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(2) 目 次 1.. 湿度計のオール・デジタル化 デジタル技術の台頭 2. 性能の根本を決めるデジタル回路におけるアナログ特性 アナログ技術の残影 3. 高精度化のための計測理論のアルゴリズム化 インテリジェント・センシング技術の台頭 4.超高精度化のための計測原理とアナログ技術の融合 アナログ技術の復興 5.総論 ー アナログ技術の基礎論に向けて.
(3) デジタルとアナログの攻防とは私の技術経歴そのもの 1980年. アナログ技術者 としてスタート. 1985年. デジタル技術 の台頭. 1990年. 1995年. 2000年. インテリジェント・センシング技術 の台頭. アナログ技術 の復興. 析出n-パラフィン. マイクロ波無線回線の マイクロ波無線回線の 電波伝播路の調査・設計 電波伝播路の調査・設計. LSI化デジタル LSI化デジタル 温度計 温度計 オールデジタル オールデジタル 湿度計 湿度計. 水分センサの計測原理 水分センサの計測原理 のアルゴリズム化 のアルゴリズム化. インテリジェント・センシング技術 インテリジェント・センシング技術 による による 軽油中の曇り点検知 軽油中の曇り点検知. AM P. m. G. Rr. SW. A/D Converter. CCD. R. 高度化した 高度化した アナログ検出回路による高 アナログ検出回路による高 精度温度計 精度温度計.
(4) 1. 湿度計のオール・デジタル化 デジタル技術の台頭 1-1 湿度センサ・湿度計の概要 1-1-1 湿度センサ・湿度計の分類 1-1-2 化学湿度センサの基本構造・特性 1-1-3 露点計 1-2 湿度計のオール・デジタル化.
(5) 1-1 湿度センサ・湿度計の概要 湿度センサ・湿度計の分類. 化学湿度センサ. 電解質系 ------------抵抗変化 高分子(有機物)系 ----抵抗、または容量変化. セラミックス系 -------抵抗、または容量変化 鏡面冷却式露点計 赤外線湿度計 マイクロ波湿度計 その他.
(6) 1-1-2 化学湿度センサの基本構造・特性(A) • 高分子系湿度センサ 112 110. 電気抵抗. 静電容量. 基板. (Ω). (pF). 108 106 104. 電極. 102. 高分子膜. 100 98 0. 相対湿度(%RH). 電気抵抗変化型. 構造モデル. 20. 40. 60. 80. 相対湿度(%RH). 静電容量変化型. 高分子系湿度センサの特性例. 100.
(7) 1-1-2 化学湿度センサの基本構造・特性(B) セラミック系湿度センサ 60. 電気抵抗. 静電容量. 50 40 30. (pF)20. (Ω). 10 0. 相対湿度(%RH). 電気抵抗変化型. 外観例 表面構造例. 0. 20. 40. 60. 70. 80. 100. 相対湿度(%RH). 静電容量変化型. セラミックス系湿度センサの特性例.
(8) 化学湿度センサの特徴 • • • • •. 小型 安価 環境負荷に弱い 経時変化が大きい 回路構成が簡単.
(9) 1-1-3 露点計 PD. 40. LED電流 30. 制御回路. 20. LED. 測定気体. 露点(DP℃). 10 0 -10. 鏡面. マイコン制御回路. 光量 検出回路. 温度 検出回路. -20. ペルチェ -30. ペルチェ素子 電流制御. -40 -50 -60 0.001. 温度セン サ 0.01. 相対湿度H. 0.1. 1. 鏡面冷却式露点計の原理図.
(10) 湿度計のアナログ回路 発振 発振. 湿度センサ 湿度センサ. リニアライズ リニアライズ. 検波・増幅 検波・増幅. 温度補正 温度補正 温度センサ 温度センサ. AD変換器 AD変換器. 温度検出 温度検出. 基本構成図 Humidity sensor. V+. R10 D3. R9 R1. C1. 4. CONTV THOLD. R11. DISCH. 3 7. 3. C2 R2. R4. 2. D2. R5. U2A. 8. 8 OUT. D1. +. 1. 5. -. 6 TLC272. R3. RESET. 7. -. + C3. U2B. +. TLC272 R6. 4. V+. TRIG. 4. 5 6. R8 V+. U1 2. R7. V+. ICM7555IJA V-. VVThermistor. V+ V+. 8. 8. V+. R12. 3 2. 5. U3A +. 1. R19. 6. U3B. +. 7. -. TLC272. TLC272. 4. R15. 4. R14. V+. R16. R17. VVR20 R18. アナログ回路型湿度計の回路図(基本形). R21. AD Converter. R13.
