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コンパクトA4両面カラースキャナ「fi-6140Z」,「fi-6240Z」

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Academic year: 2021

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fi-6140Z / fi-6240Z Compact A4 Duplex Color Image Scanner

上田覚児 * Kakuji Ueda 金丸敦史 ** Atsushi Kanamaru 高木洋明 *** Hiroaki Takagi 濱屋千恵子 **** Chieko Hamaya 岩上 修 ***** Osamu Iwagami * イメージビジネスグループ イメージプロダクト事業部 第二技術部 ** イメージビジネスグループ イメージプロダクト事業部 第一技術部 *** イメージビジネスグループ イメージプロダクト事業部 ソフトウェア開発部 **** PFU ソフトウェア株式会社 ECM ソフトウェア統括部 第三開発部 ***** ソリューション&ソフトウェアグループ アプライアンスソフトウェア事業部 マネジメントソフトウェア開発部 PFU は分散入力用途に全世界でシリーズ累計 150 万台以上を販売するコンパクト A4 カラースキャナのベス トセラーモデル「fi-6140」,「fi-6240」の後継製品「fi-6140Z」,「fi-6240Z」を開発した. 従来製品の読取り性能の向上と読取った画像を効率的に処理する機能に加えて集中管理機能を新たに搭載し,導 入・運用にかかる負担・コストを大きく削減する.

PFU has developed the fi-6140Z and the fi-6240Z as successors to our bestseller fi-6140 and fi-6240 compact A4 color image scanners for distributed scanning, which have reached over a million and a half in sales world wide. As well as improving the scanning performance of our current products and providing a function that processes scanned images more effectively, the centralized management function is now installed, drastically reducing the workload and cost of scanner installation and operation.

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まえがき

スキャナを取り巻く市場環境は,BCP(Business Continuity Planの略.事業継続計画の意味)観点から, 紙文書を電子化して保管することの重要性が再評価され て,その需要は高まってきている. 特に,金融分野では電子化が進んでいた申込用紙や伝 票などに加えて,ワークフロー業務で使われる書類の処 理,管理で紙文書の電子化も進んでいる.また,医療分 野においては,電子カルテの普及から,紙の診療録(同 意書・検査記録・栄養指導)や保険証などの電子化が進 んでいる. そして,世界的に多様なタブレット端末の普及に よって,紙文書を電子化して閲覧するために,紙文書を PDF 形式などへの電子化するツールとして,スキャナ の利用が増加している. このような背景をもとに,スキャナの市場規模は年々 大きくなってきており,特にコンパクト両面カラース キャナにおいては年20%の高い成長率で推移している.

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開発の背景と狙い

PFU の業務用スキャナ fi シリーズ参1)(以降,fi ス キャナ)はこれまで,他社に先駆けて両面同時読取りや 分散入力用途のコンパクトスキャナなど,業務用スキャ ナをより広く利用してもらうための革新的な製品を市場 に投入してきた.特に,分散入力用途スキャナでは,全 世界でトップシェア注1)を獲得している. 分散入力用途スキャナに対して,顧客から寄せられる 要望を元に更にスキャナを効果的で効率的に利用しても らうために,機能強化有効なポイントとして 3 点を抽 注1) 出典:ドキュメントスキャナを対象とする. 欧州は InfoSource 社による集計(2010 年実績)に基づき, 西欧地区(トルコとギリシャを含む)におけるシェアを PFUL にて推計.日本・北米は InfoTrends 社による集計(2010 年 実績).

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出した.(1)カラー画像の読取り性能を向上して,読 取り作業の効率化を図ること,(2)スキャナからの読 取り画像を利用する業務の効率化を図ること,そして (3)スキャナ導入後の運用管理を効率化すること. これらポイントを実現するために,次の狙いを持って 分散入力用途スキャナに求められる高性能化と高機能化 で効率的な業務を実現する fi-6140Z と fi-6240Z を 開発した(図 - 1参照). (1) カラー画像の読取り性能を向上して,読取り作業 の効率化 1) カラー 200dpi 読取り性能の向上 (40 枚/分 ⇒ 60 枚/分) 2) 読取り可能な原稿の拡大 (2) スキャナからの読取り画像を利用する業務の効率 化 1) 「ワンプッシュスキャニング」による操作性向上 2) 自動仕分け関連機能を強化 (3) スキャナ導入後の運用管理の効率化 スキャナの導入,運用を一括管理する「集中管理機能」 を搭載

