指導案 1 -「薬物乱用について知り、ディスカッションで考えを高め合い,自己抑制力を育む授業」
第6学年6組
体育科(保健)学習指導案
単元名 薬物乱用って何 指導観(主題設定の理由) ○ 本学級の子どもたちについて(子どもの実態) 本学級の子どもたちは,最高学年となり6ヶ月半が経過した。学級の成員は,5年生の時から引き 続き同じであり,全体的には男女の仲はよく,普段も気軽に声を掛け合ったり,昼休みなども一緒に 遊ぶ姿が見られる。しかし,悪いと分かっていても友達に注意をすることができない、一緒にやって しまうなどの行動や行為も見られる。この期の子どもたちは,「社会にはびこる様々な誘惑」という ことを認識し始める時期であり,辛い現実に出会うと立ち向かおうとはせずにすぐに逃げ道を探し、 安易な行動に出やすいという実態もある。そこで,このような時期に「薬物乱用の危険性」,や「進 められたときの態度や断り方」について学ばせることは大変,意義深い。 ○ 本主題について(教材化の工夫) 本主題のねらいは,薬物が体におよぼす害について理解し、薬物乱用の現状を知り、学び合いの活 動を通して、自分の健康を守るための生活の仕方や態度を育むことである。具体的には,①薬物乱用 が自分の体にどんな害をおよぼすのかを知った上で健康に対する考え方を振り返り,その傾向性を明 確にもつこと,②自分の健康を守るための生活の仕方・考え方を他の友達に伝えることができること, ③他の友達の生活の仕方・考え方をしっかりと受けとめ,よりよい自分の生活の仕方・態度をつくり 出していくことである。明るくのびのびとした生活をするためには,健康に気をつけ、望ましい生活 習慣を身に付けることが大切である。薬物乱用が、後世をどんなに悲惨なものにするのかをしっかり と理解させた上で、友だちと共に健康について考え、話し合ったりすることで,よりよい生活習慣を 形成していくことができると考える。 本資料は,薬物(主にシンナー)が体にどんな害を及ぼすのかについて視覚的にも分かりやすく説 明されたものである。同時に、シンナー等の薬物乱用により、どれくらいの少年が福岡県で検挙され たかの具体的な統計資料も提示する。薬物乱用は、遠い世界の話ではなく、身のまわりでも起こって いる危険なものである。したがって,自分の生活と重ね合わせながら,薬物乱用の問題を考えること で,自分自身の健康や安全を高めるための生活習慣の形成が期待できる。そして,ひいては地域社会 の健康、安全に繋がっていくために適した教材であると考える。 ○ 本主題の指導について(学習過程の工夫)(協働:②他者の考えを自分の考えに取り入れる) 本主題の指導にあたっては,自分の薬物乱用や健康に対 してもっている考え方をしっかりと見つめさせるとともに 友達の考え方に触れ,友達の考え方の良い点を積極的に自 分の考えに取り入れさせることで、よりよい生活習慣を形 成しようとする力を高めさせたい。このことで,人生の中 で巡り会う誘惑に対して負けない不撓不屈の精神や公徳心 を育みたい。そのために第1時では,養護教諭をGTに迎 え、薬物が体にどんな害を及ぼすのかについての資料の提 示や実験を行い,健康におよぼす影響について明確にする ことで,学習意欲を十分にもたせる。次に,第2時の導入 では,薬物乱用の恐ろしさで分かったことをお互い出し合い,本時のめあてをしっかりともたせる。 展開前段では,薬物から自分の身体の健康を守るための生活の仕方を考えたことを他者の考えを自分 の考えに加え強めていく協働としてグループ・ディスカッションを行い,よりよい健康な生活の仕方 を明確にしていく。展開後段では,グループで生活の仕方を高め合ったものを,ロールプレイングに て出し合い、人から薬物を進められても、絶対に断る強い心を大切であることを考えさせたい。終末 では,GTからのお話を聞くことで、これからの自分について見つめさせ,実践力に結びつけたい。結
果
自
己
他
者
方法
考え
指導案 2 -目 標(めざす子ども像) ○ 薬物が体におよぼす害について進んで学ぼうとし、薬物に手を出さないという強い意志を持つこ とができている。 (関心・意欲,態度) ○ 薬物が体におよぼす害について学んだことから、自分の健康を守るための生活の仕方を考えられ るようになる。 (思考・判断) ○ 薬物には絶対に手を出さないという強い意志を友だちに伝えることができる。 (表現・技能) ○ 薬物が体におよぼす害を知り、健康におよぼす影響について理解する。 (知識・理解) 主題の指導計画(2時間+課外) 段階 活 動 と 内 容 子どもへの支援と評価 配時 1 学級アンケートや資料「薬物乱用って何」から, ※自分の考えが出しやすいよう 1 薬物乱用の問題や身体の健康について考える。 に学級アンケートの結果を提示 事 (1) 学級アンケートから,自分の身体の健康に する。 