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精神発達に遅れをもつ子ども達の生活空間の再構成に関する研究(第2報) : 着替えと給食の場面における教師の言語関係行動の特徴を通して

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(1)Title. 精神発達に遅れをもつ子ども達の生活空間の再構成に関する研究(第2報 ) : 着替えと給食の場面における教師の言語関係行動の特徴を通して. Author(s). 高畠, 晋; 渡辺, 泰行; 山田, 浩富; 打矢, 崇; 三浦, 哲; 後藤, 守. Citation. 北海道教育大学紀要. 第一部. C, 教育科学編, 48(1): 99-106. Issue Date. 1997-08. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/2196. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 平成9年8月. 8巻 第1号 北海道教育大学紀要 (第1部C) 第4. Au罫ユ t s ,1997. l i i Se i t fEduca )Vo i i lo fHokka do Un t on1c t c on( ver s Journa .I .48 yo ,No. 精神発達に遅れをもつ子 ども達の生活空間の再構成に関する研究 (第2報) - 着替えと給食の場面における教師の言語関係行動の特徴を通して - 高. 畠. 晋・渡. 辺. 打. 矢. 崇・三. 浦. 泰. 行・山. 田. 哲・後. 藤. 浩. 富 守. 1. はじめに 特殊学級における精神遅滞児の教育においては, 教師と子どもとの相互交渉の成立が不可欠である。 しか し精神遅滞児のコミュニケーション能力は一般に個人差が大きいため, 教師は個々の子 どもの特性に合わせ て, 自らの言語関係行動を調整する必要があると思われる。 この点について, 1970年代の初頭より, 大人 (主に母親) が子どもと相互交渉を行う場合, 大人は子ども l taL I 1 i l e ene の 発 達 レベ ル に 応 じて発 話 を調 整 している こ と が指摘 さ れて いる (E s s & We ,1980; ,1980;Gr l I l ips Penman eta l lり 1983;Phi LI979;Whe er e ,1983)。 ,1973;Snow ,1977;Vande. ま た相 互 交 渉 の場 面 に. ) さ Snow,1972;Snow etal よ っ て, 大 人 の 発 話 が 変 化 す る こ と を示 唆 した 報 告 も 見 受 け ら れる ( ‐ ,1976 。. 97 6 )。 しかし らに, 大人と子 ども の言語関係の分析から, 非音声行動の重要性も指摘されている (後藤, 1 学校教育において, 子 どもや相互交渉の場面が教師の言語関係行動に及ぼす影響を検討した報告は見あたら 力 よし・。. そこで本研究では, 特殊学級の担任教師2名 を対象とし, コミュニケーショ ン能力に差が認められる在籍 児童2名と二つの異なる場面で相 互交渉を行っ ている時の, 教師の言語関係行動を音声行動と非音声行動の 比較を中心に分析することとした。. ロ. 方法. 1. 分析対象 分析資料として VTRに録画された集団は, 小学校特殊学級の1クラスで, 1年生4名, 2年生4名, 学 級担任2名の, 計10名で構成されている。 分析の対象は, 2年生の児童1名 (以下C,とする), 1年生の児 童 1名 (以下C2とする) , T2とする) である。 対象児の特性と して, CIは , 学級担任教師2名 (以下T. 音声行動が活発であり, その発音が聞き取りにくいと感じることはあまりない。 また教師への働きかけも, 音声行動を使用 して積極的に行っている。C2は音声行動をあまり行わず,発音も聞き取りにくいことがある。 教師への働きかけは, 教師に接近する, 触れる等, 非音声行動によるものが多い。なお, C2には偏食があり, 給食時には教師による指導が行われている。. 2. 分析資料 分析資料とした場面は, 指導者と子どもの日常の関わり をとらえるため, 着替えと給食の2場面とした。 この着替えと給食の場面は連続しており, 教師はできる限り給食時間を多く とることを心がけて時間配分を 99.

