京都 市 にお け る保 育料 の現状 と課 題
Paying
for
the
Child
Day
Care
Service
in Kyoto
山 本
隆
は じ め に わ が国 の児 童 福 祉 に つ い て は、 児 童 福 祉 法、 児童 憲章、 児 童 権 利 宣 言 等 に よ り、児 童 観 の発 展 が み られ た が、 他 方、 戦 後 の社 会 構 造 の変 革 な らび に経 済 成 長 等 に よ り、 児童 の要 保 育 性 が生 み 出 ざれ て きた。 す な わ ち、 都 市 に お け る人 口集 中 ・過 密 化 と農 山村 等 にお け る過 疎化、 世 帯 人 員 の減 少 等 の家 族 構 成 の変 化、 今 日の わ が国 の経 済 成 長 を支 え る 一 つ の要 因 とな っ た婦 人 の労 働 力 の増 大 等 々が、 保 育 所 の役 割 を増 大 ざせ て きた。 と りわ け 非農 林 業 女 子 雇 用 者 数 は増 加 を示 してお り、 こ の うち有 配 偶 者、 い わ ゆ る 共 働 き妻 の 占 め る割 合 は6割 に近 づ きつ つ あ る。 この よ うな 婦 人 労 働 の増 加 は保 育 需 要 の増 加 の要 因 とな って い る。 周 知 の よ うに、 保 育 サ ー ビス は児 童 の 「保 育 に 欠 ける 」 状 態 に対 す る社 会 的 施 策 と して制 度 化 ざれ て い る。 今 日、児 童 の要 保 育 性 は 母 親 の就 労 増 加 に よ って 一 般 化 ざれ、 ま た 保育 に欠 け ない 児 童 で あ って も、 核 家 族 化 に よる家 族 基 盤 の脆 弱性 の た め に、要 保 育性 を潜 在 的 に抱 え て い る こ とか ら、 保 育 サ ー ビス は市 民 生 活 に 不 可欠 な公 的 施 策 とな って い る。 保育 所 の整 備 ・拡充 の結 果、 児童 福 祉 法 施 行 当 時 の昭 和23年3月 の保 育 所 数1476ヵ 所、 保 育 児 童 数13万5503人 と比 べ て、 昭 和63年1月1日 現 在 で は、保 育 所 数2万2834カ 所、 定 員 も202万6330人 の オー ダー に達 して い る。 現 在 で は、 人 口 の急 増 地 域 等 一 部 の地 域 を除 い て、 全 国 的 に は 極 端 な 施 設 不 足 の状 況 は な くな っ て きて い る とい え る。 とは い え、 男女 雇 用 機 会 均 等法 の施 行 等 に よ る婦 人就 労 の増 大 に と もな 密 教 文 化-72-い、 婦 人 労 働 に お け る 勤務 形 態 す な わ ち、 勤 務 時 間、 時 間帯、 職 種 等 が多 様 化 して い る こ とや 通 勤 距離 が遠 距 離 化 して い る こ とな どに よ り、保 育 需 要 の多 様 化 が重 要 な政 策課 題 とな って い る。 こ の よ うに、 保 育 需要 が多 様 化 す る中 で、 都 市 部 等 を 中心 に い わ ゆ るベ ビー ホ テ ル等 の無 認 可保 育施 設 の増 加 がみ られ て い る。 この た め、 今後 は これ らの無 認 可 保 育 施 設 に対 して も十 分 な指 導 監 督 を行 うと と もに、 多 様 化 す る保 育 需 要 に対 して認 可 施 設 で の乳 児 保 育、 延 長 保 育 及 び夜 間保 育 等 の充 実 等 の積 極 的 な施 策 が要 請 ざれ て い る。 ま た、 保 育 需 要 に影 響 を与 え る出 生 の動 向 をみ る と、昭 和49年 以 降 出生 数 は 減 少 して きて い る。 こ う した近 年 の 出生 数 の 減 少 に と も ない、 入 所 し て い る措 置 児 童 数 は 減 少 を示 して お り、定 員 に つ い て も縮 小 の傾 向 がみ ら れ て い る。 今 後 は、 適 正 配置 の観 点 か ら見 直 しを は か りつ つ、 地 域 的 な 不 均 衡 の是 正 を は か る こ とが必 要 とな って い る。 こ の よ うに、 今 日の保 育 行 政 を と りま く状 況 は、 出生 率 の低 下 に よる 乳 幼 児 の減 少、 婦 人 の社 会 参 加、 さ らに は地 域 児 童 福 祉 ・文 化 へ の要 請 もあ っ て、 一 つ の転 換 期 を迎 え て い る とい え よ う。 これ は、 都 市 型 に移 行 した わ が国 の社 会 に お い て、 保 育 サ ー ビス が市 民 生 活 の必 需 の地 域 サ ー ビス と な っ て定 着 して い る こ との反 映 で あ ろ う。 他 方、 保 育 サ ー ビス の費 用 負担 の面 に 目を転 じる と、 こ の10数 年 間、 父 母 の保 育 料 負 担 は急 増 して い る。 