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投球時に加わる肩離開力,前方関節間力および上方関節間力に影響を与える因子の検討

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Academic year: 2021

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(1)理学療法学 第 44 巻第 2 号 101投球時の肩離開力・前方・上方関節間力に影響を与える因子の検討 ∼ 108 頁(2017 年). 101. 研究論文(原著). 投球時に加わる肩離開力,前方関節間力および 上方関節間力に影響を与える因子の検討* 上 田 泰 之 1)# 田 中   洋 2) 亀 田   淳 1) 立 花   孝 1)  乾   浩 明 2) 信 原 克 哉 2). 要旨 【目的】投球動作中の肩関節離開力,前後および上下方向の力学的ストレスに影響を与える因子を明らか にすること。【方法】対象は野球選手 81 名。肩関節最大離開力・前方・上方関節間力を従属変数とし,肩 関節,体幹,骨盤に関する因子 27 個を独立変数とした重回帰分析を行った。 【結果】肩関節離開力を従属 変数とした場合,ボール・リリースでの肩関節水平内転角度,体幹回旋角度など 6 個の因子が選択された。 肩関節前方関節間力を従属変数とした場合,非投球側足部接地での肩関節水平外転角度と肩関節水平外転 トルクの因子が選ばれた。肩関節上方関節間力を従属変数とした場合,肩関節最大外旋位での肩関節外旋 トルク,ボール・リリースでの肩関節外転トルクなど 7 個の因子が選択された。【結論】肩関節離開力に 影響する因子は報告されていたが,本研究では肩関節前方・上方関節間力についても検討した。その結果 各々の力学的ストレスに対し影響する因子は異なることが示された。 キーワード 投球動作,力学的ストレス,多変量解析. 板疎部損傷 4),肩関節上方関節間力は肩峰下でのインピ. はじめに. ンジメント. 1)2)5). ,Superior Labrum Anterior and Pos-. 6). 1)5).  投球障害肩の治療・予防を考えるうえで,投球動作中. terior lesion ,肩腱板損傷. の肩関節にどれくらいの大きさの力学的ストレスがどの. れている。このように投球時に加わる力学的ストレスの. 方向に加わっているかを理解することが重要となる。投. 方向により肩関節は障害を受ける部位が異なるため,. 球動作は下肢,体幹,上肢などの協調によるダイナミッ. 各々のストレスに対し影響を与える因子を明らかにする. クな全身運動で行われる。そのため,投球動作時に加わ. 必要がある。しかし,先行研究では重回帰分析によりそ. る肩関節への力学的ストレスが下肢から上肢のどのよう. の関連する因子が検討されているのは投球動作中の肩関. な運動学・動力学的因子と関係するのかを明らかにする. 節に加わる離開力についてのみであり. ことは,理学療法を行ううえでキーポイントとなる。. 前後方向・上下方向への力学的ストレスに影響する因子.  投球時の肩関節に加わる力学的ストレスは,離開力/. と離開力に影響する因子とを同時に検討した報告は見あ. 圧縮力,前方/後方関節間力,そして上方/下方関節間. たらない。肩関節離開力に影響する因子として,コッキ. 力の 3 つに分けられる。肩関節離開力は肩腱板損傷 や上腕二頭筋長頭腱炎 *. 1). 2)3). ,肩関節前方関節間力は肩腱. Relationship between Pitching Mechanics and Distraction, Anterior Force and Superior Force on the Shoulder 1)信原病院リハビリテーション科 (〒 679‒4017 兵庫県たつの市揖西町土師 720) Yasuyuki Ueda, PT, MSc, Jun Kameda, PT, Takashi Tachibana, PT: Department of Rehabilitation, Nobuhara Hospital 2)信原病院・バイオメカニクス研究所 Hiroshi Tanaka, PhD, Hiroaki Inui, MD, PhD, Katsuya Nobuhara, MD, PhD: Institute of Biomechanics, Nobuhara Hospital # E-mail: yasuyuki-ueda@umin.ac.jp (受付日 2016 年 5 月 6 日/受理日 2016 年 11 月 8 日) [J-STAGE での早期公開日 2016 年 12 月 14 日]. を引き起こすと報告さ. 7)8). ,それ以外の. ング相からボール・リリースでの肩の外旋・水平内転角 度や内転・外旋方向への関節トルクが報告されてい る. 7)8). 。また,球速に影響を与える因子としてこれらに. 9) 加え,肩甲帯や骨盤の回旋が報告されている 。そのた. め,投球時の肩関節の前後方向および上下方向の関節間 力に対しても,肩の関節角度や関節トルク,肩甲帯や骨 盤の回旋角度が影響するのではないかと考えた。よっ て,本研究の目的は,投球動作中の肩関節に加わる離開 力,前後方向および上下方向の力学的ストレスに対し て,コッキング相からボール・リリースにかけての肩の.

