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6 一変数関数の微分法

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Academic year: 2021

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6

一変数関数の微分法

6.3 Taylorの定理の証明 今日の講義で学ぶのは

(1) テイラーの定理を具体的な関数に適用すること (2) テイラーの定理の証明のあらすじ

歴史的には、先週述べた形の定理がすぐに得られたわけではない。例えば、log(1 +x)の無限級 数展開はメルカトール図法で有名なメルカトールにより発見されていた(しかし実はすでにニュー トンが発見済みであった)。他にarctanx,arcsinx,(1 +x)1/2 などの具体例が蓄積され、一般な定 (ラグランジュによる) が発見されたのである。

Theorem 1 (Rolleの定理) f(x)I = (α, β)で微分可能、[a, b]で連続な関数とする。f(α) = f(β)のとき、ある数c∈(α, β)が存在してf0(c) = 0.

このロルの定理を用いると次のコーシーの平均値の定理が示せる。

Theorem 2 (Cauchy) F(x), G(x)(α, β)で微分可能、[α, β]で連続な関数でG0(x)6= 0 (α <

x < β) とする。このとき、次の(1), (2) が成り立つ。

(1) G(β)6=G(α).

(2) c∈(α, β)が存在して

F(β)−F(α)

G(β)−G(α) = F0(c) G0(c).

ロルの定理を関数f(x) = G(β)F(β)FG(α)(α)G(x)−F(x)に適用すればコーシーの平均値が証明される。

コーシーの平均値の定理の特別な場合が高校でも学んだラグランジュの平均値の定理である。ラ グランジュの平均値の定理はテイラーの定理のn= 1の場合にあたる。

Theorem 3 F(x)I = (α, β)で微分可能、[α, β]で連続とする。このときc∈(α, β)が存在して F(β)−F(α)

β−α =F0(c).

次にコーシーの定理を用いてテイラーの定理をどのように証明するか、n= 2の場合に説明す る。先週のプリントでは下のbx と書いていた。

Theorem 4 (テイラーの定理(n= 2)の場合) f(x)I = (α, β)で定義された2回微分可能な関 数とする。a, b∈Iとするとa, bの間の数cが存在して

f(b) =f(a) +f0(a)(b−a) + f00(c)

2! (b−a)2. (1)

1

(2)

Proof.b < aの場合も同様に証明できるので、b > aの場合に証明する。F(x), G(x) (a≤x≤b) を次のように定義する。

F(x) = f(x)−f(a)−f0(a)(x−a) (2)

G(x) = (x−a)2. (3)

G0(x)6= 0 (a < x < b)だからコーシーの定理により f(b)−f(a)−f0(a)(b−a)

(b−a)2 = F(b)−F(a) G(b)−G(a)

= F0(c1)

G0(c1) (a <∃c1< b)

= f0(c1)−f0(a)

2(c1−a) . (4)

ここでH(x), I(x) (a≤x≤c1)を次のように定義する。

H(x) = f0(x)−f0(a) (5)

I(x) = 2(x−a). (6)

再びコーシーの定理をH(x), I(x)についてコーシーの定理を区間[a, c1]で適用し f0(c1)−f0(a)

2(c1−a) = H(c1)−H(a)

I(c1)−I(a) (7)

= H0(c2)

I0(c2) (a <∃c2 < c1) (8)

= f00(c2)

2 . (9)

a < c2< c1< bであることに注意せよ。(4), (9)より f(b)−f(a)−f0(a)(b−a)

(b−a)2 = f00(c2) 2 . これを書き直せば

f(b) =f(a) +f0(a)(b−a) +f00(c2)

2 (b−a)2. したがってn= 2の場合が証明された。

一般のnの場合は

F(x) = f(x)−f(a)−

n1

k=1

f(k)(a)

k! (x−a)k G(x) = (x−a)n

に対して同様な議論をすればよい。

2

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