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本製品の概要と特長

3.1 概要 従来製品比最大 1.5 倍となる毎分 60 枚/ 120 面(カ ラー A4 200dpi)の高速読取りを実現した. 表 - 1に本製品の主な仕様を示す. 3.2 特長と開発ポイント 本製品は,2 章に示した狙いを基に開発した. 3.2.1 読み取り性能向上と読み取り作業全体の効 率向上 高速ネットワークの普及とパソコンの性能向上に伴 い,これまで以上に紙文書の再現性が高いカラー画像を 利用される顧客が増えてきている.このため,従来機か らカラー画像読取りの最高速度を向上させた.このとき, 読取り速度を上げることによって,紙送り機構部の振動 強度が高くなって,これまで影響がなかった読取り画像 に影響を与えて画質が低下することが課題となった.課 題への対応には,画質に影響を与える周波数の振動を低 減する必要があり,表 - 2に示す 3 通りの解決方法を検 討した.その結果,従来機以上の画像品質で読取り速度 を上げることが可能な対応は,紙送り機構部の振動周波 数をずらすことが最善と考えた. そして,図 - 2のように従来製品の機構部の振動周波 数と本製品の読取り速度をずらすことで,画質を低下す ることなく,読取り速度の改善を実現した. 次に,読取り可能な原稿を拡大して,読取り作業の効 率化を図った. 様々なサイズの原稿を一度に読取ることができる「混 載読取り」の実現によって,効率的な読取りを可能にし た.「混載読取り」機能では,様々なサイズの紙文書だ けでなく,ID カード等に用いられるプラスチックカー ドも読取ることを実現した. そして,A4 より大きなサイズの原稿を読取るための 「A3 キャリアシート(最大 A3 片面サイズ)」の読取り でも連続給紙を可能にして(図 - 3参照),より幅広い 原稿を同時に読み取ることができ読取り作業時間を短縮 できる. また,読取り後の作業の効率化を狙って,読み取り後 に原稿を揃えたり,束ねたりする作業を減らす取り組み も行った. ◆図 - 1 fi-6140Z, fi-6240Z 外観図◆ (Fig.1-fi-6140Z and fi-6240Z external views)

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◆表 - 1 コンパクト A4 両面カラースキャナ 「fi-6140Z」,「fi-6240Z」 の仕様◆ 型名 fi-6140Z fi-6240Z 読取方式 自動給紙方式(ADF) 自動給紙方式(ADF)+ フラットベッド 読取モード 片面/両面,カラー/グレースケール/モノクロ 2 値(バイナリ) イメージセンサー カラー CCD × 2(表面,裏面) カラー CCD × 3(表面,裏面,フラットベッド) 光学系/光源 縮小光学系/白色冷陰極蛍光放電管 読取範囲 ADF 最大:A4 縦(210mm × 297mm),リーガル(8.5 インチ× 14 インチ) 最小:A8 縦/横(52mm × 74mm) フラットベッド - 最大:216mm × 297mm,レター(8.5 インチ × 11 インチ) 原稿の厚さ (ADF 使用時) 41 ~ 210g/m2,A8 サイズは 127 ~ 210g/m2  カード搬送可(ISO7810 準拠,エンボスカード搬送可),縦/横送り可,  連送可(連送枚数 3 枚まで,ただしエンボスカードの連送は不可)  厚み:1.4mm 以下(200dpi モノクロ読み取り(60ppm)の場合,横送りでは,厚さ 1.25mm 以下) 読取速度 (A4 縦) カラー 片面:60 枚/分(200dpi),両面:120 面/分(200dpi)(JPEG 圧縮時) 片面:40 枚/分(300dpi),両面:80 面/分(300dpi)(JPEG 圧縮時) グレースケール /モノクロ 2 値

片面:60 枚/分(200dpi),両面:120 面/分(200dpi)(グレースケールは JPEG 圧縮時) 片面:40 枚/分(300dpi),両面:80 面/分(300dpi)(グレースケールは JPEG 圧縮時)

