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我身一代夢懺悔

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Academic year: 2021

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(1)

igecxeeft\rem

susts

egle

Wagami-Ichidai-Yume-Zange

by

NAKAMARu

Kazunori

VVagamidehidai-yume-2ange,

whieh

is

reprinted

here

frem

old

Japanese

materialg,

is

one of

the

historical

records which

tells

us some real aspects at

that

time.

This

is

what "evenamone'orkirokee

has

not

handed

down

to

present

days,"

whieh

is

often spoken of

by

TV

Btory-tellers.

Aeki

Ch6uernon

Yoshihusa,

the auther of this

book,

was

born

to

be

a village oMcer of

Sagami-no-kuni

K6za-gun

Nakajima-mura

at

the

end of

the

eighteen century.

He

had

every aeeomplishment

in

those

days,

not

to

mention aeademie

learning.

The

book

was written when

the

author was sixty-six

years old, and

is

one of

the

marvelous

historical

reeords

in

Kanagawa

Prefecture

through which we can

grasp

some

historical

aspects and actual conditions of

GOno

class in

Southern

Sagami.

(2)

-21-夢  懺  (中 丸 和 伯) 代

身 我 漢 楚 軍 談   三 国 志   我 国 に 而 は 前 々 太 平 記   前 太 平 記   鎌 倉

 

代 記   南 北 朝 の 合 戦   楠

代 記   太 閤 記

統   真 田 三 代 記   関 ケ 原 合 戦   伊 達 騒 動 記 甲 将 軍   雑 法 博 論   義 士 赤 穂 記   慶 安 太 平 記   天 草 籠 城 記   天 明 漂 流   北 条 早 雲 記   伊 賀 上 野 敵 討   佐 倉 騒 動 記  

一.

人 岩 流   金 森 騒 動 記   田 浪 騒 動 記   仙 石 騒 動 記   寛 政 祿 記   天 明 漂 流 祿 記   大 岡 越 前 記   鎌 倉 見 文 志   難 波 戦 記   朝 鮮 征 伐 記   軍 談 敵 討 の 類 沢 山 見 候 得 共 相 忘 れ 申 候 右 に 記 し 候 は 大 体 覚 居 候 肚 話 本 抔 は 何 百 巻 と な く 見 申 候 並 神 道 書 は 神 代 巻 科 戸 風 甲 頭 長 暦 全 鳶 玉 兎 集 抔 も 拝 見 致 し 候 仏 書 は 孔 法 大 師

代 記 善 光 寺

代 記 念 仏 真 言 鎌 倉 問 動 記 安 土 論   品 川 間 動 記   日 連 日 従 論 記   浄 土 説 法 記   四 言 教   熊 谷

代 記 弁 道 記 其 外 見 巾 候 書 も 有 之 べ く 候 得 共 表 代 を 忘 れ 知 る さ す 別 に 義 太 夫 本 大 序 β 大 功 迄 見 候 本 数 凡 三 白 流 程 並 に 並 話 本 は 数 知 れ す 読 て 見 候 右 に 書 記 し 候 本 は 前 後 の 所 大 体 相 知 れ 可 申 が 予 五 十 才 位 迄 に 読 候 本 は

口 も 早 く 読 仕 舞 ふ 事 を 手 柄 に し 候 問 利 非 分 明 に な ら す し て 格 別 身 の 徳 に も 相 な ら す 候 読 本 は

々 心 を 入 我 臍 下 に 仕 舞 ひ 置 や う に 読 度 も の な り 第 十

操 芝 居 人 形 之 事 予 幼 年 頃 よ り 人 形 芝 居 至 て 好 に 而 人 形   古 仕 候 所 此 義 は 別 而 手 に 合 申 候 勿 論 九 才 の 年 よ り 人 形 に 懸 り 五 十 才 迄 折 々 廻 し 中 候 自 分 好 候 道 故 京 大 坂 江 戸 三 ケ 津 の 銘 人 達 を も 折 々 見 申 候 然 共 格 別 に 秀 達 の 者 も 相 見 欠 げ す 候

芝 居 に

両 人 位 に 而 外 其 無 之 候 尤 此 者 共 は

つ の 人 形 を 五 六 人 に 而 つ か ひ 申 候 下 拙 抔 も 手 伝 ひ 人 四 五 人 も 有 之 候 ば エ 随 分 相 応 に 出 来 可 申 候 と 不 断 に 思 ひ                           ン ろ

と 申 候 下 拙 事 人 形 の 芸 は

芸 に 而 素 人 の 内 に 而 は 先 上 手 可 成 候 仮 令 三 ケ の 津 な み じ よ う               ゼ と 並 上 の 役 者 に て 劣 る 間 鋪 と 此 事 計 り は 自 慢 仕 候 下 拙 身 分 口 の

芸 は 人 形 廻 し の 業 な り 予 四 ト ケ 年 ヶ 間 石 人 形 之 事 は 目 々 昼 夜 共 忘 る X 間 も な く 馬 鹿 に ず さ 好 申 候 依 之 い け 様 成 用 事 有 之 候 共 師 匠 に 頼 度 由 を 申 候 村 方 え は 何 時 に 不 寄 罷 越 候 今 に 而 も 共 咄 出 候 と 煩 脳 き ざ し 候 而 今

度 仕 度 と 思 ふ 事 折 々 御 座 候 万 事 の 事 人 並 よ り 上 手 に 相 成 候 得 は 苦 労 も 増 候 得 共

つ は や り 度 心 出 る 物         む レ よ う   ず き な り 依 之 無 少 に 好 に 成 物 な り 人 形 は 只 々 手 練

通 り 成 物 な れ と 手 筋 悪 鋪 人 は 習 ふ て も 上 ら す 兎 角 何 芸 に 而 も 其 身 に 備 る 物 な り 第 十 二 食 養 生 身 持 之 事 予 廿 ケ 年 以 前 四 十 五 六 才 の 頃 よ り 朝 夕 の 食 物 美 き 不 末 に 不 拘 日 に 三 度 の 食 物 二 膳 と 柑 定 め 申 候 勿 論

膳 の 時 は 儘 有 之 候 得 共 二 膳 よ り 余 度 に は

切 不                                                           に ぎ 食 候 夫 故 ケ 身 分 大 丈 夫 に 而 年 を 送 り 申 候 且 又 幼 年 の 頃

6

医 者 に 手 を 握 ら れ                                 き

う げ り 候 事 無 之 煎 薬

服 に 而 も 呑 不 申 候 叉 候 灸 針 之 儀

切 不 致 候 廿

才 の 年 け ん へ ぎ と 申 所 へ 始 而 灸 を 致 し 候 夫 後

切 不 仕 候 三 里 と 申 所 へ 未 た

度 も 灸 不 致 候 幼 少 の 時 手 習 師 匠 の 宅 に 而 医 者 に 候 故 年 に

度 宛

統 傍 輩 の 者 共 へ 灸   す

を 敬 被 呉 口 囗 故 身 柱 直 違 の 跡 は 有 け り 不 知 候 得 共 廿 壱 才 の 口 よ り 四 十 五 年 ケ 間 灸 針

切 不 仕 候 且 又 酒 の 義 誠 に 大 好 に 而 有 之 侯 得 共 四 十 才 の 時 よ り 心 の 内 に 願 を か け 酒 の 義 自 心 よ り 中 出 候 而 は

切 呑 不 申 候 連 の 人 盃 呑 ん と 申 候 時 何 時 に 不 限 日 に 四 五 度 に 而 も 呑 申 候 尤 服 に 三 合 位 と 心 の 内 は 定 め 置 申 候 乍 去 席 に よ り 新 客 事 か 会 合 事 か も 神 社 講 参 り 抔 の 時 ば 大 酒 致 し 候 事 も 有 之 候 得 共 服 に 七 合 位 よ り 余 慶 に は 呑 不 申 候 是 は 神 々 へ 願 酒 も 不 致 候 得 共 我 心 と 腹 の 中 へ 願 酒 致 し 居 り 候 へ は 右 酒 の 上 に 而 性 を 失 ふ 程 は 是 迄 酔 不 申 候 兎 角 人 間 は 何 年 も 不 寄 我 心 次 第 に 而 自 由 自 由 在 に 成 物 な れ は 随 分 慎 て よ し 神 々 へ 願 酒 致 し 候 人 は 三 年 の 願 酒 も 中 落 又 は 焼 酎 は よ し 抔 と 申 叉 は 水 を さ                   か ま                                                                                 あ わ し て 酒 し を と 致 せ は 構 ひ な し 迚 呑 人 あ り 是 等 の 人 は 三 年 の 願 も 水 の 飽 と 可 成 候 朝 夕 身 養 生 さ へ 致 し 候 へ は 万 事 大 丈 夫 可 成 候 下 拙 五 ケ 年 前 奥 州 棚 倉 6 江 戸 迄 七 十 里 之 処