(3) . 高畠. 晋・濃 度辺 泰行・山田. 浩富・打矢. 崇・三浦. 哲・後藤. 守. しているが, 通常は着替え場面は全体で10~20分程度, 給食場面は全体で30分程度である 2つの場面を分 。 析資料としたのは, 場面の性質により特定の言語関係行動が特出する可能性を考慮したためである。 この場 面を移動カメ ラで録画し, 分析の対象である指導者と児童の言語関係行動をそれぞれ10分間ずつ抜き出し , 後藤の開発した相互作用過程分析法 (後藤, 197 ) に沿っ て文章化したものを資料とする。 6 , 1993 なお, T2とC2による給食場面の言語関係行動は VTRに録画できなかっ たため 分析資料とすることは , でき な か っ た。. 3. 分析方法. ( 1 ) 指導者の言語関係行動 分析に当たっ て, VTRに録画された各場面をそれぞれ文章化し, 指導者の言語関係行動をカテ ゴリー化 した。 これは相互作用過程分析法に沿って行われる。 2 ( ) 指導者の子 どもへの働きかけとそれに対する子どもの反応 相互作用過程分析法では, 指導者の子どもへの働きかけの意図の有無を問わず 全ての行動をカテ ゴリー , 化したが, ここでは指導者が子どもに対して働きかける意図があって発した言語関係行動 (以下 有意図の , 言語関係行動とする) のみを抜き出し, 指導者の働きかけを音声行動のみの場合 非音声行動のみの場合 , , 音声行動と非音声行動の複合の場合に分類し, それぞれの働きかけに対する子どもの反応率を算出する。 これらの分析資料から, 指導者の子どもへの関わり方について考察する。 ( 3 ) 相互作用過程分 析法による分析の手順 VTRに録画された分析資料から分析の対 象となる2者間でとりかわされたすべての発話行動, および表 出行動につい て文章化される。 文章化された資料は表出行動 の内容によっ て規定される単位である CU (Communi i ) に よ っ て 整 理さ れる。 なお, 相 互作用 過程 分 析 法 には CU の他 にIU ( i cat on Un t ) l i i t t nt era c on Un. という単位が存在するが, 本論文では使用 しないため省略する。 CU の きり かた につ い ての判 断基準 は以 下の 通り であ る。. a ( ) 伝達者の入れかわりをひとつの言語関係行動 ( CU) の目安とする。 b ( ) 内容の同じ言語関係行動が連続する場合, その長短にかかわらずひとつの CU とする。 ( c ) 独立したかけ声, あいづち, 呼びかけなどはひとつのCU とするが, 付随して発話の一部を構成して いる 場 合そ の 中 に含める。. ( d ) 伝達者の入れかわりがなく ても異なる言語関係行動が後続した場合, 別々のCU として扱う。 ( e) non lcode も 言 語関係 行 動 の 構成 要 素 と して ve ‐verba lcode と 同 様 に ひと つ の CU と して扱 わ れ rba , る。. ( f ). non‐verbalc lcode が伝 達 者 の 表出 行動 と して 同 時 に出 た 場 合 ode と verba. , 複 合 伝達刺 激 と して ひと. つ の CU と して扱 わ れる。. CU によっ て分割された言語関係行動の資料は, それぞれのCU ごと にカ テ ゴリ ー 化 が行 わ れる。 表 1 は 言語関係行動のカテ ゴリーと,その内容および具体例の一覧である(後藤,197 )。本研究ではこのカテ ゴリー 6 の分類の仕方に沿って資料の分析を進めていくことにする。. m. 結果 表2は学級担任教師と子どもの言語関係行動を, 相互作用過程分析法によっ てカテ ゴリ ー化したものを, 教師と子どもそれぞれの相互交渉場面ごとに, また着替えと給食のそれぞれの場面 ごとに分類しまとめたも 100. ‐.