そ の背 景 に は、 利 用 者 負担 の方 針 が 全 面 的 に 打 ち出 ざれ、 保 育 単 価 と連 動 した 国 の費 用 徴 収 基 準(い わ ゆ る リン ク 制)が 引 き上 げ られ て お り、同時 に、 国 基 準 通 りの費 用 徴 収 の指 導 が地 方 自治 体 に対 して行 わ れ て、 や む な く国 基 準 に 追 随 して 自治 体 の保 育 料 値 上 げ が行 われ て き た とい う事 情 が あ る。 そ の た め、 保 育所 に 子 供 を預 けて い る保 護 者 の負 担 が増 加 す る こ と とな って、 わ が子 の 入所 をあ き らめ ざ る を え な い 親 も生 じて きて い る。 保 育料 と家 計費 の関 連 で み る と、 保護 者 の 家 計 支 出 に 占 め る保 育料 の 割 合 は お お む ね10%台 の水 準 に達 して い る。 こ うした 実 情 のた め に、 現 在 保 京 都 市 に お け る 保 育 料 の 現 状 と 課 題
育 所 に子 供 を預 けて い る親 達 や これ か ら預 け た い と希 望 して い る親 達 か ら 負担 軽 減 を求 め る声 が強 ま っ て い る。 そ の こ とが、 保 育 所 の定 員 割 れ の一 因 に もな りつ つ あ り、 民 間 を は じめ とす る保 育所 に経 営 不 安 を引 き起 こす に至 っ て い る。 一 部 の市 町 村 で は、 現行 の保 育料 負担 が で きず 入所 を辞 退 し、 ま た無 認 可 施 設 等 へ 移 る事 態 が み られ て い る。 そ こ で、 婦 入 の社 会 進 出 を阻 む こ との な い よ うに、 保 護 者 負担 を軽 減 して い くこ とが各 自治 体 と くに保 育 行政 担 当者 に 強 く要 請 ざれ て い る。 な お、 昭 和61年12月 に公 布 ざれ た 「地方 公 共 団体 の執 行 機 関 が 国 の機 関 と して 行 う事 務 の整 理 及 び 合 理 化 に 関 す る法 律」 に も とつ い て、 翌年4月 か ら保 育 行 政 の基 本 は 従 来 の機 関 委 任事 務 か ら市 町 村 の団 体 事 務 とな って い る。 こ の機 関 委 任 事 務 か ら団体 事 務 化 へ の動 き は、 自治 体 の 事 務 へ の移 行 とい う意 味 で 評 価 ざれ る。 しか し、財 源保 障抜 き の団 体 事 務 化 は、 自治 体 の権 限 が実 質 的 に 制 約 され、 保 育 水 準 の低下 と地 域 格 差 を一 層 拡 大 す る との懸 念 が関 係 者 の中 か ら強 く出 ざれ て い る。 ま た利 用 者 負担 に 関 して、 表1 京都市認可保育所の状況 (参 考) 無認可保育施設 ベ ビ ー ホ テ ル14箇 所 保 育 制度 と同 等15箇 所 病 院 内 施 設31箇 所 企 業 内 保 育 所4箇 所 密 教 文 化
-70-今 回 の改 正 で 「負担 能 力 に応 じ」 が 加 え られ、 い か に 「負担 能 力 」 に応 じ て徴 収 す る か は、 自治 体 独 自 の判 断 が 求 め られ る よ うに変 更 され て い る。 以上 の 点 を踏 ま え、 保 育 所 保 育 料 の あ り方 につ い て 検 討 を試 み る が、 そ の議 論 は 保 育 行 政 全 般 を中 心 とす る多 岐 に わた る内 容 にな ら ざ る を 得 な い。 小論 に お い て、 そ の全 て を詳 細 に取 り上 げ る こ とが 出 来 な い が、 そ の 主 な 項 目は、 保 育 行 政 全 般、 婦 人 労 働 行 政、 保 育 料 体 系、 保 育 所 の公 私 間 格 差 の是 正、 無 認 可 保 育 施 設 へ の 公的 助 成 の現 状 と今 後 の あ り方 等 々 とな る。 I 保 育 行 政 に つ い て 1.団 体 委 任 事 務 化 先 に も触 れ た よ うに、 保 育所 の費 用 徴 収 制 度 をめ ぐる近 年 の重 要 な変 化 は、 保 育 行 政 の 団体 委任 事 務 化 で あ る。 児童 福 祉 法 の一 部 改 正 に よ り保 育 所 入 所 措 置 事 務 お よ び保 育料 の 決 定 ・徴収 事 務 が そ れ ま で の機 関 委 任 事 務 か ら団 体 委 任 事 務 に改 め られ、 保 育料 が 同法56条 の規 定 に基 づ き市 町 村 の 長 に よ り決 定 ざれ る こ と とな っ た。 従 来 の機 関 委 任 事 務 の も とに あ っ て は、 国 の定 め る費 用 徴 収 基 準 は、 国 が 自治体 に対 して 費 用 徴 収 を義 務 づ け る強 制 的 基 準 な らび に措 置 費 の 精 算 基 準、 とい う二 重 の性 格 を有 して い た。 