Japanese Society of Radiological Technology(JSRT)
NII-Electronic Library Service Japar ユese Soclety of Rad ⊥ologlcal Techr ユology (JSRT )
専 門 分 科 会 合 同 シン
ポ
ジ ウ ムテ
ー
マ :撮 景彡技 術の過 去 か ら 未 来への継承〜
画質
と線
量の標 準 化を
目 指 して〜『
画 質
を
理
解
した
撮
影
条
件
の
決 定
』
Understanding
ofimage
quality ;that ’
s whydeterminable
e×posure
condition奈良
県立
医 科 大 学 附 属 病 院 (放 射 線 撮 影分科会委 員)
中前 光
弘1.
は じめ に撮
影技術
とは,
検査の 対 象である被 検 者の情 報 をX 線
光子 に よっ て搬 出し,
画 像 化し記 録 する技 術で あ る.
表示 された画 像から検 出・
認 知に よっ て診 断 さ れ るところまで理 解 されていることが 望まれ る1・
2・
3).
.
一
般 撮 影 領 域の撮 影から診 断までの 過 程 と関 係 す る因子をFig.
1
に示す.
蘿
轟
圜
圜
圜
一一
.
.
.
鬮
.
.
.
Fig.
1 X線 匳 像 の 形 成から診 断 まで の過程大 別し て
X 線
管 などに関係 するX
線発 生装 置や撮
影 条 件,
被写体にお け る吸 収 や散 乱とい っ た相互 作用,
受 像 系の検出 器の 違い に よる 画像 化と記 録な どを 考え る必要がある.
し か しこれ ら は、
お 互い が独 立し て いる項 目とそ れ ぞ れが関 連してい る 項 目 が あ り,
その 理 解は非 常に難しい,
先人たちは,被
写体の 相互作用 を 理解し効 率 良 く 生 体情
報を搬 出できる透
過X 線
を得 るた めの 撮 影 条 件の存
在を 知 っ てい た.
フイル ム スクリー
ン シス テム (以 下,FIS )を 用い て,
画 像 化と記 録 を行っ た.
表示 した 画像か ら病 変の検 出 や 認知を経て,
診 断に適 す る画 像か どうかの 検査い わゆる検 像 をおこなっ てい た.
その 判 断 基 準 は,
整 位 (ポ ジショニ ング)と画 質であっ た.
こ こで は,
画質を 左右す る因子 を考
え,
最 適な撮 影 条 件の 考え方につ い て 記載
する.
2 .
画質とは 画像
コ ン トラスト,
鮮 鋭 度,
粒 状 性 (度 )の 三要 素が あ る.
各 要 素と左右 する因子をTable
にまとめ た.
Table X線画像の 画 質 を 左 右 す る 因 子 (表 示 系 は 除 く〉 画 像コ ントラスト 鮮 鋭 度 被 写 体コ ントラスト システ ムコ ントラスト 幾 何字的因 子.
.
:
=
1 検 出 器 の 因 子 な ど 粒 状 性 (度 ) 検 出器の雑 音u
被 写偉.
.
.
E、
検 出 器 の 種 類 aX 線管焦 点了
…
”
1量子ノイズ‘
2 1厚 さ密度 実 効 b 画素恆 b 焦 点.
検 出 器 間 距 離 b 横 出 器 原 子 番号:⊂
画 像 処 理こ
被写体.
検 出器問 距離厂
種 類 構 造: i?JS9
:翻 処 理 DR 圧縮 ld動き・
光量子 ” ズ’
S d 電 気 系ノ イズ 〔管 電 圧 付 加 フ イtt
検 出 器 処 理#
1/ ル タ.
/種 頬 構 遣、
・
t
量子 化ノイズ c遺影剤 f サ ン フ リングアハ
ー
チャサ イズ fジッタU c散 乱X 線 : ア ン チ エリア ス フィルタ IgX 線 質「
グリ ッド 可 動 絞.
h 画像 処理 旨h 画 像 処 理1階調 処 り グレー
デル効 :周波数 強調処理 } 理 周 波 数 強 調 処.
畢...
一
.
一
一
一
.
一
一
,
.
一
塁 sl DR 圧 縮 処 理 ダイ ナ ミッ
クレ ンジ圧縮処理’
2 X線量子の統計的 ゆ らぎ’
3 光の統 計 的 ゆ ら ぎ’
4 電 気 信 号 の 時 間 的 揺 れ 画像コ ントラストは,
隣り合 う二つ の物 質 問の濃 度 差 を言い,
被写体コ ントラストとシステ ムコン トラストか ら な る.
