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「公団住宅居住者の住要求からみた賃貸住宅平面に関する研究」研究企画

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Kobe Shoin Women’s University Repository

Title

「公団住宅居住者の住要求からみた賃貸住宅平面に関する

研究」研究企画

Study planning "A study of housing plan from

housing needs of residents in the houses owned by H.

U. D"

Author(s)

増永 理彦(Masunaga Tadahiko)

Citation

生活科学論叢(Review of Living Science)

No.30:63 -91

Issue Date

1999

Resource Type

Bulletin Paper / 紀要論文

Resource Version

URL

Right

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公 団住宅居住者 の住 要求 か らみ た

賃貸住 宅平面 に関す る研 究」 研 究 企 画

増 永 理 彦

● は じめ に 第1章 研 究 の 背景 第1節 転 換 期 の都 市 住 宅 第2節 家 族 の 変 容 2-1は じめ に 2-2戦 後 家 族概 略 史 2-3家 族 の構 成 員 別 課 題 第3節 3-1は じめ に 3-2公 団住 宅 の 発 展 3-3公 団住 宅 の 課 題 第2章 研 究 の位 置 第1節 は じめ に 第2節 最 近 の動 向 2-1戦 後 研 究 略 史 2-2 2-3住 都 公 団 の 調査 研 究 第3節 研 究 の位 置 づ け 3-1研 究 課 題 の 広 が り 3-2研 究 の位 置 第3章 研 究 企 画 第1節 研 究 の意 義 ・目的 第2節 研 究 課 題 2-1 2-2 第3節 研 究 の 方 法 3-1 3-2研 究 の対 象 3-3研 究 の フ ロー ● お わ りに

住要 求の実現か らみた公 団住宅 の役割 最 近 の動 向(1980年 代 後 半 以 降) 公 団住 宅 と住 居者 の変遷 nLDK住 宅平面 の課題 家族形態 と住 宅平面 を主軸 ● 注 ・参 考 文 献 64 64 64 66 66 67 68 69 69 69 73 73 73 74 74 74 77 77 77 78 78 78 79 79 79 82 82 83 84 85 86

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● は じ め に 主 要 には公 的 住 宅 供 給 に よ っ て 、戦 後 あ らた に形 成 ・発 展 させ ら れ て きた 日本 の 大 都 市 で の住 様 式 が 変 貌 しつ つ あ る よ うで あ る。1955年 の 日本 住 宅 公 団設 立 以 降 、 三 本 柱 の公 的 大 量 住 宅 供 給 体 制(マ ス ハ ウ ジ ン グ シ ス テ ム〉 が 果 た した役 割 は大 きい もの が あ る が 、1970年 代 以 降 、 経 済 の 低 成 長 化 を期 に よ り機 能不 全 化 しつ つ あ る 。公 的 住 宅 の 必 要 性 が な くな っ た わ け で は な い が 、 最 近 で は民 間 市 場 原 理 が 住 宅 政 策 の 柱 に な り、公 的住 宅 は む しろ そ の 補 完 的 位 置 づ け に され て い る。 ま た 、 す まい 手 側 にお い て は、 同時 期 の1970年 代 以 降 現 在 に 至 る ま で 家 族 の 変 容 が 大 き く、 多 様 化 の傾 向 が 強 い 。 この こ と は都 市 住 宅 の あ り方 が 大 き く変 わ る可 能性 を持 っ て い よ う。 戦 後50年 を経 て 、都 市 社 会 シ ス テ ム の パ ラ ダ イ ム転 換 の 時 期 に あ る と思 わ れ る昨 今 、 どの よ うな都 市 住 宅 像 を展 望 す るか 極 め て重 要 な課 題 とな っ て い る と い え る 。 本 研 究 で は 、 この よ う な認 識 の 下 、都 市 住 宅 の 今 後 の あ り方 を展 望 す る 目的 で 、 家 族 の 変 容 と 公 団住 宅 の発 展 ・変 化 を振 り返 りな が ら、公 団 住 宅 居 住 者 の 住 生 活 あ る い は 住 ま い方 ・住 要 求 の 実 態 調 査 を行 い た い と考 え る。 第1章 研 究の背景 第1節 転換 期の都市住 宅   ヱ  り 21世 紀 を 目前 に した現 在 、 日本 の大 都 市 にお け る都 市 住 宅 は 、 そ の あ り方 が 問 わ れ て い る 。 こ の 背 景 に は、 都 市 住 宅 と居 住 者 を取 り巻 く経 済 ・社 会 ・政 治 等 の外 的 条 件 が 大 き く変 化 しつ つ あ り、 明 治 維 新 と第二 次 世 界 大 戦 に 次 い で 三 番 目の都 市 社 会 の パ ラ ダ イム 転 換 と も言 え る 時代 状 況 一 あ る い は戦 後 に お い て の セ カ ン ドス テー ジ ー が あ る の で は な か ろ うか 。 外 的 条 件 と は な に か 。 概 略 述 べ て み よ う。 まず 、経 済 面 で は 、 戦 後 の 高 度 成 長 が1973年 の 石 油 危 機 を経 て 、 低 成 長 か らバ ブ ル 崩 壊 そ して低 迷 の 時 期 に な り、 か つ て の 日本 経 済 成 長 の 原 動 力 で あ っ た 日本 型 経 済 シ ス テ ム は 大 き く方 向転 換 を よ ぎ な くされ て い る。 また 、 高 度 成 長 と と も に東 京 や大 阪 ・名 古 屋 と い っ た大 都 市 圏 へ の人 口 の 大 移 動 も1970年 代 前 半 まで 沈 静 化 して い き、 以 降 は む しろ 大 都 市 圏 か ら の転 出超 過 の 傾 向 で あ る。 大 局 的 に は、 住 宅 の大 量 供 給 時代 の 終 焉 を告 げ る もの で あ っ た 。社 会 面 で は 、高 齢 化 、少 子 化 、女 性 の社 会 進 出 ・脱 性 別 役 割 分 担 ・男 女 共 生 社 会 へ と進 み つ つ あ る 。 この 中 で 家族 の 機 能 ・形 態 ・人 間 関係 等 が 大 き く変 容 しつ つ あ る。 環境 と い か に 共 生 す る か の 問 題 も大 きい 。 地 球 規 模 か ら個 人 の 生 活 レベ ル まで 一 国 の経 済 ・社 会 の み な らず 、 多 方 面 に わ た る グ ロ ーバ ル か つ 複 雑 な 問 題 を含 み 課 題 も多 い。 これ らの社 会 面 で の動 向 は、 必 然 的 に都 市 生 活 者 の 生 活様 式 も ま た大 き く変 らざ る を得 ない で あ ろ う。 そ して 、 住 宅 政 策 面 で は 、公 的 住 宅 政 策 は 縮 小 し民 間 市 場 重 視 の 方 向 を採 りつ つ あ り、公 的住 宅 供 給 三 本 柱(住 宅 ・都 市 整 備 公 団(以 下 公 団)・ 各 自治 体 に よ る公 営 住 宅供 給 ・住 宅 金 融 公 庫)に 関 して は 、 公 団 は都 市 基 盤 整 備 型 新 法 人

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へ 、 公 営 住 宅 は福 祉 住 宅 へ さ ら に特 化 し、住宅供給 に関 しては双方 ともに縮 小傾 向 にあ る。公庫 融 資 も様 々 な 問題 を抱 え て い る 。 以 上 の よ う な都 市 住 宅 と居 住 者 を取 り巻 く状 況 や傾 向 が この20 年 間 で 顕 著 に な って き て い る 。 都 市 住 宅 供 給 の 戦後 を簡 単 に振 り返 って み よ う。 戦 後 の 高 度 経 済 成 長 の 中 、 大 都 市 に人 口 と資 本 が 集 積 した。 臨 海 部 の 大 都 市 に お け る重 化 学 工 業 を 中 心 と した製 造 業 等 の 労 働 者 や勤 労 者 等 の 受 け 皿 用 住 宅 と して前 述 の三 本 柱 が フル 稼 動 し、DK型 ・LDK型 の集 合 住 宅 が 計 画 ・設 計 、 あ る い は 供 給 さ れ て近 代 的 あ る い は ア メ リ カ を 中心 と した 西 洋 風 の 生 活 様 式 が これ ま で の伝 統 的生 活様 式 と奇 妙 にバ ラ ンス しなが ら都 市 住 宅 の 中 に定 着 して行 っ た。 と こ ろが 、70∼80年 代 に な る と状 況 が 少 しず つ 変 化 す る。 まず は 、1973年 に実 施 さ れ た住 宅 統 計 調 査 に よっ て 全 国 レベ ル で は あ る が 、 住 宅 戸 数 が 世 帯 数 を上 回 る こ とが 明 らか に な り、量 の 面 に お い て の 住 宅 不 足 は 解 消 し、 大 量 住 宅 供 給 の 終 焉 を暗 示 してい た 。 また 、1975年 頃 は公 団 住 宅 で の 「高 ・遠 ・狭 」 問 題 で 空 き 家 が 続 出 し、 住 要 求 に見 合 っ た住 宅 供 給 の 必 要 性 が 認 識 され た 。 一 方 、 民 間 の デ ィベ ロ ッパ ー や ハ ウ ス メ ー カー 等 に よ り、 住 宅 地 が 開発 され 中 高 層 集 合 住 宅 や 戸 建 住 宅 の供 給 も盛 ん に な り、住 宅 産 業 が 活発 化 して い っ た 。 こ の よ うな 中 で の 戦 後 の 住 宅 平 面 発 展 プ ロセ ス に 関す る研 究 に よ る と、nLDK住 宅 平 面 が 大 都 市 の み な らず 、 地 方 都 市 に も大 きな影 響 を与 え、 日本 の現 代 住 宅 に お い て 続 き間 型 住 宅 平 面 と 合 わ せ て 、二 大 潮 流 とな る まで に発 展 ・普 及 して きた こ とが 判 る。 この こ とは 大 い に注 目 に値 さ れ る こ とで あ る 。 今 後 の都 市 住 宅 の あ り方 を考 え る時 、nLDK住 宅 平 面 に 関 す る研 究 は 重 要 で あ り、 本 研 究 で対 象 と して取 り上 げ る上 で の 意 義 が あ る 思 わ れ る。 一 方、 家 族 の 変 容 も大 きい 。 家 族 形 態 は 、 現在 の とこ ろ核 家 族 が 主 流 で あ る こ と に は変 りは な い が 、そ の 構 成 は多 様 化 し家 族 人 数 も減 少 しつ つ あ る。 また 、機 能 や 人 間 関 係 な どの 変 化 もあ る。 これ らの こ とは 、 高 度 経 済 成 長 期 にお け る公 的 な 都 市 住 宅 の 計 画 ・設 計 が 核 家 族 を主 要 な供 給 対 象 と し、 大 量 供 給 に 合 っ た 「型 計 画 」 が有 効 な 時 代 で あ っ た の に対 して 、 住 要 求 にあ っ た少 量 か つ 多 品種 の きめ こ まか い 住 宅 供 給 を考 え るべ き こ と を示 して い る。 以 上 の よ う に 、 日本 の 大 都 市 で の 都 市 社 会 シ ス テ ム全 体 が 戦 後 の言 わ ば セ カ ン ドス テ ー ジ の 時 代 を迎 え て い る 中 で 、 都 市 住 宅 に関 して も状 況 の 変 化 に即 応 しつ つ どの よ う に考 え るべ きか が 問 わ れ て い る とい え よ う。 本 研 究 にお い て は 以 上 の よ うな こ とか ら、 家族 の 変 容 に 注 目 しつ つ 、住 生 活 や住 まい 方 や住 要 求 が どの よ う な状 況 に あ り どの よ う な方 向 に す す み つ つ あ る の か 、 そ の 実 態 の基 本 的 分 析 を試 み くぽ    の た い と考 え る 。

