新着図書案内(令和2年11月)
1 コロナ後の世界 ジャレド・ダイアモン ド、ポール・クルーグ マン/大野和基 編 文春新書 新型コロナウイルスが国境を越えて感染を拡大させる中、現代最高峰の知 性 6 人に緊急インタビューを行い、世界と日本の行く末について問うた。 このパンデミックは人類の歴史にどんな影響を及ぼすのか? これから我々はどんな未来に立ち向かうのか? 世界史的・文明論的な観点から、冷静かつ大胆に 2020 年代を予測する。 *ジャレド・ダイアモンド「21 世紀は中国の時代にはならない」(カルフォル ニア大学ロサンゼルス校地理学教授。著書『銃・病原菌・鉄』) *マックス・テグマーク「AIで人類はもっとレジリエントになれる」(マサ チューセッツ工科大学教授。著書『LIFE3.0 人工知能時代に人間である ということ』) *リンダ・グラットン「ロックダウンが日本人の新しい働き方を生んだ」(ロ ンドンビジネススクール教授。著書『ライフシフト 100 年時代の人生戦略』) *スティーブン・ピンカー「人間の認知バイアスが感染症対策を遅らせてしま った」(ハーバード大学心理学教授。著書『21 世紀の啓蒙理性、科学、ヒュ ーマニズム、進歩』) *スコット・ギャロウェイ「パンデミックで GAFA はますます強大になってい く」(ニューヨーク大学スターン経営大学院教授。著書『the four GAFA 四 騎士が創り変えた世界』) *ポール・クルーグマン「経済は人工的な昏睡状態。景気回復はスウッシュ型 になる」(ノーベル経済学賞受賞者。著書『格差はつくられた 保守派がアメリ カを支配し続けるための呆れた戦略』) 2 地方公共団体の内部統制の実務 制度解説と先行事例 久保道生、川口 明浩/編著 中央経済社 川崎市、千葉市、名古屋市、船橋市、千葉県等から学ぶ、中核市やその他の 市町村でも効率的に導入できる進め方とは? 自治体会計・監査・法務等に関与する執筆陣の知見の数々 第1 章 地方公共団体における内部統制制度導入の全体像 第1 章補論 地方公共団体の不適正会計等の発覚と企業会計における内部統 制制度 第2 章 内部統制制度導入の実務 第3 章 監査委員における内部統制評価報告書の審査 第4 章 内部統制制度対応のモデルケース 第5 章 外部監査・新地方公会計の実務と内部統制制度の有機的関連3 「みなと」のインフラ学 -PORT2030 の実現に向けた処方箋- 山縣宜彦、加藤 一誠/編 成山堂書店 我が国経済・社会の発展及び国民生活の質の向上のために港湾が果たすべ き役割や、今後特に推進すべき港湾政策の方向性を取りまとめた港湾の中長 期政策「PORT2030」。本書は、この戦略 PORT2030 を具現化するにあたり、港湾 と空港に関する国土交通省の政策担当者と研究者からなる、「港湾・空港領域 の政策課題検討の官学交流プラットフォーム」研究会における様々な提言を 一冊にまとめたものである。 序章 みなとの空間計画を歴史・文化・生活から発想 第 1 章 わが国の港湾政策と PORT 2030 第 2 章 海運インテグレーターの出現と港湾に求められるサービスの変化 第 3 章 荷主による港湾選択の論理と実際 第 4 章 東南アジアのコンテナシャトル便成立の可能性 第 5 章 コンテナ貨物輸送のモーダルシフトと港湾利用促進に向けた課題 第 6 章 PORT 2030 の連携と補完 第 7 章 PORT 2030 と輸出貨物の重要性 第 8 章 内航 RORO/フェリーのモーダルシフトの可能性 第 9 章 クルーズアイランド化を目指す方策 第 10 章 クルーズ振興をめぐる期待と課題 ほか 4 地方公共交通の維持と活性化 青木 亮/編著 成山堂書店 自動車の普及や少子高齢化・人口減少を背景に困難さが増す地方公共交通。 その維持のために地域各地で実施されている創意工夫の取組を紹介・分析し た活性化に向けて示唆となる一冊。 第1章 地域公共交通維持・活性化の制度的枠組み 第2章 市町村ごとに異なる路線バス政策に見る課題-群馬県北毛地域の各 市町村の事例研究 第3章 地方都市における交通モード関連施策の現状-長野県松本市の事例 第4章 路線バスを利用した貨客混載の取組み 第5章 上限 200 円バスの展開-京都府京丹後市から近隣への波及 第6章 地域公共交通におけるデマンドタクシーの導入-雲南市のだんだん タクシー 第7章 観光施設と公共交通アクセス 第8章 西多摩エリアの観光と公共交通 ほか
