高等学校
平 成8年 度
教 育 研 究 員 研 究 報 告 書
理 科
東 京 都 教 育 委 員 会
平 成8年 度
教 育 研 究 員 名 簿(理 科)
分野 学 校 名 氏 名
都 立 葛 西 南 高 等 学 校 井 上 健
物 都 立 忠 生 高 等 学 校 高 橋 仁
都 立 青 梅 東 高 等 学 校 玉 木 繁 理 都 立 第 五 商 業 高 等 学 校 津 田 一 哉 都 立 狛 江 高 等 学 校 本 間 賢 司
都 立 蒲 田 高 等 学 校 藤 岡 和 男 化
都 立 向 丘 高 等 学 校 仁 井 田 孝 春
都 立 東 高 等 学 校 齋 藤 正 文
学
都 立 瑞 穂 農 芸 高 等 学 校 佐 藤 利 昌
都 立 羽 田 高 等 学 校 中 村 博 生
都 立 足 立 東 高 等 学 校 辻 浦 弘 子 都 立 紅 葉 川 高 等 学 校 小 宮 山 英 明 物
都 立 成 瀬 高 等 学 校 臼 田 浩 一
i
担当 教育庁指導部高等学校教育指導課 指導主事 荒 川 洋
自 ら 学 ぶ 意 欲 を 引 き 出 し 、 科 学 に 親 し み を 感 じ さ せ 、 探 究 す る 能 力 ・態 度 を 育 て る 理 科 の 指 導 法 の 工 夫
IH皿W
研究主題設定の理由
具体的な研究方針
目 次
研究 を進 め る上で の留意点
研究内容
1レ ー サ ー 光 を 用 い て 、 回 折 現 象 を 視 覚 的 ・直 観 的 に 探 究 して ゆ く 教 材 と 指 導 法 の 工 夫
2ガ ラ ス づ く り を 通 して 、 ガ ラ ス の 性 質 や 状 態 を 探 究 す る 指 導 法 の 工 夫
3「 課 題 研 究 」 の ト レ ー ニ ン グ と し て 考 察 シ ー トを 使 っ た 探 究 活 動 の 実 践 と 指 導 法 の 工 夫
2234411 81
自 ら学 ぶ 意 欲 を 引 き出 し、科 学 に親 しみ を感 じさせ 、 探 究 す る能 力 ・態 度 を育 て る理 科 の指 導 法 の工 夫
1研 究 主 題 設 定 の理 由
平 成6年 度 か ら学 年 進 行 で 実 施 さ れ て き た 新 学 習 指 導 要 領 も3年 目 を 迎 え た 。 高 等 学 校 理 科 の 目標 は 、 「自然 に 対 す る 関 心 を 高 め 、 観 察 、 実 験 な ど を 行 い 、 科 学 的 に 探 究 す る 能 力 と 態 度 を 育 て る と と も に 自 然 の 事 物 ・現 象 に つ い て の 理 解 を 深 め 、 科 学 的 な 自然 観 を 育 成 す る 」
と設 定 さ れ て い る 。 こ れ は 、 探 究 の 過 程 を 重 視 し、 基 本 的 な 科 学 概 念 の 形 成 を 図 り 、 科 学 の 方 法 を 習 得 さ せ 、 科 学 的 な 自然 観 を 養 う と い う こ と で あ る 。 ま た 、 科 学 技 術 の 進 歩 と 人 間 生 活 と の か か わ り や 人 間 と 自然 と の 調 和 等 に つ い て の 認 識 や 理 解 を 深 め る こ と も、 非 常 に 重 視
さ れ て い る 。
こ の 指 導 要 領 改 訂 の 基 本 的 な 考 え 方(高 等 学 校 理 科)は 、 以 下 の よ う な も の で あ っ た 。
① 基 礎 ・基 本 の 重 視 と個 性 を 生 か す 教 育 の 充 実 。
こ の た め の 、 生 徒 の 特 性 等 に 応 じ る た め の 選 択 科 目 の 増 加 。
② 「理 科 離 れ 」 を 防 ぐ た め の 、 日 常 生 活 と の か か わ り や 科 学 技 術 の 応 用 面 の 重 視 。
③ 自 ら学 ぶ 意 欲 と社 会 の 変 化 に 主 体 的 に 対 応 で き る 能 力 の 育 成 の 重 視 。 創 造 性 の 基 礎 を 培 う こ と 。 こ の た め の 、 主 体 的 な 探 究 活 動 の 重 視 と、 思 考 力 ・判 断 力 ・表 現 力 ・ 情 報 活 用 能 力 な ど の 育 成 。
こ う し た 考 え 方 に 基 づ い て 、 高 等 学 校 理 科 に お い て は 、(1)選択 科 目 の 大 幅 増 、 ② 観 察 、 実 験 の 一 層 の 充 実 、 〈3)内容 の 精 選 と集 約 、 が 図 ら れ た 。
こ れ ら理 科 の 目 標 と指 導 要 領 改 訂 の 趣 旨 ・要 点 を 踏 ま え 、 平 成6年 度 教 育 研 究 員 の 研 究 に お い て は 、 生 徒 の 興 味 ・関 心 を 喚 起 す る こ と に主 眼 を 置 き 、 科 学 的 な 思 考 力 を 育 成 す る た め の 実 践 的 な 研 究 が 行 わ れ た 。 ま た 、 平 成7年 度 同 研 究 に お い て は 、 科 学 的 思 考 が で き る 理 科 好 き な 生 徒 を 育 て る こ と を 目 標 と し た教 材 開 発 と 指 導 法 の 工 夫 が 報 告 さ れ て い る 。
以 上 の よ う な 背 景 と 先 行 研 究 の 内 容 を 踏 ま え 、 これ か らの 時 代 に お い て 理 科 教 育 に 求 め ら れ る も の は 何 か に っ い て 考 察 と 検 討 を 重 ね た 。 そ の 結 果 、 日 常 生 活 と関 係 の 深 い 事 物 ・現 象 の 観 察 、 実 験 を 行 う こ と を 通 し て 、 自 ら学 ぶ 意 欲 を 引 き 出 し 、 科 学 に 対 す る親 しみ を 感 じ さ せ る と と も に 科 学 的 に探 究 す る 能 力 ・態 度 を 育 成 す る こ と が 重 要 で あ り 、 そ の た め の 教 材 開 発 や 指 導 法 の 工 夫 が 必 要 で あ る と の 結 論 に 達 し た 。 こ の た め 標 記 の よ う な 研 究 主 題 を 設 定 し た 。
■ 具体 的な研究方針
1日 常 生 活 と 関 係 の 深 い 現 象 や 身 近 な 事 物 を 観 察 、 実 験 の 対 象 と して 取 り上 げ 、 直 接 体 験 を 通 して 、 科 学 に 対 す る 親 しみ を 感 じ さ せ 、 自 ら 学 ぶ 意 欲 を 引 き 出 す よ う に す る 。
一2一
物 理 で は 、 知 覚 的 に 捕 え や す い 「光 」 を 取 り上 げ 、 更 に レ ー ザ ー 光 を 用 い て 光 路 を は っ き り と 観 察 で き る装 置 を 工 夫 し、 生 徒 の 興 味 ・関 心 を 喚 起 し、 学 ぶ 意 欲 を 引 き 出 す よ う に した 。 ま た 、 生 徒 に よ る 回 折 格 子 レ プ リカ の 作 製 ・作 製 し た レ プ リカ の 顕 微 鏡 に よ る観 察 。簡 易 分 光 器 の 製 作 ・ス ペ ク トル の 観 察 ・格 子 間 隔 の 測 定 な ど 、 自 ら手 を 動 か し て 行 う 実 習 ・観 察 ・ 実 験 主 体 の 指 導 計 画 を 立 案 し た 。
化 学 で は 、 身 近 な 材 料 物 質 で あ る ガ ラ ス を 取 り上 げ 、 そ の 基 本 的 性 質 や 結 晶 性 物 質 と の 違 い を 、 実 験 を 通 して 探 究 的 に 理 解 で き る よ う な 指 導 計 画 を 考 え た 。 更 に 、 色 ガ ラ ス づ く り を 行 い 、 試 薬 の 調 合 ・る っ ぼ で の 熔 融 と い っ た 作 業 の 体 験 を 通 して 、 科 学 に 対 す る 親 し み を 感
