2010 年 1 月から教員養成センター HP を起ち上げた。 トップにセンター教員スタッフによるリレー巻頭エッセイを毎月綴ることと した。 また、 新聞などの教育問題記事の要旨紹介の 「教育ニュース」、 BBC の時事配信を活用した 「時事英語教材紹介」、 教 育関係の 「書籍紹介」、 「Newsletter」、 勉強会の紹介や簡易報告をまとめた 「講習案内」、 「教員免許有情講習案内」 を小見 出しに教育情報の提供を図っている。 2011 年2月〜 2012 年1月のアクセス件数の推移は上記のとおりである。 学校現場の教員 にとってチェックしたい項目は、 教員免許状更新講習、 講習案内、 書籍紹介など直接役立つ情報である。 今後もこの分野の充 実を図りたい。 2. 英語教育巻頭リレー ・ エッセイ 2011 年2月 ―大阪女学院大学 「教職課程」 産声をあげてから 1 歳に― 中井弘一 赤ちゃんが生まれて最初に発する泣き声を産声と言う。 医学的な説明によると、 赤ちゃんが 初めて自分の肺で呼吸をする瞬間、 それが産声で、自らが呼吸をして生きていくための準備が 整った瞬間であるとのこと、新しい環境に適応することができた証である。 昨年 1 月 25 日文部科学省の認可を受け、 本学 4 年制大学の教職課程が産声をあげて 1 年が経 った。 開設に当たっては、 OJC 教職のミッションを確立するため、 本学の教職課程のビジョン について他学に見られない方略的な実践活動を入念に設計 した。 学校現場の先生が日々向きあ っている課題の一助となるよう役立つ情報の提供や講習活動を行い、本学の教職課程の「信 頼」 を築くことをその一番の理念とした。 6A49 - 教職への自覚を促す教育内容 現代の教養科目「教育と人間」を 1 年次に受講 ・これから教員に必要な資質能力を育成する内容 「英語科教育法Ⅰ」「英語科教育法Ⅱ」による教 授法理論の修得と実践でのあり方の習得 ・授業力を高めるための具体的な取組を扱う実 践演習 " = C?>=PKGVWLHT FOS>A@BDEA" ① 豊かな人間性と社会性を育む教育理念をもとに厳しく鍛えられた英語力を有する本学の学生の中から、未来を担う生徒の 教育に貢献する人材を送り出す。 ② 教職課程(教育実習を含む)の学習を通して教育問題や教員の仕事の難しさを知り、生徒及び人間の根源的な理解を深め るばかりでなく、自己理解と自己変革の場とする。 ③ 教職に就かなかったとしても、聡明な親として、地域の教育を支える住民の一人として、学校教育の良き理解者となり、 日本の未来をつくる教育を支え充実させる基盤となるよう養成する。 ,!K49"J 6B!. @ 0+-H ,*K;)2>6B3(=;A6'%&:$-H " ;)%$" JXIT<" 教職サークル活動を通じて、授業で活用できる教 材の収集作成や教育専門書リスト管理を行い、教職 課程における授業の支援を行う。 「OJC 教職キャリアファイル」というポートフォ リオを用いて、担当者による面談活動を行う。 学外研究会への参加と報告会の実施 「教え方研究会」などの勉強会を実施し、幅広い 視野を育成する。 ;\[Y !MVNXZ]C<" " ・英語教育巻頭エッセイ (毎月更新) ・教育ニュース発信 (随時更新) ・英語教育参考書籍紹介 (随時更新) ・授業の玉手箱・実践指導例紹介 (毎月更新) ・自作リスニング・リーディング教材 ; W C<" 「授業デザイン・スキルアップ演習」 夏季集中講座として、現職教員向けの講座を開講 する。本学教職課程履修生も受講させ、協同の学び の場を創る。 「教員免許状更新講習」と合併して実施する。 教員養成センター担当以外の本学教員や外部教員 にも講師を依頼していく。 6'5<EI/? " ・ 2 年秋学期より、一般教養対策としての国語・数 学などの講習を始める。 ・ 2年修了時に教職課程履修要件として学内での資 格審査試験を実施する。 ・ 3 年次より教職科目対策 ・ 面接指導を行う ・ 教員採用試験対策公開模試の受験 確かな指導力に裏打ちされた教育を行うこと 教職課程設置理念・趣旨を守ること 誠意ある指導と対応を行うこと 授業力向上のための研究開発を発信すること OJC オリジナルで創意工夫のある活動を行うこと ニーズに応じた迅速な対応と確信のある不動の対応 GI:$ 「小学校及び中学校の普通免許状授与に係る教 育職員免許法の特例等に関する法律」として定め ら介護体験活動(7日間)を実施する #1-7 ・ 毎月第二土曜日に「教え方研究会」を開催予定し、 現職教員や本学教職課程履修生で、効果的な指導 法について発表や討論・輪読会を行う。 ・ 発表事例は整理してまとめ、実践報告集に掲載す る。 CF" - 「国際・英語」学部としての英語力の育成" Grammar, Phonetics, Topic Reading, Theme Studies, Study of Current World Event 等" TOEFL550 点、TOEIC730 点以上の英語力と 教授力の育成" ; !MVNX(-962-77-5 <" 現場教員の声を掲載した特集記事を編集するこ とにより、教員の関心を高めると同時に教員の やる気を高める。現場に役立つ記事の発信によ り、本学の真摯で情熱ある教職への取り組みを 評価してもらう。 本学開催の研修・講座などの紹介を行い、本学 の取り組みの理解を得る 年4回(4/7/10/1 月)発行 ;'& BDE#" OJC 教員養成センター掲載の教育関係ニュー スや教材紹介、勉強会での実践事例などを配信す る。 現場の教員の教科指導法や教育課題の声を聞き 取る。 ; C<" 勉強会や投稿原稿の報告集(50 ページ)を毎年ま とめ、現場へ配付する 現職教員の日々の授業を取り上げ、共有しやす い内容とする。実際に役に立つ報告編集を心が ける。 ,8:$ ・ 初等中等教育(幼稚園、小学校、中学校、特別 支援学校、高等学校)の現場に赴き、学習支援、 野外活動支援、文化活動支援、部活動支援などを 課外無償ボランティアとしてD ;)%$*(<" )%$ ROQXUXI" )6+1+"%4.+1803"$422-.-"*-+,/-56:"(-79451" 現職の学校教員との協同研究開発を通して、授業 力の向上をめざした教材研究資料、授業案、教材 作成、役立つサイト情報収集活動を行う。 教材開発や指導法の研究に努め、学校現場に提供 する。 現職教員とのコミュニケーシ ョンを大切にし、現場目線に 立った教材開発、授業研究・ 指導法研究を行う! 「信 頼 性」 教職課程設置理念 財政的・人的に経営規模の大きい大学と比べて、定員がわずか150人( 4学年)の小規模である本学が、大規模・中規模校と並んで教職課程を設置するには教員養成に対する強い意志と高い志が必要である。教員養成においては、 小規模校のきめ細かな教育―少人数展開授業、教職サークル活動、卒業後や教員になってからの英語教科指導法や教材開発の相談活動等―を実施することで、教職志望者一人ひとりに教職の責任の重さをしっかり認識させると同時に学 習指導のための実践的なスキルの着実な習得を図り、小規模校ならではの教員養成課程の一モデルを築きあげる。 教員の基本的資質としての コミュニケーション能力を育 成する。 実践的な指導力を身に付け させる。