墨、

疋 に 荷 物 を 付 是 を 宰 猟 致 し 江 戸 迄 三 日 に 着 仕 候

目  

い セ ん に 平 均 し 廿 三 里 十 二 丁 な り 叉 昨 年 川 村 岸 当 村 方

6

九 里 の 道 上 下

O

同 冂 所 日 輪 入 給 ふ 時 宿 へ 帰 り 申 候 即 ち 其 年 用 「 巳 日 口 に て 参 り 申 候 毎 度 日

ぽ い に 五 度 な が ら 返 り 申 侯 随 分 足 も 丈 夫 に 而 悴 も 不 叶 と 申 候 然 上 は 不 断 食 養 生 は               ニ の か ほ 致 度 物 な り 廿 年 己 来 は 食 物 遅 延 致 し 候 而 も ひ も じ き と 申 事 不 拵 候 縦

日 位 給 ふ 申 候 而 も

切 腹 減 り 不 申 候 且 又 十 人 並 に 勝 れ と 思 ふ 事 は 大 小 使 之 事 夜 中 臥 て よ り 両 使 に 出 候 事

切 無 之 大 使 五 六 日 目 位 旅 を 致 し 候 節 は ヒ 八 日 目               ど う ぎ ょ う 位 此 事 は 下 拙 と 同 行 に 而 旅 を 致 候 人 々 能 存 居 ら れ 候 扨 下 人 の 咄 は 下 へ 落 る と 申 置 話 事 に 不 違 微 ろ う な る 所 迄 虚 言 を 不 申 と わ ず 語 り に 書 載 皆 申 候 ま し       さ め                                                             あ ほ う て 夢 は 覚 さ る か 下 へ 落 ] □ も ふ お 仕 舞 ひ な ん に 噎 方 ら し き 書 文 な り 予 六 十       お ひ か れ                                                                             ヒ 六 才 に 老 て こ ん な つ ま ら ぬ 正 夢 が 唐 に も あ る か 智 恵 足 ら ざ る 馬 鹿 談 義 も                   ハ き レ

し 我 身 の 上 を 正 直 正 路 に 書 記 大 笑

天 保 十 五 甲 辰 年             夏 中 痩 腹 誌     青 木 軒 谷 水      

ハ 拾

ハ 才 即 吐

(3)

相 模工 業 大 学 紀 要 第

8

巻 第 1号 人 鷺 も坂 忘 伴 れ内 て 居 大 る馬 我 鹿 t

者 同故 忘 れ し 故 淋 芝 干 浅 没 浅 し全 魃 野 収 野 さ岳  しの 被 近 姿 寺 逢 奥 候 江 の は し方 事 家 所 不  野 静 哀は 後 常 草 御  な はの の前  り 仏上 如は 参 数 多 に 而 な る ぺ し か然  高 本 う共 家 銘 も芝 使は の部 の吉 の屋  随 良 やに 

上 う隠  な野 はれ 十

切 ‘こ な る     師 矢     直 間     6十     屋 太     敷 郎    

同     廻 徳 り守  し同     人     に     入     込 依猪 之討

ん 番と の 正 を 香 討 を る 勤 天 るの   恵 東大 の星 露同 と力 消 弥

共 けに る 蓮 由 の良 実之 の 助 飛女 し房 心お な い る し し 四 芝 十全 七 岳 人寺 切に 腹 而 魂 義 は 士 上 方 行 ん 所 桃 上 塩 江 本 芝高  加 由  与 小 々井 方 治 戸蔵 部 野 古 良 

野 へ若 へ 判  6女 屋 師  川 之  兵 定 欠狭 江官 上房 に直 本助 衛 太 廻 之 戸の  方と  隠 助  忍住  の 郎 夜 助 へ へ ま れ け て家 跡 祗 討家 お来 登 瀬 るん 尋へ よ園 の来 も共 る   と 米  り よ 事   む  故       る   付り を    く      行 語    故 る 水小 茶小 夜銘 を野 屋 野 討々 呑 九  に九 に 四 せ 太 て太 入十 ら夫 文夫 し七 れ加 を祗 故 人 し茂 読園 に相 故川 しの  揃 にに   故      ひ   而 石 台 に 四 十 七 咲 け 花 莟 み え ん               と が け 椽 の 下 か ら 抔 這 ひ 出 る                 ま あ 加 茂 川 の 水 を し 管 を 捲           く ね 小 野 定 め き し 優 た 浪 人 雪 の 虚 無 僧 に さ へ 御 無 用 と 賤 芝 部 屋 に 冬 籠 り す る                   せ こ し 大 井 川 渡 し は お と な 瀬 越 と も             き わ 塩 屋 を ん や と 騒 く か け 声 殻 と た ん 飛 脚 若 狭 の 助 会 所                 に さ 江 戸 か ら 上 へ 登 る 人 魂         め け 蓮 の 実 の 抜 て お い し く 根 は な り ぬ         い も 大 星 小 星 芋 の 葉 の つ ゆ 猪 追 ば 月 夜 を 待 て ニ ツ 玉 矢 間 狭 間 を 抉 る い ぼ じ り 吉 郎

と 冬 山 咲 に 上 野 て 切 刻 た る

咼 野 も の か な 近 江 に げ も な く 散 る 紅 葉 哀 な り           か を エ ぐ さ 干 魃 に 逢 し 芍 草 か は 時 を 得 て 花 も 咲 ら ん 全 岳 寺 空 う ら ら に 鶴 や 鷺 坂 取 筆 の 座 の 句 の 仕 舞 ひ に 置 ぬ   右 は 独 り 慰 み に 出 た ら め を 待 り ぬ                           青 木 軒 谷 水 第 八 立 花 活 花 之 事                                                         ひ コ 立 花 士 太 夫 以 上 並 福 家 の 人 は 心 べ き 事 な り 平 人 迚 も 有 徳 な る 者 は 隙 あ る 人 は 慰 に も 大 に 宜 し と 然 共 平 人 中 以 下 の 者 は 木 草 花 実 を 夥 敷 取 集 め 候 故 格 別 に 手 間 入 費 沢 山 に 相 立 候 候 間 不 可 な り 叉 活 花 は 平 人 以 下 の 者 成 共 心 懸 可 致                               か   び 事 な り 第

不 浄 を 払 ひ 慰 に 相 成 又 は 家 美 な り 野 山 に 出 野 草 木 枝 を 取 て も 活 ら る 广 物 な り 且 身 を 補 ひ 気 を 優 に な し 其 上 花 は 上 品 の 扱 な れ は 活 花 尤 よ く     し キ き や う 乍 去 奢 橋 の 気 有 有 へ か ら す 下 拙 も 尤 好 に 而 美 生 流 青 山 御 流 安 行 遠 州 是 等 の                                             し ん う や う そ う 類 見 聞 致 に 何 も 活 方 少 々 宛 心 持 は 違 ひ 候 得 共 天 人 地 真 行 草 =

三 と

い ふ て い け か た                                                                               辷 う が く              

け か た 活 方 は 見 切 月 陰 し の 類 何 も 不 相 替 候 右 の 内 安 行 遠 州 流 か 幼 学 に 尤 よ し 活 方           こ ろ                 き

く                   さ れ い  

げ る 違 な り 葉 木 殺 し 方 口 伝 あ り 先 細 工 花 の 心 持 な り 只 綺 麗 に 活 を 吉 と す 根 留 割 は き み 狭 に し て 大 丈 夫 是 に 依 て 新 宅 婚 姻 の 席 万 祝 ひ 事 に 活 候 而 尤 吉 な り 扨 夊 万 水 揚 之 事 書 物 抔 に 数 多 有 之 候 間 爰 に 略 す 川 骨 蓮 葭 竹 藤 萩 牡 丹 筍 葉 萩 海 棠 右 は 水 揚 物 也 水 揚 物 は 水 揚 不 存 人 活 へ か ら す 候 勿 論 水 揚 の 伝 授 は 花 の 書 物 に 委 鋪 記 し あ り 候 間 爰 に 略 す 扨 又 川 骨 の 水 揚 色 々 御 座 候 得 共 薬 に 而 も 揚 兼 申 候 猶 又 伝 授 本 の 教 に 而 も 揚 兼 申 候 間 爰 に 名 伝 を 記 置 申 候 川 骨 は 朝 の 五 ツ                               あ て         つ き 前 に 切 て 直 に 水 鉄 砲 に 而 切 口 の 前 へ 躓 水 を 突 入 る な り 葉 の 中 ば 迄 水 入 し 時               ま ま 根 を 糸 に 而 括 り 其 儘 活 る な り 暑 中 日 当 り へ 出 置 候 而 も 其 日 は 川 に 有 し 如 な り 是 計 り は 書 物 に も 見 へ す 候 得 共 妙 な る 法 な り 仮 令 酒 酢 塩 の 類 に 而 水 を 揚 又 木 を 和 ら け 其 外 火 に 翳 湯 に 而 活 木 竹 草 の 類 切 時 切 や う に 色 々 伝 有 て 妙 な る 物 な り 余 は 習 ふ が 又 は 書 物 に 而 考 へ 種 々 手 を 尽 へ し 兎 角 手 練 第

