• 検索結果がありません。

生活科 内容面では 1 自然の不思議さや面白さを実感する学習活動の充実 2 社会科 理科とのつながりを視野に入れた見直し 3 安全な登下校に関する指導の充実 4 人々や様々な場所への親しみや愛着をもつことの重視 5 公共物や公共施設の利用等の重視 指導方法では 1 児童の気付きの質を高める 見付ける

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "生活科 内容面では 1 自然の不思議さや面白さを実感する学習活動の充実 2 社会科 理科とのつながりを視野に入れた見直し 3 安全な登下校に関する指導の充実 4 人々や様々な場所への親しみや愛着をもつことの重視 5 公共物や公共施設の利用等の重視 指導方法では 1 児童の気付きの質を高める 見付ける"

Copied!
18
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

内容面では…

自然の不思議さや面白さを実感する学習活動の充実

社会科・理科とのつながりを視野に入れた見直し

安全な登下校に関する指導の充実

人々や様々な場所への親しみや愛着をもつことの重視

公共物や公共施設の利用等の重視

指導方法では…

児童の気付きの質を高める

→ 見付ける、比べる、たとえるなどの多様な活動の充実

2 伝え合い交流する活動を充実する

3 自然のすばらしさや生命の尊さを実感する指導を充実する

自然に直接触れる体験や動物と植物の双方を継続的に育てることを重視 →

幼児教育から小学校への円滑な接続を図る

→ 合科的・関連的な指導の一層の充実を図る → 幼児と触れ合うなどの交流活動を行う

5 道徳教育との関連を図る

(2)
(3)

生活科の課題と改善の基本方針

生活科の課題

A 学習活動が体験だけで終わっていることや、活動や体験を通して得られた気付きを 質的に高める指導が十分に行われていない。 B 表現の出来映えのみを目指す学習活動が行われる傾向があり、表現によって活動や 体験を振り返り考えるといった、思考と表現の一体化という低学年の特質を生かした 指導が行われていない。 C 児童の知的好奇心を高め、科学的な見方・考え方の基礎を養うための指導の充実を 図る必要がある。 D 児童の生活の安全・安心に対する懸念が広まる中、安全教育を充実することや、自 然事象に接する機会が乏しくなってきている状況を踏まえ、生命の輝きや自然事象に ついて体験的に学習することを重視する。 E 小1プロブレムなど、学校生活への適応を図ることが難しい児童の実態があること を受け、幼児教育と小学校教育との具体的な連携を図る。

改善の基本方針

A 課題をふまえ、具体的な活動や体験を通して、人や社会、自然とのかかわりに関心 をもち、自分自身について考えさせるとともに、その過程において生活上必要な習慣 や技能を身に付けさせるといったその趣旨の一層の実現を図るため、人や社会、自然 とかかわる活動を充実し、自分自身についての理解などを深めるよう改善を図る。 B 活動や体験したことを振り返り、自分なりに整理したり、そこでの気付き等を他の 人たちと伝え合ったりする学習活動を充実する。その際、活動や体験したことを言葉 や絵で表す表現活動を一層重視する。 C 気付きの質を高め、活動や体験を一層充実するための学習活動を重視する。また、 科学的な見方・考え方の基礎を養う観点から、自然の不思議さや面白さを実感する学 習活動を取り入れる。 、 、 D 児童を取り巻く環境の変化を考慮し 安全教育を充実することや自然の素晴らしさ 生命の尊さを実感する学習活動を充実する。また、小学校における教科学習への円滑 な接続のための指導を一層充実するとともに、幼児教育との連携を図り、異年齢での 教育活動を一層推進する。

(4)

改訂の主なポイント~目標・内容編

1 教科目標(変更なし) 教科目標 【目標の文章構造】 具体的な活動や体験を通して、自分と身近な人々、社会 及び自然とのかかわりに関心をもち、自分自身や自分の生 活について考えさせるとともに、その過程において生活上 必要な習慣や技能を身に付けさせ、自立への基礎を養う。 ○ 今回の改訂では、知識を実社会や実生活で活用する能力が問われています。このことは、こ れまでの生活科の目標に既に盛り込まれていました。その意味で、生活科の目標には先進性が あり、今回の改訂では目標の変更はありませんでした。 2 学年の目標(3項目→4項目) 現 行 改 訂 (1)主に自分と人や社会とのかかわりに関すること (1)主に自分と人や社会とのかかわりに関すること (2)主に自分と自然とのかかわりに関すること (2)主に自分と自然とのかかわりに関すること (3)生活科特有の学び方に関すること (3)自分自身に関すること(新規) (4)生活科特有の学び方に関すること ○ 学年の目標の主な変更点 新規に設定された学年の目標(3)は、目標(1 (2)とも深くかかわり合っており、従前か)、 ら重視してきました。今回の改訂において、身近な人々、社会及び自然と直接かかわり合う活動に よって、自分を見つめ、自分のよさや可能性に気付き、自分の成長についての一人一人の認識を深 めることがさらに重視されたことから、新たに目標(3)として掲げ、明確化されました。 1 生活科の内容は、内容構成の「基本的な視点」をさらに詳しくした「具体的な視点」と学習対 象とを組み合わせ、そこに生まれる学習活動を核として構成します。 2 生活科の内容の全体構成 ○ 基本的な視点 ○ 低学年の児童にかかわってほしい学 習対象(今回の改訂で選定・整理) ○ 自分と人や社会とのかかわり ○ 自分と自然とのかかわり ○ 自分自身 ①学校施設 ②学校で働く人 ③友達 ④通学路 ○ 具体的な視点(10項目→11項目) ⑤家族 ア 健康で安全な生活 具体的な視点と ⑥家庭 イ 身近な人々との接し方 学習対象の組み ⑦地域で生活したり働いたりしている人 ウ 地域への愛着(新規) 合わせ ⑧公共物 エ 公共の意識とマナー ⑨公共施設 オ 生産(新規)と消費 ⑩地域の行事・出来事 カ 情報と交流 ⑪身近な自然 キ 身近な自然との触れ合い ⑫身近にある物 ク 時間と季節 ⑬動物 ケ 遊びの工夫 学習活動を構成 ⑭植物 コ 成長への喜び ⑮自分のこと サ 基本的な生活習慣や生活技能 内 容(9つ) ※下線部は追加された視点 ○ 内容構成のとらえ直しによって,生活や地域の出来事を伝え合い、進んで身近な人々と交流する ことができることを目指した「 8)生活や出来事の交流」を新たな内容として位置付け、9つの( 内容となりました。 ポイント1 目標はどう変わったか? ポイント2 内容構成はどう変わったか? 4