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第2節 家 族 の 変 容 2-1は じめ に 古 今 東 西 を問 わ ず 、 基 本 的 に住 宅 は 家 族 生 活 の器 で あ り、 家 族 の 変 遷 に よ り、 住 生 活 ・住 要 求 も発 展 し住 宅 もそ れ に従 い なが ら複 雑 に進 展 して きた 。 日本 は、 戦 後1950年 代 は新 憲 法 ・新 民 法 あ る い は諸 制度 の 下 で 民 主 化 が 進 み 、 近 代 国家 と して 再 出発 し経 済発 展 ・成 長 の緒 に就 い た 。 こ の 頃1955年 には 、公 的 住 宅 施 策 が ライ ン ア ップ し、住 宅 の大 量 供 給 時 代 とな っ た わ け で あ る。 家 父 長 制 度 が廃 止 され 、 九 州 や東 北 地 方 農 村 の次 男 ・三 男 等 が 都 会 に出 て就 学 ・就 職 し、 高 度 経 済 成 長 を労 働 力 供給 の 面 で 支 え た 。彼 ら の多 くは 、核 家 族 を形 成 し、 戦 前 に は見 られ な か った 中高 層 集 合 住 宅 の2DKに 住 み 「団 地 族 」 と も呼 ば れ 、 公 団住 宅 に つ い て は住 戸 面 積 は 狭 くて 家 賃 も 決 して安 くは なか っ たが 一 般 的 に は憧 れ の 的 で あ っ た。以 降 、大 都 市 の サ ラ リー マ ン層 は 、公 団 ・ 公 営 ・公 庫 の公 的 集 合 住 宅 だ け で な く、民 間戸 建住 宅 ま で も含 め て 、2DKか ら3DKそ して 、 3LDK・4LDKと 面 積 規 模 も1頂次 拡 大 し、 合 わせ て 電気 ・衛 生 関連 住 宅 設 備 も高 度 化 して よ り快 適 な住 生 活 を享 受 して きた 。 この 流 れ の 中 で 家 族 の形 態 は 核 家 族 が 主 流 とな り、住 ま い方 も 大 き くは、 食 寝 分 離 ・就 寝 分 離(親 子 ・性 別)・ 公 私 室 分 離 へ と変 化 ・発 展 し、 そ れ に対 応 した 住 宅 が 計 画 され 供 給 さ れ て きた 。 と ころ が 近 年 、 家 族 の 変 容 が 見 られ る よ う に な っ た こ と に よ り、 当 然 、住 生 活 ・住 要 求 も何 ら か の形 で 変化 して い る と思 わ れ る。 従 って 、 都 市 住 宅 の 現 状 に 関 して は家 族 の 分 析 、 家 族 か らの   ト の ア プ ロ ー チ が 重 要 で あ る と考 え られ る 。 と こ ろで 、 そ もそ も家 族 とは何 か 。 近 年 そ の変 容 が 大 きい こ と も あ っ て 、 家 族 社 会 学 の 中 で も 定 義 は 一 定 して な く様 々 で あ る 。 布 施 は 、 「第 一 に 、家 族 とは 、 そ の構 成 員 が 特 別 の 関 係 一婚 姻 関係 、 血縁 関 係(擬 制 血 縁 関 係 を含 む)に よ り結 合 す る基 礎 的 な社 会 集 団 で あ る 。 …(中 略)… 人 間 的 な愛 情 に よ る結 合 を もっ て特 色 とす る 。 第 二 に 、基 本 的 な機 能 と して は 、子 供 の社 会 化 機 能 の基 礎 的 な領 域 をに な う点 …(中 略)… 生 活 の 相 互 保 障(通 常 は 、住 居 ・食 事 ・家 計 を と も に す る)機 能 、 そ して 家 族 成 員 のパ ー ソ ナ リテ ィー の 安 定 化 機 能 の 三 機 能 が あ げ られ る 。 … ひ とこ くセむ   の とで く くる な らば 、 家 族 とは 「異 性 愛 と肉 親 愛 を原 点 とす る生 活 共 同体 」 … 」 と定 義 して い る。 しか し なが ら 、現 実 的 に は、 婚 姻 に して も法律 に縛 られ な い 同棲 や 事 実 婚 が あ り、 血 縁 関 係 に な い 家族 構 成 員 もあ り、 最 近 の個 人 化 傾 向 の 中 で は家 族 の 凝 集 性 や 共 同 性 も薄 らい で い る側 面 もあ る。 この よ う な状 況 の 中 で は 、 も は や家 族 の 客 観 的定 義 は不 可 能 で あ り、 家 族 と して 意 識 す る か      ゆ ど うか で あ る とい う考 え もあ る 。 布 施 は 先 の 定 義 に 関 して の留 意事 項 と して 「… 家 族 の 形 態 、機 能 、 人 間 関係 は全 体 社 会 の変 容 に と もな い 変 容 を遂 げ 、 歴 史 的 な段 階 毎 に 一 定 の 特 徴 を見 せ る こ と、 ま た 同 じ時代 にあ っ て も、 個 別 の 家 族 の 階級 ・階 層 的 位 置 づ け に よっ て 異 な る存 在 形 態 を示      の す …」 と述 べ て 家 族 の 定 義 が 歴 史 的 ・社 会 的 影 響 下 に あ り、 具体 的 で は な い が 、 幅 広 くか つ柔 軟

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に捉 え て い る 。 この よ う な こ とか ら、 本研 究 で は、 布 施 の 定 義 を使 用 した い と考 え る 。 2-2戦 後 家族 概 略 史      アコ 戦 後 の家 族 史 を大 まか な時 代 区分 毎 に振 り返 る と次 の よ う にな る。 第1期:1945∼1955頃(敗 戦 か ら1950年 の 朝 鮮 戦 争 を経 て 、産 業 が 復 興 した)新 憲 法 ・民法 を 始 め民 主 的 諸 制 度 が 整 い、 家 族 変 化 の 面 で 、建 前 的 に は制 度 が 確 立 され たが 、 実 態 的 に は戦 前 の古 い もの も残 存 し、新 旧 入 り交 じる混 沌 と した 時期 で あ っ た 。 第2期:1955∼1972頃(高 度 経 済 成 長 期 、 重化 学 工 業 が 臨 海部 を中 心 に発 展 。 公 害 等 の 住 民 運 動 も活 発 化)地 方 の 農 村 か ら離 れ 、 賃 労 働 者 と して 臨 海 部 ベ ル ト地 帯 大 都 市 に集 積 し た。 こ の時 期 に は 次 第 に戦 前 の 「家 制 度 」 か ら解 放 され て い っ た 。 日本 社 会 全 体 の 階 級 構 成 にお い て 、「農 林 漁 業 従 業 者 」 や 「自営 業 者 」 が 減 少 し、「労 働 者 階級 」 が 増 加 し た 。 住 宅 に は耐 久 消 費 財 ・家 電 製 品 が 溢 れ 、 あ る い は 、 洋 風 の 居 間 に は応 接 セ ッ ト、 ス テ レ オが 置 か れ 、 ア メ リ カ 的生 活 様 式 が 流 行 し、生 活 の 近 代 化 が 進 行 した 。 丁 度 、 期 を一 に して公 団 が 設 立 され 、 こ の よ う な新 しい都 市 生 活 を ま さ し く、 地 で い くサ ラ リー マ ン層 に よ る住 生 活 が 大 都 市 部 の公 団 団 地 で進 展 して い っ た わ け で あ る。 第3期:1973∼1980頃(ド ル危 機 ・石 油 危 機 等 を 背 景 に高 度 経 済 が 破 綻 。構 造 調 整 期)大 量 生 産 ・消 費 ・破 棄 の時 代 の 反 省 か ら、生 活 の 質 を問 う時 期 で 環 境 との 共 生 が ク ロ ー ズ ァ ップ され た り、 高 齢 化 が 進 行 し女 性 の社 会 進 出が 活 発 化 しだ した 時 期 で もあ っ た。 ま た 、 こ の 期 の1970年 代 の 半 ば 頃 か ら、家 族 の 変 化 が 見 られ は じめ た。 落 合 に よ る と 「1955年前 後 か ら安 定 した 体 制 を保 持 し続 け て きた 家 族 の 戦 後 体 制 が ゆ ら ぎ だ す の は、1975年 頃 か らの こ とで あ る。 女 性 の 主 婦 化 、 再 生 産平 等 主 義 、 核 家 族 化 の い ず れ       ラ に着 目 して も、 ち ょう ど同 じ この 頃 か ら統 計 的 に も新 しい トレ ン ドが 始 ま っ た 。 」 と あ り、 こ の期 は 戦 後 の近 代 的 家 族 体 制 の揺 ら ぎの 始 ま りだ っ た とい え よ う。 第4期:1980∼(経 済 全 体 が ソ フ ト化 ・脱 工 業 化 。 国 際 化 ・情 報 化 。 バ ブ ル 崩 壊 か ら低 迷 期) 1980年 頃 以 降 の 家 族 の 現 況 に 関 しての 一 般 的 特 徴 を次 に述 べ る。 まず は、 家 族 の多 様 化 で あ る。 形 態 的 に は、 日本 の 家 族 の典 型 と して の核 家 族 は昨 今 で は 多 数 派 を形 成 し て お り、 三 世 代 家 族 も一 定 の 比 率 を 占 め て い るが 、 単 身 や 夫 婦 の み あ る い は片 親 と子 とい っ たが 家 族 形 態 が 、 未 婚 ・晩 婚 ・離 婚 ・高 齢 化 の増 加 に伴 っ て 、比率 を増 や しつ つ あ る傾 向 に あ る 。 家 族 人 数 は 全 般 的 に は 少 子 化 や 前 述 の よ う な理 由 で 減 少 傾 向 に あ る 。 特 に高 齢 化 の 問 題 は そ の ス ピ ー ドが 速 い だ け に、 高 齢 者福 祉 施 策 の 対 応 が よ り緊 急 性 をお び つ つ あ る 。 ま た 、機 能 の 面 で は 、 愛 情 や 情 緒 的 側 面 以 外 は 社 会 の 進 展 と と もに 、大 な り小 な り商 品化 ・社 会 化 に よ り外 部 化 しつ つ あ る の が 現 実 で あ る。そ して 、 共 働 き も増 え 父 親 の家 事 ・育 児 へ の 参 加 に よ る性 別 分 業 も変 化 して きて い る。 この よ う な 変容 に伴 い 、 家 族 内 で の 人 間 関 係 も変 化 つ つ あ る と考 え ら れ る 。