(4) . . 精神発達に遅れをもつ子ども達の生活空間の再構成に関する研究 (第2報). 表1 カ. テ. ゴ. リ. 音 声. 要. 求. ) 提案・誘い( P. 行 動. ) 指示・命令( D. カ テ ゴ. 質. 問 質. 問(Q). 報. 告. 報. 告( ) S. 教. 教 示 (TB) 示 評価( PA)( NA). リ ー 群. 反復・模倣( ) 1 事( ) 返 R 受容・承認(A) 応. 発 非 音 声. 要. 内. ー. 呼びかけ ( SA). 言語関係行動カテ ゴリー表 容. 何かを言うことによって相手の注意を喚起す. 例 体 具 いいかいいくよ, お母さん!ちょっ と!. る. 相手に自分の考えを伝え相手の意見意志を求 これであそぼうか, トラックつくるか める. 指示, 命令, 注意, 要請な ど, 相手に特定の 行動を求める 相手に返事や説明を求める問いかけ 提示, 報告, 主張など, 自分の考えをありの ままのべる 相手に新しい知識や情報を与える 相手の行動,成果に対する正の評価反応( PA) および負の評価反応 (NA) 相手の発話をそのまままねる 相手の質問にye s , noで応答する 報告, 要求カテ ゴリーの働きかけに対する肯. もっ ておいで, 片づけなさい, これを作って これ何? どれと同じ? どう して? 提案もあるネ, こうやってもかけるよ, でき たわ ピンクはこれだよ あら上手だネ 「. 定的応答. 省 略 相手の働きかけに対して不賛成やひきうけた くない気持を示す 明( 説 E ) 相手の質問に対する説明的応答 l i i 声 (Vo ) 子 ども の Voca t 省 略 声 発 za on (オモチャを手に取り見せる。 手をさし出し 呼びかけ ( SA) 音声行動のカテ ゴリーの動作化されたもの ている) (母子間の相互交渉の文脈をもとにし決定 (一緒 に手をかしておもちゃをひき出す) 求 提案・誘い( ) P (手を押えてやめさせる。 手で, のめとさい される) 指示・命令( ) D 答. 拒. 否 (NR ). 行. そく). 動. 問. 質. 問( Q). 同. 上. 報. 告. 報. 告( ) S. 同. 上. 教. 教 示 ヨ … 口. 示( ) TB ( PA) (NA). カ. 質. テ ゴ リ. 同. 上. 同. 上. }省. 略. ) 反復・模倣( 1. ー 群. 返. ) 事( R. 受容・承認( ) A 応. 答. 工) (. 拒. 否( ) NR. 説. 明( ) E. ) i Cr Cr ng ( y Smi l i Sm) ng ( 視( Lの 注 非立呈F行動 カ テゴ リー群 ( 且. M -C. 接. 触 (TP ). 相手の言葉や動作に注意を向ける 相手に身体的接触をする. 関係 i i G v ng (G) ) Re i ce ng (Re vi. ) 操作 (op. 絵本, 積木, おもちゃ などを相手に渡す 絵本, 積木, おもちゃな どを相手から受け取 る. 相手をなにかに利用する 注 ob je t c. 関係. 視( Lo). Po Po ) in i t ng (. 接. 触( TO). 操. 作 (00). 周囲にある事物を見る. (ひとつ指を出して相手の反応を待つ動作) (食器を出して子 どもに見せる。 手首をまわ してみせる) 手直し, 積木をのせてみせる 相手の作ったものを 「できたネ」 とか 「う まくない」 といった気持が行動に表現され たもの (相手のまねをして手をたたく) (質問に対して首をふっ たり, うなづく) (うなづく, 指さした方を見る, 言われた所 に物をおく) (働きかけに首をふる, 体をよける, 持って いるものをひっこめる) (質問に対して, 身ぶりで動物のしぐさをし たり, 手をひろげて大きいことを伝える) 略 1省 (顔を見る, やっている事を見ている, ふり かえる) (体に手をのばしたり, 触れたり, 抱きつい たりする) }省 略 (手を取って積木を取らせたり, 積ませたり する) (箱の中のおもちゃをのぞきこむ, 母親の出 した積木を見る). 周囲にある事物を指す 省略 周囲にある事物に触れる, あるいは触れよう (積木の箱に手をつっこむ, 積木をとる) とする 周囲にある事物を自分の意図で利用する (積木を積む, おもちゃの湯のみでお茶をの. む). その他. その他の行動. いづれのカテ ゴリーにも含まれない分類不能. の行動. 省. 略. 101.

(5) . 高畠. 晋・渡辺. 表2. 署 ぶ犠 ; ホモ. 泰行・山田 浩富.打矢. T. - C2. 給食. 呼びかけ ( ) SA. ) 5( 5 .8. ) P 要求 提案・誘い(. ) 1( 1 ‐2. 指示・命令( D ). ) 2( 2 .3. ) 1( 2 .6. 3( 7 ) .9. 給食. 2( 1 ) ‐1. 39 ( 2 ) 3.1. 10( ) 9 .7. 立呈F行動 カ テゴリー群. 5( 13.2 ). 4( ) 3 ‐9. 報告 報. 告( ) S. 3 ) 3( ‐5. 4( 10 ) .5. 3( 2 ) .9. 教. 示 (TB). 1( 1‐ 2 ). 