ベルヌーイ数とベルヌーイ多項式について
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(2) 次 ○章. 序. 2. 1章. 準備. 4. 1.1. フェルマーの小定理と原始根.. 4. 1.2. ゼータ関数. 5. 1.3. フーリエ展開.. 6. 2章. ベルヌーイ数. 9. 2.1. ベルヌーイ数と母関数..... 9. 2.2. ベルヌーイ数とスターリング数. 14. 3章. ベルヌーイ多項式. 23. 3.1. ベルヌーイ多項式の5通りの定義... 23. 3,2. Lehmerによるベルヌーイ多項式の定義.. 25. 3.3. ベルヌーイ多項式の定義の同義性... 31. 4章. ベルヌーイ数の公式. 38. 4.1. クラウゼン・フォシシェタウトの定理.. 38. 4,2. ベルヌーイ数の公式. 41. 謝辞. 46. 参考文献. 47. 1.
(3) ○章序 ベルヌーイ数は,18世紀のはじめにJacobBemou11i(!654−1705)によって発見され, 整数のべき乗和やゼータ関数の特殊値など数学の様々な場面に現れる神秘的な数である.こ の論文では,ベルヌーイ数,および,ベルヌーイ数に深く関わるベルヌーイ多項式について. 考察する.特に,J.L.Raabeの等式を用いたD,H.Lehmerによるベルヌーイ多項式の定義 を与え,それが旧来の5通りの定義と同義であることを明らかにする.また,クラウゼン・. フォシシェタウトの定理を証明し,それを用いてS.Chow1aとP.Hartungによるベルヌー イ数の公式を導く.. 1章では,フェルマーの小定理,原始根の存在定理,ゼータ関数,フーリエ展開など,後 章で必要となる基本事項について述べる. 2章では,ベルヌーイ数Bη,(第2種)スターリング数{桑},第ユ種スターリング数[二1 を,母関数を交えて考察する.. §2.1ではベルヌーイ数を関係式. 昂一1,}1)夙一・(几・1) で定義し,その指数型母関数B(t)を. B・2 B33 州=3・十3・元十デ十ず十.・・ と定義する.また,母関数の基本事項を説明した後,指数関数♂の母関数版である 1 1. 帥)一1・t・ポ・可t3… を用いて,ベルヌーイ数の母関数が 士 帥)= 帥)一1 と表されることを示す.. §2.2では,η個の集合を空でないm個の部分集合に分ける分け方の総数として(第2. 種)スターリング数を,η文字の置換でm個の巡回置換に分解できるものの総数として第 2.
(4) 3. 0.序. 1種スターリングを定義する.さらに,ベルヌーイ数,(第2種)スターリング数,第1種ス. ターリング数の間の関係を組合せ論的に考察し,ベルヌーイ数を第2種スターリング数で 表す関係式. ・一一之(÷半} m=O を導く.また,ηが3以上の奇数であるとき3れ=0であることを証明する.. 3章では,ベルヌーイ多項式の定義と同義性について考察する.1705年頃にJacob Bemou11iによって発見されたといわれるベルヌーイ多項式には,5通りの定義がある. Bemou11i自身以外に,Eu1er(ユ738),Lucas(1891),Appe11(1832),H廿rwitz(1890)によ るものである.. 1851年,Raabe正7]は,ベルヌーイ多項式についての一つの等式を見いだした.1988年,. D.H.Lehmer[61はRaabeの等式を用いてベルヌーイ多項式を定義できることを示した、 §3.ユではBernou11i,Eu1er,Lucas,Appen,Hiirwitzによる定義を述べる.. §3.2ではLehmerによるベルヌーイ多項式の定義を与え,この定義によるベルヌーイ 多項式が存在すること,一意であること,などを導く.. §3.3ではLehmerの方法で定まるベルヌーイ多項式が旧来の5通りの定義と同義であ ることを示す.. 4章では,クラウゼン・フォシシェタウトの定理とベルヌーイ数の公式について述べる. §4.1では,3章の最後に示したベルヌーイ数についての等式を用いて,B几が 1 B帆=一Σ一十0。 (0凡は整数) 。=素数ρ ρ一11n. と表されるというクラウゼン・フォシシェタウトの定理を示す.. §4.2ではS.Chow1aとP.Hartung[51による,ベルヌーイ数B2m(m≧1)をmのみか ら直接的に計算できる興味深い公式 (一1)㎜一ユ2(22し1)8.m一[φm1+1. を導く.ただし,[]はガウス記号,φ㎜は次式で与えられる、. 1、一2(2宗黛m)1㌦ 先=1.
(5) 1章 準備 本論文では,参考文献[91(邦訳[21)にあるような整数論の基本事項,参考文献 [41にあるような群・環・体についての基本事項,参考文献[31にあるような微積. 分の基本事項,などは既知とするが,特に重要と思える用語や定理をこの章にま とめておく. なお,この論文を通して次の記号を用いる.. N. 自然数(正の整数)全体. Z. 整数全体. C. 複素数全体. C同1 複素数係数の変数士の形式的ベキ級数全体のなす可換環 αl b. 整数αが整数bを書1」り切る. 151. 有限集合8の元の個数. (貫). 2項係数 η,. k!(九一k)!. B。 夙(z) {二}. ベルヌーイ数 ベルヌーイ多項式 (第2種)スターリング数. [二1. 第1種スターリング数. [”1. ガウス記号,実数”以下の最大の整数. P⇒Q PならばQである P⇔Q PとQは同値である 1.1 フェルマーの小定理と原始根 4章で用いる整数論の基本事項を述べておく. ・整数αが正数bを割り切るとき,α1わと表す. ・ηが自然数,α,bが整数で,η1α一6をみたすとき, α≡ろ(modη) 4.