5 ケアとまちづくり、ときどきアート 西智弘、守本陽 一、藤岡聡子/ 著 中外医学社 急速な高齢化に伴い、緩和ケア・福祉の需要が増加傾向にあるなか、医療者 が病院内で患者に接する時間は限られている。今のままでは患者の苦痛を取 り除くことができないと、はがゆい思いを抱えている医療者は少なくないだ ろう。現在、その解決方法として注目されているのが、社会的手法である。キ ーワードは「まちづくり」と「アート」。これは、近い将来日本の緩和ケアを 救うかもしれない、新しいバイブルである。 はじめに 「医療者は病院を出よう!」「地域で介護を実践しよう!」「福祉にアート を!」 1 ケアとまちづくり 1 医療の「上流と下流」 2 医療者はなぜ地域に出てこないのか 3 ケアとまちづくりのコミュニケーション 4 広い意味での緩和ケアの実践 5 ポジティブヘルス ほか 6 スポーツ地域マネジメント -持続可能なまちづくりに向けた課題と戦略- 原田宗彦/著 学芸出版社 この本は「スポーツを活用した地方創生の処方箋」を提示する、と冒頭で著 者は宣言します。スポーツには「稼ぐ力」が内包されているから、公民連携に よって税金に頼らない地方創生が可能になる、と。 私たちはどうしても「スポーツ=体育」という図式に陥りがちです。しかし 欧米諸国では「スポーツ=遊び」が常識。スポーツで「稼ぐ力」を発揮するイ ベントとしてオリンピックぐらいしか念頭にない私たちに、本書はスポーツ マネジメントのパラダイムシフトを促します。地域づくりに必須のキーワー ドは「文化」×「観光」×「スポーツ」であることを、各地域の最新の成功事 例を紹介しつつ、わかりやすく説明してくれるのです。 包括連携協定を活用したアウトドアアクティビティが楽しめる施設づくり や地域おこし協力隊を活用したスポーツ振興、地域共通ポイントや地域通貨 を利用した資金調達の具体例など、これからのスポーツと地域のあるべき関 係について示唆に富む情報が満載。 コロナ対策によってスポーツイベントの多くが中止に追い込まれたことも 「不要不急のスポーツがいかに貴重であるかを再認識させた」と前向きに捉 える本書は、地域活性化における最強のバイブルのひとつといえるでしょう。
7 人生 100 年時代の多世代共生 「学び」によるコミュニティの設計と実務 牧野 篤/著 東京大学 出版会 高齢者、子ども、若者、中壮年・・・あらゆる世代の「居場所」をともにつ くる――人間を「人口」として扱う産業・消費社会の見方でなく、人々が信頼 関係のなかで地域社会を創造するという価値観が、いま求められている。「学 び」を通して、新たな共生の考え方や実践を示すケースブック。 序章 人生 100 年時代の社会へ ――高齢社会悲観論への違和感と「小さな社会」 第Ⅰ部 概論編――枠組み [生涯学習] 第 1 章 社会保険としての「学び」――「社会」を作り出す生涯学習へ [世代間交流] 第 2 章 世代間交流とソーシャル・キャピタル――スウェーデン、アメ リカ、日本を例として [高齢者イメージ] 第 3 章 ヨーロッパ・アジアの高齢化に対する知識と態度――大学生 の高齢者イメージ国際比較 [ライフキャリア] 第 4 章 高齢者の心理と社会参加――中高年のライフキャリアのその 先を見据えて [健康] 第 5 章 高齢者の社会参加と健康 [学びの場] 第 6 章 高齢者大学という「場」 第Ⅱ部 特論編――仕組み [政策枠組み] 第 7 章 人生 100 年時代の構想と政策的課題について [地域づくり] 第 8 章 小さな拠点・地域運営組織の形成と住民の「学び」 [地域福祉] 第 9 章 地域包括ケアシステムと公民館・住民の「学び」 [地域学校協働] 第 10 章 地域学校協働活動と公民館・住民の「学び」 ほか 第Ⅲ部 実践編――取り組み 第Ⅳ部 比較篇――東アジアの高齢化社会とコミュニティ 終章 信頼を贈りあう社会へ――高齢社会の新しい姿
