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地域環境を考慮した建設副産物処理施設立地の最適化

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Academic year: 2021

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地域環境を考慮した建設副産物処理施設立地の最適化   

杉田建設(株)  ○河合 康統        日大生産工        宮崎 隆昌          日大生産工(院)  宮原 俊介 

1.はじめに

  建設副産物は,不法投棄などの発生件数に占 める割合が多く,

2000

年には「建設工事に係る 資材の再資源化に関する法律(以下,建設リサ イクル法)」が制定された。これによって,建設 工事における解体分別,再資源化などが義務付 けられ,リサイクル技術の開発,リサイクル産 業の育成などが,建設業界全体で意識改革が浸 透してきている。

  本研究では,日本全国で整備されている国土 交通省・国土数値情報3次メッシュ

1/10

細分区 画データ,および近年ますます大容量化・高速 化した

PC

による自己開発

GIS

・市販

GIS

の特 徴を駆使することにより,建設副産物発生現場 から中間処理施設への最適な静脈物流システム の解明を試みた。

2. 研究方法

  研究対象領域は,図1に示すように,国土交 通省発行の国土数値情報(土地利用)より千葉 県に該当する領域を取り上げ,図2に示すよう に千葉県産業廃棄物協会が指定する8エリアに 分類した。3次メッシュ

1/10

細分区画(100m メッシュ)によって分類すると,田,畑,農用 地,森林,荒地,建物用地,幹線交通用地,湖 沼,海浜,海水,ゴルフ場の

11

カテゴリーと なる。このことによって,本領域の総メッシュ 数は

176

万メッシュとなった。

建設リサイクル法に基づく特定建設資材廃棄 物のコンクリート殻を扱う中間処理施設のアド レス情報1)を,東京大学空間情報科学研究セン ターが提供する「CSVアドレスマッチングサー ビス」によって,緯度経度情報に変換し,中間 処理施設

71

施設の位置データを取得した。

3.中間処理施設の周辺環境

  研究対象領域の各土地利用の構成比2)は,

田:87,323ha(16.9%),農用地:64,499ha

(12.5%),森林:

105,451ha

(20.5%),荒地:

13,916ha

(2.7%),建物:

75,603ha

(14.7%), 湖沼:1,070ha(0.2%),となっており,田,

農用地および森林だけで研究対象領域全域の約

50%を占めていている。

A processing institution plan with the by-product discharge of Chiba Yasumichi KAWAI , Takamasa MIYAZAKI and Syunsuke MIYAHARA

図1  研究対象領域(土地利用図) 

図2  研究対象領域(分類図) 

(2)

これらの結果より,さらに推し進めて検討す ると,以下のようになる。たとえば,千葉県内 の各中間処理施設から半径1km 内の領域にお ける土地利用分類の構成比は,図3および表1 に示すとおりである。各中間処理施設から半径 1km 内の周辺環境は田:1,752ha(8%),農 用地:

3,375 ha

(16%),森林:

4,726ha

(22%), 荒地:

803 ha

(4%),建物:

5,493 ha

(25%), 交通:

595 ha

(3%),その他:

2,856ha

(13%), 湖沼:430 ha(2%),海水:1,254ha(6%)

ゴルフ場:238 ha(1%)となった。

  このように森林および建物が卓越しており,

2つのカテゴリーで約

50%を占める結果とな

った。したがって,中間処理施設の多くは,市 街地および山林付近に多く立地していることが わかった。

  更にそれぞれの地区毎に検討すると,第1地 区および第5地区においては,森林および建物 に隣接している確率が大部分を占めている。 

また,第2地区においては森林,第3および

第4地区では建物が大部分を占めている結果と なった。以上のことから,千葉県内に点在する 中間処理施設は,工業地域付近もしくは森林地 域に多く立地していることがわかった。

4.中間処理施設の最適配置

中間処理施設の周辺環境は最終処分場と異な り多種多様な土地利用となっている。

建設副産物発生現場から中間処理施設間距離 には差異があり,これらを適正化することによ り都市環境の向上および建設副産物処理の効率 化を図る余地がある。

  周辺1km で卓越する土地利用が建物用地と なっている

28

施設のうち住宅街近くに立地し ている

10

の中間処理施設は,騒音や粉塵によ る居住環境への影響を考慮しなければならない と推察される。

また,海岸域に立地する千葉県では,多くの 漁港が点在することから,漁港付近に建設副産 物リサイクル工場を計画することによって,流 通環境を保持できると共に乏しい資源の有効利 用が推進できる。

参考文献 

1)(社)千葉県産業廃棄物協会:

http://www.chiba-sanpai.or.jp/

2)千葉県:

http://www.pref.chiba.lg.jp/syozoku/b_toukei/kensei youran/2007/index.html

表1  千葉県内の各中間処理施設の処理能力および半径1km 内の周辺環境 

No 処理能力(t/日) 農用地 森林 荒地 建物 交通 その他 湖沼 海浜 海水 ゴルフ No 処理能力(t/日) 農用地 森林 荒地 建物 交通 その他 湖沼 海浜 海水 ゴルフ