(6) 5. !.準備. と表し,ηを法として,αはbに合同であるという.. 定理1.1(フェルマーの小定理,[9,p.541)ρが素数,αがρで割りきれない整数のと き,次の合同式が成り立つ.. αp■1…1(m・dρ). 定理1.2(原始根,[9,p.1151)素数ρを法とする原始根が存在する、すなわち,次の. 条件を満たす整数αが存在する. αm≠1(m=1,2,1..,ρ_2), αP■1≡1 (modρ). 定理1.3([9,p.56,C1aim])素数ρで書1」り切れない整数をαとすると, O,α,2α,_,(ρ一1)α. はρを法として,互いに合同でない.すなわち,α,2α,...,(ρ_1)αの中に,それぞれ, 1,2,..、,ρ一1と合同な整数が1つ存在する.. 1.2 ゼータ関数 4章で利用するゼータ関数を定義しておく. 定理1.4(ゼータ関数,[3,第4章,441)5>1のとき,次の級数は収束する.. oo ((・)一Σ÷ n=1 ζ(8)を〃emαηηのゼータ関数という。. 次の不等式は4章,§4.2で必要となる.. 補題1.5η≧1のとき,次の不等式が成り立つ. η!. 一<1 ηη■.
(7) 6. 1.準備 η! 【証明】 ∫(η)=㌃とおき,ηについての帰納法で示すことにする η=1の. η とき,プ(1)=1となるので不等式が成り立つ。n:んのとき成り立つと仮定す ると,η=た十1のとき, (ん十1)! た! ん! μ ∫(ん十1)= = = (た十1)た十1 (ん十1)島 紗(ん十1)此. 砂. < <1 一(ん十1)島. となり,成り立つ.以上で,補題が示された. 一. 1.3 フーリエ展開 ここでは,3章でベルヌーイ多項式をフーリエ展開する際に必要となる基本事項につ いて説明する. ・∫(エ)が区間[α,61で連続であるとは,区間(α,6)で連続であり,両端点で 1im∫(”)=∫(わ). 1im∫(π)=プ(α), π→十α. 皿一→一b. が成り立つときにいう. ・∫(”)が区間1α,わ1で微分可能であるとは,区間(α,6)で微分可能であり,両端点で ∫(α十△”)一∫(α) . ∫(6)一∫(6一△”). 11m 11m △皿→十〇 △Z △π→十〇 △π. が存在するときにいう.これらをそれぞれバα),∫’(6)と表す、 ・ア(κ)が区間[α,う1で滑らかであるとは,∫(”)が区間tα,わ1で微分可能で,導関数プリ(”). が区間/α,61で連続であるときにいう。 ・区間[0,2π1で定義された関数∫(z)に対して,. ・一. Pズ1(・)…一仏. ヘズ1(・)・i一桁. と定めてできる級数 oo 音・Σ(1・…η・・1・・i・η・) η=ユ を∫(”)のフーリエ級数,α兀,6、をフーリエ係数という・フーリエ級数が収束するか どうか,収束してもプ(π)に一致するかどうかは定かでない..
(8) 7. 1.準備 ・区間[0,2π]で定義された関数∫(”)のフーリエ級数が収束し,∫(z)に一致するとき,. oo ル)一等・Σ(1一…η・・…i・ηπ) 帆=1 をプ(”)のフーリエ展開という.. 定理1.6([3,第6章,§75,§761)区間[0,2π1で滑らかな,周期2πの関数∫(”)は,区 間[O,27r]でフーリエ展開される.区間[O,2π]で滑らかであるが,∫(0)≠プ(2π)である. とき,フーリエ級数は”=O,2πにおいて次の値をとる. プ(0)十∫(2π). 2. 定理1.7([3,第6章,§751)∫(”)は周期2πの関数で,区間[0,2π1で導関数ア’(κ)が. 滑らかであるとする.このとき,∫’(z)のフーリエ級数は∫(z)のフーリエ級数を項別 微分して得られる.. 次の定理は,3章,p.35で用いる.. 補題1.8区間(O,1)で次の等式が成り立つ.. 十烏二÷ r=一〇〇. ただし,上式の右辺の無限和は,次式で定まるOでない整数rすべてにわたる和である.. 二÷忠(ξ÷・二÷) 【証明】 t=2mとおき 亡 1 ∫(士)=一一一 2π 2 と定めると,∫(t)は区間[0,2π1で滑らかである.従って,定理1.6より,∫(亡). は区間(O,2π)でフーリエ展開される。ただし,フーリエ係数αれ(η≧O)は. 一ブ1(1)…舳一1ズ(去一;)…舳. 一ぺt…舳一芸ズ…舳.
(9) 1.準備 となるので,η=0のときは. 如一2イt批一芸ズ1批一・ であり,n≧1のときも. い、}f…舳一芸ト舳一、イf…舳 ÷[1…十÷ズ…舳一・ となる.フーリエ係数6η(η≧1)は. ㌦一1ズ〃)舳一1ズ(÷十材批. 一2}t…舳一夫ズ…舳. 一一÷卜舳r・÷ト州 ! ηπ. となる.これより oo 去一1一一÷Σ㌣ η=1. が成り立つ.士=2π∬と置換すると. ・十→書手一→書∴1デ) 一一、は竿一2{÷一一、は 几=!. が得られる.. ε. 2π加工. 几工1 n=一〇〇 一.
(10) 2章 ベルヌーイ数 2章ではベルヌーイ数について考察する.母関数,指数型母関数,(第2種)ス ターリング数,第1種スターリング数などについて説明した後,ベルヌーイ数の 母関数と,指数関数五(t),対数関数ム(t)の間に成り立ついくつかの関係式を導. く.最後に,4章でクラウゼン・フォシシェタウトの定理を証明する際に必要と なる等式を証明する.. 2.1 ベルヌーイ数と母関数 定義2.1(ベルヌーイ数の定義)非負整数ηに対して,ベルヌーイ数B。を次式で定 める.. 夙一・}1)夙一い・1). ベルヌーイ数の最初の16個は次のようになる.. η。012345678910!112131415 0_」二〇ユO_⊥〇五〇_型工0. Bη1一芸. 30 42 30 66 2730. 。上のベルヌーイ数の定義式は,次の様に(B+1)九十1の2項展開において砂をBたに 置き換えることにより得られる.. }一(・・1パを帷換える}1)夙一・ 注意 以下,この論文では上のように矢印→を用いて式変形を説明することがある. ・定義2.1より,ベルヌーイ数は有理数である.. ・ηが3以上の奇数のとき,見=0となることを,p.21,定理2.16で証明する..