前 つ ついて話し合う。 ☆アンケートのデータを分析し, ○ どの様な生活の仕方が健康によいのかの考え 自分の身体の健康に対する考え か をもつこと をも っ て いる。(発表交流・ノ ・早寝、早起き。 ート) む (2) 薬物乱用が身体にどの様な害を及ぼすかに ※薬物の恐ろしさを理解しやす ついての資料や実験から、薬物の恐ろしさに いように、発育を妨げる原因に ついて考える。 なることや脳や体の内部におよ ○ 資料や実験から薬物乱用の恐ろしさの理解 ぼす害が多いことをおさえる。 ・脳が小さくなったり、身体の発育が止まる。 ☆薬物がおよぼす害について十 ・精神に悪影響をおよぼす。 分に と ら えて いる。(発言・ノ ート) 2 薬物乱用の危険から、どの様にして自分の健康 ※実際の場面で出来そうだ、こ 1 を守るのかについてグループ・ディスカッション れならできるという断り方の観 本 さ やロールプレイングを行い,どんな気持ちをもっ 点を与えておくことで、自分の 時 ぐ て行動するべきかを話し合う。 考えをもちやすくする。 る (1)グループディスカッションをおこない、よい ☆友達の考えのポイントをとら ・ 断り方について考える。 えメモしている。(ノート) ふ ○ 自分の考えを基にグループ・ディスカッショ ※自分自身をしっかりと見つめ か ンを行い,考えを交流し合う。 た上で理由が述べられているも め ・「いやだ」と言って素早く立ち去る。 のには賞賛することで、周りの る ・理由を言ってはっきり断る。 児童もどの様に考えていいのか (2)ロールプレイングを使って薬物乱用の危険か の視点を与える。 らどの様にして自分の身を守るのかについて考 ☆絶対にやってはいけないとい えさせる。 う気持ちをもつことが大切でる ○ 不撓不屈の精神についてとらえること ことをとらえている。 ・人から薬物を勧められても絶対に断る強い心 (発表,ノート) をもつこと い 3 自分の健康をしっかりと守る意欲をもち,実践 ※健康な生活習慣を身に付ける 事 か していく。 ための目標を考えさせる。 後 す ○ 実生活でのよりよい生活習慣の形成の実現へ ☆具体的な目標を考えている。 の実践意欲を高めること (発表・ノート)
指導案 3 -本時の目標 自分がこれからの目標を持って生活していく上で薬物の誘惑に「NO」と言える強い気持ちをもつ ことができる。 準 備 ・教師:資料,挿絵,言葉カード ・児童:学習ノート,心のノート 学習指導の展開 活 動 と 内 容 子どもへの支援と評価 1 前の学習で出てきた学習課題をもとに今日の学習のめあて ※ T 2 の 話 や 資 料 の 提 示 に よ を話し合う。 り,前時学習を想起させる。 ○ 学習のめあてを把握すること めあて 薬物をすすめられたら、どんな気持ちをもって行動 しないといけないのか考えよう。 ☆自分の今日の学習課題を発表 している。 ○ 仲の良い友だちから薬物をすすめられたときどうするか (発表,ノート) を自分なりに考える。 ・絶対に断る・判断に迷う・断るのが苦手 2 自分の考えを基に、グループディスカッションをおこない、 どの様な断り方がよりよい方法なのかグループごとに話し合 う。 <協働:グループ・ディスカッション> ※これならできそうだという観 (1)グループ・ディスカッションを行い,自分の考えを発表 点で友だちの考えを聞かせる し,友達の考えを聞いてよりよい断り方のシナリオを作る。 ことで,自分の考えを確かに ○ 自分と他者の考えの視点からよりよい断り方をつくりあ させていく。 げていく大切さを実感すること ☆自分なりの言葉で断り方を発 ・「いやだ」といって素早く立ち去る。 表している。 ・理由を言ってはっきり断る。 ☆自分の考えに友達の考えを取 ・相手にもシンナーをやめるように説得する。 り入れている。(発表,ノー <協働:ロールプレイング> ト) 2 友達の断り方と自分の断り方から,薬物から自分の健康を ※教師が2人で薬物を誘うとい 守るために共通している気持ちをみつけ出す。 う断りにくい状況の中でも、 ○ 薬物の誘惑に対して絶対に「NO」と言える強い気持ち 自分なりの断り方で上手に断 もつこと っている児童を賞賛すること ・自分の体は自分で守るんだという心。 で、どんな断り方でもいいん ・誘惑に負けないという心。 だという気持ちが持てるよう ・法を犯さないという心。 にする。 ☆自分の健康を守るために必要 な心を自分なりの言葉で表現 できる。 3 GTの話を聞き,今日の学習のまとめをする。 ☆薬物の誘惑には絶対に負けな ○ 実生活の場面での実践意欲の向上 いという自分なりに実践する ・何があっても薬物には絶対に手を出さない。 意欲をもっている。 ・薬物は自分だけを傷つけるのではなく、周りの人々を大 (発表,ノート) いに悲しめる。