大学生のキャリアデザイン
日本と世界の就職活動
4年13組52番
渡辺夕紗
【目 次 】 は じ め に 第 一 章 日 本 の 就 職 活 動 の 現 状
第1節 早期化する日本の就職活動
第2節 就職活動を通して見えた短期化のメリット・デメリット
第3節 就職率のカラクリ
第4節 「コミュニケーション能力」ってなに?
第 二 章 大 学 生 に と っ て の 「 働 く 」 と は第1節 学生の就業意識
第2節 アンケート調査
(1)就職活動直前の大学3年生の就業意識
(2)内定取得後の学生の就業意識と「就活」の感想
第 三 章 海 外 の 大 学 生 事 情 第 1 節 海外の大学生の学生生活、就業意識インタビュー(1)タイの大学卒業後、カナダで生活する N さん
(2)メキシコの大学卒業後、日系企業で働く P さん
(3)ロシアの大学在学中、日本に交換留学した L さん
(4)カナダの大学在学中、日本に交換留学した R さん
(5)中国の高校卒業後、明治大学に進学した J さん
第 四 章 大 学 生 の キ ャ リ ア デ ザ イ ン第1節 インターンシップの薦め
第
2 節 自分のキャリアを描こう
お わ り に あ と が きは じ め に
「自分にとってキャリアとは何であろうか?」 高賃金、昇進、都会で働くこと、研究を進めること、定時で帰ること、起業、自己実現。 まず、キャリアと一概に言っても働くことの意義や目的は千差万別であるし、労働者を取 り巻く環境も日々変化している。戦後の日本的経営と呼ばれた「終身雇用」は今や終わり を迎え、正規労働者は減少し、パート、アルバイト、派遣社員、契約社員などの非正規労 働者が増加している。こうして雇用形態も多様化してきた。 学生にとって卒業後の進路選択が比較的自由になっている様に見える。しかし、新卒者 3年以内の離職率の高さが問題となっている。そしてフリーターの約5割を占めるモラト リアム型フリーターなど、3年時のゼミで「やりたい事が見つからない若者が増えている」 現状を学んだ。私は、小さい頃から漠然と「なりたい職業」について考えることはあった が、その為に具体的に何か行動を取ったかと言えば答えはNO である。しかし、グローバ ル化が進む現代「語学に不自由なくボーダーレスに仕事が出来たら。」「様々な人々に出会 って自分の常識を広げたい。」という思いで大学3年時を丸1年休学しカナダへ留学した。 留学先で欧米諸国やアジアの学生に出会い驚いた事は、多くの学生が自らの「キャリアプ ラン」を強く持っているという点であった。多くの日本の高校生が有名校への入学を「目 的」にするとは対照的に、自己実現の為に大学を「手段」として通学している学生が圧倒 的に多かったのだ。 しかし、私が本格的に自分のキャリアを考えたのは復学後の大学3年の12 月。就職活 動が始まり「働く事」について真剣に向き合った。そして「働く事」と「自分が社会貢献 出来る事」を照らし合わせ、「自分ピッタリの会社を見つける」という事を念頭に置き説明 会に参加したり、エントリーシート(以下ES)を書いたりしていた。自己分析をして「自 分」はどういう人間なのかを振り返る。何が好きか、何が得意か、何をしている時に幸せ を感じるか、今まで集団においてどういう役割をしてきたか など徹底的に分析した上で 自分の経験から就きたい職業を見つけ出し、志望動機まで細かく落とし込む作業をした。 しかし、「自己分析」→「やりたい事」→「志望業界の選択」→「志望動機、ES、履歴書 の提出」という一連の作業は12 月に始め 1 2 月の ES 提出ラッシュ時までに完成させ るには余裕が無く少し説得力が欠けた。しかし、日本独特の「新卒一括採用」には 決め られた期限 があるので練り直す暇などはほぼ皆無であった。幸い志望していた企業から 内定を貰ったが、「余裕を持って就活したかった」というのが本音である。そして多くの大 学4年生が、「内定を貰ってから本当にこの会社で良かったのかと疑問に思う。」と内定取 得後に就職活動を振り返っている現状もアンケート調査で分かった。そこで大学生のうち にキャリアデザインが出来たら余裕を持って就職活動に挑め、社会に出て行けるのではな いであろうか。と考えこのテーマを設定した。 この卒業論文で自分の学生時代と、就職活動を振り返りながら、日本の学生にあったキャリアデザインを私なりに提案して行きたい。第一章では日本の就職活動の現状を見てい く。早期化する日本の就職活動は、大学、企業、学生にどう影響を与えているのか。2013 年卒から新しくなった就活スケジュールの実態などを見て行く。 第2章では大学生に「働く」について実施したアンケート調査を中心に大学生の就業意 識を見て行く。就職活動開始直前の大学3年生のキャリアデザイン。そして内定取得後の 大学4年生に「就職活動前」と「就職活動後」のキャリア観の変化、そして就職活動を振 り返っての反省点などを挙げてもらった。 第3章では私が留学中に出会った友人や、日本で知り合った外国人留学生の友人に大学 進学時、大学在学中、就職活動時、就職活動後と時系列に就業意識を見て行き、どのよう にキャリア形成をしているののインタビューを実施。また各国の就職活動の特徴なども調 査した。諸外国の学生の就業についてのリアルな意見を見て行く。 第4章では大学在学中に出来るキャリアデザインを私なりに提案したい。その上で大学 はどのようなキャリア教育、支援を求められているか。また、国と企業はどのような対策 をとるべきかを述べて行く。その後、「おわりに」ではこの論文の執筆を通しての感想を述 べ、あとがきを持って終わりとする。
第 1 章 日 本 の 就 職 活 動 の 現 状
第 1 節 早 期 化 す る 日 本 の 就 職 活 動
「12月からはもう全然シフト入れないですよ。」「いつ頃からES とか書き始めました か?」と現在大学3年生のバイトの後輩が就職活動を終えた私にアドバイスを求めてくる が、率直な感想は「12月から本腰入れる必要があったのか」ということ。その反面、1 2月から試行錯誤しながらも就職活動を進めていた結果として内定が出始める第一波であ る4月 5月に内定を取れたのかも知れない。とも思う。 しかし振り返ってみると、私が12月から就職活動を始めたのには、企業・学生・大学・ 就職活動情報会社が作り上げた始めざるを得ない環境があったように思う。まず、大学3 年生になった4月から大学で「インターンシップ説明会」が開催される。説明会会場には 「就職氷河期」と言われる厳しい状況を不安視した学生でいっぱいであった。私は約半年 後に控えた就職活動を意識し「何かしなくては」という不安に駆られた。そして4月に就 職活動情報会社が運営するサイト「マイナビ」「リクナビ」「みん就」などがインターンシ ップ採用サイトをオープンさせ、6月頃からは各地でインターンシップの合同説明会が開 催される。その説明会でまず圧倒されるのは学生の多さであった。「こんなに沢山学生がい る中、内定なんて取れるのだろうか」と、説明会に参加する度に不安なる。そして説明会 で出会った他大学の学生との会話は決まって「とりあえず周りに置いて行かれるのが嫌だ から、何かしなくちゃって思う。」や「インターンシップをすれば就職も有利だよね。」と いう内容であった。学生が本格的に社会に出る前に就業経験をし、「働く」を学べるインタ ーンシップすらも内定までの「手段」でしかなくなっている現状を感じた。