教示 評 価 (PA). ) 7( 8 .1. 1( 2 ) .6. 3‐0 ) 5(. 事( R). 3( ) 3.5. ) 応答 受容・承認( A. 5( ) 5.8. 説. 明( ) E. 音声行動小計. 2( 5 3 ) .. 6( 1 5 ) ‐8. 2 2( 57 ) .9. ) 51 ( 30 ‐2. ) 2( 5 3 .. 1( 0 ) .6. 2( 3 ) 31 ‐0. 非音声 行動 カ テゴリー群 1. ) 5( 5 .8. 38( 22‐5 ). 12 ( ) 11 .7. 2( 2 ) .3. 教 示( TB). 教示 評. 価( PA). ) 2( 4 .3. ) 5( 3 ‐6 4.3 6( ) ) 5( 10.7 1( 4.2 ). ) 1( 0 ‐7. 3( ) 12 .5. 8( 17 ) .0. ) 12 ( 5QO. 22( 46 ) ‐9. 2( 8 ) .3. 2( 1.9 ) 2 ) 1( ‐6 1( 2.6 ). ) 6( 7 .0. ) 2( 1.9 15 ( 8 ) ‐9. 2( 4‐3 ). 5( 4‐9 ). ) 8( 5 ‐8. 2( ) 1 .1. 1( ) 0 .7 2. 2 3( ). 反復・模倣( ) 1. ) 1( 1 ‐0. 事( ) R. 3( 3 ) .5. ) 応答 受容・承認( A. 5( 5 ) .8. 拒. ) 1( 0 .6. ) 1( 2 ‐6. 非音声行動 カテゴリー群 =. 注 視( ) LP. ) 7( 8‐1. 対人 接 触 (Tp). 2( 2‐ 3 ). 7( 18 ) .4. 合. 計. 21 ( 20 ) ‐4. 1( 0 ) ‐6. 4( 8 ) ‐5 ) 7( 29 .2. 8( 17 ) ‐0. 5( 4.9 ) 6( 5‐8 ). 3( 3‐5 ) ) 6( 7 ‐0. 16( 11 ) 5 ‐ 15( 10 ) .7. 1( ) 4.2. 1( ) 1 .0. 5( 3 ) .6 1( 2.1 ). 1( ) 0 ‐6. 1( 0 ) .7 2( 1 ) .4. 2( 5 ) .3 2( 5 ) ‐3. ) 22 ( 13 .0. ) 3( 2 ‐9. ) 5.8 8(. 2( 2‐3 ). 2( 1 ) .4. 操 作( 00). 非音声行動小計. 27( ) 1 6 .0. 1( 1‐2 ). 操 作 (OP ). 関係 接 触 (To). 2( ) 1 .9. 8( ) 4.7. ) Re i i Re v ng ( c e. ) i i Po 対物 Po t n ng(. 9( ) 19 ‐1. ) 1( 1 ‐0. Smi l i sm) ng(. 注 視( Lo). 2( 1 ) .9 2( 8 ) .3. 否 (NR ). i G) 関係 Gi v ng (. 43 ( 31 ) .0. 2 9( 20 ) .9. (NA). 返. 4( 2 ) ‐9. 2( 1. 4 ). 指示・命令( ) D. 告( ) S. 7( 14‐9 ). ) 1( 1 ‐0. 1( 1 ) .0. 報告 報. 4.2 ) 1(. 2 ) 3( .9. 0.6 ) 1(. ) 3( 3.5. 20 ( 1 4‐4 ). 2( ) 1 ‐9. 1( 1 ) .2. 問(Q). ) 4( 16‐6. 4( 3 ) ‐9. ) P 要求 提案・誘い(. 質問 質. 4( 2‐9 ). 2 ) 3( ‐2. 2.9 ) 3(. 3( 3 ) .5. 呼びかけ( SA ). 着替え. ) 3( 12 .5. 2( 1 ) .9. ) 1( 1 ‐2. 40 ( 46 ) ‐5. 給食. 1( 0 ) .6 3( 1 ) .8. (NA). 返. 着替え. Tウ ー C2. 1( 0 ) ‐6. ) 8( 9.2. 拒 否 (NR ). 102. 着替え. 問(Q). ) 1( 1 ‐2. 守. T2 ー C,. 質問 質. 反復・模倣( ) 1. 哲・後藤. 教師の言語関係行動カテ ゴリー別分析結果. T. - C.. 着替え. 崇・三浦. 1( 0 ) .6. 7( 6 ) .8. 2 ) 1( .1. 2 4( ) ‐9. ) 46 ( 5 3‐5. 1 6( 42‐1 ). 118( 69 ) .8. 7 1( 69 ) .0. 12( 5 0 ) .0. 2 ) 5( 5 3.1. 9 6( 69 ) .0. 86 ( 100 ). ) 38 ( 100. ) 169 ( lo o. ) 103( 100. 2 4( 100 ). 47 ( 10 0 ). 139( ) loo.