2010 年度、 その方針の実践として様々ことを試みてきた。 教員養成センター Newsletter 創刊号〜第 4 号まで発行。 開設記 念研修や教員免許状更新講習の実施。 学校現場の先生を交えた学 校現場の視点に立った内容の勉強会を 7 回開催。 学生も アクセスできる本学教員養成センター の HP(http://www.wilmina.ac.jp/ojc/edu/ttc) による英語教育情報提供の充実。 担当教員 による 教職課程履修学生向け週 1 回〜 2 回の教職サークル実施等行ってきた。 さて、 今の日本、 「内向き志向」 「ことばの力の低下」 「もの豊かさと心の貧困」 「収入格 差と教育格差」 「学級崩壊」 「放任家 庭教育」など、様々な教育課題が山積している。自信を 喪失し明確な将来の夢や目標を描けない若者が次第に増えている。また、 規則を守る意識が薄れ、 学ぶ意欲も低下しているように思われる。 この 「崖ぷっちの日本」 を何とかしなければな らない。 子ど も一人一人の自己実現、 夢と幸福の追求には、 親子のふれあい、 友達との遊び、 地域の人々との交流が必要である。 そしてそ の根本として教育の力が欠かせない。 満一歳になった教員養成センターは、 赤ちゃんのこの世に生まれた純粋な微笑みを忘れずに、 こうした現代社会の諸相を踏ま え、 学校現場の先生が求める英語指導のあり方を基底に、 一層 「信頼」 される教育活動を展開し、 活力ある教員を生み出すた めにさらに努力を重ねていきた い。 3月 ―ヨーロッパの言語事情― 東條加寿子 インテル ・ ミラン MF のスナイデルが途中出場した長友の肩を抱きながらしきりに戦術を伝えている。 わかった、 わかったとうな ずく長友。 緊迫したサッカープレミアリーグ試合 中の一コマである。 インテルは、 2010 年のチャンピオンズリーグの覇者、 セリエ A の名門クラブ。 スナイデルは先のワールドカップで 5 得点をあげオランダを準決勝に導いたスーパースター。 長友は日本が優 勝したアジアカップでの活躍が世界中の注目を集め、 1 月末にインテルへの電撃移籍を果たしたばかりである。 サッカーファンの私は、 この場面を見ながらふと思った。 二人は何語で話しているのだろ うかと。 それぞれの母国語はオランダ 語と日本語。 インテルはイタリアのチーム。 ちなみ に長友は移籍会見で見事なイタリア語を披露して喝采を受けている。 オランダ では英語が第二言語のように使われているからスナイデルは英語もできるはず。 瞬時に脳裏を様々な可能性が横切り、 二人のや り取りは恐らく英語かイタリア語、 という一応の結論に達して、 私は試合観戦に戻った。 このところ、 ヨーロッパの大学の国際化事情やヨーロッパの言語事情について小論をまとめる機会が続いた。 ヨーロッパでは高 等教育の国際化の取り組みが盛んで、 欧州域内で流 動性を高め人的交流を活性化するための政策が、 エラスムス計画やボロー ニャ計画といった形で、 1980 年代後半以来、 積極的に推進されている。 欧州域内のどの国で高等教育を受 けても一律の基準 で認定できるよう、 教育内容の質保証や認証評価への取り組みが行われている。 その結果、 これまでに延べ約 190 万人が欧州 域内の教育機関間で行き来している。 一方、 日本で英語教育に携わる私たちにとってより興味深いのは、 欧州評議会が 2001 年に発表した 『外国語の学習、 教授、 評価のためのヨーロッパ共通参照枠』、 いわゆる CEFR(Common European Framework of References for Languages: Learning, Teaching, Assessment) である。 これは、 ある言語を使って 「何が」 「どの程度うまく」 でき るかを示した Can-do statement に即して、 学習者の言語力を測る共通の基準枠を定めようとするもので、 世界中の言語教育に 大きな影響を与えている。 この共通参照枠の背景としては、 加盟国がそれぞ れに異なる言語をもつ域内で、 教育の機会を求め、 あるいは仕事の機会を求め、 学生や労働者が自在に移動する社会環境がある。 そこでは、 個人がそれぞれの環境下で必要な 言語 を必要な程度使うことができるかどうかが問題となるのであり、 これがいわゆる複言語主義の観点である。 ヨーロッパのサッカー事情は、 まさにヨーロッパの人の移動と言語事情の縮図である。 世界中からトップクラスのサッカー技術を 備えた選手が集まり、より強いチームへと縦横 無尽に移動する。 選手はそのチームで使われている言語が何であれそれを習得し、 サッカーという “仕事” を遂行しなければならない。 自分が仕事をするために不可欠というニー ズが、 結果として見事な言語習 得を促進していく。 ヨーロッパの言語事情と日本のそれとは大きく隔たるので、 ヨーロッパにそのまま倣うことはできないが、 言語学習における “個” の視点には大きな示唆があるのではなかろう か。 学習者個人のニーズに資する英語教育であれば望ましい。 日本の英語教育に は、 学習者の発達段階の分析、 学習者のニーズ分析などがもっと反映されるべきかもしれない。 ピッチを駆け巡る世界中の選手 の動きを追いながら、 そんなことを考えた。
4月 ―間違いを恐れない覚悟― 夫 明美 はじめに、 3 月 11 日に発生した東日本大震災においてお亡くなりになられた方々に 謹んでお悔やみを申し上げます。 また、 被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。 3 月は多くの卒業生を送り出す季節です。 3 年前または昨年新入生として本学に入学してきた四年制大学 ・ 短大の学生が、 それぞれの学びを終え、 巣立っていきました。 厳 しい不況が続く中、 根気強い就職活動を経て社会人となる学生、 さらなる学び を継続す るために短大から四年制大学へ編入する学生、 留学を志して準備する学生とそれぞれに 進路は異なりますが、 みんな 晴れやかな顔をしていました。 担当授業を通して関わりをもった学生の晴れ舞台を見ていると、 これまでの思い出が よみがえってきます。 英語の発音向上に 悩み、 授業後も熱心に復習していた姿、 研究室 で一緒に練習した姿、 資料収集や掲示物の作成など教育実習の準備に必死 になって取り 組んでいた姿、 編入試験に向けて図書館で一生懸命自習する姿。 みな一生懸命でした。 私にとっても、 適度な 距離を保って指導することに工夫が必要になりました。 失敗を恐 れて 「転ばぬ先の杖」 を教師側が与えてしまっては、 彼女らの 真の学びにはなりません。 