• 検索結果がありません。

英語学習者と英語教育のいびつな関係

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "英語学習者と英語教育のいびつな関係"

Copied!
11
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

1. はじめに

昨今, 国の政策として進められている英語偏重教育に 対する批判的論考の出版は枚挙に遑がない. そこではし ばしば以下のような事柄が俎上に上る. 日本の英語植民 地化という政治・外交的観点からの危惧, 英会話能力へ の過度の固執と文法軽視という教育形式の流行批判や, そのような制度に至ってしまった原因の一つとしての政 財界の癒着, 英語力と経済力の非平衡性といった英語公 用語国の政治経済に着目した批判などが代表的であろう ( 施 (2015) , 永 井 (2015) , 寺 島 (2015) , 江 利 川 (2016)). そして, これらの議論が, 母国語による思考 力の深さと母国語教育の重要性, 英語公用語化論批判, 英語早期教育批判, 複言語主義の勧めなどの話へと結び ついていく. これらの批判的文献では, 政府・関係機関の英語政策 の基本的イデオロギーが概観され, その問題点が指摘さ れているが, 果たして授業を受けている学生たちは外国 語の授業についてどのように感じているのだろうか. 本

英語学習者と英語教育のいびつな関係

名古屋産業大学 現代ビジネス学部 日本福祉大学 非常勤講師

The Lopsided Relation between English Learners and English Education

Yosuke FUKUMOTO

Faculty of Current Business, Nagoya Sangyo University Part-time Lecturer, Nihon Fukushi University

Keywords:英語の四技能, 外国語の必要性, 第二外国語, 世界観

English four skills, necessity of foreign languages, second foreign language, worldview

Abstract

A series of reorganizations of the system of English education has been implemented in a top-down style in Japan. Though it may improve the level of English skills of Japanese students, it has actually been introduced based on the po-litical and business reasons but not on purely pedagogical reasons. This paper considers the English learners' thoughts through a questionnaire and illustrates that they have contradictory views on foreign languages: that is, they think that English is the language they should learn, and at the same time, some think that English is not a mighty language in the era of globalization.

(2)

稿は現在大学に在学中の学生を対象に行ったアンケート 調査iに基づき, 語学の四技能, 英語とその他の外国語 (第二外国語) の必要性, 世界観を主なキーワードに, 大学生の本音に迫る. 本調査から, 学習者は教育制度が 輩出したい理想像と, その反対の側面を併せ持っている ことが明らかとなる. まず 2 節で昨今の英語教育政策において, 英語能力が 重要視されていることを確認する. 3 節ではその政策に 対する批判的意見を概観する. 4 節と 5 節ではアンケー ト調査結果を考察する. 6 節ではこれからの外国語教育 のありかたについて提案を示す. 7 節はまとめである.

2. 国策概観

日本政府・文部科学省が近年掲げている基本的なグロー バル政策の特徴として, 多くの論者が指摘するように, 「外国語=英語」 という構図が挙げられる. グローバル 人材育成推進会議 (2012) 「グローバル人材育成戦略 (グローバル人材育成推進会議 審議まとめ)」 を見てみ ると, グローバル人材の語学的資質としては英語にしか 触れていない. 外国語に言及した表現を検索し出現数を 調べてみると, 「外国語」 12 件, 「英語」 24 件 (目次含 む), 「諸外国語」 0 件, 「第二外国語」 0 件, 「中国語」 0 件であった. しかも第 3 節は 「英語教育の強化, 高校留 学の促進等の初等中等教育の諸課題について」 というタ イトルがついており, 日本における外国語教育は英語し か想定していないことは明白である. この国策に絡んでいるのが政財界である. 施 (2015: 27) は財界からの要請の一例を, 以下のような表現で紹 介している. 「現代は, 国境の垣根が低くなるボーダーレス化の 時代である. これは避けられない流れだ. 人材やカ ネを海外から積極的に呼び込んでこなければならな い. そのためには, 英語でビジネスが行えるように すべきだ. 日本がアジアの中心となるためには, 英 語化推進が必要なのだ」 寺島 (2015: 291) も同様に, 政財界の思想を以下の ような表現で指摘している. 「いま日本がおちいっている経済的不況は日本人が 英語が使えないからだ. だから, すべての日本人を 英語使いにしなければならない」 楽天会長兼社長の三木谷浩史氏や同社の葛城崇氏など 財界関係者の英語教育政策への介入によって (江利川 (2016)), 政財界という 「上からの」 (施 (2015: 125)) 教育改革の体をなしている. 英語教育が経済界のための 人材育成と密接に結びついているのである.

3. 国策への批判的見解

一方, 前節のような英語教育政策に批判的な人々は, 1 節に示した事柄をキーワードに論陣を張っている. 筆 者の見るかぎり, 論者の切り口の差こそあれ, 国家の問 題として英語政策批判を展開していると思われる. 当該 の政策は為政者の意志が強く打ち出された改革であり, その改革の恩恵を誰が受けられるのかが不透明な状況を 憂えているという意味で, これらの批判は政治的な色彩 を帯びたものとなる. 1 節で列挙した文献を見ると, それぞれの文献の相互 引用も少なくなく, 或る意味循環的な議論となっている 感がある. 彼らの批判は究極的には以下の二つに収斂さ れるだろう. 本節では特に (2) について筆者の補足を 交えて議論したい. (1) 政財界の癒着と強硬な政策転換 (2) アメリカ社会の過剰な美化 (1) は 2 節で指摘したことである. 江利川 (2016) は 英語教育が単なる語学教育にとどまらず思想の教育にも つながりうるという観点から, 教育政策を歴史的に研究 している. そして現行の政策が教育現場の実態に合わな いことを指摘し, 大衆は教育と政財界の癒着を切り離す べ く 行 動 す べ き だ と 提 案 し て い る (ibid.: 32) . 施 (2015), 寺島 (2015), 永井 (2015) らも同様の主張で ある. (2) は英語をシンボル化したときに生じる世界観とい えるだろう. 寺島 (2015: 47-49, 第 3 章) は, たとえば, アメリカの大学が必ずしも留学に値するほど高いレベル なわけではないという事実を紹介している. 学部のレベ ルの低さ, 学費の高さ, 退学率の高さなどは, 就学上の 大きな問題点だといえよう. 同時に寺島はアメリカ社会が安全な国ではない事実も 指摘する. 銃社会, 性的暴力, DV などは, 日本人のイ