じ さ せ 、 発 展 的 な 学 習 に 取 り組 む 意 欲 を 引 き 出 す よ う工 夫 した 。
2自 ら 学 ぷ 意 欲 を 引 き 出 し、 探 究 す る 能 力 ・態 度 を 育 て る た め 、 学 習 者 に 科 学 の 方 法 を 習 得 さ せ 、 自 学 自 習 で き る 力 を つ け る よ う 、 指 導 計 画 を 立 案 す る 。
生 物 で は 、 酵 素 の 実 験 を 取 り上 げ 、 基 礎 実 験 の 結 果 か ら、 課 題 発 見 → 実 験 計 画 の 立 案 → 実 験 の 準 備 と実 施 → 実 験 結 果 の 整 理 と 考 察 → 報 告 書 の 作 成 と い っ た 探 究 の 過 程 を 生 徒 が 自 力 で 意 欲 的 に た ど っ て い け る よ う、 探 究 活 動 の 総 合 的 な 指 導 計 画 と各 種 実 験 用 プ リ ン トを 作 成 し、
工 夫 し た 。
皿 研 究 を進 め る上 で の 留 意 点
以 下 の3点 に 留 意 し て 研 究 を 進 め た 。
◎ 自然 に 対 す る 関 心,自 ら学 ぶ 意 欲,探 究 し よ う と す る 態 度 を 積 極 的 に 評 価 す る 。
◎ ア ン ケ ー トや ワ ー ク シ ー トに よ る生 徒 の 自 己 評 価 な ど を フ ィ ー ドバ ッ ク す る 。
◎ 生 徒 の 実 態 に 応 じた 指 導 法 ・教 材 の 改 善 に 努 め る 。
物 理 で は 、 回 折 格 子 の 格 子 間 隔 ・回 折 光 の 方 向 ・波 長 の 関 係 を 与 え る 数 式 の 導 出 や 、 数 式 に よ る 説 明 は 可 能 な 限 り避 け 、 定 量 的 な 関 係 は 実 験 か ら帰 納 的 に 発 見 で き る よ う に し た 。 ま た 、 回 折 格 子 で 光 路 が 分 か れ る 理 由 や 波 長 に よ っ て 光 路 の 分 か れ る 方 向 が 異 な る こ と を 考 察 す る 際 に は 、OHPシ ー トを 用 い て 視 覚 的 ・直 観 的 に 理 解 で き る よ う工 夫 した 。 更 に 、 実 習 や 実 験 の 手 順 は 、 イ ラ ス ト中 心 の プ リ ン トに よ り、 見 た だ け で 分 か る よ う に工 夫 し た 。
化 学 で は 、 安 全 性 に 配 慮 し な が ら 、 生 徒 が 自発 的 な 体 験 を 通 し て 探 究 的 に ガ ラ ス の 性 質 を 調 べ る実 験 を 計 画 し た 。 次 に 、 物 質 の 融 解 ・凝 固 の 状 態 変 化 を 観 察 ・比 較 す る こ と に よ り 、 ガ ラ ス状 態 が 理 解 で き る よ う工 夫 した 。 ま た 、 色 ガ ラ ス づ く り で は 、 ガ ス バ ー ナ ー で 熔 融 で き 、 宝 石 の よ う に 美 しい ガ ラ ス が で き る よ う 、 原 料 の 選 択 及 び 配 合 等 の 研 究 を 行 い 、 生 徒 に 感 動 を 与 え ら れ る手 法 を 開 発 し た 。 更 に 、 興 味 本 位 で 終 わ ら せ る こ と の な い よ う に 、 ま と め の 時 間 を 設 定 し 、 図 表 等 を 用 い て ガ ラ ス の 本 質 を 理 解 さ せ る配 慮 を し た 。
生 物 で は 、 基 礎 実 験 の 結 果 か ら無 理 な く課 題 発 見 が 行 わ れ る よ う、 記 録 用 紙 を 工 夫 し 、 実 験 結 果 の 記 入 、 デ ー タ 解 析 が で き る よ う に し た 。 更 に 考 察 か ら、 課 題 発 見 、 実 験 計 画 の 立 案 が ス ム ー ズ に 行 わ れ る よ う、 考 察 シ ー トを 作 成 し た 。 ま た 、 ど う し て も課 題 発 見 が で き な い 生 徒 に 対 して も、 課 題 の リス トを 工 夫 し て 、 学 習 に 対 す る 意 欲 を 引 き 出 す よ う配 慮 し た 。
圏
IV研 究 内 容
1ω
レー ザ ー 光 を 用 い て 、 回 折 現 象 を 視 覚 的 ・直 観 的 に 探 究 して ゆ く教 材 と 指 導 法 の 工 夫 は じめ に
新 学 習 指 導 要 領 に お け る 高 等 学 校 理 科 の 目 標 の 一 つ は 、 「自 然 に 対 す る 関 心 を 高 あ る 」 こ と で あ る 。 しか し 、 実 際 の 授 業 に お い て は 、 生 徒 の 物 理 学 に 対 す る 興 味 を 喚 起 し、 様 々 な 自 然 現 象 に っ い て の 関 心 を 高 め て い る か と い え ば 、 必 ず し もそ うで は な い 。
本 研 究 の 目 的 は 、 生 徒 の 興 味 ・関 心 を 重 視 し、 「楽 し く学 び な が ら 、 自 然 に 対 して 親 し み を 抱 か せ る 」 教 材 と指 導 法 の 工 夫 で あ る 。 学 ぶ 意 欲 を 損 な わ ず 、 物 理 学 の 楽 し さ を 実 感 さ せ る た め 、 以 下 の よ う な 点 を 重 視 した 。
① 視 覚 的 に 興 味 を 引 く内 容 を 取 り上 げ る 。
② 数 式 の 取 扱 い を で き る 限 り避 け 、 直 観 的 ・定 性 的 に 理 解 で き る よ う工 夫 す る 。
③ 生 徒 一 人 一 人 が 、 直 接 体 験 で き る よ う な 実 験 ・実 習 中 心 の 授 業 展 開 を す る 。 (2)指 導 計 画
レ ー ザ ー 光 に よ り回 折 現 象 が 美 し く観 察 さ れ る 「回 折 格 子 」 を 取 り上 げ 、 生 徒 の 興 味 ・関 心 を 喚 起 す る授 業 展 開 を 工 夫 し、 実 践 研 究 を 行 っ た 。
物 理IAで は 、 光 の 反 射 ・屈 折 に つ い て の 基 礎 的 な 知 識 を 学 習 し 、 回 折 及 び 干 渉 現 象 の 例 な ど を 示 し た 後 、 半 導 体 レ ー ザ ー 装 置 と 回 折 格 子 の レ プ リカ を 用 い た 実 験 ・実 習 を4〜6時 間 行 う指 導 計 画 を 作 成 し た(表1‑1)。 各 時 間 は 、 一 連 の っ な が り を 持 っ よ う に 配 慮 さ れ て い る が 、2〜3時 間 だ け 取 り 出 し て 行 う こ と も可 能 で あ る。
物 理IBに お い て は 、 そ れ ら の 実 験 ・実 習 を 、 「光 波 」 の 導 入 部 分 、 又 は 、 全 体 の ま と め と して 実 施 で き る 。 ま た 、 発 展 的 な 展 開 と して 、 回 折 の 数 式 的 取 扱 い や 格 子 間 隔 ・波 長 の 測 定 な ど 、 定 量 的 な 内 容 を 取 り入 れ る こ と
も 、 十 分 可 能 で あ る 。
授 業 展 開 に お い て は 、 以 下 の よ う な 点 ・ に 留 意 し た 。