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次 に個 人 化 の傾 向 で あ る。 最 近 、「個 食 化 」 や 「個 計 化 」 が い わ れ る よ う に 、 これ ま で 有 して い た 家 族 と して の ま と ま りよ り もむ しろ構 成 員個 人 の行 動 や 個 人 的 な事 情 を優 先 す る とい っ た個 人 化 ・私 事 化 が 強 ま っ て い る。 住 宅 関連 で い え ば、 子 供 に は 砥受 験 用"の 個 室 を与 え られ る よ う に な って きた 。 あ る い は 、 家 族 と一 緒 で の レ ク リエ ー シ ョン よ り も個 々 人 に よる 家 族 外 で の 友 人 関 係 を大 事 にす る とい っ た傾 向が 強 い 。 この よ う に 、 家族 の 持 っ て い た 共 同性 が 揺 ら ぎつ つ あ る こ と も ま た事 実 で あ る。この 個 人 化 と共 同性 の 希 薄 化 は家 族 そ の も の の 存 在 に も関 わ る こ とで あ り、 極 め て 重 要 な意 味 を持 つ 。 以 上 の よ うに 、 戦 後 の家 族 体 制 は1945∼1955年 に確 立 され 、20年 後 の1975年 頃 が 一一つ の 変 曲 点 にあ っ た。 さ らに 、1980年 以 降 に 関 して は、 家 族 の 変 容 一多 様 化 ・個 人化 ・高 齢 化 ・社 会 化 が よ り一 層 進 展 した わ け で あ る 。 2-3家 族 の 構 成 員 別 課 題 上 述 の よ う に、 今 後 の住 宅 を考 え る と きの 家 族 と して は 、 これ ま で の よ う に家 族 を一 つ の 単 位 と して 捉 え 、 そ の 集 団 と して の 階 層 を"団 塊"と して 捉 え る の で は な く、 階 層 を分 解 し家 族 もそ の 構 成 員 個 々 人 まで ブ レイ ク ダ ウ ン して み て い く必 要 性 が あ る。 そ こで 、 構 成 員 毎 に そ の住 ま い に関 連 した課 題 を述 べ て み よ う。 イ)老 親 ・高 齢 者 一 日本 で は高 齢 化 が 急 速 に進 ん で お り、 在 宅 介 護 も個 々 人 で 問 題 の 内 容 も ソ フ ト ・ハ ー ドの対 策 も異 な り複 雑 で あ る。 また 、 高 齢 者 の福 祉 施 設 で の対 応 や在 宅 介 護 との 関 連 等 解 決 すべ き問 題 は多 く、 急 が れ る状 況 にあ る。 公 的 住 宅 で は バ リ ア フ リ ーや シ ルバ ー ハ ウ ジ ング も進 め られ 、在 宅 介 護 で の施 策 もあ る が 、 多 面 的 な取 り組 み が 必 要 で 、 コ レ クテ ィ ブハ ウス や グ ル ー プ ホ ー ム等 の充 実 も更 に 図 られ るべ きで あ る。 住 み 慣 れ た 地 域 で住 み 続 け る こ と を基 本 に 自宅 、 施 設 、 ケ ア付 き住 宅等 きめ こ まか い 総 合 的施 策 が 一 層 望 まれ る。 こ の よ う な背 景 の 中 で 、 都 市 住 宅 を ど の よ う に計 画 ・設 計 して い くの か 多 くの 課 題 が あ る。 ロ)父 親 ・男 性 一 か つ て の経 済 成 長 右 肩 上 が り時代 の 日本 的 雇 用 制 度(年 功 序 列 ・終 身 雇 用) も破 綻 し企 業 リス トラ で失 業 や 雇 用 不 安 が あ る。 収入 や 所 得 自体 が 不 安 定 で か つ 不 透 明 な 中 、 新 規 の住 宅 取 得 や 住 宅 改 善 の マ イ ン ド も冷 え て い る 。 「会 社 人 間」「企 業 戦 士 」 とい わ れ るサ ラ リー マ ン層 の父 親 が 家 庭 に帰 る こ とが 重 要 で あ り、考 え よ う に よっ て は今 の社 会 状 況 期 下 は 、 家 庭 や 生 活 地 域 に戻 れ る チ ャ ンス か も しれ な い 。 こ れ ま で家 庭 生 活 の 中 で 父 親 の 存 在 が 少 なか っ たが 、今 後 家 庭 や地 域 で 様 々 な活 動 が 増 え れ ば 、 住 生 活 も さ ら に展 開 ・発 展 して い くの で は な か ろ うか 。従 っ て今 後 、 会 社 か ら家 庭 に父 親 の 活 躍 の場 が 変 り う るか 、 つ ま り、 住 生 活 ・地 域 生 活 の 中 で の位 置 ・役 割 が キ ー ポ イ ン トにな る で あ ろ う 。 ハ)母 親 ・女 性 一女 性 は 、 そ の 社 会 進 出 は急 速 で あ り、就 業 機 会 も全 般 に は 増 え て い る。 保 育 所 や 学 童 保 育 等 の 関 連 施 設 が 増 え働 きや す い 条 件 が 整 備 さ れ る な らば 、 一 層 雇 用 労 働 者

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化 す る で あ ろ う。 ま た 、 消 費 者 活 動 や 生 活 協 同組 合 とい っ た社 会 的 活動 は盛 ん で 、 今 後 、 す ま い や 地 域 を変 え る大 きな 力 に な ろ う。 一 方 、 女 性 は晩 婚 化 ・非 婚 化 が 進 み単 身 期 間 が 長 くな りつ つ あ るが 、単 身居 住 の 問 題 が ク ロ ー ズ ア ッ プ さ れ 、 男 性 も含 め 住 空 間 の あ り方 も新 しい 課題 に な っ て い る 。 また 、 男 女 共 生 社 会 ・脱 ジ ェ ンダ ー化 の 中 で い か に住 宅 内 外 で の共 同 的生 活 様 式 を作 り出 す か 、 す で に始 ま って い るが 今 後 と も大 き な テ ー マ で あ る 。 二)子 ど も一例 え ば受 験 の た め に 子 ど も部 屋 が まず 第 一 に優 先 して 与 え られ る く らい に 「受 験 体 制 」 が 日本 の 子 ど もを支 配 して い る。 塾 通 い や ク ラ ブ活 動 ・友 人 との 交 流 等 を優 先 す る こ と に よ り、 家 族 と い っ し よに 食 事 を した り、 だ ん ら ん や くつ ろ ぎ とい っ た家 族 間 で の 重 要 な コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ンが 出来 に くい 状 況 に あ る 。 こ の点 で の 多 面 的 な現 状 分 析 が必 要 で あ ろ う。 ま た 反 面 、 家 庭 で の 父 親 不在 に よ り子 ど も は母 親 任 せ に な り母 と子 の 関 係 が 濃 密 す ぎ た り とい った 問 題 もあ る 。子 ど もた ちが 、 自由 に の び の び とま た 自主 的 に 自立 して 生 活 を送 る こ とが 阻 害 さ れ る傾 向 に あ る とい え よ う。 家 庭 、 学校 、 地 域 社 会 で の様 々 な取 り組 み が 始 ま っ て い るが 総 合 的 な検 討 対 策 が 不 可 欠 で あ る。 以 上 の よ う に、 現 代 の 家 族 を取 り巻 く状 況 は 複 雑 に動 きつ つ あ り、 大 きな転 換 が す で に 始 ま っ て い る よ う に思 え る。 家 族 の 問 題 は大 き く深 く多 岐 に亘 っ て お り、 そ の 課 題 も機 能 ・人 間 関 係 ・ 形 態 と多 面 的 で あ るが 、本 研 究 にお い て は 、 主 と して形 態 面 にお け る 近 年 の変 容 に着 目 し ア プ ロ ー チ した い と考 え る 第3節 住 要 求 の 実 現 か らみ た公 団 住 宅 の役 割 3-1は じめ に       ラ 公 団住 宅 は 、 主 に所 得 を尺 度 に した 公 団 住 宅 階 層 に対 応 した 型 計 画 と して計 画 、 設 計 さ れ て き た が 、 近 年 、 公 営 ・公 団 あ る い は公 庫 間の 階層 性 が くず れ て きつ つ あ り、 公 団 住 宅 階 層 そ の も の の単 一性 が 低 下 し、様 々 な 階層 が 入 り乱 れ 多 様 化 しつ つ あ る。 例 え ば 、 公 団 住 宅 に も高 齢 単 身 者 で あ る公 営 住 宅 階層 が 居 住 し、公 営 住 宅 に も収 入 超 過 者 で い わ ば公 団住 宅 階 層 が 居 住 して い る。 ま た 、古 い 公 団住 宅 よ り も最 近 の公 営 住 宅 の家 賃 が 高 い 場 合 も あ る 。所 得 階 層 別 の住 宅 施 策 が 破 綻 を来 して お り対 応 が 迫 ら れ て い る 。 従 っ て 、公 団 住 宅 とそ の 階 層 の変 遷 ・変 質 あ るい は そ の 中 で住 要 求 が ど う変 っ て き た か を知 る 必 要 が あ り、 この 節 で は 、 公 団住 宅 階 層 の 要 求 が どの よ う に 実 現 さ れ て き た か を 簡 単 に見 て み た い 。 そ の こ と に よ っ て 、公 団住 宅 及 び 居 住 者 の 変 遷 の 総 括 上 の 視 点 ・視 座 を探 りた い と考 え る 。 3-2公 団 住 宅 の発 展 ① 歴 史 区 分 公 団 は1955年 に設 立 さ れ1981年 に宅 地 開発 公 団 と統 合 し、 住 宅 ・都 市 整 備 公 団 と な り、 今 に至 っ て い る。 この40数 年 の公 団 建 設 部 門 の 歴 史 は大 き く20年 ず つ1955年 ∼1975年 頃 と1975