(3)

メージする“英語のネイティヴ・スピーカーのいる理想

の国 アメリカ”という虚構を砕く現実的な社会問題で

ある. これらの社会問題は英語教育に直接かかわらない 文献等でも指摘が多い (鈴木 (2006), アメリカ映画 Bowling for Columbine (2002 年, マイケル・ムーア 監督) など). 過剰なアメリカの美化がその国への隷属状態を招くこ とも, 論者たちが等しく主張するところである. アメリ カのようになろうという意識が日本人の中に醸成される ことにより, 無意識のうちに日本がアメリカの要求を叶 える国に変貌してしまう危険性があるというのである. 日本は政治経済的にアメリカとの依存関係が強い. した がって, アメリカ目線の報道に触れる機会が多い. アメ リカ以外のメディアに触れる機会がなければ, 世界のニュー スはアメリカを経由した報道にすぎず, 視野を偏狭にし てしまう恐れがあるというわけである. VOA, CNN 等 の時事ニュースを利用した英語教材はアメリカ目線の価 値観の教育にも結びつきうるという批判も同様の理由に 基づくものであろう. また, 英語を使用する人口が多いということは, 英語 の書物がよく売れるという経済効果をも生み出す. 外国 語の学習書をとっても, 英語の学習書は数えきれないほ ど出版されており, かつ価格も手ごろである. しかしフ ランス語やドイツ語など, 印欧語族であっても英語以外 の言語となると途端に出版数も減少し, 価格も上がる. アジアの言語も然りである. このように英語が経済的潤 いを与えるとしたら, アメリカを見本に英語化を推進す べしという意見も出てくることだろう. しかしこれにつ いては注意すべき点があるので, のちに触れることにす る. 学界においても英語は常にシード枠にいるといえるだ ろう. 英語での論文執筆や学会発表は大学の研究力を評 価する基準の一つとなっている (寺島 (2015: 32-35)). たとえば大学ランキングの基準として, イギリスの QS (Quacquarelli Symonds), THE (Times Higher Edu-cation) などの格付け機関の影響は大きい. 英語で論文 を執筆することが圧倒的に有利にはたらくため, 英米が 群を抜いて高くランク付けされる可能性がある. 一方で 他の国は, たとえノーベル賞受賞者を輩出してもランキ ング上は低位にあるという状況も生まれる. 日本におい ても, 日本語で書かれた論文に英語タイトルを付し, 本 文は日本語だが要旨だけは英語で書くことが定着してき ている. 英語の要旨を読めても日本語の本文を読めない 人々がいることは想定外らしい. こういった批判から導 き出される帰結は母国語の軽視である. もっとも深い議 論ができるはずの母国語をおろそかにしてしまうことに より, 本来重視されるべき研究内容が正当に評価されな いという事態を招くのである. 英語を使用しているかと いう表面的な部分が重視されすぎた結果だといえよう. さて, 本節の最後に, さきほど触れた 「英語圏 (の経 済効果)」 とは何かという問題に目を向けておこう. 英 語を使用する国とはどこの国のことだろうか. それはア メリカやせいぜいイギリスのことであって, 英米の植民 地経験のある国や地域を指してはいない (永井 (2015)). 筆者は以前, フィリピンへの語学研修を宣伝するセミ ナーに参加したことがある. 質疑応答のときに, 聴衆の 中の或る大学教員が, 英語といえばアメリカやイギリス の英語というイメージがあるが, フィリピンで英米の英 語の質が担保できるのかという趣旨の質問をした. この 発言は, 英米人の話す英語こそ本物の英語であり, アジ ア人の話す英語は学習者にとっての理想的英語ではない という含意を持っている. しかし日本人のそのようなイ メージをよそに, フィリピンやマレーシアは英語教育を ビジネス化することで成長している. 意外にもアジア人の英語の方が通じるのではないかと い う 指 摘 も あ る . 永 井 (2015: 74f.) は サ リ バ ン (1993:45-47) のエピソードを紹介し, 米語が全世界で 通用するとは限らない実例を紹介している. 筆者のアメ リカ人の友人も, 初めてイギリス人やオーストラリア人 と話したとき, 彼らが何を言っているのか聞き取れなかっ たと語ったことがある. それぞれの地域にそれぞれの発 音やイントネーションの英語があり, 米語だけが万能な わけではないことを彼も感じ取ったわけだ. さて, 英語圏の国々はアメリカと同様の経済効果に恵 まれているといえるだろうか. 寺島 (2015: 17f.) から インドの事例を紹介しよう. インドは英語を公用語とし ている国だが, 決してその経済力は高くはない. インド では 3 人に 1 人が 1 日 100 円程度の収入で生活している らしい. インド映画 The Lunchbox (2013 年, リテー シュ・バトラ監督) の中でも, 主人公の男性が, 収入の 少ない若者はバナナ 2 本で昼食代わりにしていると語る シーンがある. これは寺島が紹介しているインド国民の 生活実態を裏付けるセリフといえるだろう. IT 産業が 目覚ましい発展を遂げているインドでも, その産業に従

(4)