(11) 1-2 湿度計のオール・デジタル化 Humidity sensor. U2A 3. 2. 1. Thermistor 74HC126 PIO1. 1. 2. 74HC126 PIO2. U2A R1. 2. 1. 3. 74HC126 PIO3. U1A 1. U1A 2. 74HC14. 4 bits Microcomputer. U2A 3. 1. 2. Counter. 74HC14. C1. R1に対応. Rhに対応. Rtに対応. 時 間. 発振周波数の時分割制御.
(12) オールデジタル化の結果 アナログ回路型とオール・デジタル回路型温、湿度計の大きさ比較 オール・デジタル湿度計によって向上した性能 項 目 低価格化 超小型化 超消費電力化 対環境安定性の向上. アナログ方式に対する改善 1/5∼1/10 1/5∼1/10 1/1000 ある程度向上. オール・デジタル湿度計 主要部品の原価表. アナログ回路型. 外観. オール・デジタル回路型. 400 300 30 50 50 1 10 150 991. 単位 円:. 基板. 湿度計用LSI (Chip on Board). 4 bits Microcomputer Humidity Sensor Thermistor 74HC14 74HC126 Ceramic Capacitor Metal Film Resistor Electronic Board Total.
(13) 2.性能の根本を決めるデジタル回路におけるアナログ特性. アナログ技術の残影 2-1 2-2 2-3 2-4 2-5. シュミット・インバータ型CR発振回路の動作原理 CR発振回路に湿度センサ挿入 湿度センサの劣化、経年変化の問題 見かけ上のON抵抗の存在 標準抵抗による周波数比較方式.
(14) 2-1 シュミット・インバータ型CR発振回路 の動作原理 R1 Vo Vc. Vc. Vo. C1. VT+ Tc Td. 74HC14. To シュミット・インバータCR発振回路の基本形. Fo =. κ C1 R1. (V dd − VT − ) VT + κ = 1 ln + − − ( V V ) V T T dd. . Vo,Vc電圧波形. VT−.
(15) 2-2 CR発振回路に湿度センサ挿入 電気抵抗. Rh. Vo C1. 相対湿度. 電気抵抗変化型化学湿度センサ 74HC14. 湿度変化⇒電気抵抗変化⇒周波数変化.
(16) 2-3 湿度センサの劣化、経年変化の問題 Ca. 化学湿度センサは印加電圧にシビア 化学湿度センサは印加電圧にシビア な制限がある な制限がある. Cc Ra Cb Rc. ・直流成分印加の禁止 ・直流成分印加の禁止. Rb Cd. ・電圧の大きさの制限 ・電圧の大きさの制限 Rh. 化学湿度センサの構造は複雑であり、 化学湿度センサの構造は複雑であり、 単なる電気抵抗ではない 単なる電気抵抗ではない Vo. C1. 74HC14.
(17) 湿度センサの経時変化特性の評価 湿 度 表 示 値. 通電放置時間. 湿度センサの通電放置試験データ.
(18) 2-4 見かけ上のON抵抗の存在 Rh Rh r. Vo C1. 74HC14. C1. Rh r. C1. 充・放電でのON抵抗の存在. fh =. Vdd. 出力. H-CMOS等価出力回路. κ. C1 (Rh + r ).
(19) 予想以上のON抵抗値の存在 時間遅れを考慮しない場合 時間遅れを考慮しない場合 Vo. ON抵抗の実測値. VT+. Vc. VT−. メーカ名 東芝 東芝. 74HC14 TI TI 東芝 74HC126 TI 東芝 TI 530±50Ω 800±120Ω 530±20Ω 920±40Ω ON抵抗. Vo VT+ Vc VT−. 時間遅れを考慮した場合 時間遅れを考慮した場合. 伝達遅延時間等による影響.