(11) 2.ベルヌーイ数 10 ベルヌーイ数の指数型母関数 次に,ベルヌーイ数の指数型母関数を定義するのであるが,まず母関数について整理し ておく.. .複素数列αO,α1,α2,....に対して,変数士の形式的な式(形式的べき級数) F(t)=α。十α。t+α。亡2+α。t3+・…・・. を複素数列αo,α1,α2,...から定まる母関数という.. .形式的べき級数というときは単なる式であるが,母関数と言うときは,係数からなる 数列に重きをおくことになる、しかし,この論文では,特に両者を区別しない二とに する. .複素数係数の,変数tの形式的ベキ級数全体のなす集合をC[[t]]と表す。 C[[t]]の2元F(t),G(t). 州=α。十α。t+α。t2+…, G(t):う。十bユ1+6.12+…. に対して,多項式の場合と同様に,加法と乗法を次のように定める. F(t)十G(t)=(αO+60)十(α1+61)t+(α2+b2)t2+・・ F(1)・G(t)=α。う。十(α。6。十α。b。)t+(α。わ。十α。6ユ十α。わ。)t2+…. この加法と乗法に関してC[[t]]は可換環になる.. より一般に,可換環Rの元を係数とする変数tの形式的ベキ級数全体のなす集合刷[f]] は可換環になる(cf.[!,§1.31,[8,Chapter II,§21,[4,III.環,側3.61).. .複素数列αo,α1,α2,、...に対して,. 坐十里t+竺士・十竺t・十。_.. 0! !! 2! 3!. を複素数列αo,α1,α2,...から定まる指数型母関数という、ただし,O!=1とする. ・複素数列1,1,1,...から定まる指数型母関数をE(t)とおく.. 1 1 1 1. 酬1・一t・可t2・莉t3・….
(12) 11. 2.ベルヌーイ数 亙(t)は,指数関数. 1 1 1 1. 。士=一十一t+一t2+一戸十…… 0! 11 2! 3!. の“母関数版”,すなわち♂を形式的な士の式と見なしたものである. ・ベルヌーイ数から定まる指数型母関数をB(亡)とおく.. B2 B3 則一B・・B・t・可t2・可t3・・… ・C[[t11の元H(t)に対して,H(t)G(t):!をみたすG(t)∈C[[t]]が存在するとき,. 〃(t)は可逆であるという.また,G(t)をH(t)の逆元といい,. 1 G(1)= H(士). と表す、例えば 1. (1−t)(1+t+t2+t3+ )=1=> 一1+t+t2+f3+ 1−t である.. 補題2.2C[[t]]の元∬(士):αo+α1t+_はαo≠0をみたせば,可逆である。. 【証明】. 逆元G(亡)が存在することを示す. G(t)=b。十6.f+6.t2+・・. の係数を. 1 わ0:一 αO. ト÷(α・1・) ?iα11・・α・1・) ・・一一 ?iα・1・・α・1・・α・1・). ・・一一. をみたすように,順に定めればH(t)G(t)=1が成り立つ.. 一.
(13) 12. 2.ベルヌーイ数 ・亙(士)_1は定数項がOであるが,. 酬一1一三。三t。ユt・。. (2.1). 亡 1! 2! 3!. は定数項が1となるので,亙(与■1は可逆である以下, (町1−1)’1一亙(士1.1. と表す.. 命題…(帥)一1)(亙(、1、、)一1. 【証明】 式(2.1)より. 万(t)一1−1(卵1■1). であるから,. (則一)(亙(之チ.1)一t(亙(午!)(、(、1.1)一t. が得られる. ■ t. ・ は,亙(t)一1倍してtになる母関数であると考えられる. 帥)一1. .一 ハに,母関数F(オ)≠0,G(t)に対して,F(t)H(t)=G(士)を満たす∬(t)が存在す るとき,. G(t) H(t): F(t). と表すことにする. .・(士)が可逆であれば任意の・(t)に対して,G(t)が存在して, F(亡). G(t) 1. =G(士)・ F(士) F(士). が成り立っ1 定理…母関数・(t)≠・,・(1)1こ対して省は必ずしも存在するわけで1まないが, もし存在すれば一意に定まる、.
(14) 13. 2.ベルヌーイ数 【証明】 F(t)H1(亡)=F(亡)H2(t)=G(t)とすると,F(t)(〃1(t)一H2(t))=O. となる.∬1(士)_∬2(t)≠Oとして,Oでない最小次数の係数を6kとする、F(t). のOでない最小次数の係数がαゼならば F(f)=α〆十αゼ。。〆十ユ十…,H。(t)一H。(f)=ぴ十わた。。f用十…. と表されるので, F(1)(H・(t)一H・(t))一α16・t舳十(軌。・十叫・う・)t舳十1+…≠0. となり矛盾が生じる.ゆえに∬1(士)=H2(t)が成り立つ. ■ t 定理2.5B(t)=. 帥)一1. が成り立つ、. 【証明】 E(考.1はE(t)一1倍してtになる母関数であるから, (亙(亡)一1)B(士)=f. を示せばよいが,そのためには (卵1■1)・(t)一1 を示せばよい.ここで. Bユ B2 B3. 帥)一B・・Tt・丁12・ず3+・・. 帥)一1 t士2. =1+一十一十… 士 2! 3!. であるから. (卵1一ユ)咋…(争・争)t・(争・、字1,・鳥)12 ・(争・晶・晶・鳥)t3・ となるが,tた一1の係数は. BO B1 B2 + +. ん!(ん一1)川 (ん一2)!2!. 夙一2 夙一1. 十… 十 + 2!(ん一1)!1!(ん一1)!. 一点((1)・・十(1)・…(1)・……・(ん12)・た一・・(ん11)・た一・) となり,定義2.!より,ん≧2のときは0となる.従って,ん≧2のとき,亡k■1の. 係数はOである.よって (即1−1)・(t)一1. が示された.. ■.
