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第2章 必修教科等の研究 04 理科 科学的な思考力・表現力を高める理科授業の展開の工夫 : 身近な素材を実験・観察に取り入れた,思考する理科学習

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Academic year: 2022

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全文

(1)

4 理科

科学的思考力・表現力を高める理科授業の展開の工夫

-身近な素材を実験・観察に取り入れた,思考する理科学習-

太田 聡

1.はじめに

文部科学省答申*1「学習指導要領等の改善につい て」では,生徒が習得すべき思考スキルとして,「学 習や生活上の課題について,事柄を比較する,分類 する,関連付けるなど考えるための技法を活用し,

課題を整理する」,「比較や分類,関連付けといっ た考えるための技法,帰納的な考え方や,演繹的な 考え方などを活用して説明する」と示されている。

この点を踏まえ,授業者として授業設計上大切に すべきことは,①学習目標の明確化,②目標到達に 向けた課題の分析,③目標に応じた学習課題の設 定,④評価項目の決定であると考えた。

2.研究のねらい

以前から,理科授業において,導入時の学習課題 に対する興味づけの重要性が特に注目されるよう になり,ダイナミックな実験・自然事象などが「お もしろ実験」的な扱いで,取り上げられてきた。し かし,それらの科学事象が,「なぜ,そのようにな るのか」といった,生徒自身の科学的思考にまで到 達していないことも多かった。その原因として,生 徒自身の実験観察に対する目的意識や疑問,「自分 で調べてみたい」という学習欲求に結びついていな かった点が考えられる。また,限られた授業時間内 において,生徒自身が知識を活用し思考を深める場 面の不足も否定できない。

そこで本研究では,授業の導入・展開時において,

生徒自身が「探求したい」と考えるような,①意外 性を含み焦点化された学習課題の提示方法,②思考 の場としての生徒の意見発表と授業者による思考 の揺さぶりの方法,③身近な素材を活かした実験・

観察の方法について重点を置き,授業改善・学習評 価に活かしたいと考えた。

3.研究仮説

意外性を含む焦点化された学習課題の提示を行 い,生徒の意見発表や授業者による思考の揺さぶり の工夫や身近な素材を活かした実験・観察を中心と する授業の改善を行えば,生徒は目的意識を持って 実験や観察に取り組み,科学的な思考がよりいっそ う高められるであろう。

4.研究実践例

(A)意外性を含み焦点化された学習課題の提示方法 学習者である生徒にとって,授業の導入は,大変 重要な場面である。授業者は,学びへの誘いをいか にスムーズに,そして効果的に仕組むかが大切であ る。

実践例 音の正体をつかむために

普段の生活の中で身近な存在でありながら,中学 1年で初めて本格的に学習する音の単元において,

観察させる対象をできる限り焦点化し,生徒自らの 予想や考えを大切にするとともに,音の正体や音の 本論の要旨

授業の導入・展開時において,生徒自身が「探求したい」と考えるような,①意外性を含み焦点化さ れた学習課題の提示方法,②思考の場としての生徒の意見発表と授業者による思考の揺さぶりの方法,

③身近な素材を活かした実験・観察の方法について重点を置き,授業改善・学習評価に活かしたいと考 えた。そこで,本研究では,音の学習において学習課題を精選し,観察させる対象をできる限り焦点化 し授業実践を行った。生徒自身の考えをまとめさせやすくするため,ノートと黒板にシンキングツール としてのフォーマットを設け,科学的思考力・表現力を高める ICT 活用の基本とした。また,音の正体 や音の伝わり方について,「見えない音」から「見える音」へと音の可視化をはかり,生徒自身が聴覚 と視覚を連携させ,理解が深まるような自作教具の活用を重視した。

実践事例を通して,学習課題の提示の方法,ICT の効果的な活用の方法,身近な素材を活かした実験・

観察の方法の工夫について述べる。

キーワード 科学的思考力,音の学習,視覚化,ICT 活用,液晶ペンタブレット

(2)

伝わり方について,「見えない音」から「見える音」

へと,聴覚と視覚を連携させ理解が深まるように,

生徒にとって身近で,興味の深まる自作教具を活用 しながら,次に示す学習課題で授業を展開した。

第1次 「音さ」をたたくと音が出る。音の正体を 調べるために,どんな工夫ができますか?

