Dell
PowerVault
DL2000
のバックアップ性能
デル テクニカル ホワイトペーパー
Dell PowerVault DL2000 Powered By Symantec
作成: Muffadal Quettawala、Scott Reichmanis
はじめに
Dell PowerVault™ DL2000 – Powered by Symantec Backup Exec は、シンプルで管理しやす いデータ保護機能を提供する、柔軟かつ経済的なバックアップソリューションです。
本ホワイトペーパーでは、PowerVault DL2000 の「バリューシリーズ」モデルと「パフォーマンス最適化」
モデルを対象に、スループット性能を評価しています1
今回のテストでは、PowerVault DL2000「パフォーマンス最適化」モデルを 6 個のGigabit Ethernet (GbE)ポートで、また、「バリューシリーズ」モデルを 6 個、および、2 個のGbEポートでそれぞれ構成し 評価しました。バックアップクライアントシステム用のインフラは、Microsoft 。お客様は、これらの情報を参考に、環境に必要 なDL2000 数を決定し、バックアップスケジュールの効率化と負荷分散を図れば、バックアップインフラが 適切にサイジングされ、所定の時間内にバックアップが完了できるようになります。 ® Exchange Server 2007 環境とMicrosoft® SQL Server® 2008 環境で個別に構築しています(図 1)。 図 1. バックアップインフラ環境
1 DL2000 – Powered by Symantec には、4 種類のソフトウェアエディションが用意されていますが、これらはバックアップス ループットに影響しないため、本書では比較していません。
各システム構成で達成した最高バックアップスループットを下表にまとめます。 構成 エンドトゥエンドの有効なバックアップ スループット値(GB/時間): Microsoft Exchange 2007 環境 エンドトゥエンドの有効なバックアップ スループット値(GB/時間): Microsoft SQL 2008 環境 PowerVault DL2000 「パフォーマンス最適化」 GbE ポート x 6 1,833 2,645 PowerVault DL2000 「バリューシリーズ」 GbE ポート x 6 1,578 2,218 PowerVault DL2000 「バリューシリーズ」 GbE ポート x 2 991 1,403 これらの結果は、お客様の IT インフラ内で、DL2000 からディスクアプライアンスへのバックアップをプラン、 サイジング、活用する際、貴重な情報源となります。
テスト環境のセットアップ
今回テストしたセットアップ内容を下表にまとめます。 バックアップ ソリューション MD1000 エンクロージャ数 バックアップの種類 クライアント3,4,5 DL2000 – Powered by Symantec Backup Exec 「パフォーマンス最適化」 ハードウェアと GbE ポート x 61 1 標準 ソフトウェア 圧縮 ソフトウェア 暗号化 Microsoft Exchange 2007 クライアント数= 6、12、24、 インフォメーション ストアの平均サイズ =約 36 GB Microsoft SQL 2008 クライアント数= 6、12、24、 データベースの 平均サイズ =約 36 GB 注: エンクロージャ数 =1 台のときに、クラ イアント数=6 人の ベンチマークを実行 (以下同様に、2 台 で 12 人、5 台で 24 人のベンチマークを 実行) 2 5 DL2000 – Powered by Symantec Backup Exec 「バリューシリーズ」 ハードウェアと GbE ポート x 61 1 標準 ソフトウェア 圧縮 ソフトウェア 暗号化 2 5 DL2000 – Powered by Symantec Backup Exec 「バリューシリーズ」 ハードウェアと GbE ポート x 21 1 標準 ソフトウェア 圧縮 ソフトウェア 暗号化 2 51 DL2000 の NIC ポートは、Broadcom Advanced Control Suite(BACS)を使用してスマートロードバランス(SLB)チームをセットアップし、
送受信バッファサイズを 1,024 に設定しました。異種ネットワークアダプタが混在するチームでは、TOE(TCP オフロード)機能が利用できませ ん。TOE を有効にするには、各 GbE ポートを別々のサブネットに割り当てて DL2000 を構成してください。専用ネットワーク環境内における DL2000 とクライアントシステム間の接続には、Dell PowerConnect 6248 10/100/1000BASE-T Ethernet スイッチを使用しました。
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各 MD1000 エンクロージャには 15 個の 1TB 7,200 回転 SATA ディスクドライブが搭載されており、ディスクグループは、Symantec Backup Exec の SPO(Storage Provisioning Option)で自動生成されます。
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クライアントは、64 ビット版 Windows Server 2008 Standard Edition 上で稼働しています。バックアップシステム クライアントに対して合 成データベース負荷を生成するため、Exchange クライアントに Microsoft Exchange Load Generation ツール(バージョン
08.02.0045.000)を、また、SQL クライアントに RedGate SQL Data Generator(バージョン 1.2)を使用しました。
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メモリキャッシングの使用を避けるため、バックアップセットの合計サイズは十分大きくしています。また、10 分間の測定インターバル中は、安 定した性能を維持しました。