(20) 2-5 標準抵抗による周波数比較方式 Rh. 周波数fhより直接、Rhを求める. fh =. Vo C1. C1 Rh. Rh =. κ 1 . C1 . f h . 74HC14. R1. 周波数比より直接、Rhを求める. Rh. fh = f1 fh. C1. κ. 74HC14. f1 =. κ C1 Rh. κ C1 R1. f Rh = R1 1 fh .
(21) コンデンサ容量の経時変化、ばらつき 温度係数による誤差. 高誘電率セラミックコンデンサ. 低インダクタンスセラミックコンデンサ. フイルムコンデンサ. コンデンサの温度係数 温度係数 ℃ (ppm/ ) 抵抗値(Ω). 炭素皮膜抵抗の温度係数. コンデンサの経時変化、 ばらつき、温度係数は抵 抗に比べて大きく、それ による誤差は品質上、問 題になる可能性がある.
(22) 2章(アナログ技術の残影)のまとめ オール・デジタル湿度計の性能を決める要因 ① 湿度センサ、標準抵抗のアナログ特性 ② デジタル検出回路アナログ特性. 標準抵抗 アナログ. マイクロコンピュータ. 変換部 AD. 温度センサ. インタフェース部. 湿度センサ. 検出回路. デジタル. 湿度計回路の機能システム.
(23) 3.高精度化のための計測理論の アルゴリズム化 インテリジェント・センシング技術の台頭 3-1 計測理論のアルゴリズム化 3-2 電気抵抗変化型湿度センサを用いた湿度計の アルゴリズム設計 3-3 静電容量変化型湿度センサを用いた露点計に おけるアルゴリズム設計 3-4 高精度温度計測におけるアルゴリズム設計 3-5 第3章のまとめ.
(24) 3-1 計測理論のアルゴリズム化 センサ. アナログ回路 十分な信頼性と 十分な信頼性と 直線性 直線性. 十分な信頼性と 十分な信頼性と 分解能 分解能. センサ特性 y = f (x ). 演算処理 z = g ( y). センサ特性 y = f (x ). 演算処理 x = f −1 ( y ). 計測における逆関数. z 計測結果. 被計測量. x. ADの十分な直線 ADの十分な直線 性と分解能 性と分解能. 演算処理. 計測結果. 被計測量. x. デジタル回路. x.
(25) 高精度計測におけるアルゴリズム設計 高精度計測におけるアルゴリズム設計 所要の精度を有するセンサ特性の逆関数 所要の精度を有するセンサ特性の逆関数. センサ特性を物理化学理論に基づいて与えた場合 十分な精度が与えられるか? 大半のセンサ特性は非線形であるため、 十分な精度で逆関数を求めることが出来るか?.
(26) 3-2 電気抵抗変化型湿度センサを用いた 湿度計のアルゴリズム設計 H ∝ ρ ∝ε. 気体中の湿度 気体中の湿度HH と と センサ表面水分子吸着量ρ センサ表面水分子吸着量ρ が一定の平衡関係 が一定の平衡関係. e2 σ ∝ e ⋅ µ ⋅ exp − εRT . 水分子吸着量ρに対応して 水分子吸着量ρに対応して. ρ:水分吸着量 ε:誘電率 σ:電気伝導度 e :電荷 μ:易動度 R :気体定数 T:温度. 誘電率εが増大 誘電率εが増大. 誘電率εに対応して 誘電率εに対応して 電気伝導度σが増大 電気伝導度σが増大. 感湿メカニズムの概要.
(27) 1.E+08. センサ特性は. 1.E+07. 1 R = a ⋅ expb − c H. H =. 1 ln (R a ) +c b. 1.E+06. 電 気 抵 抗 (R ). 逆関数は. 実測値 計算値. 1.E+05. 1.E+04. { (. R = 700exp 4.11 1. H. )}. − 1.11. 1.E+03. 演算処理の誤差は±2%RH で所要の精度を満たす. 1.E+02 0. 20. 40. 60. 80. 100. 相対湿度(%RH). 湿度センサ特性の実測値と計算値の比較.