(5)

3 生活科の内容の構成表 生活科の内容には、三つの要素(①学習対象・学習活動、②思考・認識等、③能力・態度等) が組み込まれ、構成されています。 ※下線部分は、変更(□ ・追加(■)された部分) 学習対象・学習活動 思考・認識等 能力・態度等 (1) ○学校の施設の様子及び先生など学校生活を支えている人々や友達 ○楽しく安心して遊びや生活がで 学校と生活 のことが分かる きる ■通学路の様子やその安全を守っている人々などに関心をもつ ○安全な登下校ができる (2) ○家庭生活を支えている家族のことや自分でできることなどについ ○自分の役割を積極的に果たすとと 家庭と生活 て考える もに、規則正しく健康に気を付けて 生活することができる (3) □自分たちの生活は地域で生活したり働いたりしている人々や様々な場 ■それらに親しみや愛着をもち、人々 地域と生活 所とかかわっていることが分かる と適切に接することや安全に生活する ことができる (4) ■公共物や公共施設を利用する □身の回りにはみんなで使うものが ○それらを大切にし、安全に気を付 公共物や公共 あることやそれを支えている人々が けて正しく利用することができる 施設の利用 いることなどが分かる (5) ■身近な自然を観察したり、 季 ○四季の変化や季節によって生活 ○自分たちの生活を工夫したり楽し 季節の変化 節や 地 域の 行事 にか か わる 活 の様子が変わることに気付く くしたりできる と生活 動を行ったりなどする (6) □身近な自然を利用したり、身近 ■その面白さや自然の不思議さに ○みんなで遊びを楽しむことができ 自然や物を にある物を使ったりなどして、遊 気付く る 使った遊び びや遊びに使う物を工夫してつくる (7) ○動物を飼ったり植物を育てたり ○それらの育つ場所、変化や成長の様 ○生き物への親しみをもち、大切にす 動植物の飼 する 子に関心をもち、また、それらは生命 ることができる 育・栽培 をもっていることや成長していること に気付く ■自分たちの生活や地域の出来 ■身近な人々とかかわることの楽しさ ■進んで交流することができる (8)新規 生活や出来事 事を身近な人々と伝え合う活動を が分かる の交流 行う (9) ■自分自身の成長を振り返る ○多くの人々の支えにより自分が大き ○これまでの生活や成長を支えてく 自分の成長 くなったこと、自分でできるように れた人々に感謝の気持ちをもつとと なったこと、役割が増えたことな もに、これからの成長への願いをも どが分かる って、意欲的に生活することができる 4 生活科の内容の階層性について 第3の階層である「 9)自分の成長」は、内容(1)~(8)のすべての内容との関連が生( まれる階層としてとらえていきます。内容(9)は、一つの内容だけで独立した単元の構成も考 えられますし、他の全ての内容と関連させて単元を構成することも考えられます。 ○自分自身の生活や成長に 関する内容 ○自らの生活を豊かにして いくために低学年の時期 に体験させておきたい活 動に関する内容 ○児童の生活圏としての環 境に関する内容

(6)

学年目標(2)に「自然のすばらしさに気付き」の文言が加わりました。 (2)自分と身近な動物や植物など自然とのかかわりに関心をもち、自然のすばらしさに 気付き、自然を大切にしたり、自分たちの遊びや生活を工夫したりすることができる ようにする。 「自然の不思議さや面白さを 今回の改訂では、科学的な見方・考え方の基礎を養う観点から、 を取り入れることとしました。 実感する学習活動」 内容(6 「自然やものを使った遊び」において次の2点を大切にします。) (1) 自然の不思議さや面白さへの気付きを大切にします。 内容(6 「自然やものを使った遊び」において) 「遊びを工夫し」 「遊びや遊びに使う物を工夫してつくり」 従前の <今回の改訂で変更> 「その面白さや自然の不思議さに気付き」 気付くことができるよ の文言が加えられ、 が強調されました。 うにすること ・ 遊びに浸り没頭する遊び自体の面白さ

○面白さ

・ 遊びを工夫し遊びを創り出す面白さ ・ 友達と一緒に遊ぶ面白さ ・自分の見通しと事実が異なった時に生まれる疑問

○自然の不思議さ

・目に見えないもののはたらきが見えてくること ・自然の中にきまりを見付ける ・自然の事物や現象がもつ形や色、光や音など自然現象そのも のが児童に与える不思議さ (2) 互いに響かせ合うような学習活動の展開を積極的に行います。 一人一人の思いを生かした多様な遊びを行い、それを互いに響かせ合うような学習活動を展 開することが大切です。 ここの内容で大切にしたいのが、「比べる 「繰り返す 「試す」」 」 などの活動です。 ・「比べる」ことで、相違点や共通点に気付く。 ・「繰り返す」ことで 「どうしてかな」という疑問が生まれる。、 ・体験を生かして「試す」ことで 「いつもこうなる」ときまりに気付く。、 以上のような点に留意した学習活動を展開することで 「科学的な見方や考え方の基礎が養、 われる」ことを期待します。 (1) 生活科の各内容と第3学年以降の社会科、理科の内容を視野に入れ、見直しを行いました。 (例) 内容(3)「地域と生活」で、地域で働いている人を対象にすること、内容(4) 「公共物 や公共の施設 の利用」で、公共物 や公共施設を利用することを明確に し ました。また、内容(6)「自然や物を使った遊び」では、自然の不思議さに気付くこ とを明示し、第3学年以降の社会科や理科へのつながりを示し、これまで以上に明確 にしました。 ポイント3 自然の不思議さや面白さを実感する学習活動の充実(新)