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バックアップは、統一されたアプリケーションサーバ環境内で実行しました。つまり、Exchange Server システムのみの環境と、SQL Server システムのみの環境を構築しています。Exchange インフォメーションストアと SQL データベースは、静的な環境でバックアップしました。したがっ て、バックアップ中、データベースのトランザクション処理は一切発生しません。
バックアップを実行するときは、DL2000 - Powered by Symantec Backup Exec に、以下の構成を 追加しました。 各バックアップクライアントシステムは、それぞれ個別にバックアップジョブを作成 仮想ディスクあたりの最大同時ジョブ数を「1」に設定 バックアップの前処理、後処理をできるだけ短縮するため、すべてのバックアップジョブで整合性 チェックとバックアップ検査を無効に設定 ソフトウェア暗号化バックアップでは、128 ビットの AES キーを使用 ソフトウェア圧縮バックアップでは、Backup Exec のソフトウェア圧縮機能を使用
注: SQL 2008 では、SQL Server 2008 Enterprise Edition のソフトウェア圧縮機能を無効 に設定
以降に、Microsoft Exchange 2007 クライアントと Microsoft SQL 2008 クライアントでそれぞれ測 定された詳細なスループット結果を示します。
テスト結果と分析
下図は、PowerVault DL2000 - Powered by Symantec Backup Exec と Microsoft Exchange クライアント、または、Microsoft SQL クライアントを対象に、エンドトゥエンドのバックアップスループット結 果を比較したものです。それぞれ、1 台、2 台、5 台のエンクロージャと、3 種類のバックアップ(標準、ソ フトウェア圧縮、ソフトウェア暗号化)を組み合わせたシステム間で比較しています。
3 種類それぞれのシステム構成が達成した、最高バックアップスループットを以下に抜粋します。 バックアップ ソリューション バックアップ クライアント システム数 MD1000 エンクロージャ数 Exchange スループット3 (GB/時間) SQL スループット3 (GB/時間) DL2000 「パフォーマンス最適化」 GbE ポート x 6 24 5 1,833 2,645 DL2000 「バリューシリーズ」 GbE ポート x 6 12 1 2 1,577 2,218 DL2000 「バリューシリーズ」 GbE ポート x 22 12 2 991 1,403 1 DL2000「バリューシリーズ」の場合、クライアント数が 12 を超えると、プロセッサーがボトルネックとなってスループットが低下します。 2 2 個の GbE ポートで構成した DL2000「バリューシリーズ」は、このポート数制限により、スループットも制限されてしまいます。したがって、 MD1000 エンクロージャ数やバックアップクライアントシステム数を増やしても、バックアップスループットは、ほとんど、または、まったく向上しませ ん。 3 スループットは、10 分間の測定期間中、DL2000 の各 NIC ポートで取得されたデータです。ここに示した値は、Ethernet フレームのプリア ンブル、Ethernet ヘッダー、TCP/IP パケットヘッダーのオーバーヘッドを加味し、4.3%の補正を入れています。総合スループットを測定する際、 エンドトゥエンドの有効なスループット値を得るため、圧縮率も考慮されています(該当する場合)。その結果、ソフトウェアの圧縮率は、 Exchange で「1.2」、SQL で「1.7」となりました。 上記の表から、6 個の GbE ポートを使用した DL2000「パフォーマンス最適化」構成のバックアップス ループット速度は、DL2000「バリューシリーズ」の 6 ポート構成より最大 17%、また、同「バリューシリー ズ」の 2 ポート構成より最大 47%高速であることがわかります。 以降に、今回のベンチマークで収集したデータを、3 つの観点から考察します。
MD1000 エンクロージャ数に基づく分析
通常、1 台のエンクロージャを 2 台に増やすと、スループットが大幅に向上します。しかしそれ以降は、 台数を増やしても、最小限の効果しか得られません。「バリューシリーズ」ハードウェアの場合、 MD1000 エンクロージャ数が 2 台を超えると、プロセッサーが制限要因となって、スループットがわずかに 落ちるケースがいくつかありました。GbE ポート数に基づく分析
6 個の GbE ポートで構成したシステムは、ネットワークがバックアップスループットのボトルネックになること はありませんでした。しかし、2 個の GbE ポートだけで構成した PowerVault DL2000「バリューシリーズ」 は、エンクロージャ数が 2 台以上の場合、いずれも、バックアップスループット速度にネットワーク制限の 影響が見られます。ただし、エンクロージャ数が 1 台の場合は、クライアント数が少ないため、NIC バンド 幅の飽和には至りませんでした。バックアップの種類に基づく分析
ソフトウェアの圧縮や暗号化は、バックアップクライアント側で実行しているため、PowerVault DL2000 – Powered by Symantec メディアサーバそのものの性能には影響しません。ただし、ソフトウェアを圧 縮すると、バックアップクライアントからは、サイズの小さくなったバックアップデータが転送されるため、上記 の結果からもわかるとおり、エンドトゥエンドの有効なバックアップスループットを向上することができます。 ここでご注意いただきたいのは、ソフトウェアの圧縮も暗号化も、バックアップクライアント側のプロセッサー リソースを消費する、という点です。クライアントに十分なプロセッシングパワーがないと、エンドトゥエンド のバックアップ性能に悪影響を与えかねません。まとめ
Dell PowerVault ™ DL2000 – Powered by Symantec Backup Exec は、あらゆるデータインフラ 環境にフィットする、高性能な統合ディスクバックアップソリューションです。
その他の参照源
Dell PowerVault ™ DL2000 – Powered by Symantec Backup Exec の詳細は、以下をご参照 ください。
http://support.dell.com
www.dell.com/prosupport/mobility