていく PDCAサイクルを具体的に示し有効となる指導立案を検証する 特性(アセスメント)に基づく移行支援そして定着支援へ