かといって、 放任を決め込んでしまっては、 見放すことと同じ危険性があります。 一緒 に取り組み、 ま た同時に見守りながら指導する、 という課題に丁寧に取り組むという意 識を改めて持つとともに、 学生の皆さんには失敗を恐れな い覚悟を忘れずにいてほしい と思います。 「間違いを恐れない」心構えについて、春休みに手にした羽生もと子さん の著作集「思 想しつつ生活しつつ」 の中から引用したいと思います。 人として間違いのない人は一人もなく、 そうしてまた私どもは何でも事 を実行してみて、 その中の成功と失敗 - すなわち 間違いの中から、多く の大切な経験と知識を発見するものですから、出来るだけ考えて、右に するか、左にするかを決定し、 決定した上は、 右と左を全くはき違えて いても構わないという、 しっかりした心をもって、 決定したところを行 うようにしたいと 思います。 間違いのないようにないようにという考えの中で事をするのと、 考えた 上ではき違えるなら履き違えても構わない という、 潔い勇気をもって事 をする人とでは、 その行為の上に著しい違いのあるものです。 一生懸命、 かつ丁寧に思考と準備を行ったうえで潔く実行へ移す勇気を与えてくれ る文でもあり、 丁寧な基礎工事を経ずにや みくもに実行へ移すことをそれとなく諫めて くれる文でもあると思います。 5月 ー心の中の神々ー 中垣 芳隆 この連休中、 東日本大震災の被災者支援の番組を見ながら書棚整理をしていると、 府立高校に勤務していた時の 「化学物質 過敏症」 の兄弟と妹を扱った MBS テレビのビデオテ ープが出てきた。 ロシアの文豪ドストエフスキーの言葉に 「人の心の中に は神と悪魔が戦っている」 というのがある。 今、 日本はもとより世界の人々の心の中の神々が被災者に暖かい支援の輪を広げて おられ、 今後語り継がれるのだろうが、 「化学物質過敏症」 の兄弟と妹のケースも小生にとって忘れがたい出来事である。 およ そ 8 年前の年明けに、 定時制の教頭さんからの報告、 「今日、 大阪市立中学校から化学物質過敏症の姉と弟を受験させたいの だが」 と問い合わせとのこと。 中学校からの情報では、チョーク、ワックス、タバコの煙、化粧品等々に反応し、教室を クリーンルー ムに改装したが効果がないとのこと。 普段はあれこれと思案を巡らすのだが、この時は不思議に 「応募資格があれば OK」 と 即断、 他の高校数校に、 時にダイレクトに時にやんわりと断られたことから、 保護者の喜びは尋常ではなかったのも記憶に残る。 試しに二人を教室に座らせてみると、 頭痛や鼻血といった症状が現れ、 受験場所に困り、 最終的に中庭で試験を受けさせるこ とに。 当時、 定時制の倍率は 1 倍以下であることから合格は既定の事実。 しかし、 定時制の教員は、 中庭での受験、 合格後の学 習指導や担任はじめケアーについてどのように反応するかと懸念が頭をよぎる。 さて、 定時制の職員会議の当日、 ことの経緯を 説明し、 いざ質問に応えるべく多少居ず まいを正すと、 普段は論者の組合の分会長の次の一言のみ 「うちは在日の人、 不登 校のこどもなど社会的弱者が多く学んでいる。 この子らを受け入れるのは定時制の役割。 我々も 最善を尽くすので、 行政の支援 を約束して欲しい。」 小生は狐につままれた気持ちのまま に 「了解」 で終わり。 職員会議終了後、 男女二名の教員が相次いで校長室に、 「化粧をしないから」 「タバコ をやめて整髪料も使わないから」 と異 口同音に担任を希望すると言う。 かくして 4 年間の中庭授業がスタート、全・定の生徒達も担任からの「奇異の眼差しを 避けること」 の注意を守り、 特段の支障なく順調に滑り出したが、 初夏にさしかかり数日 休校が続く。 母親曰く 「学校の前の十三公園の害虫 駆除剤が校内に風に流されて、 それに 反応して登校できない」 とのこと。 早速、 市役所と連絡をとり、 効果は薄いが二人の反応を抑えられる薬剤に変更してもら ったところ、 事務部長さんが 「行政は
ともかく、 学校のまわりの自治会も薬剤散布します。 どうなるかわかりませんが、 私、 頼んできますわ。」 と連合自治会長さん宅へ。 連合自治会長さん 「そんな子どもを支えるのも我々大人の役割です。 学校に協力するよう各自治会長さんに私から頼みます。 安心してください」 一年後に同じ症状をもった長兄が私学から転校、 3 人の大所帯で 3 年後に無事中庭で卒業式、 いまそれぞれの人生を歩んで いる。 教頭さん、 定時制の教員達、 事務部長さん、 連合自治会長さん、 府教委、 大阪市役所の 担当者など多くの人の善意でと言 えば簡単。 しかし、 教頭さんの言葉が心に残る 「何か人智を越えたものの意思の命ずるままに、 それぞれが役回りを演じたよう な気がします。」 6月 ー第 5 回学習指導基本調査にみる中学校 ・ 高等学校での学習指導ー 中井 弘一 ベネッセが 2010 年 8 月~ 9 月 ( 調査期間 ) 全国の公立高校の校長および教員 [ 校長 830 名 ( 配布数 2,000 通、 回収率 41.5%) 教員 4,791 名 ( 配布数 12,000 通、 回収率 39.9%)] に行った公立高校における学 習指導の実態と教員の意識が冊子になって配付されている。 インタ ーネットで配信されて いるのでいつでも閲覧できる。 本誌は、 巻頭言に 「学力保障の時代における教育課題」 として、 まず、 「子ともたち に身につけさせようとしている学力の質」 に対し、 小 ・ 中学校ともに、 「 基礎的 ・ 基本的 な知識 ・ 技能を習得する学習 」 が 8 割近くを占め、 「基礎的 ・ 基本的な知識 ・ 技能を 活用する学習」 は 4 〜 5 割にすぎず、 「 探究的な学習 」 は 2 割前後にとどまることをあ げている。 活用 ・ 探求型 の授業が今後求められている割にはその実施率が低いことを 危惧している。 また、 大きな課題 として 「教員多忙化の加速」 をとりあげ、 週末の土日 の出勤率が高く、 「教材準備の時間が十分にとれない」 という教員が、 中学校で 8 割強、 高校で 6 割 5 分に及ぶとしている。 日々の忙しさ に悩みを感じる教員が多いということで ある。 これで教育の改善がもとめられるのだろうか。 中学校と高等学校の接続も大きな課題である。 教育内容を異にするので、 授業での 指導方法が一定変わることは当然であ るが、 あまりギャップがあると生徒は戸惑うことにもなる。 本調査では図 1-1 のよ うに、 「授 業の時間の使い方や進め方に」 差異が見られる。 特に 「生徒が 考えたり話 し合ったりする時間」 「生徒の発言や発表の時間」 を心 がける比率にギャップが見ら れる。 英語であれば 「コミュニケーション 英語」 と新学習指導要領では科 目名変更されているが、 こうした 時間が少なければ、 求められてい る成果をあげることは難しいであろ う。 「教師からの解説の時間」 が 多い高校の伝統的な教養教育を 意識した授業スタイルは今後変化を求められていくことになるであろう。 かといって、 技術 の習得に終わるのでない。 高等教育へ の橋渡しとなる一般的な教養も当然身につけられるべきもので、 課題はそれをどのように身につけさせるかであろう。 高校の教員は、 受け持つ生徒の学力の低さを悩みの大きな要素としてあげている。 これは大学教員が、 入学生の学力の低さ を嘆く構図と同じである。 中学校に行けばそのまま、 中学入学生の学力の低さを課題としてあげることになる。 だからといってもっ と学力の高い生徒をと、 無い物ねだりしても意味がない。 目の前の生徒に向き合い、 どう力をつけていくかが大きな課題である。 その一環としての授業の方法では、 次のような結果であった。