事している人口は総労働人口の 0.25%にすぎず, 国家 全体が経済的に潤っているとはいいがたい. 歴史学者の会田雄次 (1966: 第 3 章) は, ヨーロッパ は合理主義という方法を以って世界を支配したと述べて いる. 会田は太平洋戦争中に訪れたビルマ (原文ママ) のようすを紹介しながら, 欧米列強のアジア支配がどの ように行われたか詳しく論じている. 会田によると, ビ ルマは植民地支配を受ける以前は綿を生産し, 伝統的な 手工業によって織物を生産していたが, イギリスの支配 下に入ってのち, 機械生産が導入された. その結果, ビ ルマは綿は育てるが, イギリスがそれを買い取り, 機械 で大量生産し, それを再びビルマに安価で売るという流 れが生まれた. つまり欧米の合理主義が被支配国の伝統 的な生産技術を崩壊させてしまったというわけである. 第二次世界大戦後, アジア諸国は独立運動を起こした が, 支配国からの自由を勝ち取る代わりに, 乏しい生産 力のために不況や貧困や内乱を招くことになった. 逆に かつての支配国と緊密な関係を築いた国々は生活水準も 上がり, 経済的に発展することになった (程度の問題は あるとしても). そのように発展した国が, 上述のフィ リピンやマレーシアなのである. 確かに, インドが英語 ビジネスを展開しているという話は筆者の知るかぎり聞 いたことがない. 以上のように, 英語使用がそのまま経済的繁栄をもた らすとは限らないことがわかる. つまり, 英語ができれ ば国家の経済力が上がるという等式は成り立たないとい うことである. このような理想化された言説は寺沢 (2015) の詳細な統計分析によって論破されているが, 紙幅の関係でここでは詳細に立ち入らない. 2 節と 3 節では, 政府主導のグローバル人材育成思想 とその批判の論拠を概観してきた. では, このような喧 伝は, 実際の教育現場における英語学習者にどのような 形で影響を及ぼしているだろうか. 4 節と 5 節では大学 生の考えを見てみることにしよう.

4. 授業への臨み方と気づき

まず, 学生たちは英語に対してどのような感情を持ち, どのような態度で授業に臨んでいるか, 学習中の彼らの 気づきとの関係を考察する. 4.1 受講態度と気づき 自分の好む科目であれば受講態度も自ずとよくなるこ とは想像に難くない. 受講態度 (熱心に聞いている・普 通に聞いている・あまり聞いていない・聞いていない) と英語の好き嫌いの対応関係を見てみよう. (以下すべ ての表において, 実数と割合の両方を示す.) 英語が好きだと授業を聞く意志が高く (58.3%), 嫌 いだと聞く意志が低い (68.4%) ことから, 受講態度と 好き嫌いとの間に相関性はあると思われる. ただし 「ど ちらでもない (好きでも嫌いでもない)」 回答者の 56.0 %が授業を聞く意志を示していることから, 好みと受講 態度とのあいだに絶対的な正比例関係があるとまではい いきれない. 4.2 英語の好き嫌いと気づき 学習しながら何かに気づくということは誰しも経験が あるだろう. 積極的に授業を聞く意志を持っている学生 ほど気づき体験が多いと考えられるが, 果たしてその実 態はどうだろうか. 受講態度と気づきの有無をクロス集 計してみよう (表 2-1/2-2). 受講に積極的であればその分気づきも多いことは確か なようである (54.5%). しかし, 授業を (あまり) 聞 いていない学生でも 36.4%が気づき体験をしている. これは, 授業を聞く意志の高さによらず, 受講者の頭の 中で未知のものに遭遇した刺激を受けていることを示し ている. 気づき体験は英語の好き嫌いと関係があるだろうか. 56 名の回答のうち, 気づき体験があるという回答は 39.3% (22/56 人) であった. その内訳は表 3-1/3-2 の 表 1-1 受講態度と好き嫌い (実数) 好 き 嫌 い どちらでもない 合 計 熱 心 1 0 1 2 普 通 6 5 13 24 あ ま り 3 10 7 20 聞いてない 0 3 3 6 無 回 答 2 1 1 4 合 計 12 19 25 56 表 1-2 受講態度と好き嫌い (%) 好 き 嫌 い どちらでもない 合 計 熱 心 8.3% 0.0% 4.0% 3.6% 普 通 50.0% 26.3% 52.0% 42.9% あ ま り 25.0% 52.6% 28.0% 35.7% 聞いてない 0.0% 15.8% 12.0% 10.7% 無 回 答 16.7% 5.3% 4.0% 7.1% 合 計 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%

(5)

とおりである. 英語が嫌いでも, 特別な感情を持ってい なくても気づき体験をした学生がそれぞれ 36.4%いる ことがわかる. 本節で見た 2 つのクロス集計から, 授業の聞き方や英 語の好き嫌いにかかわらず, 気づき体験をしている学生 がいることがわかる. 授業には座学もあれば演習もある. 近年アクティヴ・ラーニングに注目が集まっているが, 授業方式によらず, 授業は一義的に受動的な行為ではな い. 認知科学的に見て, 人は既得の知識と新しい知識の 結び付けを行っている. アクティヴ・ラーニング研究に おいては, 知識の獲得を 「内化」 プロセス, それを適用 して問題解決などにとりくむ行為を 「外化」 プロセスと 位置づけているが (松下 (2015: 8)), 「内化」 プロセス においても学習者は脳内で活動しているといえるだろう. その意味で, 外化しなければアクティヴ・ラーニングし たことにならないとは単純にいえない. 外化は学習者に とっての積極的活動であるだけでなく, 評価者である教 員が, 学習者の学習内容の理解度を調べ, 評価の根拠と して利用するための顕在的証拠として利用している一面 もある. よって, 外化の苦手な学生は高い評価を得にく いという指導上の問題点にも松下 (2015) は触れている が, 表 3-1/3-2 は, まじめに受講していなければ得るも のがないという一般的な固定観念をよい意味で裏切って くれる事実であろう.