(2) 102. 理学療法学 第 44 巻第 2 号. 図 1 赤外光反射マーカの貼付位置 対象の解剖学的骨特徴点の皮膚上に 36 個の赤外光反射マーカを貼付した.. 関節角度や関節トルク,肩甲帯や骨盤回旋角度の中のど の因子が各々の力学的ストレスに影響を及ぼすかを明ら かにすることである。 対象および方法  対象は中学・高校生の野球投手 81 名とした(年齢 15.0 ± 1.4 歳,身長 172.0 ± 9.8 cm,体重 63.2 ± 9.8 kg, 右投げ 63 名・左投げ 18 名)。対象の選択条件として, オーバースローであること,投球動作の測定時に疼痛が ないこと,肩・肘関節の手術経験がないこと,測定より 6 ヵ月以内に肩・肘関節の疼痛や障害のために投球動作 を禁止された期間がないこととした。そして,本研究の 主旨を本人および保護者,もしくは引率者に十分に説明 し,同意を得て測定を実施した。なお本研究は信原病院. 図 2 胸部,上腕および前腕の座標系 運動学的・動力学的パラメータを算出するために,カメラ, 胸部,上腕および前腕座標系を設定した.. 治験・臨床研究等審査委員会の承認を得て行われた (No.161)。  投球動作の測定には光学式モーションキャプチャ・シ ステムを用いた。先行研究. 10). を参考に触診により検出. を行った。  運動学的・動力学的パラメータを算出するために,カ. した野球帽上の頭頂・側頭部,胸骨上切痕,剣状突起,. メラ,胸部,上腕および前腕座標系を設定した(図 2) 。. 第 7 頸椎棘突起,第 7 胸椎棘突起,肩峰角,上腕骨内側. カメラ座標系の原点は,投球方向に対してマウンドプ. 上顆,上腕骨外側上顆,橈骨茎状突起,尺骨茎状突起,. レートの右前方とし,マウンドプレートからホームベー. 第 3 中手骨頭背側,上前腸骨棘,左右上後腸骨棘中点,. スへ向かうベクトルを X 軸,三塁ベースから一塁ベー. 大転子,大. 骨外上顆,内果,外果,第. スに向かうベクトルを Y 軸,Z 軸は X 軸と Y 軸の外積. 3 中足骨頭背側の 36 個に赤外光反射マーカを貼付し(図. とした。胸部座標系の原点は剣状突起と第 7 胸椎棘突起. 1),投球マウンド周辺に設置したサンプリングレート. の中点とし,Z 軸は原点から胸骨上切痕と第 7 頸椎棘突. 500 Hz の 7 台 の 高 速 charge-coupled device カ メ ラ. 起の中点へ向かうベクトル,X 軸は第 7 胸椎棘突起から. (ProReflexTM MCU-500, Qualisys Inc.)とサンプリン. 剣状突起へのベクトルと Z 軸との外積,Y 軸は Z 軸と. 骨内上顆,大. グレート 250 Hz の 2 台のハイスピードビデオカメラ (HSV-500C3,nac Image Technology Inc.)を用い測定. X 軸の外積とした。上腕座標系の原点は江原ら. 11). が報. 告した肩関節中心とし,X 軸は原点から上腕骨内側上顆.

