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アオムシコマユバチの寄生活動に関する研究 VII 圃場内活動の実態について-香川大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2021

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(1)

].48 芥川県骨農科大学学術報倭

アオムシコマエバチの寮生活動に関する研究

Ⅶ 圃場内活動の実態について鵜

松 沢

‡nvestigations on the parasitic activities of Apantelesglomeratus.

VII On the activities of adult waspsin the field.

HiroshiMATSUZA☆A(Lab

(Received September13,i955.Accepted October26,1955)

緒 ■ アオムシコマエバチ4タα紹ねJβ5gわ研β′αf〝5の寄接活劇庵正しく判断するために.ほその圃場内活動の実態をも明ら かにする必要がある.特に寄生蜂自体の日週期的な活動、や,各圃場における寄生活動の動静等は是非典明かにせね ばならない重要な問題である,従って本年(,1955)春以来本研究を寺■トっ年蕊にその大要を述べて大方の参考にし たいと思う、 研 究 方 法 本研究ほ大別すると圃場内におけるアカ・ムシコマユバチの日週期的な満動の実態調査と同一一地域内の同一一一時期に おける異った圃場の寄生率調査の2つに分けられるが,前者は閉場内の任恵の繰上にライムをつけた長さ35cmの綿 棒を1∼2本宛置き,1時間毎にそれに附著する蜂数を調べる方法により調査を行・つた後者ほ各圃場から5令モンソ ロチョウ幼虫を対象に採集を行い,脚気調査によってその寄生率を調べ,仙川カにおいて別途に定めた圃場から定期 的に.各令のモンレロチョウ幼虫を採放し,同様開腹調査に.よイてその寄/1三率を検した 勿論これにほ適官双眼解剖 顕微鏡を使用して観察にほ都府漕よう十分に排芯した 只遺憾なことほノ,本調査を行った三木町池戸一氷上地区(香川県木関都)でほ本年アオムシコマエバチの浦動き わめて低調で,予期通りの望ましいI卦漬な縛るこ.とほ山来なかったが,以下の成績からその大要ほ知ることが出来 ると思う 研究成績及考察 1 アオムレコマエバチの口過期活動 昼間活動性の羅虫であるアズ・ムンコマエバチの脊fj一活動が日中相当良い暗闇圃場において旺んに才 ̄iわれるもので あろうことは予想に難くないが,何時頃最も盛んに講動をするものであるか,又天候と活動の関係ほどのようであ るか等は仙応調べてみねほ分らぬことで,吾々の傍芋な予断は許されない・そこで先ず本年6月に標準の晴天l二lを 選んでキャベツ蜘に.おける活動状況を調査したその成績ほ第1衷に示した如くである・ 第1表の成絞からみると本寄生蜂の活動はこの頃晴天日には8時から18時頃迄に亘って相当長時間活動を行って 居り,且つ9時噴から15時頃迄の間の活動は.温も旺んなものと判断せられる・同一・圃場における晴天日3日間の調 査結果を集訂すると第2衷の如くであるが,この成紙からも同様な判断が下し得る従って春季におけるミツバチ の採蜜活動やフクモンアシナガバチの捕食活動等に甚だ類似した活動型を示すものと考え.て差支えないようである= 本寄生蜂の寄生活動は4.5月頃から11月初め頃迄つづけられるが,日の短い季節にほ多少活動時間も短縮するこ とは勿論考えられることである ★香川農科大学応甲罷虫学研究喜業績 N0.16

(2)

勢7麗 筆2雪(1956)

TableLl”ActiVities ofAbanielesglo〝好raluSin the cabbage field.(June13,1955 at Mikich6,Kagawa)

149

ll

Number of captured wasps

Temperature (OC) HolユⅠ・s RさmaIks Field AField B Fine Amount of cloudiness=O Wind velocity=2∼5m/SeC ‡ 】Field: 】 A:5mx20m B:5mxlOm Number of cabbages Set for capturing parasites