(15) 14. 2.ベルヌーイ数. 2.2 ベルヌーイ数とスターリング数 まず,第2種スターリング数の組合せ論的な定義を与える.なお,この論文では,単に スターリング数といえば,第2種スターリング数を意味するものとする.. 定義2.6((第2種)スターリング数)整数m,η>Oに対して,η個の元からなる集合 を,m個の空でない部分集合に公害I」する方法の総数を(第2種)スターリング数といい, {二}と表す・. ・言い換えれば,{二}はη個の元からなる集合から,m個の元からなる集合への全射 の総数をm!で割ったものに一致する. ・η<mのときは,このような公害1」はあり得ないので,{二}=Oである・. 命題2.7η≧1,m≧2のとき,次の等式が成り立つ.. {∵}一{、二1}・・{二}. (2.2). 【証明】 几<mのときは明らかに成り立つので,η≧mの場合について示 す.この場合,式(2.2)の3つのスターリング数は,定義2.6で述べた公害1」の総数. を表す.ここで,九十1個の集合の中の1つの元に注目する.その元1個で公害1」. の1つの集合をなす場合は,残りのη元をm_1個の部分集合に分割する方法 の総数,{m二1}通りである。そうでない場合は,η個の元のm個の部分集合へ の公害1」の,いずれかにおいて,その1個を,w1個の部分集合の1つに加えること. により得られる。従って,この場合の総数はm{二}通りである.これらの和が. /几よ1/になることから,式(1.2)が得られる. ■ 定義2.8(スターリング数の拡張)次のように定め,スターリング数{二}をη,m≧0 の範囲に拡張する. (1){3}=1 (2){言}一{二}一〇(η,m・O). ・定義2.8より,命題2.7はm=1のときも成り立つ.また,η=0のときも成り立つ. 従って,命題217は次のように拡張される..
(16) 15. 2.ベルヌーイ数 定理2.9η≧O,m≧1のとき,次の等式が成り立つ.. /∵}一{、二1}・・{二}. (2.3). 注意:整数η,m≧Oに対して定義された{二}で,定義2.8の(1),(2)と,式(2.3)をみたす. ものが一意に定まること,従って,上で定めたスターリング数に一致することを注意 しておく. .定義2.8の(1),(2)と,式(2.3)のみを仮定して,{二}をすべての整数仏mに対して. 定義することができるが,本論文では,η,m≧Oの場合のみで十分である.. ・η次の置換は巡回置換の積として表されるが,m個の巡回置換の積として表される n次置換の総数を[二1と表して,第1種スターリング数という、. ●η<mのときは[二1=Oと定める.. 命題2.1Oη≧1,㎜≧2のとき,次の等式が成り立つ1. [∵1一[、二11・η「幻. (2.4). 【証明】 n<mのときは明らかに成り立つので,η≧㎜の場合について示 す.この場合,式(2.4)の3つの第1種スターリング数は,定義2.11で述べた置. 換の総数を表す.ここで,η十1個の文字の中の1つの文字に注目する.その文. 字1個で1つの巡回置換をなす場合は,残りのη文字をm_1個の巡回置換に 分解する方法の総数,[m二11通りである。そうでない場合は,η個の文字のm 個の巡回置換への分解の,いずれかの巡回置換にその文字を加えることになる が,それらは,その文字を他のη文字のいずれに移すのかにより,η通りの場 合がある.従って,この場合の総数はη[二1通りである.これらの和が1冊よ11に. なることから,式(2.4)が得られる. ■. 定義2.11(第1種スターリング数の拡張)次のように定め,スターリング数 [二] をη,m≧Oの範囲に拡張する. (1)[:1=!. (2)[報一[二/−O(η,㎜・O).
(17) 16. 2.ベルヌーイ数. ・定義2111より,命題2.10は㎜=1のときも成り立つ.また,n=oのときも成り立 つ.従って,第1種スターリング数は式(2.4)をみたすように,η,m≧0の範囲に拡 張できる.. 4章,§4.1でクラウゼン・フォシシェタウトの定理を証明するために必要となる関係式を導. く.ただし,Oo=1と定めることにする1 定理2.12η,m≧Oのとき,次の等式が成り立つ.. {二/一(ギ‡(一1ソ(7γ. 【証明】. ㎞一( M‡(一!小1お/,. (1)α。,。=1. (2)αη,o=α。,m=O (η,m>0) (3)α叶、,㎜=α。,m一。十mα几,m. が成り立つことを示せば,定理2.9の後の注意より,α、,m={二}であることが わかる1(1)については,. ∼」{)o(一1山一1 より,成り立つ.次に(2)を示す、η≧1,m=Oのときは,. ∼一( o)o(一1)・(:)㏄一・ より,成り立つ.几=0,γπ≧1のときは. 伽一(れ(一1廿一(ギ(1−1)・一・ より成り立つ.(3)については,. }・∼一. P元}(一1ザ)・・(÷1)寺1心. ここで,(㌃1)=Oより,. 一1★書(一1/((㌃1)一(∵))κ.