(3) 投球時の肩離開力・前方・上方関節間力に影響を与える因子の検討. 図 3 肩甲帯,骨盤および体幹回旋角度の算出方法 点線(カメラ座標系の X 軸に対し水平なベクトル) Vs(両肩峰を結ぶベクトル) Vp(両上前腸骨棘を結ぶベクトル) 肩甲帯回旋角度(a) :水平面上での両肩峰を結ぶベクトル Vs とカメラ座標系 X 軸に水平なベクトルとのなす角度 骨盤回旋角度(b) :水平面上での両上前腸骨棘を結ぶベ クトル Vp とカメラ座標系 X 軸と水平なベクトルとのなす 角度 体幹回旋角度:Vp と Vs のなす角度. 103. 図 4 肩離開力,上方関節間力および前方関節間力 胸部座標に対し推定した上腕座標系への力を内外側 方向,前後方向,上下方向に分解した..  同様に,前腕部の質量を me,前腕部の重心位置を pe,その加速度を p e とすると,肘関節に加わる関節間 力 Fe は, Fe = me p e ‒ me g + Fh として算出した。そして,上腕部の質量を ms,上腕部. と上腕骨外側上顆の中点へ向かうベクトル,Y 軸は上腕. の重心位置を ps,その加速度を p s とすると,肩関節に. 骨内側上顆から上腕骨外側上顆方向へのベクトル,Z 軸. 加わる関節間力 Fs は. は X 軸と Y 軸の外積とした。前腕座標系の原点は上腕. Fs = ms p s ‒ ms g + Fe. 骨内側上顆と上腕骨外側上顆の中点とし,X 軸は原点か. として求めた。なお,この推定した肩関節への力は関節. ら尺骨茎状突起と橈骨茎状突起の中点方向へ向かうベク. 面と軟部組織を含む関節全体に加わる力である。さらに. トル,Y 軸は尺骨茎状突起から橈骨茎状突起へのベクト. この力を胸部座標に対し,内外側方向,前後方向,上下. ルと X 軸との外積,Z 軸は X 軸と Y 軸との外積とした。. 方向に分解した(図 4) 。.  次に関節角度の算出方法について述べる。胸部座標系.  次に関節トルクの算出方法について述べる。手部の重. に対する上腕座標系の回転をオイラー角で示し,肩関節. 心位置から手関節中心へのベクトルを rhp,手部の角速度. 角度とした。肩関節の評価指数は,外旋(+)/内旋. を ω h,手部の角加速度を ω̇ h,手部の慣性テンソルを Ih. (−),外転(+)/内転(−) ,水平内転(+)/水平外. とすると,手関節から手部に作用する関節トルク Mh は,. 転(−)とした。また,水平面上での両肩峰を結ぶベク. Mh = (Ihω̇ h + ω h × Ihω h) ‒ rhp × Fh. トル Vs,両上前腸骨棘を結ぶベクトル Vp それぞれとカ. として求めた。次に前腕の重心位置から肘関節中心への. メラ座標系の X 軸とのなす角度を肩甲帯回旋角度,骨. ベクトルを rep,前腕の重心位置から手関節中心へのベ. 盤回旋角度とした。肩甲帯回旋角度,骨盤回旋角度の評. クトルを red,前腕部の角速度を ω e,前腕部の角加速度. 価指数は非投球方向への回旋(+)/投球方向への回旋. を ω̇ e,前腕部の慣性テンソルを Ih とすると,肘関節か. (−)とした。さらに Vs と Vp とのなす角度を体幹回旋. Me = (Ieω̇ e + ω e × Ieω e) ‒ rep × Fe + red × Fh + Mh. 角度とした(図 3)。  肩関節に加わる関節間力ならびに関節トルクはニュー トン・オイラー法を用いて推定した. ら前腕部への関節トルク Me は,. 11)12). 。なお,体幹,. で求めた。最後に,上腕の重心位置から肩関節中心への ベクトルを rsp,上腕の重心位置から肘関節中心へのベ. 上腕,前腕はそれぞれひとつの剛体と仮定し,手部と. クトルを rsd,上腕部の角速度を ω s,上腕部の角加速度. ボールは一体とみなした。関節間力は逆動力学的に遠位. を ω̇ s,上腕部の慣性テンソルを Is とすると,肩から上. から近位の順に推定する。まず手関節に加わる関節間力. 腕に加わる関節トルク Ms は. について述べる。手部とボールの質量を mh,手部とボー. Ms = (Isω̇ s + ω s × Isω s) ‒ rsp × Fs + rsd × Fe + Me. ルの重心位置を ph,その加速度を p h,重力加速度を. として算出した。なお,各セグメントの質量,重心位置,. T. g = [0, 0, ‒9.80665] とすると手関節に加わる関節間力 Fh は次式で表すことができる。 Fh = mh p h ‒ mh g. 慣性テンソルは阿江らのデータ 速度の算出には宮西らの手法. 13). 14). に基づいて求め,角. を参考に算出した。推. 定した関節間力と関節トルクは対象者の身長と体重を利.

