IDF第7期第3回「法務・監査」分科会公開資料

(1)

携帯利用実態から

携帯フレンジクのポイントを探る

ＩＤＦ第７期第３回「法務・監査」分科会

携帯フォレンジックのポイントを探る

──ケータイ最新事情と今後の展開──

2010年10月25日

1 携帯電話研究家/武蔵野学院大学准教授

博士（工学）

木暮祐一

木暮祐一プロフィール



1980年代後半より日本の携帯電話業界動向をウォッチし続け、多数

の携帯電話情報誌、コンテンツ情報誌、携帯電話情報サイトなどの

立ち上げや執筆に関わってきました。



2000年、アスキー『携帯24』編集部

編集長



2004年より、携帯電話研究家として、ユーザー視点からのケータイ



2007年、「携帯電話の遠隔医療応用」をテーマに博士（工学）の学

位を取得（徳島大学大学院）。

＜肩書＞

携帯電話研究家／ジャーナリスト／コンサルタント

＜現役職・所属＞

武蔵野学院大学国際コミュニケーション学部

准教授

青山学院大学総合研究所客員研究員

＜略歴＞

1989年、携帯電話業界の動向を追い始める

1992年～、出版社勤務

編集・記者

2000年、アスキー『携帯24』を立ち上げ編集長に

2002年～2004年、（株）ケイ・ラボラトリー

株式会社

広報担

ネ

ジ



2009年、武蔵野学院大学准教授。



近著に『Mobile2.0』（共著・インプレスジャパン）、『電話代、

払いすぎていませんか？』（アスキー）、『モバイルマーケティン

グを活性化する企業携帯サイトの構築』（共著・秀和システム）

など。



1000台を超えるケータイのコレクションも保有しています。

青山学院大学総合研究所客員研究員

徳島大学工学部非常勤講師

熊本大学医学部非常勤講師

青森公立大学経営経済学部非常勤講師

日本遠隔医療学会

理事、モバイル学会

理事

＜得意分野＞

医療分野における携帯電話活用サービスの研究開発

その他、携帯電話の応用サービスの企画・検討

携帯電話およびその関連サービスの利用性検証

携帯電話利用者動向、モバイルビジネス動向

（現・KLab株式会社）の広報担当マネージャー

2003年、戸板女子短期大学講師兼務

2007年、徳島大学大学院工学研究科修了

博士（工学）

2007年、武蔵野学院大学客員教授

2009年、武蔵野学院大学国際コミュニケーション学部准教授

＜連絡先＞

http://www.kogure.biz/

(2)

本日の講演内容

1. ケータイの特性を再確認

・わが国のケータイならではの特徴

・ケータイ機能としての特性

・ケタイ機能としての特性

・利用行動としての特性

2. ケータイ端末内に

どんな情報が集約してくるか？

3. ケータイの最新動向と今後の方向性

© Yuichi KOGURE / Tokyo Kogure Planning, LLC

3 ケタイの最新動向と今後の方向性

・ケータイは社会インフラへ

・海外からのユーザーが流入

・日本のケータイは国際化する

1. ケータイの特性を再確認

4

(3)

わが国のケータイならではの

特徴

5

1G

1979

1987

Car Phone

Handy Phone

ケータイサービスの普及と発展

1991

Mobile Phone

1993

1997

1999

2000

2G Service (Digital)

SMS Service

IP Connection Service

Camera function

2G

1. ケータイの特性を再確認 ・わが国のケータイならではの特徴ケタイ機能としての特性

2000

Camera function

2001

2004

Java-enable phone

3G Service (WCDMA)

Noncontact IC platform

3G

・ケータイ機能としての特性・利用行動としての特性 2. ケータイ端末内にどんな 情報が集約してくるか？ 3. ケータイの最新動向と 今後の方向性・ケータイは社会インフラへ・海外からのユーザーが流入・日本のケータイは国際化する

(4)

ビ

デ

オ

を

撮

る

NTT DoCoMo 2001.11.