① 基 礎 か ら応 用 と い う従 来 の 授 業 の 流 れ に こ だ わ ら ず 、 は じあ に 格 子 の 実 物 を 与 え 、 様 々 な 現 象 か ら帰 納 的 に そ の 構 造 を 考 察 さ せ る と い
う 、 探 究 的 要 素 も取 り入 れ た 。
② 実 験 ・実 習 の 手 順 は 、 イ ラ ス ト中 心 の プ リ ン トを 作 成 し 、 見 た だ け
で 分 か る よ う工 夫 し た 。
③ 生 徒 の 興 味 ・関 心 を 調 べ るた め に 、 自 己 評 価 カ ー ドに よ る ア ン ケ ー ト 調 査 を 行 い 、 結 果 を 集 計 ・検 討 し
た 。
兇贈 珍 』
8
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趣
図1‑1
齢 ︾
︑麟
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・ 艇 醸 縛 身 舞
や
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生 徒 の 実 験 風 景
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一4一
表1‑1「 回 折 格 子 」 の 指 導 計 画 学 習 事 項
① 回 折 格 子 に よ る レ ー ザ ー 光 の 回 折(実 験)
② 回折格 子 に よ る回折 の原理
③ 回 折 格 子 レ プ リ カ の 顕 微 鏡 観 察 と 作 製
(実 習)
④ 簡 易 分 光 器 の 作 製 と ス ペ ク ト ル 観 察(実 習 。実 験)
⑤ 身 の 回 り の 回 折 現 象 (実 験)
⑥ 回折光 の方 向 と格 子 間隔(発 展)
一
時間
1
1
1
1
1
1^‑2
学 習 内 容 及 び 留 意 点
・ レ ー ザ ー 光 に つ い て 、 簡単 な説 明 と取 扱 い上 の 注 意 を与 え る 。
・回 折 格 子 の レ プ リ カ を 配 布 し、観 察 させ る。
・煙 箱 式 光 路 観 察 器 を 使 っ て 、 レー ザ ー光 の 回 折 を 観 察 させ る 。 で き る だ け 時 間 を 取 っ て 、 じ っ く り と 光 路 や 輝 点 の 観 察 を 楽 し ま せ る 。
・演 示 用 の 光 路 観 察 器 を 使 っ て 、 回折 の様 子 を再 度 確 認 させ る 。
くっ か に 分 か れ る の は な ぜ か を 類 推 さ せ る 。i
・光 が 波 の 性 質 を 持 っ て い る こ と を 説 明 し、 ス リ ッ トか ら水1 面 上 に 波 紋 が 広 が る よ う に 波 が 進 行 し て い く様 子 を 、mi
.鵬 轟 翻 き鵠 一 トを重ね合わせていくとき1
の 様 子 を 見 せ 、 回 折 の 原 理 に っ い て 生 徒 同 士 で 話 し合 わ せ た 後 、 説 明 を 行 う 。 そ の 際 、 数 式 は 導 入 しな い 。
・回 折 格 子 の 構 造 に つ い て 、話 し合 わ せ る。
・ シ ン グ ル ス リ ッ ト 、 ダ ブ ル ス リ ッ ト に レ ー ザ ー 光 を 当 て た
鵬 欝 奮縫 嘉芸禽 幣 孚越 糞 荒1茸緊鑛 訓
・前 回 予 想 さ せ た 回 折 格 子 の 構 造 に っ い て 発 表 さ せ る
・配 布 した レ プ リ カ と ガ ラ ス 製 の 回 折 格 子 を 光 学 顕 微 鏡 で 観。 察 さ せ 、 表 面 の 細 か い 溝 の 存 在 を 確 認 さ せ る 。
・ア セ ト ン を 使 っ て 、 各 自 レ プ リカ を 作 製 す る 。
。作 製 し た レ プ リカ に レ ー ザ ー 光 を 当 て 、 今 ま で 見 た もの と 同 じ現 象 が 観 察 で き る か 確 認 さ せ る 。
・太 陽 光 、蛍 光 灯 、 ナ トリ ウム ラ ンプ等 の光 を 観 察 さ せ る。
.黙 る 波 長 に 対 応 す る2繍 の 同 心 円 シ ー ト鞭 っ て 、 回1 折 格 子 に よ る 光 の 分 散 の 原 理 を 説 明 す る 。
・前 回 作 製 し た レ プ リ カ を 使 っ て、 簡 易 分 光 器 を 作 製 す る 。
。太 陽 光 、 蛍 光 灯 、 ナ ト リ ウ ム ラ ン プ、 水 銀 ラ ン プ 等 の ス ペ ク ト ル を 観 察 さ せ る 。
・ ス リ ッ ト の 前 に 色 セ ロ ハ ン を 置 い て 白 色 光 を 観 察 し、 補 色 に 当 た る 色 の 光 が 吸 収 さ れ て い る こ と を 確 認 さ せ る 。
・炎 色 反 応 実 験 器(市 販)を 用 い て、 各 色 の 炎 を 観 察 さ せ る 。
・布 、 塩 ビ板 表 面 の 傷 、 半 透 明 の ポ リ袋 、 ニ ワ ト リ の 羽 茶 こ し な ど に レ ー ザ ー 光 を 当 て 、 透 過 光 の 光 路 が 分 か れ
こ と を 観 察 さ せ る 。
・CD、 車 用 ウ イ ン ド ー フ ィ ル ム に 白 色 光 を 反 射 さ せ る と、 ス ペ ク ト ル が 観 察 さ れ る こ と を 確 認 さ せ る 。 ま た 、 回 折 格 子 の レ プ リ カ に レ ー ザ ー 光 を 当 て 、 反 射 光 に も 回 折 が 生 じ て い る こ と を 確 か め さ せ る 。
・大 型 の 演 示 用 光 路 観 察 器 にCD 、 車 用 ウ イ ン ド ー フ ィ ル ム を 入 れ 反 射 光 が ど の よ う に 回 折 し て い る か 観 察 さ せ る 。
引
置 が 、 格 子 間 隔 と ほ ぼ 反 比 例 し て い る こ と に 気 づ か せ る 。
・格 子 間 隔 が 未 知 の レ プ リカ に っ い て 、1次 回折 光 の 輝 点 位 置 を 求 め 、 そ の 格 子 間 隔 を 計 算 さ せ る。
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●篤瀞 雛 無
の1<19㌍脇Ol施 編 繍 劃
㈲ 開 発 した 教 材
① 半 導 体 レ ー ザ ー 光 源 装 置(図1‑2)
市 販 の レ ー ザ ー ポ イ ン タ キ ッ ト(電 源 電 圧5V、 出 力5mW、 波 長635nm)を 組 み 立 て 、 焦 点 調 節 が 可 能 と な る よ う に 改 造 を し た 。 安 価 に 、 高 出 力 で 焦 点 調 節 可 能 な 装 置 が 得 ら れ る の が 利 点 で あ る 。
② 円 筒 形 レ ン ズ
直 径6㎜ の 透 明 ア ク リル 丸 棒 で 作 っ た 、 円 筒 形 レ ン ズ(シ リ ン ド リカ ル レ ンズ)で あ る。
レ ー ザ ー 光 源 装 置 の 集 光 レ ン ズ の 前 に 取 り付 け て 使 用 す る 。
③ 煙 箱 式 光 路 観 察 器(図1‑3)
牛 乳 パ ッ ク を 利 用 し て 作 製 し た光 路 観 察 用 の 箱 で 、 中 に線 香 の 煙 を 入 れ て 使 用 す る 。
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図1‑2半 導 体 レ ー ザ ー 光 源(左5V用 、 右3V用)
