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社会科にとって「よみ」とは何か : 兵庫教育大学教科教育学会シンポジウム提案要旨 (<特集>「各教科にとって<よみ>とは何か」)

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Academic year: 2021

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兵庫教育大学教科教育学会シンポジウム提案要旨

孝土全科ら二二とって「よみ」と8ま何カヽ

川VHI! 吉 社会科にとって「よみ」とは,情報間の関係を構築していくことである。 れは,明示できる情報間の関係の場合と,分析的には解明できない総合的関係 の場合とがある。総合的なものは,イメ-ジと呼ばれる。 社会科の学習は,「情報間の関係を構築することや,イメージを形成するこ と」をとおしておこなわれる。 本発表では,情報からイメージや関係を構築し ていく方法と,教科書記述からイメージや関係を構築する授業設計,について のべる。 1,情報からイメージや関係を構築していく方法 (1),書を読む 「読む」といえば,まず書である。 社会科の学習の基本の一つは,やはり読 書である。情報の無いところで問題を考えることはできない。 大量の情報の確 保には,何よりも大量の読書が必要である。 これまでの社会科学習を弱いもの にしていた原因の一つに,読みこなした情報量の不足があげられる。 社会科における「読む」には,量をこなす読書と同時に,自分の好みにあっ た書を繰り返して読む方法がある。 大量の情報が点的情報に留まっていたので は,有効性が低い。 情報間の関係がその人の中に,できていることが重要であ る。10回も20回も繰り返して読んでいる書である。 何か問題にぶつかった 際には,愛読書の著者ならばどう判断するかを,すぐに答が出せるようになっ ているはずである。これは一人の著者の書籍群でもよい。 (2),地域をよむ 実地観察は,社会科学習の骨格を形成する。 その場所に立てば観察ができる わけではない。「よみ」が必要である。 同じ場所に立っても,地域観寮の達人 と素人とでは,-その地域からよみとる情報に,夫と地ほどの差がでてくる。 この地域をよむ手法も,大きくは二つに分けられる。 一つは,できるだけ大 量の情報をその地域からよみとる手法と,問題意識を明榛にし関係情報のみを よみとる方法である。 前者は伝統的に地誌的研究方法といわれ,後者は系統地理的研究方法と呼ば 一一一Otl

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-れてきた。 この2分法は本質的違いを示すものではない。 認識の概念装置の明 示性との関係で考えることが適当である。 わたくしたちが,地域をよむのには,一定の概念装置が必要である。 それは 細菌を見るのに顕微鏡が必要なのと同じである。 地域をよむための明示的な概 念装置を示そうとしているのが,系統地理的方法であり,総合の重要性を主張 し,概念装置の明示性を出せないでいるのが地誌的研究方法である。 地域をよむためには,明示的な概念装置の形成と,それを組み合わせた総合 的概念装置の形成が必要である。 均蝣USESffi開削か男-亀田^;J^fj閑;fei田HI hiI 授業設計に際して,教科書をどのように読むかが,一つのキーポイントにな る。教科書には,その単元で習得させたい内容が,凝縮して書き込まれている。 一般的には,小学校の教科書では,基本的問いとその筈が示されている。 中学 校の教科書では,内容の多きと限られた紙面との関係で,問いを省いて答だけ が書かれている場合が多い。 したがって,小学校の教科書では,どのような問いがどのように配置されて いるのかを読む。 次に,それに対して,どのレベルの答が書き込まれているの かを検討するといった読みが,教師の基本的活動となる。 この構造と子どもの 状態とを絡めて,問いの検討や使える資料の収集状況を配慮して,授業設計を していく。 それに対して,中学校の教科書の場合には,まず,書き込まれている内容の 嚢に潜んでいる問いを読み込む作業をする事が必要である。 例えば,次のよう な作業である。 「冬の積雪は,北陸のおもな産業である農業に大きな制約をあたえている。 妻や野菜などの裏作がむずかしいうえに,雪で木の枝が折れるので,果樹栽 培もふるわない。 この教科書記述には,「北陸の積雪は,農業にどのような影響を与えていま すか。」rなぜ,北陸では果樹栽培が,不振なのですか。 」といった問いが隠 されている。 こういった問いを読みとり,構造化していくことが授業設計には 不可欠である。 この間いと内容が,イメージや情報間の関係を構築していく基 本となる。 社会科にとって「よみ」とは,書や地域から,問いをもって情報を抽出し, それを関係づけ,イメージ化することであることを述べた。

参照

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