社会科・理科とのつながりを視野に入れた指導

ポイント4 6

(7)

(2) 生活科では、理科や社会科につながることだけを考えるのは望ましくありません。また、生 活科は、理科や社会科のためにある教科でもありません。子どもの思いや願いを中心に据え、 学習が成立していくことが大切です。遊びに浸ること、多様な人・もの・ことに触れ、たくさん の大切な体験をすることが重要です。 (3) 生活科と他の教科(社会・理科等)との違いを明確に意識して指導することが大切です。 教科(社会・理科等) 生 活 科 ○ 獲得させたい概念があります。 ○ スタートが大切であり、児童 。 ○ いかに効率よく経験させ、獲得 の思いや願いが大切になります させるか、問題解決的な単元が構 ○ 必ず、この概念をつかませな 成された学習があります。 ければならないというものでは ○ 出口は一つであり、ねらいとす ありません。 る学習内容があり、そのために使 ○ 一人一人の「~したい」とい 用する教材はある程度限定されま う思いや願いを大切にします。 す。 ○ 教材の素材、形や動きは多様 なものになってきます。 (4) 社会や理科、総合的な学習の時間との違いや関連を理解しつつ、生活科のねらいを実現さ せていくことが大切です。 (1) 内容(1 「学校と生活」において「安全な登下校に関する指導の充実」の内容が加わりま) した。 (1)学校の施設の様子及び先生など学校生活を支えている人々や友達のことが分かり、楽 しく安心して遊びや生活ができるようにするとともに、通学路の様子やその安全を守っ ている人々などに関心をもち、安全な登下校ができるようにする。 ○ 「安全を守っている施設や人々」には以下が想定できます。 ・子ども110番の家 ・登下校の安全を守る地域ボランティアの人など ○ 安全については、「自然災害・交通災害・人的災害」の三つの災害に対する安全確保に配慮 することが必要です。 (2) 今日の社会情勢の中で校外活動を行うに当たっては、以下の内容について十分配慮する必要 があります。 ・交通や活動場所に対する安全 ・見知らぬ人への対応 ・緊急の連絡方法 など 児童の安全を見守ってもらうために、次のことも大切です。 ・保護者や地域の人々の理解と協力を得ること ・十分な活動時間を保障した上で、児童が安心して活動できる空間を確保すること ポイント5 安全な登下校に関する指導の充実(新)

(8)

内容(3 「地域と生活」において「愛着」の文言が加わりました。) (3) 自分たちの生活は地域で生活したり働いたりしている人々や様々な場所とかかわって いることが分かり、それらに親しみや愛着をもち、人々と適切に接することや安全に生 活することができるようにする。 児童が活動を通して、地域の人々や場所のよさに気付くとともに、それらを大切に する気持ちや地域に積極的にかかわろうとする気持ちを、一層強くもつようにしたい からです。 <児童の意識> ○「あの公園には好きな虫がいるから、遊びに行こう 」。 ○「野菜を育てているおばあちゃんみたいに、わたしも毎日水やりをしよう 」。 など、親しみや愛着とともに、あこがれまでももつようにすることが期待されま す。 「地域の人々や場所への親しみや愛着」は 「もっと知りたい、もっと行きたい、、 もっと親しくなりたい 、自分にできることをしたい」という思いや願いを生みま す。 この思いや願いを実現するために・・・・ 、 。 人々と適切に接することや安全に生活することが 自分自身にとって必要なこととなります 「繰り返し」活動することで地域が身近なものになることが大切 内容(4 「公共物や公共施設の利用」において、新たな内容が加わりました。) (4)公共物や公共施設を利用し、身の回りにはみんなで使うものがあることやそれを支え ている人々がいることなどが分かり、それらを大切にし、安全に気を付けて正しく利用 することができるようにする。 「公共物や公共施設はみんなのものであることや」 <改訂> 「公共物や公共施設を利用し、身の回りにはみんなで使うものがあることや」 (1) 「公共物や公共施設を利用し」という文言が加わりました。 、 、 、 、 ○ 公共物や公共施設について 実際に利用する中で 物や施設 人とかかわりながら 利用の仕方等について考えさせることを重視したからです。 ○ みんなで使うものがあることや、それを支えている人がいることを実感的に分かる ことが大切です。 <児童の意識> ・ みんなのものだからていねいに使おう 」「 。 ・ 他の人に迷惑をかけないように静かに利用しよう 」「 。 ・ いつもお世話になっている管理人さんにお礼を言おう 」「 。 ポイント7 公共物や公共施設の利用等の重視(新) ポイント6 人々や様々な場所への親しみや愛着をもつことの重視(新) 8

(9)

(例) ○ 「公共物」とは、地域や公園にあるベンチ、遊具、水飲み場、トイレ、ゴミ箱、図 書館や児童館の本、博物館の展示物、乗り物、道路標識や横断旗などみんなが利用す るものが考えられます。 ○ 「公共施設」とは、公園、児童館、公民館、図書館、博物館、美術館、駅、バスセ ンターなどみんなで使う施設が考えられます。 *「駅、バスセンター ・・・ 新)」 ( (2) 「身の回りにはみんなで使うもの」という文言が加わりました。 ○ 児童がふだん生活する中で、身の回りには様々な公共物や公共施設があり、多くの人 がそれらを利用していることに気付くことが大切であることを、より明確にしたもので あります。 ○ この内容では、公共物や公共施設を支えている人々がいることが分かるようにするこ とも求めています。 (例) ○ 図書館で図書の読み聞かせをしてくれる人 ○ 博物館などでは案内をしてくれるボランティアの人な ど含めて考えるようにします。 <大切なこと> ・それらの人々と直接かかわり、親しみをもてるようにすること ・その気持ちが公共物や公共施設を大切に利用しようとする意識へと高まること (具体的な姿) ○ 繰り返し公園を利用する中で、公園を管理している方とあいさつをしたり会話を交わ したりして親しくなります。一方で、掃除などの管理作業の大変さにも気付くようにな ります。そのことが 「公園を大切にしよう 「公園をきれいに使おう」という意識まで、 」 高まるようになります。 (3) この内容は、内容(1 「学校と生活」や内容(3 「地域と生活」などと組み合わせて単元) ) を構成することも考えられます。 学 年 小1 小2 現行時数 102(3) 105(3) 改訂時数 102(3) 105(3) 増 減 0(0) 0(0) ※( )は週当たり時数 ■ 小学校計 … 207時間(現行)→ 207時間(新課程) ※増減なし ポイント8 年間授業時数について