写

真

を

撮

る

ケータイの多機能化

携帯電話＝電話

ケータイ≧電話

テ

レ

ビ

を

見

る

Vodafone 2003.12.

リ

モ

コ

ン

す

る

NTT DoCoMo 2000.5.

写

真

を

撮

る

J-PHHONE 2000.11.

ゲ

ー

ム

を

す

る

NTT DoCoMo, J-PHONE 2001.1.

音

楽

を

聴

く

KDDI 2000.11.

ラ

ジ

オ

を

聴

く

KDDI 2003.12.

© Yuichi KOGURE / Tokyo Kogure Planning, LLC

7 W

e

b

を

検

索

す

る

NTT DoCoMo 1999.2.

ナビゲーションする

KDDI 2003.10.

電

子

マ

ネ

ー

す

る

NTT DoCoMo 2002.4.

ケータイ機能としての特性

8

(5)

ケータイは

1人1台、プライベートなもの

• １人１台

、

プライベートなもの。

1人1台

• 通信できる

プライ

トなもの。

個人情報の管理など

の

セキュリティ

もPC

以上に万全！

30cm以内で常

時電源ON

© Yuichi KOGURE / Tokyo Kogure Planning, LLC

9

• 肌身離さず

、

持ち歩かれる

唯一の電子機器！

電源も常時ON

そして常時

インターネット接続

• ケータイはもはや

“持ち歩けるコンピ

ュータ

"

ハードウェア視点での特性

Bluetooth

• 通信できる

ケータイ本来の

無線通信機能

赤外線通信

非接触

IC

（

FeliCa）

無線

LAN

通信を使って情報を送受信することで。無限の活用法が考えられる

(6)

ケータイは属人機である

常に人間と共に移動し、人間に従属しながら必要な情報を提供する

電子機器を「属人機」という

ウェアラブルコンピューティング

ケータイ＝モバイルコンピュータ

常

・日常行動の記録

・情報の補足、再生

ほか

・日常行動の記録

・情報の補足、再生

さらに

© Yuichi KOGURE / Tokyo Kogure Planning, LLC

11 (C)xybernaut 2002

さらに

…

・すぐに通信可能

・カメラ、ラジオ、

・テレビ

…

ケータイは「持ち歩くコンピュータ」として全国民に利用されている

利用行動としての特性

12

(7)

コミュニケーション手段の多様化

音

声

ポケベル

による

メッセー

ジング

メール機能搭載

インタネット

1996

年頃～

通

話

_メール

コミュニケ

ーション

絵文字

装飾メール

なども登場

掲示板等

インターネ

ットサイト上

でのコミュ

ニケーショ

ン

インターネット

接続機能

SNS

ブログ

ネット上の

コミュニケーションも

多様化しはじめる

年頃

1999

年頃～

2004年

頃～

2009年

© Yuichi KOGURE / Tokyo Kogure Planning, LLC

13 ン

プロフ

つぶやき

（Twitter等）

2009年

頃～

それぞれのコミュニケーション手段の違い

を理解し、使い分けている！

人に見られたくない、ケータイ内のデータは？

（複数回答

可）

大学生男女

46より無記名アンケートで調査（実施日：2009年11月27日）

（人）

その他：SDカード等

(8)

見られたくないデータを隠す方法は？

大学生男女

46より無記名アンケートで調査（実施日：2009年11月27日）

（人）

その他：やり方がわからない

見るな！と圧をかける

Fを使う

人に見られたくないデータをいつ消す？

大学生男女

46より無記名アンケートで調査（実施日：2009年11月27日）

1 ケタイの特性を再確認

（人）

その他：ケータイを人に見せる時、貸す時に消す

1. ケータイの特性を再確認 ・わが国のケータイならではの特徴・ケータイ機能としての特性・利用行動としての特性 2. ケータイ端末内にどんな 情報が集約してくるか？ 3. ケータイの最新動向と 今後の方向性・ケータイは社会インフラへ・海外からのユーザーが流入・日本のケータイは国際化する

(9)