④ 演 示 用 光 路 観 察 器
ア.塩 ビ 板 で 作 製 し た 煙 箱 式 の 大 型 光 路 観 察 器(長 さ90cm、 高 さ ・奥 行 き 約30㎝) イ.段 ボ ー ル に 白 紙 を 貼 り 、L字 型 に 立 て
て 用 い る ス ク リ ー ン型 観 察 器
ウ.箱 の 上 面 及 び 側 面 に 厚 手 の ト レ ー シ ン グ ペ ー パ ー を 貼 っ た 行 灯 型 観 察 器
⑤ 回 折 格 子 レ プ リ 力
塩 ビ 板 と ア セ ト ン を 用 い て 、A(片 面 平 行 、 500本/cm)、B(両 面 直 交 、500本/c皿)、C (両 面 斜 交 、500本/Cm)、D(片 面 平 行 、1000 本/cm)、E(片 面 平 行 、2000本/㎝)の5枚 セ ッ
トを 作 製 し た 。
⑥ 同 心 円 シ ー ト(図1‑4)
回 折 現 象 を 直 観 的 に 理 解 さ せ る た め の 教 材 で あ る 。 『実 験 で 学 ぶ 物 理2歌 う ワ イ ン グ ラ ス 』(1995年 発 行)所 収 の 同 心 円 パ タ ー ン
図1‑3煙 箱 式 光 路 観 察 器
1。,鶏
難雛
牌
/銭
・ さ"・ 粟 脅 〃∫
111114
三 陽
図1‑4同 心 円 シ ー ト に よ る 回 折 の シ ミ ュ レ ー シ ョ ン
一6一
を2等 分 し た も の を 、OHPシ ー ト に コ ピ ー し て 使 用 し た 。 拡 大 コ ピ ー す る こ と で 、 波 長 の 異 な る 場 合 に つ い て も考 察 で き る 。
⑦ 簡 易 分 光 器(図1‑5)
フ ィ ル ム ケ ー ス(黒)、OHPシ ー ト、 黒 ラ シ ャ 紙 を 用 い て 作 製 す る 。 き わ あ て 簡 単 な 分 光 器 で あ る 。 生 徒 が 作 っ た レ プ リ カ を 貼 り 付 け て 観 察 す る 。
⑧ 身 の 回 り の 回 折 格 子
ア.鳥 の 羽 根 を 塩 ビ 板 の 間 に 挟 ん だ も の
鳥 の 羽 根 は 、 小 羽 枝(し ょ う う し) のへ
と 呼 ば れ る 細 か い 毛 ど う し が 、 鈎 状 の 一.一̲̲
突 起 で 互 い に 絡 み 合 っ た 格 子 状 の 構 造
イ雪齢 第 ドーフ,ルム の ■ ■ 一 屯
ウ.CD(コ ン パ ク ト デ ィ ス ク);し
エ .茶 漉 図1‑5簡 易 分 光 器
(4)実 験 ・観 察 の 方 法
① 回 折 格 子 レ プ リ カ に よ る レ ー ザ ー 光 の 回 折 の 観 察
煙 箱 式 光 路 観 察 器 に 線 香 の 煙 を 入 れ 、 端 面 に 取 り 付 け た ス ラ イ ドマ ウ ン ト に 、 自 作 の 回 折 格 子 レ プ リ カ を 挟 み 込 む 。 箱 か ら30㎝ 程 度 離 れ た 位 置 に 半 導 体 レ ー ザ ー 光 源 装 置 を 置 き 、
レ ー ザ ー 光 を 入 射 し た と き の 様 子(図1‑6、 図1‑7)を 、 生 徒 に 側 面 の 窓 と ス ク リ ー ン で 観 察 さ せ た(図1‑1)。
ま た 、 演 示 用 光 路 観 察 器 に よ る 観 察 も 、 併 せ て 行 っ た 。
瀦黙誌
図1‑6レ ー ザ ー 光 照 射 中 の 光 景
・毒 憲 募
噸 嚢 謙 嚢 誌
饗v讐 ・
r・i
遷
図1‑7レ ー ザ ー 光 の 回 折(レ プ リ カB)
② 回 折 格 子 レプ リ カ の 顕 微 鏡 観 察
光 学 顕 微 鏡 を 用 い て 、 ガ ラ ス 製 の 回 折 格 子 や レ プ リカ の 表 面 を 観 察 さ せ る 。100〜600倍 の 倍 率 で 、 ガ ラ ス や 塩 ビ板 の 表 面 に 平 行 に 並 ぶ 刻 線 が 確 認 で き る 。 演 示 用 と し て 、 ミ ク ロ メ ー タ ー を 使 っ た 測 定 の 様 子 を 撮 影 し た ビデ オ テ ー プ を 作 製 し、 格 子 間 隔 も確 認 さ せ る 。
③ 同 心 円 シ ー トを 用 い た 回 折 現 象 の 説 明
同 心 円 シ ー トを 一 定 間 隔(格 子 間 隔 に相 当)で ず ら し な が ら順 次 重 ね て ゆ き 、 各 波 源 か
ら 出 た 光 が 強 め 合 う 方 向 が し だ い に シ ャ ー プ に な っ て ゆ く 様 子 を 、OHP、 写 真 パ ネ ル 、 ビ デ オ で 提 示 す る 。1.5倍 に 拡 大 コ ピ ー し た も の を 同 じ格 子 間 隔 で 重 ね る と 、1次 の 強 め 合 い の 方 向 が 変 わ り 、 波 長(色)に よ る 回 折 光 の 方 向 の 違 い 、 即 ち ス ペ ク ト ル 分 解 の 原 理 の 説 明 に も 用 い る こ と が で き る 。
④ 回 折 格 子 レ プ リ カ の 作 製
回 折 格 子 の レ プ リ カ を 、 生 徒 一 人 一 人 に 自 作 さ せ る 。 厚 さ0.3〜0.5㎜ の 塩 ビ 板 を 、 縦4
㎝ 、 横5cm程 度 の 大 き さ に 切 っ て お く 。 ガ ラ ス 製 回 折 格 子 の 表 面 に ア セ ト ン を 数 滴 た ら し 、 塩 ビ板 を 密 着 さ せ 、2〜3分 た っ て か ら は
が す(図1‑8)。 従 来 はOHP用 の シ ー トが 用 い られ て い た よ う で あ る が 、 現 在 の も の は ア セ ト ン に 溶 解 し な い 材 質 と な っ て い る 。 格 子 の 方 向 を ず ら し て 塩 ビ板 の 両 面 に 刻 線 す る と 、 直 交 格 子 や 斜 交 格 子 も作 製 可 能 で あ る 。 型 に な る 格 子 は 、 表 面 に 機 械 的 に 溝 が 刻 ま れ て い る も の を 用 い る 方 が う ま く で き る 。 蒸 着 で 作 られ た 回 折 格 子 で は 、
レ プ リ カ を 作 製 して も、 回 折 光 の 強 度 が 弱
く な っ て し ま う。 こ の 実 習 で は 、 レ プ リ カ 図1‑8レ プ リ カ の 作 製
凝
が 驚 く ほ ど簡 単 に 作 製 で き る た め 、 生 徒 が 回 折 現 象 や 回 折 格 子 を 、 身 近 な も の と して と ら え る こ と が 期 待 で き る 。
⑤ 簡 易 分 光 器 の 作 製 と ス ペ ク トル の 観 察
フ ィ ル ム ケ ー ス の 底 面 に 、 カ ッ タ ー で ス リ ッ トと接 眼 部 の 穴 を あ け る。 鏡 筒 部 は 黒 ラ シ ャ
図1‑9ス ペ ク ト ル の 観 察
紙 とOHPシ ー トを 重 ね て 丸 め る だ け で 、 き わ め て 簡 単 に 作 製 で き る 。 各 自 が 作 っ た レ プ リカ を 接 眼 部 に 貼 り 付 け 、 太 陽 光 や 蛍 光 灯 な ど の 白 色 光 が 、 ス ペ ク トル に 分 解 さ れ る様 子 を 観 察 さ せ る 。 ナ ト リ ウ ム ラ ン プ や 水 銀 ラ ン プ な ど 、 白 色 光 以 外 の 光 源 も 用 意 し、生 徒 に 自由 に 観 察 させ る(図1‑9)。
ま た 、 色 セ ロ ハ ン に よ る ス ペ ク トル 吸 収 や 炎 色 反 応 の 観 察 な ど も、 そ れ ほ ど 容 易 で は