(10)

改訂の主なポイント・指導方法編

(1) 生活科においては、新設当初から気付きを大切にしてきました。 今回は、この気付きについて4つ(①~④)の様相を示し、明確化しました。 この「気付き」は、対象に対する一人一人の認識であり、児童の主体的な活動によっ ① ② て生まれるものである。そこには、知的な側面だけでなく、情意的な側面も含まれる。 ③ また、「気付き」は次の自発的な活動を誘発する。 ④ (2) 活動を繰り返したり、対象とのかかわりが深まったりすることに伴い気付きの質は高まります。 <質的に気付きが高まるとは?・・・・・気付きの「点」をつなげていくこと> ○ 無自覚なものから自覚された気付きへ ○ 一つ一つの気付きから関連された気付きへ それと同時に、振る舞いも洗練され、質の高いものになっていきます。 (3) 働きかける対象への気付きだけでなく、自分自身の気付きへと質的に高まることも大切なことです。 (例 「毎日アサガオのお世話をしたので、アサガオが大きくなりました。アサガオと一緒に) 私も大きくなりました 」という児童の言葉に、自分自身の体の成長ばかりでなく、ア。 サガオの世話を続けることのできた自分自身の心の成長にも気付いている姿が見えてき ます。 自分自身への気付きとは、具体的には次のようなことが考えられます。 集団になじみ、集団における自分の存在への気付き ○ (例)友達とものづくりをしたことがうまくいって 「みんなでやったからできました。、 わたしもがんばりました。またやってみたいです 」という感想が聞けたとき。 自分のよさや得意にしていること、また、興味・関心をもっていることなどへの気付き ○ (例)生き物を育てることが得意で、それに興味・関心をもっていること、人や自然にや さしくできることなどに気付くこと 自分自身の成長への気付き ○ (例)自分が大きくなったこと、できるようになったことや役割が増えたこと、さらに成 長できることなどに気付くこと (4) 「気付きの質を高める」ために、具体的な活動や体験を通して気付いたことを基に考えさせ るため、「見付ける、比べる、たとえるなど」の多様な学習活動を工夫します。 ○ 気付きの対象は働きかける対象でもあるが、自分自身も含まれ、活動を繰り返したり、対 象とのかかわりを深めたりする活動や体験の充実こそが、気付きの質を高めていくことにつ す。 ながりま ○ 「見付ける、比べる、たとえるなど」の多様な学習活動を工夫することは、教師が単元構 成や学習環境の設定、学習指導を工夫することを意味しており、今まで以上に意図的・計画 的・組織的な授業づくりが求められています。 「比べなさい」と言って比べさせる学習ではなく、おのずと比べたくなるような学習の条 件整備が大切になってきます。 ポイント1 「気付きの質を高める」学習を(新) 10

(11)

(例1)コマ遊びでは、一緒に回して遊ぶ場を適切に用意することで、回る時間の長さや強さなどを 競争する姿が生まれ、違いを見付け、改良しようとする児童の姿が生まれます。 (例2)ダイズを栽培する活動で 「大豆はおへそとおへそがくっついていて、おへそから栄養をもらっ、 ているから、大豆の親は枝で、大豆がその子どもだね」という会話やより質の高い気付きが生 まれたことは、児童の気付きを適切に取り上げ、つなぎ合わせる話し合いによって生まれたと 考えることができます。 ○ 「気付きの質を高める」ための教師の役割 気付きの質を高める ○ 一方的に教え込むことではありません。

教師の役割

○ 児童が気付いていく学習指導を工夫します。 ○ 知的な気付きを育てる仕掛けをします。 ○ 活動を繰り返したり、対象とのかかわりが 深まる工夫をします。

気付きの質が高まるとは

○ 無自覚なものから自覚された気付きへ変容すること ○ 一つ一つの気付きから関連された気付きへと質的に高まること 気付きの質が高まると ○ 活動や体験は、一層充実したものへと変容します。 ○ 実際の生活における資質や能力及び態度は確かなものとして身 に付いていきます。 (5) 生活科でとらえる「習得 「活用 「探究」学習」 」

総合的な学習の時間

<習得>

<活用>

<探究>

、「 」 。 * 生活科では 探究 を中心にした総合的な学習の時間と同じような学びが大切です

<生活科>

・ 習得・活用・探究」が一体的に求められる学習です。「 ・活動していく中で見つけ、さらに活動する場面が生まれてきます。 (1) 内容(8 「生活や出来事の交流」は新たに位置付けられた内容です。) (8)自分たちの生活や地域の出来事を身近な人々と伝え合う活動を行い、身近な人々とか かわることの楽しさが分かり、進んで交流することができるようにする。 (2) 新たに位置付けられた理由と単元構成等の配慮事項は、次のとおりです。 ○ 重要な活動や体験をその場限りに終わらせるのでなく一層の充実を図ります。 ○ 言葉などを中心にしたコミュニケーション活動を通して、体験したことを他者と情報交換 を行います。 ○ 内容(8)と他の内容との関連を図った単元を構成することにより、それぞれの内容が補 い合い支え合って成果を上げることが考えられます。 ○ 内容(8)に比重を置いた単元を構成することも可能です。 (情報を再構成したり 繰り返したり 伝えたりしていくような単元の構成が考えられます、 、 。) ポイント2 伝え合い交流する活動の充実を(新)