しか し、児 童 福 祉 法 の改 正 に よ り 第56条 の費 用 微 収 に 関 す る規 定 は、 市 町 村 長 が 本人 又 は そ の扶 養 義 務 者 か らそ の費 用 の全 部 又 は一 部 を 「徴収 しな けれ ば な らな い 」 か ら 「徴 収 す る こ とが で き る」 に変 更 ざれ た。 そ の結 果、 国 の定 め る 基 準 は 強 制 的 色 彩 が 消 えて、 措 置 費 の単 な る精算 基 準 とな り、各 地 方 自治 体 は 独 自 の保 育 所 入 所 措 置 条 例 を定 め る と と もに費 用 徴 収 基 準 につ い て は条 例 も し く は規 則 で 定 め る形 に改 め られ た。 こ う した 状 況 に あ って 保 育 料 の あ り方 を検 討 す る際 に重 要 な 点 は、 国 の ガ イ ドライ ン を一 定 の 目安 と しな が ら、保 育 制 度 そ の も の の拡 充 ・発 展 と 地 域 へ の一 層 の 定 着、 他 方 公 共 サ ー ビス にお け る公 的 責 任 の 明確 化 と、 そ 京 都 市 に お け る 保 育 料 の 現 状 と 課 題
-69-密
教
文
化
-68-表II 京 都 市 の保 京 都 市 に お け る 保 育 料 の 現 状 と 課 題
育料徴収 基準 表 密 教 文 化
-66-れ に 関連 す る地 方 自治 と住 民 自治 の発 展、 と りわ け地 域 住 民 の基 本 的 権 利 の 発 展 とい う方 向 と課 題 を は っ き りと打 ち出 す こ とで あ る。 2.自 治体 の超 過 負 担 保 育 サ ー ビ ス の提 供 は市 民 生 活 の ニー ズ に応 ず る不 可 欠 の施 策 で あ る が、 自治体 財 政 の側 か らは、 超 過 負担 問 題 が 深 刻 にな って い る。 こ の 問題 は、 保 育 制 度 の根 幹 を なす 措 置 費 国 基 準 が、 保 育 現 場 の実 態 か ら して、 低 く設 定 ざれ て い るた め に、 多 額 の 財政 負担 が 市 町 村 に課 せ られ る結 果 か ら 生 じて い る。 ま た、 国庫 補 助 金 の大 幅 削 減 は、 国 の 保 育 をは じめ とす る福 祉 施 策 の後 退 と、行 政 改 革 の流 れ を反 映 す る も ので あ るが、 超 過 負 担 問 題 とあ い ま っ て、 保 育制 度 の 根 幹 に影 響 を及 ぼす要 因 とな りつ つ あ る。 と りわ け近 年、 措 置 費 国庫 負担 分 は大 都 市 圏 で は 自治体 の年 間 保 育 所 経 費 の 中 で そ の比 重 が3分 の1か ら4分 の1に まで下 が り、父 母 負 担 の増 加 と と もに、 自治体 超 過 負担 が 異 常 に膨 ら む状 況 とな って い る。 例 え ば、 京 都 市 は国 の徴 収 基 準 よ り軽 減 した 独 自 の保 育 料 を設 定 して お り、平 均60%を 目安 と して 定 めて い る。 こ のた め保 育 料 の超 過 負担 の状 況 は 同市 に お い て も 同様 に深 刻 で あ る。 総 運 営 費 に 占 める 京 都 市 の負担 額 を、 運 営 費 市 法 定 負担 額、 運 営 費 市単 費 助 成 額、 保 育 料 市 軽 減 分 の項 目別 にみ る と次 の よ うに な って い る。 す な わ ち、昭 和63年 度 予 算 で、総 運 営 費181億7300万 円、1人 当 た り月 額5万9768 円 で あ る。 同 市 の 負担 額 は106億2000万 円、 総 運 営 費 の58.35%を 占 めて お り、1人 当 た り3万4868円/月 とな って い る。 京 都 市 の負 担 額 内訳 は、 運 営 費 市 法 定 負担 額36億9500万 円、 総 運 営 費 の 20.35%、1人 当 た り1万2153円/月、 ま た運 営 費 市 単 費 助 成 額 は44億1600 万 円、 総 運 営 費 の24.3%、1人 当 た り1万4523円/月、 そ して 保 育 料 市 軽 減 分 が24億9100万 円、 総 運 営費 の13.7%、1人 当 た り8192円/月 とな って い る。 こ の よ うに、 運 営 費 市 法 定 負 担 額 を別 に した、 運 営 費市 単 費 助 成 額、 保 京 都 市 に お け る 保 育 料 の 現 状 と 課 題
密
教
文
化