こうして私達 大学生は大学3年生になった時点から、企業や大学の作り出す就職活動競争に焦り、そして自分で自分自身を焦らせているのである。 図1【就職活動スケジュール】1 私達2013 年卒から就職活動のスケジュールが大きく変わった。図1を見ていこう。2012 年卒の学生までは企業の採用サイトがオープンしエントリーするのが10 月 1 日開始であ ったのに対し、2013 年卒からはエントリー同時に会社説明会は 12 月1日から開始するよ う日本経団連が就職活動の早期化にストップをかけた。つまり12 月1日以前にインター ネット上で採用に関する情報発信をしたり、大学での学内セミナー等への参加を自粛する よう企業に求めた。その理由は以下の5つである。 1.学生にとっての就職活動期間・機会の確保 2.通常、大手の後に選考を開始する中堅・中小企業の選考期間・機会の確保 3.最終学年の夏ごろにピークを迎える理系学生の研究日程への配慮 4.景気の見通しが不透明で厳選採用が続くなかでの混乱の回避 5.「4月選考開始」が定着したなかでの大幅な見直しによる「倫理憲章」の実効性の低 下の回避2。では、「優秀な学生を他社よりも早く採用したい!」と考える企業側は経団連 要請のスケジュールをどう捉えているのか。2011 年2月に株式会社マイナビが 1295 社を 対象にアンケート調査を行った。その結果、図2を見て分かる通りなんと7割以上の企業 がスケジュール変更に賛同(賛同+どちらかと言えば賛同)しているのだ。 1 マイナビ 2013「就活スケジュール」1 月 5 日 http://job13.mynavi.jp/conts/2013/schedule/ 2 日本経団連タイムス「新卒者の採用選考活動の在り方について報告書を公表」1 月 5 日 2 日本経団連タイムス「新卒者の採用選考活動の在り方について報告書を公表」1 月 5 日 http://www.keidanren.or.jp/japanese/journal/times/2011/0120/03.html
図 2 日 本 経 団 連 の 要 請 に つ い て ど う 思 う か3 賛 同 ど ち ら か と 言 え ば 賛 同 ど ち ら か と 言 え ば 反 対 反 対 総 合 28.1% 46.9% 20.6% 4.4% 上 場 25.4% 45.0% 25.8% 3.8% 非 上 場 28.8% 47.3% 19.4% 4.5% 製 造 28.4% 49.4% 18.2% 4.0% 非 製 造 28.0% 45.3% 22.1% 4.6% 賛同派の中で「学生の質を高めるためにも就職活動の開始を遅めて、もっと勉強に励ん で欲しい」 との意見が一番多くあがった。その他にも、「早すぎる。学生が焦って正確な 情報をつかまえていない。(食品・農林・水産/非上場)」「就職活動の早期化、長期化是正 に一定の前進があったことは評価するが、さらに採用選考時期を遅らせるべきと考える。 (商社/上場)」などの意見があげられた。 反対派は「広報活動期間が短いことによって、知名度の高い企業にエントリーが集中さ れることが予想される。十分な広報活動を行い、幅広い業界、企業の知識を与える必要が ある」と広報期間が短い分、学生が大手企業に集中するのではと懸念した意見があげられ た。 しかし経団連に属していない企業や、マスコミ・ベンチャー・外資系などは平均して9月 頃から選考を始める為、相変わらず早い段階で活動を始める学生は多くいる。短期化する ことによって選考が遅れる事を逆にチャンスとし、12 月1日エントリー開始企業を志望し ている学生でも就職活動の練習としてマスコミ・ベンチャー・外資系などを受ける学生も 多くいる。また、就職情報会社が企業に対して、「早期に動く学生は感度、意欲が高いため。 優秀と言える」「早期から動くのでブラッシュアップされる」「早めに企業のイメージを刷 り込んでおいたほうがよい」というロジックをぶつけてきているなど、就職情報会社がビ ジネスチャンスを広げるために早期化をあおっている側面もある。4 こうしてみると実際 に就職活動の早期化を止め、短期化実現となるのであろうか。
第 2 節 就 職 活 動 を 通 し て 見 え た 短 期 化 の メ リ ッ ト ・ デ メ リ ッ ト
では短期化を目指した 2013 年卒の新スケジュールで実際に就職活動をした私の就職活 動のスケジュールを基に短期化したことのメリット・デメリットを見て行きたい。その前 に、前節で株式会社マイナビが行ったアンケート調査で注目したい意見を2つあげたい。 まず一つ目が賛成派の「長期化は大学の講義や研究に影響を及ぼす点では理解はできるが、 短 期 化 が 及 ぼ す 悪 影 響 についても十分議論する必要を感じる。また、要請だけでなく、 3 マイナビ 2013「新就活スケジュール解体新書」1 月 5 日 http://job13.mynavi.jp/conts/2013/schedule/04.html 4常見陽平編著「就活格差」中経出版、2009 年、31 ページ罰則など運用面での取り組みを明確にすべき。(電子・電気機器/上場)」という意見。そし て反対派の「採用活動の期間が短くなるということは、企業が行う広報活動、選考活動の 日程が重なることになり、企業にとっても学生にとっても、「 出 会 い 」の 機 会 を 逃 し て し ま う ことに繋がると考えるため。(鉄道・航空・運輸・物流/上場)」5という意見である。 私の就職活動はこの2つの意見を代表するようなものであったと感じる。 図3 私の就職活動スケジュール 就職活動 12 月 1月 ・ エントリー開始 ・志望動機作成 ・学内セミナー参加 ・ 志望業界選択 ・筆記試験対策 2月 3月 ・ ES 提出 ・説明会参加 ・OB 訪問 ・面接 ※3月末に1社内定 4月 5月 ・ 面接 ※5月頭に就職予定の企業へ内定 図3が2013 年卒の就職活動を行った私のスケジュールである。12 月までは学校に通い、 ゼミプレに打ち込む事が出来たことはメリットであったと感じる。しかし、2012 年旧スケ ジュールで就職活動を行った友人達が「就活をしていて休日が土日のみなので、週末が楽 しみな社会人の気持ちが分かった。」と言っていたのを聞いて驚いた。なぜなら私は就職活 動を始めてから土日すらも説明会で埋まっていたためである。それでも満席で出席したい 説明会に参加出来なかったり、他社と日程が被り参加出来なかった説明会が多数あった。 上記意見の「 出 会 い の 機 会 を 逃 す 」 ということが現実となっていたのだ。短期化よって 開始時期が遅れたが、選考・内定時期はそのままである為にスケジュールは過密となり、 学生はスケジュール管理や取捨選択が困難となったのでは無いであろうか。学生だけでな く、多くの企業の採用担当者が休日出勤を余儀なくされて居たのも事実であろう。「短期化」 によって出来たデメリットも多いと感じた。結果として経団連の「就職活動の短期化」は 未だ効果は発揮していない。
第 3 節 就 職 率 の カ ラ ク リ
