日本福祉大学社会福祉学部 『日本福祉大学社会福祉論集』第 137 号 2017 年 9 月 53 要 旨 2014(平成 26)年 6 月より施行された,アルコール健康障害対策基本法では,アル コール健康障害対策の基本的な理念として「連携体制の必要性」を挙げている.2016 (平成 28)年に策定された国のアルコール健康障害対策推進基本計画(以下,基本計 画),努力義務とされている都道府県アルコール健康障害対策推進計画(以下,推進計 画)における「連携」がどのようにとらえられているかについて基本計画と 2017(平 成 29)年 3 月 29 日時点で発表されている 6 府県の推進計画で連携と明記されている部 分について位置付けを中心に述べた.その結果,国の基本計画の方針に沿って,6 府県 の推進計画における連携は位置付けられているものの,各地域においてすでに取り組ま れているアルコール医療連携やネットワークの取り組みを踏襲しつつそれを発展させる ものとしていた.また二次予防に重点を置きつつも,一次予防,三次予防でも協力体制 としての連携が明記されているなど,それぞれの取り組みで連携の必要性がうかがえ た.連携については「連携体制」としてのとらえ方と,「支援方法」としてのとらえ方 との二つの意味をもった言葉としてとらえられており,そのことが連携そのものの多面 性である一方で,曖昧となっていくことも考えられた.体制としての連携と支援方法と しての連携が両輪となっていくことにより,アルコール健康障害対策による連携がより 実践的に機能していくことが考えられた. キーワード:アルコール健康障害対策推進基本計画,都道府県アルコール健康障害対策 推進計画,連携
アルコール健康障害対策推進基本計画における「連携」の考え方
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