-64-育 料 市 軽 減 分 の い わ ゆ る超 過 負担 額 は 同市 の場 合、69億700万 円 に もな っ て お り、 自治 体 の財 政 負担 と して 限界 に達 して い る とい え る。 II 保 育 サ ー ビ ス の 費 用 負 担 1.保 育 所 措 置 費 国庫 負担 の 削減 と保 育料 保 育 所 措 置 費 国 庫 負担 制 度 は 昭 和23年 に発 足 して お り、ま た 現 行 の徴 収 金 制 度 も この時 期 か ら採 用 ざれ始 め た。 しか し当時 は、 保 育所 入所 児 も少 な く、 そ の多 くが低 所 得 階 層 で あ り、ま た児 童 福 祉 法 の制 定 か ら数 年 間 は 全 国 一 律 の徴 収 基 準 もな く、 そ の運 用 は 自治 体 に一 任 ざれ て、 保 育 費 用 と 保 育 料 の関 係 も明確 で な く、 さほ ど問 題 に な らな か っ た。 と こ ろが、 保 育 所 の措 置 費 国 庫 負 担 は昭 和50年 代 以 降 抑 制 され は じめ、 昭 和57年 度 以 降 は 絶 対 額 で も減 少 す る よ うにな り、逆 に国 庫 補 助 金 削減 は 利 用 者 負担 の 拡 大 とな って進 め られ、 措 置費 支弁 額 に お け る父 母 負 担 率 が 急 上 昇 して き た。 昭 和50年 以 降 の保 育所 へ の 国庫 負担 抑 制 に よ り、措 置 費 支 弁 額 にお け る父 母 負担 率 は58年 度 以 降 全 国 平 均 で50%を 上 回 り、大 都 市 圏 の地 方 自治 体 で は60∼70%に も達 して い る。 こ の10年 来 の保 育 料 父 母 負担 の高 額 化 の背 景 に は、 長 期 間 に わ た って 所 得 税 減税 が 見 送 られ たた め に保 育 料 徴 収 基 準 表 の所 得 税 額 別 の 負担 階 層 区 分 が上 層 に ス ライ ドざれ た こ と、 また 保 育 単 価 に リン ク した 国 の徴 収 基 準 が 引 き上 げ られ、 ざ ら に政 府 が地 方 自治 体 に対 して 国 基 準 の費 用 徴 収 を行 な うよ う指 導 し、地 方 自治体 が これ に追 随 して きた、 等 の事 情 が あ る。 2.受 益 者 負 担 に つ い て 保 育 サ ー ビス の利 用 に よ る利 益 に は、 保 護 者 や児 童 が 直 接 的 に受 け る も の と、婦 人 就 労 の促 進 な ど企 業、 つ い で社 会 全 体 が 間 接 的 に 受 け る もの と の 両 面 が あ る。 こ の両 面 を め ぐって 負担 能 力 の あ る保 護 者 な い し企 業 に、 そ の 負担 能 力 に応 じて 負担 を課 す こ とは適 当 で あ る か ど うか が政 策 対 立 を 生 み 出 して い る。 この た め、 実 際 に、 利 用 者 負 担 を どの程 度 の もの に す る の か、 また、 保 育 料 の徴 収 基 準 を どの よ うに設 定 す る のか が 大 き な政 策 争 京 都 市 に お け る 保 育 料 の 現 状 と 課 題
-63-点 とな って い る。 基本 的 には、 保 育所 保 育 か ら受 ける受 益 者 を保 護 者 の み とせ ず、 将 来 の 国 民、 市 民 の 育 成 と して 益 を受 け る国 ・地 方 公 共 団 体、 そ して婦 人 の労 働 力 の供 給 を受 け る事 業 主 ・企 業 ・公 共 機 関 も同様 に受 益 者 で あ る と考 え る べ きで あ る。 そ れ ゆ え、 受 益 に応 じた 負担 は、 保 護 者 は保 育 料 で、 国 ・地 方公 共 団体 は公 費 負担 で、 事 業 主 ・企 業 は な ん らか の税 金 で 負担 す べ きで あ ろ う。 保 護 者 負担 に つ い て は、 児童 福 祉 法 にみ られ る利 用 者 負 担 の趣 旨 が、 公 的扶 助 と違 って、 生 活 困 窮 を給 付 要 件 とす る も ので は な い とい う、 い わ ゆ る 「受 益 者 負担 」 の論 理 で あ る。 た だ、 生 活 困 窮 を給 付 要 件 とす る もの で は な い とい って も、基 本 的 に は そ の利 用 者 の大 部 分 は 一 般 勤 労 層 で あ り、 そ の費 用 徴 収 が生 活 を脅 か した り、保 育 サ ー ビ ス の利 用 をた め らわ せ た り す る もの で あ って は な らな い。 利 用 に対 す る負 担 とい って も、負 担 側 に お い て、 「健 康 で 文 化 的 な生 活 」 を営 む こ とが 損 な わ れ な い こ と が保 障 ざれ な け れ ば な らな い。 ま た、 保 育料 の法 的 性格 につ いて は、 い くつ か の見 解 が あ る。 ま ず、 保 育料 を 児 童福 祉 法56条 の 規 定 に関 連 づ けて 特 別 な 負担 金 とす る説 で、 保 育 料 は民 間保 育所 も同 様 に徴収 ざれ て お り、公 の施 設 の使 用 料 と して説 明 す るの は 困 難 で あ る とす る 見解 で あ る。 