1 500 36 73 87 2 93 0 12 0 0 0 0 37 24 204 18 0 35 19 4 0 0 0 0

2 640 26 45 137 0 23 0 2 1 0 0 70 38 596 101 26 145 0 22 0 10 0 0 0 0

3 1,200 17 75 162 1 13 18 18 0 0 0 0 39 24 19 120 147 0 16 0 2 0 0 0 0

4 239 13 80 52 4 135 0 19 0 0 0 0 40 200 0 0 0 36 120 32 45 13 0 53 0

5 114 16 146 30 12 72 18 10 0 0 0 0 41 15 0 0 4 15 56 28 52 36 0 113 0

6 535 18 64 79 5 73 0 59 6 0 0 0 42 0 0 0 0 143 9 83 3 0 66 0

7 300 0 0 0 0 206 10 72 2 0 14 0 43 0 0 0 40 64 32 48 14 0 100 0

8 480 7 24 64 13 132 14 50 0 0 0 0 44 0 0 4 17 105 35 61 21 0 57 0

9 18 134 89 4 38 0 14 0 0 0 7 45 0 0 0 9 87 31 86 43 0 47 0

10 33 38 70 153 0 28 0 15 0 0 0 0 46 0 1 1 19 103 31 117 1 0 30 0

11 400 35 142 80 2 26 0 19 0 0 0 0 47 0 0 0 23 80 29 65 38 0 65 0

12 639 15 74 182 3 7 0 23 0 0 0 0 48 728 1 2 0 42 80 33 53 36 0 52 0

13 342 9 173 75 1 30 0 16 0 0 0 0 49 1,439 0 0 3 17 54 27 79 2 0 117 0

14 396 57 43 105 3 68 17 11 0 0 0 0 50 0 0 0 40 65 31 50 18 0 94 0

15 36 73 87 2 93 0 12 0 0 0 0 51 2 42 7 3 155 1 94 0 0 0 0

16 200 65 20 118 20 31 39 11 0 0 0 0 52 10 48 53 8 120 12 50 2 0 0 0

17 0 27 19 0 210 0 41 4 0 0 0 53 50 79 30 20 41 3 17 3 0 0 61

18 1,720 0 26 18 0 186 1 66 4 0 0 0 54 11 2 39 54 9 134 11 44 0 0 0 10

19 480 0 26 18 0 193 0 60 4 0 0 0 55 12 65 76 19 92 2 37 1 0 0 0

20 50 0 0 0 0 20 3 171 0 0 110 0 56 0 62 34 7 168 0 33 0 0 0 0

21 2 0 0 3 144 6 124 6 0 18 0 57 51 3 96 139 9 0 2 4 0 0 0

22 30 99 104 8 55 0 8 0 0 0 0 58 1 3 25 3 100 14 143 0 0 15 0

23 62 97 116 1 25 0 2 0 0 0 0 59 360 27 11 17 5 122 17 93 11 0 0 0

24 64 95 113 1 26 1 3 0 0 0 0 60 27 11 17 5 122 16 90 15 0 0 0

25 480 15 0 0 11 184 9 70 6 0 8 0 61 2 1 45 16 121 5 105 9 0 0 0

26 0 25 21 0 206 0 45 4 0 0 0 62 28 124 78 9 41 1 7 16 0 0 0

27 18 3 7 2 189 12 64 9 0 0 0 63 0 0 0 1 30 5 78 28 0 162 0

28 38 79 54 5 95 2 14 17 0 0 0 64 15 27 48 9 97 18 65 6 0 19 0

29 48 71 96 36 33 0 20 0 0 0 0 65 2 62 220 15 5 0 0 0 0 0 0

30 360 71 109 63 4 50 0 5 2 0 0 0 66 50 5 6 219 57 5 0 0 0 0 0 12

31 808 37 86 115 6 54 0 6 0 0 0 0 67 39 17 221 17 8 0 0 2 0 0 0

32 85 72 98 5 15 0 2 0 0 0 27 68 0 0 0 0 114 3 73 0 0 114 0

33 330 70 44 106 9 53 0 21 0 0 0 0 69 139 14 6 4 84 0 14 43 0 0 0

34 82 44 105 8 46 0 18 0 0 0 0 70 46 13 231 5 7 0 2 0 0 0 0

35 381 48 57 67 16 17 0 48 0 0 0 51 71 45 17 237 0 5 0 0 0 0 0 0

36 28 182 70 7 14 0 3 0 0 0 0

8% 農用地

16%

森林 荒地 22%

4%

建物 25%

交通 3%

その他 13%

湖沼 2%

海水 6%

ゴルフ 1%

図3  中間処理施設から半径1km内の     領域における土地利用分類の構成比

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