(18) 17. 2.ベルヌーイ数 (ml−1)十(ザ“)=(7)より,. 一}ξ(一1/(一(7小 一1号1㌦‡(一1/(一÷)(7)グ. ー(. ¥書(一1/(7)川. =αη十1,m. より,成り立つ。ゆえに,α、,m={二}が示された.. ■. 補題2.13スターリング数について,次の多項式としての等式が成り立つ.ただし, m≧1のときは(z)m=”(π一1)…(”一㎜十!),m=Oのときは(”)o=1と定める.. ガー倉/ル)・ (・・) レルー(一1ゾξ(一1)・[ル (・・). 【証明】 式(25)については,正整数4>ηを任意に選び,η個の元からなる. 集合から,4個の元からなる集合への写像の総数を2通りに数える.η個の元 からなる集合の各元の像がゼ通りであると考えると,その総数は〃通りとな る、一方,写像の像が㎜個の元からなる場合は,九個の元からなる集合を,空 でないm個に分割し,それらの像の選び方が(∼)㎜通りあるので,. /ル)・ 通りとなる.これらをmについて加えればよいので,等式 ・一着/二/(・)・. が得られる.この等式は無数の∼について成り立つので,式(2.5)は恒等式,す. なわち,すべての係数が一致する多項式としての等式となる.式(2.6)につい ては,. 冗. (・)η=Σ(一1)市6η,m工m. m:O.
(19) 18. 2.ベルヌーイ数 とおき,わ。,mが,定義2,11の(1),(2)と式(2.4)をみたすことを示せばよい.η=. m=00)ときは (・)。=(一1{,。・o⇒わ。,。一!. より,成り立つ。η<mのときは6η,mの定め方から,bη,m=Oとなる.従っ てbo,m=O(m≧1)が成り立つ。また,(z)ηの定数項が0であることから, 6几,o=0(η≧1)が得られる.式(2.4)については, (”)九十1=(Z)パ(Z一η). の両辺のバの係数を比較すると (1_)九十1+m6、斗1,m=(一1)九十m■16れ,m.1+(_1)叶m6、,m(_η). より 6n+1,m=う几、m_1+肋几,m ■. が得られる.. 補題2.14次の等式が成り立つ。ただし,δm,几はクロネッカーの記号である.. 喜(一1)州∴1一(一1)ml…. 【証明】. 式(2.5),(2.6)より. 〆一ξωレ)1 一着/1/(倉(一1片・[∴1つ k 一幕((一!)糾m/l/[∴1・・) 一ξξ((一1)た十m{2}「小m). [よ1=0=(ん<m)に注意すれば,. 一着古((一1)叶・{バ1)ゴ. (2.7).
(20) 19. 2.ベルヌーイ数 となるので,”の係数を比較して,. (一1)・書((一1州[二1)一㌦・. を得る.. ■. 注意 母関数∬(士),G(オ)∈C[[t11が. 卯)=α。十α。t+α。t2+… G(t)=う。1+b.t2+…. と与えられれ,G(t)の定数項がOのときは H(G(t))=α・十α1G(t)十α・G(t)2+…. において,定数項,f,t2ゾ..と各項の係数が順次定まり,一つの母関数が得られる.す. なわち,定数項が0の母関数を他の母関数に代入することにより,新しい母関数が得 られる. ・母関数ム(f)を次式で定義する.. 。。〆 t2 t3. L(t)一Στ一1+す十百十 た=1 ム(t)は対数関数. 。。〆 t2 亡3 −1・・(1−t)一Σ…・す・百・ ん=ユ の“母関数版”である. ・次の等式が,それぞれ,補題2.15,補題2.!7の証明で用いられる.. た!. ・㌧Σ 、、1、、1、、1 (・・) r1+r2+…十rm斗. /二/一÷Σ、1り,ん!㌦1 (・・) r{≧1. r1+r2+…十rm=た 式(2.8)の右辺は,ん個のものを,r1個,...,rm個の部分集合に分ける分け方の総数で. あるから,ん個の元からなる集合から,m個の元からなる集合への写像の総数と一 致し,mkとなる.式(2.9)の右辺は,ん個のものをr1個,...,rm個の空でない部分集. 合に分け,それらの並び換えを無視したものの和であるから,{よ}に一致する..
(21) 20. 2.ベルヌーイ数 補題2.15ム(1−E(亡))=一士が成り立つ。. 1一亙(亡)は定数項がOであるから,上の注意より,他の母関数に代. 【証明】. 入できる.. 1一万(ト(t・ξ・募十…) であることから ム(1一五(1))十1)(1・ξ・ξ・… )・(≒)2(1・募・ξ・)2・. となる.右辺の士の係数は_1である.ん≧2に対して,右辺の沙の係数を計 算する、(1一五(士))mにおける沙の係数は. (÷(∴㌧W■ 一げ半一十∴_州. ■. 一夫(一1)・(m−1)!{二}. となる.従って,右辺の沙の係数は 為 沽(一1)・(・一1)!{二}. となるが,これは,式(2.7)で,ηをんに,んをmに,mを1に置き換えたも. のを1/ん!倍したものに一致するので,ん≠1のとき0,ん:1のとき_1とな る.よってム(1一五(f))=一士が成り立つ。 ■. B2k+1=O(k≧1)の証明 こ二で,ん≧1のとき,B2た十1=0であることを導くことにする. ・母関数G(t)/H(t),H(亡)≠Oと母関数F(尤)≠0に対して次式の成り立つことが容易 にわかる(証明暗). G(t) G(f)・F(士). @ (210) H(士) ∬(亡)・F(t) 一=.
(22) 21. 2.ベルヌーイ数 .亙(αt)亙(胱):亙(αt+わt)が2項係数の等式から導かれる.これより次が得られる。. 帥)E(一t)=1 (2.11) 定理2.16B2先十1=0(ん≧1)が成り立つ。 【証明】 定理2.5より, 士 帥)= 亙(士)一1 が成り立つ.式(2.10),式(2.11)を適用すると. ㍑(イ). B(t)= = 亙(t)亙(一t)一E(一t). π(一t) 1一亙(一亡). 一(万({1.、)亙(一t)一・(一t)五H). =B(一f)(亙(一t)上1)十B(一f). =一. S十B(一t). が得られ,これより B(亡)一B(一t)=一t. (2.12). が導かれる.. 帥)一・・…t・争t・・等1・… であることを想起すれば,式(2・12)の両辺の係数を比較することにより、ん≧1. のとき,B2ん十1=0が得られる. 一 次の補題はp.21で述べた等式〃(αt)万(胱)=亙(αt+うf)から導かれる・. 補題2・17整数m≧Oに対して,亙(mt)=亙(t)mが成り立つ・. 定理・…(卵 P11)m一ξ/二/÷が成/立一. 【証明】. 定理2.12より,. ξ/出一書{出一着((ギξ(一1/(7川讐 一(ギ‡((一・/(7)(書手)). 一(ギ暮(一1中)叩).