5. 外国語能力の必要性

次に, 大学生が外国語の運用能力が必要だと感じてい るか, 必要だとしたら何語の能力が必要だと考えている かを見てみよう. 5.1 どの外国語が必要か 外国語の運用能力が必要だと思うか (「思う」 「思わな い」 「どちらでもない」) と, 現代において学ぶ必要があ ると思う外国語は何かを尋ねてみた結果が表 4-1/4-2 で ある. この結果から, 外国語運用能力の必要性を感じても感 じていなくても, 87.5%の学生が, 英語ができる必要が あると感じていることがわかる. 質問紙には選択肢とし て, 英語, ドイツ語, フランス語, スペイン語, ポルト ガル語, 中国語, 朝鮮語, ロシア語, その他 (自由記述) を挙げたが, 中国語を選んだ回答が 5.4%あったのみで, それ以外の言語を選んだ回答はなかった. 5.2 四技能のどれが重要か 近年の文部科学省方針では, 英語運用能力は 「聞く」 表 2-1 受講態度と気づき (実数) あ る な い 無回答 合 計 熱 心 1 1 0 2 普 通 11 13 0 24 あ ま り 6 13 1 20 聞いてない 2 4 0 6 無 回 答 2 2 0 4 合 計 22 33 1 56 表 2-2 受講態度と気づき (%) あ る な い 無回答 合 計 熱 心 4.5% 3.0% 0.0% 3.6% 普 通 50.0% 39.4% 0.0% 42.9% あ ま り 27.3% 39.4% 100.0% 35.7% 聞いてない 9.1% 12.1% 0.0% 10.7% 無 回 答 9.1% 6.1% 0.0% 7.1% 合 計 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 表 3-1 気づきと好き嫌い (実数) あ る な い 無回答 合 計 好 き 6 6 0 12 嫌 い 8 10 1 19 どちらでもない 8 17 0 25 合 計 22 33 1 56 表 3-2 気づきと好き嫌い (%) あ る な い 無回答 合 計 好 き 27.3% 18.2% 0.0% 21.4% 嫌 い 36.4% 30.3% 100.0% 33.9% どちらでもない 36.4% 51.5% 0.0% 44.6% 合 計 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 表 4-1 外国語能力の必要性と必要な言語 (実数) 思 う 思わない どちらでもない 合 計 英 語 36 5 8 49 中 国 語 2 0 1 3 複 数 回 答 4 0 0 4 合 計 42 5 9 56 表 4-2 外国語能力の必要性と必要な言語 (%) 思 う 思わない どちらでもない 合 計 英 語 85.7% 100.0% 88.9% 87.5% 中 国 語 4.8% 0.0% 11.1% 5.4% 複 数 回 答 9.5% 0.0% 0.0% 7.1% 合 計 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%

(6)

「話す」 「読む」 「書く」 の四技能を備えていることが求 められ, 大学入試においてもこれら四技能のレベルを確 認する改革が進められている (前掲参考文献や南風原朝 和 (編) (2018) 参照). 2020 年度から実施される新テ スト (大学入学共通テスト) において 「話す」 能力の評 価や外部資格試験 (TOEFL, TOEIC など) の受験が高 校生に課されることが物議をかもしているが, 現在大学 に籍を置く英語学習者はどの技能が必要だと感じている だろうか. どの言語について四技能のどの能力が重要だ と考えているかを集計した結果が表 5-1/5-2 である. 現代において学ぶべき外国語は英語で, かつ, 話す力 (65.3%) と聞く力 (30.6%) という英会話能力が重要 だという考えが圧倒的多数であることがわかる. 中国語 を必要な外国語として選んだ回答者は 100%が話す力を 重要視した. 実用的な英語運用能力の育成を目指して高 等学校で 「オーラル・コミュニケーション」 が導入され て久しい. その後も会話重視の教育方針が連綿と続いて いるが, その結果が如実に出ている. 5.3 第二外国語の学習は必要か 5.1 節と 5.2 節で見たように, 回答者が外国語として 英語をもっとも必要と感じていること, そして会話能力 を重視していることはわかった. では英語以外の外国語 についてはどのような考えを持っているだろうか. 外国 語運用能力が必要だと思うか (「思う」 「思わない」 「ど ちらでもない」) と, 第二外国語を学んでいるかどうか (授業も個人的な学習も含む) をクロス集計したものが 表 6-1/6-2 である. 外国語運用能力は必要だと思うが, 第二外国語は学ん でいない (83.3%) というのが実態のようである. 第二外国語学習の実態が上述のとおりだとして, 第二 外国語に対してどのような考えを被験者は持っているだ ろうか. 英語だけ学べばいいと思うか (「英語だけ」), 英語以外の言語も学ぶべきだと思うか (「英語以外も」) を, 外国語運用能力が必要だと思うか (「思う」 「思わな い」 「どちらでもない」) とクロス集計してみよう. これを見ると, 外国語運用能力が必要であるという回 答のうち 61.9%が英語以外の外国語も必要であると考 えていることがわかる. この結果は 5.2 節で見た回答者の考えと対照的である. 表 5-1/5-2 では回答者は英語こそ学ぶ必要のある外国語 であり, 会話能力を重視していた. ところが, 表 7-1/7-2 では, 英語以外の外国語も必要であるというのである. なぜこのように一見矛盾した回答が出てきたのだろうか. 次節では, 英語だけ学べばいい, 英語以外の外国語も学 ぶべきという質問に対する自由記述を見ながら, その理 由を探ってみよう. 表 5-1 必要な言語と重要な運用能力 (実数) 英 語 中国語 複数回答 合 計 話 す 力 32 3 2 37 聞 く 力 15 0 1 16 読 む 力 2 0 0 2 書 く 力 0 0 0 0 複 数 回 答 0 0 1 1 合 計 49 3 4 56 表 5-2 必要な言語と重要な運用能力 (%) 英 語 中国語 複数回答 合 計 話 す 力 65.3% 100.0% 50.0% 66.1% 聞 く 力 30.6% 0.0% 25.0% 28.6% 読 む 力 4.1% 0.0% 0.0% 3.6% 書 く 力 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 複 数 回 答 0.0% 0.0% 25.0% 1.8% 合 計 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 表 6-1 外国語能力の必要性と第二外国語学習 (実数) 思 う 思わない どちらでもない 合 計 学んでいる 7 0 0 7 学んでいない 35 5 9 49 合 計 42 5 9 56 表 6-2 外国語能力の必要性と第二外国語学習 (%) 思 う 思わない どちらでもない 合 計 学んでいる 16.7% 0.0% 0.0% 12.5% 学んでいない 83.3% 100.0% 100.0% 87.5% 合 計 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 表 7-1 外国語能力の必要性と英語だけでよいか (実数) 思 う 思わない どちらでもない 合 計 英 語 だ け 16 4 5 25 英語以外も 26 1 4 31 合 計 42 5 9 56 表 7-2 外国語能力の必要性と英語だけでよいか (%) 思 う 思わない どちらでもない 合 計 英 語 だ け 38.1% 80.0% 55.6% 44.6% 英語以外も 61.9% 20.0% 44.4% 55.4% 合 計 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%