(12)

(例) ○ 児童が地域を探検する中で多くのことに気付く、その中で詳しく聞いてみたいことなどを繰 り返しインタビューしたり調査したりして、新しい情報や自分だけの情報を収集していくこと も考えられます。 ○ 集めた情報を新聞やポスターにまとめたり、パンフレットにしたり地域の人たちに発信していく ことも考えられます。さらには、地域についての発表会に発展することもあります。 (3) 「振り返りの活動 (言葉などによる表現活動の位置付け)で活動の振り返りを行うことで、」 次のことが期待できます。 ○ 無自覚だった気付きが自分の中で明確になります。 ○ 気付きを共有し関連付けることが可能にになります。 (4) 気付きの質を高めるための「見付ける、比べる、たとえるなど」の学習活動と「振り返りの活動」 ○ 児童は、表現することで、活動や対象を見つめ直したり、過去のことや周りのことと比べ たりして気付きの質を高めます。 ○ 中でも言葉などによる表現とかかわりが深い学習活動は、たとえる学習活動です。 (例 「ぶどうみたいな実をみつけたよ 「みかんのようなにおいがしたよ」などと、体験したこと) 」 をこれまでの体験につなげて表現します。 (5) 伝え合い交流する活動の中では、教師の働きかけ、言葉かけも重要です。 例)雲を眺めながら「白くてふわふわだったよ」と児童がつぶやいたとき、教師が「何みたいに?」 ( と投げかけることで「綿菓子みたい 「うさぎさんのよう」などと言葉での表現が生まれる。そこで」 は 「昨日の雲はちがったよ 「今日はモクモクしている 「明日の天気はどうかな?」と、児童の気、 」 」 付きは質的にも高まります。 (6) 発見したことを比べ、似ているところや違うところを見付けるような、互いに伝え合い、交 、 。 、 流する活動を工夫することや気付きを全員で共有し 高めていくことが重要です そのことで 以下のような効果を高めることができます。 ○ 集団としての学習を高める ○ 一人一人の気付きを質的に高めていく (7) 児童の発達の段階を考慮して、音声言語だけでなく、作品や具体物、 実物があることによって話し合いが生まれてきます。また、実物(生 き物)がそこにいることで、より確かな伝わり合いが生まれてきます。 (例)町探検での町の地図や生き物の絵などを挙げて話し合うことが考えられます。黒板がどう利用さ れるかが重要になります。 (1) 長期にわたる飼育・栽培活動の留意点には次のようなものが考えられます。 【留意点】① 2年間の見通しをもった飼育・栽培の両方の活動を確実に行っていきます。 ② 飼育と栽培のどちらか一方を行うのではありません。

<2年間にわたる継続的な飼育・栽培の過程>

<小学校入学> <小学1年終了> <小学2年終了> 児童の感性が揺さぶられるような場面が数多く生まれ、生命の尊さを実感でき ※ ます。 ポイント3 生命に関する教育の充実を 12

(13)

(例)指導計画の作成に当たっては、第1学年では飼育、第2学年では栽培、あるいはその逆 といった方法や、第1学年、第2学年ともに飼育と栽培の両方を行う方法、また、小動物を 飼育しながら一緒に野菜を栽培し、それをえさにする方法など、創意工夫が求められます。 (2) 飼育する動物としては、次のようなものが考えられます。 ○ 身近な環境に生育しているもの ○ 児童が安心してかかわることができるもの ○ えさやりやそうじなど児童の手で管理できるもの ○ 動物の成長の様子や特徴をとらえやすいもの ○ 児童の夢が広がり、多様な活動が生まれるもの (3) 栽培する植物として、次のような観点を考慮しながら選択することが考えられます。 ○ 種まき、発芽、開花、結実の時期が適切なもの ○ 低学年児童でも栽培が容易なもの ○ 植物の成長の様子や特徴がとらえやすいもの ○ 確かな実りを実感でき満足感や成就感を得られるもの (4) 動植物の飼育に当たっては、管理や繁殖、施設や環境などについて次のような点で十分配慮 する必要があります。 ○ 専門的な知識をもった地域の専門家や獣医師などによる連携した取組が期待されます。 (全国的には、獣医師とのサポート体制やネットワークづくりがなされております )。 ○ 地域の自然環境や生態系の破壊につながらないように、外来生物等の取扱いには十分配慮 ます。 (5) 活動前後には、必ず手洗いをする習慣を身に付け、感染症などの病気の予防に努めることも 大切です。児童のアレルギーなどについても、事前に保護者に尋ねるなどして十分な対応を考 えておくことが必要です。 (1) 合科的指導、関連的指導を図ることで、第1学年入学当初のカリュキラムをスタートカリキ ュラムとして積極的に改善します。 ○ 入学当初においては、国語科、音楽科、図画工作科など他教科との関連を積極的に図り、 合科的な指導を行うなど指導の成果を高めるよう工夫することが大切です。 合科的指導とは・・・ ○ 各教科のねらいをより効果的に実現するために、単元または1コマの時間の中で、複 数の教科の目標や内容を組み合わせて学習を展開するものです。 (1時間の中に素材の関連がしやすい )。 関連的指導とは・・・ ○ 教科等別に指導するに当たって、各教科等の指導内容の関連を検討し、指導の時期や 指導の方法などについて相互の関連を考慮して指導するものです。 (別々な単元で、素材が関連しやすい時に時期をずらして行う )。 ○ 総合的に学ぶ幼児教育の成果を小学校教育に生かすことが、小1プロブレムなどの問題を 解決し、学校生活への適応をゆったりと進めることにもなるものと期待されます。 (例)4月当初の単元では、学校を探検する学習活動を中核として、国語科、音楽科、図画工 ポイント4 幼児教育から小学校へ円滑な接続を(新)