リクルートが8 月 27 日に発表した『大学生の就職内定状況調査(2013 年卒)』によれ ば8 月 1 日時点で、就職希望の大学生のうち就職内定率は 66.5%。7 月 1 日時点に比べ 8.0 ポイント上がっているという。文理別では、文系 64.1%、理系が 71.8%。男女別では男性 69.2%、女性 63.1%。就職希望者のうち、8 月 1 日時点でまだ就職活動を実施している人 は44.5%、就職活動をしていたが終了したと答えた人は 50.4%だった。データ上では 7 月末までに半数の人が就職活動を終えたことになる。6と発表している。7月末までに就職 5 マイナビ2013「新就活スケジュール解体新書」1 月 5 日 http://job13.mynavi.jp/conts/2013/schedule/04.html 6 日経 BP「新卒ニート 3 万人は本当か、内定率改善も依然厳しい就職戦線」1月6日
希望の大学の半数が内定を貰っているのなら秋採用もあるし、そんなに氷河期でもないの では?と感じた。しかし、この「就職率」というのは調査対象・調査の仕方で大きく数字 が変わってくるのである。分かりやすく図にして説明しよう。 図4 就職率のカラクリ7 卒業者1000 人の大学の場合 ◆卒業者の内訳 就職(500) 大学院(200) 専門学校(100) フリーター(80) 不明(120) ◆進路届けの回答 就職希望者(700) 進学、もしくは未提出(300) 就職率1(文部科学省・学校基本調査) 就職(500)
卒業者(1000) =
5 0 %
メリット 大学全体の就職状況が分かる デメリット 大学院進学者の多い難関大や理工系大は数値が低くなる 就職率2(文部科学省・厚生労働省合同の就職内定状況調査) 就職(500)就職希望者(700) =
71.4%
メリット 分母が少ない分、数値が上がる デメリット 大学全体の就職状況が分かりにくい 図4について説明してゆこう。これは「卒業者 1000 人の大学の場合」という卒業者の内 訳を見てほしい。この例では、就職500 名、大学院 200 名、専門学校 100 名、フリーター 80 名である。その仲で進路届けに 700 名の学生が「就職希望」と記し、300 名が「進学、 もしくは未提出」である。 図4の就職率1は文部科学省の調査である。これは就職した卒業者 500 名を卒業者全体 の 1000 名で割る事で大学全体の就職状況がよくわかるというメリットがある。対して、 http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20121004/325690/ 7常見陽平編著「就活格差」中経出版、2009 年、113 ページ大学院進学社の多い、難関大学や理工系大学は数値が低くなる。というデメリットもある のである。次に就職率2の説明をしてゆこう。これは文部科学省と厚生労働省合同の就職 内定状況調査である。この調査では、就職した卒業者500 名を進路届けに「就職希望」と 記した700 名と割る事で、就職率1の図と比べと分母が少ないので数値は上がるというメ リットがある。対してこの調査では大学全体の就職状況が分かりにくいというデメリット もある。 こうして調査対象の分母を卒業者か就職希望者にするかで数値が約2割も変わるのであ る。またこの「就職者」には有期雇用などの契約社員も含まれる。厚生労働省と文部科学 省は毎年10 月 1 日、12 月 1 日、2 月 1 日、4 月 1 日に一部の大学生を対象に「就職状況 調査」を実施するが、就職希望者の数が2011 年 10 月 1 日には 42.5 万人なのが 4 月1日 には 38 万人となる。この約 4.5 万人はどこへ行くのか、どのように仕分けされるのか。 これもカラクリのひとつである。 8それでは次に図5を見て頂きたい。これは各大学が発表する数値で、大卒後の進路にニ ート、フリーターになる学生が多数いても大学側が公表する就職率は元となる分母を大学 に有利なように自由に操ることが可能で、あまり鵜呑みにしない方が良いということ。で は企業に求められる学生になるにはどうしたら良いのか。企業は何を採用基準としている のか。 8 WEB RONZA 「内定 91.6%のとんでもないからくり」1 月 7 日 http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2012052900005.html
図5 就職率のカラクリ29 就職率3(一部の大学) 就職(500)
{就職希望者(700)
−
専門学校(100)}=83.3% メリット 分母がさらに少なくなる分、数値がさらに上がる デメリット 就職活動失敗のため、仕方なく専門学校に進学した学生の存在が無視される 就職率4(一部の大学) {就職(500)+
フリーター(80)} {就職希望者(700)−
専門学校(100)}=96.7%
メリット 分子が多くなった分、数値がさらにあがる。 デメリット フリーターも正社員も同じ扱い。大学外部からは実態が不明。第 4 節 「 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 」 っ て な に ?
新卒採用を実施する企業が選考の際に重視する点として「成長意欲」「自立」「協調性」 「チャレンジ精神」などがあげられるが、「コミュニケーション能力」が8年連続で第1位 になった。10 コミュニケーション能力とはそもそも何なのか。「同世代だけでなく、歳の 離れた人とも円滑に話が出来ること」「相手の言いたい事を汲み取れる力」「様々な意見を 否定せず、認めて相手を受け入れること」 など様々な意見があげられる。しかし、この ような調査を行っているのは主に就職情報会社である。就職情報会社の幹部は「若手の営 業担当者に、顧客企業の求める人物像のヒアリングをさせたところ、 コミュニケーション 9常見陽平編著「就活格差」中経出版、2009 年、114 ページ 10 DIAMOND ONLINE「8 年連続で新卒採用時に重視する要素、第 1 位に!企業が求め る真の「コミュニケーション能力」とは」1 月 7 日 http://diamond.jp/articles/-/14267学 生
就活に失敗。 専門学校にで も行くか 彼らの進学届けは「就職 希望」から「進学」に変 えてしまえ!学生
正社員になれ なかった フリーターに なろう。 フリーターでも働いてい るのだから、「就職」した ことにしてしまおう!大 学 職 員
大 学 職 員
能力が高い や 自立型 など、もっともらしいヒアリングをしてきた。しかし、企業に よって求められるコミュニケーション能力は違うので、結果ももっと具体的な内容になる はず。おそらく、そこまで踏み込んだヒアリングが出来ていない。」と言っている。11つま り、就職情報会社の営業スキルによって間接的に選考時に重要視するポイントが画一化し、 曖昧なものになっているとも言える。では、コミュニケーション能力が高く、チャレンジ 精神があって、協調性のある人間なら内定を取れるのかと思ったら大きな間違いである。 それらの大前提として「学歴」「語学力」「サークル・クラブ活動」があるのだ。企業が学 生を見る目は厳しくなり、求める条件も増えている。 では学生たちは働くことをどう思っているのかを考えてみよう。
第 2 章 大 学 生 に と っ て の 「 働 く 」 と は
第 1 節 学 生 の 就 業 意 識