(7)

5.4 外国語学習と世界観 英語だけ学べばいいか英語以外も学ぶべきかという問 いは, 英語学習者の世界観を浮き彫りにする問いだとい えよう. したがって, その理由も多様である. 表 8-1/ 8-2 は, 英語だけ学べばいいかどうかと, その理由を類 似した内容ごとにグループわけして集計したものである. 自由記述を見ると, 「英語だけできれば十分である」 (「英語で十分」), 「英語だけでは不十分である」 (「不十 分」) といった記述が目立つ. 英語だけで十分であるから英語だけ学べばよいという 回答が 68.0%であるのに対し, 英語だけでは不十分な ので英語以外の外国語も学ぶべきであるという回答が 67.7%と, 両者は拮抗している. それぞれの立場は, 英 語は万能であるか否かの世界観の対立にあるといえる. 英語が世界共通語であり, 英語だけでなんとかなるとい う記述が, 英語万能派の自由記述の 70.8%であった. 一方, 英語非万能派の記述では, 英語以外もできたほう がよいという記述が全体の 80.8%であった. これらの結果を 2 節で概観した英語教育政策と照らし 合わせて考察してみよう. グローバル人材という概念を 定義する資質の一つが英語運用能力であることを確認し たが, その方針に則って策定された英語教育制度の下で 学ぶ学生たちは, 概して 「外国語=英語」 と考えやすい. また, 英語の運用技能についても会話に必要な 「聞く」 「話す」 の側面を多分に意識していることも本節の考察 から明らかである. この意味で, 学生の反応は文部科学 省のプロパガンダどおりの反応であるといえ, 国策とし ては成功しているといえる. しかし裏を返せば, 英語以 外の言語や文化が学習者の視野に入っているとはいえな い. 英語一辺倒教育の結果, 国は学習者の視野を狭めて いるともいえるのである. 大学では選択科目として第二外国語を残している大学 も少なくない. しかし, 卒業に必要な単位でなければ無 理に受講する必要はないとコストパフォーマンスを考え るなら, 英語以外の外国語を学ぶ機会を放棄することも 行動経済学的には十分考えられる. 英語だけでも苦労し ているからその他の外国語まで手が回らないというのも 本音の一つだろう. しかし, 学生に英語圏以外の世界があることを教える ことも必要である. 英語や外国語の話は語学科目の授業 の中で語られることが多いかもしれないが, 言語・文化 を社会問題として考察する機会はいくらでもある. たとえば, 江口・ホリウチ (2017) は静岡県に大きな ブラジル人コミュニティがあることから, 同県における 多文化共生・異文化交流を考察し, 当該地域でのブラジ ル・ポルトガル語教育の重要性について言及している. さらに身近なところでは, 外国人訪日観光客数は日本 国民一般にとって政治経済的な関心事といえるだろう. 日本政府観光局 (2018 年 1 月 16 日発表) によると, 2017 年の 1 年間の訪日外国人客数は, 東アジア圏が全 体の 74.2%を占めており, 英語圏を含む欧米豪は 11.3 %にすぎない. なかでも中国 735.6 万人, 韓国 714.0 万 人, 台湾 456.4 万人, 香港 223.2 万人が抜きんでて多く, 観光ビジネスにおいては中国語や朝鮮語の方が実用的な ビジネス用外国語として英語以上の役割を果たしうると いえる状況にあるii. 日本は単一民族国家という考えは幻想にすぎないこと は明らかだが, 上述のような日本の政治経済的状況, 国 内の外国人観光客の増加といった事実が, 若い英語学習 者たちにまったく届いていないわけではない. 現に, 表 8-1/8-2 で見たように, 英語だけで外国人との対応がで きるとは限らないという批判的視点を持つ回答者も多い からである. 上述したように, 第二外国語は選択科目としてはまだ 存在している. しかし, 「グローバル化=英語力」 とい う国策 (プロパガンダ) による刷り込みによって, 英語 以外の言語の学習機会が損なわれ, 英語圏以外の世界の 情報を, 外国語教育を通して得る機会も少ないのが日本 の現状であろう. 「グローバル化」 ということばの定義 が英語運用能力に限定的に理解されているかぎりにおい 表 8-1 英語/第二外国語とその理由 (実数) 英語だけ 英語以外も 合 計 英語で十分 17 0 17 不 十 分 0 21 21 そ の 他 7 5 12 未 記 入 1 5 6 合 計 25 31 56 表 8-2 英語/第二外国語とその理由 (%) 英語だけ 英語以外も 合 計 英語で十分 68.0% 0.0% 30.4% 不 十 分 0.0% 67.7% 37.5% そ の 他 28.0% 16.1% 21.4% 未 記 入 4.0% 16.1% 10.7% 合 計 100.0% 100.0% 100.0%

(8)

て, 本来のグローバル化の意味は, 国策として自己矛盾 している. 英語以外の文化圏と英語以外の言語を通じて 交流することを想定していないからである. 語学から離 れて政治経済学的にグローバリズムとは何かを問い直し てみる必要があるだろうiii.