(23) 22. 2.ベルヌーイ数 ここで,補題2.17を用いると,. 一(ギξ(一1/(∵)州 (一1)m : (1一亙(f))m m! (E(t)一1)m. m! となるので,定理2.18が示された.. ■. 定理2.19η≧Oのとき,次の等式が成り立つ.. み一之(一1÷半} ηユ=O. 【証明】 定理25,補題215より, 。。 tη 士 一t L(1−E(t)). 州=看∼=帥)一1:1一・(t)=1一印) が得られる.従って. 帥)一ム1}))一倉(1一等))…一ξ(1書m 一三(一・)・(等幸÷)m 肌=O ここで,定理2.18より,. 一ξ(一1)・一!(ξ/川. 一ξ(倉H÷半})÷ となるので,係数を比較すればよい.. ■.
(24) 3章 ベルヌーイ多項式 3章では,ベルヌーイ数に深く関わるベルヌーイ多項式について考察する.1705. 年にJacobBemou11iによって発見されたといわれるベルヌーイ多項式には,5 通りの定義がある.Bemou11i自身以外に,Eu1er(1738),Appe11(1832),Hurwitz (1890),Lucas(1891)によるものである。1851年,Raabe[71は,ベルヌーイ多項. 式についての一つの等式を見いだした.1988年,D.H.Lehmer/6]はRaabeの 等式を用いてベルヌーイ多項式を定義できることを示した、この章ではLehmer. の方法でベルヌーイ多項式を定義し,それが旧来の5通りの定義と同義である ことを示す.. 3.1 ベルヌーイ多項式の5通りの定義 以下,η次のベルヌ」イ多項式をB、(z)と表すことにする.まず,ベルヌ」イ多項式の 最初の5個をあけておく(後述のどの定義に従っても同じである). B。(工)=1. 1 B1(T)=π一一 2 1 B。(・)=・2一・十一. 6 3 1 B。(・)=・3一一㏄2+一π 2 2 1 B。(・)=π4−2・3+・2一一 30. . 5, 53 1 B5(工)=Z一一Z+一”一一Z 2 3 6 ・見(O)=8ηである(後で導く).. 23.
(25) 24. 3.ベルヌーイ多項式 定義3.1(Bemou11iの定義)Bo(z)=1として,η≧1に対しては次の等式をみたす ようにB。(”)を定める。ただし,8。(0):Bれとする。. ル(・)一印))一シ. 定義3.2(Eu1erの定義)次の母関数の等式をみたすように,B。(”)を定める.. ξ半”一芸㌍)1. 定義3.3(Appe11の定義)3o(”)=ユ,B、(O)=B。として,次式をみたすようにBル) を定める.. 1 d. Bれ一・(・)=万石B几(π). 定義3.4(H廿rwitzの定義)Bo(”):1として,η〉Oのときは,O<π<1で次の等 式が成り立つように,多項式B刊(”)を定める。 1! 。。ε2πi・皿 Bη(・)一(。、、)“、・ r一一〇〇. ・H廿rwitzの定義式の右辺の無限和はp,7と同様に,Oでない整数すべてにわたる和で ある.. ・H廿rwitzの定義式の右辺が多項式であることは自明でない.. 定義3.5(Lucasの定義)次式の右辺の2項展開で,. 砂→Bたと置き換えた式を. Bη(”)と定める、. Bn(z)=(3+z)几. ・Lucasの定義で82(エ)を求めると次のようになる、. ・・(1)一(・十1)・一・・…1・1・畑に置き換える・・・…1・12−1−1+・.
(26) 25. 3.ベルヌーイ多項式. 3.2 1Lehmerによるベルヌーイ多項式の定義 定義3.6(Lehmerの定義)整数η≧0を任意に一っ定める.このとき,すべての整 数m〉0に対して次の等式をみたすモニックη次多項式∫(z),が一意に存在する。 m−1 ÷暮小・去)一州(㎜) (・・). ∫(z)をベルヌーイ多項式と定義し,B。(z)と表す.. ・最高次係数が1の多項式をモニック多項式という. ・Lehemerの定義では,まず,式(Ra)をみたすモニックη次多項式が一意に存在する ことを示さなければならない.. 補題3.7(存在性)η≧0,m>Oに対して, m−1 傘小・去)一川’(㎜ω). を満たすη次多項式∫(z)が存在する.. 【証明】 η=Oのときは∫(z)=1とすれば式(Ra)をみたす.以下,η≧1と する.. m=1のとき,任意のη次多項式プ(π)が,(左辺)=ア(π):(右辺)となり,式. (Ra)をみたす.次に,㎜>1として,η次多項式ん(z)を 几. 小)一Σα。・肌一「一α・・η・α1・η一ユ・・…α几(α・一・). r=O とおく.このとき,式(Ra)の左辺は. シ←・缶)一章小・缶ジ ‡シ(誉一(÷)で川. 一章巾ザ}いが). (R・).