前章で述べたように、就職したくても出来ない学生が多くいる。しかし現状として所謂 「七五三現象」のように中卒の7割、高卒の5割、大卒の3割が入社三年以内に自発的に 会社を退職する数は増加しているし、転職率も増加している。就職戦争を勝ち抜いてやっ と手にした職をなぜ手放すのだろうか。就職時と入社後のギャップがあるのだろうか、こ うした企業側とのミスマッチは後を絶たない。学生はどのような基準で会社選びをしてい るのだろうか。 公共財団法人日本生産制による、平成24 年度新入社員への「働くことの意識」調査結 果を見て行きたい。 図の6から現代の学生が最重要視する項目として「自分の能力、個性が活かせるから」 (37.0%)があげられた。次いで 「仕事がおもしろいから」(22.5%)、「技術が覚えられるか ら」(10.6%)が上位を占めた。 このような個人の能力、技能ないし興味に関連する項目に比 べて、勤務先の企業に関連する 項目では、「経営者に魅力を感じて」(5.3%)、「一流会社だ から」(3.9%)、「福利厚生施設 が充実しているから」(1.8%)など軒並み 10%に満たない数値 であった。次いで図7を見ると、昭和 46 年度に は 27%でトップに挙げられていた「会社 の将来性」が三年連続で 10%以下となったという事から、「会社」というより「職」で企 業を選んでいることが分かる。 次に、同調査で就労意識について 13 の質問文をあげ、「そう思う」から「そう思わない」 まで4 段階で聞 いてみたところ、肯定的な回答(「そう思う」と「!!そう思う」の合計)の 比率は図8のような順になった。「現代の若者は人間関係構築が苦手だ」や「飲み会に参加 しない新入社員が多い」などの意見をよく耳にするが、結果は意外にも若年層たちが人間 関係に対しポジティブな回答が上位を占めている。しかしこれは入社直前の3月、4月の 意識調査であり、入社するにあたっての期待と言えるであろう。一方で就職活動開始前の 11常見陽平編著「就活格差」中経出版、2009 年、134 ページ
大学生と、内定取得から数ヶ月経った学生の就業意識はどのようなものであろうか。次節 で見て行きたい。
図6 会社選択における重要要因12
図7 会社の選択理由(経年変化)13
12,13公共財団法人日本生産性本部 1 月 7 日
図8 就労意識のランキング14 ()内は質問番号
第 2 節 ア ン ケ ー ト 調 査
この節では前節で述べた通り、就職活動開始前の大学3年生と内定取得から数ヶ月後の 大学4年生の就業意識を見て行く。また「はじめに」で述べたように、大学で何を学びそ れをどのように将来社会に役立てるか「大学=手段」とするのではなく、有名校進学や大 卒資格を得るために「大学=目的」となっていると感じる昨今。大学生達は自らの専攻を 職業をどのように結びつけるのかなど、「職業」だけでなくキャリア形成に大きく関わる「大 学教育」の点も見て行きたい。
(1)就 職 活 動 直 前 の 大 学 3 年 生 の 就 業 意 識
現在大学3年生である学生を対象に、就職活動が本格的に始まる直前である11月 1 2月に大学卒業後の進路、希望業種、いつ頃から「働く」を意識し始めたかなど複数の質 問をし調査を行った。 対象としたのは大学3年生計35名で文系学生 19 名と理系学生 16 名。インターネット 上のアンケート集計サイトを利用し、都内だけでなく全国の大学生に調査をした。 14公共財団法人日本生産性本部 1 月 7 日 http://activity.jpc-net.jp/detail/lrw/activity001347/attached.pdf図9 学生データ内訳 図10 大学卒業後の進路希望 図11 現在の志望業界(複数回答可) 54% 46%
大学3年生 計35人
文系 19名 理系 16名 2.90% 2.90% 8.60% 85.70% 公務員 フリーター 大学院、専門学校へ進学 一般企業へ就職希望卒業後の進路希望
2.9 5.7 11.4 11.4 14.3 14.3 31.4 62.9 情報(マスコミ、通信) IT(ソフトフェア、情報処理) サービス 百貨店、ストア 無回答 商社 金融、証券、保険 製造業(メーカー)志望業界(複数回答可)
大学卒業後の希望進路について全体の約 85%の学生が、「一般企業への就職」を選択し た。その他にも「大学院、専門学校への進学」の回答が8.6%、「公務員」「フリーター」が 2.9%であった。安定志向から公務員になりたい学生が増えていると言われているが、未だ 一般企業への就職が大学生とってはメジャーな選択のようだ。一方「大学院、専門学校の 進学」への回答として、「将来、研究職に就きたいため修士課程を修了する必要がある(理 系学生)」など将来の就職を見据えて進学という選択もあった。「フリーター」への回答に は「本当に働きたい職種がわからない(文系学生)」という意見があった。では、次に図 11 を見ていこう。就職活動開始直前の大学3年生の現在の志望業界を複数回答可で調査し た。一番人気があったのは「製造業(メーカー)」で約 63%であった。その志望動機とし て「日本のものづくり・技術力を支えたい」「食品、生活用品など生活に密着しているから」 「仕事がカタチ(製品)となるから」などが主な意見としてあげられた。次いで2位であっ たのは「金融、証券、保険」で約 31%。その主な理由として「安定していて無難だから」 「企業を支える仕事がしたい」「地方銀行に就職し、地元に帰りたい」との回答があげられ た。その業界の回答として、「人とものを繋げる仕事がしたい(商社)」「人と接する事が好 きなので、モノではなくヒト本位で仕事がしたい(サービス)」「人の笑顔を作る仕事がし たい(百貨店)」など前章の公共財団法人日本生産性本部の調査と同様に学生達が人間関係 に対しポジティブである意見が集まった。 図12 「進路と専攻の関連性」 次に「希望している進路、職業に、現在の大学の学問が役立つと思いますか」と質問し た。「役立つ」に62.9%、「役立たない」に37.1%回答が寄せられた。「卒業後の希望進路」 にて「大学院、専門学校への進学」を選択した生徒は全員「役立つ」とした。全体的に現 在の大学での専攻が「役立つ」と感じる生徒は理系学生が多く、文系学生においては経営 学部、経済学部が多かった。しかし、専攻している学問という一面のみで判断せずに、大 学在学中に身につけた論理的思考力、ゼミなどのグループなどで鍛えたチームで課題に取 り組む力などが「役立つ」と考える意見も見る事が出来た。 はい 63% いいえ 37%
希望している進路に、現在の大学での学問は役立つと思うか?
図13 「就業意識」の芽生え 図 14「自己実現」?「福利厚生」? 図 15 就職活動への不安 図 16 どのような不安(複数回答可) 次に就職活動を始める大学3年生たちが、いつ頃から就職を意識し始めたかをみてみよ う(図 13)。一番多くが筆者と同様の「大学3年前期」であり 12 人の 34%であった。次 いで「大学入学時」が 8 人で 23%、そして「大学3年後期」が 7 人で 20%であった。こ こで「未定」と回答した3人の9%は卒業後の進路希望で「大学院・専門学校へ進学」と 「フリーター」と回答した3人なので、今回調査した大学3年生は全員が就職活動開始前 に「就業意識」があると言える。 大学3年 前期 34% 大学入 学時 23% 大学3年 後期 20% 大学2 年 14% 未定 9%
いつから就職を意識し始めたか
B社 69% A社 31%内定を2社から貰った
場合どちらを選ぶ?