被 写 体コ ントラストは,
被写体の 厚 み や密 度に よって大 きく左右 されるため,
波 長 (管電 圧)の 影 響を 大 きく受 ける,
管 電圧が高くなる とコ ン トラストが 低 下 するのはこ のためで,
吸 収よ り散乱の 効果 が増
大 し一
層コ ントラス トは低下する.
散乱X
線を除去 す る方法 にグリッドの使 用があるが, 使用する管
電 圧 に よっ て 格子 比 や密 度 も考 慮し,
照射野 サ イ ズ に も気 をつ け る必要がある.
システムコ ン トラス トは,FIS
の 場 合フ ィ ル ムコ ン トラス トとも 呼ばれ,
システムに よっ て 固定 さ れ てい た が,
理想 的な直線
部 分は非 常に狭い範 囲 であり,
管 電圧の設 定が 重要な ポ イントとなって いた.
一
方,
ディジタル では 画像処 理 に よ っ て システム コ ン トラス トを自由 に変 化させ ることができ る ようになっ た が,
被写体コ ン トラス トの 無い ものは表 現できない事一
70
一
N工 工一
Electronlc L−braryJapanese Society of Radiological Technology(JSRT)
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を 理解し
,
適 切 な 情 報 を搬 出 する必要が あ る.
鮮 鋭 度は,
画像の輪 郭や細 部が どれだ け明 瞭に 再 現 され てい る か で,
明 瞭 度とも呼ぶ.
レ スポンス 関 数modulation transfer
fanction
(MTF
)によっ て検 出器の 性 能 を
客
観 的,
定 量 的 評 価 することができる.
鮮 鋭 度を 左右
す る 因 子 に は,
幾 何 学 的 な もの,
運 動によ るもの,
システムに よる 因 子 がある(Table
).
粒 状 性 (度
)は,X
線画像を拡 大して 見 ると,
濃 度の バラツ キ やムラ に よっ て,
ざらつ い た感じの ことで,
こ の程 度 や 性 質を粒 状性 (心 理 的要 因graininess
),
あ るい は粒 状 度 (物理 的 要 因granularity
)とい う.
root mean square
(
RMS
)やWiener
ス ペ クトル に よって評 価 される が
,
ディジ タル で は検 出 器に 入射す る 線量 が 少なくなるとノイ ズ が増 大 することに注 意が 必 要であ る.
3 ,撮
影条 件につ い てFIS
で は,
mAs の 変 化に よっ て写 真 濃 度が変 化す るた め,被
写体厚 に よっ て使 用 する管 電 圧,
mAs 値 に細心の 注意
を 払っ てい た.
また,
画 質の チェ ックは,
写真処 理 によっ て得られ た 画像 濃 度に重 きを置い て 評 価し て いた(Fig.
2
).
ディジタル 画 像の 場 合
,撮
影条 件に 関係 なく濃 度 やコン トラス トを 自 動で調整す る機 能が備え られ てい る ため,前 述したFIS
での条件
設定を経 験してい る者 に とっ ては最 大の長 所である.
しかし,
ディジ タル しか 知 らない 者に とっ て は 「撮 影 条 件の 設 定は適 当で 良 い 」とい う“
ディジ タル の わ な”
に はまっ て しま う (Fig・
3
)・
デ ィジタル 画像で は,mAs 値の減少によって
,
画像
ノイズが増強 す る.
し か し,その ノ イ ズ の影 響を確 認 するの は難しく,多
めの 線 量設 定に し て しまう傾 向 が あ る 4〕.
線量 を増やし て いくとノイズも低 減す る が,
あ る閾 値で 改善
されなくなり,
線量増加 は不要な被
ばく を増大 させ るだ け となる.
Fig.
2 mAs 値の違い によるアナログX線 画 像 {f/s} SOmAsCE,
rは 濃 度 過 多 で あ りmAE 俵の 砥 下 と共に濃慶 が低くなっ
ている1伽 傷俺}で は 濃匿過少 に なっ
ている 濃 度が過 多もしくは通 少では 画 像コ
ントラス トが 低 下 してい るFig
.
3 mAs 値の違い によるディジタルX線 画像 30rv・
Asr左 応 10m畷右 }で も 濃 度 の 安 定 性に優 れ ている mAs 僅が 遇少にな り過 ぎると画 像ノ イ ズ が増大 す るが そ の 這いを爾 薮す る の は難 しい その た め 撮 彫 縁 量 が 増 加 の傾同にある4 .
まとめ た だ照 射スイッチ を押せば画像が できるの で はな く,
病 変 を含む 生体 情 報を効率良く引き 出すた め に適 切 な 撮 影 条 件を設定 し,
その条
件 を 理解
して 人体に照 射 する必要が あ ることを示 した.
参 考 文 献1)
Rossmann
K
.
:The
spatialfrequency
spectrum :ameans