(6) . 精神発達に遅れをもつ子ども達の生活空間の再構成に関する研究 (第2報). 表3. 教師の有意図の働きかけに対する子 どもの反応率. T. - C.. 着替え. 給食. 着替え. 給食. 着替え. 9/ 20( 45 ) ‐o. 5 0‐o ) 8/16(. 3/ 4( 7 5‐0 ). ) 8/ 10 ( 8Qo. 9/15( 60 ) ‐0. 2/2 ( lo o ) 22/30( 73 ) ‐3. 9/1 1( 81 ) ‐8. 4/ 4( lo o ). 7/8 ( 8 7‐5 83 ) 15/18( ) ‐3. ) 8 5‐o ) 17/20( ) 16/21( 1/2 ( 76 5QO .2. 1/1 ( 10 ) 0. 2/ ) 22/27( ) 3( 66 8 1.5 ‐7. 61‐1 ) 1 1/16( 6 8‐7 ) 11月8 (. 複合. 21 ( 19/ 9 0 ) ‐5 ) 2/ 4( 5QO. Tつ - C2. 着替え. 給食. 音声のみ. 非音声のみ. Tつ 一 CI. T, 一 C,. 注) 子 どもの反応回数/教師の有意図の働きかけ回数 ( ) 内は%. のである。 表3は教師が子どもに対し有意図の働きかけをした回数と, 子どもがその働きかけに反応した回 数を, 音声行動のみの場合, 音声行動と非音声行動の複合伝達刺激の場合, 非音声行動のみの場合に分類し, まとめたものである。 以下に, 4つの側面から, 教師と子どもの関わりの様相を見ていくことにしよう。 1. TIと CIの 関わ り. 着替え場面ではT.の音声行動は46 .5%, 非音声行動は53 .5% とあまり差は見られなかっ たが, 子供に対 する有意図の働きかけは, 音声行動のみが16回, 音声行動と非音声行動の複合が21回, 非音声行動のみが4 回と,音声を使用した働きかけが多く見られる。また,それに対する子 どもの反応は音声行動のみでは68 ‐7%, 音声行動と非音声行動の複合では90 ‐5%, 非音声行動のみでは50 ‐0%と, 音声と非音声の複合した働きかけ に最も良く反応しており, 音声のみの働きかけにも比較的良く反応している。 教師の言語関係行動をカテ ゴ リ ー別 に見 る と, 質 問 が9‐2% と多 く 現 れ た。 こ の 質問 には 「次 は 何 を する の ?」 と い っ た 指示 的な 内 容 を. 含んだものも多くあり, C.の着替えを促す意図からの質問と考えられる。 次いで注視が8 ‐1%, また, 評価 が音声行動で8 .1%, 非音声行動で7%と多く見られた。これはC.の着替えが進み, それを見て褒めるといっ た場面で多く見られた。 給食場面ではT,の音声行動は57 .9%, 非音声行動は42 .1%と音声行動がわずかに多かっ た。 子どもに対 する有意図の働きかけは音声行動のみが18回, 音声行動と非音声行動の複合が2回, 非音声行動のみが2回 と, 着替え場面と同様に音声による働きかけの割合が多く見られる。その働きかけに対する子どもの反応も, 音声行動のみで61 ‐1%と着替え場面に比べると低くなっ ているが, 教師の働きかけに対する 反応としては低 い 数値 で はな い。 カ テ ゴリ ー 別 に見る と, 注視 が18‐4% と 最も 多く, 次 い で, 受 容・承 認 の15.8% 質問の , 13‐2%, 報告 の10.5% とな っ て いる。 関 わり 方 の特 徴 と して, 質 問を する こ と によ っ て両 者 の会 話 が始 まる. ことが多く, 受容・承認, 報告といった行動で会話が発展し, 子どもの言語活動も増加している。 2. TIとC2の関わり 着替え場面ではT.の音声行動は30 .2%, 非音声行動は69 .8%と, 非音声行動が多く見られた。 子どもに 対する有意図の働きかけは, 音声行動のみが20回,音声行動と非音声行動の複合が30回, 非音声行動のみが2 1 回となっており, 音声のみ, 音声と非音声の複合, 非音声のみでの差はあまりない。 しかしその働きかけに 対する子どもの反応は, 音声行動のみでは45 .0%, 音声行動と非音声行動の複合では73 ‐3%, 非音声行動の みでは7 6 ‐2%と非音声行動を含んだ働きかけに良く反応しており, C2は音声行動 のみの働きかけにはあま り反応していない。 教師の言語関係行動をカテ ゴリー別に見ると, 指示・命令が音声行動で2 3 ‐1%, 非音声 行動で22 ‐5%と多く現れている。 これはC2がまだ着替えを全て自分一人ではできないため, 指示的な内容 が多 く な っ た と推 測 さ れる。 次 い で, 注 視 が16.0%, Po i i nt ng が13‐0%, 非 音 声 行動 の 教示 が8.9% と な っ て いる。 Po i ing は, 次 に着る 服 を指 さ す な どの 指 示 的 な 内 容 を 含 ん だも の が多 か っ た。 ま た 教示 は, C2 nt 103.