(27) 26. 3.ベルヌーイ多項式 となることから,. 店小・去)一シ(善ポい叶小(・)) と表される.ただし m−1 3λ(m)=Σんλ 此=O である.ここで,4=r+λとおくと,λ:4−rであり, O<λ<η一r ===> r<4<η であることに注意すると,. 与←・壬)一ξ一(ンペll)ポ(・)) 一一シベll)ポ(・)) と変形できる。一方,式(Ra)の右辺は η η. m1れん(m・)一バΣα川几川㌦卜㌧Σ榊■㌦n■乏 ゼ=O 乏=0. となる.式(Ra)が成り立つためには, 老. 書パ’(lll)・…(・)一パ(・…η) が成り立つことが必要十分である.これは, 乏一1. 書パH(1二1)ポ(・)・^(・)一ψ…. (O≦∼≦η). より, 4−1. 書バH(1二1)㌧(・)一生L1). (O≦4≦η) (3.1). とも同値である1従って,αoを定めれば,m〉1であるから,順次,α1,α2,...と. 係数が定まり,式(Ra)をみたす多項式ん(”)が得られる.よって,m〉1の場. 合も,式(Ra)をみたす多項式の存在が示された1 ■.
(28) 27. 3.ベルヌーイ多項式. 注意:補題317で示されたことは,与えられた整数几≧0,m〉0に対して,式(Ra)をみた. すη次多項式が存在するということであり,n次多項式で,すべての整数m>0に 対して,式(Ra)をみたすものの存在が示されたわけではない(以下において,その存 在を示すのであるが).. 補題3.8(一意性)η次モニック多項式で,ある整数m>1に対して次式をみだすも のは唯一つである、. m−1. ÷喜小・去)一パ畑) (・・). 【証明】 補題の等式を満たすη次モニック多項式P(”),Q(”)で,P(”)≠ρ(”). なるものが存在したと仮定する. △(・)=P(・)一ρ(・)=加d+λ、・d■1+・・. (ん≠0). とおく.このとき,. m−1 “・←・÷)一パ・(・π). が成り立つので,戸の係数を比較すると, λ。:λ。md■n. が得られる.これは,m>1,∂<ηに矛盾する.ゆえに,補題の等式を満たすモ. ニックη次多項式は唯一つである. ■. 定義3.9補題3.8により,η次モニック多項式で,ある整数m〉1に対して式(Ra)を みだすものは唯一つである.以下,これをん,㎜(z)と表す.. ・モニックという条件から,すべてのm>0に対して,∫o,m(z)=1である。 ・∫1,mは1次モニック多項式であるから プ1,m(z)=z+0 (0は定数). と表すことができる.式(Ra)より, γn−1 ソー(・・)一馬・・).
(29) 3.ベルヌーイ多項式 が成り立つ.これより,. m−1 1 +mσ=0 =⇒・0=一一 2 2. が得られるので,mに関係なく, 1 !1、丁ル)=・一一 (γγ1=1,2,...) 2 が成り立つ.. .以下,2次以上の場合についてもム,m(”)がmによらないことを示そう.. 補題3・1Oη≧1,m>1に対して定まるん,m(π)について,次の等式が成り立つ.. 1d プ帆一ユ,m(”)=一一∫几,m(z) η、伽. 【証明】 式(Ra)より,次の等式が成り立つ.. m−1 傘ん小・÷)一パん・(㎜). 両辺を”について微分すると, m一ユ. ÷}ん小・去)一一)μ・(㎜) が得られる.両辺の最高次の係数はηであるから,両辺をηで割ると, m−1. ÷喜去㍍小・壬)一バH去μ・(㎜) となり,去去ん、m(”)はモニックη_1次多項式で,式(Ra)をみたす.m〉1 より,補題3.8が適用できるので,. 1d ∫几_1,m(Z)=一一∫帆,m(π) η伽. が成り立つ. ■ 補題3.11η≧1,m>1に対して定まるん,m(”)は,次式をみたす. ア、,m(π十1)一プ几,m(”)=肌れ■1. 28.
(30) 29. 3.ベルヌーイ多項式 【証明】 ηについての帰納法で示す.γ1=1のとき,. 1 ∫1,m(工)=”一一 2 .であるから,. 汽・(叶1)一}一(・・1)一1+;)一1−1・・o より,成り立つ.次に,η=ん(た≧1)のときは等式が成り立つと仮定して, η=ん十1のときも成り立つことを示す。補題3.10より,ム,㎜(”)の原始関数は {∫ゐ十1,m(Z)であるから,. ん土1(^・1・(工・1)一八…(1))一ブ∫紅・(1・!)批. ん÷1(})一ム・・一(・))一μ・(1)挑 となるので, ん土1(ム…(π・1)一・・ユー(・))一々十1(八・・一(1)一八・・一(・)). 一ブ(瓜・(t・1)一〃))批. 一ハハt一戸 が得られる.ここで,式(Ra)で”=O,1/mとすると. m−1 ÷ト・(÷)イ(用)馬・) m−1 “㍍一(ん去1)一パ(州プ出(・). となるので,. m−1. ÷ト・(去)一(バ岬})㎞・(・) m−!. ベルパ缶)一(バ(用L{㎞・(/) を得るが,ん十1≧2より㎜■(k+1Lm−1≠Oであるから, プ比。1,m(1)一∫糾。,m(0):0 となり,. ∫k+1,m(z+1)一∫た十1,㎜(z)=(た十1)ノ. が得られる.これより,ん十1の場合も成り立つことが示された.. ■.