(14)

(2) 幼保小の連携を図り、子ども間の交流を図りながら緩やかな接続ができるようにします。 ○ 体験入学の際に、交流が図れるようにすることが大切です。 ○ 全校的な指導体制が整えられるようにすることが重要です。 ○ 幼稚園教育要領・保育所保育指針の中にも明確になっています。 ○ 連携を図る幼稚園等の数やそれぞれの間の距離等の地域の実 態に応じて、できる限り連携を図っていくことも必要です。 (例)幼児教育から小学校教育への円滑な接続を図る観点から、入学当初においては、生活科 を核とした合科的な単元を構成したり、新一年生の体験入学や就学児健康診断等の際に、 児童が幼児交流する学習活動を設定したりすることも考えられます。 (1) 生活科と道徳教育とは密接なかかわりをもつものです。

密接な関わり

> ○ 自分と身近な人々、社会及び自然と直接かかわる活動や体

験を通して、自然に親しみ、生命を大切にするなど自然との

かかわりに関心をもつこと

○ 自分のよさや可能性に気付くなど自分自身について考えさ

せること

○ 生活上のきまり、言葉遣い、振る舞いなど生活上必要な習 慣を身に付け、自立への基礎を養うこと など (2) 道徳の時間の指導との関連を考慮する必要があります。 生活科と道徳の時間との関連 生活科で扱った内容や教材の中で適切なもの <生活科で学んだものを活用することが効果的な場合もあります>

道徳の時間

<道徳の時間での指導の成果を生かすように工夫します> 生 活 科 <留意事項> 、 、 生活科の年間指導計画の作成に際して 道徳教育の全体計画との関連 指導の内容及び時期等に配慮し、両者が相互に効果を高めるようにす ることが大切です。

(新)

ポイント5 道徳教育との関連を図る 14

(15)

授業展開例

(1) 生活科を核としたスタートカリキュラムの設定 円滑な接続 幼児教育 小学校教育 スタートカリキュラムの必要性 入学当初の児童は、その発達の段階から1つの教科に絞った学習を進めることについて難しい面 があります。今回の改訂における改善の具体的事項の一つに、幼児教育から小学校教育への円滑な 接続をることがあります。入学当初のスタートカリキュラムとして、他教科等の内容を合わせて中 心的な役割を果たす生活科を核とした単元を構成したり、他教科においても、生活科と関連する内 容を取り扱ったりする合科的・関連的な指導の一層の充実が求められています。これにより児童 は、ゆったりとした時間の中で、自らの思いや願いを実現する活動に取り組むことができるととも に、大単元から徐々に各教科に分化していくことで幼児教育から小学校教育へと円滑に移行するこ とができます。 (2) スタートカリキュラムとしての「がっこうたんけん」 「がっこうたんけん」は、下表のように他教科、領域と合科的・関連的な指導を行うことで、入学当初 の児童にとって、よりよいスタートカリキュラムとなることが期待できます。 単元の構成や学習の進め方では、次のような点に留意する必要があります。 ア 児童の思いや願いの実現に向けた必然性のある学習活動で構成する。 学校内を探検する中で、図書室をはじめ様々な施設、設備があることやそこで働く人に気付き、それらを利用し たりそこで働く人、利用している人たちと交流する活動に発展させるなど然性のある活動を構成します。 イ 子どもの気付きを自覚させること 子どもの感じたこと、知らせたいことを教師が見取り、子どもたちに返すことで、気付きを自覚させていきます。 ウ 児童が直接かかわる学習活動を重視すること 。 学校の施設だけではなく、そこにいる人や自然を一体的に扱い、それらに直接かかわる活動を構成します エ 振り返り表現する機会を設けること 活動や体験を言葉によって振り返ることで、無自覚だった気付きが自分の中で明確になったり、それぞれの気付 きを共有し関連づけることが可能となり、気付きの質が高まります。 【 がっこうたんけん」で関連する生活科と他教科、領域】「 教 科(時数) ね ら い 主な学習活動 生活科 なにがあるかな「 」( )3 ・ みんなと楽しく遊び、動植物について気付い ・ 校庭でみんなと遊び、動植物とふれあう。 たことを教え合うことができる。 生活科 がっこうたんけん 6「 」( ) ・ 学校の様子を知る。 ・ 学校の施設やそこで働く人々にかかわる。 国語 うれしいひ「 」 ( )6 ・ 絵を見て、想像したことを話す。 ・ 挿絵を見て知らせたいことを選び、話す。 国語 はきはきあいさつ「 」( )2 ・ あいさつの言葉を考えて、はっきりと話す。 ・ 場面に応じたあいさつや相手の気持ちを考え、は っきりと話す。 国語「おはなしききたいな」 ・ 場面の様子や展開を想像しながらお話を聞 ・ いろいろな絵本や紙芝居の読み聞かせを楽しむ。 3 き、 お話の楽しさを味わう。 ( ) 音楽 うたでともだちをつくろう「 」 ・ 音楽活動の楽しさに気付いて、進んで表現 ・ 友達と一緒に歌ったり、身体表現をしたりして楽 (11) しようとする意欲を育てる。 しむ。 体育 器械器具遊び「 」 ( )2 ・ 固定施設の使い方を知り、楽しく運動する。 ・ 校庭の固定施設を使って運動する。 体育 ゲーム 鬼遊び「 」( )2 ・ 簡単な規則をもとに鬼遊びが楽しくできる。 ・ 規則を守りながら、仲良くゲームをする。 学級活動「学校のきまり」 ・ 学校のきまりを守って、楽しく過ごすこと ・ きまりの大切さについて話合いと廊下歩行の練習 (1) ができる。 をする。 学級活動「としょかんめぐり」 ・ 図書館のきまりを守って本を読むことが ・ 図書中の態度について知り、好きな本を探して読 (1) できる。 む。 道徳 みんなのやくそく「 」 ( )1 ・ みんなの場所でのきまりや約束を守り、 ・ 学校生活の場面絵を見て話し合う。 気持ちよくすごそうとする態度を養う。 スタートカリキュラムとしての合科的・関連的な指導に関する実践例(第1学年) 1