おそらくこの中で、 「自作プリントを使った授業」 や 「教材を工夫した授業」 が、 目の前の生徒に応じた授業での指導につな がるのであろう。 問題はその工夫である。 これは一人で背負い込んで考えることではなく、 教科の教員で共有して考える同僚性 がその発展の大きな要素であることは間違いない。 教育は生徒 ・ 学生のためにある。 そのための労力は仕事である。 日々忙し い環境ではあるが、 教 員魂で一歩ずつでいいから課題を乗り越えていきたいものである。 参考 : 第 5 回学習指導基本調査 ( 小学校 ・ 中学校版 ) http://benesse.jp/berd/center/open/report/shidou_kihon5/sc_hon/index. html 第 5 回学習指導基本調査 ( 高校版 ) http://benesse.jp/berd/center/open/report/shidou_kihon5/kou_hon/index.html 7月 — Crisis in Japan, Crisis in Communication — 東條加寿子 大震災から 3 カ月、 未曾有の災害は容赦なく日本に試練を与えています。 福島原発の放射能漏れの問題は未だ収束の道筋 さえ見えず、 脱原発を宣言したドイツ、 国民投票で原発の是非を問うたイタリアなど、 世界規 模で次世代のエネルギーをめぐっ て議論が高まっています。 21 世紀初頭、 私たちに迫られている原発依存 ( 推 進 ) ・ 脱原発の選択は、 農業革命、 産業革命、 IT 革命に並ぶ人類にとって第 4 の革命エネルギー革命をも たらすとも言われています。 さて、 ここでは危機の中で顕在化した日 本人のコミュニケーションの問題を考えてみたいと思います。 大震災から 2 週間が経つ 3 月 24 日、 米国ワシントン DC の American University であるシンポジウム ( 注 1) が開催されまし た。 タイトルは Japan: Crisis in Communication。 これは同大学 School of Communication が主催したもので、 パネリストとして折 しも滞米中の NHK 記者と日本人大学研究者、 及び 2 人の同大教授が 参加しました。 議論はもっぱら、 日本政府と関係当局 ・ 関係企業がなぜ放射能漏れについて客観的なデータ を適正に開示しないのか、 情報操作 (controlled message) や情報隠ぺい (withholding information) が 行われているのではないか、 日本人ジャーナリストや国民はなぜこのような状況に甘んじているのかと いう ことに終始しました。 そしてシンポジウムでは、 日本のニュース報道は役に立たない (not useful)、 危機管理下での日本政府 のコミュニケーションは機能不全に陥っている (a communication breakdown) との論調が 支配的でした。 もっとも、 これらのニュー ス報道や発表はもともと日本国内向けのものであり、 日本では危機に際して社会秩序の維持が最優先することを勘案すれば、 日 本におけるメディアの役割は、 例えばアメリカにおけるメディアの役割とは本来的に大きく異なるとの文化的考察も示されました。 現に、 原発事故に関する日本政府からの情報発信は世界の信頼を失い、 私のアメリカ人友人によれば、 事故から 2 週間経っ たその頃、 アメリカ政府はアメリカ国籍の日本滞在者に対して独自の避難勧告を発信したと いうことです。 放射能漏れという深刻な危機の中で、 私たち日本人も、 政府、 関係当局及び関係企業による情報開示の遅れ、 情報の二転 三転について不信感を持ちました。 また、 情報の伝わり方についても大きな不安を感じざる を得ませんでした。 日本語 ・ 日本文 化の特徴として 「不安をあおるような」 「パニックを引き起こすような」 伝え方に対する配慮からでしょうが、 婉曲表現が多用され、 結局どのような状況なのかを理解できない状況が続いていています。 「ただちに~ない」 は安全表現でしょうか、 危険表現でしょ
うか。 特に、災害や危機 に際しては 「わかりやすく説明できるコミュニケーションの専門家が必要だが、こうした人材がいない」 ( 産 経新聞 4 月 20 日 ) ことを、 私たちは今回身をもって体験しています。 ここに日本人のコミュニケーション ・ スタイルの問題点があ ります。 そして、 この日本式コミュニケーション ・ スタイルは世界で通用しないことが、 今回はっきりとわかったと言えます。 さて、 日本人にとって英語は長い間、 外国の情報を日本が得る一つの手段であったと言えるでしょう。 外国の書物を読み、 外 国の人に耳を傾け、 英語を通して日本は多くの知識を吸収してきました。 やがて人々の流動性が高まり、 日本人が海外に出て 行くようになって、 英語で積極的に自己表現することが必要になって きました。 そこで、 英語によるコミュニケーション能力や意思 疎通を図ろうとする積極的な態度が求められるようになったことは言うまでもありません。 そして今回、 震災や原発事故に関する日 本発の英語情報が圧倒的に不足していると批判されていますが、 裏を返せば、 世界が日本からの情報発信を強く求めていると 言 えるでしょう。 このように、 グローバル化した現在、 日本人にとっての英語は確実にその意味合いが深化しています。 そ して、 日本人のコミュ ニケーションの問題は、 今や日本だけの問題に留まらず世界が注視していることを、 奇しくも今回の大災害が教えています。 おわりに、 英語は言葉。 言葉は希望を紡ぐことができます。 復興への祈りに代えて、 英語でどのように希望を結ぶことができる のかをみなさんと一緒に考えてみたいと思います。 ( 注 1)