次 に、 保 育 料 を公 の施 設 で あ る保 育 所 の利 用 に対 す る地 方 自治法228条 の使 用 料 とす る説 が あ る。 ざ らに、 保 育 料 を地 方 自治法228条 の分 担 金 とす る見 解 もみ られ る。 こ の見 解 は応 益 負担 の原 則 を基本 に お い て保 育料 を定 め、 応 能 負担 の原 則 を加 味 す る もの で あ る。 今後、 さ らに この 点 は詰 めて い く必 要 が あ る。 3.応 能 負担 に つ い て 保 育料 の あ り方 に つ い て は基 本 的 に二 つ の考 え方 が あ る。 す な わ ち、 一 方 で は、 保 育料 の徴 収 は措 置 費 の全 額 につ き入 所 児 童 ま た はそ の扶 養義 務 者 か ら徴 収 す るの が 原 則 で あ り、そ の負 担 能 力 のな い 場 合 に限 って 費 用 の 一 部 な い し全 部 が 負担 に応 じて減 免 ざれ る とす る考 え方 が あ る。他 方 で は、 密 教 文 化
-62-保 育 料 は 同一 サ ー ビス 同一 負 担 の原 則 に基 づ い て 定 額 均 一 料 金 に変 更 す べ きで あ る とす る考 え方 が あ る。 と くに、 こ の保 育 料 の算 定 に は、 保 護 者 の 所 得 に応 じて 負 担 額 を増 減 す べ きで あ る とい う応 能 原 則 と、 他 の 公 の 施 設 と同 様 に 児 童 が 受 け る保 育 サ ー ビ ス の受 益 に応 じて 負担 す べ きで あ る とい う応 益 原 則 と の対 立 が あ る。 児 童 福 祉 法56条2項 に おい て は、 「そ の 負担 能 力 に応 じ」徴 収 す る こ と が で き る とな って い るが、 実務 の 徴収 金 基 準額 表 に お い て は、 同一 の所 得 階 層 に属 して い て も、 入 園児 童 が3歳 未 満 児 で あ る か そ れ以 上 で あ る か に よ り、入 園 に要 す る費 用 が異 な る た め、 そ の要 した費 用 の額 に応 じ徴 収 を 行 うな ど、応 能 負担 の原 則 に応 益 原 則 的要 素 も加 味 して お り、法 と運 用 が 乖 離 して い る とい う問題 が あ る。 基 本 的 に は、 社 会 福 祉 財 政 の原 理 は、 生 活 上 の障 害 を もつ も の に対 して 社 会 全 体 が共 同 の費 用 負担 で そ の生 活 障 害 を除 去 ・緩 和 す る仕 組 み に あ り、個 人 責 任 に よ る問 題 解 決 や 費 用 負 担 を社 会 全 体 のそ れ に置 き換 えて い る と こ ろ に制 度 的 な意 味 を もつ。 した が って 応 能 負 担 の議 論 の前 に、 第 一 義 的 に、 国 の責 任 で、 社会 全 体 か ら調 達 され た 資 金 を財 源 と して、 社 会 福 祉 サ ー ビス が提 供 ざれ る こ とが 留 意 ざれ るべ きで あ る。 4.税 制 転 用 方 式 につ い て 現 行 の保 育料 決定 は、 税 額 を基 準 に、 負担 能 力 を認 定 す る税 制 転 用 方 式 を採 用 して い る が、 所 得 を課 税 額 に よ って推 定 して い る こ の方 式 も問 題 と な って い る。 こ の税 制 転 用 方 式 は、 従 来 の収 入 方 式 に比 べ る と敏 速 か つ簡 便 に認 定 で きる な ど の長 所 が あ る。 しか し、そ の反 面、 税 の捕 捉 が不 公 平 な場 合、 保 育料 に そ の不 公 平 性 が持 ち込 まれ る こ と、 ま た、 前 年 分 の税 額 は必 ず し も そ の年 の 負担 能 力 を反 映 す る も ので は ない とい う短 所 もあ る。 い ず れ に し て も、現 行 の決 定 方 式 に問 題 が多 い こ とは確 か で あ る。 しか しな が ら、 他 の代替 案 を勘 案 す れ ば、 保 育 料 決 定 は税 制 転 用 方 式 に よ ら ざる を え な い の が 現 状 で あ る。 京 都 市 に お け る 保 育 料 の 現 状 と 課 題