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年 頃 ∼ の2つ の時 代 に分 け て み る と違 い が 明確 で あ る(前 半 を発 展 期 、後 半 を 模 索 期 と称 す)。 とい うの は、1975年 前 後 に公 団 の住 宅 建 設 部 門 の 基 本 方 針 を 変 更 せ ざ る を得 な い 重 要 な 出来 事 が い くつ か あ っ た か らで あ る。 まず 第 一 点 は、 先 述 の ご と く 日本 経 済 に お い て は、1973年 の石 油 シ ョ ック を機 に 高 度 経 済 成 長 が 終 焉 し た こ とで あ る 。 この こ と も大 き な要 因 と して19 70年 代 前 半 に は 、大 都 市 へ の 人 口集 中 が 急 速 に鈍 化 した 。 従 っ て 、 マ ク ロ 的 に は労 働 力 の供 給 の必 要 性 が 鈍 化 す る こ とに な り、住 宅 の 大 量 供 給 もそ の 必 要 性 が 減 少 す る こ と を意 味 して い る 。 ま た第 二 点 は 、1973年 実 施 の住 宅 統 計 調 査 で全 国 の 住 宅 数 が 世 帯 数 を上 ま っ て い る こ とが 明 らか に な り、 この こ と も住 宅 供 給 の ブ レ ー キ とな った こ とで あ る 。 実 際 、公 団住 宅 の 建 設発 注 戸 数 は1955年 の発 足 時 か ら急 増 し た が 、1971年度 に約84千 戸 で ピ ー ク を 打 ち以 降 減 少 して い っ た 。 そ して 第 三 点 は公 団 自 ら に関 す る こ とで 、 高 ・遠 ・狭 に よ る未 入 居 ・空 き家 問題 で あ る。 こ の 問 題 の 解 消 に 向 け1975年 頃 か ら 「見 直 し」 と呼 ば れ た様 々 な未 入居 解 消 の 対 策 が 公 団 の本 社 ・支 社 あ げ て 実 施 され た。 そ の後 の 建 設 部 門 で の 経 営 や 供 給 計 画 ・供 給 方 法 ・販 売 戦 略 重 視 、 要 す る に 、"売 れ る住 宅""赤 字 を 出 さ な い 建 設 計 画"づ く りへ と シ フ トす る きっ か け に も な っ た。 設 計 計 画 面 で は そ れ を受 け 、 そ れ 以 前 の標 準 設 計 をベ ー ス に し た 同 じ型 の 大 量 住 宅 建 設 か ら個 別 設 計 を基 本 に した 多 様 な 住 宅 設 計 を 目指 す 転 換 期 で も あ り、 これ 以 来 、戸 建 住 宅 か ら超 高 層 住 宅 ま で 、 賃 貸 ・分 譲 に 関 わ らず 、 多 様 な住 宅 が 供 給 さ れ 、 そ の 時 の供 給 手 法 も様 々 に実 施 さ れ る こ と に な っ た 。 ② 発 展 期 一1955年 か ら1975年 頃 まで 公 団住 宅 の ス タ ー トは階 段 室 型 ア ク セ ス の 和 室6畳 と4.5畳 の2DK(55-3・4N-2 DK/13坪=43m2)で 、 公 団 設 立 直 前 で の 国 会 等 で の議 論 を経 て公 営 住 宅 よ り1坪 大 き く、 風 呂 とDKを も った 集 合 住 宅 が 出現 した 。 こ こ に食 寝 分 離 の 考 え 方 を原 則 に した 公 団住 宅 の 代 名 詞 と も言 わ れ た2DKの 供 給 が 始 まっ た 。 以 降急 ピ ッチ に 住 宅 建 設 が 進 み 、 当 初1955年 度 約17千 戸 の 発 注 か ら、 ピ ー ク 時 の84千 戸 (1971年 度)ま で 一 貫 して増 加 して い っ た 。 こ の 間 、全 国 一 律 の 標 準 設 計 が 整 備 さ れ 、工 業 化 工 法 や 部 品 ・部 材 あ る い は 設 備 機 器 の 大 量 生 産 体 制 の 整 備 な ど設 計 技 術 ・生 産 技 術 の 開 発 、 生 産 シ ス テ ム の整 備 と相 侯 っ て発 展 してい っ た 。 標 準 設 計 に関 して は 、1963年 に全 国 的 に統 一 さ れ 、1967年 に は 、 畳 サ イ ズ が小 さか っ た 「寸 詰 ま り」 の 問 題 が 解 消 さ れ た。 そ して 20年 に亘 っ て 目覚 し く発 展 ・展 開 して い っ た標 準 設 計 も1973年 版 の 標 準 設 計 を もっ て 最 後 と な っ た。1978年 に シ ス テ ムそ の もの が 廃 止 さ れ 、 以 降 は 、汎 用 的 設 計 は あ っ たが 、基 本 的 に は個 別 プ ロ ジ ェ ク ト ・団 地 毎 の設 計 体 制 とな って い っ た 。 また 、 折 りか ら は高 度 成 長 期 で あ り、 耐 久 消 費 財 ・家 庭 電化 製 品 の 普 及 、 ア メ リ カ的 生 活 様 式 ・洋 風 化 等 に よ る住 生 活 の 向 上 あ る い は住 要 求 の発 展 に よ り住 宅 面 積 も増 大(当 初2DK=43㎡ か ら62㎡(中 層1975年 度 計 画 平 均 面 積))し 、 型 式 も2DKか ら3K、3DKと 拡 大 し、L系 列 型 も供 給 さ れ 出 した。 供

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給 ス トッ ク総 住 宅 数 も1973年 度 末 で700千 戸(賃464千 戸 ・分236千 戸)を 越 え た 。 この よ う に、 発 展 期 で の 住 宅 平 面 の展 開 を見 る と、 面 積 規 模 と部 屋 数 を増 大 させ な が ら も 少 数 の 型 の 住 宅 を い か に 早 く ・安 く ・大 量 に、 建 設 ・供 給 す る か が 最 大 の命 題 で あ っ た とい え る 。 この 点 で 、 工 業 化工 法 の 開 発 ・発 展 は公 団 の ハ ー ド技 術 面 で大 き な役 割 を果 た した こ とに な る 。 そ して 、戦 後 か ら尾 を引 い て い た 住 宅 不 足 と高 度 経 済 成 長 の 労 働 力 の 受 皿 作 りで は 、 まず は 、 量 の 面 で も大 い に活 躍 し成 果 を上 げ た こ と に な る 。 ま た 、 住 宅 内 の 部 品 や設 備 も玄 関鉄 製 ドアの シ リ ン ダー錠 、 水 洗 の洋 風 便 器 、 ワ ー ク トッ プ を 一 体 成 型 した ス テ ン レス の シ ンク等 に象 徴 さ れ る戦 前 に は な か っ た近 代 的 生 活 を享 受 で きる各 種 装 備 が 大 量 生 産 に よ り供 給 さた こ と も、 日本 の 大都 市 で の住 様 式 を形 成 す る上 で は 大 きな 役 割 を 果 た した と評 価 で きる 。従 っ て 、 発 展 期 に お い て 、 住 要 求 に ど う応 え た か とい う点 で は、 個 別 の 住 要 求 とい う よ り も"マ ス"と して の 大 量 住 宅 供 給 要 求 あ るい は絶 対 的住 要 求 に対 応 しか つ 、 近 代 的住 生 活 の 基 盤 を 「団 地 」 とい う形 態 で 創 っ た と総 括 で きよ う。 ③ 模 索 期 一1975年 頃 以 降 上 述 の見 直 し を経 て 、公 団 は 建 設 ・供 給 戸 数 を維 持 しな が ら も、経 営 を重 視 して赤 字 を 出 さ ない 、 需 要動 向 の 把 握 、 そ して 、 募 集 ・販 売体 制 の 強 化 とい っ た 未 入 居 住 宅 や 空 き家 を発 生 させ な い こ と を第 一 義 に置 く経 営 方 針 を次 第 に強 め て い っ た 。 設 計 計 画 面 に 関 して は 、標 準 設計 に よ る画 一 的 な住 宅 は す で に公 団需 要 層 に は歓 迎 して も らえ な い こ と を"高 ・遠 ・狭" に よ る空 き家 問題 で 身 に染 み て 判 っ た公 団 は 、標 準 設 計 を廃 止 し計 画 や 設 計 諸 基 準 もわ き に 追 い や り、 立 地 対 応 や 需 要 動 向 に見 合 っ た方 向 に大 き く転 換 して い っ た。1975年 ∼1985年 頃 の 約10年 間 は、 供 給 方 法 や設 計 計 画 面 で 様 々 な新 しい企 画 が 打 ち 出 され た の が 特 色 で あ り、 公 団 の 有 す る企 画 ・計 画 ・設 計 あ るい は技 術 面 で の 力 を い か ん な く発 揮 して そ の 水 準 の高 さ が 証 明 され た時 代 で あ っ た 。例 え ば 、1973年 に は先 駆 的 に老 人 対 策 住 宅 、1976年 頃 に は、 都 市 型 低 層 住 宅(タ ウ ンハ ウス 〉、準 接 地 型 住 宅 、 メ ゾ ネ ッ ト型 住 宅 の 企 画 を 、次 い で ユ979年 ・ てな コ    の ぐヶ エ  ユ の 1980年 に はKEP住 宅 、 中 層 ・高 層 の ニ ュ ー モ デ ル を 世 に 問 い 、 公 団 住 宅 の 様 変 わ り あ る い は 、 公 団 技 術 陣 の"パ ワ ー"を 深 く印 象 づ け た 。 特 に 、 中 高 層 の ニ ュ ー モ デ ル は 、 現 在 に い た る ま で 多 用 さ れ 公 団 住 宅 の い わ ば 、 定 番 と な っ て い る 。 ま た 、1976年 頃 か ら メ ニ ュ ー   ユ   の 方 式 、1978年 に は コ ー ポ ラ テ ィ ブ(グ ル ー プ)分 譲住 宅 が 制 度 化 さ れ た 。 次 に 、1975年 頃以 降 、 ほ ぼ10年 間公 団 は需 要層 の 住 要 求 に い か に応 え て きた か そ の 内 容 に 関 して 、 イ)住 宅 平 面 で の 設 計 計 画 的 工 夫 と ロ)供 給 手 法 面 で の取 り組 み の 二側 面 か らそ の 対 応 に つ い て 見 て み よ う。 イ)住 宅 平 面 上 の工 夫 一 まず は 、公 団 サ イ ドで計 画 ・設 計 し、 住 宅 を供 給 す る い わ ば レデ ィ メ ー ド型 住 宅 平 面 に つ い て で あ る。 こ れ に 関 し て は二 種 類 あ り、 まず は ご く一 般 的 ・標 準 的 な 住 宅 平 面 で の工 夫 で あ る 。 一 番 多 用 され て い て 、 需 要 動 向 に対 応 しつ つ 、標 準 的 ・汎