6. これからの外国語教育のありかた

本調査から, 英語学習者は相反する二面性を持ってい ることが明らかとなった. 一つは国策の期待どおり, 英 語を使う理想的人材になりうる可能性を有していること. もう一つはそれとは逆に, 英語は万能ではないのではな いかという疑問を心に秘めていることである. 本節では このような英語学習者に対して教育関係者がとるべき方 策を提案したい. 制度が政治的な性質を帯びている以上, 個人の努力でそれを改変することは容易ではない. むし ろ教育現場でできる改革を考えることが現実的だ. ここ ではその可能性として二つの案を示す. 語学科目の位置 づけの見直しと, 現在流行しているキャリアガイダンス を中心に据えた, リベラルアーツと語学科目の意義づけ の二案である. まず一つ目は, 第二外国語の学習機会を大学で増やす ことである. 方法としては, 現在の選択科目の状態から, 選択必修の状態に戻す, 英語を含めたすべての外国語を 選択必修とし, 何語でも選べる状態を作ることが考えら れるiv. 第二外国語の必修化の方法はどうであれ, 広い 視野を持って世界を見られる人材を育成するには, 英語 やそれ以外の言語・文化に触れる機会を教育機関が用意 する義務がある. 英語を学びつつ第二外国語を学ぶことで英語に対する 理解が深まるという指摘は多い. 南條 (2018) はフラン ス語, ドイツ語, 中国語などを挙げて, 英語学習への効 能を論じている. しかし, 学習者が第二外国語の中に英 語とは異なる発見をし, 学習者にとって向いている (英 語以外の) 外国語に出会える可能性を指摘したものは案 外目にしない. 英語教育を見直すために第二外国語学習 に言及することが多いことが理由であろう. 筆者は学部時代に必修第二外国語としてフランス語を 学んだが, フランス語の意外性に気づいた体験がある. 英語では目的格の関係代名詞はしばしば省略される. 筆 者はフランス語も同様だろうと考えていたが, フランス 語では目的格補語の関係代名詞 que は省略されない.

(i) the book (that) I bought (ii) le livre *(que) j'ai achet

英語で省略できるのはなぜかという疑問は, フランス 語ではなぜ省略されないのかという裏返しの問いとなる. ほかにも, 英語では代名詞以外の名詞類の属格の表現方 法 が 複 雑 だ が (ex. Japan's economy, Economy of Japan), フランス語は英語よりもシンプルである (ex. moto de Jean (ジャンのオートバイ)) など, 学べば学 ぶほど筆者にはフランス語の方がよりシステマティック な言語に思え, フランス語の方が好みかもしれないと感 じた思い出がある. その後多くの大学が第二外国語を選択必修科目から外 してしまったことで, 英語の授業中にドイツ語やフラン ス語に言及して英語と比較してみせるといったこともし にくくなってしまった. 第二外国語履修者の絶対数が減 少したからである. その意味で, 英語の授業はますます 閉塞感が増している. もう一つの提案は, 文部科学省の方針の一つであるキャ リアガイダンスの中で, 外国事情・外国語を学ぶ意義を 考えさせることである. 文部科学省 「キャリアガイダン ス (社会的・職業的自立に関する指導等) の法令上の明 確化について」 に掲載されている 「3. キャリアガイダ ンス (社会的・職業的自立に関する指導等) を大学設置 基準に位置づける背景」 の中に, 以下のような記述があ る. ・キャリアガイダンス (社会的・職業的自立に関す る指導等) は, 単に卒業時点の就職を目指すもの ではなく, 生涯を通じた持続的な就業力の育成を 目指し, 豊かな人間形成と人生設計に資するもの である. ・大学教育や学生生活の経験を通じて獲得する成果 (知識・技能, 態度・志向性等) には, 専門分野 に関する知識・技能とともに, 社会的・職業的自 立に必要な資質能力が本来的に内在している. ・現在の厳しい雇用情勢や, 学生の資質能力に対す る社会からの要請, 学生の多様化に伴う就職や雇 用への移行支援強化の必要性等を踏まえ, キャリ アガイダンスを教育課程の内外を通じて行うもの として整理し, これを大学設置基準に位置づける ことで, 大学教育と社会 (職業) の関わりを明確

(9)