な り 第 九 碁 将 基 之 事               な ぐ さ み 碁 将 基 等 も 随 分 慰 に は 宜 し く 候 乍 去 敗 勝 負 は 致 す へ か ら す 候 予 も 幼 年 の                                       う ち き し 時 よ り 碁 将 基 好 申 候 得 共

体 下 歩 碁 に 而 何 程 敲 指 致 し 候 而 も 矢 張 下 手 に 而                                             う ち 上 り 右 候 手 間 を 日 数 に 積 り 候 時 は 凡 三 四 年 も 昼 夜 共 蔽 打 候 程 の 事 に 候 得 共 き つ ば り 颯 波 離 と 秀 達 不 致 候 先 初 段 の 碁 に 漸 々 井 目 位 の 手 合 に 相 見 へ 申 候 碁 将 基 別                                         う ち 格 成 物 に 而 敲 古 致 し 候 而 も 上 ら ぬ や う に 思 ひ 候 敲 打 方 は 習 ひ 候 而 も 相 知 れ 申 間 鋪 候 へ 共 心 持 の 所 を 稽 古 仕 候 は エ ニ 目 位 は 上 る へ き と 存 候 先 大 体 百 人 か 百 人 敲 古 不 致 碁 将 基 は 同 格 位 之 物 に 而 能 敲 さ る 物 な り 扨 碁 将 基 の 智 恵 は 大 に 別 物 な り 我 等 が 考 へ は 強 き 人 の 案 じ 工 風 格 外 に 違 な り 案 に 相 違 と は 是 等 の 事 な る べ し 第 十 軍 談 世 話 本 素 読 之 事 先 俗 用 物 に 而 素 読 致 さ ん と 思 は 玉 先 唐 本 に 而 は 戦 国 策   烈 国 志   武 王 軍 談

一 19 一

(4)

懺 (中 丸 和伯 ) 夢 代

身 我                                     わ び が う                     ご ん 十 年 来 心 懸 覚 し 事

度 発 言 不 致 又 是 迄 右 の 訳 柄 を 聞 ん と い ふ は 壱 人 も な し                       し う だ つ 其 筈 之 事 世 界 中 皆 我 等 よ り 透 な る へ し 第 六 神 相 家 相 八 卦 墨 色 之 事

辻 八 卦 抔 は 占 わ せ 問 敷 事 な り 当 時 は 諸 々 村 々 山 伏 並 寺 々 に 而 能 く 辻 八 卦                                        

ち こ                   ら い

ん を 見 る 僧 俗 有 之 候 是 等 見 ま し き 事 な り 同 墨 色 抔 降 巫 禰 宜 の 類 弁 に 任 せ て 様                 こ れ ら                                                                        

 

ぞ う え き 々 の 事 を 申 者 あ り 是 等 直 更 見 間 敷 事 な り 予 も 各 々 様 々 の 離 易 の 本 を 見 候 故                     こ     か き や う                   こ ん コ き 正 し き 事

切 無 之 候 言 語 は 家 業 人 程 に は 相 廻 ら ず 候 得 共 見 所 は 下 拙 抔 程 に                                                     く り か

し も 不 行 届 は 沢 山 有 之 な り 神 相 の 義 は 予 も 好 に て 十 年 計 り か 間 操 返

見 候                                                           え ら む           わ き ま へ 共 言 語 の 弁 へ 頓 智 頓 作 中 々 六 ケ 敷 物 な り 達 磨 太 郎 の 五 法 の 文 に 「 択 交 ヲ             ア  

有 眼 二 問 貴 ヲ 在 リ 神 二 間 富 ヲ 在 鼻 二 問 寿 ヲ 在 神 二 求 ム 全 ヲ 在 声 二 上 相

五                         ヒ  

ラ                     ボ

ヨ ウ 法 を 出 ず 拘 于 口 耳 眉 額 手 足 背 腹 之 問 二 者

凡 庸 ノ 相 士 也 」 と 被 申 し 故 先 天                                     ク   キ             ヒ ル レ

デ ウ     ヲ ヨ ヒ せ イ シ ン 人 地 の 三 才 に 心 を 付 へ ぎ な り 「 尤 =

取 威 儀 ヲ ニ ニ 看 敦 重 ヲ 及 精 神 ヲ 三 ニ                               タ カ ヒ ク                 ゴ

ク ヲ

ビ                       ホ ウ

    セ イ ダ ク 取 ル 清 濁 ヲ 四 二 看 ル 頭 ノ 方 円 額 ノ 高 低 ヲ 五 二 看 ル 五 岳 及 三 停 ヲ 六 ル 取 二 五

ハ 舮 ・ 七 ・ 取 ・

・ 八

手 足 ・ 九

・ 罵

+ ・ 観 ・                                

ん ギ

ウ キ ヨ ク           キ ヤ ウ 形 局 卜 与 ヲ 五 行 」 と 申 置 れ ぬ れ は

偏 に は 難 申 定 候 是 を 思 ひ て 見 る 時 は                                                         け

し よ                                             ぢ う 辻 八 卦 並 曇 色 の 類 は 只

偏 の 事 な り 先 運 命 愛 敬 福 祿 住 所 看 属 等 の 穴 所 の 善       き

き や う 悪 を 見 吉 凶 を 定 る な り 慰 み に は 可 然 候 得 共 心 身 を は 格 別 入 間 鋪 事 な り 神 相                             は し が き 之 義 は 至 而 六 ケ 敷 依 之 少 し 汁 り 端 書 を 記 し 置 な り 中 々

二 年 位 見 候 而 は 咄 も 出 来 不 申 候 第 七 発 句 俳 諧 之 事                                                 む し や う     ほ き                         す き     く ま い く は い   ほ

発 句 佛 諧 之 義 も 下 拙 随 分 好 に 而 三 十 年 計 り か 間 昼 夜 共 無 少 に 吐 出 叉 は 会                                   よ き を 懺 レ 月 に 五 六 度 位 宛 出 申 候 是 等 も 大 に 能 慰 み な り 第

世 話 字 を 覚 へ 草 木                               き   こ う 生 類 の 字 名 を 覚 へ 並 諸 道 具 寒 暑 の 気 候 山 の 奥 海 辺 嶋 々 迄 耳 目 に も 不 及 所 迄 見 聞 致 し 万

簿

の 適 用 の 詞 を 面 目 可 笑 ・ く

故 種 ・ の

見 覚 へ 申 候 並 俳 諧 の 義 は 又 候 面 白 義 理 を 詰 て 綴 り け る 其 上 に 文 字 の 遣 ひ 方 向 の 居

所 定 り 有 故 殊 之 外 云 懸 り 窮 屈 に し て 打 越 二 句 去 三 句 去 十 句 去 抔 と 申 て 座 行 定 り 有 故 大 に 六 ケ 鋪 面 白 見 格 別 な り 爰 に 三 十 六 歌 仙 の 句 配 り を 記 し 置 申 候 三 十 六 歌 仙 は 表 六 句 此 五 句 目 月 の 定 座 な り 裏 十 二 句 八 句 目 月 か 秋 旬 置 た し                                 セ も て         ま エ 十

句 目 想 の 定 座 花 の 定 座 な り 名 残 の 也 面 十 二 句 十

句 目 月 の 定 座 名 残 の 裏 六 句 五 旬 日 仭 叉 発 句 出 候 得 は 脇 を い ふ な り 下 の 留 り は 字 留 な り 第 三 の 句 は 下 の 留 り て に ら ん の み 字 の 内 に 而 留 る 也 是 は 定 席 な り 叉 狂 歌 の 類 も い ろ

面 白 其 上 乱 駿 に 定 ま り 有 物 な れ は 此 道 に 入 時 は 随 分 面 白 く 第

礫 字 を 覚 へ 其 上 に 字 数 を 覚 へ

生 の 徳 と な る な り け 様 の 事 も 遠 慮 致 し 居 候 と 時 候 に 送 れ

生 其 席 を 不 踏 や う に 相 成 候 而 無 遠 慮 出 て 楽 む べ し 金 銭 の 入 ら ぬ 事 な れ は 先 友 を 見 付 た ら ば よ ぎ 慰 み と 心 へ 其 席 へ 顔 を 出 す が 宜 敷 候 下 拙 も 発 句 俳 諧 に 心 を 入 れ て 遊 し は 凡 三 十 年 計 り の 間 な り 師 も な く 致 せ し 故 故                                                   ご   ろ 善 悪 の 差 別 も 知 ら す 候 得 共 発 句 切 字 自 他 の 訳 柄 切 字 な く 共 言 呂 切 の 治 第 又 は 灘 け り 抔 の と ま る と ま ら ぬ の 治 第 6 漸 々 相 わ か り 候 計 に 御 座 候 乍 然 素 人 は 慰 み

通 り ゆ へ 孰 其 様 な 物 な り 爰 に 独 り 慰 み に 致 せ し 三 十 六 歌 仙 行 を 仮 名 手 本 忠 臣 蔵 の 狂 言 に 結 び 出 た ら め の 歌 仙 行 を 笑 ひ 草 に 記 し 置 候 な り     仮 名 手 本 忠 臣 蔵     結 ひ の 歌 仙 行 例 題 澱 酩 鮃 本             初 夢 や 孫 が 寝 言 の 仮 名 手 本 衣 更 四 日 畸 促 就 却 切 腹       い つ と な く 扇 ケ 谷 に 難 子 鳴 て 衣 史 四 日 上 塚 清 書 扇 ケ 谷 上 屋 敷   御 取 上 に な る 本 蔵 娘