A社:志望職種ではあるが、福利 厚生が整っていない B社:志望職種ではないが、福利 厚生が整っている はい 94% いいえ 6%就職活動に不安はあるか
54% 24% 13% 5% 4%どのような不安か
(複数回答可)
内定が出るか 自分のやりた い事が分から ない 志望業界の選 択 両親や周りか らのプレッ シャー 無回答図14 を飛ばし、まず図 15,16 を見て行きたい。「就職活動を始めるに不安があるか」と の質問に 94.3%が「不安である」と答えている。これも図 13 と同様「不安でない」と回 答した 5.7%の学生は卒業後の進路希望で「大学院・専門学校へ進学」と「フリーター」 と回答した 2 名である。したがって、就職活動予定の学生は全員、また「大学院・専門学 校へ進学」を選択した学生も就職活動に対して「不安である」と答えている。学生達は一 体どのようなことに不安を感じているのか。「不安である」と回答した学生のうち 85.7% の学生が「内定を取れるかどうか」に一番多く不安を感じていることが分かった。しかし、 就職活動の目的は「内定取得」であると言えるので、受験生が志望校に合格するかどうか 不安になるのと同様でこれは当然の結果であると思う。驚くべき、就職活動予定の学生は 全員「就業意識」があるのに就職活動直前の 11 月 12 月まで「自分のやりたい事が分か らない」と回答した学生が13 名の 37%もいるという点である。 次に図14 を見て行こう。その前に一度前章 11 ページの図 6「会社選択における重要要 因」のグラフの下から3番目の項目に着目してほしい。「福利厚生」を重要視する学生が 1.3%しかいない点である。実際、筆者自身も就職活動開始直後まで「福利厚生」より「や りたい事」を優先させる人間である。と自分で思っていた。しかし第一章7ページの図3 「私の就職活動スケジュール」に記した通り、3月末に内定を貰った企業に断りを入れた。 その企業は第一志望群であったし、私の理想の業界、職種そのものであった。しかし内定 を貰い一度冷静に考えてみた時に、東京勤務であるのに「家賃補助」が一切出ないと言う 点が猛烈に不安になってきたのである。結果そのまま就職活動を続け5月頭にもう1社内 定を貰った。こちらの会社は希望していた業界であったが、職種としては第2希望であっ た。しかし「福利厚生」 の面で「家賃補助」が会社側8割負担という点、その他にも「資格補助」「育児休暇制度」 などが整っていた。勿論それだけでは無いが「福利厚生」も大きく影響し、前者の会社に 内定辞退の連絡をした。図 14 では「内定を2社から貰った場合どちらを選ぶ?」の質問 に対し、「A 社:志望職種ではあるが、福利厚生が整っていない」か「B 社:志望職種ではな いが、福利厚生が整っている」を選択して貰った。意外にも半数以上の学生が「B 社:志望 職種ではないが、福利厚生が整っている」を選択したのである。その理由として元も多か ったのが、「長期的に見て、仕事を続けられるから」「したい事よりも、生活が第一」など 現実的な意見ばかりで中には「B 社でもやりがいや目標を見つければ良い」など前向きな 意見があった。残りの意見は「やりたいことをやりたい」「嫌な仕事は続かない」との回答 であった。
(2)内 定 取 得 後 の 学 生 の 就 業 意 識 と 「 就 活 」 の 感 想
就職活動を終えた大学4年生に就職活動開始時と就職活動終了後の心境の変化や、入社 への不安などをアンケートした。 調査対象としたのは大学4年生計40 名で文系学生 31 名、理系学生 8 名。調査方法は前ア ンケートと同じくインターネット上のアンケート集計サイトを利用して行った。
図17 学生データ内訳 図 18 就職先と志望業界 図19 内定先は第一志望群であったか 図20 内定取得後から現在。やりたい事が明確か 図21「この会社に入社していいのか」と不安になることがありますか? 79% 21%
学生
39名
はい 82% いいえ 18%就職先は就職活動時に志望して
いた業界か
15.40% 84.60% いいえ はい内定先は第一志望群であったか
30.80% 69.20% いいえ はいやりたい事が明確か
33.30% 66.70% いいえ はい内定先に不安があるか
図 22 進路と専攻の関連性2 図 18、19 共に今回アンケートの調査対象とした学生の多くは内定先が就職活動中に志 望していた業界であり、企業であったことが分かった。図 19 で「内定先は第一志望群で あったか?」の質問に「第一志望群でなかった」と回答した 15.4%の学生。「第一志望で はなかったのに、その会社に入社を決めた理由は」と質問したところ、「将来の生活を考え た際に福利厚生が整っていたため」「志望していた会社に内定が貰えなかった」「会社の人 柄に魅力を感じた」等の理由があげられた。 次に図20 の「内定取得後から現在まで、やりたい事は明確か」との質問。「はい」と答 えたのが約 70%、「いいえ」と答えたのが約 30%。「はい」との意見には「第一志望だった から」が一番多く、次いで「内定後、会社と触れ合う中でやりたいことがより明確になっ た」との意見も多かった。懇親会や入社式で実際に内定先の社員と触れ合い働くことが具 体的にイメージ出来るようになったようだ。「いいえ」の意見で一番多かったのが「就活が 終わり、振り返ると本当にこの会社が自分にあっているのか」と不安に感じる学生が8名 であった。私自身「やりたい事」はあっても正直明確とは言いづらい。私の内定先は製造 業で総合職採用の為、全国転勤。志望業界であったとは言え、4月から自分がどこで働く のか、どんな職務に就くのか、全く分からない。志望の業界にいても「やりたい事」が出 来るとは限らない、もしくはその可能性は低いと感じている。しかし内定先の企業に対し ての不安や後悔は一切ないが、図21「本当にこの会社に入社していいか不安になるか」と の質問に 33.3%の学生が「不安である」と回答した。その理由として「社員が怖い」「女 性登用が出来るか」との回答の他は全て「仕事が出来るか不安」「社会人としてやっていけ るか」など「内定先への不安」というより「社会進出への不安」を感じている事が分かっ た。 次に(1)就職活動直前の大学3年生の就業意識と同様、「内定先で、現在の大学の学問が 役立つと思いますか」と質問した。調査対象の割合が(1)の調査よりも理系学生が少ないも 要因ではあるが、「役立つ」と答えた割合は減り 51%であった。しかし、その理由として 実際に会社の仕組みに触れた大学4年生らしい回答があげられた。「会計を学んだので経理 を志望しているが、経理部は人が足りているので配属される可能性が少ないと上司に聞い はい 51% いいえ 49%
内定先で、現在の大学での学問は役立つと思うか?