(28) 湿度計の要求精度を5%RH程度であれば、 湿度計の要求精度を5%RH程度であれば、 演算精度が2%RHでも許容できるが、 演算精度が2%RHでも許容できるが、 湿度計の要求精度を2∼3%RHであると、 湿度計の要求精度を2∼3%RHであると、 演算精度は<1%RHが望まれる 演算精度は<1%RHが望まれる 実際は、抵抗補間と折れ線近似による 実際は、抵抗補間と折れ線近似による リニアライズが行われている リニアライズが行われている.
(29) 3-3 静電容量変化型湿度センサを用いた 露点計におけるアルゴリズム設計 40. RH=53% ⇒ TD=9.9℃ RH=50% ⇒ TD=9.3℃. RH= 5% ⇒ TD=-20.8℃ RH= 3% ⇒ TD=-26.6℃. 露点(DP℃). 温度20℃において、相対 湿度と露点の関係は. 30. 温度30℃. 20. 温度20℃. 10. 温度10℃. 0 -10 -20 -30 -40 -50 -60 0.001. 0.01. 0.1. 相対湿度H. 相対湿度と露点の関係. 1.
(30) 露点センサ特性の理論展開. TD. H. ( ). 物理吸着理論より. n=. cH 1 − ( N + 1) H N + NH N +1 ⋅ 1− H 1 + ( c − 1) H − cH N +1. n. 露点センサの等価回路 構造モデルより. C ≈ b+d ⋅ n. 図50 露点センサ特性の理論展開構造 40 30. 真値 真値 理論値 理論値. 20. 温度30℃ 温度20℃ 温度10℃. 露 点 (DP℃ ). 吸着総数. 10 0 -10. 断面構造モデル. -20 -30 -40 -50 -60 0.001. 0.01. 0.1. 相対湿度H. 相対湿度と露点の関係. 1. 相対湿度. BET吸着等温式. 静電容量. exp B TD H = exp B T. 吸着層数. 相対湿度. 露点. 熱力学より. 立体構造モデル. C.
(31) センサ特性の非線形性が強い 所要の精度で逆関数を求めるには高度な演算処理能力が要求 され、また高度な演算処理を行っても十分な精度が得られない 実際の露点計製造の現場において は理論展開に基づいた演算処理を 行うのではなく、露点とセンサ容量 の関係を直接、実測により求め、そ の関係をROMに入れるようなテク ニック的方法を用いている。. Cn+1. Cn Cn-1 C4 C3 C2 C1 TD1 TD2 TD3 TD4. TDn-1 TDn TDn+1. ROMテーブルによる演算処理.
(32) 計測原理に基づいて センサ特性を解析することの必要性. 基本特性. 非線形性が強く、校正が困難. そのメカニズムを探り、適切 な製造条件を与える. センサ特性がばらつく. そのメカニズムを探り、校正 により補正方法を与える.
(33) 3-4 高精度温度計測におけるアルゴリズム設計 主な温度センサ、温度計 熱膨張式センサ 熱膨張式センサ (アルコール、水銀、バイメタル) (アルコール、水銀、バイメタル) 熱電対 熱電対 (ゼーベック効果利用) (ゼーベック効果利用) サーミスタ サーミスタ (PTC,NTC) (PTC,NTC) 金属測温抵抗体 金属測温抵抗体 (白金、ニッケル、銅) (白金、ニッケル、銅) IC温度センサ IC温度センサ. ・腐食性が優れ、経時変化が非常に小さい ・ヒステリシス効果がない。 ・温度以外の他の条件(圧力、湿度など)で 変化しない。 ・温度変化率が大きいこと。 ・国際温度目盛(ITS-90)で-259.3467℃か ら961.78℃の範囲で標準温度計として採 用されている。. 赤外線温度センサ 赤外線温度センサ (サーモパイル、焦電型) (サーモパイル、焦電型) 水晶温度計 水晶温度計 超音波温度計 超音波温度計 NQR温度計 NQR温度計 熱雑音温度計 熱雑音温度計. 高精度温度計測には 白金測温抵抗体が適している.