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用 的平 面 で は あ る が 様 々 な調 査 研 究等 を実 施 しな が ら、 絶 えず リ フ ァイ ン さ れ て い る平 面 で あ る。 良 く使 用 され るい わ ば標 準 的 設 計 の住 宅 平 面 で あ り、 例 え ば 、 現 在 一 番 多 用 さ れ      ユの て い る 片 廊 下 型 や 階段 室 型 のFSタ イ プ のnLDK平 面 が そ うで あ る 。 他 の 一 つ の 種 類 は、 「企 画 型住 宅 」 と もい え る需 要 者 の 中 で も独 自の ラ イ フ ス タ イ ル を有 す る 少 数 派 の住 お ユ  エの 要 求 に 応 え る タ イ プ で あ り、 公 団 で は キ ヤ ラ ク タ ー プ ラ ン と称 して い る。 需 要 動 向 あ る い は住 要 求 の変 化 を良 く見 なが ら、期 待 さ れ必 要 と され るパ イ ロ ッ ト的 住 宅 平 面 と して 決 ロま ユ    の  す    エの 定 す る 。 供 給 さ れ た 平 面 と し て は 、 ペ ア 住 宅 、 α ル ー ム 付 き住 宅 、 家 事 室 ・書 斎 ・家 具   エ  ユ   付 き住 宅 、 デ ュ ア ル リ ビ ン グ を持 っ た住 宅 、 等 々 が あ る。 ロ)供 給 手 法 面 で の取 り組 み 一入 居 直 前 時 だ け の 要 求 に応 え る供 給 方 法 と して 、 セ ミオ ー ダ ー 型 の メ ニ ュ ー 方式 と オ ー ダ ー 型 の コ ー ポ ラテ ィ ブ分 譲 方 式 、ま た 、入 居 直 前 だ け で な く、 入 居 後 の ラ イ フ ス テ ー ジ ・ラ イ フス タ イ ル の 変化 に よ る住 要 求 の変 化 に も対 応 で き る供 給 ては ユ    ノ ロまエ  コ  ラ けま ユ  ユ   手 法 と して 、KEP、 フ レ ッ クス 、 フ リー プ ラ ン賃 貸 、 最 近 の ユ ー メ イ ク、 等 々 と多 種 多 彩 で あ る。 この1975年 ∼1995年 頃 の 約20年 間 を振 り返 る と、 上 述 の よ う に 、住 宅 供 給 に関 して 、 ハ ー ド ・ソ フ ト両 面 に亘 っ て多 様 な展 開 を見 せ て はい る が、 同 時 に後 半 に な る と、 経 営 重 視 の 傾 向 が 出 て きた こ とが 特 徴 的 で あ る。 つ ま り、 前 半 の ほ ぼ10年 間 は 、 計 画 や 設 計 に多 様 性 が あ り先 駆 的 取 り組 みが な され 公 団住 宅 階 層 の住 要 求 に も応 え た とい え よ うが 、 後 半 の この10年 間程 は 、 先 導 性 ・先 駆 性 とい っ た 点 で の進 展 が あ ま り見 られ な い よ う に な っ た 。 模 索 期 の20数 年 間 は、 前 半 の住 宅 供 給 に お け る多 様 な展 開 の 時 期 と後 半 の採 算 性 重 視 的 側 面 が 強 化 さ れ設 計計 画 面 で の新 しい 展 開 が 困 難 に な った 時 期 に大 き くわ け られ よ う。 ④ ま と め 1955年 の公 団設 立 以 降 の40数 年 間 を需 要 層 の 住 要 求 と住 宅 の設 計 計 画 面 で ま と め て み る。 最 初 の20年 間 の発 展 期 と模 索 期(1975∼)は 二 つ に分 け ら れ、 最 初 の10年 と後 のつ ま り最 近 の 約10年 と い う よ う に全 体40数 年 間 を3期 に分 け られ る。 当 初 の20年 間 は 、 戦 後 高 度 成 長 期 の 労働 力 の受 皿 と して 、 ホ ワ イ トカ ラー の サ ラ リー マ ン 層 を 中心 と した 近代 家 族 で あ る核 家 族 を受 け入 れ る住 宅 を大 量 に供 給 した 。 様 々 な計 画 、 設 計 ・施 工 とい っ た 技 術 面 で の 開発 が大 き く発 展 し普 及 して い った 。 戦 前 に は な い都 市 居 住 者 の 絶 対 的 と もい え る住 要 求 あ るい は期 待 に応 え た とい え よ う。1975年 頃 か ら は経 済 の 成 長 が 終 わ りを告 げ 、都 市 へ の 人 口 集 中 が鈍 化 、 家 族 は 変 容 し、 マ ク ロ に は量 ・質 と も に住 宅 需 要 層 の 公 団 に対 す る期 待 が 変 っ て い っ た 。 しか し、 最 近 の20年 間で の前 半 約10年 間 は 、 む しろ 積 極 的 に 良 くそ の 期 待 に応 え て多 様 な 事 業 展 開 、 設 計 計 画 面 で の提 案 が 行 わ れ た.が 、 後 半 の 約10年 つ ま り最 近 の10年 間 は 、 更 に採 算 性 を優 先 し、設 計 計 画 面 で の い わ ば 「パ イ オ ニ ア

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性 」 を失 い つ つ あ る よ うに見 え る 。 3-3公 団住 宅 の 課 題 上 述 の よ うに 、 公 団 住 宅 は住 宅 不 足 解 消 のみ な らず 、 公 的 住 宅 の一 つ の柱 と して 、 都 市 住 宅 の 様 式 を創 造 し発 展 させ 、 大 都 市 の み な らず 地 方 の住 宅 に も大 きな影 響 を与 え て きた。 ま た 、公 団 住 宅 の 集 合 化 あ る い は 人 々 の集 住 化 に よ り、 団地 とい う戦 後 の住 文 化 の ひ とつ を形 成 して きた こ と も意 義 が 大 きい 。 この 公 団 住 宅 の今 後 の 課 題 は何 か 。 や は り、公 団 住 宅 を 求 め る各 地 方 ・地 域 の公 団 階層(か つ て の よ う な単 一 で は ない に して も)の 住 生 活 や住 要 求 の 実 態 を リア ル に捉 え ・ 良 く分 析 し、 そ の 結 果 を反 映 ・実 現 させ られ た住 宅 と して 供 給 す る か とい う こ とに尽 き よ う。 公 団 の よ う な公 的機 関 が 、 もっ と積 極 的 にか つ 持 続 的 に都 市 居 住 者 の住 生 活 の 変 容 を よ くつ か み 、 住 要 求 を掘 り下 げ て研 究 し、 試 行 的 にで も新 しい住 宅 を世 に 問 う こ と の必 要 性 は増 え て も減 ず る こ とは な い。 現 在 で は 面 積 規 模 を増 大 し住 宅 設 備 は 高 度 化 して居 住 水 準 の 向 上 は著 しい が 、住 棟 や 住 戸 の タ イ プ は 同 じ様 な片 廊 下 や 階 段 室 型 のFS型 住 戸 ば か りで は、 多様 化 しつ つ あ る公 団 住 宅 需 要 層 の 住 要 求 に 応 え きれ な い の で は な い だ ろ うか 。 第2章 研究の位置 第1節 は じめ に 住 宅 は、 人 間 に と って 外 界 か ら身 を守 る シ ェル タ ー で あ りか つ 家 族 生 活 の 器 で もあ る 。 家 族 間 の コ ミ ュニ ケ ー シ ョン を 図 り、 ま た 、 個 々 人 の 基 本 的 な養 育 ・教 育 とい った 成 長 の 場 で あ り、 家 族 や 個 人 の 再 生 産 に と っ て極 め て 重 要 な生 活 空 間 で あ る 。住 宅 と家 族 等 は 対 応 関係 に あ り、 これ ま で 、人類 の 発 生 以 来 、人 々 は住 宅 に住 み な が ら、物 的 な住 宅 空 間 か らの諸 機 能 を享 受 ・活 用 し、 ま た 、 そ の 制 約 を受 け つ つ 、 一 方 で は、 住 要 求 を発 展 させ 住 空 間 を発 展 させ て来 た 。 この 歴 史 的 発 展 過程 は現 在 で も基 本 的 に は 同様 で あ り、住 宅 の計 画 や 設 計 を行 う時 に は家 族 の 住 居 観 や 住 意 識 そ して 特 に顕 在 化 して い る住 要 求 を常 に大 事 にす べ きで あ る。 特 に 集 合 住 宅 に関 して は 、 不 特 定 多 数 の 家 族 等 を供 給 対 象 とな す 場 合 が 多 くよ り重 要 視 され る こ とは い う ま で も な い 。 日本 で住 ま い方 や住 要 求 に 関 して、 科 学 的 な ア プ ロ ー チ を は じめ て 庶 民 的 住 宅 に取 り入 れ た の は西 山 で あ り、西 山 らの 戦 前 か ら戦 後 に か け て の 精 力 的 で 緻 密 な調 査 研 究 は膨 大 で 、 戦 後 の 公 的 住 宅 の 計 画 や 設 計 に 与 え た影 響 は 大 き く実 施 面 で の具 体 的 な成 果 も多 大 で あ る 。 以 降 、 多 くの住 ま い 方 ・住 要 求 の研 究 の 歴 史 が あ り、 こ れ に 関 して は 、 戦 後1980年 代 前 半 まで の 概 略 はす で に、 「住 宅計 画 研 究 史 」 と して 「日本 建 築 学 会 集 合 住 宅 小 委 員 会(小 柳 津 主査)」 に よ っ て ま とめ ら      り れ て い る。 従 っ て 、 本 研 究 の 関 連 す る と こ ろ を 中心 に、1980年 代 後 半 か ら今 日 まで つ ま りこ の10 年 間 ほ どの 最 近 の 動 向 に 関 して研 究 史 を振 り返 る こ と に よ り、本 研 究 の 位 置 づ け を こ こ ろ み た い。