第2次 弦を強くはじいたときの大きな音と弱く はじいたときの小さな音とでは,弦のゆれ 方はどのようにちがいますか?

第3次 弦を短くすると振動数がふえて高い音が 出る。振動数をふやす他の方法はあります か?

第4次 針金電話は使えると思いますか?

第5次 運動会のスタート地点で,合図のピストル の後ろに黒い板があるのはなぜでしょう?

第1次で行った授業展開を,次の第1図に示す。

第1図 第1次の授業展開

第1次では,生徒自身の音についての直接経験が 少ない中で,音を実感として捉えさせる必要があ る。「音の正体は振動である」ことを,体感させる だけでなく,身の回りの音の様子から,「こうすれ ば調べられるのではないか?」という課題意識を持 たせた上で実験を行うことで,生徒の授業への学習 に対する動機を高めさせることができるだろうと いう仮説を持ち学習課題を設定した。第2図は,オ シロスコープを用いた実験の様子である。

第2図 生徒自身の声をオシロスコープで観察

第2,3次では,弦の振動と音の大きさ,音の高 低との関係性について学習課題を焦点化し,具体的 な音の特徴について,第3図に示すように生徒の予 想をもとに,実験を行い考察させた。

第3図 予想の根拠を発表する生徒

第4,5次では,学習のまとめ・発展的な課題と して,糸電話の糸で音が伝わった経験から,針金で は伝えることが可能かどうかや光の進み方との違 いについて,これまでの学習経験をもとに,科学的 根拠を持たせて検証実験に取り組ませた。第4図に 実験の様子と,生徒の思考と結果を記録した授業ノ ートを示す。

第4図 意外性を含み焦点化された学習課題

(3)

(B)思考の場としての生徒の意見発表と授業者によ る思考の揺さぶりの方法の工夫

~ICT の効果的な活用を通して~

日頃から,学習課題を黒板に示したあと,生徒が 課題に対する予想を充分にできる時間を確保する ようにしている。ノートには,自分の予想とその根 拠となる理由を書かせ,教師は,その間に机間支援 をしながら,個々の生徒が立てた予想に対し丸をつ け,個々の意見を認めていく。予想が立てられた生 徒は,挙手をして教師に知らせ,黒板にその意見を 書くことを授業の基本スタイルとしている。第5図 にその様子を示す。

第5図 自分の考えがまとまり挙手する生徒

そうすると,生徒たちはクラスの仲間に対して,

自分の意見に自信を持って,なぜそう考えたのかを 根拠を含めて活き活きとした表情で発表するよう になった。相手に伝えることを前提に,工夫して説 明する態度と習慣が身に付いてきたのである。予想 がなかなか立てられなかった生徒も,仲間の思考が ヒントとなり,どの生徒も実験・観察に至るまでに 自分なりの考えを持った上で臨むことができた。

①従来からのノート・黒板の活用

生徒が,自分の意見を自由な発想で表現し,他者 の意見と比較しながら学習内容を記録する手段と して,ノートの役割は大きく優れている。また,1 時間の授業での生徒の思考過程の記録と情報共有 の場である黒板の役割に,根本的に取って代わる手 段はまだないと考えている。

ICT活用というと,最近では首都圏の動物園等で 導入が始まっている,第6図に示すようなユビキタ スコミュニケータの活用や,授業でのタブレット型 端末の活用が注目を集めている。

第6図 上野動物園のユビキタスコミュニケータ

しかし,学校現場において誤解してはならないの は,授業でのICT活用は,単に目新しい機器の利用 やプレゼンテーションソフトを駆使した,教師によ る説明技術の向上が最終目標ではない点である。こ の点からも,常に,目の前から消えることなく提示 でき,ノートと連動させて随時更新できる黒板は,

依然として大きな役割を担っているといえる。生徒 自身が予想して考えたこと,実際にやってみて気が ついたこと,結果からいえることなどに対して,生 徒の表現を手助けする道具として,ICTを活用して いきたい。