(16)

(3) 授業展開例 ア 単元名 「がっこうたんけん」 イ 単元の目標 ○ 学校で働いている人々や施設に関心をもち、上級生や、学校生活 を支えている人々と進んでかかわり、楽しく安心して遊びや生活が できる。 ウ 単元の指導計画と本時の学習過程 《単元の指導計画》 (4~5月) 《本時の学習過程:2時間計画》 【本時のねらい】 学習内容及び学習活動と関連する教科・領域等 々 ① 校庭でみんなとあそび、気付いたことを教え合う。 ○ 図書室のきまりやマナーを知り、そこにいる人 や施設とかかわり、図書室で楽しく過ごすことが 生活科 「なにがあるかな」 できる。 国 語 「うれしいひ」 ○ 場面の様子や展開を想像しながらお話を聞 き、 お話の楽しさを味わう。 ② みんなで学校たんけんをしよう ○ 2年生や先生から学校探検の話を聞き、一緒に探検を 1 図書室について知りたいことを話し合う。 する。 つ ○ 感想を出し合い、もう一度探検する計画を立てる。 ○ 2年生と学校探検で図書室に行ったことを想起 し,もっと知りたいことを発表する。 学級活動 「学校のきまり」 か ○ 施設だけでなく、そこにいる人にも目を向 道 徳 「みんなのやくそく」 ける。 む としょしつたんけんをしよう ③ こうていをたんけんをしよう ○ 遊具の使い方、校庭での遊び方を知る。 ○ 約束や気を付けることを知る 2 図書室たんけんに行く。 ○ みんなと一緒に遊ぶ。 ○ 探検に行くときの約束を思い出す。 体 育「器械器具遊び」 3 図書室で働く人のお話を聞く。 体 育「ゲーム 鬼遊び」 ○ 学校図書館司書教諭、PTAの図書ボランテ ィア等のお話を聞く。 ④ としょかんたんけんをしよう 深 ○ 図書館はどんなところか話し合い、図書館の様子 を見て、気付いたことを発表する。 ・ 図書室のきまり ○ もっと見たいこと、知りたいことを話し合う。 ・ 図書室のマナー ○ もう一度探検に行き、そこで働く人と出会う。 め ・ 本の扱い方 ○ 図書館のきまりを知り、お話の楽しさを味わう。 4 図書室の中を探検する。 学級活動 「としょかんめぐり」 ○ 本の置かれている場所、設営の工夫、カウンタ 国 語 「おはなしききたいな」 る ーの様子などを探検する。 ○ 質問したいことを考える。 ⑤ ほけんしつをたんけんをしよう ○ 保健室の先生と出会い 保健室のきまりを守ることや、、 5 「としょしつたんけん」について話し合う。 健康診断の大切さに気付く。 ○ 分かったこと、楽しかったことを発表する。 学校行事 「健康診断」 ○ 友達の発表を聞く。 ※ 子供の気付きや驚きを認め、導入段階から ⑥ きゅうしょくたんけんしよう ○ 給食室で働く人と出会い、給食室の仕組みを知り、給 の気付きの変容を自覚させる。 食の大切さに気付く。 →食育へ 6 読み聞かせを聞く (国語科) 広 。 →幼小連携へ ○ 司書教諭やPTAのボランティアの方々から、 ⑦ 幼稚園をたんけんしよう それぞれおすすめの本の紹介をしてもらい、読み 音 楽 「うたでともだちをつくろう」 げ 聞かせへの期待感をもつ。 ○ 読み聞かせを聞く。 ⑧ こうちょうしつたんけんをしよう る 道徳「みんななかよく」 ○ 感想を発表し合う。 国語 はきはきあいさつ「 」 ○ 自分で本を探して読む。 みつけたことをともだちにおしえよう。 ⑨ ○ 探検で気付いたこと、楽しかったこと、もっとかかわ りたい場所や人などについて話し合う。 16

(17)