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第2節 最 近 の動 向 2-1戦 後 研 究 略 史 けモ ヨ   コ 戦 後 の研 究 史 を初 見 の 「H住 様 式 研 究 と住 戸 計 画 」 に よ って 概 観 して み る。 戦 後 の 住 まい 方 関 連 の研 究 は西 山 ・吉 武 ・鈴 木 とい っ た建 築 計 画 ・住 宅 計 画 ジ ャ ンル の研 究 者 が 中 心 とな っ て 進 め られ 、 戦 前 戦 中 の研 究 成 果 を受 け 継 ぎなが ら、1945年 か ら1960年 にか け て 食 寝 分 離 、 就 寝 分 離 、 公 私 室 分 離 と研 究 も進 み 、計 画 や 設 計 に も生 か され 、 そ の考 え に基 づ い たDK・K・LDK型 の 住 宅 も大 量 に建 設 ・供 給 され た 。 時 代 的 に は並 行 しつ つ も引 き続 き、青 木 ・扇 田 ・広 原 ら もあ と に続 き、公 団等 で の様 々 な調 査 研 究 も活 発 に行 わ れ 、居 間 とだ ん らん ・コ ミュ ニ テ ィ ・接 客 あ る い は個 室 とプ ラ イバ シ ー とい った 住 ま い方 の基 本 的研 究 課 題 が 旺 盛 に取 り組 ま れ た 。 1970年 代 に は い る と 、建 築 学 会 や 公 団 関連 の 調査 研 究 が減 り、 変 っ て登 場 した の が 新 住 宅 普 及 住 宅 建 築 研 究 所(現 、 住 宅 研 究 総 合 財 団)の 所 報 で あ る 。以 降 、 学 会 や公 団 調 研 に代 え て 、 む し ろ 、 新 住 宅 普 及 住 宅 建 築 研 究所 が 引 き続 き精 力 的 な研 究 の受 皿 と な っ て 基 礎研 究 が 続 け られ て き た こ と に な る 。研 究 テ ー マ と して 、 巽 ・住 田 ・服 部 ・西 村 ・足 立 ら に よ って 先 に あ げ た研 究 者 と 共 同 で あ る い は独 自で 、 個 別 化 ・多 様 化 ・伝 統 とい っ た 問題 や 地 方 性 ・地 域 性 を 中 心 に取 り組 ま れ た 。 この 頃 の 地 域性 ・地 方 性 の視 点 は1960年 以前 は あ ま り 目立 た な い テ ー マ で あ っ たが 、 現 代 住 宅 にお い て 、続 き間 型 が 地 方 都 市 を 中心 に大 都 市 で のnLDK型 と二 つ の 大 きな 流 れ を形 成 し て い る 事 が 明 らか にな り、現 在 、地 方 の研 究 者 に よっ て も精 力 的 に 取 り組 ま れ て い る状 況 にあ る。 そ して 、 引 き続 き、公 室 の あ り方 の 中 で の 特 に居 間 で の 住 まい 方 、 接 客 とだ ん らん 、 和 室 か洋 室 か の起 居 様 式 の問 題 、 戸 建 住 宅 を 中 心 に した続 き間 の 展 開 や 伝 統 性 の 問題 と い っ た研 究 が 引 き続 き行 わ れ て い る。 2-2最 近 の 動 向(1980年 代 後 半 以 降) 最 近 も住 まい 方 ・住 要 求 関 連 の論 文 は 他 に も多 くあ るが 、 こ こで は主 要 か つ ま と ま った 論 文 を 含 む と考 え られ る 「日本 建 築 学 会 計 画 系 論 文 集 」、 「住 宅 総 合 研 究 財 団研 究 年 報」、都 市 住 宅 学 会 機 関 誌 「都 市 住 宅 学 」 の 審 査 付 き論 文 そ して住 宅 ・都 市 整 備 公 団 の 調 査 研 究 報 告 書 の 四 分 野 の 資 料 を使 用 し分 析 す る(以 下 各 々 、 建 築 学 会 論 文 、住 総 研 年 報 、都 市 住 宅 学 会 論 文 、公 団 調 研 と略 す)。 上 記 の 資 料 の 中 か ら本 研 究 の 狙 い に 沿 っ てか つ位 置 づ け に 必 要 な論 文 を検 索 ・選 定 す る際 、 イ)住 ま い 方 一 住 生 活 実 態 あ るい は生 活 行 為 の分 析 と公 室 ・私 室 の あ り方 及 び生 活 と空 間 の相 互 関 連 ・対 応 関 係 、 ロ)住 要 求 一 多 様 性 ・高 度化 の 実 態 、 ハ)起 居 様 式 、 そ して最 近 の 新 しい視 点 と して 二)家 族 や そ の 変 容 の視 点 や テ ー マ を持 っ た研 究 あ る い は論 文 調 査 研 究

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の 四 つ の 視 点 を あ げ る。 ま た、 戸 建 ・集合 あ るい は大 都 市 ・地 方 都 市 とい った こ とに 限 定 せ ず 、検 索 ・ピ ック ア ッ プ ・分 析 し、最 近 の研 究 動 向 を明 らか に す る 。 ① 住 ま い方 に 関 して 1970年 代 の 後 半 か らの 傾 向 で も あ る が 、 集合 住 宅 に比 して 、 戸 建 住 宅 を取 り上 げ た研 究論 文 が多 くみ ら れ る。 しか も これ は、 多 くが 地 方都 市 の 戸 建 住 宅 を研 究 対 象 と した も の で続 き 問 や地 方 の 歴 史 ・風 土 ・気候 に合 っ た住 宅 の あ り方 を考 え る こ と を 目的 と して い る。つ ま り、 1970年 代 後 半 か ら始 っ た 地 方 ・地 域 で の住 ま い 方研 究 の 流 れ の 延 長 で あ り現 在 も継 続 発 展 し て い る分 野 で あ る。 まず は 、 集 合 住 宅 関連 を 中 心 に見 てみ た い 。 公 室 とそ こで の だ ん らん や 接 客 に 関す る もの と して 、 江 上 ら に よ る 、 洋 風 居 間(=L)に 関 して は家 族 間 で の コ ミュ ニ ケ ー シ ョン機 能 を核 と した多 目的 空 間 と して 計 画 すべ き と い う 論 考 で あ る 。 現 状 のLに 関 して は、 「…① 接 客 と家 族 生 活 の 重 な り、 ② 家 族 生 活 上 の多 様 な 行 為 の 重 な り、③ イ ス 座 とユ カ座 の 重 な り とい う、 三 つ の 主 要 な 矛 盾 、 あ る い は そ う した重 けぬ   ヨラ      の な りへ の 不 適 応 とい う問 題 を抱 え て い る とい え よ う。 … 」 とみ る。 関連 した論 文 と して が あ くな    らラ る 。 これ は、住 田 らの ワ ン ル ー ム リ ビ ン グ論 と合 わ せ て、今 後 、 日本 で の居 間 空 間 の あ り方 、 あ る い は そ の 日本 独 自の 展 開 を考 え る上 で 重 要 な視 点 を提 起 して い る と思 われ る。 次 に 、 住 まい 方 の経 年 変 化 を考 察 した もの に 、沢 田 の 論 文 が あ る。 これ は、 二 段 階供 給 方 式 の理 念 に沿 う一 つ の 方 法 と して 、公 団 が フ リー プ ラ ン賃 聲 芳 民 で 供 給 した 事 例 に 関 し、 居 住 者 に ア ンケ ー トを 実施 した もの で あ る 。 住 ま い方 の 経 年 変 化 の 特 徴 と して 、 「… 居 室 の使 われ 方 の 変化 内 容 は 、 「書 斎 ・趣 味 室 」 の増 加 、 「客 間 ・予 備 室 」 の 増 加 、 また 「夫 婦 別 室 就 寝 」 へ の 移行 な どで あ り、 高 齢 夫 婦 が そ れ ぞ れ の私 的領 域 を確 立 す る よ う な住 まい 方 へ の 変      アコ 化 が 顕 著 …」 とあ る。 継 続 居住 の 中 で高 齢 化 した時 の住 要 求 の変 化 あ る い は 高 齢 者 一 般 の住 要 求 の 特 徴 が 窺 わ れ る。 公 室 に対 して 、 私 室 に 関 す る論 文 は ほ とん ど見 当 た らな い 。 竹 下 ら お薪 菱 や 北 浦 らの研 究 程 度 で あ る。 北 浦 らの 子 供 の個 室 保 有 と 自立 や 家 族 生 活 と に 関連 す る 日米 比 較 が あ り興 味 深 い 。 米 国 に比 して 、 日本 は母 子 関 係 が 強 く、 子 供 の 家事 面 で の分 担 が 小 さ くまた 、子供 のプ は     エ ラ イ バ シ イ意 識 が 発 達 して い ない と指 摘 さ れ て い る 。 また 、 子 供 部 屋 の 管 理 面 で も子 供 の 自 立 性 が 育 っ て い な い事 が あ らた め て実 証 さ れ て い る 。子 供 部 屋 に 関 し て は 、 問題 が 多 岐 に亘 り複 雑 で あ り今 後 と も各 種 の現 状 分 析 が 必 要 で あ る 。 戸 建 住 宅 に 関 して は 、 住 田 らの 続 き間型 住 宅 の 住 ま い 方研 究 が あ る。 現 代 住 宅 の 二 大 潮 流 の 一 方 で あ る続 き間型 住 宅 の研 究 はnLDK型 住 宅 の今 後 の 展 開 に と っ て も注 目す べ き もの で あ る。 内容 は、 平 面 形 成 上 及 び住 まい 方 の 二 点 の 特 徴 を明 らか に し よ う と試 み た もの で あ る。 前 者 に 関 して は 、調 査 対 象 地 域 にお け る 農 家 の 特 色 を継 承 しつ つ も、nLDK型 の 影 響 も受 け多 様 に展 開 して い る 。 ま た 、 後 者 の住 ま い 方 に 関 して は 、伝 統 的 なハ レ とケ 及 び 近 代