(4) 104. 理学療法学 第 44 巻第 2 号. 図 5 投球位相の規格化 KHP-MIR を 100%とし投球位相の規格化を行った. KHP: Knee High Position, FP: Foot Plant, MER: Maximum External Rotation, BR: Ball Release, MIR: Maximum Internal Rotation. 表 1 各投球時点での関節角度. 肩関節外旋角度 肩関節外転角度 肩関節水平内転角度. FP. MER. BR. 72.17 ± 25.01. 161.49 ± 11.30. 105.09 ± 16.64. 82.69 ± 11.36. 92.35 ± 9.30. 88.94 ± 9.00. ‒ 32.34 ± 13.19. 2.45 ± 9.55. 2.74 ± 9.84 ‒ 117.05 ± 9.95. ‒ 4.52 ± 15.01. ‒ 95.89 ± 8.50. 骨盤回旋角度. ‒ 52.81 ± 11.21. ‒ 93.50 ± 9.40. ‒ 97.56 ± 10.20. 体幹回旋角度. 48.30 ± 10.12. ‒ 2.39 ± 9.87. ‒ 19.49 ± 10.05. 肩甲帯回旋角度. 単位:deg. 表 2 各投球時点での関節トルク FP. MER. BR. 肩関節外旋トルク. 0.81 ± 1.23. 3.10 ± 0.86. 0.45 ± 0.87. 肩関節外転トルク. 0.71 ± 0.84. ‒ 0.84 ± 1.36. ‒ 0.16 ± 2.29. 肩関節水平内転トルク. 0.84 ± 1.36. 1.03 ± 1.55. ‒ 2.00 ± 2.20. 単位:%BW × height. 用して規格化した。. KHP) を 始 点 0 %, 投 球 側 肩 最 大 内 旋 位(Maximum.  統計学的解析には,SPSS 12.0J を使用し,ステップ. Internal Rotation:MIR)を終点 100%とし規格化を行っ. ワイズ法による重回帰分析を行った。投球動作時の肩関. た。 そ の 結 果 FP は 81 %,MER は 92 % そ し て BR は. 節に加わる最大離開力,最大前方関節間力および最大上. 95%であった(図 5) 。. 方関節間力を従属変数とした。独立変数は非投球側足部 接 地(Foot Plant: 以 下,FP), 肩 関 節 最 大 外 旋 位. 結   果. (Maximum External Rotation:以下,MER) ,ボール・.  投球時に測定された最大肩関節離開力は投球位相の. リリース(Ball Release:以下,BR)時の肩関節外旋・. 96%で 80.71 ± 13.91(% BW),最大肩関節前方関節間. 外転・水平内転角度,肩関節外旋・外転・水平内転トル. 力は投球位相の 87%で 53.02 ± 8.99(% BW) ,最大肩. クおよび肩甲帯回旋角度,骨盤回旋角度,体幹回旋角度. 関節上方関節間力は投球位相の 85%で 28.78 ± 9.57(%. の計 27 個とした。なお,独立変数の選択のため重回帰. BW)であった。各投球時点での関節角度を表 1 に,関. 分析に先行し,相関行列表と VIF を確認した。さらに. 節トルクを表 2 に示す。. 残差の正規性をシャピロ・ウィルク検定により確認し,.  最大肩関節離開力を従属変数とした重回帰分散分析の. ダービン・ワトソン比も検討した。なお,投球の位相は. 2 結果,p < 0.01 であり R = 0.59 であった。BR での肩. 非投球側膝関節位置の最高位(Knee High Position:. 関節水平内転角度,FP での体幹回旋角度,FP での肩.

(5) 投球時の肩離開力・前方・上方関節間力に影響を与える因子の検討. 105. 表 3 最大肩関節離開力を従属変数とした重回帰分析 独立変数. 標準偏回帰係数. 有意確率. 肩関節水平内転角度(BR). 0.34. 体幹回旋角度(FP). 0.32. 95%信頼区間. VIF. 下限. 上限. 0.00. 0.26. 0.69. 1.05. 0.00. 0.21. 0.68. 1.30. 肩関節水平内転トルク(FP). 0.32. 0.00. 2.42. 7.06. 1.11. 肩関節外旋トルク(MER). 0.32. 0.00. 2.43. 7.92. 1.30. 0.26. 0.00. 0.60. 2.60. 1.23. 0.00. ‒ 0.60. ‒ 0.13. 1.30. 肩関節内転トルク(BR). ‒ 0.26. 体幹回旋角度(BR). 表 4 最大肩関節前方関節間力を従属変数とした重回帰分析 独立変数. 標準偏回帰係数. 有意確率. 肩関節水平外転角度(FP). 0.57. 肩関節水平外転トルク(FP). 0.36. 95%信頼区間. VIF. 下限. 上限. 0.00. 