(31) 3.ベルヌーイ多項式. 30. 定理3.12m>!に対して定まる∫几,m(π)は,任意の整数∼≧1に対して,ア肌,ル)= ん、m(π)をみたす.. 【証明】 ηについての帰納法で示す η:0のときは,ともにモニック多項 式であるから, プ・,m(・)=∫・,・(π)=1. となり,成り立つ.次に,η=んのとき成り立つと仮定する(ん≧O). ∫た,m(”)=∫k,ゼ(”)=ノ十61ノ■1+…十わん. とおく、補題3.10より,. d d 一九十1,m(”)=(ん十1)ム,m(”)=(ん斗1)爪,4(π)=一^十ユ,ゼ(”) 伽 伽 が得られる.これより,. ん十! ∫為十/,m(z)=”糾1+ 61〆十 十(ん十1)6μ十伽十! た ん十1 ∫烏十1,乏(・)=・ん十’十 b。ノ十 十(ん十1)うμ十・烏。ユ ん と表され,再び補題3.10を用いると.. ん十2 (ん十2)(ん十!) 。 ∫た。。,m(π)=工科2+ 6〆十1+ + わμ十(ん十2)6。。1・十bた。。 ん 2 ノた十2,、(工)一ユ1・・。た十2・ユ”1・!。。(ん十2)(ん十1)1た、・。(ん。・)、拓十、ユ。、、十、. ん 2 を得る.補題3.11より, ∫失十・,m(1)一八十。ヨ肌(O)=O, ∫為。・,1(1)一!・。・,1(O)=0. となることから,. ん十2 (ん十2)(ん十1). 0=1+ b。十 十 6。十(ん十2)ろ用 ん 2 ん十2 (ん十2)(ん十1). 0=1+ 61++ 6先十(ん十2)ck+1 ん 2 が成り立つ.ゆえにわ為十1=Ck+1となり, プん。。,m(・)=プ料ユ,ル). が示された. I .補題3.8と定理3.12により,Lehmerの定義(定義3.6)の条件を満たす多項式∫(π)の. 存在と一意性が示されたことになる..
(32) 31. 3.ベルヌーイ多項式. 3.3 ベルヌーイ多項式の定義の同義性 ここでは,Lehmerの定義によるベルヌ」イ多項式が,他の5通りの定義から得られる ベルヌーイ多項式と一致することを示す.なお,この節では,Lehmerの定義によるベルヌー イ多項式をBη(”)と表すことにする.. Eu1erの定義と一致すること Eu1erの定義(定義3.2)によるベルヌーイ多項式をBη(”)と表すことにする。. Bη(”). は母関数の等式. κ)1一書手’ で定義される.まずBη(z)がモニックn次多項式であることを,nについての帰納法で示 すことにする.等式. 帥t)一. i卵1−1)(汗;1)ボ). の定数項を比較すると 1=Bo(π) が得られるので,Bo(”)はモニックO次多項式である.次にBo(”),.。.,B。一1(π)については. 成り立つと仮定する.上式のtηの係数を比較すると,. ÷一半・(讐)(去)・(㌍旨!)(去)・・β・(・)((、÷1),) となり,凪(z)はモニックη次多項式となるので,ηの場合も成り立つことが示された.以 上より,B。(”)はモニックη次多項式である(η=O,1,2,..一)。. 次に,見(”)がLehmerの定義の式(Ra)をみたすかどうか検証する.式(Ra)でm二2.
(33) 32. 3.ベルヌーイ多項式 とすると,. 1書(恥)・叶・占))÷一;亙(、1.1(酬・小・1)1)) 一;亙(、1.1(叩)・咋t・ξ))一鴉誓)1(1・五(ξ)). 一埼誓)1(÷三指)一1諸竺1 ξ亙(2・・ξ). 亙(ξ)一1. 一シ(趾)÷(ξ)帆. となるので. 1(軌・叶・;))一夫ψ) が得られ, Bη(Z)=∫。,。(π). が成り立つ.定理3.12を適用すれば, Bη(”)=∫・,η(”)=Bル). が得られる.. 定理3.13Bo(”)=1,B几(O)=B帆が成り立つ、. 【証明】 Bo(”)はモニックな定数であるから,Bo(z)=1が成り立つまた,. Eu1erの定義式でz=Oとして,定理2.5を適用すると. ン男)し。(、1.1一郎)一書㌣ となることから,係数を比較して 3几(O):Bη(O)=Bη が得られる.. ■.
(34) 33. 3.ベルヌーイ多項式. Bemou11iの定義と一致すること Bernou11iの定義(定義3.1)によるベルヌーイ多項式をBη(z)と表す.Bemou11iの定 義が一意的にBη(z)を定めることを注意しておく.Lehmerの定義によるB。(z)は,定理 3.13より,. B。(π)=1, B。(O)=B。 をみたす.また,補題3−11より,η≧1のとき,次の等式が成り立つ. B、(z+1)一Bη(π)=η〆一1 これより. 去(瓦(m)一瓦(m−1))一(m−1)一1 1(氏(・一1)一風(・一・))一(・一・)一1. 1(瓦(1)一風(・))一ザ1. が得られる(0o=1である).従って. m−1 1(瓦(一)一氏(・))一ピ. となるので,BemouI1iの定義をみたす.ゆえに, 3η(”)=Bn(”) が成り立つ.. Appe11の定義と一致すること Appe11の定義(定義3.3)によるベルヌーイ多項式をB。(”)とする.Appe11の定義の 条件が一意的にB。(z)を定めることを注意しておく.Lehmerの定義によるB几(”)は,. B。(0)=B。 をみたす.また,補題3.10より. _ 1d_ B・一・(”)=言万B・(π).
(35) 34. 3.ベルヌーイ多項式 をみたすので, 瓦(”)=Bn(”). が成り立つ.. Lucasの定義と一致すること Lucasの定義(定義3.5)によるベルヌーイ多項式をB。(エ)とする.Lucasの定義が一意 的に8。(z)を定めることは明らかである.Lehmerの定義による3几(”)は,定理3.13より,. Bη(0)=Bれ をみたす.また,補題3.10より. ∼ 1d∼ 8トユ(π)=一一Bル) (3.2) η伽 が成り立っ1ここで ∼ が∼ 帥(・)=πBη(・) とおき,式(3.2)を繰り返し適用すると. 一 !− B几_1(”)=一風1)(Z). η. 一 1 − B九一。(τ): 3£2)(・). 小一1). ∼ 1 B帆.。(∬)一 即(・) 小一!)(η一2). 広一州一( 烽Pん)1珊)(π) となるので,. 榊)一ん!(z)ポ・(・). を得る.一方,Bη(z)をマクローリン展開し,式(3.3)を代入すると. 恥)一. ?禛フ1(O)ぺ(1ト(・)づ(1)㍑. が得られる.ここで. 吉(1)}. Bπ_庄→B兀■k. (3+z)η. (3.3).
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