砂 加 古 本 蝋 燃 肋 轍 硅 望

早 野 勘 平 は 中 年 に 切 腹 を す る 寺 岡 平 右 衛 門   北 国

飛 脚 に 趣 け ろ 医 者 の 了 竹   悪 法 を 工 み 娘 を 取 返 さ ん と す 塩 冶 判 官 家 中 の 面 々 域 を 渡 し 立 退 浪 人 す 新 田 足 利 の 時 代 を 書 し 芝 届 ゆ

静 御 前 は 判 官 の 奥 方 な れ は 大 川 屋 女 房 口 み の 縁 結 ぷ 髪 を 切 れ は 早 野 勘 平 女 房 お か る 傾 城 に 成 し 故 山 科 は 由 良 之 助 が 住 家 な れ は 天 川 屋 義 平 を 讃 て い

な り 山 城 よ り 祗 園

由 良 之 助 遊 ひ に 行 し 故 由 比 ケ 浜 辺 は 小 浪 て か ち や カ                

  よ ひ 庭 の 松 枝 切 落 せ 月 今 宵 早 野 は 荻 の 成 皿 り ち り し く                 ひ げ や

こ 寺 丘 や 霧 の 中 か ら 髭 僕 僕 も つ れ ざ る 医 師 の 了 竹         は ぐ き 家 中 衆 は 口 な ら し て 城 渡 し 氏 は 正 し ぎ 新 田 足 利       ほ め 顔 よ と 讃 ら 程 恥 か し き               む ず ひ 髪 を 切 し は 縁 の 結 め                       せ

気 心 も お か る は ら な る お 傾 性 や コ し な               こ か く 山 科 て 見 る 月 は 木 隠 れ 義 を 守 る 路 は 動 し 天 の 川       よ           ふ   り 新 油 に 砕 ふ た 風 離

の 由 良

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巻 第 1号 相 模工業 大 学 紀 要 ま し き と は 此 事 な る へ し 矢 の 如 く 心 を 直 に 持 て と の 事 な り 竹 は 淳 朴 な る 物 に 而 縦 曲 り た り 共 心 を 入 て 直 せ は 何 れ に も な る 物 な り                 こ と                                                         あ や う 六 芸 の 四   禦 は 射 に 異 成 事 な し 馬 芸 は 大 丈 夫 の 物 に 而 又 危 き 物 な り 馬 は 坂 に 乗 上 又 乗 下 し 山 谷 を も 乗 歩 行 物 な れ は 随 分 慎 て 稽 古 致 へ し 馬 芸 は 礼 と                             あ や う 義 の 間 を 通 る 心 な り

つ か け て は 危 か る へ き な り 谷 に も 落 川 に も 落 又 は 乗 入 乗 下 す 物 な れ は

寸 に 而 も 油 断 す へ か ら す 且 礼 義 を 専

と 守 る 時 は 踏 は つ し は 無 物 な り 依 之 他 人 の 馬 に 乗 へ か ら す と は 虚 々 人 口 に 乗 な と い ふ 事 な り 馬 は 言 語 叶 は す と い へ ど も 其 主 の 恩 を 知 る 事 人 間 よ り も 勝 る な り 人 間 は   じ                                                                                   ひ ら お さ 其 路 の 橋 々 我 他 被 此 到 た り 又 土 橋 は 徒 空 斟 た る を 直 す 心 も な し 其 村 長 は 知 ら さ る か 知 り て せ ざ れ は 是 不 善 な り 是 に 付 辺 り に 人 の 見 て 居 る 時 は 乞 食 非                                                     あ   な し 人 の 類 に 施 を 遺 し 又 は 途 中 に 竹 の 枌 荊 棘 皀 莢 抔 有 を 見 付 是 は 雲 踏 抔 と 辺 り                   か だ わ ら                       こ し ら

              刀 ま の 人 に 断 を い X 手 に 取 傍 へ 僻 て 通 る 人 あ り 是 等 は 拵 の 善 人 な り 善 を 積 ん と 欲 す る な ら は 人 の 見 ぬ 所 か 肝 心 な り 施 も 隠 れ て 致 し 右 様 成 木 竹 目 に 懸 り 候 時 は 縦 足 を 運 ば せ て も 拾 ひ 取 人 の 通 ざ る 所 迄 持 行 捨 る 心 に 成 度 も の な                                       し ん じ

し ん り 是 等 が 積 善 の 始 め な ら ん は 其 心 持 に な れ は 真 実 心 と い ふ 事 心 付 計 り に 而               め し や う 馬 の 通 ふ 路 さ へ 無 少 に 掻 込 橋 々 は 我 他

迚 も 積 善 は 思 ひ も 寄 ら す 不 善 を 致 さ ん と 心 懸 べ し 六 芸 の 五   書 は 上 よ り 下 々 迄 学 は す ん は 有 へ か ら す 其 身 貧 福 並 其 冢 々 の 挌 幹 に 依 て 大 学   論 語   孟 子   中 庸 ヲ   為 ス   四 書 書 経   詩 経   春 秋   礼 訖   易 経 ヲ   為 五 経 周 礼 ヲ 加 テ 六 経   四 書 六 経 ハ 不 申 及 候 並 義 礼 左 伝   忠 孝

先 士 大 夫 ハ 可 読 也 平 人 迚 も 晦 有 人 は 可 読 也 又 講 釈 を も 可 聞 也 下 民 は 不 行 届 候 得 共 先 身 分 及 丈                                                          

く は 心 懸 見 聞 可 致 候 極 々 下 輩 の 者 た り 共 無 筆 に 而 恥 し き 事 計 り な り 村 尽 し 名 尽 し 位 は 習 ふ へ き な り 先 士 農 工 商 共 に 無 筆 に 而 は 不 自 由 之 事 計 り な り 身 分 丈 は 習 ひ 覚 ゆ へ し 何 角 に 付 其 身

生 涯 の 間 心 を 苦 し め 恥 し め を 受 内 外 の                         あ た

損 毛 無 是 非 次 第 な り 墨 筆 紙 の 価 も な き 人 た り 共 炉 中 に 書 て 習 ひ 覚 へ ん と 思 ふ 心 に さ へ な れ は 名 頭 字 位 は 覚 へ ら る 物 な り 習 は ず ん は 有 へ か ら す 六 芸 の 六   数 は 日 々 の 取 扱 万 事 に 勘 定 と い ふ 事 無 之 候 て は 済 へ か ら す 先 そ ろ ば ん           げ ん い ち                                                                                 ホ ウ 算 盤 は 八 算 見

抔 の 割 懸 は い か 成 下 民 に 而 も 知 ら ず ん は 有 へ か ら す 且 又 方 デ ン     フ   サ ブ ン

ヤ ヴ コ ウ セ ウ

ウ キ

ツ ナ ク ホ ウ ヲ ル カ ウ

ウ                                       と く 田 粟 布 差 分 少 広 商 功 均 輸 盈 肭 方 程 鉤 股 是 等 の 割 も 致 度 物 な り 尤 是 を 得 に は                                                 て ん げ ん え ん だ ん 開 平 開 立 の 法 を 弁 へ 入 ざ る 事 を も 学 ひ て 見 へ し 其 外 暦 算 天 元 演 段 此 類 も 士                                         た

太 夫 抔 は 稽 古 致 し 置 候 而 宜 し か る へ く 候 数 字 は 泰 平 の 御 代 に 而 も 日 々 入 用           せ ん ご く  

                  き                                     て つ ぼ う の 術 な り 又 戦 国 の 節 は 是 非

方 の 器 な り 鑓 鉄 鉋 抔 は 中 々 算 勘 に は 不 及 候 先               き つ そ く             く ば             ち り                   は な 兵 粮 の 手 配 軍 勢 催 促 弓 箭 鉄 鉋 の 配 り 方 里 数 の 地 理 万 事 に 付 算 勘 の 離 る エ と                   す う と て                   か ず い う 事 な し 縦 令 億 兆 の 数 迚 も 指 先 に 而 算 へ ら る エ 物 な り 依 之 右 の 六 芸 は 皆                     す り や く                             か ど 天 下 を 治 る の 術 な る 故 廉 略 に 思 ふ へ か ら す