0.27. 0.50. 1.00. 0.00. 1.89. 5.07. 1.00. 表 5 最大肩関節上方関節間力を従属変数とした重回帰分析 独立変数. 標準偏回帰係数. 有意確率. 肩関節外旋トルク(MER). 0.50. 肩関節外転トルク(BR). 0.42. 肩関節内転角度(FP). 0.40. 95%信頼区間. VIF. 下限. 上限. 0.00. 3.23. 7.87. 1.74. 0.00. 0.96. 2.52. 1.41. 0.00. 0.18. 0.49. 1.35. 肩関節内旋角度(FP). 0.35. 0.00. 0.06. 0.21. 1.57. 肩関節内転トルク(MER). 0.32. 0.00. 0.77. 3.69. 1.75. 肩関節水平外転トルク(FP) 体幹回旋角度(FP). 0.23. 0.01. 0.57. 4.05. 1.17. ‒ 0.22. 0.04. ‒ 0.41. ‒ 0.00. 1.87. 関節水平内転トルク,MER での肩関節外旋トルク,BR. とを確認した。これらの結果からすべての独立変数を対. での肩関節内転トルク,BR での体幹回旋角度の順に独. 象とした。また,ダービン・ワトソン比は従属変数を肩. 立変数が選択された(表 3)。最大肩関節前方関節間力. 関節離開力とした場合 2.20,肩関節前方関節間力とした. 2 を従属変数とした場合では p < 0.01,R = 0.46 であっ. 場合 2.09,肩関節上方関節間力とした場合 1.84 で問題. た。FP での肩関節水平外転角度と水平外転トルクが独. なく,実数値に対し予測値が± 3SD を超える外れ値も. 立変数として選択された(表 4)。最大肩関節上方関節. 存在しなかった。. 2. 間力を従属変数とした場合,p < 0.01 であり,R = 0.55 であった。MER での肩関節外旋トルク,BR での肩関. 考   察. 節外転トルク,FP での肩関節内転角度,FP での肩関.  本研究は投球時の肩関節間力を離開力・前方・上方関. 節内旋角度,MER での肩関節内転トルク,FP での肩. 節間力の 3 つに分け,各々の関節間力に対して同時に重. 関節水平外転トルク,FP での体幹回旋角度の順に独立. 回帰分析により FP から BR にかけての肩の関節角度や. 変数として選択された(表 5)。. 関節トルク,肩甲帯・骨盤・体幹回旋角度のどの因子が.  なお,今回重回帰分析を行うにあたり事前に相関行列. 影響するかを明らかにした報告である。. 表を観察したが,¦r¦ > 0.9 となる変数が存在しなかった。.  最大肩関節離開力に影響する因子として,BR での肩. また,VIF は 1.00 ∼ 1.87 であり(表 3 ∼ 5),さらに残. 関節水平内転角度,FP での体幹回旋角度,FP での肩. 差の正規性をシャピロ・ウイルク検定により確認した結. 関節水平内転トルク,MER での肩関節外旋トルク,BR. 果,肩関節離開力の有意確率は 0.12,肩関節前方関節間. での肩関節内転トルク,BR での体幹回旋角度が順に選. 力の有意確率は 0.30,肩関節上方関節間力の有意確率は. 択された。これらの項目の内 Werner らの報告. 0.76 であり,残差がすべて正規分布にしたがっているこ. 一致した項目は,BR での肩関節水平内転角度,肩関節. 7)8). と.

(6) 106. 理学療法学 第 44 巻第 2 号. 外旋トルク,肩関節内転トルクであった。この報告では. 挙上位での肩関節外旋を制動する軟部組織は,下関節上. 肩・骨盤・体幹の回旋については分析していないため,. 腕靭帯,前下関節上腕靭帯,上・中関節上腕靭帯,烏口. 本研究の結果はこれらの報告と概ね一致している。FP. 上腕靭帯,筋では肩甲下筋と上腕二頭筋長頭腱であった. で骨盤に対し肩甲帯を非投球方向へ十分に回旋すること. と報告している. で,テイクバックを大きくし,その後の MER から BR. 投球時のストレスにより肩関節前方不安定性を起こし,. で肩関節外旋トルク,内転トルクが大きくなることで肩. 肩関節水平外転や外旋が大きくなり肩前方関節間力を増. 関節離開力が大きくなっていると考える。また,BR で. 大させていると考えられる。理学療法においては,肩関. 骨盤に対し肩甲帯の投球方向への回旋角度を大きくし,. 節外旋に拮抗する肩甲下筋や上腕二頭筋長頭の機能を高. 肩水平内転位とすることで長くボールにエネルギーを伝. めておくことや,肩甲上腕関節での過剰な水平外転や外. えていることも,肩の離開力が大きくなっている一因と. 旋に注意する必要があると考える。. 考える。投球障害の予防を考えるうえで肩の離開力を小.   最 大 肩 関 節 上 方 関 節 間 力 に 影 響 す る 因 子 と し て,. さくする必要があるが,この力に関係する因子として本. MER での肩関節外旋トルク,BR での肩関節外転トル. 