American University が制作し Web 上で公開している LINK TV のプログラムとして以下のサイトで見るこ とができる。 http://www.linktv.org/programs/japan-crisis-in-communication-panel 8月 ー Stand with grace, pride, and modesty ー 夫 明美 サッカー日本女子代表チーム 「なでしこジャパン」 が W 杯優勝という前人未到の偉業を達成しました。 この素晴らしいニュー スに日本は沸き立ち、 連日の報道で彼女らの姿を見ない日はありません。 出発以前は昨年の W 杯ほどの注目はなかったようで すが、 予選から 勝ち抜き、 決勝トーナメントを勝ち進むにつれて報道も多くなり、 私たちも多くのことを知るようになりました。 その 中で、 多くの選手たちは本業のサッカーだけに専心できる生 活状況ではないという事実が特に印象に残りました。 「自分の好きなことができる」 のは人間にとって幸せなことではありますが、 大人になるとそれだけでは生きていけない壁を感 じ始めます。 きっと、 なでしこメンバーにもそのような葛藤があるのではないかと、 推察 しました。 その中で彼女らを支えたもの、 奮えたたせたものは何なのか、 選手の談話から 思いをはせました。 優勝という栄冠とともに、 得点王と最優秀選手の二冠を得た澤穂希 ( さわ ほまれ ) 選手を取り上げたいと思います。 澤選手は 幼いころから少年サッカー選手に交じって、 文字通り 「サッカー人生」 を歩んでこられています。 特に注目に値するのは、 彼女 は 32 歳という若さでありながら、 人生の半分以上を 「代表選手」 として過ごしておられていることで す。 そこには一般人が想像 も及ばないプレッシャーや、 過酷な精神的・肉体的負担がある ことでしょう。 ( 実際、 澤選手は国内リーグから海外リーグに渡るも、 プロリーグの休止により帰国されています。 予期せぬ外部的な理由により、 自分の目標が途中で断たれる落胆はどれほど深いこ とでしょうか。 そこから再び復活するには相当な力が必要だと思いま す。 ) また、 ご自分よりも後輩の選手を導くキャプテンとして の使命感、 覚悟はどれほど大 きくレベルの高いものか。 それでも誰にも見えないところで長年努力を重ね、 そのプロセ スを声高 に語ることなく 「結果がすべて」 と明言する潔さに胸を打たれます。 ご自分が経てこらえた道を振り返り、 「今後はサッカーのため に自分をささげる」 という人間性の大き さに驚きをもった敬意を抱きます。 自分の道に使命感をもって専心し、 身を削って努力し、 結果 ・ 評価を得て、 謙虚にそれを受け止める、 澤選手の経歴とコメントから学ぶことが多 いように思います。 優勝を決定づけるボールがゴールネットに刺さった瞬間、 選手たちが一堂に駆け寄りあ い互いに抱擁する姿、 汗と埃にまみれ たユニフォームに身を包んで、 日焼けした顔に真っ白な歯が輝く笑顔は本当に美しいものでした。 「内面からの美」 をこれほど端 的に表す姿を他に思いつきません。 最後に、 みなさんも何度も目にされた撫子の花言葉で本稿を締めくくります。 なでしこ : 純愛、 大胆、 勇敢
9 月 ー大阪の残暑はこれからー 中垣 芳隆 今年の夏は節電要請に協力し、 例年より暑い夏を過ごされた方も多いことと思いますが、 9 月の声を聞くと、 さすがに秋の気配 の感じられます。 今年の夏もいろいろなことがありました。 スポーツ界は高校野球を始めとして、 ナデシコ Japan や室伏選手の活 躍で明るい話題を提供してくれました。 反面、 政治の世界では、 まるで年中行事のように首相の交代劇がありました。 ある週刊誌 には、 毎年交代する状況 を揶揄して、 「そのうち季語になるのでは」 とありましたが、 世界の中での日本の立ち位置に不安を覚 えずにはおれません。 ところで、 政治といえば 8 月 22 日の 「大阪維新の会、 教育基本条例の概要発表」 とある 新聞記事に目を奪われました。 記 事によれば、 特徴的事項として、 ・ 「教育についてこれまで政治は過度に遠ざけられてきた」 とし、 教育基本条例案の前文で 「政治が適切に教育行政における 役割を果たす」 と明文化した。 ・ 知事や市長が学校の実現すべき目標を設定。 教育委員が目標を実現する責務を果たさ ない場合は、 議会の同意を得て罷 免できるとした。 ・ 教職員を 5 段階で評価し、 最も低い評価が 2 年連続で続いた場合は分限処分、 同じ職務命令に 3 回連続で違反した職員 は分限免職とする。 などとある。 ここまで読んだ段階では、 いずれの地方自治体でも程度の差こそあれ見受けられる、 教育に口を挟みにくい雰囲気 に対する首長さんの一石かなと思ったのだが、 記事 を読み進めると、 普段は温厚な大阪府の教育長が次のように正面から反論 されている。 ・ 大阪ほど知事と教育委員会が議論している地域はない ・ 条例がなくても教育環境を整えることはできる。 ・ 教育委員の罷免や首長が学校目標を定める規程は、 適法性について疑問がある。 これはただ事ではないぞと、早速、インターネットで大阪府教育基本条例 ( 素案 ) なる ものを引き出してみると、9 章 53 条からなり、 53 条には 「この条例は、 府の教育に関 する最高規範であって、 この条例に反する一切の府における条例、 規則、 要綱、 指針 等は 無効である。」 と記されています。 個々の条文についてはともかく、 この条例が万に一つも可決、 具体化された時には、 大 阪の教育はこれまで築き上げてきた 貴重な財産を失ってしまうであろうとの危惧を抱かせ ます。 識者のコメントも賛否両論、 いずれにしても 9 月の府議会の動向には目を離せません。 10 月 ー来年度教職 Field Work 訪問予定 英国 Manor Church of England School を訪ねてー 中井 弘一 本学では、 教職課程履修者で TOEIC 650 点以上のスコアを取得している三年生 ( 二年生 ) に夏季 休業時の 9 月に以下の 目的を持って教職 Field Work に連れて行く予定である。 Purpose This Field Work abroad aims to contribute to developing the Teacher Training Curricula Course students’ quality of teaching English with broader perspectives and richer knowledge on English education through the following activities; ・ Visiting secondary schools to study how English and foreign languages are taught in class ・ Observing how teachers teach their students; What techniques do they use? What are their teaching styles? What teaching instruments do they use? How are the students’ reaction or response?