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的 な公 と私 が 混 在 して い る と し、今 後 の 動 向 は 、接 客 や 家 族 ・個 人 の 生 活 領 域 の専 用 化 要 求 し        の の ゆ くえ に左 右 され る と ま とめ られ て い る。 次 に、青 木 らの80年 代 前 半 か ら続 く中流 戸 建 住 宅 の 平 面 構 成 ・住 まい 方 調 査 の 流 れ が あ る。 そ して 、1988年 の研 究 と して 、接 客 空 間 が 少 な く と も戸 建 住 宅 に は存 在 し続 け て お り、 戸 建 住 宅 の み な らず 住 宅 平 面 を考 え る 時 の 重 要 な視 点 の 一 つ で あ る と の認 識 を も とに 、 戸 建 住 宅 て       り 平 面 構城 の類 型 化 と実 態 把 握 が 試 み られ て い る 。 この研 究 は集 合 住 宅 にお け る 接 客 の 問題 を 論 ず る と きに重 要 な示 唆 を有 して い る。 北 海道 の戸 建 住 宅 に 関 す る か な りの 数 の 宇 野 らの 精 力 的 かつ 多 面 的論 文 報 告 が あ る 。 公 室 関連 を中心 に見 る と、 まず は 、 公 室 空 間 の あ り方 を考 に     エ の え る研 究 、 そ して 、 都 市 部 の戸 建 住 宅 に公 私 室 型 が 定 着 化 の傾 向 に あ り、 こ れ ら の変 化 動 向 くマ        の を世 帯 や 生 活 の面 か ら明 らか に しよ うす る研 究 もあ る。 ま た 、 中 間 的 行 為 の 実 態 と受 容 空 間 くは     ユ の の あ り方 の研 究 つ い で、 公 室 空 間 の 発 展 過 程 ・生 活 と空 間 の 発 展 法 則 を考 察 し よ う と し た くをま        くは      の もの な どが あ る。 さ らに 、 野 口 らに よ る近 年 の 公 庫 住 宅平 面 の分 析 もあ る 。 ② 住 要 求 に 関 して 住 要 求 に 関 す る研 究 と して 、 笠 島 らの研 究 が あ る 。 第1報 か ら第5報 まで あ る が 、 単 純 家 族 を対 象 に 、 そ の ラ イ フス テ ー ジ毎 に 各 々 、 住 戸 平 面 と就 寝 分 離 ・分 解 の 関 連 性 、寝 室 の位 置 変 化 と 「オ ー プ ン域 」「隔 離 域 」の 関連 、 幼 児 の遊 び ・子 供 の勉 強 位 置 変 化 と 「オ ー プ ン域 」 「隔 離 域 」の 関 連 、「接 客 位 置 」 と 「宿 泊 位 置 」そ して 、「ドラ イ家 事 」 「家 族 が 集 ま っ て話 す 」 リモ     ユ アコ 「夕 食 をす る」 等 の行 為位 置 の変 化 と そ れ に 関 す る住 要 求 を取 り上 げ 、 分 析 して い る。 本 研 究 に も関 して も視 点 の 違 い は あ る が 、 集 合 住 宅 のnLDK平 面 を対 象 に行 為 と空 間 の 位 置 そ して住 要 求 の 関連 性 を論 考 して お り、 示 唆 に 富 ん で い る。 樋 口 は接 客 室 要 求 を住 要 求 全 体 の 中 で 客 観 的 に 評 価 しす る こ と を 目 的 に し た 研 究 を  サ      の 行 っ た 。 続 け て 、接 客 空 間 そ の もの に着 目 し、 住 戸 内 の接 客 とだ ん ら ん双 方 の 領 域 に 関 し、 く ミ       ノ 領 域 区分 実 態 と領 域 区 分 要 求 を明 らか に す る 目的 で研 究 さ ら に 、 接 客 空 間 の 意 味 を機 能 性 一 象 徴 性 と対 社 会 性 一 個 人 性 の2軸 と4つ の 因 子 で 明 らか に し よ う と した 。 ③ 起 居 様 式 くセ      ヨ ロ ケ 起 居様 式 に 関連 す る研 究 と し て は沢 田 の 一 連 の研 究 が あ る 。 起 居 様 式 に テ ーマ を 絞 っ た研 究 は 沢 田以 外 に は 見 当 た らな い 。 ④ 家 族 の 視 点 1980年 代 前 半 に は見 られ な か っ た研 究 と して家 族 の 視 点 の 登 場 が あ る。1970年 代 前 半 か ら 高齢 者 の 居 住 問 題 が ク ロ ー ズ ア ップ され 、 調 査 研 究 が 進 ん で お り、 家 族 との 関連 で この10年         の 程 の研 究 を振 り返 る と、 高 阪 の 「親 密 別 居 」 動 向 の研 究 や 服 部 らの 高 齢 者 同居 家 族 の 住 まい くは        コ 方 と住 空 間 の 特 性 に 関 す る研 究 が あ る。 ま た 、 園 田 は戸 建 研 究 の 視 点 と して 、 地 方 性 、歴 史 てアま ヱ     うラ 性 と は別 に 家 族 の 視 点 の 重 要 性 を主 張 して い る。

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最 近 の 注 目す べ き研 究 と して伊 東 らの 家 族 社 会 学 の 家 族 論 を基 礎 に した ア プ ロ ー チ が あ る 。 家 族 は多 様 化 ・個 入化 の 傾 向 に あ り、 変 容 しつ つ あ る が 、 戦 後 の ハ ウ ジ ン グ は 充 分 な対 応 が な され ない ま ま で あ り、 今 日、 ポ ス トモ ダ ン リ ビ ング の あ り方 が 問 わ れ て い る と い う認 くは       の 識 に 立 った 論 を精 力 的 に展 開 して い る。 テ ー マ と して、 家 族 の モ デ ル を再 検 討 し、 家 族 の ラ くな      の ロま        コ イ フ ス タ イル に よ る居 住 ニ ー ズ の研 究 の 重 要 性 を提 起 し、事 例 研 究 もあ り、 こ れ か らの 研 究 展 開 ・発 展 が 大 い に期 待 され る。 ま た 、 現 代 の 家 族 は分 散 居 住 しお互 い に補 完 しあ っ て ネ ッ トワ ー ク を形 成 して い る とい う ネ ッ トワー ク居 住 の実 態 が 注 目 さ れ つ つ あ る。 一 つ は近 江 らの 研 究 で 、 既 存 の 「世 帯 」や 「住 エは ヨ     の 宅 」 を 越 え て 、 「多 世 帯 ・多 住 戸 」 の 居 住 シ ス テ ム の実 態 を把 握 し、 続 報 と して 、 多 様 な ネ ごは       の ッ トワ ー ク居 住 の 成 立 形 態 との 役 割 を分 析 して い る。 また 、 同様 な視 点 か ら住 宅 需 要 を考 え ぐア     ヱ   ナ る高 橋 らの公 団 調研 もあ る 。 2-3住 都 公 団 の 調 査 研 究 公 団 の調 査 研 究 は 公 表 さ れ て い る報 告 書 と して 、 一 般 の調 査 研 究 と定 期 調 査 が あ る 。 この う ち 定 期 調 査 に は 、入 居 者 調 査 ・定 期 調 査 ・退 去 者 調 査 ・応 募 者 調 査 等 が あ り、こ れ らは 、定 期 的 に、 調 査 研 究 期 報 で 随 時 公 表 され て い る。 一 方 、 一 般 の 調 査 研 究 は基 礎 的研 究 が 近 年 減 少 し応 用 的 研 究 が 増 え る傾 向 に あ る。 近 年 、 調査 研 究 は需 要 動 向 や 供 給 ・販 売 方 法 あ る い は 現 在 で の事 業 枠 内 で の ハ ー ド対 策 方面 に シ フ トし勝 ち で あ る 。 従 って 、 こ の 十 年 間 で の公 団 の調 査 研 究 と して は 、 調 査 報 告 書 関連 リス トに よ る と、 数 はか な りあ るが 本 研 究 との 関 連(住 ま い方 や 住 要 求 あ るい は 家 族 に関 す る基 礎 的研 究)で は 上 記 以 外 に は 見 当 た らな い 。 第3節 研 究 の位 置 づ け 3-1研 究 課 題 の広 が り 戦 後 の都 市 住 宅 に お い て 、食 寝 分 離 、 就 寝 分 離 、 そ して公 私 室 分 離 と発 展 して きた住 生 活 の基 本 型 で は あ るが 、公 私 室 型 の生 活 も矛 盾 を抱 え なが ら も多様 な展 開 を 示 して い る 。 今 後 の 都 市 住 宅 の あ り方 が 問 わ れ て い るが 、前 節 で 述 べ た よ う な住 まい 方 ・住 要 求研 究 の流 れ は、 現 在 、 重 要 な研 究 テ ー マ と して 、 そ の 住 まい 方 ・住 要 求 の 多 様 な実 態 や 現 状 分 析 の 多 方 面 か らの取 り組 み の 必 要 性 を示 唆 して い る 。 都 市 住 宅 を考 え る に際 して は 、 地 方 都 市 で 主 に一 般 的 な 続 き間 型 の戸 建 住 宅 の動 向 に も注 意 を払 う必 要 が あ る。 今 後 と も、nLDK平 面 との 関 連 は深 く相 互 の 影 響 が 考 え られ る か らで あ る 。 また 、80年 代 後 半 以 降 は そ れ まで の 流 れ の延 長 と 同 時 に、 新 しい テ ー マ と して家 族 の 視 点 が新 た に付 加 さ れ た 。 上 に上 げ た研 究 以 外 に も、 建 築 学 会 の梗 概 集 や 各 支 部発 表 の報 告 集 を通 読 す る と、研 究 対 象 が 近 年 広 が り、 ま た研 究 方 法 ・分 析 手 法 も多 様 化 し、精 緻 な研 究 が 多 くな っ て い る こ とが 判 る。 3-2研 究 の 位 置

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以 上 の よ う な研 究 史 の検 討 の 中 で 、 判 っ た こ と を本研 究 との 関 連 で 整 理 す る と以 下 の よ う に な る。 まず 、 西 山 以 降 の都 市 住 宅 にお け る、 住 まい方 研 究 の流 れ は脈 々 と流 れ て お り、 多 方 面 にあ る い は細 か く枝 分 か れ しつ つ 多面 的 に継 続 され て い る こ とで あ る 。 家 族 が 変 容 す る 中、 家 族 の 視 点 で の住 宅 研 究 が 重 要 に な っ て きて い るが 、 住 宅平 面 の 計 画 や設 計 面 で は 意 外 と関 連 の基 礎 的研 究 は少 な くや っ と緒 に就 い た ば か りの 感 が あ る 。 も っ と、 拡 大 す る 必 要 性 が あ る の で は な か ろ う か 。 さ らに は 、公 団住 宅 平 面 の今 後 の あ り方 に 関 して も、 近 年 と りわ け基 礎 的 実 態 面 で の分 析 ・ 論 考 が な く緊 要 な調査 研 究 す べ き重 要 課 題 と考 え る。 近 々、公 団 は新 法 人 化 し、新 規 住 宅 の建 設 ・ 供 給 は縮 小 し都 市 基 盤 整 備 事 業 重 視 の 方 向 で あ る よ う だが 、 既 存 の 賃 貸 住 宅 を 中 心 と した建 替 え や 住 宅 の改 善 は今 後 長期 に亘 っ て 続 く。 こ の よ う な意 味 か ら も、 ま た 、 一 般 論 と し て、 今 後 の 日 本 の 大 都 市 に お け る都 市 住 宅 の あ り方 を考 え る こ と は極 め て重 要 な テ ー マ で あ り、 公 団住 宅 平 面 の あ り方 を追 求 す る こ と は何 れ に しろ 重 要 な課 題 で あ る こ とに は か わ りが な い 。 こ こ に本 研 究 の 位 置 ・役 割 が あ る と考 え る。 第3章 研 究 企 画 第1節 研 究 の意 義 ・目的 戦 後 か ら今 日ま で都 市 住 宅 分 野 で は 、 公 的 集 合住 宅 を 中心 に そ の 住 宅 平 面 は2DKか ら、nL DKと 発 展 し、 大 都 市 の み な らず 地 方 にお い て も多 くの 現 代 の諸 住 宅 に 大 き な影 響 を与 え定 着 し て きた 。 しか しなが ら、 戦 後 に お け る この 都 市 住 宅 分 野 で の歴 史 的 到 達 点 で あ り、公 私 室 分 離 の 住 ま い 方 に対 応 したnLDK住 宅 平 面 は 、 研 究 の 戦 後 で の変 遷 にお い て も述 べ た よ う に 、様 々 な 背 景 ・事 情 を持 ち必 ず しもそ の設 計 計 画 意 図通 りの 住 ま い方 に な っ て い ない のが 現 実 で あ る 。 つ ま り、住 宅 平 面 と して は 未 完 成 で あ り、 ま だ まだ改 善 ・改 良 の余 地 が あ る と思 わ れ る。 一 方 、 そ の 住 ま い 方 の 実 態 に は家 族 の 変 容 を 背 景 に、 矛 盾 や 解 決 す べ き問 題 ・課 題 が 多 い の で は と推 察 さ れ る。 現 時 点 にお い て は 、 住 ま い 方 の 実 態 や 居 住 者 の 意 見 ・要 求 の 現 状 を確 実 に掴 む事 に よ り、 住 ま い の あ り方 、 あ る い は住 宅 平 面 の 今 後 の展 開 ・あ り方 を 明 らか に し なけ れ ば な ら な い と考 え る。 本研 究 に お い て は、変 貌 しつ つ あ る家 族 を背 景 に公 団住 宅 の 変 遷 と居 住 者 階層 の 変 容 を踏 ま え 、 公 団住 宅nLDK住 宅 平 面 の 最 近 事 例 を対 象 に 、公 室 ・私 室 で の 居 住 者 の住 生 活 全 般 を通 じて 、 住 まい 方 の 実 態 と住 要 求 の 実 態 を把 握 ・分 析 し、 今 後 の 公 団nLDK住 宅 平 面 、 ひ い て は都 市 住 宅 の あ り方 を論 考 す る こ と を 目 的 とす る。 第2節 研 究 課 題 2-1公 団住 宅 と居 住 者 の 変 遷 ① 公 団住 宅 平 面 の 総 括