た」「研究職を志望しているが、理系学生でも研究職で研究を続けられるのは 2 名程度だ と知った」「マーケティングを専攻していたので女性でも営業職でバリバリ働けると聞いて いたが、実際は女性の9割が内勤であると聞いた」など。実際の配属は学生側の希望通り ではなく、会社の人事異動に左右される現状を知り、大学で学んだ事が「役に立たない」 可能性があると感じているリアルな意見があげられた。最後に「もう一度就職活動が出来 るとして、内定先を受けるか」と聞いたところ、「はい(第一志望)」と答えたのが26 名。 「はい(但し第一志望ではない)」と答えたのが 23%。「いいえ」と答えたのが 5%であっ た。この「はい(但し第一志望ではない)」から、23%の学生がどこか妥協して内定先に入 社を決定したことが分かるし、「いいえ」の学生においては言わずもがなである。この時点 で企業と学生のミスマッチが進んでいるのであろうか。この調査から大学3年生、4年生 共に就職することに不安を感じていることや、実際に「やりたい事が分からない」学生が いることが分かった。その一方「やりたい事」があっても、生活や経済力を重視し現実的 であり安定志向であるのが現代の日本の大学生の特徴だと言えるであろう。
第 3 章 海 外 の 大 学 生 事 情
「はじめに」で述べたように、私は大学3年時にカナダに1年間留学した。その際、様々 な国からの留学生や現地カナダ人の学生と触れ、彼らの士気の高さに驚いた。しっかりと したキャリアビジョンを持ち、それを言葉にして人に話すことが出来る。自己のキャリア デザイン実現の為、勉学が学生生活のウェイトを主に占めているのだ。またインターンシ ップにも「大学3年時」などと決まっておらず、必要と感じれば自ら会社に電話をし、面 接の予約をし、応募する。「卒業までにいかに色んな経験をするか」を重視していると感じ た。勿論日本にも将来のキャリアビジョンをしっかり持った上で大学に進学し、目標に向 け努力する学生も多くいる。しかし、大半の学生が就職活動まで「就職」についてしっか りとした考えはなく、学生生活の大半をバイトやサークルに没頭し、友人や恋人と自由に 時間を過ごしているのが現状であると感じる。 今回インタビュー対象は私が留学中に出会った4名の友人と、現在明治大学に留学して いる1名の友人である。インタビュー方法はインターネット上で質問内容をメールに送り、 回答してもらった。インタビュー内容を抜粋しまとめて記載する。
第 1 節
海 外 の 大 学 生 の 学 生 生 活 、 就 業 意 識 イ ン タ ビ ュ ー
(1)タ イ の 大 学 卒 業 後 、 カ ナ ダ で 生 活 す る N さ ん
基本データ : タイのスタンフォード国際大学卒業後、カナダで MBA 取得のため現在スポーツジムの一 般事務として就業中の女性。 大学在学中の専攻は国際経営。将来、起業するため MBA 取得を目指している。 インタビュー:質問1:大学や専攻はどのように決定しましたか? 将来起業する上で英語と経営知識が必要だと感じたので、国際大学の経営学部を選んだ。 しかし大学入学後、専攻が自分と合わないと感じたら1年時、2年時までなら学部の変更 が可能。 質問2:あなたの国の就職活動は? タイの大学生は日本の学生のように在学中に就職活動をしない為。タイの就職活動は基本 は大学卒業後のみ。企業は卒業前の学生を雇用することをリスクが高いと感じるため、相 当優秀で教授からの推薦が多い学生でない限りは在学中に職を見つけることは不可能。そ の為、大学も就職をサポートしない。 質問3:現在の仕事は大学時代の専攻と関連していますか? していない。現在は一般的な事務作業や、顧客とのやりとりで直接経営学を生かしていな い。しかし、今は MBA 取得の為就業経験が最低でも2年必要。その為に働いているだけ なので、あまりその点は重視していない。 質問4:就職の際、重視されるのはどのような点ですか? タイでは大学の学歴が一番重視される。あとは実用的な能力、経験、資格、GPA。人間性 なども見られるが、それらは優先順位しては後に来る。 質問5:大学在学中なにを一番大切にしていましたか? 友達との遊びや、買い物。勉強は少しだけ。 コメント 彼女は大学進学前から起業という明確な目標を持っており、その夢の実現の為大学に進学 し専攻も選択。現在も夢の実現のために必要である経験を積んでいる。またタイでは、日 本のように新卒一括採用が一般的でなく、卒業後に就職活動をするスタイルが主流である と言うことが分かった。
(2)メ キ シ コ の 大 学 卒 業 後 、 日 系 企 業 で 働 く P さ ん
基本データ メキシコのテクミレニオ大学卒業後、現在日野自動車で働く男性。 大学の専攻は国際ビジネス。 質問1:大学や専攻はどのように決定しましたか? 学費の安い公立に進学しようと思ったが、家から遠かったため私立大学に進学を決定。進 学前はコンピューターサイエンスや、グラフィックデザインを専攻する予定であったが、 進学先の大学には充分なカリキュラムがなかった。プログラミングはデザインは自分でも学べると思い、それならばどこでも必ず必要となる経営や会計を学ぼうと決めた。 質問2:大学在学中の希望進路は? アップル社か Fortune500 に就職がしたかった。 質問3:あなたの国の就職活動は? メキシコでは大学側は就職をサポートしないし、資格、経験、学歴などもあまり重視され ない。基本的にコネ社会。しかしちゃんとしたコネクションを作るため、大学1年時から 就職活動のようなものを始めた。最初に入社した会社も色んな機会が重なり入社した。そ の後退職し、友人と起業し1年くらい経ったころ顧客であった日野自動車から声がかかり、 そちらに転職した。ラッキーだったと思う。 質問4:現在の仕事は大学時代の専攻と関連していますか? 経営という会社の仕組みを学べた点については役立っていると感じる。けれど最初に勤め た会社ではあまりそれは発揮出来ていなかったと感じる。 質問5:大学在学中なにを一番大切にしていましたか? 勉学と就職。あまり遊びなどを気にした事は無かった。一報カナダやアメリカの学生は殆 どの時間を勉学に費やしているのに、文化的活動にも出席し、家ではなくキャンパス内に 住むなどの生活はメキシコとは全然違う点だと感じた。メキシコにはクラブ活動などもな い。 コメント メキシコの就職活動は、学歴や資格などではなく学生時代にいかに良いコネが作れるかだ という点が分かった。しかしコネが無ければ志望する企業に入社することは極めて難しい ため、大学在学中は勉学と就職活動を中心に生活するようだ。
(3)ロ シ ア の 大 学 在 学 中 、 日 本 に 交 換 留 学 し た L さ ん
基本データ: ロシアのサンクトペテブルグ大学在学、昨年上智大学に1年間交換留学をした。 専攻はIT と外国語(英語と日本語)のダブルメジャー15 質問1:大学や専攻はどのように決定しましたか? 第二言語として英語を学びながら、日本語が学べる大学と言う点で友人に薦められた。一 番の決め手は日本に交換留学制度あるという点である。大学進学前から日本語を学び、日 15ダブルメジャー:日本では一般的ではないが、専攻を2つ選ぶこと。本に行くのが目標だったので、英語と IT を学びながらそれらが出来る大学と学部は此処 しか無かった為、大学と専攻の決定はすごく簡単だった。 質問2:大学卒業後の希望進路は? 自分の専攻に関連している仕事に就きたい。日本語と英語を活用出来る会社に勤めたい。 その為に日本留学前にロシアの日本大使館でインターンシップの経験もした。 質問3:あなたの国の就職活動は? 私は大学4年時の最後のテストと卒業論文が終わってから就職活動を始めた。しかし正社 員として一般企業に雇用される為には就業経験が必要なので現在は、アルバイトとして働 いている。現在の仕事は志望職種ではないけれど、まだ学生なのでお小遣い稼ぎと、自分 の適正を見極めるために必要だと感じている。 ロシアで就職において最も重視される点は、能力と経験。 質問4:現在の仕事は大学時代の専攻と関連していますか? 現在の仕事は経験を得るためなので、専攻と関連していないが気にしていない。最終的に 関連している自分の理想の仕事に就ければ良いと考える。卒業した後に、やりたい仕事に 就くために色んな会社に応募する。 質問5:大学在学中なにを一番大切にしていましたか? 一般的な学生生活。勉強は勿論だし、友人との付き合いも大切にしていた。 コメント ロシアの就職活動は大学卒業後。しかし、就業経験や能力重視の為、大学在学中にインタ ーンシップやアルバイトなどで経験を積むことが必要。彼女も大学進学前から、やりたい 事、学びたい事が明確であり、志望の仕事に就く為に日本に留学したり、様々な経験を積 んでいる。