・ Offering students of visiting schools OJC students’ presentation on what Japan is now; education, things Japanese, young Japanese people, social problems (the big earthquake) and so on. ・ Discussing what we need to think of to create better education ・ Visiting cultural institutions and sightseeing spots used as teaching materials in some English textbooks in Japan to collect resourceful information for teaching. ・ Observing daily things in the UK and list up somehow different things from our way of thinking ・ Making teaching materials with English messages and objects in town and experiences staying in the UK. ・ Collecting realia for teaching materials; pictures, coins, newspapers, free paper, rail schedule, kitchen tools, stationary, etc.
・ Watching a musical play to enjoy authentic English play
9 月に 10 日間ほど、 事前調査と交渉のため英国を訪問した。 訪問した Manor School は York にある Comprehensive School で Age 11 – 16 の Secondary School で ある。 知人の紹介を通じて 1 日授業見学や Headmaster の Mr. Brian Crosby と話をさ せていただいた。 英国の学校評価機関 Ofsted (Ofsted is the Office for Standards in Education, Children's Services and Skills. They report directly to Parliament and they are independent and impartial. They inspect and regulate services which care for children and young people, and those providing education and skills for learners of all ages.) が、 この Manor School を 2007 年に 評価しているが、 Grade 1 (Outstanding) の評価で、 そのコメントの一部は次の ようなものである。 Manor School provides an excellent education and is an outstanding school. This will come as no surprise to parents. The vast majority of those who replied to the questionnaire indicated their whole-hearted support for the school and all that is achieved for their children. The comment, ‘A school with a strong Christian ethos, a place where my child is very happy, keen to attend, can flourish and where it is "cool" to learn and succeed,' sums up the huge number of positive remarks made by parents. Historically, the majority of students start school with standards above those expected nationally and this is still the case with the current Year 7. From students' first days in the school, both teaching and support staff establish high expectations of what students can achieve, irrespective of background, ability or aspiration. 日本では第三者を交えた学校協議会等の委員会形式で学校の評価を行うことはあるが、 ここまで徹底してはいない。 学校は かなり校長 (headmaster) の裁量にゆだねられる。 マネジメントは人事から施設計画、 カリキュラムまで多岐に亘る。 昼食時に話 をした、 Brian は非常に passionate で夢を叶えたいと考え奮闘している管理職であった。 彼の部屋には deputy headmaster と leader teachers の教員が隣接してあり、 King's men and women を構成していた。 他の教員は概ね教科ごとにまとまって常駐し ているようであった。 英国の学校では、 supply teacher と cover teacher という仕組みがある。 病気や諸事情で長期に休む教員 の代わ りをするのが supply teacher、 短期間や突然の休暇の教員の代わりに授業の面倒を見るのが cover teacher。 この cover teacher は持ち時間の少ない教員が cover teacher としても契約 をして勤めている。 日本では、 該当教科の教員が休暇の教員の 代わりを務めたり、 教頭が勤めたりすることがあるが、 英国ではそのシステムでなく、 cover の分の手当をもらう教員を配置してい る。Cover teacher も大変である。私がたずねた Manor School でもダンスの教員が cover teacher で始業 5 分前に指示をもらって、 教室に臨んでいた。 これうまくいくのかなとおもうこともあった。 参観した Age12 の授業で数学と理科の問題や課題の一部を紹介 する。 algebra 数学 1 Ben and Lucy have the same number of sweets. Ben started with 3 packets of sweets and ate 11 sweets. Lucy started with 2 packets of sweets and ate 3 sweets. How many sweets are in one pocket? 2 I'm thinking of number when I multiply the number by 4, I get the same answer as adding 9 to the number.What number am I thinking of? Science 理科 課題 The Doggy Barbecue At her birthday garden party, Chloe's dad cooked beef burgers on a barbecue for the guests. Everybody was very hungry and Chloe's dad cooked the burgers quickly. They were burn on the outside. After a couple of mouthfuls, a few guests complained that their burgers were cold in the middle, so Chloe's dad put them back on the barbecue to heat them through. A few hours later, some of the guests had bad stomach pains and a few vomited. The next day, many of the guests were sick and diarrhea. Task: Use the information above to explain why the guests had food poisoning and the body's response to the infection. You can do this either by: ・ drawing a cartoon strip to show the stages of infection ・ writing an exciting story to show how the infection takes hold and is defeated. である。 説明として文章で書いても、 図で説明してもよいと解答方法を生徒に任せ、 より creative で persuasive な回答を求める 発表プロジェクトの感があった。 補足のポイントして、 Make sure you include: 1. How bacteria can enter the body. 2. Which barriers the bacteria must overcome when entering the body. 3. How the bacteria reproduce in the digestive system. 4. What the body can do to fight the infection. 5. How the body can prepare itself for a future infection from the same bacteria.