(34) 物性理論と演算精度の関係 Step 1 各金属には固有の抵抗、その温度係数を持ち、基本的 には物性論(固体電子論)により説明できる オームの法則により金属の抵抗率ρは. m 1 ne 2 τ. m:電子質量、n:自由電子数 e:電子の電荷値、τ:平均自由時間. 金属中の格子は熱振動しており、調和振動で あるとすると、その変位xの平均の2乗は. 抵抗率比. ρ=. x 2 ∝ kT また、 よって、. 1. τ. ∝であるので x2. ρ ∝T. R = R0 + α ⋅ t R0:0℃における抵抗値、α:温度係数. t=T-273.15:ケルビン温度. 温度(℃). 金属抵抗の温度特性.
(35) 理論1次式 R = R0 + α ⋅ t の誤差 300 280. 実特性. 260. 理論式. 温度範囲0∼100℃においても、最大 0.15Ω(温度換算0.4℃)の誤差が有る. 220. 0. 200. -0.1. 誤差(Ω). 抵 抗 値 (Ω ). 240. 180 160 140. -0.2 -0.3 -0.4. 120. -0.5 0. 100 0. 100. 200. 300. 400. 500. 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100. 温度t( ℃). 温度t(℃). 実特性と理論1次式の比較. 実特性に対する理論1次式の誤差.
(36) 金属中の格子振動を調和振動(線形)と仮定(近似)する のではなく、非調和振動(非線形)として理論を展開する。 x 2 ∝ kT. ρ ∝T. x 2 ∝ aT + bT 2 + L ρ ∝ aT + bT 2 + LL. R = R0 + α ⋅ t. R ≒ R0 + A ⋅ t + B ⋅ t 2 0.1. 300. 0.08. 理論式 実特性. 280 260. 0.06 0.04. 誤差(Ω). 抵抗(Ω). 240 220 200 180. 0.02 0 -0.02. 160. -0.04. 140. -0.06. 120. -0.08 -0.1. 100 0. 100. 200. 300. 温度t(℃). 400. 500. 0. 100. 200. 300. 400. 500. 温度t(℃). 実特性と2次式特性の比較 実特性に対する2次式特性の誤差.
(37) 理論2次式 R = R0 + A⋅t + B⋅t の誤差 2. 理論2次式においても最大0.016Ω(温度換算0.04℃)の誤差がある 理論2次式においても最大0.016Ω(温度換算0.04℃)の誤差がある 2次をこえる高次項を省略したこともあるが、これ以上の温度 2次をこえる高次項を省略したこともあるが、これ以上の温度 の精度を論じるには温度目盛の概念を取入れる必要がある の精度を論じるには温度目盛の概念を取入れる必要がある. 国際実用温度目盛 幾つかの再現可能な物質 の平衡状態(定義定点)に 与えられる温度値に基づ いて目盛られる白金測温 抵抗体に基づいている. 定義定点.
(38) 国際温度目盛IPTS-68 t68 R = R0 + A ⋅ t + B ⋅ t 2 t t t t − 1 − 1 − 1 t68 = t + 0.045 100 100 419.58 630.74 0.1 0.08 0.06 0.04 t68-t. 0.02 0 -0.02 -0.04 -0.06 -0.08 -0.1 0. 100. 200. 300 t. 400. 500.
(39) 国際温度目盛ITS-90 1990年国際温度目盛として、 純白金ではなく極微量の異種金属(Au等)希薄合金を採用 2 3 R = R0.01 Wr (T90 ) + a(Wr (T90 ) − 1) + b(Wr (T90 ) − 1) + e(Wr (T90 ) − 1) + T K − 754.15 Wr (T90 ) = D0 + ∑ Di 90 481 i =1 9. i. 逆関数は W (T ) − 2.64 K − 273.15 = F0 + ∑ Fi r 90 1 . 64 i =1 9. T90. i. R f Wr (T90 ) − 660.323 R0.01 . 2. .