廉 た り 共 可 捨 所 な き 故 に 礼 楽 射 禦 書 数 を 六 芸 と 定 め ら れ し と な り 慎 へ し 嗜 む べ し

又 此 六 芸 の 中 の 書 数 は 下 輩 の 者 成 迚 も 是 非 少 々 は 覚 へ 候 わ す は 不 相 成 候 算 盤 は 八 算 見

を 覚 へ 夫

6

平 法 立 法 三 乗 法 四 乗 方 五 番 方 と 功 を 可 積 候 平 方 よ り 立 方 は

倍 六 ケ 敷 又 立 方 よ り 三 乗 方 は

倍 六 ケ 敷 三 乗 方 よ り 四 乗 方 は 又

倍 六 ヶ 敷 候 下 拙 も 算 書 は 而 好 物 故 色 々 尋 見 候 所 和 漢 の 七 巻 目 に

千 四 百 五 十 七 乗 方 の 飜 法 に 而 開 く と い ふ 事 あ り 然 共 開 平 方 よ り

倍 宛 六 ケ 敷 事

下 四 百 五 十 七 倍 々 宛 而 六 ヶ 敷 相 成 候 算 術 等 も 有 之 故 其 奥 迚 も 限 り な し 中 々 口 に も 心 に も 不 及 事 に 候 得 共 元 来 数 学 は

よ り 九 迄 に て 余 は 是 を 解 体 致 せ し 物 に 候 へ は 位 の 取 方 桁 の 居 所 胸 に 落 候 時 は 格 別 六 ケ 敷 も 無 之 勿 論 三 乗 四 乗 の 勘 定 は 天 元                                             さ ん ぎ               ヒ い き よ の

を 立 て 幾 乗 方 な り 共 開 く へ し 飜 法 な れ は 正 負 の 算 籌 を 以 て 太 極 の 下 へ

算 を 立 る を 天 元 の

と い ふ な り 縦 令 何 れ の 問 に 而 も 天

元 の

を 立 て 問           か け ひ き                                     う               え え だ ん の 如 に 法 を 欠 引 す れ は 則 ち 問 給 ふ 事 を 得 る な り 又 演 段 は 両 定 式 成 物 を 幾 乗 方 が 夫 を 見 て 積 五 段 な ら は 先 定 法 の 如 く に し て 飜 法 を 以 て 除 き 知 る な り 中 々 演 段 抔 は 至 而 六 ケ 敷 事 に 而 俗 人 の 不 及 所 な り

躰 天 元 演 段 之 義 は 難 問                                       と く                       れ き さ ん を 開 く 計 り に 而 私 用 に は 不 用 事 な り 只 難 問 を 得 の 道 具 也 扨 又 暦 算 抔 も 格 別                   に う ぢ を う げ ん     ち ひ

六 ケ 敷 所 も 無 之 候 得 共 入 定 限 並 遅 疾 限 此 両 行 定 度 の 数 何 か ら 出 候 哉 何 に 案 事 候 而 も 少 し 相 違 致 し 候 日 月 食 の 義 は 暦 書 へ も 少 略 せ し と 見 へ 申 候 依 之 日 月 食 は あ た る 時 あ り 又 少 し 違 ふ 時 あ り 然 は 暦 家 の 密 法 あ り と 見 へ 申 候 予 は         こ う べ

算 術 随 分 好 物 に 而 三 十 ケ 年 来 も 色 々 致 工 風 又 者 懸 案 等 を 致 し て 考 へ 見 候 得 共 中 々 六 ヶ 敷 物 也 予 も 八 十 八 桁 = E

と 相 な ら へ 候 而 も 又 者 壱 文 の 銭 を 万             あ い                                                                         オ う を く ち よ う 億 兆 の 人 に 而 相 訳 度 由 を 申 共 其 位 付 位 の 事 書 物 に 有 之 所 迄 は 其 席 に て 大 数 小 数 に 不 限 即 座 に 挨 拶 出 来 候 得 共 天 元 へ 入 て 難 問 を 問 は る 玉 時 は 困 り 可 申                               こ わ く 候 其 道 少 々 相 知 れ 候 得 は 世 間 の 人 が

て 算 勘 の 咄 も 身 の 毛 の 余 立 思 ひ な り 乍 去 好 の 道 な れ は 二 日 や 三 日 夢 中 に て 咄 せ し 事 迄 度 々 有 之 候 此 書 へ 出 せ し                       し お し       ち  

事 は 無 本 に 覚 へ た 事 計 り 相 記 候 我 智 恵 の 足 ら さ る 事 懺 悔 ぬ に 書 置 候 然 共 三

一 17 一

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第 1号 相模工業大 学 紀 要 第8巻 百 十 六 年 目 此 貞 観 三 年 に 始 て 今 の 暦 出 来 申 侯 此 暦 に は 日 月 の 食 五 星 廿 八 宿 其 外 善 日 悪 日 八 尊 十 方 暮 彼 岸 社 日 迄 も 相 記 出 来 申 候 此 訳 は 吉 備 の 后 胤 安 倍 の 清 明 朝 臣 の 撰 給 ひ し 事 は 籃 籃 と 申 書 に 委 鋪 有 之 候 右 は 当 甲 辰 年 迄 九 百 八 拾 四 年 跡 な り 其 後 貞 享 元 年 に 又 候 暦 御 改 此 時 は 殊 の 外 暦 相 違 致 し 日 月 星 辰 不 残 居 所 相 替 り 申 候 勿 論 貞 観 三 年 よ り 貞 享 元 年 迄 八 百 廿 三 年 ケ 間 廿 八 宿 五 星 七 星 等 へ 手 入 無 之 間 大 狂 に 相 成 申 候 之 八 百 廿 三 ケ 間 に は 日 月 食 抔 も 暦 に 印 候 へ て も

向 に 食 せ ぬ 事 も あ り 又 暦 に 無 食 之 時 食 せ し 年 も あ り 戯 食 七 分 時 二 分 の 時 も あ り 此 時 分 は 天 地 の 陰 陽 も 定 ま ら す 哉 外 日 月 の 運 も 長 短 の 事 も 有 之 哉 と 疑 ひ 候 人 も 有 て 書 物 も 種 々 出 来 候 得 共 是 は 天 地 並 日 月 の 差 ひ に 而 は 有 間 鋪 候 算 者 の 間 違 成 へ し 尤 算 勘 に 間 違 ひ と 申 事 は 無 之 候 得 共 心 得 違 と い ふ 事 あ り 抜 差 不 行 届 と 下 拙 は 相 思 ひ 候 当 甲 辰

6

九 十

ケ 年 巳 前 宝 暦 四 年 又 候 暦 御 改 有 之 候 此 時 は 格 別 の 相 違 も 無 之 其 後 当 甲 辰

6

四 十 八 年 以 前 寛 政 九 年 暦 御 改 正 有 之 候 所 其 砒 り も 是 と 申 程 の 違 無 之 昼 夜 の 刻 数 少 し 替 り 申 候 然 所 当 天 保 十 五 甲 辰 年 の 暦 日 月 星 辰 に 相 替 義 無 之 候 得 共 廿 四 節 殊 の 外 之 違 に 御 座 候 暦 の 表 書 に 相 記 有 之 候 に は 昼 夜 を 平 等 し て 記 が 故 に 其 時 刻 時 の 鐘 に 遅 速 の 違 有 今 改 る 暦 は 四 時 日 夜 の 長 短 に 随 ひ 其 時 を 量 り 記 し 違 ふ 事 な か ら し む と 有 之 候 得 共 愚 味 の 我 等 に は 不 得 其 意 を 候 時 の 鐘 は 遅 速 致                                                   こ く す う す 共 算 盤 の 玉 の 違 ふ と い ふ 事 有 間 敷 と 存 候 又 昼 夜 長 短 の 刻 数 位 の 事 に 而 立 春 6 雨 水 の 間 日 数 十 四 日 と は 不 得 其 意 を 当 辰 の 雨 水 は 正 月 四 日 に 而 可 然 候 と 被 存 候 其 訳 は

ヶ 年 は 三 百 六 十 五 日 二 千 四 百 二 十 五 分 之 物 廿 四 季 に 相 割 候 得 は

つ 季 の 間 十 五 日 二 千

百 八 十 四 分 三 七 五 な く て は 不 相 叶 を 十 四           ぐ ま い 日 有 余 と は 愚 昧 の 我 等 に は 相 訳 不 申 候 勿 論 当 申 辰 に 暦 御 改 替 に 相 成 候 所 巻 頭 に 壬 寅 の 元 暦 と あ れ は 此 三 ケ 年 已 前 壬 寅 よ り 押 計 り 見 候 は X 段 々 退 き 去 る 外 十 二 月 十 八 日 の 立 春 も

日 二 日 は 後 へ 引 戻 さ れ る 哉 も 不 相 知 候 得 共 去 る 癸 卯 年 の 暦 に も 「 立 表 測 景 定 節 気 者 」 と 暦 の 巻 末 之 印 有 之 候 得 は 去 る 癸 卯 年 の 暦 間 違 も 有 間 鋪 と 存 候 夂 当 甲 辰 の 暦   と は 不 致 と 相 見 へ 候 当 暮 出 来 の 来 る 巳 の 暦 も 又 候 相 動 可 申 候 乍 然 素 人 に は 相 知 れ 申 間 鋪 候 何 を 申 す も 愚 昧 の 我 等 故 当 辰 の 暦 の 表 紙 書 に 而 は 不 相 訳 候 然 共 千 年 已 前 と 思 ひ 比 べ て                               む ワ