・ Food poisoning can be caused by bacteria called Salmonella
・ A small number of the bacteria on meat can cause food poisoning. These bacteria enter the body and reproduce by dividing in the same way as cells in the body. Each bacterium can divide every 20 minutes.
・ When it enters the body, it reacts with chemicals in the digestive system and causes food poisoning. の解説を付記
Key wards: antibodies, bacterium (bacteria), food poisoning, illness, immune, infection, small intestine, stomach, stomach acid, white blood cells Level Ladder Level 5 ・ Explained simply why the guests got food poisoning. ・ Described the body's defenses against the bacteria. ・ Explained why it takes a few hours before a person feels ill. ・ Described how the body fights the infection. Explained how food poisoning can be prevented. Level 6 ・ Explained why the guests got food poisoning. ・ Explained how some human body cells are specialised to stop bacteria entering it. ・ Explained, using diagrams, how the bacteria divide in the body. ・ Explained how the body responds to the infection. ・ Explained the body’ s response if it was infected by the same type of bacteriaagain. Level 7 Followed the instructions for level 6, using detailed scientific knowledge andunderstanding, and also : • Used numerical methods to estimate the number of bacteria that are in the body after a few hours. •Made comparisons of the sizes of bacteria and human cells. と Level ladder( 評価のクライテリア ) を示し、 高レベルの課題回答への指針を示しているの が面白いと感じた。 来年度は、 York にある別の Huntington Comprehensive School にも訪ねる予定である。 本学の学生とこの教職 Field Study を 充実したものにしたいと願っている。 11 月 ― 人、 言葉、 英語 -スティーブ ・ ジョブズ追悼- ― 東條加寿子
10 月 5 日、 IT 時代の寵児 (a visionary) スティーブ ・ ジョブズがこの世を去った。 iPod, iPhone, iPad。 ジョブズがこの世に送り 出した技術革新の創造物は数限りない。 大阪女学 院大学は iPod を活用した教育を他教育機関に先駆けて導入したこともあり、 思い入れは大 きい。 報道によれば、 ジョブズは次世代のテレビ iTV を構想中だったという。 ジョブズはまた、 プレゼンテーション能力にも長けていたといわれる。 新製品を発表するのはジョブズである。 大スクリーンに写 し出される新製品を前に、 黒い T シャツとジー ンズ姿の孤高の CEO は、 会場を埋め尽くした聴衆、 そしてその向こうの何百万 人に向かっ てプレゼンテーションを行う。 ジーンズの小ポケットから 5 センチにも満たない極小サイ ズの iPod を取り出す。 大画 面に映し出されるプロモーションビデオを 「気に入った、 もう 一度見よう」 と言って巻き戻す。 型にはまらないプレゼンで文字通り 直観的に聴衆の心を掴んできた。 2005 年、 ジョブズはカリフォルニア州シリコンバレーにある名門スタンフォード大学の卒業式に招かれスピーチを行っている。 自身の出自から死生観まで、 肩に力を入れず平易 な言葉で淡々と語っているのが印象的である。 その中でジョブズは仕事に対 して次のよう に語っている。 I'm convinced that the only thing that kept me going was that I loved what I did.You've got to findwhat you love.... And the only way to do great work is to love what you do. . . . If you haven't found it yet, keep looking. Don't settle. . . . As with all matters of the heart, you'll know when you find it. 納得がいく仕事を追及し続けたジョブズの言葉には説得力があり、 これから将来を描こ うとしている若い人たちにとっては特に 勇気づけられる言葉である。 かつてヒューレットパッカード社の CEO を務めた女性実業家カーリー ・ フィオリーナがあるテレビイン タービ ューの中で、“Love what you do. And believe in yourself.” とキャリアを目指す若者に エールを送っていたことを思いだす。 “Love what you do.” は裏返せば 「仕事をする自分 に責任を持て」 ということであろうか。 世界で活躍する人々の息遣いを感じながら日々の生活を送ることは大切である。 ジョブズが亡くなった 10 月 5 日、 追悼サイ