(1) 児童が幼児と一緒に行う学習活動の必要性 今回の改訂では、幼児教育と小学校教育との円滑な接続を図るために、入学当初の合科的な指導 (スタートカリキュラムの編成)とともに、児童が自らの成長を実感できるように、低学年の児童 が幼児と一緒に学習活動を行うことなどへの配慮が求められています。また、教師の相互交流を通 じて、指導内容や指導方法について相互理解を深める重要性が指摘されています。 (2) 児童が幼児と一緒に行う学習活動の留意点 ア 幼児のこれまでの遊びの経験を生かすこと 小学生と一緒に学習を進めるために、これまでの遊びの経験を生かせる学習活動を構成します。 イ 互恵的、継続的、計画的な交流活動であること 幼児、児童のそれぞれの学習のねらいが交流することでより一層高められる(互恵性)ため に 小学校、幼稚園等の教師が共同で学習計画づくりに携わる必要があります。また、教育効、 果を高める上で、年間指導計画への位置づけを図るなど、継続的で計画的な交流が重要です。 (3) 授業展開例 ア 単元名 「みんなでひらこう ゲームたいかい」 イ 単元の目標 ○ ゲーム大会を開き、幼児と楽しく交流することができる (児童)。 ○ 幼児との交流を通して、児童が自分の成長に気付くことができる (児童)。 ○ 児童との交流を通して、かかわりを深め、信頼感をもつことができる (幼児)。 ウ 単元の指導計画と本時の学習過程 《単元の指導計画》 (11月) 《本時の学習過程》 【本時のねらい】 学習内容及び学習活動 (児) ゲーム大会を通して、幼児や友達と楽しく交流す 1 幼稚園訪問をして、幼児との交流の場を設ける。 ることができる。 (幼) 児 童と一 緒にゲーム を楽しみ、かかわりを深 2 交流後、幼児からのビデオレターを見て、もっと一 めることができる。 緒に楽しめる活動はないかを考える。 1 ゲーム大会の方法を知る。 みんなでひらこう ゲームたいかい つ ○ 自分の役割や遊び方を知る。 3 ゲームの内容を考え、具体的な計画を立てる。 か ○ ゲームの準備をする。 ○ どんなゲームをしたいか児童と幼児で相談しな む がら考える。 みんなでなかよくゲームを楽しもう ○ 事前に幼児と一緒に遊ぶために気を付けることを話し 合っておく。また、幼児と一緒に出来そうなゲームを調 2 ゲーム大会を開く。 べておく。 ○ 幼児、児童とも自分たちのゲームコーナーの当 番をしたり、他のグループのゲームコーナーを回 4 グループごとにゲームの準備をする。 。 ○ 必要な材料や準備について話し合う。 深 り、楽しく遊んだりする ○ 仕事の分担を決める。 ○ ゲームで使うものを作る。 め 【ゲームの内容】 ・玉入れ ・空き缶つみ ・輪投げ る ・くじ ・折り紙 など 5 みんなでゲーム大会を開く。 ○ 楽しく遊ぶためのきまりを知る。 。 。 , ○ 自分の役割を確認する (幼児、児童) ○ 児童は困ってる幼児に声をかける また幼児は ○ 前半と後半のグループに分かれ、自由に移動しながら 分からないことなどがあったら進んで児童に教え ゲームを楽しむ。 てもらう。 6 ゲーム大会を振り返る。 ま 3 ゲーム大会を振り返る。 ○ 今までの活動を振り返り、頑張ったことや心に残っ と ○ 嬉しかったこと、楽しかったこと、頑張ったこと たことを話し合う。 め を発表する。 児童と幼児との交流に関する実践例(第2学年) 2

(18)

移行措置のポイント

(1) 生活科については、全部又は一部について新小学校学習指導要領によることができるこ ととします。 その際、次のことに十分留意する必要があります。 ○ 新しい学習指導要領の趣旨について十分理解しておくことが必要であること (生活科の特質や目指すところを端的に示した教科目標に注目する必要がある )。 ○ 移行期間中に実際に新小学校学習指導要領による場合には、その内容に応じて適切な教 材を用いること ○ 所要の時数を確保して指導が行われるようにすること (2) 目標及び内容を2学年まとめて示されている生活科については、次のことに十分に留意 し、新小学校指導要領に円滑に移行できるようにすることとされています。 ○ 特に平成22年度の指導に当たっては、翌年度を見通した適切な指導計画を作成して指 導すること ○ 平成23年度の指導に当たっては、前年度における指導内容を踏まえて適切な指導計画 を作成して指導する必要があること 平成21年度、または平成22年度から新学習指導要領で実施する場合、目標及び内容が2学 年にまとめて示されていることから、2ヵ年を見越した計画が必要となります。 そこで、生活科の目標に照らして、指導計画作成で以下5つの実践課題について見直す必要が あります。 (1) 気付きの質を高める学習活動の充実 児童の気付きは、教師が行う単元構成や学習環境の設定、学習指導によって高まることを意味 しているものであります。移行期の実践課題としては、これまで以上に意図的・計画的・組織的 な授業づくりが行われることが求められています。 (2) 伝え合い交流する活動の充実 新たに設けられた内容(8)は、すべての内容との関連を図り単元を構成していくことも考え られます。移行期の実践課題としては、内容(8)を中心にした伝え合い、交流する活動や単元 が、多様に、しかも創造性豊かに実践されることが求められています。 (3) 自然の不思議さや面白さを実感する指導の充実 今回の改訂では、科学的な見方・考え方の基礎を養う観点から、自然の不思議さや面白さを実 感する学習活動が求められています。 移行期の実践課題としては、自然の不思議さや面白さを実感する指導を具現化するために、単 元構成や環境構成などを工夫したり、児童相互の学び合いなどを生かしたりすることなどが大切 です。 安全教育や生命に関する教育の充実 (4) ○ 児童が、学校や家庭、地域などにおいて、安心で安全な生活ができるようにするとともに、 児童一人一人も安心で安全な生活を構成するものの一人であることを実感する学習活動の構想 が求められています。 ○ 内容の取扱いにおいて 「継続的な飼育、栽培を行うようにすること」の文言が加 えられま、 した。これは、一時的・単発的な動植物とのかかわりにとどまるのではなく、例えば、季節を 超えた飼育活動で成長を見守ること、開花や結実までの一連の栽培活動が行われることなどが 求められています。 幼児教育との接続 (5) 各学校において、幼児教育との具体的な連携について、各学校の実情に応じて、指導計画の整 備、交流活動の計画、指導者同士の連携研修などを行うことが期待されます。幼稚園や保育所と の連携については、互いの理解を深め、指導体制を構築していくための時間が必要であります。 移行期間において、徐々に準備を進め、対応していくことが求められています。 ポイント1 移行措置の基本的な考え方 ポイント2 移行措置期間中における指導計画の作成と実践課題 18

参照

関連したドキュメント

が作成したものである。ICDが病気や外傷を詳しく分類するものであるのに対し、ICFはそうした病 気等 の 状 態 に あ る人 の精 神機 能や 運動 機能 、歩 行や 家事 等の

200 インチのハイビジョンシステムを備えたハ イビジョン映像シアターやイベントホール,会 議室など用途に合わせて様々に活用できる施設

C. 

自動車や鉄道などの運輸機関は、大都市東京の

適応指導教室を併設し、様々な要因で学校に登校でき

一貫教育ならではの ビッグブラ ザーシステム 。大学生が学生 コーチとして高等部や中学部の

・カメラには、日付 / 時刻などの設定を保持するためのリチ ウム充電池が内蔵されています。カメラにバッテリーを入

認知症の周辺症状の状況に合わせた臨機応変な活動や個々のご利用者の「でき ること」