は 見 れ は 先 難 有 事 共 計 り な り 予 世 界 の 形 成 を 彼 や 是 へ と 向 つ 比 つ 勘 考 す る に             き け

ろ ん 則 医 書 十 四 経 気 穴 論 に 孫 略 の 数 三 百 六 十 五 穴 と い ふ 是 は 暦 の

年 三 百 六 十                     し よ 五 日 に 応 す る も の な り と 書 せ ら れ し な り 然 共 後 世 に 脱 失 し て 三 百 六 十 五 穴                     ピ も る み ろ                                                               き け つ と 書 に 記 し 給 ふ 是 を 予 以 に 天 地 の 性 を 受 て 生 ぜ し 人 間 な れ は 気 穴 の 不 足             し ら せ し と 有 も 尤 知 可 な り 又 暦 に も 百 ヶ 年 に

分 宛 可 相 減 と 授 時 暦 経 に 記 し 給         ふ か             と か く                             か た ち へ 共 是 は 不 可 な り と 思 ふ 兎 角 天 地 と 世 の 中 は 神 道 に し て 形 は 見 へ す 候 得 共                   こ ろ ひ ま つ に

      こ と

ん                                               か し こ 是 死 物 に あ ら す 往 古 頃 日 末 代 迄 物 毎 変 に 応 ぜ し 物 な れ は 此 行 先 段 々 人 も 賢         あ さ や か く 万 事 に 行 届 的 歴 成 べ く 候 然 共 世 の 中 末 世 あ ら ん 限 り 迚 も 物 に 定 る と い ふ             ち ん か

    た と ひ 事 有 へ か ら す 塵 埃 の 差 は 是 非 あ る へ し 物 変 化 も 世 界 の 道 具 な り 余 り 賢 も 口                               ぐ   な レ や な け る と き 音 大 き し 予 は 十 五 六 年 以 来 愚 名 晒 名 と し て 今 日 を 過 し ぬ も ふ お し ま い

第 五 礼 楽 射 禦 書 数 之 事 六 芸 の

礼 は 内 外 に 不 寄 我 身 を 返 り 見 善 悪 共 に 不 相 応 の 衣 服 を 着 す 不 相 応 の 言 葉 を 遺 す 不 相 応 の 家 作 を 不 造 是 治 心 の 術 な り 仏 法 の 心 法 に 等 し く 礼 無 ん ば あ る へ か ら す 予 近 き 所 に し て 思 ふ に 途 中 に 而 人 に 出 合 候 時 先 道 を 譲 り 通 り 過 さ せ 通 る 時 は 是 礼 の

廉 な り 其 心 に 不 断 行 へ は 礼 の 道 か け る 事 あ る へ か ら す 人 を 達 る は 身 を 達 る な り 乍 然 身 を 立 ん 迚 人 を 達 る 心 あ れ は 礼 に な ら す 候 縦 令 大 道 の 往 還 あ る に 間 道 を 見 付 近 道 を 行 に 等 し 遠 く 共 往 還 を 行 へ し 近 道 は 障 り 有 物 な り 礼 の 道 は 兎 角 利 潤 に 不 拘 直 成 事 を 喜 と す 士 農 工 商 奴 婢 鰥 寡 孤 独 の 輩 た り 共 朝 夕 心 に か け

刻 た り 共 忘 却 す へ か ら す 我 胸   た も ち に 持 置 時 は 礼 に な る な り 依 之 小 笠 原 仕 付 方 抔 の 事 も 随 分 心 に 懸 覚 へ 置 へ                           た ぺ                                 に く き し 茶 壱 つ 飯

盃 た り 共 心 を 付 て 給 へ し 法 に か け て は 見 凶 物 な り 諸 人 心 得 て                       ひ ろ の   こ み ち 居 る 事 な れ は 猶 心 を 付 べ し 広 野 小 路 を 歩 行 に も 礼 は 付 纒 ひ 居 る と 心 得 べ し       を さ                                             じ ゑ

是 身 を 治 め 又 人 を も 治 め 天 下 治 る の 法 術 な り 慎 む 嗜 む べ し

六 芸 の 二   楽 は 心 を 治 る の 具 な り 礼 記 の 楽 記 に も

致 楽 ラ 以 治 ム 心 ヲ 」 と                                                             し め 聖 人 も 説 置 遺 し な り 何 角 少 し の 聞 違 を も 心 外 に 思 ひ 候 時 是 を 思 ひ 直 し 種 々 心 を 治 る 工 夫 を 致 す 時 は 弥 心 外 増 も の な り 其 時 節 は 音 楽 篁 篳 篥 の 音 を 聞 又 は な ら し て 舞 謡 ふ 時 は い つ と な く 忘 る x 物 な り 雅 楽 は 聖 人 の 造 り 給 ひ し 正           ぞ が く 楽 な る 故 に 俗 楽 と は 等 く 異 な る 物 な り 倍 楽 と い ふ は 院 楽 に 而 今 の 世 の 三 味 線 小 弓 条 留 理 豊 後 節 長 歌 慎 内 節 歌 右 衛 門 抔 は 至 而 悪 鋪 候 治 め ん と 思 ふ 事 も             て ん と う                     よ こ し ま                       あ 益 再 発 し て 心 顛 倒 致 し 直 成 心 も 邪 に な り て 身 を 傷 る 物 な り 楽 は 淫 楽 の 音 声 と は 別 格 の 物 な り 是 天 下 を 治 る 術 な り 六 芸 の 三   射 は 義 礼 な る 物 な り 第

士 太 夫 抔 の 不 断 の 持 芸 な り 是 則 天 下 を 治 る に 万 事 直 成 を 以 て 的 と い ふ な り 兎 角 横 道 を 嫌 ふ な り 依 之 他 人 の 弓 を 彎

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相 模 工業 大学 紀 要 第

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巻 第8 号                                 セ こ な                                         ま コ ひ つ つ く 物 也 又 知 り て も 手 に 葉 に 而 行 は れ ぬ 事 儘 あ る な り 第 三 天 地 開 闢 並 中 花 之 事 夫 天 地 開 闢 し て 人 の 生 る 所 は 古 池 に 魚 の 生 し 腐 た る 物 に 虫 の 生 る が 如 く な                

だ て                         か た ち                                     き ん じ そ う り 去 は 貴 賤 上 下 の 隔 も な く 形 は 人 な れ 共 禽 獣 に 異 な ら ず 往 古 は 男 女

所 に 寄 挙 り 日 を 送 り 候 然 共 衣 食 の 求 め 無 て は 叶 は さ る が 故 に 誰 教 る 共 な く 天 性 の 智 恵 に 而 飢 を 助 け 寒 さ を 凌 ぐ 計 略 を な し け る 其 内 に も 費 都 搾 り 驪 配 る 者 あ り 強

あ り 弱 き 者 あ り 賢 者 は 愚 な る 者 の 衣 食 を 撚 め 嵐 き 者 は 弱 き 者 の       う ば                   あ ら そ い 衣 食 を 奪 ひ 是 に 依 而 争 闘 と い う 事 出 来 候 其 節 大 勢 の 中 に 智 恵 あ る 人 生 れ 出 て 利 害 を

し 夫

レ て

さ ら し む 是

々 漸

帰 服 し て 争 闘 す る 者 な し 依 之 遠 方 の 者 迄 聞 つ る 者 は 帰 服 致 し て 此 者 に 従 ひ て 万 事 穏                                      

き な る 事 を 願 ふ 其 後 伏 義 神 農 黄 帝 と い ふ 聖 人 出 説 聞 せ 給 へ は 猶 又 穏 に 納 り け                                 と う と る 此 三 帝 は 仁 徳 の 人 成 か 故 に 下

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是 を 貴 み 仰 け れ は い つ と な く 天 子 て 称 し                                   し た                                                           ち ら そ て け る 又 禽 獣 は 養 を 受 る 内 は 父 母 と 思 ひ 慕 ひ ぬ れ 共 少 し 離 れ は 食 を 争 ひ 候 な り 人 も 本 は 禽 獣 の 如 く な り し を 聖 人 是 に 親 愛 の 情 を 乱 し 糞 鵜 の 道 を 親 卒         ニ う こ え                     ニ 給 ひ 父 子 同 産 交 合 し て 子 を 生 み 候 人 間 も 本 は 禽 獣 の 如 く な り し を 聖 人 礼 を 教 て 婚 姻 を な さ し め 淫 乱 不 法 を 禁 じ 是

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夫 婦 の 道 始 り け る 又 禽 獣 に は 同 産 の 子 数 多 あ れ 共 兄 弟 と い ふ 事 な し 又 も 本 は 禽 獣 の 如 く 兄 弟 と い ふ 事 を 知 ら         よ は き                                                     ち や う よ や せ つ す 強 き は 弱 を 殺 し 衣 食 を 取 ら ん と 争 ふ 事 有 し を 聖 人 是 を 憂 ひ 長 幼 節 を 制 し 兄 弟 の 道 を 立 給 ひ ぬ 又 禽 獣 に は 朋 友 と い ふ 事 な く 人 も 本 は 信 も な く 義 も な く 候 聖 人 是 に 信 義 を 教 て 朋 友 の 道 を 立 給 ひ 候 君 信 父 子 夫 婦 兄 弟 朋 友 此 五 つ                     す な わ と                                                         を さ め は 人 倫 の 要 道 な る 故 に 是 則 五 倫 な り 此 五 つ の 内