特に,理科は直接体験を重視する教科である。黒 板やモニター上の画面を見つめさせ,知識を書き取 らせる活動ではなく,目前の事物・現象に向き合わ せ,自分自身で考え,学んだことを書きとめさせる 活動を通して,科学的思考を深めていく授業作りを 今後も大切にすべきであると考えている。

②シンキングツールの活用

~意見や思考を整理するために~

生徒自身の科学的思考を深めるために,黒板やノ ートには,第6図に示すように,基本となるシンキ ングツールとしてのフォーマットを設けている。

(関連資料・プリント)

(自分の考え・人の考え)

(結果) (新しい語句)

(分かったこと)

(発展的な学習)

第7図 シンキングツールとしてのノート

ノートの見開きを4分割させて,授業に活用させ ている。「どこに,今,何を記録し,書くべきか?」

を,生徒に主体的に判断させ,学習内容を記入する ように指導している。特に,学習課題に対する考察 とまとめについては,他者との意見や実験結果との 比較,分類,関連付けが行えるように助言している。

具体的には,授業のはじめに生徒自身が持っていた 断片的であやふやな知識の状態(これまでの自分の 考え)に対して授業者として揺さぶりをかけ,実験 後に得た結果を通して,学習課題を整理した状態 (実験・観察を終えた自分の考え)とを比較させるよ うにしている。そこで,帰納的な考え方「つまり~」

今日の学習課題

課題に対するまとめ

(4)

や,演繹的な考え方「例えば~」の問いかけを活用 し,生徒自身としてのまとめはどうであるのかを自 分の言葉でノートに書きとめさせる。授業の最後に は第7図で示すように,個々の考えの変容を発表さ せるようにしている。

第7図 結果を図示し比較しながら説明する生徒

③思考を深めるための ICT の効果的な活用

学校における ICT 活用は,総務省情報通信白書 (平成 23 年 3 月現在) *2によると,全国平均で生徒 6.8 人に1台の PC,校内 LAN 整備率 72.2%,学校 に約1台の電子黒板の導入率といわれている。

最近では,使い方と活用場面を工夫すれば,授業 に役立ち,生徒の科学的思考を高めさせる可能性を 秘めたICTが数多く見られるようになってきた。従 来の黒板とノートの活用は,ICTの基本であると考 えているが,実物投影機や電子黒版などが,単に情 報を提示する装置としての道具的な役割から,生徒 間の意見発表や思考の流れをスムーズにする手段 として,積極的に活用できると考えている。その中 でも,実物投影機や電子黒板と連動させると,今後,

活用の場面が飛躍的に広がると考えた次の2つの 手法について授業に取り入れた。

ア.液晶ペンタブレットの活用

既存の電子黒板に対して,比較的安価で活用しや すい液晶ペンタブレットを電子黒板と併せて理科 室に導入した。これまで,電子黒板を用いて発表を 行わせたときに,発表者である生徒が画面に向かっ て話すことがあり,聞き手にまで声が届かないこと や,発表者自身が電子黒板の操作がうまくいかず,

聞き手に背を向けた状態で発表することがあった。

一方,第8図に示すような液晶ペンタブレットを 用いると,ノートとほぼ同じ感覚で,定規を用いた グラフ記入や作図,聞き手に伝えたい要点等の記入 ができ,発表者が聞き手に対面しながら,画面上に 説明を書き加えられるため,落ち着いて発表ができ る。また,別の活用法として,実物投影機と連動さ せ,生徒が紙上で説明した内容に対して,他の生徒 や教師が補足して色分け・強調するといった活用も

できる。さらに,電子黒板は,細かな文字で書くこ とは適していないが,液晶ペンタブレットは,ある 程度細かな表現もカバーできる利点がある。しか し,現段階では黒板のように複数の生徒が一度に記 入できない欠点もあり,既存の黒板に対する補助的 役割としての活用が期待できる。