な い が 可 能 で あ る 。
⑥ 身 の 回 り の 回 折 格 子 と 回 折 現 象
鳥 の 羽 根 ・布 ・ ス ト ッ キ ン グ ・ コ ン パ ク ト デ ィ ス ク(CD)・ 車 用 の ウ イ ン ド ー フ ィ ル ム ・茶 漉 な ど 、 我 々 の 周 囲 に は 、 探 せ ば 意 外 に 多 く の 回 折 格 子 や 回 折 現 象 を 見 っ け る こ と が で き る 。 鳥 の 羽 根 は 、 レ ー ザ ー 光 を 当 て る と 斜 交 格 子 の っ く る よ う な 回 折 像 を 生 じ る 。 ま た 、CDで は 、 反 射 光 の 回 折 を は っ き り と 観 察 す る こ と が で き る 。 こ れ ら を 生 徒 に 提 示
一m
し 、 自 由 に 観 察 さ せ る 。
な お 、 塩 ビ板 で は 、 表 面 の 微 細 な 傷 等 の 方 向 に よ っ て 、 回 折 光 の 現 れ 方 が 異 な る 。 こ う した 現 象 を 、 表 面 状 態 の 検 査 な ど に 利 用 で き る こ と も示 唆 す る 。
(5)自 己 評 価 カ ー ドの 集 計 結 果 と そ の 分 析
一 連 の 授 業 が 終 了 した 時 点 で 記 入 さ せ た 、 自己評 価 カ ー ド(図1‑10)の 集 計 結 果 を 、 表 1‑2に 示 し た 。
自 己 評 価 カ ー ド
年 組 番 氏 名
回 折 格 子 にっ い て の授 業 を振 り返 って 、5段 階 で評 価 して み て くだ さ い 。(該 当 す る もの に○ を っ け る。)
①興昧 を持 って学習 で きた
②実験 ・観察 は
③実験 ・観察時 の態度は
④実験 ・観察 の目的 は
で きた543 面 白 か った543 積 極 的 だ った543 理 解 で きた543
図1一 ヱ0自 己 評 価 カ ー ド
2︽∠9自9臼 1111
で きな か った 面 白 くな か っ た 消極 的 だ っ た 理 解 で きな か っ た
実 施 し た 実 験 。実 習 に 対 し て 、 多 くの 生 徒 が 、 興 味 を も って 学 習 し 、 内 容 も面 白 か っ た と 回 答 して お り 、 積 極 的 に 授 業 に 参 加 し た 様 子 が うか が え る 。 実 際 の 授 業 で 我 々 が 受 け た 印 象 も 、 こ の 結 果 と ほ ぼ 一 致 し、 普 段 よ り も活 発 に 活 動 す る 様 子 が 見 られ た 。
表1‑2自 己 評 価 カ ー ドの 集 計 結 果
(1696)3
(ASS%)4
⑥ 器 具 な どの操 作は よ くで き た 2f7%)
(3i9%)5
i
生 徒 の 感 想 に は 、 レ プ リカ が 簡 単 に 作 製 で き る こ とへ の 驚 き と 、 分 光 器 で 色 々 な 光 源 を 観 察 し た 際 の 、 ス ペ ク トル の 美 し さ に つ い て 書 か れ た もの が 多 か っ た 。 特 に 、 太 陽 光 や 蛍 光 灯 の 観 察 で は 、 「何 種 類 も の 色 が 含 ま れ て い る こ と を 、 初 め て 知 っ て 感 動 し た 」 と い っ た 内 容
も あ り 、 自 然 に 対 す る興 味 ・関 心 を 、 あ る程 度 喚 起 す る こ と が で き た と言 え る 。
各 種 の 器 具 等 の 操 作 に つ い て も 、 「よ くで き た 」 と答 え た 生 徒 が 非 常 に 多 か っ た 。 取 扱 い を で き る だ け 容 易 に し て 、 「実 験 そ の もの を 楽 し ま せ る」 と い う 当 初 の ね ら い に 近 づ け た の で は な い だ ろ うか 。 イ ラ ス ト中 心 の 、 『見 て 分 か る』 手 順 説 明 書 の 効 果 も 大 き い と 思 わ れ る 。
全 体 を 通 して 約 半 数 の 生 徒 が 「理 科 に 親 しみ を 感 じ た」 と 回 答 して お り、 指 導 計 画 の 成 果 が 認 め ら れ た 。 しか し、 「回 折 現 象 が 理 解 で き た 」 「も っ と調 べ て み た い と 思 っ た 」 と い う 回 答 は 必 ず し も多 く は な い 。 こ れ は 、 回 折 現 象 の 直 観 的 説 明 や 身 近 な 回 折 格 子 の 実 験 等 に 、 更
に 改 善 が 必 要 で あ る こ と を 示 し て い る と思 わ れ る 。
⑥ 今 後 の 課 題
授 業 実 践 の 結 果 明 らか に な っ た 、 指 導 計 画 の 問 題 点 は 以 下 の 通 り で あ る 。
① 光 路 観 察 の 記 録(ス ケ ッ チ 等)に 手 間 取 る 生 徒 が い た 。
② 顕 微 鏡 の 操 作 に不 慣 れ な 生 徒 が 多 か っ た 。
③ レ プ リカ の 作 製 に 時 間 が か か っ た 。
④ 刻 線 品 の 回 折 格 子 で な い と 、 よ い レプ リ カ が 作 れ ず 、 分 光 器 を 作 製 し た 際 、 観 察 さ れ る ス ペ ク トル の 強 度 が 弱 く な っ て し ま っ た 。
⑤ 同 心 円 シ ー トを 用 い た 説 明 で は 、 シ ー トを 重 ね 合 わ せ た と き に 現 れ る模 様 の 意 味 を 、 直 観 的 に っ か あ な い 生 徒 が い た 。
実 験 結 果 の 記 録 に っ い て は 、 記 録 用 紙 の 改 善 や 回 折 像 の 写 真 撮 影 な ど の 方 法 を 検 討 し て い き た い 。 ま た 、 レ プ リ カ の 型 と な る 回 折 格 子 は 、 刻 線 品 を 数 多 く用 意 す る必 要 が あ る 。
回 折 現 象 の 説 明 の 方 法 に っ い て は 、 円 形 波 の 立 体 模 型 を 用 い る な ど 、 様 々 な 改 善 の 余 地 が 残 さ れ て お り 、 今 後 更 に 検 討 して い か な け れ ば な ら な い 。
総 じて 、 光 の 回 折 に 対 す る生 徒 の 興 味 ・関 心 を 引 き 出 す こ と に は 成 功 し た 。 しか し 、 こ れ ら を 探 究 す る 意 欲 や 態 度 に ま で 深 あ る と い う面 で は 、 不 十 分 な 点 が 残 っ た と い え る 。 「学 ぶ 意 欲 を 引 き 出 す 」 と い う観 点 か ら 、 学 習 内 容 や 指 導 方 法 を 更 に 検 討 す る 必 要 が あ る 。
(7)お わ り に
本 研 究 に お い て 重 視 し た3点 に つ い て は 、 以 下 の よ う な 結 果 が 得 ら れ た 。
① 視 覚 的 に 美 し い 回 折 光 や ス ペ ク トル の 実 験 ・観 察 を 行 い 、 生 徒 の 興 味 ・関 心 を 十 分 喚 起 す る こ と が で き た 。
② 回 折 現 象 の 説 明 で は 、 同 心 円 シ ー トを 用 い る こ と で 、 あ る 程 度 直 観 的 ・定 性 的 な 理 解 を 促 す こ と が で き た 。 しか し、 数 式 の 取 扱 い も 含 め て 、 指 導 方 法 に は 改 善 が 必 要 で あ る 。