研 究 で 示 し た 肩 関 節 外 旋 ト ル ク と 体 幹 回 旋 角 度 は,. ク,FP での肩関節内転角度,FP での肩関節内旋角度,. Werner ら. 15). が球速に影響する因子として報告した結. 20). 。これらの報告から,繰り返される. MER での肩関節内転トルク,FP での肩関節水平外転. 果と一致する。そのため,この力を小さくすることは,. トルク,FP での体幹回旋角度が選択された。FP で骨. 球 速 に 影 響 す る こ と を 考 慮 す る と 難 し い と 考 え る。. 盤の投球方向への回旋が大きいことで,この相での肩関. Fleisig らは肩関節離開力に対し,上腕二頭筋長頭の収. 節外転・外旋運動が制限される。そのため,肩甲骨の上. 2). ,Gowan. 方回旋や後傾運動が十分に起こらない状態で,肩関節外. らは肩前方の不安定性があると投球時に求心位に保つ力. 旋トルクが大きくなり肩関節上方への力学的ストレスが. が大きくなるため,上腕二頭筋長頭の筋活動が増えるこ. 大きくなったと考える。投球時の肩関節上方関節間力を. 縮が骨頭を求心位に保つ働きがあると報告し. 16). 。これらの報告より肩の離開力に. 小さくするためには,FP で骨盤の投球方向への回旋を. よる投球障害を予防するためには,上腕二頭筋の機能不. 大きくせず,肩関節が外転・外旋運動を行いやすい肢位. 全や,肩前方不安定性に対する理学療法が一助となるの. をつくることが重要であると考える。井尻らはコッキン. ではないかと考える。. グ相で胸椎後弯および骨盤後傾を呈すると,コッキング.  最大肩関節前方関節間力に影響を与える因子として,. 相終盤で肩関節外転角度が減少すると報告し. FP での肩関節水平外転角度と FP での肩関節水平外転. Finley らは胸椎後弯姿勢では上肢挙上時の肩甲骨後傾・. トルクが選択された。田中は BR 時に肩関節水平内転角. 外旋運動が減少すると報告している. 度が 4.49 度であると肩前方への力学的ストレスを最小. よりコッキング相での骨盤後傾や胸椎後弯姿勢は肩関節. にし,肩関節水平外転位で BR をむかえると,このスト. や肩甲骨の運動を妨げる可能性が考えられる。また,. とを報告している. レスは大きくなると報告している. 17). 。さらに,信原は. O’brien ら. 23). 21). ,. 22). 。これらの報告. や Grossman ら 24)は肩後方タイトネスに. コッキング相で肩関節水平外転が大きいと,BR で肩水. より骨頭が後上方に偏移すると報告しており,Andrews. 平外転位になることを報告し,コッキング相での肩水平. らは肩腱板の機能低下が起こると,十分な肩関節内転ト. 18). 。. ルクや下方への force をつくれないため,肩峰下のス. 本研究においても FP で肩関節水平外転が大きいため,. ペースを十分に保つことができず,上方への力学的スト. BR を肩関節水平外転位でむかえ肩関節前方関節間力を. レスを増加させると述べている. 大きくしたと考えられる。また,肩関節前方関節間力が. 理学療法においてコッキング相での胸椎後弯・骨盤後傾. 大きくなった一因として,FP で肩水平外転が大きいこ. 姿勢,肩後方タイトネスや肩腱板機能の改善が,肩関節. とによりコッキング相での肩関節外旋,肩甲骨後傾が遅. 上方剪断力に起因する障害に対し有効であると考える。. れ,その後急速な肩関節外旋が起こったのではないかと.  本研究の限界について述べる。今回独立変数として肩. 考える。そのため,この肩関節前方関節間力を小さくす. 関節角度,トルク,体幹の回旋角度を検討したが,下肢. るためには,コッキング相での肩関節水平外転や肩関節. のパラメータや体幹の屈曲角度については検討していな. の外旋を小さくすることが重要である。Burkhart らは. い。我々が渉猟した限りこれらの因子と投球時の関節間. 投球時に繰り返される肩関節外旋時の肩前方へのストレ. 力との関係についての報告はみられないが,球速との関. スにより肩関節前方不安定性を惹起し,このことがさら. 係についてはいくつか報告がされている。Werner らは. に肩関節外旋角度を大きくする悪循環となると述べてお. 球速に影響する因子として FP や BR での膝屈曲角度や. 外転角度を 41.1 度より小さくすべきと報告している. り. 5). ,Mihata らも肩関節前方不安定性があると骨頭の. 前方への偏位が大きくなり,その結果肩前方へのストレ スが大きくなると報告している. 19). 。また,Kuhn らは. BR での体幹屈曲角度を報告し. 25). 。これらの報告より,. 15). ,Kageyama らは球速. の速い投手は投球側の股関節外転・内旋,膝伸展トル ク,非投球側の股関節内転トルクが大きかったと報告し.