II 団 体 委 任 事 務 化 に 伴 う国 基 準 及 び 「ガ イ ド ラ イ ン 」 の 位 置 づ け 1.徴 収 基 準 表 の条 例 化 の必 要 性 につ い て 団体 事 務 化 に 伴 う児 童 福 祉 法 の改 正 で、 保 育 所 に関 して は次 の二 つ の 点 が 注 目 され て い る。 第 一 は、 児 童福 祉 法24条 改 正 に よ り、保 育 所 へ の入 所 措 置 は 従 来、 「国 の定 め る 基 準 に従 い、 市 町 村 長 が 行 う」 と ざれ て い た が、 改 正後 は、 「市 町村 は、 政 令 で 定 め る 基 準 に した が い条 例 で定 め る と こ ろ に よ り」 と改 め られ た。 こ の改 正 を み る と、「条 例 」 で定 め られ る よ うにな っ た もの の、 「政 令 で定 め る基準」に つ い て は、 従 来 の保 育 措置 体 系 を変 更 せ ず、 全 国 的 に平 等 な保 育 水 準 を確 保 す る た め、 政 令 に よ り一 定 の 基 準 を定 め た も の で あ る と説 明 ざれ て い る。 第 二 は、 児 童 福 祉 法56条 の保 育 料 徴 収 事 務 に つ い て は、 市 町 村 長 が 「本 人 又 はそ の扶 養 義 務 者 か ら徴 収 し な け れ ばな らな い」 とす る 規 定 か ら、 「… …そ の負 担 能 力 に応 じ、そ の費 用 の全 部又 は一 部 を徴 収 す る こ とが で き る」 とい う規 定 に改 正 ざれ た。 また 団体 事 務 化 に よ り、国 が定 め た 保 育 料 徴 収 基 準 額 表 は、 国 庫 負 担 金 の精 算 基 準 と して の性 格 の み を有 す る こ と に な り、従 来 よ りも階 層 区 分 も簡 素 化 ざれ た。 これ ま て、 自治体 に お け る費 用 微 収 基 準 は、 機 関 委 任 事 務 の た め規 則 で 定 め られ て い た が、 団 体 事 務 化 に と もな い条 例 ま た は規 則 で 定 め る こ と と ざれ た。 国 の説 明 で は、 保 育所 保 育料 は地 方 自治 法 上 の使 用 料、 分 担 金 等 に該 当 せ ず、特 別 法 た る児 童 福 祉 法 の規 定 に基 づ い て徴 収 ざれ る こ と か ら、 こ と ざ ら条例 で あ る必 要 は な く、 規則 が あ って も構 わな い と ざれ て い る。 費 用徴 収 基 準 に つ い て、 条 例 か 規則 か い ずれ の法 形 式 を と る か は、 そ の 自治体 の 自治意 識 を示 す 基 本 問題 で あ る。 ま た、原 価 の公 開 とあ い ま って、 保 育料 め決 定 に つ い て 市 民 参加 の シ ス テ ム をい か に形 成 して い くか も重 要 な 点 で あ ろ う。 密 教 文 化
-60-保 育 料 の徴 収 事 務 が 団体 事 務 化 さ れ、 -60-保 育 料 が多 数 の市 民 に 負担 を求 め る こ とな ど を考 え る と、市 民 自治 の立 場 か ら、保 育料 の 徴収 事 務 に つ い て 議 会 が 関 与 した 条 例 で 定 め る こ とが望 ま しい の で は な い だ ろ うか。 政 令 指 定 都 市 間 の国 基 準 に 対 す る 各 自治体 の保 育 料 徴 収 割 合(昭 和63年) をみ る と、 最 高 の市 で77.9%、 最 低 の市 で57.5%と 格 差 が 生 じて お り、所 得税 額 に よ る保 育 料 減 額 適 用 階 層 の 区分 も市 に よ って そ の対 応 は 異 な つで い る。 この た め、 保 育 料 の あ り方 に 関 して、 ほ とん ど の 自治 体 が 議 会 の 審 議 とあ わ せ て、 な ん らか の 審議 会 や協 議 会 な ど とい った 市 民 参 加 の機 会 を 設 け、 市 民 の合 意 形成 に 努 め て い る よ うで あ る。 結 論 と して、 保 育料 決 定 の手 続 き(形 式)問 題 に 関 して は、 市 民 自治 の 原 則、 す な わ ち 民 主 的 な方 法 と して市 民 の声 を聞 く とい う趣 旨 か ら、 条例 に よ る保 育料 の 決 定 が必 要 で あ る。 2.自 治 体 独 自 の徴 収 基 準 額 と の関 係 及 び そ の限 度 額 に つ い て の考 え方 保 護 者 の月 収 お よ び可 処 分 所 得 に 占 め る保 育 料 の比 率 につ い て考 察 す る と、 も っ と も利 用 の多 い の がD階 層 で あ る。4入 世 帯 に換 算 し た 場 合 の 「月収 に 占 め る保 育 料 の比率」を み る と、京 都 市 の場 合、3歳 未 満 児 の場 合 で、D6∼D14階 層 間 の比 率 は5.14%∼7.56%、 ま た3歳 以 上 児 でD7 ∼D14階 層4.02%∼3.96%と い う比 率 に な っ て い る。 ま た、 現 行 保 育料 は夫 婦 共 働 き で、 各 月 の 手取 り額 の10∼15%に 達 して お り、家 計 を圧 迫 して い る。 