(40) 温度目盛としての白金測温抵抗体の非線形な特性と 温度目盛としての白金測温抵抗体の非線形な特性と 定義定点の温度値の熱力学に関する 定義定点の温度値の熱力学に関する 多くの研究者や技術者の共同作業により、 多くの研究者や技術者の共同作業により、 国際温度目盛に関する式が導かれたのであり、 国際温度目盛に関する式が導かれたのであり、 単に純数学的行為のみにより導かれたのではない 単に純数学的行為のみにより導かれたのではない.
(41) 第3章(インテリジェントセンシングの台頭)のまとめ ① 理論構築のためにはモデル化が必要で、現実とモデルの 間のギャップが高精度計測に誤差として影響を与える ② 計測精度を上げれば上げるほどセンサ特性の非線形性 が強くなる ③ 非線形性が強くなると数学による近似解の誤差が精度上 問題となる ④ 人間の持つテクニック的手法により逆関数を求めることが 重要.
(42) 人間の持つアナログ的思考の重要性 高度なアルゴリズムの設計には 論理的思考だけでは限界があり、 人間の持つアナログ的思考の助けが必要 数理物理学の大胆な記号で表現された体系の究極の基盤は、知恵と曖昧な類推 や直感とを特徴とする、もっとも深いところにある思考に永遠に拘束される ジョン・D・バウロ ある論理体系が完全だとしても、そこには必ず証明できない真理がある ヘーゲル不完全性定理.
(43) 4.超高精度化のための計測原理とアナログ技術の融合. アナログ技術の復興 センサ 十分な信頼性 十分な信頼性. アナログ回路. デジタル回路. 演算処理. 十分な信頼性と 十分な信頼性と 分解能 分解能. アルゴリズムの十 アルゴリズムの十 分な信頼性 分な信頼性. アナログ回路からなるインタフェース回路は アナログ回路からなるインタフェース回路は センサ特性を十分に引出せるか? センサ特性を十分に引出せるか?.
(44) 計測原理とアナログ技術は 相互補完の関係.
(45) 直流抵抗の超精密計測 (計測原理シンプル). ブリッジ法. 電流・電圧平衡法. 電位差法. ・各国で標準機として採用されるほど高精度. ・ブリッジ法レベルの高精度は非常に難しい. ・非常に高価(数百万∼1千万円). ・比較的安価(数万∼数百万円). ・大きい ・遅い ・操作性悪い. ・比較的小さい ・高速計測 ・操作の簡便性 電位差計. 電流比較ブリッジ の原理図. AMP. G. Rr. Vr. SW. A/D Converter. 定電流回路. 電流比較ブリッジ (Guildline社). Rm V m. Rm = Rr ⋅. Vm Vr. Rm :被測定抵抗 Rr:標準抵抗. 電位差計法による四端子抵抗計測. 計測理論式.
(46) 電位差計法における高精度計測のための課題 1ppmの精度 100Ωの抵抗を0.00001Ω(0.1mΩ) ①熱起電力による誤差 定電流の安定性 定電流の安定性. 熱起電力 熱起電力. 低ノイズ増幅 低ノイズ増幅. ②定電流の不安定性による誤差 AMP. Rm. G. ④増幅器のノイズ等による誤差 ⑤A/D Converterの非直線性による誤差 ⑥標準抵抗の温度依存性、 経時変化による誤差. 計測原理. Rm = Rr ⋅. Rr SW. 標準抵抗の温度特性、経時変化 標準抵抗の温度特性、経時変化. Vm Vr. A/D Converter. ③スイッチの切替ノイズ、 リーク電流による誤差. 切替ノイズ、リーク電流 切替ノイズ、リーク電流. はどこまで成立するか?. 非 非 直 直 線 線 性 性 誤 誤 差 差.
(47) ① 熱起電力による誤差 異種金属の接触や同一金属上でも温度差がある場合、熱起電力が発生 VE Rm. Vm + VE1 Rm = Rr ⋅ ≠ Rm Vr + VE 2 ′. Vm+VE. 電流の極性反転により、熱起電力による誤差を防止 VE Rm. -Vm+VE. (Vm +VE1) −(−Vm +VE1) Vm Rm = Rr ⋅ = Rr ⋅ = Rm (Vr +VE2) −(−Vr +VE2) Vr ′. Rm. 電流反転のためスイッチを設けると、新たな誤差要 因(計測原理からのずれ)が発生する可能性がある. Rr. ・切替ノイズ ・リーク電流 ・定電流不安定さ増大.