③ 直 接 体 験 を 重 視 して レプ リ カ や 分 光 器 を 全 員 に 作 製 さ せ る こ と で 、 積 極 的 に 授 業 に 取 り組 む 姿 勢 を 引 き 出 す こ と が で き た 。
今 後 は 、 授 業 に よ っ て 喚 起 さ れ た 生 徒 の 回 折 現 象 へ の 興 味 ・関 心 か ら積 極 的 な 探 究 活 動 に ま で 深 あ ら れ る よ う、 自 ら学 ぶ 意 欲 を 更 に 引 き 出 す 指 導 計 画 を 工 夫 し て い き た い 。
一10一
圏
2ガ ラ ス づ く り を 通 して 、 ガ ラ ス の 性 質 や 状 態 を 探 究 す る 指 導 法 の 工 夫 (1>は じめ に
ガ ラ ス の 起 源 は 一 説 で は紀 元 前7千 年 頃 と い わ れ る ほ ど古 い 。 日常 生 活 で も そ の 用 途 は 広 く、 生 活 上 欠 か せ な い 物 質 で あ る 。 主 原 料 の ケ イ酸 を 構 成 す る酸 素 と ケ イ 素 は 地 殻 に お け る 元 素 の 存 在 量 で 、 第1、2位 を 占 δ6、最 も 身 近 な 元 素 と言 え る 。 最 近 で は 、 新 素 材 と し て ガ ラ ス 繊 維 な ど に 応 用 さ れ て い る ほ か 、 ガ ラ ス を 作 る 元 素 の 原 子 配 列 と 同 様 な ア モ ル フ ァ ス 金 属 の 開 発 も注 目 さ れ て い る 。 こ の よ うな 観 点 か ら、 生 徒 に ガ ラ ス の 本 質 を 理 解 さ せ る こ と は 、 大 変 意 味 深 い も の と考 え ら れ る 。
しか し、 ガ ラ ス の 原 子 配 列 や 状 態 の 研 究 は 、 歴 史 が ま だ 浅 い う え に 課 題 も多 く 、 そ れ ら を 生 徒 に 理 解 さ せ る の は 困 難 で あ っ た 。 そ の た め か 、 高 校 の 化 学 の 授 業 で は あ ま り扱 わ れ て こ な か っ た の が 現 状 で あ る 。
そ こ で 私 達 は 、 ガ ラ ス づ く り と い う生 徒 が 親 しみ を 感 じ る よ うな 実 験 な ど を 行 う こ と で 、 ガ ラ ス の 性 質 や 状 態 な ど に っ い て 興 味 ・関 心 を 持 ち な が ら、 探 究 的 に 活 動 で き る よ う な 授 業 を 次 の よ う に 計 画 し て 実 施 した 。
(2)授 業 計 画 及 び 留 意 点
本 授 業 計 画 は 原 則 と して 化 学IAで 実 施 す る も の で あ る が 、 工 夫 しだ い で 化 学IBや 化 学 Hで も実 施 で き る 。 授 業 計 画 を 実 施 す る に 当 た り 、 初 め に 事 前 ア ンケ ー トを 実 施 し た 後 、 次 の3回 の 実 験 を 連 続 し て 行 う こ と に した 。 ま た 、 各 実 験 で の 重 要 点 を 再 度 確 認 さ せ 、 実 験 全 体 を 通 して 整 理 さ せ る た め に 、 ま と め の 時 間 を 最 後 に 設 定 し た 。
ア.事 前 ア ン ケ ー ト、 及 び 、 実 験1「 ガ ラ ス の 性 質 を 探 る 」 …1時 間
イ.実 験2「 ガ ラ ス 状 態 を 調 べ る 」 …1時 間
ウ.実 験3「 色 ガ ラ ス づ く り」 …1時 間
工.ま と め 「ガ ラ ス に っ い て 」 …1時 間
ア で は 、 身 の 回 り の ガ ラ ス 製 品 を 挙 げ 、 ガ ラ ス に っ い て 知 っ て い る性 質 や 特 徴 を ま と め さ せ た 。 更 に ガ ラ ス に っ い て 知 り た い こ と や 疑 問 点 を 整 理 さ せ 、 学 習 意 欲 を 引 き 出 す こ と を 試 み た 。 そ して 、 な る べ く生 徒 自 ら が 考 え な が ら 作 業 す る こ と に よ り 、 ガ ラ ス の 多 様 な 性 質 (透 明 、 硬 い 、 割 れ や す い 、 非 反 応 性 、 不 透 過 性 、 電 気 絶 縁 性 、 耐 熱 性 、 耐 水 性 、 ア ル カ リ 性 、 熱 可 塑 性)に 気 付 く よ う な 実 験 を 計 画 し た 。
イ で は 、 試 験 管 の 中 で 結 晶 性 固 体 と無 水 ホ ウ砂 と の 融 解 ・凝 固 の 状 態 変 化 が 観 察 で き る 実 験 法 を 開 発 し、 両 者 の 状 態 変 化 の 比 較 を 通 して ガ ラ ス 状 態 を 理 解 で き る よ う計 画 した 。 ま た 、 遷 移 金 属 イ オ ン に よ り ガ ラ ス の 着 色 が で き る こ と に 気 付 か せ 、 そ の 色 の 鮮 や か さ か ら感 動 が 味 わ え る よ う工 夫 し た 。
ウ で は 、 実 際 に 原 料 か ら ガ ラ ス を 製 作 す る 実 験 を 計 画 し 、 ガ ラ ス に っ い て 一 層 親 し み を 感 じ さ せ る よ う に し た 。 そ の た あ に 、 学 校 の ガ ス バ ー ナ ー で も熔 融 で き る 原 料 の 選 択 と 配 合 割 合 を 研 究 し、 る っ ぼ と マ ッ フ ル を 利 用 して 宝 石 の よ う に 美 し い ガ ラ ス 製 作 の 技 法 を 開 発 し た 。 そ し て 、 生 徒 が ガ ラ ス づ く り の 感 動 に 浸 る 中 に も、 原 料 の 役 割 や 熔 融 中 に ガ ラ ス 化 し て い く 様 子 に つ い て 考 察 す る 機 会 が 得 ら れ る よ う工 夫 し た 。
エ で は 、 興 味 本 位 で 終 わ らせ る こ と な く、 資 料 を 作 成 して 生 徒 に 配 布 し 、 特 に 図 表 を 用 い
て ガ ラ ス の 原 料 ・ガ ラ ス 状 態 ・ガ ラ ス の 原 子 配 列 ・ガ ラ ス の 着 色 法 な ど に っ い て 解 説 を 加 え た 。 そ し て 、 学 習 前 に も っ て い た ガ ラ ス に つ い て の 認 識 が 、 ど の よ う に 変 化 した か を 整 理 さ せ た 。 更 に 、 ガ ラ ス繊 維 な ど の 新 素 材 や ガ ラ ス を 作 る 元 素 の 原 子 配 列 と 同 様 な ア モ ル フ ァ ス 金 属 の 紹 介 な ど に よ り 、 さ ら に 深 く探 究 し よ う と い う意 欲 を 引 き 出 す よ う試 み た 。
(3)授 業 内 容
授 業 内 容 に っ い て 、 生 徒 用 の 実 験 プ リ ン トか ら抜 粋 し た 概 要 を 紹 介 す る 。 ア ー1事 前 ア ン ケ ー ト 「ガ ラ ス 」 の 授 業 を 始 め る に 当 た っ て
こ の 実 験 学 習 を 始 あ る に 当 た っ て 、 皆 さ ん が ガ ラ ス に つ い て も って い る 知 識 を 知 り た い の で 、 以 下 の 事 柄 に っ い て 簡 単 に 答 え て く.ださ い 。
①②③④
ア ー2
〈 目 的 〉
〈 操 作 〉
① ガ ラ ス の 観 察
ガ ラ ス 片(特 に 割 れ た 面)を 観 察 し、 気 付 い た 点 を 挙 げ よ 。