妻 の収 入 を保 育 料、 税 金 ・社 会 保 険料 等 の非 消 費 支 出 及 び実 支 出外 支 出 に充 当 し、夫 の収 入 で生 活 費 を賄 って い る の が 実 情 で あ り、日常 生 活 を営 む上 で保 育 料 負担 が 限 界 に きて い る状 況 で あ る。 この よ うに、 現 行 の負担 者 の生 活 実態 か らみ れ ば高 い 利 用 者 負担 に対 して 一 定 の歯 止 め策 が 急務 とな って い る。 した が って、 所 得 階 層 区分 の 中位 以 下 層 は別 と して、 少 な く とも一 定 の 所 得 階 層 以 上 で は 「可 処 分 所 得 に 占 め る保 育料 の比 率 」 が ほ ぼ一 定 に 保 た れ る の が望 ま しい。 可 処 分 所 得 に 占 め る保 育 料 の比 率 とい う観 点 か らす れ ば、 経 験 的 にみ て、6∼7%が 適 当 な数 値 で あ ろ う。 京 都 市 に お け る 保 育 料 の 現 状 と 課 題
表IV 保育 料の国 注)母 パ ー ト就 労 年間所 得90万 円 と して 算出 密 教 文 化
-58-市 、年 齢 別等比較 表 京 都 市 に お け る 保 育 料 の 現 状 と 課 題
3.各 階 層 間 に お け る徴 収 金 の整 合 性 お よび所 得 額 に よ る 階 層 区 分 の整 合 性 及 び 階 層 区 分 の拡 大(足 伸 ば し)に つ い て 現 在、 京 都 市 に おい て は、19の 階 層 区分 とな っ て お り、 一 番 高 い 所 得 階 層 はD14階 層(所 得 税40万 円 以 上一4人 世 帯 に 換算 した 場 合 の 総所 得 年 額 は770万1000円 以 上)で あ る。 ま た、 階 層別 措 置 児 童 数 に 占 め るD14階 層 の比 率 も9.8%と 高 く、 これ は長 期 間 に わ た って所 得税 減 税 が 見送 られ た た めに、 保 育 料 徴 収 基 準 表 の所 得税 額 別 の負 担 階 層 区 分 に大 幅 な上 層 ス ラ イ ドが 生 じた こ とが 背 景 に あ る。 い ず れ に して も、D14階 層 に保 護 者 の多 くが 集 中 す る中 に あ っ て、 現行 の区 分 の も とで は そ れ 以 上 の所 得 階 層 が設 け られ て お らず、1000万 円、2000 万 円 の所 得 で あ って も同 じ保 育料 に な って い る。 こ う した所 得 階 層 に 上 限 が 設 け られ て い な い とい う現 状 を勘 案 すれ ば、 階 層 区分 そ の も の に つ い て 見 直 し をは か り、D14階 層 を細 分 化 して足 伸 ば しす る こ と はや む を え な い 状 況 で あ る。 な お、 保 護 者 の 負担 が 急激 に増 加 す る こ と を避 ける た め に、 保 育 料 階 層 の細 分 化 に つ い て は段 階 的 に 実施 す る こ と が望 ま しい。 4.第2子 以 降 の徴 収 金 額 の あ り方 現在、 京 都 市 で は、 第2子 以降 の徴 収 金 につ い て は、 第3子、 第4子 以 降 で も同 一 の保 育料 で あ る。保 育 利 用 者 か らの要 望 に お い て も、3人 以上 入所 して い る世 帯 の保 育料 が 高額 化 して お り、軽 減 の要 求 が出 され て い る。 こ の点 につ い て は、 京都 市 は従 来 よ り負担 の軽 減 に 向 けて 努 力 して き た が、 多 子 世 帯 に対 す る 減 免措 置 に関 して は、 従 来、 す べ て の 階 層 につ い て 第1子 半 額 減 免 措 置 を導 入 して きた。 今 後 さ らに、 第3子 か ら の徴 収 金 の 軽 減 率 の拡 大 につ いて 配慮 す べ きで あ ろ う。 5.時 間 帯 区 分 の簡 素 化 及 び徴 収 金 の 整合 性 につ い て 費 用 徴 収 基 準 に お け る保 育 時 間 帯 区分 につ い て は、 京 都 市 で は、7つ の 区 分 が設 け られ て い る。 一 方、 他 の都 市 の状 況 と して は、 延 長 時 間 のみ 別 で、 午 後6時 まで は同 一 料 金 とい うシ ス テ ム を取 る 自治 体 も み られ る。 同 密 教 文 化
-56-市 の時 間 帯 区分30分 を、 ざ らに大 き く区分 して簡 素 化 し、 それ に合 わ せ て 徴 収 金 を ど う整 合 す べ き か とい う点 につ い て は、 現 行 の よ うに過 度 に細 か な 時 間 帯 区 分 を設 け る こ と は、 事 務 合 理 化 の視 点 か らも、 また 市 民 に保 育 料 の 仕 組 み を分 か りに く くす る とい う点 か ら も望 ま し くな く、今 後 は整 理 ・簡 素 化 の方 向 が 望 ま れ る。 6.年 齢 区 分 につ い て 年 齢 区分 に つ い て は、京 都 市 は3歳 以上 児 と3歳 未満 児 に分 けて い る が、 表V 京都市の保育時間帯区分 京 都 市 に お け る 保 育 料 の 現 状 と 課 題