第8図 液晶ペンタブレットを用いた生徒発表

イ.ワイヤレス SD カード(Eye-Fi)の活用

実験や観察において,生徒自らが注目したポイン トや,実験を通して得られた結果などを,聞き手に 対して表現するときに,実物を示して説明しないと うまく伝わらない場面が出てくる。そこで,各班に 対して,後で説明がしやすいように工夫してディジ タルカメラで画像(場合によっては短い動画も可 能)を撮影させておく。これまでは,カメラを毎回 つなぎかえて,発表に活かすこともできたが,通常 教師が一度に数班の画像を把握・集約し,授業に活 かすのは難しいという問題点があった。そこで,第 9図に示すようなワイヤレス SD カード(Eye-Fi)を 装着したディジタルカメラを用意しておくと,リア ルタイムに理科室内のコンピュータに画像データ を集約し,サムネイル表示することが可能となり,

生徒間の意見交流や実験結果の発表に活用するこ とができた。

第9図 ワイヤレス SD カード(Eye-Fi)

5.成果と課題

学習課題に対する生徒の疑問点やあやふやな知 識を明確化し,推論や思考活動をもとにして,実体 験で得られた経験や知識は,生徒にとって科学的な

(5)

見方や考え方を深める大切なプロセスとなること が,授業後のノートや無記名で実施した質問紙調査 での生徒の感想から読み取れた。質問紙調査は,本 年度研究授業を行った1学級の生徒40名を対象 にして実施した。それぞれの質問項目は,4段階評 価とし,肯定を4,否定を1とし,結果の数値は学 級の平均値を表した。また,授業全般と液晶ペンタ ブレット等を利用したICT活用について,自由記述 欄を設け,回答を得た。

(1)一連の学習過程についての分析

第1次に行った授業について,①課題意識の形 成,②帰納的推論・演繹的推論による仮説形成,③ 科学事象の理解の3つの観点に基づく生徒の意識 調査結果を第10図に示す。

観点 質問項目 評価

①課題意識 本時の課題を意識した。 3.4

②仮説形成 しっかりと考えること ができた。

3.5

友達の意見をよく聞い た。

3.5

ねらいを持って実験し た。

2.9

実験で明らかになった ことをまとめることが できた。

3.3

③ 科 学 事 象 の理解

音さの実験で理解が深 まった。

3.2

オシロスコープを見て 理解が深まった。

3.3

アクリルパイプと発泡 スチロール球の実験装 置で理解が深まった。

( 自 作 し た ク ン ト の 装 置)

3.5

バネの実験で理解が深 まった。

2.8 第10図 学習についての質問紙結果

① 課題意識の形成について

課題意識を持って授業に臨む生徒の割合が,多い ことが伺える。しかし,1時間授業の中で複数の実 験を組み合わせ,観察させることで盛りだくさんの 学習内容となり,思考の混乱を起こすことも充分考 えられた。1時間の授業で扱う実験・観察を精選し,

できる限り1つに絞っていくべきであろう。

② 仮説形成について

自分の考えをノートに書き表し,他者の意見との 相違点に気づいたうえで実験・観察に臨む様子が,

高い数値から読み取れる。しかし,1時間の授業の 中で,複数の科学事象を1つの結論に結びつけるこ との困難さも同様に示している。1時間の授業につ き,1つの学習のねらいをより明確化した授業構成 の大切さが伺える。さらに,生徒自身が実験結果を ふまえて,帰納的推論・演繹的推論を活用し考察す る段階において,科学概念の形成に不可欠となる,

教師による新しい科学用語等の提示のタイミング も大切であると考える。

学習課題の解決のためには,授業後半に実験で明 らかになったことをまとめるための充分な時間の 確保をすることと,限られた授業時間の中で課題を 効果的に生徒に意識させるようなスムーズな授業 導入の工夫と展開の重要性が高いと考える。

③ 科学事象の理解について

音の正体や音の伝わり方について,「見えない音」

から「見える音」へと,音に対する視覚的なイメー ジを高めさせながら理解が深まるよう,音さ・オシ ロスコープ・自作したクントの装置・バネの4つの 教具を用いて生徒実験と演示実験を行った。生徒の 記述式による回答によると,実験に対して,次のよ うな意見が見られた。