② ガ ラ ス を 切 る(割 る)
以 下 の 操 作 を 軍 手 を っ け て 注 意 を して 行 う。
操 作 を し な が ら気 付 い た 点 を 記 入 せ よ 。
0リ ス ラ イ ドガ ラ ス を わ ら半 紙 で3重 に包 ん だ 後 、 折 っ て み よ 。
(‑r)別 の ス ラ イ ドガ ラ ス の 中 央 部 に傷 を つ け た 後 、 同 様 に 折 っ て み よ 。
(ウ)ガ ラ ス 管 の 中 央 に 羽 や す り で 傷 を 付 け 、 ガ ラ ス 管 を 切 っ て み よ 。
図2‑1
③ 用 意 し て あ る ガ ラ ス の 破 片 を 乳 鉢 に 入 れ
、 乳 棒
で 細 か くす る 。 得 られ た ガ ラ ス の 粉 末 を 試 験 管 に少 量 入 れ 約5並 の 水 を 加 え る。 よ く振 っ た 後 、 フ ェ ノ ー ル フ タ レ イ ン溶 液 を1、2滴 加 え た 時 の 変 化 を 観 察 せ よ 。
④ ガ ラ ス 管 の 先 端 を ガ ス バ ー ナ ー で 加 熱 し 、 水 の 入 っ た ビ ー カ ー の 中 に 入 れ て み よ 。
⑤ ガ ラ ス 管 を ガ ス バ ー ナ ー で 加 熱 し、 観 察 せ よ 。 そ の 中 で は 、 自 由 に ガ ラ ス を 操 作 し て よ い 。(加 熱 さ れ た 部 分 は 非 常 に 熱 くな る た め 火 傷 しな い よ う に 十 分 注 意 す る こ と 。)
〈 考 察 〉
(1)実 験 ① か ら⑤ ま で の 結 果 を も と に 、 ガ ラ ス の 性 質 や 特 徴 を ま と め て み よ 。 (2>ガ ラ ス に っ い て 、 こ の 実 験 を 行 って 疑 問 に 思 う こ と が あ れ ば 書 い て み よ 。 イ 実 験2「 ガ ラ ス 状 態 を 調 べ る 」
ガ ラ ス の 性 質 や 特 徴 に は ど ん な 点 が あ り ま す か 。 ガ ラ ス は ど の よ う な も の に 使 わ れ て い ま す か 。 ガ ラ ス は 何 か ら で き て い る と思 い ま す か 。
ガ ラ ス に っ い て 知 り た い こ と 、 疑 問 な ど を 書 い て くだ さ い 。 実 験1「 ガ ラ ス の 性 質 を 探 る 」
ガ ラ ス の 観 察 と 簡 単 な 実 験 を 通 して ガ ラ ス の 性 質 や 特 徴 を 調 べ る 。
一12一
〈 目 的 〉 結 晶 性 固 体 と無 水 ホ ウ砂 と の 融 解 ・凝 固 の 状 態 の 比 較 を 通 して ガ ラ ス 状 態 を 調 べ る 。 又 、 ガ ラ ス の 着 色 法 を 知 る 。
〈 操 作 〉
①3本 の 試 験 管 に 、 次 の 物 質 を そ れ ぞ れ 薬 さ じ一 杯 程 度 入 れ 、 ガ ス バ ー ナ ー の 強 火 で 加 熱 し、 変 化 を 観 察 せ よ 。 ま た 、 各 物 質 の 融 解 状 態 の 時 に ガ ラ ス棒 を 差 し込 み 、 引 き 出 す
と ど う な る か を 試 して み よ 。
ω 鉛 ω 硝 酸 ナ ト リ ウ ム ㈲ 無 水 ホ ウ砂
○ こ の 実 験 で 、 無 水 ホ ウ 砂 と 鉛 、 硝 酸 ナ ト リ ウ ム と の 融 解 状 態 に 着 目 し 、 気 付 い た 点 を ま と め よ 。
注 意:安 全 の た め に 、 無 水 ホ ウ 砂 を 扱 っ た 試 験 管 は 、 加 熱 操 作 が 終 わ っ て 放 冷 す る と き は 、 必 ず コ ニ カ ル ビ ー カ ー に 入 れ て お く こ と(以 下 同 様)。
○ 無 水 ホ ウ 砂 を 扱 っ た 試 験 管 は 放 冷 し て い く と 、 ど の よ う な こ と が 起 こ る か 。 こ の 理 由 に つ い て 考 え よ 。
② 大 さ じ 一 杯 の 無 水 ホ ウ 砂 を 薬 包 紙3枚 の 上 に 取 り 、 そ れ ぞ れ に ス パ チ ュ ラ で 極 少 量 の 酸 化 銅(II)、 酸 化 コ バ ル ト(II)、 ク ロ ム 酸 カ リ ウ ム を 加 え 、 よ く 混 ぜ た 後 、 試 験 管 に 入 れ て 加 熱 す る 。
〈 考 察 〉 (1) (2)
ウ 実 験3「 色 ガ ラ ス づ く り 」
〈 目 的 〉
図2‑2
融 解 し た 状 態 か ら 、 冷 却 し て い く と き に ど の よ う な 変 化 が 観 察 さ れ る か 。 ホ ウ 砂 ガ ラ ス へ の 着 色 で 、 わ か っ た こ と 、 疑 問 に 思 っ た こ と を 記 入 せ よ 。
ガ ス バ ー ナ ー を 使 っ て 、 原 料 か ら ガ ラ ス を 製 作 し 、 ガ ラ ス の 組 成 ・性 質 ・ 特 徴 に つ い て 学 ぶ 。 又 、 ガ ラ ス の 着 色 に も 挑 戦 し 、 美 し い 色 ガ ラ ス を 製 作 す る 。
〈 薬 品 〉 「ガ ラ ス 原 料 」 鉛 丹(四 三 酸 化 鉛)ま た は 酸 化 鉛(II)、 無 水 ホ ウ 砂 無 水 ケ イ 酸(二 酸 化 ケ イ 素)
〈 着 色 剤 と そ の 色 〉
酸 化 銅(巫)青 〜 緑 酸 化 コ バ ル ト 紺
酸 化 マ ン ガ ン(IV)ピ ン ク 〜 紫 〜 茶 酸 化 鉄(皿)黄 ク ロ ム 酸 カ リ ウ ム 黄 〜 榿 酸 化 ク ロ ム(皿)緑
〈 操 作 〉
① 鉛 丹(ま た は 酸 化 鉛(II))10.Og、 無 水 ホ ウ 砂6.Og、 無 水 ケ イ 酸2.Ogを 乳 鉢 に 入 れ 、 乳 棒 で す り っ ぶ し な が ら均 一 に 混 ぜ る 。(4個 分)
② ① の 混 合 物 の 約 半 分 を 、 る つ ぼ の 中 に 入 れ る 。
③ ス タ ン ド の リ ン グ に マ ッ フ ル を の せ 、 ② の る つ ぼ を 中 に 置 く 。
④ マ ッ フ ル の 下 か ら ガ ス バ ー ナ ー で 強 熱 す る 。
⑤ 完 全 に 混 合 物 が 均 一 に 熔 融 し た ら 、 熔 融 物 を ス テ ン レ ス の 皿 の 上 に 流 し 出 す 。 こ の と き2個 分 を 作 る 。
⑥ 徐 冷 す る 。 熔 融 物 を 急 冷 す る と割 れ た り 、 ひ び が 入 っ た り す る の で 、 熱 い マ ッ フ ル の ふ た を か ぶ せ る な ど し て ゆ っ く り 冷 却 す る こ と 。
⑦ 着 色 剤 を 一 っ 選 び 、 そ の 極 少 量 を 残 り の 半 分 の 混 合 物 に 加 え 良 く 混 ぜ た 後 、 先 の る つ ぼ に 入 れ る 。 あ と は
③ か ら ⑥ ま で の 操 作 を 同 様 に 繰 り 返 す 。
〈 考 察 〉
(1)ど の よ う な 作 品 が で き た か 、 説 明 せ よ 。
② こ の 実 験 を 通 し て 気 付 い た こ と 、 考 え た こ と を ま と め よ 。
エ ま と め 「ガ ラ ス に つ い て 」
ガ ラ ス に つ い て 、 今 ま で の 実 験 と 図 表 ・ モ デ ル 、 先 生 か ら の 説 明 を 通 し て 、 わ か っ た こ と を ま と め て み な さ い 。