原稿搭載容量 50 枚(A4:80g/m2)(継ぎ足し可) 原稿背景色 白または黒(コマンド切替可) ADF:白または黒(コマンド切替可) フラットベッド:白(オプションの黒色原稿押さえ パッド使用により黒色変更可) 光学解像度 600dpi 出力解像度 50 ~ 600dpi(1dpi 毎指定可能),1,200dpi

多値レベル カラー:24bit / 8bit / 4bit,グレースケール:8bit / 4bit,モノクロ 2 値:1bit

AD 変換 1,024 階調(10bit)

インターフェース Ultra SCSI および USB2.0 / USB1.1(選択可能)

コネクター形状 SCSI:シールド型 50 ピン(ピンタイプ)ハーフピッチ(ターミネータ内蔵),USB:B タイプ 出力モード(中間調) ディザ/誤差拡散 電圧・電圧範囲 AC100V ± 10% 消費電力 42W 以下(スリープモード時:5.7W 以下) 50W 以下(スリープモード時:5.7W 以下) 動作環境 温度:5 ~ 35℃,湿度:20 ~ 80% 外形寸法 301mm(幅)× 160mm(奥行)× 158mm(高さ) 301mm(幅)× 567mm(奥行)× 229mm(高さ) 質量 4.2kg 8.8kg 環境対応 グリーン購入法※1,国際エネルギースタープログラム,RoHS 指令対応 その他 マルチフィード検出 可(超音波方式マルチフィードセンサーによる) 長尺読取 可(3,048mm まで) オプション 裏面インプリンタ(fi-614PR) 画像処理ソフトウェアオプション(FI-SIPC2) 黒色原稿押さえパッド(fi-624BK) 画像処理ソフトウェアオプション(FI-SIPC2) ※1 グリーン購入法(国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律,2001 年 4 月施行)に基づく調達の基本方針(判断の基準)に適合. この作業の省力化を実現するため,読み取り後ばら ばらになりがちな小さな原稿をそろえて積み上げる「ス タッカーエクステンション」を搭載した.図 - 4に fi-6140Z の原稿排出部の排出された原稿の様子を示す. 用紙エッジがよく揃っていることが分かる. 3.2.2 画像の処理の効率向上 fi スキャナに標準添付される画像読取り用ソフトウェ ア「ScandAll PRO」は,fi スキャナの性能を最大限に