(7) . 高畠. 晋・渡辺. 泰行・山田 浩富・打矢. 崇・三浦. 哲・後藤. 守. に自分の服のボタンを見るように促してからボタンをはめて見せるなどの着替えに関するものが多かった。 9.0%と, 着替え場面と同様に非音声行動が多く見 給食場面ではT.の音声行動 は31‐0%, 非音声行動は6 られた。 子どもへの有意図の働きかけは音声行動のみが16回, 音声行動と非音声行動の複合が11回, 非音声 行動のみが20回と, 非音声行動を含んだ働きかけが多く見られた。 それに対する子どもの反応も音声行動の みが50 1.8%, 非音声行動のみが85 .0%と音声行動による働きかけよ ‐0%, 音声行動と非音声行動の複合が8 りも, 非音声行動を含む働きかけに良く反応している。 カテ ゴリー別に見ると, 注視が20 ‐4%と最も多く見 られた。 次いで, 指示, 命令が音声行動で9 .7%と多く見られた。 ‐7%, 非音声行動で11 3. T2とCIの関わり 着替え場面では, T2の音声行動は50 .0%と差は見られなかっ た。 子どもに対する .0%, 非音声行動は50 働きかけは,音声行動のみが4回,音声行動と非音声行動の複合が4回,非音声行動のみが1回となっており, 音声を使用 した働きかけが多くなっている。 また, それに対する子 どもの反応も, データ数が少ないが, 音 声 行 動 の み が75.0%, 音 声 行 動 と 非 音 声 行 動 の 複 合 が100% と, 高 いも の と な っ て いる。 カ テ ゴリ ー別 に見 る と注 視 が29.2% と最 も多く, 次 い で指 示・ 命 令 が16.6%, 呼 びか け が12‐5%, 受 容・ 承認 が12‐5% とな っ. ている。 関わり方の特徴として, T2はC,に直接指示を出して行動を促すことが多いが, その際に呼びかけ を多く行うことによってC.の注意を自分に向け, 指示が通りやすい状況を作っている。 給食場面では, T2の音声行動 は46 .1%とあまり差は見られなかっ た。 子どもに対 ‐9%, 非音声行動は53 する有意図の働きかけは, 音声行動のみが10回, 音声行動と非音声行動の複合が8回, 非音声行動のみが3 回となっており, 着替え場面と同様に音声を使用 した働きかけが多くなっている。 それに対する子 どもの反 6.7%で音声行動 応は, 音声行動のみが80 .5%, 非音声行動のみが6 .0%, 音声行動と非音声行動の複合が87 を含んだ働きかけに多く反応している。 カテ ゴリー別に見ると, 受容・承認が音声行動で17 ‐0%, 非音声行 動 で19‐1% と 高 い割 合 を占 め て いる。 次 に注 視 が17‐0%, 質 問 が14‐9% と な っ ている。 T,とC,の 給 食場 面. と同様に質問が多いが, T2はC,からの働きかけに対し, その内容について質問を返し, 会話を膨らませて いくという関わり方が多くみられた。 4. T2とC2の関わり 着替え場面で, Tzの音声行動は31 .0%と非音声行動が多く見られた。 子 ども に対 .0%, 非音声行動は69 7 する有意図の働きかけは, 音声行動のみが15回, 音声行動と非音声行動の複合が18回, 非音声行動のみが2 回と, 非音声行動を含んだ働きかけが多かっ た。 それに対する子 どもの反応も, 音声行動のみが60 .0%, 音 声行動と非音声行動の複合が8 1 3.3%, 非音声行動のみが8 .5%と非音声行動を含んだ働きかけに良く反応し ている。 カ テ ゴリ ー 別 に見る と, 指 示 ・ 命 令 が音 声行動 で14.4%, 非 音声 行動 で20‐9% と多く な っ て いる。. これはT,とC2の着替え場面と同様に, C2が着替えを自分で全てできないため, 指示的な内容が多くなっ たと 考 え ら れる。 次 に注 視 が11.5%, 接 触 が10.7% とな っ て いる。 こ の接 触 は, 次 に着 替える 所 を示 す ため. C2の体に触れる といった指示的, 教示的内容を含んだものが多く見られた。. W. 考察 1‐ 場面 の 違い による 教 師の 関わ り方 の違 い につ い て. 着替え場面でのC.に対する働き かけは, T.は着替え内容をC・に確認し, 着替えができる と褒める関わ り方が, T2はC.の注意を自分に向け, 指示が通りやすい状況を作っ てから指示を出す, というよう にそれ 104.