① ガ ラ ス の 性 質 を も う 一 度 ま と め て み な さ い 。(実 験 1参 照)
② 学 習 の 前 後 に お い て ガ ラ ス に っ い て の 知 識 に 変 化 が あ っ た 点 に っ い て ま と あ て み な さ い 。(実 験1・2・3 参 照)
③ ガ ラ ス を 加 熱 す る と 形 を 変 え ら れ る の は な ぜ で す か 。 (実 験1・2・3参 照)
④ 参 照) 0
参 考 に し な が ら 、 構 造 上 の 観 点 か ら 説 明 し な さ い 。
⑥ 0
⑧
と 、 や り た い こ と を 挙 げ な さ い 。 (4)生 徒 の 活 動
図2‑3
ガ ラ ス 化 す る も の と しな い も の で は 、 融 解 状 態 で ど う い う 点 が 違 い ま す か 。(実 験2
ガ ラ ス と 他 の 結 晶 性 固 体 と の 違 い で 、 重 要 な こ と は 何 だ と思 い ま す か 。 図 や モ デ ル を
ガ ラ ス を 着 色 す る に は ど うす れ ば い い で す か 。(実 験2・3参 照)
ガ ラ ス の 原 料 に っ い て 説 明 し な さ い 。 ま た 、 実 験3で 酸 化 鉛 を 使 っ た の は な ぜ で す か 。 今 回 の 実 験 を 通 して 興 味 深 か っ た 点 、 疑 問 に 思 っ た 点 を 述 べ な さ い 。 更 に 知 り た い こ
3回 の 実 験 は い ず れ も高 温 に 加 熱 す る た め 火 傷 を しな い よ う 、 ま た ガ ラ ス の 破 片 に も注 意 を 払 い な が ら実 施 した 。
実 験1で は 、 生 徒 が 実 際 に 作 業 す る こ と で 、 ガ ラ ス の 性 質 を 理 解 で き る よ う に 、 こ こ で は 生 徒 が 自 由 に 楽 し く実 験 で き る よ う に した 。
最 初 に 、 割 れ た 色 ガ ラ ス の 断 面 を 観 察 さ せ た 。 蛍 石 を 用 い て 比 較 さ せ た と こ ろ も あ っ た が 、 生 徒 は 断 面 を 注 意 深 く観 察 して い た 。 ま た 、 生 徒 は ガ ラ ス を 自分 の 手 で 割 る こ と や ガ ラ ス 管 を 切 る と い っ た 経 験 が ほ と ん ど な く 、 恐 る恐 る 実 験 を し て い た 。 羽 や す り を 使 う時 は 、 ほ と ん ど の 生 徒 が ナ イ フ の よ う に 使 っ て い た の に 驚 か さ れ た 。 い か に 道 具 な ど を 使 っ た 経 験 が 少 な い か を か い ま 見 る 場 面 で も あ っ た 。 そ れ で も実 際 に 割 れ た り切 れ た り す る た び に 歓 声 を あ
一14一
灘
魂
。A
図2‑4生 徒 の 実 験 風 景(実 験1)図2‑5生 徒 の 実 験 風 景(実 験2)
げ 、 喜 ん で い た 。 ま た 、 乳 鉢 で ガ ラ ス を 粉 々 に す る 操 作 で は ビ ニ ー ル 袋 を か ぶ せ る こ と に よ り、 周 囲 に 破 片 が 飛 ば ず に 安 全 に 行 う こ と が で き た 。 生 徒 は 、 粉 末 に な っ た ガ ラ ス は 水 に 溶 け て 、 しか も そ れ が ア ル カ リ性 を 示 し た こ と に 驚 い て い た 。
熱 し た ガ ラ ス 管 を 水 の 中 に 入 れ た 時 、 ガ ラ ス が 粉 々 に 割 れ た こ と に び っ く り して い た 。 ま た 、 ガ ラ ス 管 を 自 由 に 熱 す る 実 験 で は 、 初 め は 消 極 的 で あ っ た が 、 い ざ 熱 し始 め る と 、 細 長 く伸 ば し た り 、 一 端 を 融 か し て 反 対 側 か ら吹 い て 膨 ら ま し た り、 ガ ラ ス管 ど う しを く っ つ け た り、 楽 しみ な が ら活 動 し て い た 。 特 に 素 手 で や って い た 生 徒 は 、 ガ ラ ス 管 が あ ま り熱 く な ら な い こ と に 気 付 き 、 熱 を 伝 え に く い 性 質 が あ る こ と を 理 解 し た よ う で あ っ た 。
実 験2で は 、 生 徒 は 結 晶 性 物 質 と ホ ウ砂 の 融 解 状 態 で の 違 い 、 す な わ ち ガ ラ ス 状 態 で の ネ バ ネ バ と した 強 い 粘 性 に 注 目 す るか ど う か が 重 要 な ポ イ ン トで あ る 。 生 徒 は そ れ を ガ ラ ス 棒 を 引 き 出 す と き の 感 触 で 実 感 し た 。 鉛 が 融 け る様 子 に 興 味 を ひ か れ る 生 徒 も多 か っ た 。 ま た 、
ホ ウ砂 を 融 か し た 試 験 管 を 放 冷 す る と試 験 管 に ひ び が 入 り、 割 れ る こ と に も興 味 を 持 っ て い た 。 主 と し て 金 属 酸 化 物 を 用 い て ガ ラ ス を 着 色 す る 操 作 で は 、 様 々 な 色 が 付 け られ る こ と に 生 徒 は 新 た な 感 動 を 覚 え 、 ガ ラ ス の 不 思 議 な 世 界 に 引 き 込 ま れ た よ う で あ っ た 。 着 色 剤 を 入 れ 過 ぎ 、 ガ ラ ス 全 体 が 黒 っ ぼ く な っ た 班 も い くっ か あ っ た 。
実 験3は 、 色 ガ ラ ス づ く り を 体 験 す る も の で あ る が 、 生 徒 は 予 想 以 上 に 興 味 ・関 心 を も っ た よ う で あ る 。 普 段 の 実 験 で 消 極 的 な 生 徒 で も、 こ の 実 験 は 積 極 的 に 実 験 に 参 加 して い た 。 オ レ ン ジ色 あ 酸 化 鉛 が 融 解 時 に 真 っ赤 に な り、 冷 え る と無 色 透 明 に な る こ と に興 味 を 覚 え た よ う で あ っ た 。 更 に 、 お は じ き の よ う な 色 ガ ラ ス を 手 に の せ な が ら 、 自分 達 の 班 の 物 が 最 も き れ い だ と 言 わ ん ば か り の 表 情 は 見 て い て 面 白 か っ た 。 生 徒 の 中 に は 、 指 輪 な ど の 七 宝 焼 き の 型 を 買 い に 行 っ た 者 も い た 。 ま た 、 自 分 達 で 作 っ た 作 品 を 文 化 祭 で 展 示 した 学 校 も あ り 、 大 変 好 評 で あ っ た 。
最 後 の ま と め の 時 間 で は 、 資 料 を も と に 学 習 前 後 の 認 識 の 変 化 を 整 理 さ せ た 。 今 ま で 知 ら な か っ た ガ ラ ス の 性 質 や 特 徴 を 理 解 で き た 生 徒 が 多 か っ た 。 し か し、 ガ ラ ス 状 態 の 理 解 は で き た も の の 、 原 子 配 列 の 違 い か ら性 質 の 違 い を 理 解 す る こ と が で き た 生 徒 は 少 な か っ た よ う で あ っ た 。
〈 生 徒 の 感 想 〉
実 験1ガ ラ ス の い ろ い ろ な 性 質 や 特 徴 な ど を 理 解 す る こ と が で き た 。 初 め て わ か っ た こ