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「ScandAll PRO」 を,fi-6140Z / fi-6240Z に 同梱するにあたり,これまで以上に業務利用でも簡単に fi-6140Z / fi-6240Z で紙文書の電子化ができること を目指し,次の機能を開発した. 以降に各機能の特長と開発の取り組みを説明する. 1) ScanSnap参2)のように「ワンプッシュ」で読 取りを行う「ScanSnap mode 機能」 2) 読取り画像の自動仕分け処理機能を強化した 「Premium 機能」 3) 読取り設定の運用・管理を省力化する「移出入機 能」 (1) ScanSnap mode 機能 ScandAll PRO は様々な業務に幅広く使えるよう に,伝票や帳票などを高い精度で読取るための読取り設 定を細かくできるようにしている. しかし,電子化する紙文書が,伝票や帳票以外の一般 文書にも広がってきていることから,今回,ScandAll PRO を使って簡便ですぐに読取る機能を開発した. 個人向けスキャナとして,好評な ScanSnap シリー ズの「ワンプッシュスキャン」機能を 6140Z / fi-6240Z に向けた「ScanSnap mode 機能(ScandAll PRO ScanSnap mode Add-in)」として開発した. この機能により,新たな層のユーザーに fi スキャナを利 用していただくことが可能になる. 1) 設定作業無しで即読み取り 「ScanSnap mode 機能」では読み取り原稿のサ イズやカラー/モノクロなどの読取り設定が不要で, 原稿に合せて最適な読み取りができる(図 - 5参照). 「用紙サイズ自動検出」,「カラー/モノクロ自動判別」 ◆表 - 2 速度向上による問題点の対応と変更内容◆ 対応案 変更内容 採用可否 光 学 ユ ニ ッ ト 部 の 固 有 振 動 周 波 数 の 変更 光学ユニットの新規 設計・開発 × 読 取 り 画 像 品 質 に対する影響有 用 紙 搬 送 モ ー タ の 振動強度の低減 速 度 を 低 下 の た め モータを変更 × 速度低下 機 構 部 の 振 動 周 波 数をずらす 振動要因の調査と改 善 ○ 振 動 周 波 数 発 生 要 因 の 特 定 に よ り改善可能 ◆図 - 2 機構部の振動周波数シフトによる画像品質維持◆ (Fig.2- Image quality maintenance by vibrational frequency shift on the mechanical part) 本製品の振動強度 従来製品の振動強度 機構部の振動周波数をずらす  従来製品と同様の品質を維持 読取り速度と振動強度が重なる  画像の品質悪化 振動周波数 機 構 部 の 振 動 強 度 従来製品の 読取り速度 本製品の 読取り速度 ◆図 - 3 A3 キャリアシートによる読み取り◆ (Fig.3-Scanning documents using Carrier Sheets) ○○ カタログ ○○○○カタログ 請求書 見積書 見積書 A3キャリアシートを活用 PDF 写真 連続スキャン可能 不定形用紙・薄紙 不定形用紙 ・薄紙 写真 その他書類 ※A3 キャリアシートの最大読み取り枚数は 3 枚まで. 不定形用紙・薄紙・写真, 原稿破損の可能性のある 用紙. A3見開きまでの用紙. 一つの案件に関係 した様々な種類・ サイズの原稿 A3見開き A3見開き ◆図 - 4 小型原稿の排出された様子例◆ (Fig.4-Example of small ejected documents) 引き出し,しかもより幅広い業務用途に活用していただ いている. fi-6140Z

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や「A3 キャリアシート読込み」の機能が設定されて いるため,初期設定でどんな原稿でも簡単に PDF 形 式のデータが作成できる. また,どの fi スキャナで読み取っても最適なイメー ジが出力できるように画質を調整しているため,ユー ザーの画質調整も不要である. そして,直感的で分かりやすい操作画面として, ScanSnap のクイックメニュー(図 - 6)を用いた. 2) fi スキャナでの読取り性能を実現 ScanSnap mode 機能では初期設定状態で様々な 機能によって,画像に対して,様々な処理を行ってい る.このとき,ScanSnap シリーズの高速機(S1500 シリーズ:20 枚/分)に比べて,3 倍の性能で読取 るため,読み取り性能の低下が課題になる.そこで, 読取り画像に対する全ての処理フローの分析から,デ バイスドライバを含めた処理の最適化を行った.更に, 読取り性能の低下に繋がる要因として,スキャナから の画像データ転送についても,デバイスドライバの負 荷の低減を行い,読取り性能を向上させた. (2) Premium 機能 ScandAll PRO では,様々な業務システムとの接続 性を高めるため,多くの連携手段を実装している.今回, その連携機能を Premium 機能として強化した. 1) バーコード仕分けの強化 読取りの際,原稿などに印刷されたバーコードの情 報も読取って,ファイル名やフォルダ名にその内容を 付加し,振り分け,保存する,仕分け処理を実装して いる.これまでは,1 次元バーコードだけに対応して いたが,情報量が 10 倍以上の 2 次元バーコードに ◆図 - 5  ScandAll PRO ScanSnap mode(ScanSnap mode Add-in)の初期設定画面◆ (Fig.5- Initial setting screen for the ScandAll PRO ScanSnap mode(ScanSnap mode Add-in)) ◆図 - 6 クイックメニュー画面◆ (Fig.6-Quick Menu screen) ◆図 - 7 2 次元バーコードによる仕分け機能◆ (Fig.7- Sorting function using Two-dimensional codes) も対応した.その結果,日本語での情報をもとに処理 することが可能になり,利用業務の幅を広げることが 可能になった.対応する 2 次元バーコードは,広く 使われて一般的な「PDF417」と「QR コード」で ある(概略図は図 - 7に示す). 2) インデックスファイルの強化 ScandAll PRO には,原稿を読取った際に,その 読取り結果に関する情報をインデックスファイルとし て出力する機能がある.インデックスファイルには, 読取った画像のファイル名やバーコード認識結果など の情報が格納される.そして,業務システムで利用し やすいように,テキスト形式や XML 形式などをユー ザーで選択できるようにした.これにより,読取り画 像をサーバに登録する際の,読取り情報のプロファイ ルが簡単に作成できるようになる. PDF417 見積書 御見積書 株式会社ABC紹介 御中 2011年8月20日 No.0001御見積書 株式会社ABC紹介 御中 2011年8月20日 No.0001御見積書 ABC 商会 御中 2011年8月20日 No.0001 QRコード 2次元コードで 自動仕分け 0002_ あいうえ社 _20110824 0003_CDF.Co _20110831 0001_ABC 商会 _20110820 PDF PDF PDF ・見積番号 ・顧客名 ・日付