(7) 投球時の肩離開力・前方・上方関節間力に影響を与える因子の検討. ている 26)。また,床反力が大きいと球速が大きくなる との報告もある. 26)27). 。これらの報告は下肢のパラメー. タ,体幹の屈曲角度,床反力と投球時の関節間力との関 係を示唆しており,今後これらをさらに検討する必要が ある。さらに,今回推定した投球時に加わる肩関節への 関節間力は,関節面と軟部組織を含む肩関節全体に加わ る力である。そのため肩甲上腕関節への力とはいい切る ことはできないことや,上腕骨頭と関節窩との接触部位 や,特定の軟部組織への影響が計算できないことが限界 点として挙げられる。今後は投球時の肩甲骨運動を明ら かにすることや筋骨格モデルを用いることで,より詳細 な投球障害の予防策を提示する必要がある。さらに,本 研究では中学生と高校生のみを対象とした。これは MER 時点での肩関節角度に両群間で有意な差はみられ ないという Takagi らの報告. 28). を参考に行ったが,中. 学生と高校生では体格差が球速に影響することが考えら れる。本研究で推定した関節間力や関節トルクは身長, 体重で規格化することでその影響を最小にしたが,本研 究ではパフォーマンスレベルまで考慮することはできな かった。たとえば球速によって問題となる投球動作は異 な る こ と が 考 え ら れ る た め, 年 齢 だ け で は な く,パ フォーマンスのレベルに応じた投球障害の予防策も今後 明らかにしていきたい。 結   論  投球動作中の肩関節に加わる離開力,前後および上下 方向の力学的ストレスに影響を与える因子を明らかにし た。肩関節離開力は,肩関節外旋トルク,肩関節水平内 転トルク,肩関節内転トルク,体幹・骨盤回旋角度など 球速に大きく関与する因子が選ばれた。そして,肩関節 前方関節間力は非投球側足部接地での肩関節水平外転角 度を小さくすること,肩関節上方関節間力は非投球側足 部接地で骨盤の投球方向への回旋を大きくせず,肩関節 が外転・外旋運動を行いやすい肢位をつくることでこれ らの力を小さくできることが示唆された。投球動作時に 加わる力学的ストレスに影響する因子は,その加わる方 向により異なるため,各々に応じた理学療法を行うべき である。 文  献 1)Andrews JR, Angelo RL: Shoulder arthroscopy for the throwing athlete. Tech Orthop. 1988; 3: 75‒81. 2)Fleisig GS, Andrews JR, et al.: Kinetic of baseball pitching with implications about injury mechanism. Am J Sports Med. 1995; 23(2): 233‒239. 3)Glousman R, Jobe F: Dynamic electromyographic analysis of the shoulder with glenohumeral instability. J bone Joint Surg Am. 1988; 70(2): 220‒226. 4)Nobuhara K, Ikeda H: Rotator interval lesion. Clin Orothop. 1987; 223: 44‒50.. 107. 5)Burkhart SS, Morgan CD, et al.: The disabled throwing shoulder: Spectrum of pathlogy part 1: Pathoanatomy and biomechanics. Arthroscopy. 2003; 19(4): 404‒420. 6)Meister K: Injuries to the shoulder in the throwing athlete: part one, biomechanics/pathophysiology/ classification of injury. Am J Sports Med. 2000; 28(2): 265‒275. 7)Werner SL, Gill TB, et al.: Relationships between throwing mechanics and shoulder distraction in professional baseball pitchers. Am J Sports Med. 2001; 29(3): 354‒358. 8)Werner SL, Guido JA Jr, et al.: Relationships between throwing mechanics and shoulder distraction in collegiate baseball pitchers. J Shoulder Elbow Surg. 2007; 16(1): 37‒42. 9)Stodden DF, Fleisig GS, et al.: Relationship of pelvis and upper torso kinematics to pitched baseball velocity. J Appl Biomech. 2001; 17: 164‒172. 10)Wu G, va der Helm FC, et al.: ISB recommendation on definitions of joint coordinate systems of various joints for the reporting of human joint motion. Part 2 shoulder, elbow, wrist and hand. J Biomech. 2005; 38(5): 981‒992. 11)江原義弘,別府政敏,他:投球時における肩の負荷の力学 的分析.バイオメカニズム.1998; 14: 39‒48. 12)中村康雄,林 豊彦,他:投球フォームとボール・リリー ス時の肩関節負荷.バイオメカニズム.2004; 17: 123‒132. 13)阿江通良,湯 海鵬,他:日本人アスリートの身体部分慣 性特性の推定.バイオメカニズム.1992; 11: 23‒33. 14)宮西智久,藤井範久,他:野球の投球動作におけるボール 速度に対する体幹および投球腕の貢献度に関する 3 次元的 研究.体育学研究.1996; 41: 23‒37. 15)Werner SL, Suri M, et al.: Relationships between ball velocity and throwing mechanics in collegiate baseball pitchers. J Shoulder Elbow Surg. 2008; 17(6): 905‒908. 16)Gowan ID, Jobe FW, et al.: A comparative electromyographic analysis of the shoulder during pitchers. Am J Sports Med. 1987; 15(6): 586‒590. 17)田中 洋,二宮裕樹,他:臨床応用を目的とした投球動作 解析システムの開発.日本整形外科スポーツ医学会雑誌. 2012; 32(2): 179‒186. 18)信原克哉:肩─その機能と臨床─(第 4 版).医学書院, 東京,2012,pp. 349‒395. 19)Mihata T, McGarry MH, et al.: Biomechanical assessment of Type 2 superior labral anterior-posterior lesions associated with anterior capsular laxity as seen in throwers: a cadaveric study. Am J Sports Med. 2008; 36(8): 1604‒1610. 