(4)カ ナ ダ の 大 学 在 学 中 、 日 本 に 交 換 留 学 し た R さ ん
基本データ カナダのブリティッシュコロンビア大学在学中、昨年上智大学へ1年間留学した女性。昨 年11 月に大学を卒業し、現在就職活動中。専攻は英文学と日本語のダブルメジャー。 中国系カナダ人で8年間タイに住んでいたため、英語の他にも中国語が堪能。タイ語と日 本語も日常会話レベルで可能である。 質問1:大学や専攻はどのように決定しましたか? 大学は両親が決断した。しかし、専攻は自分で決めた。アメリカやカナダの大学では専攻が自分に合わないと感じたら変更するのは一般的。専攻を化学ーマーケティングー文学と 変えた。日本語を選んだ理由は、就職の際より有利になるようにダブルメジャーとした。 メリット:大学入学してから自分に合う合わないの専攻を変更出来る。 デメリット:ずっと専攻が決まらず毎年変えていたら結果何も身に付かなくなる。 質問2:大学卒業後の希望進路は? 自分の専攻の英文学に関連して、読み書きが好きなので出版社に勤めたい。中国であれば (自分の学歴などから)就職は簡単であるが給与が低い。なのでアメリカかカナダで就職 活動をしているが、将来的には日本で働きたい。 質問3:あなたの国の就職活動は? 日本の学生のように大学在学中に就職活動はしない。卒業証書をもらってからでないと、 雇ってもらえない。しかし、就業経験と能力など客観的根拠が必要なので夏休みなどを利 用してインターンシップに参加する。必要と感じれば大学を休学し、1年間インターンシ ップとして働く学生も多い。なによりも卒業までに、どれだけ色んな経験をするか。また 日本のように学校歴(大学名)はないが、学歴(高卒、大卒)で就ける職業も収入も全く違う。 また学校歴はあまりないものの、学部間で大きな差があるので企業側は採用の際に学部を 聞いてくる。 気になる企業には履歴書を送り、メールでやりとりをしたり、電話で面接をしたりする。 出版社に就職したいので、在学中に書いた論文なども添付して送る。 質問4:就職の際、重視されるのはどのような点ですか? 学歴、経験、GPA、資格など客観的に証明できる能力。 質問5:日本に留学中に、日本とカナダの学生の違いは感じましたか? 日本の学生は学生生活を謳歌しているように感じた。サークル、クラブ、バイトなど集団 や活動を経て得られる経験を重要視していると思う。しかしカナダでは大学のシステムは ピラミッドみたいなもので、大学1年時に半分の生徒が成績不良で退学させられる。なの で卒業する為には成績が全てだし、学生は勉学に時間を費やす。学生もより競争的で、協 調性はない。 コメント カナダの大学は本当に就職の為の「手段」であるという印象を受けた。就職活動において は、客観的な根拠がある経験が最重要視される。学生達は自分のキャリアの為に大学在学 中にインターンシップや課外活動をし、勉強をし知識をつける。日本の大学生より、はる かに忙しく厳しい学生生活を送っている。
(5)中 国 の 高 校 卒 業 後 、 明 治 大 学 に 進 学 し た J さ ん
基本データ 中国の短大卒業後、明治大学経営学部に進学。 来春から日本で就職予定。 質問1:大学や専攻はどのように決定したか? 両親にすすめられて。日本に留学した理由としては、日本での2 3年の就労経験必要。 なぜなら将来的には中国で働きたいと考えており、その際に日本での就労経験があれば給 与が2 3倍になるため。 質問2:あなたの国の就職活動は? 実際にやったことがないので詳しくは分からないが、日本同様で期間限定だしスーツを着 る。合同説明会もある。中国での新卒の給与はみな平等。就職の際には資格や成績が重視 される。 質問3:日本と中国の学生の違いは? 圧倒的な勉強の量!中国は全寮制で朝起きたときから、夜寝るまでずーーっと勉強。日本 人が勉強しないことに本当に驚いた。 質問4:日本の就職活動を経験してどうだった? 周りが一斉に就職活動を始めるから、私もやらなくちゃという雰囲気はすごかった。その 雰囲気に流され日本で就職活動をした、他の中国人留学生もいた。中国は完全成果主義、 実力主義なので即戦力重視なのに対し、日本企業の一から人を育てるという姿勢は素晴ら しいと感じた。 コメント 中国でも日本同様に就職活動は厳しいようだ。しかし、重要視されるのは資格や成績であ るし、成果主義、実力主義、即戦力重視などは欧米と同じである。また中国の学生もクラ ブ、サークルなどではなく勉学が学生生活の肝であると分かった。
第 五 章 大 学 生 の キ ャ リ ア デ ザ イ ン
前章のインタビュー結果は、私の調査対象の個人的見解が含まれるため断言は出来ない。 今回の5人の意見でその国の学生や就職活動を決めつけずに、参考にして頂きたい。分か ったこととして、多くの国の学生が学生生活において「勉学」を重要と考えているし、就 職活動に大切なのは「コミュニケーション能力」「チャレンジ精神」などの曖昧なものでな く、客観的根拠のある経験や能力が全てであるようだ。また、今回調査した全ての学生が 大学進学時に既に「就職」や「やりたい事」を意識している事が分かった。こうした外国 の学生達のキャリアビジョンの高さを見て、日本の学生との違いに驚く。
では、現在の日本で日本の大学生にはどのようなキャリア形成が出来るのか。私なりに 提案して行きたい。
第 一 節 イ ン タ ー ン シ ッ プ の 薦 め
まずは就職活動が始める前に「働く」という事を経験すべきだと考える。そこで自分が 得意なもの苦手なものなど、学生生活では気が付けない適正を見つけることが出来ると考 える。そして実務的な経験を積んだ事から「雇用可能性への自信」を得ることが出来るで あろう。現在日本においてキャリア教育は国レベルで重要視されている。2004 年 4 月か ら文部科学省は「新キャリア教育プラン推進事業」開始し、1:インターンシップ推進のた めの国レベルでの連絡協議会の設置・開催 2:キャリア教育推進フォラームの開催 3:地 域ぐるみでキャリア教育に取り組むための推進地域の指定と実践的研究など大きく三つの 内容を示している。インターンシップ体験学生は年々増加しており、2000 年度から 2005 年度までの 5 年間に 15.1%の割合で増加している。大学学部別に見て行くと、社会科学系 が1万3854 名で首位、次いで工学 1 万 2434 名、人文科学 5128 名、農学 2576 名の順だ。 実施時期は主に大学3年時の夏期休暇であるが、1割が授業期間中に実施されるインター ンシップであった。 実際にインターンシップに参加した学生の意見を見ていこう。図23 は「インターンシ ップの満足度」に対する調査結果である。 図23 インターンシップの満足度16 16 インターンシップ推進支援事務局 1 月 9 日 http://www.koyoerc.or.jp/assets/files/224/18-19.pdf
