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IRUCAA@TDC : Responses of immature dental pulp cells to hypoxic stimulation

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

Responses of immature dental pulp cells to hypoxic

stimulation

Author(s)

泉水, 祥江

Journal

歯科学報, 111(1): 98-99

URL

http://hdl.handle.net/10130/2307

Right

(2)

論 文 内 容 の 要 旨 1.研 究 目 的 口腔内の諸組織は様々な原因で低酸素状態になることが知られている。血管収縮薬添加局所麻酔薬の使用, 矯正治療に伴う歯牙移動,また外傷や喫煙習慣などがそれに当たる。近年,歯髄は低酸素状態に対し耐性があ り,低酸素環境下ではその生理学的機能を上昇させることが報告された。しかし,これらの研究は成熟歯髄細 胞に対して行われた研究であり,発育途上にある未成熟歯髄細胞の応答は in vivo・in vitro ともに未だ報告が ない。そこで,本研究の目的は低酸素および再酸素化環境下における幼若歯髄細胞の応答を分子生物学的に検 索することである。 2.研 究 方 法 材料:Sprague-Dawley 系雄性ラット14日齢(体重約50g)5匹 第1・2臼歯(計40本)冠部歯髄より一週間初代培養を行い5継代の細胞を実験に用いた。 条件:対照群(通常培養環境) :20%O2,5%CO2,75%N237℃で1∼4日培養 低酸素化群(低酸素環境):2%O2,5%CO2,93%N237℃で1∼4日培養 再酸素化群 :24時間低酸素環境でその後通常培養環境2∼4日培養

評 価 は 細 胞 増 殖 率,お よ び Hypoxia inducible factor-1alpha(HIF-1 alpha),Vascular endothelial growth factor(VEGF),Alkaline phosphatase(Al-p),Dentin sialophosphoprotein(DSPP)の mRNA 発現量をリアル タイム PCR を用いて測定することにより行った。なお,すべてのデータは一元配置分散分析を行い,scheffe により検定をすることによって統計分析を行った。 3.研究成績および考察 細胞増殖は対照群に比較し低酸素化群は2,3,4日目と有意に低く,再酸素化群は2,3日目のみ有意に 低かった。4日目には対照群と再酸素化群間では差はみられなくなった。再酸素化後48時間経過することに よって,未成熟歯髄細胞の増殖能が回復することが示唆された。 HIF-1alpha の発現は対照群に比較し低酸素化群は2,3,4日目と有意に高かった。4日目には再酸素化 群は低酸素化群に比較し有意に低くなり,対照群との間には有意差はみられなくなった。したがって,未成熟 歯髄細胞も成熟歯髄細胞と同様に低酸素環境に抵抗性があることが示唆された。 氏 名(本 籍) せん ずい さち え

(千葉県) 学 位 の 種 類 博 士(歯 学) 学 位 記 番 号 第 1811 号(甲第 1082 号) 学 位 授 与 の 日 付 平成21年3月31日 学 位 授 与 の 要 件 学位規則第4条第1項該当

学 位 論 文 題 目 Responses of immature dental pulp cells to hypoxic stimulation

掲 載 雑 誌 名 Oral Medicine & Pathology 第14巻 3号 107∼111頁 2010年

論 文 審 査 委 員 (主査) 新谷 誠康教授 (副査) 井上 孝教授 中川 寛一教授 一戸 達也教授 栁澤 孝彰教授 歯科学報 Vol.111,No.1(2011) 98 ― 98 ―

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VEGF の発現は1,2,4日目において対照群と低酸素化群・再酸素化群ともに差はみられなかった。未 成熟歯髄細胞は,もともと VEGF の発現が高いこと,血流量が豊富なことから,低酸素環境は VEGF の発現 に影響を与えなかったものと考えられる。 Al-p の発現は対照群と低酸素化群・再酸素化群との間,どの時期においても有意差はみられなかった。一 方で DSPP の発現は4日目を除くすべての実験期間において対照群より低酸素化群の値は有意に低かった。 再酸素化群は2日目以降,低酸素化群より有意に高くなった。未成熟歯髄細胞は高い Al-p 活性を持っている ため低酸素状態におかれてもその影響を受けにくいと考えられる。しかし,DSPP が減少したことから,低酸 素環境により象牙芽細胞の分化能が低下することが示唆された。 4.結 論 低酸素環境は幼若歯髄細胞の象牙質形成に影響を与え細胞増殖を減少させる。しかし,再酸素化することに よって細胞増殖・象牙質形成能は回復することが示唆された。 論 文 審 査 の 要 旨 臨床においては様々な原因で口腔内の局所組織が低酸素状態になる。小児歯科分野では特に,乳歯の処置時 に使用する血管収縮薬含有局所麻酔薬の後継永久歯への影響および外傷歯の予後が懸念される。現在,成熟歯 髄の低酸素環境下における応答は明らかになってきたが,未成熟な歯髄の応答は未だ明らかでない。そこで, 本研究は,未成熟歯髄細胞の低酸素および再酸素化環境下における細胞応答を分子生物学的に検索することを 目的にした。 結果より,低酸素環境によって未成熟歯髄細胞は細胞増殖・象牙質形成能は低下するものの再酸素化するこ とによって回復する可能性が示唆された。また低酸素環境は石灰化初期には影響は少ないものの,石灰化後 期・象牙質形成能には影響を与える可能性が示唆された。 本審査委員会では,1)実験に使用した歯牙の妥当性,2)In vitro の実験と臨床の兼ね合い,3)歯髄細 胞の部位特異性,4)HIF-1alpha と再酸素化の関係についての討議ならびに質疑がなされ,概ね妥当な回答 が得られた。図表の必要性,論文の体裁ならびに使用薬剤の取り扱い方など,改善の指摘があり修正がなされ た。 本研究で得られた結果は,今後の歯学の進歩,発展に寄与するところ大であり,学位授与に値するものと判 定した。 歯科学報 Vol.111,No.1(2011) 99 ― 99 ―

参照

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