(8) . 精神発達に遅れをもつ子ども達の生活空間の再構成に関する研究 (第2報). ぞれ特徴的な関わり方が見られたが, 両者共 にC.がその時すべきことを理解しやすいように働きかけてい たと感 じら れた。 C2に対 して, T.は Po i i nt ng 等 を使 っ て, T2は接 触等 を使 っ て 指 示, 命 令 を 中心 に関 わ っ て い た。 給 食 場 面 で の C.ヘ の働 き か け につ い て, T,は 質 問 を する こ と に よ っ て 会 話 を 始 め C.の 反応 を ,. 受けてさらに会話を発展させていた。T2はC.からの働きかけに対し,その内容を詳しく聞き返すことによっ て 会 話 を 発 展 さ せ て い た。 C2に 対 して の働 き か けの デ ー タ は T,と の も の しか な い が C2に対 して偏 食指 ,. 導をしていることを考えると, T2もT,と同様 に指示的内容が多く現れると推測される。 以上のように着替 え場面ではC. , C2とも に指示的な働きかけが多く みられ, 給食場面ではC,に対しては質問等, 会話を発 展 さ せ る 働 き か け が, C2に対 して は指 示 的 な働 き か け が多く み ら れた。 こ れ らの こ と か ら T. T2共 にC. ,. に対しては場面 ごとに働きかけ方を変えていると言えるが, 着替え場面は時間内に着替えを完了しなければ ならない状況であるの に対し, 給食場面は時間が十分に取られており, 余裕を持った働きかけができるとい う時間的な性質の違いも, 働きかけ方に違いが生じた要因の一つではないかと考える。 またC2に対しては 場面ごとにあまり違っ た働きかけはされてはいないが給食場面でC2に偏食がなければ 時間的な余裕を生 , かして, 着替え場面とは違っ た働きかけ方が見られるのではないかと推測される。 2. CI , C2への教師の関わり方の違いについて C.に対してはT. , T2とも に非音声行動のみ による働きかけが全場面を通して少なく, 教師の働きか け に対する反応率も, 1場面を除いて非音声行動のみの働きかけが最も低くなっ ている。 一方 音声行動を含 , む働きかけは全場面で多く, 反応率も高かった。 中でも音声行動と非音声行動の複合による働きかけに対す 、 る反応率は全場面を通して最も高い数値を示した。 これらのことからC,に対しては非音声行動のみによる 働きかけより音声行動, 特に非音声行動との複合による働きかけ力竣功果的であると考えられる また全場面 。 で注視が高い割合を示しており, 注視によって子どもの状態を常に把握しておくことは子どもと関わる上で 重要なことであると推測される。 C2に対しては, T, , T2共に非音声行動を含んだ働きかけが比較的多く, 教師の働きかけに対する反応 率も, 非音声行動のみ, 音声行動と非音声行動の複合, 共に高い数値を示している 一方 音声行動のみに 。 , よる働きかけに対するC2の反応率は低く, C2に対する働きかけは 非音声行動を含んだものが効果的であ , ることが推測される。 また, T. , T2共に全場面を通 して注視が多くみられた。 注視はC.に対するものと 同様に子どもの状態を把握するために, そして指示, 命令をより的確に子どもに伝わるよう にするために重 要であ る と思 わ れる。 C. , C2に対 してそ れ ぞれ効 果 的な働 き か け方 が違 っ た こ と にはC. , C2の特 性 が関係 している と考 える。. C.は音声行動を中心とした働きかけをすることが多い。 これはC,が自分で使用 できるレベルまで音声行動 での関わり方を理解しているからであると考える。 音声行動 での関わり方を理解していることがC の音声 . 行動 へ の 反 応 率 の 高 さ に 現 れ て いる の で は な い だ ろう か ま た こ れ と 同 様 の こ と がC の 非 音 声 行 動 につ 。 , 2. いても言えると考える。 このことから子 どもに多く見られる言語関係行動での働きかけは 子どもにとっ て , 反応しやすいものであると推測される。 以上のよう にC.に対しては音声行動を中心と した働きかけ C2に対して; ま非音声行動を中心と した働き , かけが多く見られ, 反応率も高かったことから 子どもには一人一人効果的な関わり方があり 教師も関わ , , り方をそれぞれの子ども に合った方法に変えて働きかけることが効果的であると推測される 。. 105.