8 公務員という仕事 村木 厚子/著 ちくま プリマー新書 旧労働省を含め厚生労働省で2人目の女性事務次官を務めた村木厚子さん が、公務員論のエッセンスを網羅的に1冊の本にまとめた。本書は、学生や社 会人の学び直しなどを目的としたシリーズの一環だが、具体例とともに平易 な表現でまとめられているからこそ、現役の公務員にも、ストンと胸に落ちる 数々のアイデアや発想法が満載だ。 学生が抱く公務員のイメージが実際の姿と大きく乖離している――。村木 さんは厚労省を退官後、二つの大学で教鞭を執るなかで、そんな印象を受けた という。「退屈で単調な労働でも、まるで機械仕掛けのように淡々と冷静に政 策を作っているわけでもない。公務員は、なかなかスリリングでチャレンジン グだし、本当に人間臭く、泣いたり笑ったりしながら働いているのに」 公務員生活 37 年半。村木さんはこの長く濃密なキャリアから、公務員に必 要な力を三つ導き出した。国民・住民のニーズを汲み取る“感性”、ニーズに 対する施策を組み立てる“企画力”、その施策を納得してもらうための“説得 力”がそれだ。さらに村木さんは、現場での実感と経験が必須と強調し、「地 方公務員は一番近いところにいる。ニーズを汲み取るのが大事というのは、地 方公務員は大事と置き換えて読んでほしいぐらい」と国と自治体の関係性に ついても捉えている。 本書には、このほかにも自治体職員がすぐにでも活用できるような様々な 公務員論が体験談を交えて具体的に挙げられている。新型コロナウイルスの 感染症拡大も重なり多忙な日々を送る人、新たな業務を前に悩みを抱えてい る人、将来のキャリアプランが描き切れてない人など、多くの自治体職員にも ぜひ手を取ってほしい。
9 厚生労働白書 令和2年版 -令和時代の社会保障と働き方を考える- 厚生労働省/編 日経印刷 「平成」が「令和」となり、本格的な人口減少が見込まれる今、「人生 100 年時代」を見据えた社会保障や働き方に関する新たな制度設計が求められて います。 今回の白書の第1部では、平成の 30 年間の社会の変容を踏まえ、2040 年を 見据えた中長期の視点に立って、今回のコロナウイルス感染症の影響も含め 、今後の対応の方向性について検討を行いました。また第2部では、平成 30 年度と令和元年度、2度分の行政報告として、厚生労働省が様々な政策課題に どのように対応しているのかを記載しています。 第1部 令和時代の社会保障と働き方を考える 第1章 平成の 30 年間と、2040 年にかけての社会の変容 第2章 令和時代の社会保障と働き方のあり方 第2部 現下の政策課題への対応 第1章 子どもを産み育てやすい環境づくり 第2章 働き方改革の推進などを通じた労働環境の整備など 第3章 女性、若者、高齢者等の多様な働き手の参画 第4章 自立した生活の実現と暮らしの安心確保 第5章 若者も高齢者も安心できる年金制度の確立 ほか 10 関西経済白書 2020 ~アジア太平洋と関西~ アジア太平洋 研究所/編 日経印刷㈱ 今年度の白書では、PartⅠで主にアジアのグローバル・バリューチェーンを 取り上げて、COVID-19 を含めた世界の諸リスクへの対応と課題に焦点を 当てています。 PartⅡでは、PartⅠの分析に依拠しつつ、関西経済の回顧と予測、ポストコ ロナを見据えたインバウンド戦略、スポーツ産業の現状と課題等について分 析しています。 また、今年は、PartⅢにCOVID-19 感染拡大の動態と、日本と世界主要 国の対応状況をクロノロジーとしてまとめています。 PartⅠ アジア太平洋の政治経済の現況と課題 Chapter1 アジア太平洋地域を巡る 2020 年の主要論点 Chapter2 アジア太平洋の各国・地域事情 PartⅡ 関西経済の直面する問題と回復へのシナリオ Chapter3 日本・関西経済の回顧と予測 Chapter4 日本・関西経済の課題と展望 Chapter5 関西経済とインバウンド戦略-ポストコロナを見据えて Chapter6 スポーツと関西経済-産業関連表による分析 PartⅢ COVID-19 Chronology