つ 欠 て は 天 下 不 治 候 又 人   よ く に 欲 な き 者 は な し 是 又 聖 人 義 と い ふ 事 を 立 て 教 給 ひ 候 義 と い ふ は す べ き 事 と す ま し き 事 あ り 其 す へ き 事 を 勤 て す ま し き 事 は 身 命 を 捨 る 共 又 殺 さ る エ 共 せ ざ る を 義 と い ふ な り 又 男 女 の 欲 は 人 情 の 道 に 而 智 者 も 愚 者 も 替 る 事 な し 緞 は 人 の 婦 女 を 盗 み 人 倫 を 乱 に し 何 事 も 恣 に す る 時 は 争 闘 縷 す 候 依 之 聖 人 礼 と い ふ 事 を 立 て 教 給 ふ に 依 而 自 然 と 人 々 相 学 ひ 申 申 候 上 古 の 民 は 是 を 知 ら さ る 故 に 恥 と い ふ 事 を 知 す 禽 獣 の 行 ひ を 致 し 候 し 候 且 伏 羲 神 農 黄 帝 は 是 三 皇 な り 又 省 天 纈 項 帝 罌 帝 舜 是 を 五 帝 と 申 唱 へ 候 此 先 項 の 頃 迄 は 只 々 義 礼 の 道 而 已 を 云 聞 せ 又 は 衣 食 の 業 を 教 へ 並 器 物 色 々 の 道 具 を 拵 へ 候 事 を 教 へ 此 五 帝 迄 に 漸 々 養 育 の 訳 を 総 明 聞 せ 堯 舜 の 時 迄 に 大 略 養 育 の 具 は 成 就                                                       ち ナ せ し と な り 堯 舜 は 聖 智 成 帝 故 諸 国 に 触 て 聖 堅 成 者 を 尋 出 し 是 を 挙 て 官 人 と な し 万 事 の 制 度 を 定 め ら れ 候 是 6 し て 天 下 治 り 民 を 豊 に 安 就 せ り と い ふ 事 は 諸 々 書 文 に 見 へ け り 又 書 経 に も 「 以 義 制 事 以 礼 利 心 」 と い ふ は 此 事 可 成 候 日 本 に は 元 来 此 儀 礼 と 申 事 な く 人 皇 四 十 代 の 頃 迄 は 天 子 も 兄 弟 叔 姪 夫 婦 に な り 給 ひ 候 事 あ り 此 後 異 国 を 通 路 し て 中 花 の 聖 人 の 道 を 行 は れ 候 而 礼                               す え 義 を 知 り 人 倫 の 道 覚 悟 有 之 候 而 此 末 禽 獣 の 行 ひ は あ ら す 候 今 の 世 の 賤 輩 迄 も 礼 義 に 背 者 な く 噺 に し て も 畜 類 の や う に 当 世 の 人 は 思 ひ 候 依 之 聖 人 の 道 を も の に 譬 て 見 れ は 先 五 穀 可 成 候 夊 諸 子 百 家 の 道 は 医 薬 可 成 候 五 穀 は 人 の 命 を 養 ふ 物 な れ は 天 下 の 人

日 も 是 を 絶 し 候 而 は 不 成 然 共 右 五 穀 を 多 食 致 し 脾 胃 を 傷 る と い ふ 事 あ り 並 大 食 又 は 補 食 抔 致 し 食 傷 に 而 腹 中 滞 り 候 事 あ り 扨 は 病 に は 下 り 薬 あ り 吐 薬 あ り 医 者 其 病 症 に 随 而 薬 を 与 へ れ ば 病 愈 申 候 其 病 愈 候 得 は 又 其 五 穀 を 食 し て 養 ふ 如 く な り

端 五 嬲 に 傷 ら れ た り 迚 五 穀 を 立 も の 是 迄 な し 堯 舜 の 道 を 伝 へ し は 孔 子 の 教 へ な り 堯 舜 の 道 を 学 ひ 候 へ は 天 下 の 事 何 に 而 も 足 ら ぬ と い ふ 事 な く 難 有 事 共 な り 予 も 義 礼 の 書 物 被 是 見 候 得 共 何 も 相 替 る 事 な し 力 無 と も 見 度 書 物 は 仁 儀 礼 智 信 の 五 常 の 書 物 な り 右 に 書 記 せ し は 我 服 の 中 に 有 事 の 端 書 な り 何 を 申 も 十 四 五 年 以 来 の 思 ひ 付 故 愚 を 知 ら ぜ ん が 為 懺 侮 致 し 置 な り 第 四 代 々 暦 之 事 今 天 保 十 五 甲 辰 年 迄 神 武 元 乙 酉 年 は 二 千 五 百 四 拾 年 に 成 な り 人 皇 の 始 り は 神 武 天 皇 是

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村 上 天 皇 迄 六 十 二 代 ケ 間 天 皇 号 な り 夫 6 後 は 院 号 な り 六 十 三 代 冷 泉 院 と 申 奉 る 于 時 神 武 天 皇 よ り 三 十 七 代 孝 徳 天 皇 迄

千 二 百 四 十 年 に 相 成 候 所 中 花 聖 人 の 説 給 ひ し 儒 の 道 漸 々 此 時 分 に 日 本 へ 聞 へ 申 候 三 十 二 代 用 明 天 皇 の 頃 よ り 儒 の 道 を 考 勘 と る 者 出 し と な り 先 孝 徳 天 皇 の 時 迄 は 日 々 取 扱 の 暦 迄 只 其 代 々 の 天 子 の 名 前 を 書 記 縦 令 欽 明 天 皇 元 年 用 明 何 年 と 表 紙     し る                               し る し に 相 記 し 中 に は 十 干 十 二 支 廿 四 節 を 印 て 其 外 に は

切 何 の 印 も な く て 暦 と                   ひ ろ め                             き ん 唱 へ 暦 者 よ り 国 中 へ 売 弘 申 候 所 当 吟 三 十 七 代 孝 徳 天 皇 の 詔 と し て 是 迄 代 々                       ひ ろ め                                                       ま                                                       ご 天 子 名 前 を 暦 へ 記 し 国 中 へ 弘 候 義 以 倩 に 暦 の 義 年 を 越 諏 れ は 反 古 と な り 紙 漉 の 手 に 渡 り 可 申 依 之 当 代 よ り 禁 裏 の 名 前 を 記 す 事 不 相 成 候 か 鴣 ゆ 眇 年 号 を 差 出 者 也 是 迄 の 取 扱 に せ は 孝 徳 元 年 と 可 有 之 所 今 般 相 改 大 化 元 乙 巳 年 と 可             ふ ゆ 致 迚 暦 師 へ 御 触 有 之 候 是 我 朝 年 号 の 始 な り 当 天 保 十 五 甲 辰 年 迄

千 二 百 年 に 相 成 候 然 は 人 皇 始 り て よ り 二 千 五 百 四 十 年 に 相 成 候 扨 又 夫

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我 国 も 上 下 の 人 々 日 々 智 恵 も 増 け る 思 ふ な り 其 後 貞 観 三 年 と 相 成 候 所 大 化 元 年 よ り 二

一 15

(8)

(中丸 和 伯) 臓 夢 代

身 我                     ツ   ワ   タ   ソ   心 顕 錬 忍   君 主 豊 位   巨 私 盗 分   ヲ ダ

リ     ウ ヲ   エ

サ   男 田 畠 粉 女 蚕 絹 織 家 饒 栄           ノ レ ス   ア   エ   ホ レ ゲ   理 宜 照   法 守 進   悪 攻 絶   欲 我 刪 右 の 如 く に 漢 字 を 造 り 書 給 ひ ぬ る 事 は 人 含 道 善 命 報 名 と は ひ は 人 ふ は 含 む み は 道 三 人 と 生 れ 出 な は 道 を 含 さ へ 致 せ は 善 事 は か り 成 る な り 病 難 事 も 道                           ひ く             か く             ひ   ナ さ へ 含 は 忽 ち 両 快 悪 き 事 も 善 に 報 ひ 名 を 隠 し 万 事 旱 下 し て も 善 名 を 顕 し 他                                 ご た く せ ん                      

ん ケ い ふ と な く 名 も 高 銘 に 成 な り と い ふ 御 託 宣 此 書 は い ろ は 問 弁 と い ふ 書 物   く わ し く                                           ほ ぞ に 委 鋪 あ る な り 予 も 此 い ろ は の 講 釈 は 臍 の 下 へ 仕 舞 置 て 無 本 に 覚 へ 居 り 候 得 共 幼 稚 之 為 に 下 拙 写 し 置 候 間 此 書 を 読 て 諦 め 給 ふ べ し 依 之 に 爰 に 略 す 扨 又 夫