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今回,インデックスファイルの情報を 5 項目から 28 項目に大幅に増やし,また,情報の出力順などが 設定できるようにした.これによって,インデックス ファイルを使ったほかの業務システムやアプリケー ションとの連携機能のバリエーションが広がった. (3) 移出入機能 多数の fi スキャナを導入する際に,読取りの設定を行 うことで展開作業に多くの時間を費やすことがある. ScandAll PRO は,そのようなユーザーの導入作業 を支援するため,設定の移出や移入機能を新規に開発し た.この機能を使うと,設定作業は 1 台のパソコンで 実施し,その設定内容をプロファイルとして移出し,ほ かのパソコンで移入することにより展開作業が完了す る.これにより,同一設定の展開作業時間が短縮され, 設定ミスを防ぐこともできる.また,プロファイルを移 出する際には,移出するプロファイルを選択することが 可能である. プロファイル選択操作画面例は図 - 8に示す. 3.2.3 管理コスト削減 分散入力用スキャナでは,多くの利用者が大量のス キャナを利用することから,スキャナを安定に稼働する ために,メンテナンスや各機器の状態監視をはじめとす る運用管理が重要となっている.そして,この運用管理 作業を改善するため,簡単でしかも効率的に大量のス キャナを管理するソリューションの提供が必要になる. そこで,運用管理の負担減と,きめ細かな管理の両立 を目指したスキャナ管理システムとしてスキャナ集中管 理機能を fi シリーズ向けに開発した. これまでのパソコンやネットワーク機器を管理対象と したソフトウェアで使用されている標準規格化された通 信手順(SNMP 等のプロトコル)では,情報が限定的 でスキャナの管理には情報が不足の上,USB で接続さ れた機器(fi スキャナは,USB 接続された機器)を管 理できないという問題があった. そこで,ネットワーク管理とスキャナの双方を開発し ている技術を活用し,USB 接続を介してスキャナの情 報を収集し,管理するための新たな仕組みとして,エー ジェントソフトウェアをパソコン上で動作させる方式で 管理機能を実現した. これによって,効果的な運用管理を効率的に行える機 能が提供できた(表 - 3参照). (1) スキャナ集中管理システムの基本構成 スキャナ集中管理システムは,図 - 9に示すように, 大きく集中管理サーバ,集中管理コンソール,エージェ ントソフトウェアから構成される. システム管理者は,登録されたスキャナを集中管理コ ンソール画面で一覧表示し,消耗品をはじめとする詳細 情報を参照したり,エラーの発生状態をチェックしたり, ソフトウェアアップデートなどの管理機能を実行する. (2) 運用形態のバリエーション スキャナ集中管理システムは,ユーザーの望む管理レ ベルや規模に応じた運用に柔軟に集中管理環境の構築が 可能である(表 - 4参照).システム管理者への通知は E-Mail・集中管理サーバ・統合管理システムから選択 可能である. ◆図 - 8 プロファイル選択画面◆ (Fig.8-Profile selection screen) ◆表 - 3 fi シリーズサポート機能の特長的な管理機能◆ 機能名 機能詳細 スキャナ状態監視 スキャナの電源状態,エラー発生状態をリ アルタイムに一覧画面で確認できる ソ フ ト ウ ェ ア の 一 括アップデート スキャン機能に関連するソフトウェアを集 中管理サーバに登録することによって,一 括アップデートし管理する.それぞれの機 器や PC で個別に作業する負担を削減する 設定情報の配布 簡単な操作でスキャナ設定情報を複数の PC や fi スキャナに配布し一律設定する エラー通知 消耗品警告 エラー発生情報,消耗品警告の状態など緊 急性の高い情報を集中管理コンソール/ E-mail / TRAP 連携を使用して管理者に 通知する ERG※1連携 イベントログ収集 イベントログを収集・確認したり,エラー の対処方法を簡単な操作で ERG から確認 できるなど,お客様の問題解決を支援する ※1 Error Recovery Guide は,スキャナに問題が発生した場合 に解決に役立つ情報を提供するソフトウェアである.