A:10,B:フ

Table2Activities of A?aniele.s glomeraiusin the

Cabbage field on a fine day.(June,1955) at Mikich6,Kagawa 次虻天候との関係であるが,雨天の日にほ 全く本寄生蜂の活動ほ.認められないしかし 重夫日の活動ほ晴天日と」殆んど大差ないよう で,今同一圃場での調査成績の1部を示すと 第3泰のよう■であるけ ただ捕獲個体数がこの 際は余り多くなかったが,一徹的な傾向は一 応認めることが出来る 他の2,3の団場にお ける成績もやはり鵬天日と大差ない結架が見 られたミツバチ等の早春の活動とちがって も1つと暖かい季節に活動するアオムレコマユ バナは,従つで一・l二t中町或暗闇申の曳溺滴下 による予,弓動の制約等は殆んど比られない.沢で 雨天でないドj与り人称止牒な活動なつづけて居 るものと考えで差女えないとノヒt.う 2I朴′」・時期における同地域内各圃こ場の 寄廿ヰ 叫磯にアカ■ムレコマユ・バチの寄′ト率の了L斜、 甘酢こあ・りてほ,同地域1勺の各圃場のl−1ト刑 期の蕎什*闇人体揃ノニてそれ村人鳶≡ほないも りであるがシ従火これについこは髄占が過一ノこ

Number of captuIed wasp foI3days

Field A I Field B I Total

5 −一▲ 6 0 G - フ 0 フ ー・▲ 8 1 8 ▲一 9 4 9 −・〕.0 1ユ ユ0 1ユ 13 1〕

〕.2 12

ユ.2 13 」一口 し3 ]▼4 〕3 14 1_5 14 15 ユ6 ノま 16 −−・〕.フ 2 1フ 18 2 ]_R l,9 0 0 0 0 1 4 5 4 10 6 ■■ 5 3 2 0 0 0 1 5 15 ユ.8 〕,6 20 ユ.9 21 9 5 ・ユ 0 ■工’otal ‡ 8〔; r 47 1 ユ.、づ3 数年宮崎地力で調査を寺’卜フて火た,しかし寄年率の余り高くない時期においては畑場により随分著しい差が存する よう■である.今香川県三木鞘池戸一氷⊥地区における調査例を示せば罪4表の如くで,明かに相当著しい差という ことが出来る. 本来ならば同一の地域内では各圃場共大体において常匹大差のない寄生率を示してもよいと考えられるが,かか る差が寄生率の低い時期に特に著しいのほ.,作物の多様件,作物の生得度のちがい∴抜増株式等のちがいに基づく

(3)

香川県立虚科大学学術銀毛 Table3。Activities of ApanielesglomeY・atus On a fine day and、・a Clotfdy day′in d遥

field”June,1955 at Mikich6,Kagawa ユ50

Number of capttlred wasps

上・iしト∴下山トーい T.,tこ11

Tempeature (OC) RemaIks 5− 6 6 −− フ 0 0 0 0 1 1 ⊥ 3 2 2 .1 1 0 1 0 0 0 0 0 ユ. 0 ユ 1. 1 0 1 0 0 0 23 0

l仁ne Nト ︵C−○仁dy day︶

…二…一岳∃ 三≡■5

9Ⅶ10i1 24

0 0 0 1 2 1 1 1 0 0 ユ 0 Wind諾−OCity︰Om\sec. AmO仁nt Of c−○仁diness︰ト○ 10 -- 11 11山一12 12 −13 ユ.3−14 ⊥4一一ユ5 15・−−16 16 血1フ L7一一18 18−19 24 24 2年・5 255 25.7 25.5 2S 5 25い5 25 2 ﹃ie−d ‖ C=Cabbage︵∽mX∽m︶ D=Radish︵∽mX∽m︶