20)Kuhn JE, Huston LJ, et al.: External rotation of the glenohumeral joint: Ligament restraints and muscle effects in the neutral and abducted positions. J Shoulder Elbow Surg. 2005; 14(1S): 39S‒48S. 21)井尻朋人,宮下浩二,他:投球時の骨盤および脊柱アライ メントの違いによる肩関節外転角度の変化─円背での投球 動作が肘下がりを引き起こすか─.運動・物理療法.2008; 19(1): 56‒62. 22)Finley MA, Lee RY: Effect of sitting posture on 3-dimensional scapular kinematics measured by skinmounted electromagnetic tracking sensors. Arch Phys Med Rehabil. 2003; 84: 563‒568. 23)O’brien SJ, Neves MC, et al.: The anatomy and histology of the inferior glenohumeral ligament complex of the shoulder. Am J Sports Med. 1990; 18(5): 449‒456. 24)Grossman MG, Tibone JE, et al.: A cadaveric model of the throwing shoulders: A possible etiology of superior labrum anterior-to-posterior lesions. J bone Joint Surg.

(8) 108. 理学療法学 第 44 巻第 2 号. Am. 2005; 87(4): 824‒831. 25)Andrews JR, Gidumal RH: Shoulder arthroscopy in the throwing athlete: perspectives and prognosis. Clin Sports Med. 1987; 6(3): 565‒571. 26)Kageyama M, Sugiyama T, et al.: Difference between adolescent and collegiate baseball pitchers in the kinematics and kinetics of the lower limbs and trunk during pitching motion. J Sports Sci Med. 2015; 14(2):. 246‒255. 27)MacWilliams BA, Choi T, et al.: Characteristic groundreaction forces in baseball pitching. Am J Sports Med. 1998; 26(1): 66‒71. 28)Takagi Y, Oi T, et al.: Increased horizontal shoulder abduction is associated with an increase in shoulder joint load in baseball pitching. J Shoulder Elbow Surg. 2014; 23(12): 1757‒1762.. 〈Abstract〉. Relationship between Pitching Mechanics and Distraction, Anterior Force and Superior Force on the Shoulder. Yasuyuki UEDA, PT, MSc, Jun KAMEDA, PT, Takashi TACHIBANA, PT Department of Rehabilitation, Nobuhara Hospital Hiroshi TANAKA, PhD, Hiroaki INUI, MD, PhD, Katsuya NOBUHARA, MD, PhD Institute of Biomechanics, Nobuhara Hospital Purpose: This study examined the throwing factors influencing shoulder distraction, anterior force and superior force on the shoulder. Methods: The throwing motions of 81 baseball pitchers were recorded with high-speed video cameras, and a multiple regression analysis was used. Results: Six parameters accounted for 59% of the variance in shoulder distraction force, and the magnitude was increased by the shoulder horizontal adduction at ball release, trunk rotation at foot plant, shoulder horizontal adduction torque at foot plant, shoulder external rotation torque at maximum shoulder external rotation, shoulder adduction torque at ball release and trunk rotation 2 at ball release. The adjusted multiple R in shoulder anterior force was 0.46. This force was affected. by shoulder horizontal abduction and shoulder horizontal abduction torque at foot plant. Seven parameters explained 55% of the shoulder superior force. This force was related to the shoulder external rotation torque at maximum shoulder external rotation, shoulder abduction torque at ball release, shoulder adduction at foot plant, shoulder internal rotation at foot plant, shoulder adduction torque at maximum shoulder external rotation, shoulder horizontal abduction torque at foot plant and trunk rotation at foot plant. Conclusions: These data provide a scientific basis for reducing distraction, anterior force and superior force on the shoulder. Additionally, rehabilitation programs can focus on the forces that cause throwing-related pain. Key Words: Baseball pitching, Mechanical stress, Multivariate analysis.

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参照

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