もし犯罪を犯す時、何を配慮してケータイを使う？

＜発着信履歴関連＞

• プリペイドを使う

• 非通知でかけて、発信履歴は消す

• 他人のケータイを使う

• 居場所をかく乱させるためにケータイを宅配で遠く

に送る

• 発着信履歴を消して人脈が知られないようにする

＜位置情報関連＞

取引をしたあとは電源を切る

• 取引をしたあとは電源を切る

• 人通りの多いところのほうが場所を特定しにくそう

＜その他＞

• マナーモードを使う

2. ケータイ端末内に

どんな情報が集約してくるか？

18

(10)

ケータイに集約される情報・履歴

端末機の所在

データ通信履歴

アクセス先

URL、日時等

メール相手先履歴

相手アドレス、日時等

FeliCa履歴

Suica、Edy等

端末位置登録の情報

通話先の情報

発着信履歴の情報

アドレス帳

交友関係の把握

メール履歴

送受信の内容

ブックマーク履歴

サイト閲覧先の内容

変換キーワード

予測変換辞書履歴

から推定

端末内データファイル

画像、動画、その他

各種データファイル

閲覧先

容

画面メモ履歴

ID、パスワードの推定



情報通信の世界でのトレンドは「必要な時に、必要な物

ケータイにも「クラウドコンピューティング」の波

を、必要な分だけ」ネット上の巨大な「頭脳」の中から

取り出して使う「クラウド（雲）コンピューティング」

へ



データがネットワーク上に保管されていくようになる



データ保管場所を推定していく知識、経験が求められる



デ

タ保管場所を推定していく知識、経験が求められる

(11)

メール、アドレス帳データがクラウド化する

iPhone用アプリ

f

（上）

_{facebook（上）}

Twitter（右）

SNSの友達一覧は、アドレス

帳

以上

の機能を有している。

しかも

クラウド

なので端末内に

はデータが残らない。

市民のアクセス履歴の取扱は？

・市民のアクセス履歴を収集する、

Google（Android） Amazon Apple

Google（Android）、Amazon、Apple…

・韓国は国民番号で管理されている

・日本は？？

日本は？？

Twitterも本名名乗らない

(12)

紛失時「遠隔オートロック」「データ消去」機能等

これら遠隔ロック・消去

は、

「通信」

を介して実

遠隔オートロック

現在市販されているほとんどの

機種が対応している。

遠隔デタ消去

、

通信」

を介

実

行される

拾得したケータイ端末

を解析する場合は電

遠隔データ消去

法人向けサービスに付帯する

ほか、

iPhoneなどにも備わる

を解析する場合は、電

波の入るエリアでの

「電源投入」

はご法度

赤ロム

未納・盗難端末で遠隔ロックさ

れたもの

iPhoneの探索機能、リモートワイプ機能

・

PCがあれば、自分の端末を探索可能

・端末に遠隔からロックをかけたり、データを消去することも可能

(13)

3. ケータイの最新動向と今後の方向性

25

ケータイは社会インフラへ

(14)

ケータイに情報が集約、クラウドとも連携

（例）医療・診療情報・健康情報の活用の場合

各種生体情報

インターネットへ

保険証

免許証など

診療履歴

病歴、等

受診時にケータイ

から読み出し

27 各種生体情報

ケータイは「自分」と「インターネット」等の

_{ゲートウェイとしての役割を果たす}

ゆりかごから墓場まで「ケータイ」は欠かせなくなる！

ケータイは社会インフラへ！

生涯の情報の記録、生活の全てをケータイで

利活用可能に…

電子母子手帳

社会保障記録

医療関連情報

健康保険証

28 介護保険情報

生涯の撮影画像

・動画データ

こうした個人の

様々なデータとセキュアなクラウド化技術の進展

によって、

ケータイは

一層重要な社会インフラ

としての地位を確立していく

…？

(15)

海外からのユーザーが流入

29 SIMカードとは何か？

端末と回線を分離する仕組み

(16)