他 都 市 にお い て は、3歳 児 の年 齢 区分 を別 途 に設 け て、3区 分 とす る 自治 体 もあ る。 同 市 にお い て、 現 行 の2区 分 を継続 す る か、 あ るい は 新 た に3 区分 とす る か につ い て 課 題 と な って い る。 こ の 問題 につ いて は、 まず、 児 童 の発 達 の視 点 か ら、幼 稚 園 で も区 別 を 設 け て お り、個 別 的 配 慮 が で き る体 制 とい うこ とか ら、3歳 児 を4∼5歳 児 と同 じ扱 い に はせ ず に、3歳 児 の別 枠 を設 け る の が妥 当 で あ る とい う見 解 が成 り立 つ。 他 方、 制 度 の簡 素 化 か らみ れ ば、3歳 児 を独 立 させ る の は 逆 の方 向 に な る との見 方 も で き る。 こ の よ うに、 新 た な年 齢 区分 の設 定 に 踏 み切 る こ と につ い て は、 今 後、 ざ らに詰 め る必 要 の あ る課 題 で あ る。 7.B階 層 の有 額 設 定 につ い て A・B階 層 は、 国 の徴 収 基 準 な らび に 国 の ガ イ ドライ ンで は、A階 層 は ゼ ロで あ る が、B階 層(前 年 度 市 町 村 民税 非 課 税 世 帯)に つ い て は、 措 置 費 に積 算 ざれ て い る一 般 生 活 費(給 食材 料 費 あ るい は教 材 費 等 の経 費)の 約4分 の1相 当 額(3歳 未 満 児1900円、3歳 以 上 児1300円)を 有 額 設 定 と して い る。一 方、 京 都 市 や 他 の 指定 都 市 に おい て は、B階 層 の有 額 設 定 は 行 われ て お らず、 ゼ ロ と され て い る。 た だ、 神 戸 市 にお い て、 有 額 設 定 に す べ き とい う答 申 が 出 ざれ て お り、検 討 事 項 とな って い る。 国 基 準 の一 般 生 活 費 の約4分 の1相 当額 を参 考 に しな が ら、有 額 設 定 を 導 入 す べ きか否 か とい う点 に つ い て は、 た とえ食 費 負担 とい え ども、 い わ ゆ るボ ー ダ ー ライ ン層 と呼 ばれ るB階 層 の生 活 実 態 を考 慮 す れ ば、 社 会福 祉 制 度 が生 活 問 題 対 策 で あ る とい う視 点 か ら、B階 層 の有 額 設 定 は 行 わ ず に、 現 行 制度 が維 持 ざれ る の が望 ま しい。 III 結 び に 代 え て 現在、 保 護 者 の保 育 料 負担 お よび 自治 体 の財政 負担 は 限界 に達 して い る が、 こ うした背 景 に は、 国 の保 育 制 度 に対 す る姿勢 の後 退 が あ る。 この こ とは、 国 の負 担 額 と保 護 者 お よ び 自治体 の 負担 額 を比 較 して み れ ば、 明 ら か で あ る。 密 教 文 化
-54-基 本 的 にみ て、 保 育 料 の問 題 は、 保 育 サ ー ビス の直 接 の受 益 者 と間 接 の 受 益 者 が 相応 に負 担 す べ き点 が 中心 とな って きた が、 む しろ問題 は、 今 日 の わ が国 の状 況 の 中 で 児童 をい か に養 育 す る か とい う基 本 に戻 る こ とが重 要 で あ る。 児 童 を健 や か に 育 て る とい う観 点 か ら、国 の 負担 額 は減 額 で は な く増 額 ざれ る べ きで あ り、ま た企 業 は、 女 子 を労 働 者 と して の み雇 用 す る ので は な くて、 母 親 と して 尊 重 す る姿 勢 が 重 要 で あ り、 そ の意 味 で企 業 の負担 も求 め られ る。 この よ うに、 家 庭 と施 設 が 一 緒 に な って子 供 を育 て て い くとい う、い わ ば社 会 の チ ー ム ワー ク の中 で、 い か に健 や か に 児 童 を育 て るか、 また そ の 分 担 を行 うか とい う問 題 は、 各 論 の枠 内 で は な くて、 広 く社会 全体 の視 野 か ら把 え る べ きで あ ろ う。児 童 の健 や か な発 達 を保 障 し、 保 護 者 お よび 自 治 体 負 担 を可 能 な 限 り緩 和 す る た め に、 改 め て、 国 は、 改 善 の た め の努 力 を強 め る こ と が要 請 ざれ て い る。 京 都 市 に お け る 保 育 料 の 現 状 と 課 題