(48) ② 定電流の不安定性による誤差 AMP. Rm. Vm ∆I Rm ' = Rr ⋅ 1 + ≠ Rm Vr I . G. Rr. SW. 切替えている間の不安定さ⊿I 切替えている間の不安定さ⊿I. Rm=100Ω、I=1mAで0.1mΩ の精度で計測するには Vm計 測からSWを切替えてVr計測の 間の電流の変動は ⊿I<1nA でなくてはならない。.
(49) ⑤ A/D Converterの非直線性による誤差 Vom=aVm+bVm2 Vor=a Vr+bVr2. アナログ値. Vm Vr. Vom Vor. Vom=a Vm Vor=a Vr. Vom Vor. デジタル値. Vm , Vr. aV + bVm Vo Rm = Rr ⋅ m = Rr ⋅ m ≠ Rm 2 Vor aVr + bVr ′. 2.
(50) ⑥ 標準抵抗の温度依存性、経時変化による誤差 V ′ Rm = ( Rr + ∆Rr ) ⋅ m ≠ Rm Vr. ∆Rr =. ∂Rr ∂R ∆T + r ∆ t ∂T ∂t. 温度係数1ppm/℃、経年変化1ppm/年の標準抵抗が要求される. D社. 金属箔抵抗器の温度特性の代表例(D社). 各社の標準抵抗の経時変化.
(51) 計測原理とアナログ技術のスパイラル により高精度化へ 高精度化. アナログ技術. 計測原理. イメージ図.
(52) 5.総論 ー アナログ技術の基礎論に向けて (1) (1) オール・デジタル回路でさえ、根本性能を決めるのは回路の持つ オール・デジタル回路でさえ、根本性能を決めるのは回路の持つ アナログ特性である アナログ特性である (2) (2) 物理化学的手法による計測原理に基づく計測アルゴリズムの構築 物理化学的手法による計測原理に基づく計測アルゴリズムの構築 は重要であるが、現実の対象は非線形であり、高精度化のために は重要であるが、現実の対象は非線形であり、高精度化のために は人間の持つアナログ的行為が重要となる は人間の持つアナログ的行為が重要となる (3) (3) 計測原理とアナログ技術は相互補完の関係にあると言える。それ 計測原理とアナログ技術は相互補完の関係にあると言える。それ らの相互作用を通じて、高精度化への道が向上する らの相互作用を通じて、高精度化への道が向上する アナログ技術とは非線形問題ではなかろうか? アナログ技術とは非線形問題ではなかろうか? ・原因と結果の因果関係が不明確 ・原因と結果の因果関係が不明確 ・複数の解が存在する ・複数の解が存在する ・アナログ技術では試行錯誤の結果、明確な理由が判明しないが良い結 ・アナログ技術では試行錯誤の結果、明確な理由が判明しないが良い結 果が得られたり、同じ結果を得るために異なる複数の方法が存在 果が得られたり、同じ結果を得るために異なる複数の方法が存在.
(53) デジタルとアナログの関係のアナロジー デジタル デジタル 線形 線形 直列処理型コンピュータ 直列処理型コンピュータ. アナログ アナログ 非線形 非線形 並列処理、ニューラルネット 並列処理、ニューラルネット. 単純・独立系 単純・独立系. 複雑系 複雑系. 機械化 機械化. 匠の技 匠の技. 大量生産 大量生産. 一品生産 一品生産. 平衡系 平衡系. 非平衡系 非平衡系.
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軽油の曇り点計
光技術応用オイル劣化センサ
高性能温度計 SP-2000 の技術を更に改良、発展させ、抵抗計測範囲を 0.2 Ω∼200k Ωに 拡大する技術開発に 2003 年 3 月に成功した。 (因みに、 SP-2000 の抵抗計測範囲は 98