化することが求められる. これらは大学教育と就業力の間に相関関係があること を前提としたレトリックだが, キャリアガイダンスは, 果たしてグローバル人材の要件としての外国語学習につ いて, 国策に沿った指導を学生に施しているだろうか. なぜ日本人にとって学ぶべき外国語が英語でなければな らないのか, 英語力が就業力, 社会的・職業的自立にど のようにつながるのかといった説明が与えられない環境 では, 学生は自分たちが英語だけを義務的に学ばせられ る理由を理解できないのではないだろうか. キャリアガイダンスが本来就業にかかわる指導方針で あることは否定しない. しかし, 国として, 「社会の急 速なグローバル化の進展の中で, 英語力の一層の充実は 我が国にとって極めて重要な問題」 であるといいv, 日 本人全員が英語の四技能を備えるべきであると唱え, 英 語教育政策を推進している以上, キャリア形成における 英語学習の意義を伝達することは, キャリア教育の一部 であってよいはずである. それを教育現場で可能にする方法の一つは, リベラル アーツの重視である. 近年, 文部科学省の指導に基づき, 一般教養科目・専門科目のナンバリングが強化されてい る. キャリアガイダンスを中核としてリベラルアーツの 価値と配置を見直し, リベラルアーツを通じて, 各地域・ 各時代のありさまと, それぞれの地域と時代で求められ る人材とは何かを学生に考えさせるのである. 民族の移 動や交流に伴い, 交渉手段として用いられる言語も変わ りうる. 英語はその手段の一つであり, 英語だけがグロー バル化時代において唯一役立つ言語なわけではない. 人 文科学・社会科学・自然科学を通じて人間の諸活動の歴 史を振り返る活動は, その意味で有益である. なぜなら, 我々の生きる現代社会は諸民族の移動と交流から編み上 げられた産物であるからだ. 人文科学が軽視され, 外国語教育も 「語学系科目」 と して縦割りに分類されたままでは, 他の科目との関連性 を考えて外国語を選択し, 学ぶことは, 学生にとって容 易ではないだろう. 必修外国語科目が初年次に位置づけ られているということは, 高校を卒業したばかりの学生 たちに, 自力でグローバル化の意味を理解した上で外国 語を学修せよというに等しい. 文部科学省がキャリアガイダンスやカリキュラム整備 の重要性を説くならば, それは必然的に外国語科目の位 置づけにも影響を与えることだろう. 英語を必修第一外 国語として位置づけ続けるか, 英語を他の外国語と相対 化して配置するかによって, 必修外国語・選択外国語と いう区分も考え直す必要が出てくると考えられる. この ような見直しを通じて, 英語圏も含むグローバル社会に おいて, 何を学ぶべきか考え, 選ぶ権利を学生が享受す ることができるのである.

7. まとめ

前節で考察したように, 国策も大学のカリキュラムも, 現状のままでは, 英語以外の言語や文化も学ぶ価値があ るのではないかという学生の潜在的意識を排除し, 広汎 な知識や教養を身につける権利を学生から剥奪すること になる. 本稿の調査結果が示しているように, 現行の英 語教育は, 学習者を英語漬けにし, 英語以外は学ぶ価値 がないという政財界の思想をも 「教育」 していることに なる. 「外国語=英語」 だと学生を洗脳する効果を持っ ているのである. しかし, 資本・技術・人材が世界を駆け巡る状態をグ ローバル化と呼ぶならば, 社会科学や自然科学の分野で こそ, 英語一極集中から離れた語学・異文化教育を推進 すべきではないだろうか. ビジネスにおいても, 先進国 と開発途上国との技術交流においても, 交渉相手の言語 と文化を知ることは, 交流の成果を高める一助となる. 英語を選んで学ぶことも, それ以外の言語を選んで学ぶ ことも含めて, 「英語の自由」 を学生に保障できるグロー バル化時代の語学教育改革をすべきである. 【質問紙記載項目】 問 1 教員が一方的に話すだけの英語の授業を受けたこ とはありますか. a. ある b. ない 問 2 そのときあなたは普通どのように教員の話をきい ていますか. a. 熱心に聞いている b. 普通に聞いている c. あまり聞いていない d. 聞いていない 問 3 問 2 の回答について, そうする理由はなんですか. a. 英語の学習意欲があるから b. 話の内容に興味があるから

(10)

c. 単位をとるため d. 英語の学習意欲がないから e. その他 (自由記述) 問 4 教員の解説を聞いている時に, 英語は母国語と違 うな, などと何かに気がついた体験はありますか. また, 「a. ある」 と答えた方は, どのようなことに 気づきましたか. 下の枠内にご記入ください. a. ある (自由記述) b. ない 問 5 あなたは座学 (教員の話を聞く授業) と自分が活 動する授業とどちらが好きですか. a. 座学 b. 自分が活動する授業 c. どちらも好き d. その他 (自由記述) 問 6 あなたは座学 (教員の話を聞く授業) と自分が活 動する授業とどちらが大切だと思いますか. また, その理由はなんですか. a. 座学 b. 自分が活動する授業 c. どちらも必要 d. その他 (自由記述) その理由 (自由記述) 問 7 あなたは英語が好きですか. a. 好き b. 嫌い c. どちらでもない 問 8 あなたにとって英語を学ぶ目的はなんですか. a. 単位をとること b. 教養を身につけること c. 英語を趣味や仕事に使うこと d. 目的はない e. その他 (自由記述) 問 9 現在はグローバル化時代といわれていますが, 外 国語を操る能力は必要だと思いますか. a. 思う b. 思わない c. どちらでもない 問 10 グローバル化の時代にあなたが学ぶ必要がある と思う外国語は何ですか. 1 つ選んでください. a. 英語 b.ドイツ語 c. フランス語 d. スペイン語 e. ポルトガル語 f. 中国語 g. 朝鮮語 h. ロシア語 i . その他 (自由記述) 問 11 問 10 で選んだ言語について, あなたはどのよう な能力をもっとも重視していますか. 1 つ選んでく ださい. a. 話す力 b. 聞く力 c. 読む力 d. 書く力 問 12 あなたは英語以外に第二外国語を学んでいます か. (授業でも個人学習でも可) 「a. 学んでいる」 と答えた方は, それは何語ですか. (複数回答可) a. 学んでいる b. 学んでいない 「a. 学んでいる」 と答えた方 a. ドイツ語 b. フランス語 c. スペイン語 d. ポルトガル語 e. 中国語 f. 朝鮮語 g. ロシア語 h. その他 (自由記述) 問 13 あなたは外国語を学ぶ時に, 英語だけ学べばい いと思いますか. それとも英語以外の言語も学ぶべ きだと思いますか. また, その理由は何ですか. a. 英語だけ学べばいい b. 英語以外の言語も学ぶべき その理由 (自由記述) 問 14 あなたはあなたの通う教育機関の外国語科目に ついて, 受講可能な外国語の数に満足していますか. また, その理由は何ですか. a. とても満足している b. まあまあ満足している c. やや不満である d. 不満である その理由 (自由記述)