Number Of cabbage¢︵Or radisF︶

Set fOr Captur−ng paraSites⋮の

、−、−︰ ∫−− ■ 5 1 エ2 l O l O 5Ⅶ− 6 6■∵−1−く フ フ ーー8 8 【 9 9−10 10・一1⊥ 11… ⊥2 12−一13

June NN ︵Fine day︶

Wind諾−OCity︰○∼∽m\SeC. AmOunt Of c−○仁diness︰○∼卜 2 1 2 2 1 1

1 o

O 2 1 1 13−ユ.41 27

0 1 1

1

⊥ L 1

2 コ. 1 2 1 0 1 0 ] 1 2フ9 29 5 29 2∈‡ 14 一−15 ユ5 Ⅶ一ユ6 16 −一一1フ

28 l O 0 0

J 6 J 8 き ユ.4

寄生の棲息様相のちがい,斗酒度のちがい,棲息密度のらがい等に走掴するものと考えられるい換言すれほ,時期 的に高寄生率を示す頃にほ膚ト・地域内の各同場は全体的に見てその異質性をやわらげて来るに反し.寄生率の低い l甘期にはl記の如ききわめて顕著=な異質什を/・付すからであろう.=記の外,聞現在でほ薬剤撒布等の翻おも′考え合 さわほならないとノーユー.、う従−ノて二災l瓢殉にほおしろ,こうした個々の圃場における寄生率は大々で相当に.差があるも のとぢえるカが妻当とも二考え.られる. 蘭場内での畜生活動の動きは亦,きわめてデリク‘−・卜なものというべきで,寄主の令別被寄生率を定期的に日を 追って調べてみると,或る令以上にほ全く寄生していなかったり,或る令のもので特に高い寄生率を示したりする・ 今前記香川県三木町池戸一氷上地区で,同一周場での動きを追跡してみた成績を示すと第5表のようであふ 吾々ほ第5衣から,戎令の寄生率ほそのまま寄主の生長発育に伴って保たれていくようなもの■苫はなく,命中進 招こつれて演者に庭動するものであることを知ることが出兼るが,寄主の擢病や大敵による死亡等や寄主蜂の寄生

(4)

151

第7迩 紫2骨(1:956)

Table4.Percentage of parasitismin each field on the same day, Junelフ,1955HIKAMトーIKENOBE,Kagawa

Number

Of bosts Parasitized n11mbeI事 %・E Remarks

No0f field l/3tan,Cabbage,Hikami ⊥ se 〝 〝 1/2se 〝 〝 〝 1・ ′′ l/3se, Radish,Ikenobe ■γ ′′ †′ 〝 Cabba・ge, 〃 ′′ ′■ ′′ 〝 ′′ ′・■ 〝 Radisb, 〝

Table5L,Rate of parasitism against the hostin eachinstarin the same cabbage field (Hikami,Kagawa1955)

二、∴‥ ̄−

∴∴‥…

‥∴_.

0 0 0 0 0 Field:1/2tan に.伴う発育の不揃を考えればむしろ当然とも考えられるn 吏に又,吾々ほ短時日の問にも拘らず,非常に著しい変 化が起/)ていくものであるこ.とを知り得るのであるが,真に灘様な点は微妙なものといわざるを得ない 野外において本寄生蜂が,1,2令等の所謂若令幼虫を通常攻撃の対象としていると考えるならば,亦これ等の成 績は非常に興味あるものと考えられるが,とに角−ハ般的にみてモンソロチョクの圃場内の消長やその幼虫の令の進 才二」等とアオムレコマ、ユ・バチの寄塾石動や生存期間等とのデリク−トなからみ合いが,実際に寄主と寄生蜂間の複雑 な関係を形追って行くことが考えられる 要 アオムレコマ・1バチの眉場内活動の実態特にその1j週期的活動や蹄−■鴨期における同地域内各闘場の寄生率の動 き等につき本年(1955)春から初党にかけて寺J/〕た調査を点として論述した本稿で筆名は牛封こアオムシコマ,ユ.バ チが日中長時間碇慮.って活動なつづけ,特に9時頃から15時頃迄のl’微級も旺んな活動庭石うこと,焚火什でも晴天 日と変らぬ程度舵んなi.キ劫を才jうこと,各圃場における本射じ蜂の祝」ニラ占劫ほ極めてデリケ−・卜なもので,同一−=時 期でも決して同様な杏丑率を小すものでないこと等を論議した.

(5)

ユ52 杏川県立鹿科大学学術報皆

Rノ畠 s u′m る

Some results of studies(May・July,1955)ontheactivitiesoiAbanlelesglo棚Yt7iusinthe field. especially on their daily rhythmic activities,and therateof parasitismin eac、h董ie1din the same SeaSOn,etC,are describedin this paper

Ifo11nd olit that the activities of this species of parasites continlled alldaylonginthefield

and especially the activities during900・15・000,clock were remarkablein general,and that they Wereactiveoncloudydaysaswellas on fine days・AndIfound out that the parasitic activities Of this parasit?in the field weI・e VeIy delicate and the rate of parasitismin each field was not

always equalevenin the same district oIin the same season.Concerning these facts,SOme dis・

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