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後 凡 四 百 年 も 末 に 孔 法 大 師 と い ふ 諡 の あ

り し 空 海 和 尚 と い ふ 人 生 生 出 さ せ 給 ひ て 御 年 二 才 の 頃 よ り 仏 法 を 心 懸 不 断 手 遊 ひ に も 土 を 丸 め て 仏 の                                       ま   ね                                                 あ そ 形 を 拵 へ 蓬 葭 を 持 て は 手 つ か ら 堂 塔 を 造 り 候 真 似 を し て 遊 ひ を 致 し 五 才 の                                             く は

る                     き と く 時 よ り 学 交 に 身 を 八 十 六 才 に 而 出 家 と 也 日 本 国 中 を 廻 路 し て 様 々 の 奇 得 を                       と う   ど 顕 し 廿

才 に 而 入 唐 し 給 ひ 唐 渡 の 難 を も 少 し も 厭 す 人 の 不 通 の 所 迄 足 を な こ ば                                   し や う じ ん   ひ ろ    

歩 行 せ 色 々 の 誉 を 顕 し 名 を 残 し 天 帝 へ 昇 進 し 大 広 間 の 壁 に 五 本 の 筆 に 而 両                       く

つ つ 手 両 足 並 口 に 咥 て

度 に 五 行 宛 書 給 ふ 依 之 五 筆 先 生 と 名 を 貰 ひ 給 ひ し 程 の の す じ よ                                                               ぞ こ 能 書 な り 夫 6 天 竺 へ 渡 り 釈 伽 如 来 に 尊 会 し 実 録 僧 知 識 も 不 及 所 迄 家 ひ 給 ひ                       す な は ち                   ら く の い て 後 日 本 へ 帰 国 の 願 を 出 し 則 我 国 へ 被 給 帰 候 所 勅 命 あ り て 日 本 の 銘 僧 知 識 集 会 の 上 禁 庭 よ り 詔 あ り て 宗 論 の 沙 汰 有 之 所 天 帝 の 目 通 り に 而 即 身 成 仏 を             か た ち                                   き  

致 し 大 日 如 来 の 形 に 被 給 成 候 に 付 有 合 人 々 奇 異 の 思 ひ を な し 銘 僧 知 識 の 僧 達 も 珠 数 を 切 て 人 々 大 師 の 御 弟 子 と 相 成 ら せ 給 ひ け る 其 後 遙 る か 年 を 経 て 高 野 山 に 而 御 入 定 な さ れ し 事 孔 法 伝 記 と い ふ 俗 本 に も 大 師 御

生 の 事 有 之 間 下 拙 此 本 も 写 し 置 候 間 委 鋪 事 は 其 書 に あ り 依 之 略 す 日 本 仏 法 の 鏡 と は 此 孔 法 大 師 の 事 な る へ し 第 二 儒 仏 神 道 並 釈 伽 如 来 之 事 于 時 儒 仏 道 と い ふ 事 を 儒 仏 神 道 と い ふ は 誤 と い ふ 事 あ り 儒 仏 神 は 鼎 の 三 足               と え                               あ や ま り                                                     も と の 如 く と 聖 徳 太 子 譬 ら れ し と い ふ は 大 き 成 謬 な り 神 道 と 申 は 本 聖 人 の 道 の                     み て 中 に し て 有 之 候 周 易 に も 観 天 之 神 道 而 四 時 不 惑 聖 人 以 神 道 説 教 而 天 下 服 と 有 之 神 道 と い ふ 事 始 て 此 文 に 見 へ 候 な り 神 道 と 申 は 日 月 星 辰 風 雨 雹 霜 露 寒                                   し わ き 暑 昼 夜 の 類 人 力 の 所 為 に 不 及 所 は 是 神 の 所 為 に 而 即 ち 天 道 な り 然 上 は 是 聖                                                 を こ か  

 

き と う 人 の 道 の 中 に 籠 り 居 候 是 は 近 来 神 道 者 抔 と い ふ て 神 事 の 行 ひ 祈 疇 加 持 抔 と                   か ん な ざ                                                     と き 申 て 様 々 の 業 を す る は 巫 祝 の 道 に 而 神 道 の 道 に は 無 之 と 太 宰 の 説 置 れ し 書                                                       ヒ

ブ き よ う も 有 な り 又 右 に い ふ 儒 仏 道 と は 儒 釈 道 の 事 な り 道 と は 老 子 教 を 道 教 と 名 づ                                           セ し                           ま   か け し よ り 儒 釈 道 と い ふ な り 又 仏 道 と い ふ は 釈 伽 の 教 に 而 候 釈 伽 は 天 竺 摩 竭 だ こ く                                             し

る 陀 国 の 浄 飯 王 と い ふ 王 の 太 子 に 而 し 羅 羅 つ た と い ふ 御 子 あ り し が 十 九 才                                                             と ん せ

の 御 時 発 心 出 家 し て 道 を 学 れ 候 是 を 学 は ん が 為 に 父 母 妻 子 を 棄 て 出 家 遁 世 せ ら れ し は 世 の 中 の 政 事 万 端 桎 梏 思 召 て 病 苦 の 如 に 思 ひ 只 身

つ を 安 楽 に                 ひ ろ せ ん 事 並

派 を も 広 め た き 思 召 計 り な り 釈 伽 の 道 と い ふ は 国 王 の 位 を 棄 て                     わ ざ 身

つ に な り 士 農 工 商 の 業 を な さ す 上 に 君 な く 下 臣 な く 其 身 に 父 母 な く 妻 な く 兄 弟 も な く 入 間 □ 交 り な け れ は 朋 友 も な く 士 農 工 商 の 業 も せ さ れ は 衣                   こ つ し き 食 を 得 べ き 様 な き 故 に 乞 食 を 業 と し て 食 を 人 に 貰 ひ て 命 を つ な ぐ に 錬 を 持                                           が ん く

な                                                         さ ぜ ん て 辻 に 立 残 飯 を 貰 ひ て

日 食 し 候 程 に 相 成 候 得 は 岩 堀 岩 穴 抔 へ 入 座 禅 を 致                                                   こ げ し 又 着 物 な け れ は 糞 染 衣 と い ふ て 天 竺 に 而 は 産 婦 病 人 火 に 焦 し 着 物 杯 清 浄 の 国 故 持 出 棄 る な り 是 を 拾 ひ 取 て 着 し 住 所 も 定 ま ら す 候 を 釈 伽 の 業 な り と す 右 躰 の 事 な れ は 僧 と い ふ 者 は

体 右 様 に 致 し 候 か 僧 な り 扨 又 今 時 の 坊 主 は 衣 服 を 立 派 に 致 し 又 候 家 来 を 抱 へ 置 候 大 寺 有 之 是 は 僧 に 而 は な く 士 太 夫   か た ち                               と

と の 形 な り 僧 と さ へ ゆ へ は 尊 き 者 の や う に 心 得 居 り 我 人 当 人 迄 右 様 の 取 扱 致                                                         く は ん ぷ し や う                                                     す と し 候 へ 共 是 は 心 得 違 な り 平 人 同 格 可 成 候 先 座 禅 と い ふ は 始 め 数 息 観 不 浄 け

り ん   す い し よ

                              曽 ん                         ぎ を ん に

                七 ん し や 月 輪 観 水 相 観 其 外 種 々 の 事 共 を 座 禅 す る な り 釈 尊 は 弃 恩 入 無 為 真 実 報 恩 者       と な

と 文 を 唱 へ て 出 ら れ し と な り 又 六 根 と は 眼 耳 鼻 舌 身 意 を 六 根 と い ふ な り し き せ い か

み し よ く                                       た ざ い 色 声 香 味 触 法 を 六 塵 と 申 な り 何 此 訳 は 太 宰 の 弁 道 書 に 是 あ る 故 委 鋪 は 此 本               わ け が ら を 求 て 儒 仏 道 の 訳 柄 を 知 べ し 中 々 筆 紙 に 難 尽 候 間 只

偏 書 記 申 候   行 く 水 の 何 に さ か ら む よ し も な く   あ し も な に 波 の 水 の こ 二 う に   そ こ は な く 戦 く 難 波 の う ら 風 に   葭 葦 の 葉 や み た れ は む く 舞   葭 葦 の 蔭 も ま か は す 難 波 え や   底 す み わ た る 水 の か か み は              

じ ゆ            

是 等 は 皆 名 高 き 聖 の 言 の 葉 の 端 書 に も 有 事 な れ は 書 物 は 見 る に し く は な し い

と あ な く      

り         し り だ                     し み                                           く ワ 無 毎 共 心 入 替 り 悪 念 退 き 善 心 腹 腸 に 入 込 物 也 予 も 有 か た ぎ 事 と 思 ひ て 操 か え                                     ほ ぞ し た                                                     し る 返 し

仁 儀 の 書 物 も 少 し は 臍 下 へ 仕 舞 置 や う に 見 覚 へ 候 間 爰 に 端 書 を 記 し 置 な り 乍 去

つ と し て 学 ば れ も せ し 併 垢 の た か る や う な も の で ど こ へ か

参照

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