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公 団住 宅 は40数 年 間 で 、 どの よ う に発 展 し大 都 市 で の公 団 住 宅 階 層 の住 要 求 を受 け 入 れ て きた の で あ ろ うか 。 あ る い は公 団 の 公 的 役 割 か ら見 る と ど う か 。公 団 住 宅 の 平 面 の 変 遷 を追 っ て 、 そ の 総 括 を試 み る こ とに す る。 (調査 ・検 討 課 題) イ.住 宅 形 式 の 分 類 と発 展 ・公 団設 立 時 の2DK平 面 の 決定 プ ロセ ス ー都 市 住 宅 の 型 と面 積 規 模 の水 準 が 決 ま っ た ・LDKタ イ プの 誕 生 と一 般 化 ・型 別 住 宅 の発 展 過 程 一住 要 求 と型 計 画 の 変 遷 ・ア ク セ ス(住 棟 タ イ プ)の 分 類 と住 宅 性 能 一 ア ク セ ス と住 宅 性 能 の 関連(開 放 性 に 関 して) ・中高 層 ニ ュ ー モ デ ル住 宅 の意 義 と限 界 ロ.住 要 求 か ら見 た 住 宅 平 面 の 問題 ・課 題 ・住 戸 内 構 成 要 素 関 連 の 発 展 と現 状 一相 互 の 位 置、 面 積 と そ の 割 合 ・FS型 住 宅 の 問 題 点 一民 間へ の 影 響 大 き く、 ま た 、 今 や 主 流 の 平 面 とな って い る ・可 変 型 住 宅 の ま とめ と評 価 一多 種 多様 な 企 画 が 実 施 さ れ て い るが こ の総 括 ハ.住 宅 平 面 発 展 の 可 能 性 一今 後 のnLD平 面 の 展 開 方 向 ・公 団住 宅 平 面(一 般 の 都 市 住 宅 も含 め て)の 発 展 は ス トップ した の か ゴー ル な の か ・違 った コ ン セ プ トの 集 合 住 宅 が 供 給 され て い るが そ れ と の 関 係 を ど う見 る か ② 公 団住 宅 階 層 の変 質過 程 に関 して 公 団住 宅 居 住 者 の 階層 性 につ い て は 、初 期 の 頃 は単 一 的 な 四 人 の 核 家 族 ・ホ ワ イ トカ ラ ー 層 で あ っ た が 、 現 在 で は 家 族 の 多 様 化 現 象(高 齢 化 、単 身 、 夫 婦 の 増 加)が み られ 、 子 育 て   ヨ  の 期 の フ ァ ミ リー 層 が 主 流 で は な くな りつ つ あ る。 従 って 、 住 要 求 も変 化 し、多 様 化 して い る と考 え られ る 。 そ の40数 年 に亘 る変 遷 を公 団 の 定 期 調 査 な ど の基 礎 的 資 料 に よ り分 析 す る 。 (調査 検 討 課 題) ・公 団 住 宅 階層(居 住 者)に お け る家 族 の 変 容 過 程(戦 後 近 代 家 族 は ど う な りつ つ あ る か) 一 家 族 形 態、 収 入 、 職業 、 家 賃 負 担 等 々 の 変 化 と考 察 一 来 住 圏 の 狭 域 化 一 他 階 層(公 営 ・公 庫 等)の 変 遷 実 態 及 び そ れ ら との 比 較 一 他 階 層 の 実 態 ・住 要 求 ・改 善 計 画 の変 遷、 現 状 ・公 団住 宅 階層 崩 壊 の 今 後 と供 給 対 象 の考 え 方 2-2nLDK住 宅平 面 の課 題 nLDK住 宅 平 面 は 戦 後 、 食 寝 分 離 ・就 寝 分 離 ・公 私 室 分 離 と発 展 して きた 都 市 居 住 者 の 住 ま い 方 を具 現 化 し た もの で 住 宅 平 面 の 到 達 点 で もあ る。 とは い っ て も、先 述 の よ うに充 分 に住 み こ

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な さ れ た り、 あ る い は適 応 して い る わ け で もな く、様 々 な矛 盾 ・問 題 を内 包 して い る と考 え ら れ る。 しか し、 反 面 こ の こ とは 今 後 の 発 展 の契 機 に も な る。 こ のnLDK住 宅 平 面 の 今 後 の あ り方 を か ん が え る上 で の主 要 な テ ー マ ・課 題 は何 か 。 これ ま で の 関連 研 究 で の 蓄 積 や 家 族 や 住 生 活 の 実 態 観 測 か ら、 住 宅 平 面 に 関 して、 部 屋 別 に重 要 と思 わ れ る 以 下 の7点 を研 究 課題(仮 説)と し て設 定 す る。 前6つ に 関 して は、 部 屋 別 に捉 え る こ とに よ り、 そ の 生 活 空 間 の あ り方 を考 え る。 最 後 に 、そ れ らの 関 連 ・繋 ぎ方 を ま とめ 、同時 に 一戸 の 住 宅 と して も考 察 を加 え る こ と に した い 。 ①L(洋 風 居 間)で の 課 題 公 私 室 型 の 住 ま い 方 で はLの 問題 が 一番 大 き い 。住 まい 方 の特 徴 と して は 、 だ ん ら んや く つ ろ ぎあ る い は接 客 とい っ た本 来 の 目的 以外 に、 個 室 で 本 来 行 わ れ る生 活 行 為 が か な り浸 出 して 、 多 目的 に使 用 され て い る こ とで あ る。 こ れ は 、 面積 規 模 ・形 状 ・LとDとK間 で の 関 連 、 あ るい はLDKと そ の 外 部 一特 に個 室 と の位 置 関係 ・繋 が り方 、特 にLと 隣 接 し連 続 一 体 的使 用 が 可 能 な和 室 一 との 関連 もあ るが 、 次 の よ うな 、 こ れ まで の住 まい 方 の 歴 史 や 伝 統 の影 響 も あ る の で は な か ろ うか 。 つ ま り、 日本 人独 自の 伝 統 的住 様 式 一 イ)襖 や 障子 で の 間 仕 切 りに よ る部 屋 の 区 切 りの曖 昧性 に長 年 慣 れ親 しん で きて い る ロ)明 確 な 目 的 を持 っ た 個 別 の 部 屋 で の生 活 経 験 が 浅 い 一 とい っ た よ うな こ とで あ る 。 あ る い は 、 戦 後 、家 族 が 相 互 の規 範 を も っ て な くあ い ま い な 関係 で 生 活 して きた こ と や各 個 室 で の個 々 人 の規 律 あ る 自立 的 生 活 が され て な い こ とな ど に も起 因 す る の で は な か ろ うか 。 また 、 起 居 様 式 の 折 衷 性 もLで は 重 要 な現 象 で 重 要 な課 題 を持 っ て い る。Lで の か っ て ブ ー ム に な っ た応 接 セ ッ トも下 火 で、 炬 燵 やユ カ座 用 の家 具 に よ っ て 、 寝 転 ん でTVを 見 る と い う生 活 も よ く見 られ る。 反面 、 暖 房 も発 達 しつ つ あ り、炬 燵 との 利 用 上 のバ ラ ンス も分 析 が 必 要 で あ ろ う。 この よ うに 、Lで は イ ス座 の 生 活 と 日本 的 伝 統 的 なユ カ座 の生 活 の 混 合 形 式 が 現 実 で あ る が 、 そ の実 態分 析 は、 重 要 で あ る。 ま た 、 起 居 様 式 はLだ け で な く住 戸 平 面 全 体 の あ る い は 歴 史 的 な観 点 か ら も分 析 が必 要 で あ ろ う。 ② 食事 空 間 と して の 課 題 食 事 空 間 と して のDK・DRは 、Kで の作 業 との 関連 も あ り、 そ の 利 用 目的 も明 確 で あ る の で 、 イ ス座 が 定 着 して い る 。 今 後 の 関心 と して 、 共食(家 族 み ん なで の食 事)・ 個 食 の 発 展 と食 家 事 の家 族 間 で の共 同化 が ポ イ ン ト と見 て よ い だ ろ う。 と りわ け今 重 要 な の は 、 共 食 ・個 食 の 関連 と ど うす れ ば 共 食 を増 や せ るか で あ る。 現 在 は 家 族 み ん な で食 事 をす る こ と が 非常 に少 な くな っ て い る。 逆 に共 食 の 回 数 が 増 え て い く と家 族 間 の コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ンが 増 え る と も考 え られ 、 家 族 の 凝 集 力 を 高 め る こ とに な る。 この 共 食 が 進 む か ど う か の 実 現 の 可 能性 に 関 して は 厳 しい もの が あ る が 、 家 族 そ の もの の 基 本 的 あ り方 の 面 で 今 後 に と っ て重 要 な 問 題 を含 む と考 え る 。 最 近 例 え ば 、K分 離 ・対 面 型 が 一 つ の 流 行 か ら定 着 化 の傾 向(K分 離 ・LD一 体 化 に よ り

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