(11)

問 15 あなたは 「グローバル化」 という言葉の意味を 知っていますか. a. 知っている b. 知らない c. 聞いたことはある d. 聞いたことがない 注  アンケート調査は名古屋産業大学にて研究倫理審査を受け 承認されたものである. 回答者は学年を問わず, 2018 年 の調査実施時点において大学に在学している学生とし, 56 名の回答を得た. 本調査に協力していただいた回答者各位 に感謝申し上げる. 本稿では本研究上有益な観察が得られ る質問項目のいくつかをクロス集計し, 議論を進める.  久保田 (2015: 6f.) は国籍・地域別日本在住外国人数や言 語別に見た小学校, 中学校, 高校での日本語指導を必要と する児童生徒数等の情報を示している. 後者については, ポルトガル語を話す要日本語指導児童生徒は 32.8%, 中国 語話者は 20.4%なのに対し, 英語話者は 2.4%にすぎない.  「グローバル化」 「グローバリズム」 についての言説は前掲 の文献や, トッド他 (2014) など, 経済学や人類学などの 社会科学的観点からの考察も参照.  岩崎 (2007) は広島大学での第二外国語履修状況に言及し, 第二外国語選択必修化を推奨している.  文部科学省 「今後の英語教育の改善・充実方策について 報告∼グローバル化に対応した英語教育改革の五つの提言 ∼」 参考文献 会田雄次 (1966) 合理主義:ヨーロッパと日本 , 講談社現代 新書. 岩崎克己 (2007) 「第二外国語教育の歴史的な変遷と改革のた めの一試案」, シンポジウム なぜ, 大学において第二外 国語が必要なのか? (第 16 回広島大学外国語教育センター 外国語教育研究集会, 2007 年 3 月 2 日) <https://home.hiroshima-u.ac.jp/katsuiwa/papers/ flare2007.pdf> (2018 年 9 月 26 日参照). 江口佳子, ホリウチ・アリッセ・イズミ (2017) 「多文化共生 に向けた大学におけるブラジル・ポルトガル語教育につい て」 常葉大学教育学部紀要 第 37 号, 329-345. 江利川春雄 (2016) 「外国語教育は グローバル人材育成 の ためか?」, 斎藤兆史, 鳥飼玖美子, 大津由紀雄, 江利川 春雄, 野村昌司 「グローバル人材育成」 の英語教育を問 う , ひつじ書房, 15-37. 久保田竜子 (2015) グローバル化社会と言語教育:クリティ カルな視点から (奥田朋世 (監訳)), くろしお出版. サリバン, グレイ (1993) 「日本人英語」 のすすめ , 講談社 現代新書. 鈴木透 (2006) 性と暴力のアメリカ , 中公新書. 施光恒 (2015) 英語化は愚民化 , 集英社新書. 寺沢拓敬 (2015) 「日本人と英語」 の社会学:なぜ英語教育 論は誤解だらけなのか , 研究社. 寺島隆吉 (2015) 英語で大学が滅びるとき:「英語力=グロー バル人材」 というイデオロギー , 明石書店. トッド, エマニュエル, ハジュン・チャン, 柴山桂太, 中野剛 志, 藤井聡, 堀茂樹 (2014) グローバリズムが世界を滅 ぼす , 文春新書. 永井忠孝 (2015) 英語の害毒 , 新潮新書. 南風原朝和 (編) (2018) 検証 迷走する英語入試 , 岩波ブッ クレット. 南條竹則 (2018) 英語とは何か , インターナショナル新書, 集英社. 松下佳代 (2015) 「ディープ・アクティブラーニングへの誘い」, 松下佳代, 京都大学高等教育研究開発推進センター (編) ディープ・アクティブラーニング , 勁草書房. 参考資料 グローバル人材育成推進会議 (2012) 「グローバル人材育成戦 略 (グローバル人材育成推進会議 審議まとめ)」 日本政府観光局 (2018) 「報道発表資料」 <https://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/data_info_listing/ pdf/180116_monthly.pdf> (2018 年 9 月 10 日参照) 文部科学省 (2009) 「キャリアガイダンス (社会的・職業的自 立に関する指導等) の法令上の明確化について」 <http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/ 027/siryo/attach/1287158.htm> (2018 年 12 月 19 日参 照) 文部科学省 (2014) 「今後の英語教育の改善・充実方策につい て 報告∼グローバル化に対応した英語教育改革の五つの 提言∼」 <http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/ 102/houkoku/attach/1352464.htm> (2018 年 12 月 21 日参照)

参照

関連したドキュメント

エドワーズ コナー 英語常勤講師(I.E.F.L.) 工学部 秋学期 英語コミュニケーションIB19 エドワーズ コナー

Almonds Brown rot, blossom and twig blight, leaf spot, rust, scab, powdery mildew, silver mite, flat mite, almond mite, European red mite, Atlantic mite, Pacific mite, two spotted

ケンブリッジ英語検定 実用英語技能検定 GTEC IELTS TEAP TEAP CBT TOEFL iBT TOEIC L&R / TOEIC S&W ※⚒. First 以上 または Cambridge

 米田陽可里 日本の英語教育改善─よりよい早期英 語教育のために─.  平岡亮人