世界における

SIMカード

1. ケータイの特性を再確認

・わが国のケータイならではの特徴

ケタイ機能としての特性

31 海外では「テレホンカード」代わりに売られている

契約者情報など不要

そうした

SIMカードが日本で利用できる

日本のケータイは国際化する

32

(17)

今後のケータイ端末ラインアップ構成は？（国内）

33 スマートフォンが増える

グローバル化が進む

海外からのユーザーも増える

世界に視野を向け、情報収集に務める必要がある

1. ケータイの特性を再確認 ・わが国のケータイならではの特徴ケタイ機能としての特性・ケータイ機能としての特性・利用行動としての特性 2. ケータイ端末内にどんな 情報が集約してくるか？ 3. ケータイの最新動向と 今後の方向性・ケータイは社会インフラへ・海外からのユーザーが流入・日本のケータイは国際化する

IDF第7期第3回「法務・監査」分科会公開資料

携帯利用実態から

携帯フ レンジ クのポイントを探る

ＩＤＦ第７期第３回「法務・監査」分科会

携帯フォレンジックのポイントを探る

──ケータイ最新事情と今後の展開──

2010年10月25日

1

携帯電話研究家/武蔵野学院大学准教授

博士（工学）

木 暮 祐 一

木暮祐一プロフィール



1980年代後半より日本の携帯電話業界動向をウォッチし続け、多数

の携帯電話情報誌、コンテンツ情報誌、携帯電話情報サイトなどの

立ち上げや執筆に関わってきました。



2000年、アスキー『携帯24』編集部

編集長



2004年より、携帯電話研究家として、ユーザー視点からのケータイ

関連記事の執筆、著作、番組企画、出演などをこなしています。



2007年、「携帯電話の遠隔医療応用」をテーマに博士（工学）の学

位を取得（徳島大学大学院）。

＜肩書＞

携帯電話研究家／ジャーナリスト／コンサルタント

＜現役職・所属＞

武蔵野学院大学国際コミュニケーション学部

准教授

青山学院大学総合研究所客員研究員

＜略歴＞

1989年、携帯電話業界の動向を追い始める

1992年～、出版社勤務

編集・記者

2000年、アスキー『携帯24』を立ち上げ編集長に

2002年～2004年、（株）ケイ・ラボラトリー

株式会社

広報担

ネ

ジ



2009年、武蔵野学院大学准教授。



近著に『Mobile2.0』（共著・インプレスジャパン）、『電話代、

払いすぎていませんか？』（アスキー）、『モバイルマーケティン

グを活性化する 企業携帯サイトの構築』（共著・秀和システム）

など。



1000台を超えるケータイのコレクションも保有しています。

青山学院大学総合研究所客員研究員

徳島大学工学部非常勤講師

熊本大学医学部非常勤講師

青森公立大学経営経済学部非常勤講師

日本遠隔医療学会

理事、モバイル学会

理事

＜得意分野＞

医療分野における携帯電話活用サービスの研究開発

その他、携帯電話の応用サービスの企画・検討

携帯電話およびその関連サービスの利用性検証

携帯電話利用者動向、モバイルビジネス動向

（現・KLab株式会社）の広報担当マネージャー

2003年、戸板女子短期大学講師兼務

2007年、徳島大学大学院工学研究科修了

博士（工学）

2007年、武蔵野学院大学客員教授

2009年、武蔵野学院大学国際コミュニケーション学部准教授

＜連絡先＞

http://www.kogure.biz/

本日の講演内容

1. ケータイの特性を再確認

・わが国のケータイならではの特徴

・ケータイ機能としての特性

・ケ タイ機能としての特性

・利用行動としての特性

2. ケータイ端末内に

どんな情報が集約してくるか？

3. ケータイの最新動向と今後の方向性

© Yuichi KOGURE / Tokyo Kogure Planning, LLC

携帯フレンジクのポイントを探る

木暮祐一

グを活性化する企業携帯サイトの構築』（共著・秀和システム）

・ケタイ機能としての特性

ケタイの最新動向と今後の方向性