「体験した仕事の内容」「勤務時間や仕事の量」「社員との交流・コミュニケーション」 「事前・事後のフォロー アップの内容・方法」「今回のインターンシップの総合的評価」 についての満足度で、「満足している」 「どちらかといえば満足している」を合わせてみ ると、各項目とも「満足」している割合は7~9 割であった。総合的な評価は「満足」「どち らかといえば満足」を合わせると88.9%であり、かなり高い満足度であると言える。 図24 インターンシップ後の意識の変化17 次に図24 は実際にインターンシップを体験した学生の意識の変化である。「職業や企業 についての理解度の深まり」「働くことに対する認識」「就職したい気持ち」「自分自身の適 性や 能力についての理解」「今まで関心のなかった職種、業種、企業への興味」について の意識変化を尋ねた。「あてはまる」「ややあてはまる」を合わせてみると、最も多かった のは「職業や企業についての理解度の深まり」 であり 94.6%であった。その他にも全ての 項目において多くの学生は「あてはまる」と考えている。就職活動前に「職業や企業につ いての理解度の深まり」「今まで関心のなかった職種、業種、企業への興味」が芽生えれ ば余裕を持って業界研究し、志望業界を選択することが出来る。「働くことに対する認識」 「就職したい気持ち」を養えば「働く事に対する不安」も軽減されるのではないであろう か。 内定先の人事部の方に「仕事のやりがい」について質問した事がある。その際「人事部 としては縁の下の力持ちという感じなので表立って仕事をし、商品を外に出して行ってい る実感は正直ない。けれど、インターンシップなどで就職活動前の学生たちに働く機会を 与え、就職について考える気付きを与えられている点では社会貢献出来ていると感じる。」 と答えてくれた。そして何より嬉しい事はインターンシップに参加した学生が、就職活動 の際に応募してきてくれる時だとも言っていた。インターンシップは学生に就業意識を芽 生えさせ、社会進出しようとする学生の背中を押すだけでなく、企業にとっても学生に対 する良いアピールとなるのではないであろうか。インターンシップは年々メジャーになっ て来て入るが、未だ参加するのも、受け入れ企業も多いとは言えない。しかし、学生に就 17 インターンシップ推進支援事務局 1 月 9 日 http://www.koyoerc.or.jp/assets/files/224/18-19.pdf
業意識を変え、キャリアビジョンを形成するにはインターンシップ体験が有効であると私 は考える。
第 2 節 自 分 の キ ャ リ ア を 描 こ う
「自分のキャリアを描こう」と一概に言っても自分一人では難しい。キャリア形成は家 庭環境、学校、企業、国、人間関係など様々な要因から形成されるものである。但しこの 論文では大学においてどのようなキャリア形成が出来るかを述べて行こうと思う。 まずここで筆者が考える大学生のキャリアデザインの目標を挙げて行く。 キャリア設計 :自らの人生・生活を選択し設計する力 就業意識の醸成 :「働く」とはなにか、自分は社会においてどのような役割をしたいか すべき事の明確化 :自分の選んだキャリアの実現の為になにをすべきか明確化 自己の分析 :これまでの自分を振り返り、自分の適正を把握する力 まずキャリア形成の第一歩として、大学のキャリアセンター利用があげられる。若年層 の就業意識や職業観を醸成する上で、大学の果たす役割は大きい。しかし現在大学側が求 められているのは、「就職活動戦線に勝つ為」だけではなくより長期的なキャリア教育であ る。そしてこのキャリア支援を在学中の学生に限定せず、卒業後の学生にも開放すべきで あろう。明治大学に限定して言えば、キャリアコーディネーターやキャリアアドバイザー を設置すべきであると考える。明治大学でキャリアセンターを利用するには、就職活動開 始前に登録用紙が配られ、それを提出して初めて利用することが出来る。これではキャリ アを形成するには遅いと感じる。また相談員の職員たちにもムラがあり、人気のある相談 員には学生が殺到するが、そうでもない職員もいる。こちらの話を親身に聞くだけで、的 確なアドバイスが貰えないこともあった。キャリア支援センターを常時開放し、キャリア コーディネーターを駐在させ、就職以外の相談にも気軽に行けるような環境を作るべきで ある。 次に入学時から学生が自ら「キャリア」を選択し設計していく能力を養う必要がある。 法政大学キャリアデザイン学部では2003 年度の設立時から新入生全員参加の新入生合宿 を実施している。その合宿では「キャリアデザイン学部で何を学ぶのか」「大学生と社会人 の違い」と言った内容を学生に考えさせる。大学生になったばかりの学生に、もう1ステ ップ先の社会人を考えさせるのだ。そこには明確な答えがなく、学生自ら考え、他の学生 と意見を交わし、話合い自らの考えを形成していくのだ。このような取り組みは「やりた い事」や就業意識の醸成に効果的であると感じる。
お わ り に
今回卒業論文を進めるにあたり、就職活動前の大学3年生や、就職活動後の4年生へのインタビューをしたり、文献を読んで研究を進めていって感じたことは、日本の大学生と 社会人の間に大きな壁があるという点。グローバル化が進んでも日本社会は縦割り社会で 規律に厳しい。その上、勤務時間も平均約8時間と学生には長く感じる。その学生生活と 社会のギャップに多くの学生が「仕事が出来るのか」と不安になる。それ以前に「仕事」 を具体的に把握できない為、具体的に「やりたい事」を描けないのだ。そんな状態のまま、 社会や雰囲気に煽られ就職活動が始まる。そもそも学生達の不安を煽っているのは、内定 率でも就職活動の長期化でもないと思う。一番の原因は日本特有の新卒一括採用と就職活 動の期間限定性であると思う。日本は一刻も早くこの制度を廃止し、諸外国のように卒業 証書を持った状態での就職活動に切り替えるべきだと考える。 しかし新卒一括採用の日本でこそキャリアデザインが必要だと思う。就職活動が期間限 定だからこそ、予め余裕を持ち自身のキャリア設計を持ち挑む必要があるのではないであ ろうか。以下のキャリアデザインの目標を達成するために、学生は最大限大学を利用すべ キャリア設計 :自らの人生・生活を選択し設計する力 就業意識の醸成 :「働く」とはなにか、自分は社会においてどのような役割をしたいか すべき事の明確化 :自分の選んだキャリアの実現の為になにをすべきか明確化 自己の分析 :これまでの自分を振り返り、自分の適正を把握する力 きだし、在学中にインターンシップ参加し企業をも利用すべきだ。視野を広げるため、社 会人の先輩やセミナーに参加するのも有効である。能力や経験を積むならば、資格取得、 留学、アルバイト 様々な事柄を経験するべきである。そこから、自己の分析をし自分が どのような人間なのかを元に就業意識を醸成することが理想なのではないであろうか。
あ と が き
この卒論で大学在学中に出来るキャリアデザインを提案してきた。就職活動中には立派 な志望動機と「やりたい事」を書上げ様々な企業に ES を送りつけた私だが、就職直前で 「4月から何をするんだろう」と現在不安に思っていた。しかし、この論文作成を通して 自分の「やりたい事」をまた1から考え直し、入社後も常に目標を持って働こう!と考え が変わった。卒業論文という自分で自分を振り返る良い機会を与えてくださってありがと うございます。この卒論を書くにあたってアンケート協力して頂いた、大学3年生と大学 4年生のみなさま。そして、インタビューをさせてくれた各国の友人達に感謝をします。 ありがとうございました。 私は本来なら 2012 卒の代のゼミ生ですが、隔てなく接してくれている皆には本当に感 謝しています。3チームゼミプレ優勝!と言う目標を掲げたにもよらず、入賞すら出来な かったB チームでした。私自身が優勝したいという想いも強かったですが、みんなの頑張 り、「優勝」への執着、そして先生の期待など全て理解していたので、感情にはあまり出し ませんでしたが死ぬ程悔しかったです。大学に入ってから「競う」ことをしていなかった ので、そんな悔しい経験も良い想い出として忘れません。最後に先生へ。たまに皆で飲みに行ったり、お昼を食べたり楽しかったです。出来の悪 い私ですが、見放さずご意見くださりどうもありがとうございました。