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効果的で効率的な運用管理を実現する機能は以下の通 りである. 1) スキャナ状態監視 それぞれの fi スキャナで発生する状態(スキャナの 電源状態,エラー発生状態,消耗品警告状態)をアイ コンで確認・監視可能な機能. 2) ソフトウェアアップデート 画像読取りに関連するソフトウェア(ScandAll 集中管理サーバ システム管理者の パソコン スキャナ情報参照 アップデートの登録 … 集中管理コンソール エージェント ソフトウェア エージェント ソフトウェア エージェント ソフトウェア エージェント ソフトウェア 部署 2 部署 1 エラー通知/消耗品警告 エラー通知/消耗品警告/ソフトウェアアップデート ◆図 - 9 集中管理システムの基本構成◆ (Fig.9- Basic configuration of a centralized management system) ◆表 - 4 集中管理システムの運用バリエーション◆ 管理の規模 小規模 中規模 大規模 導入する管理 手段 E-mail 集中管理 サーバ 統合管理 システム (SNMP Trap 連携を使用) スキャナ状態 監視 × 可能 可能※1 ソフトウェア アップデート × 可能 可能※2 設定情報の配 布 × 可能 可能※2 エラー通知 消耗品警告 可能 可能 可能 ERG 連携 イベントログ 収集 × 可能 可能※1 ※1  集中管理サーバシステムと統合管理システムを併用すること で可能 ※2  統合管理システムの機能としてサポートされる場合に可能 Pro, ドライバソフトウェア , ファームウェア)を集 中管理コンソールから一括でインストール・アップ デートする機能.これは,エージェントソフトウェア から通知される,スキャナの機器情報(モデル名や ファームウェアバージョンなど)やソフトウェアバー ジョンの情報からアップデートの適用可否を判断す る.これにより,メンテナンス作業の大幅な負担軽減 とともに,誤操作によるミスを減らすことも可能にな る. また,エージェントソフトウェアを Windows®注2) OS のサービスプログラムとして実装することで,サ イレントインストール注3)が可能になり,オペレーター による各種アップデートができる機能を実現した. 3) 設定情報の配布 前述の読取り設定(プロファイル)を何台ものスキャ ナに対して,一括して配布する機能であり,業務内容 に応じて設定値を一律にそろえたい場合や切り替える 際に効果を発揮する. 4) エラー通知,消耗品警告通知 スキャナで発生したエラー情報を即座に通知し,迅 速な対応を支援する. 集中管理コンソールでは,イベントログ一覧として エラー発生情報を参照できるほか,エラーコードに応 じた対処方法画面にジャンプすることができる.

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むすび

以上のように,本製品は顧客の要望に応えるために 様々な改善を積み重ね,分散入力用途スキャナに求めら れる高性能と高機能を実現している. 今後も顧客要求や市場動向を的確に捉えるとともに, 利用現場での検証も同時に行っていくことで顧客視点で のフィードバックを実施し,顧客に喜ばれる魅力ある製 品の開発を実施し,fi シリーズを進化させていきたい. 参考文献 参1) 業務用スキャナ fi シリーズ紹介ホームページ http://imagescanner.fujitsu.com/jp/ 参2) イメージスキャナ ScanSnap 紹介ホームページ http://scansnap.fujitsu.com/jp/

注2) Windows は,米国 Microsoft Corporation の,米国,日本 およびその他の国における登録商標または商標である. 注3) サイレントインストールとは,ユーザーからの入力や応答を

参照

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