(9) . 高畠. 晋・渡辺. 泰行. 山田. 浩富・打矢. 崇・三浦. 哲・後藤. 守. V. まとめと今後の課題 本研究の目的は, 子どもや相互交渉の場面が教師の言語関係行動に及 ぼす影響を検討することであった。 これに関し, 教師がそれぞれの子どもの特性に合わせて関わり方をより効果的と思われる方法へ調整してい ることが, また場面の違いによって教師の言語関係行動に変化が現れることが示唆された。 これらの結果か ら, 教師が子どもや場面の性質を把握し, それに合った関わりをすることが, 子どものコミ ュニケーション 能力の発達に大きな役割を果たすのではないかと考える。 本研究では教師から子 どもへの-方向の言語関係行動を中心に検討してきたが, さらに教師と子どもそれ ぞれの言語関係行動が どのように関連している か明らかにすることによって, 教師と子どもの相互交渉によ り多くの提案が得られると考える。また,分析対象となる子 どもや場面のさらなる検討も必要である と考え, 今後の課題としたい。. あとがき 本研究は, 札幌校特殊教育学科と附属札幌小中学校との共同研究の一環として実施されたものである。 研 究の全体的な計画は, 後藤, 三浦, 高畠が担当し, 附属札幌小学校特殊学級 (ふじのめ学級) のうち, 渡辺 泰行, 山田浩富の担当する小一組が研究の対象とされた。 また, 本研究のデータ収集およ び分析は, 三浦の 指導のもとに打矢 崇が担当した。. 引用文献 l i l dd tLanguag i t e 1 i l l t s e rs 1 ) EI s cour ( 1980 nadu ‐ chi ngf ac orsi ):Enabl s s . ‐Fi ,1 ,46-62 ‐ We ,R ,G,( l i i l dDeve l f E f f f i to opment td ons i h f 1980 ( 2 ) Green,J t ): ecto nan eveopmen nmotherinfantinteract t ed a son .Ch , .▽.( .Mer .A.Gus ,1 ,G.E 51 . ,199一207 i l dLanguage l i linf herぎspe 1983 ngua t an悌.J opr e i ):Mo cht e l ( ) Penman 3 . e s edmanJ.Mear os s .Ch ,17‐34 ,10 grom一Fr ‐( ‐Cr ,R ,R ,T.Mi ’s ee l i ldren l dDeve opment l l i oyoungch ( 4 ) Phi 1973 . ):Syntaxandvocabularyofmothers p cht .Chi ps ,44 ,182-185 .R .( ,J i i l dLanguage i ther l fconver s t tweenmo e sandbab ( 5 ) Snow sa onbe opmento . ,j .Ch ,1-22 ,4 ,C,E,(1977 Thedeve l i ogy cPsyCho ( 6 ) Vande l l 1979 ):A microanalysisoftoddlerssocialinteraction with mothersandfathers.J.Genet ,134, ,D,L.( 299-312 . i l dLangua hersspe l t l t echJ.Ch ( 7 ) Whee 1983 nmo ge esi ‐ r e a edagechang er ):Context . ,259-263 ,10 -( ,M.P i l dDeve l i l drenl opment ngl anguage ( 8 ) Snow,C.E.(1972):Mothers speechtochi earn ‐ .Ch ,43 ,549‐565 ’s e l i l i lc hr her ng 1976):Mo t c a asses nt eeso t i t s lman er ( ) Snow,C.E.Ar s p echi 9 ng en .J .Psycho ‐Rupp ‐( ‐Vor .1oos ,J ,J ,Y.Jobse ,1 ,A.Hass i t cRe sear ch ui s ‐ ,5 ,1-20. ( 1 の 後藤. 2 )- ダウン症候群の幼児と母親の言語関係を中心と して. 北海道教育 ) :母子言語関係の成立過程に関する研究( 守( 19 76. 大学紀要C ‐ , 26 , 2, 9-21 ) :コミュニケーショ ン障害研究法‐ 北海道教育大学札幌分校46一51 199 3 回 北海道コミュニケーション能力育成研究会 ( .. 高畠 打矢 三浦 後藤. 106. 晋・渡辺泰行・山田浩富 (本学附属札幌小中学校教諭) 崇 (本学学部生 札幌校) 哲 (本学助教授 札幌校) 守 (本学教授 札幌校).

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参照

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