トにどれだけの人々がアクセスしたことだろう。 先に紹介したスタンフォード大学でのスピーチを YouTube で聞いた人々は累積で 10 万人を超えていた。 そして言うまでもなく、 世界の息遣いを存分に感じ取るためには英語の力が必要である。 英語で人々の考 えや行動を理解することができれば、 偏りのない感動的な体験につながる。 世界を身近なものとしてぐっと引き寄せる、 そんな英 語の力を教室に持ち込みたいものである。 12 月 ― 絆 ― 夫 明美 早いもので、 2011 年を振り返る師走となりました。 昨年のこの時期も同じタイトルで巻頭言を作成しておりましたが、 タイトルを つけるにあたり、 3 月 11 日に発生した東日本大 震災のことを避けては通れません。 被災地の皆さんは現在も 「これまでの当た り前の生活」 とは異なった生活を送られています。 被災地の方々のコメントや震災直後から続く支援体 制から、 日々の生活が人 と人との絆や人と生まれ育った土地との絆に大きく支えられていることを再認識します。 かつての日々の生活を取り戻そうとするな かで、 学校が果たす役 割について、 本学の学生たちと議論した内容をご紹介したいと思います。 本学では教職を志望する学生を対象に、センター所属の教員が 「教職サークル」 を担当 しています。 週に一度集まって、「英 語教育法」や「時事問題」等について各グループが 活動を継続しています。 私は 2011 年度前期に 7 人の学生とグループを作り、 「新聞記事に みられる学校問題」 について活動を継続しました。 学生が自分のアンテナに触れた新聞記 事を持ち合い、 議論し たいポイントを参加者全員にプリントを配布で指示した上で、 全員で議論を進めるスタイルです。 グループの一人の学生が選んだのが、 6 月の朝日新聞の記事です。 「間仕切り教室不便に 学ぶ」 というタイトルで、 岩手県 大槌北小学校が体育館をパネルで区切った空間で授業を 展開していることを報告しています。 あげられている懸念事項は、 ・ パネルの仕切りだけなので、 音が問題になる ・ それに伴って 「音読」 活動に遠慮をしてしまう ・ 騒がしいなかで教えたことが身につくのか心配であるなどです。 その 「あたりまえとは違う授業形態」 から生徒が学んだことは、 声が邪魔にならないように黒板の位置をかえる ・ 話し言葉のボリュームをコントロールできるように 「声のものさし」 を作る ・ 声だけでなく、 口を大きく動かして、 言っている内容を伝える などがあげられていました。 記事中の表現を借りると、「静けさって当たり前だと思ってたけど、ありがたかったん だね」、これまでの私たちは静かな学校が「共 有前提」 であったと思います。 まず、 その 点を認識することから私たちの議論はスタートしました。 次に、 英語という教科の特性、 つまり 「発音指導では音を通さないと授業が成立しにくい } 状況になったときに、 どのよ うな工夫が必要か ? について意見を出し 合いました。 掲示物などでフォローしながら、 声 のボリュームをコントロールするというアイデアが出ました。 また、 教室や教員の 確保が 通常よりも難しい状況では、 社会科と連携して 「世界で使われている英語の」 という課題 や家庭科と連携して 「料理スタ イル、 食事形式の紹介」 という課題で授業を展開できる可 能性について議論が展開しました。 彼女らが実際に教壇に立ったときに、 困難の中で教育を継続する意義とその方法につい ての議論から得た授業 ・ 学校運営 のアイデアを一歩ずつ実践してくれることを願います。 2012 年 1 月 ー思いやりの広がりー 中垣 芳隆 年が改まった元日の午後、 天気予報どおりに穏やかな外気に誘われ、 地元の神社に恒例の初詣に出かけましたが、 例年に比 べて参拝の方の多いのが今年の初驚きでした。 いつもなら拝殿まで数分並べば十分なところが、 2割増しの時間、 雑踏の中に並 び、 毎度のことながら、 お賽銭の額の何十倍、 何千倍もの願いをかけました。 報道のニュースによれば、 横綱格の伏見稲荷大 社をはじめ、 いずれの神社も三が日の人出が例年を上回った模様ですが、 これも多くの人の生活を一変させた災害 ・ 事故の生 起した前年に別れを告げ、 今年こそ皆が笑顔で暮らせるいい年であるようにとの人々の気持ちの表れでしょうか。 昨年の世相を表す漢字一字は 「絆」 でした。 年末 TV を見ていますと、 「家族の絆の大切さ」 がしきりと語られ、 年代を問わ ず同窓会の開催が増えているとのニュースが報じられていました。 或る人の言葉には 「絆には二つの種類がある。 例えば血縁関 係は強い結びつきで、 仕事、 趣味、 学校での人間関係はゆるやかな結びつき」 とあります。 65 歳以上の単身世帯化がますま す増加するであろうわが国では、 ゆるやかな絆の重要性が高まっていくものと思われますが、 東日本大震災を契機に他人を思い
様々な調査で同様の傾向がみられるようですが、 或る大学の先生の調査によれば、 今後大事だと感じることについて、 89%の 人が 「他人を思いやる心」 を、83%の人が 「他人との助け合い」 を挙げ、経済成長 (77%) やグローバル化 (49%) を上回っ ています。 高度経済成長期以降、 我が国が右肩上がりに成長していた時代は、 「個」 が重視され、 他人とのかかわりを避ける傾 向にあったようですが、バブル崩壊後の経済の長期低迷や急速な高齢化により、困っている人を目にする機会が増えた結果 「困っ ている人がいたら手を差しのべよう」 という気持ちをもつ人が徐々に増えてきました。 東日本大震災の後は、 こうした気持ちが、 本学の学生もそうですが、 ボランティアや寄付といった取り組みの形で一気に活発化したことは周知のことです。 これらの活動に 繰り返し参加している人たちの多くは、 「真剣だが深刻ではない」 ことが長続きする理由として挙げています。 肩肘張らず、 出来 る範囲で協力し支えあう活動形態は、 近年地域社会の結びつきの希薄化が嘆かれてきた、 我が国の今後のコミュニティーの在り 方に大きな示唆を与えているように思われます。 最後に、 今年一年、 皆さまにとって良い年でありますよう祈念申しあげます。 ************************** 3. 書籍紹介 2月 『英語ができれば、 それでいいのか』 津田倫男 ( 著 ) 廣済堂出版 (2011/2/18) 231 ページ 840 円 これまで、 教育関係者が社内英語公用語化の動きについて批判している文書を見ることが多かった。 これはビジネスの世界の人が見た社内英語公用語化に関して著者の考えをまとめたものである。 帯には 「社内英語公用語化に賛成ですか?」 と書かれているが、 社内英語公用語化そのものを論じたものでは なく、英語だけでなくもっと必要なものがある、「英語力=国際力ではない」 ということが主張である。 グロー バルな人材に必要な要素は、 「語学」 「専門性」 「異文化理解」 「論理力」 として、 「利己」 をはぐくむ子 どもの遊びの活動から、 「利他」 を育てるボランティア活動や論理的思考を育てる理系科目の修得の必要 性を述べている。 30 〜 40 分あれば読めてしまう本だが、 企業の感覚を知ることができる新書である。 『がんばらない、 がんばらない』 ひろ さちや ( 著 ) PHP 研究所 (2011/2/1) 211 ページ、 500 円 いつもついがんばりすぎて、 心が疲れてしまっている先生にこの一冊をおすすめします。 いったいどうすれば、 「のんびり、 ゆったり」 と人生を楽しめるのだろうか…そんなふうに思ったことがよく ある先生、 本書の意外な生き方のヒントを読んでみましょう。 著者は、 大阪府生まれ。 東京大学文学部印度哲学科卒業、 同大学院人文科学研究科印度哲学専攻 博士課程修了で 65 年から 85 年まで、 気象大学校教授を務められた。 膨大で難解な仏教思想を、 逆説 やユーモアを駆使してやさしく説く語りでほっとする思いにさせる。 『“教育力” をみがく』 家本芳郎 ( 著 ), 子どもの未来社 (2004/08), 221 ページ ,861 円 少し前の新書であるが、 読み応えのある良書なので紹介する。 今の、 荒れる子ども達の理解を進める ために、 子どもたちに寄り添うためにぜひお勧めの1冊である。 本の帯の紹介には 「なぜ、 子どもたちは 言うことを聞かないのか。 それは、教師に 「教育力」 が欠けているからである。 子どもに迎合するでもなく、 強圧的に管理するのでもない、 教育の思想と技術を伝える、 すべての教育者のためのバイブル」 とある。 ****************************