複数の実験に関して

・実験が多くて楽しかった。

・おもしろいもの(教具)が出てきて集中できた。

・いろんな器具を使ったので,おもしろかった。

・たくさん実験をして,よくわかった。

音さの実験に関して

・音さを初めて見ました。実験が多いので,いいと 思います。

・音さを使って,水の実験がよく理解できた。

オシロスコープの実験に関して

・テレビでやっていたけど,実際にやりたかったの で良かったです。

・オシロスコープのようなハイテクな機械があるこ とに驚いた。音はおもしろいと思った。

これらの意見から,生徒は実験への期待感を持 って,授業に臨んでいたことが分かる。実験・観 察全般に関して,生徒はおおむね高い関心を持ち,

前向きに取り組めた様子を示している。しかし,

その中でも,バネを用いた音の伝わり方のモデル 化に関しては,事前に予想していたとおり,理解

(6)

するのが少し難しいという意見であった。これは,

音を伝える媒質としての空気が,我々にとって身 近な存在でありながら,現実として見えていない 難しさにあるといえる。空気中の音の伝わりを視 覚的に理解させるために,第11図のように,音 さ(発音体)と水面の振動との関係を示すと同時 に,今回製作したクントの装置を用いた実験(第 12図)のように,発音体と空気の振動との関係 を新たに示す必要があると感じた。

第11図 音さと水面の振動の観察

第12図 自作したクントの装置と空気の振動

自作したクントの装置の実験に関して

自作したクントの装置について,生徒の評価はお おむね高く,空気をバネに見立てた動きの演示実験 では困難だった発音体と空気の振動との関係につ いて,特に,空気中を伝わる音のイメージの高まり が見受けられた。

・アクリルパイプの実験がすごく分かりやすく,面 白かった。全体の内容も分かりやすかった。

・先生が作ったアクリルパイプがとても面白かっ た。

・アクリルパイプの中の玉の色を変えることでよく 分かった。

・目に見えない音を表せるのがおもしろい。

・音の振動が目で見てよくわかった。

(2)ICT 活用についての分析

授業では,ノート・黒板を中心とした学習過程の 記録や意見交流,液晶ペンタブレットと連動させた 教材提示装置,電子黒板のICT活用を積極的に行っ た。生徒の記述式による回答によると,特に,液晶 ペンタブレットを用いた生徒間の意見交流に対し て,次のような意見が見られた。

利点としての意見

・黒板より見えやすいし,人に妨げられて黒板が見 えなかったことがあったからいいと思う。

・後ろに座っている者として,いつもの授業とは違 って見やすかった。

・大画面に映し出されて分かりやすかった。

・みんなに見えて,すごく良いと思う。

改善点としての意見

・ノートに書いたものを見せた方が分かりやすい。

・いつも(黒板)の方がよい。

・一気に書けず,時間がかかる気がした。

発表者としての意見

・書きにくい時があった。

・僕は,液晶ペンタブレットを使って発表した。い ろいろな意見があり,なるほどと思った。

今後も,従来のようにノート・黒板を ICT 活用 の中心とした授業展開に大きな変化はないと考え る。しかし,液晶ペンタブレットや電子黒板をは じめとするツールに,特別な使用スキルや使用ス トレスを無くすように物理的な改善を施せば,生 徒自身のノートに思考過程や記録がきちんと残り つつ,さらに効果的な思考の記録,表現,交流を 伴った学習となりうる。一方,便利なツールを使 用させただけで,生徒自身が行うべき思考や記録,

実験・観察,発表や意見交流の欠落した理科は,

避けなければならないことを再認識した。

6.おわりに

単に実験観察が「楽しい」,「びっくりした」と いう感想が残るだけでは理科学習は不十分であり,

思考活動を繰り返し積み重ねていくことが大切で あると感じている。重要なのは,やはり授業の中身 である。今後も,基礎・基本の定着をはかる学習課 題を設定するとともに,思考活動の中でより高度な 問題解決能力を引き出せるよう,効果的な授業展開 とICTの活用手法を追究し続けたいと考えている。

参考文献

*1 文部科学省(2008)幼稚園,小学校,中学校,

高等学校及び特別支援学校の学習指導要等の改 善について(答申)

*2 総務省(平成 23 年版)情報通信白書

参照

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