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資源要求のある待ち行列モデル−2つの資源がある場合

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1996年度日本オペレーションズ・リサーチ学会 春季研究発表会

2−E−3

資源要求のある待ち行列モデルー2つの資源がある場合

01302440東京工業大学数理・計算科学専攻 井高橋幸雄 TAKAHASHIYukio

東京工業大学情報科学科

梅原 元 UMEHARAGen

(株)日立製作所システム開発研究所 木下俊之 KINOSHITATbshiyuki

うとも、その時点で保持していた資源は、一旦、.す べて解放する。なお、同じ資源要求状態が続く場合 については、状態が変化せず継続する場合と、状態 変化が起きたけれどもたまたま同じ状態になったと いう場合を区別する。前者の場合は資源は保持した ままでつぎのノードへ進むが、後者の場合は保持し ている資源を一旦解放し、あらためて資源獲得の動 作を行う。 CPUノードでのサービス終了後、つぎにどのノー ドへ進むかは、そのときの新しい資源要求状態と資 源保持状態に依存する。 1.資源を必要としない場合、定められた確率で

Diskノード1、Diskノード2あるいはCPU

ノードへ進む。CPUノードへ進む場合は、こ の時点でそのジョブは終了してシステムの外へ 退去し、新たなジョブが替わりに外から入って くると解釈する。 2.資源Aを必要とする場合、まず定められた確 率で行き先ノードとしてDisklまたはDisk2 を選ぶ。そのときすでに資源Aを保持してい るれば、そのまま行き先ノードへ進む。資源A を保持していないときは、一旦、資源−A待ち 行列に加わる。このとき他に資源Aを保持し ているジョブがなければ、ただちに資源Aを 獲得して行き先ノードへ進む。しかし他のジョ ブが資源Aを保持しているときは、資源Aが 利用可能となるまで待ち行列に並んで待つ。 3.資源Bを必要とする場合も上と同様である。 4.資源AとBの両方を必要とする場合、やはり

定められた確率でDisklとDisk2の中から

行き先ノードを選択する。両方の資源をすでに 保持しているならば、そのまま行き先ノードへ 進む。保持していなければ(このときは資源要 求状態変化のときの仮定から、どちらの資源も 保持していない)まず資源一A待ち行列へ進む。 そこで資源Aを獲得した後、さらに資源−B待 ち行列へ進み、そこで資源Bも獲得できたな らば、それから行き先ノードへと進む。(この 手順は、資源獲得によるデッドロックを避ける ためである。) 1.はじめに 計算機システムにおける一連の計算処理の中に は、ファイルのデータ項目の更新のように、ひとつ のジョブがそれをアクセスしている間は、ほかの ジョブからのアクセスを禁止するケースが多く存在 する。このような対象を、ここでは共有資源、また は単に資源、と呼ぶ。この資源へのアクセスの競合 は、計算機の性能に大きな影響を与える。しかし従 来の待ち行列ネットワークでは、この資源を厳密に 扱うことができなかった。 そこで【1】では、資源の概念を取り入れたセント

ラ)レサーバモデルを導入し、マルコフ連鎖の定常状

態確率を数値的に求めることにより、資源の計算機 性能に及ぼす影響を解析した。 ただし【1】における解析では、資源の種類は1つ に限られていた。そこで、ここでは資源の種類を2 種類に拡張したモデルを解析し、性能ボトルネック となっている資源を2種類の資源に分割したとき の効果などについて検討した。 2.モデル システムは、通常のセントラルサーバモデルと同 様に、1つのCPUノードと複数個の(ここでは2 つの)Diskノード、さらに各資源に対応した2本 の資源待ち行列から成る(図1)。ジョブ(客)の数 は一定で〃とする。 各ジョブは資源要求に関する状態を確率的に変化 させなや†ら、各ノードの間を確率的に動き回る。各 ノードでのサービス時間ほ指数分布にしたがうもの とし、そのサービス率は簡単のため、ノードごとに 決まっているものとする。 資源要求に関して、各ジョブはつぎのような状態 をもつ。 1.資源を必要としない 2.資源Aを必要とする 3.資源Bを必要とする 4.資源AとBの両方を必要とする この資源要求に関する状態は、CPUノードでの サービス終了直後にマルコフ的に変化する。資源要 求の状態が変化した場合は、どのような変化であろ −270− © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.

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Figurel:資源要求のあるセントラルサーバモデルー資源が2種類の場合 1 0.9 0.8 0.7 0.6 0.5 0.4 サービス時間、資源要求状態変化、ノード選択な どの確率的事象は互いに独立であるものとする。ま た各待ち行列では先着順で処理される。 3.数値解析例 ここではあるパラメータセットを用いて、ひとつ の資源としていたファイルグループを2つの資源 に分割したときの効果を数値的に解析した結果を 紹介する。ここでは、ジョブのライフタイムの間に CPUノードを通る平均回数が5回、資源要求状態 の継続する平均回数が2回、資源Aと資源Bの 要求が互いに独立で同じ確率で発生するようにパラ メータを選んである。 解かなければならないマルコフ連鎖の状態数は、 ジョブの多重度(ジョブ数)〃につれて増大する。 .00 .02 ,04 .06 .08 .10 Figure2:CPU一利用率 3.5 3 2.5 2 1.5 1 0.5 0 〃 2 4 8 12 状態数 6971,76・8 54,6611,170,206 結果は図2,3の通り。横軸は資源を取りにいく 確率(資源が2つの場合は少なくともひとつを取 りにいく確率、ここではこれが前の状態に依存しな いようにパラメータが選んである)であり、実線が 資源がひとつの場合、点線が資源が2つの場合で ある。 これらのグラフから、CPUを効率的に使おうと すると、ジョブの多重度をあげなければならず、そ のとき資源獲得確率が大きいと、資源獲得がボトル ネックを発生させることが分かる。そして、資源獲 得がボトルネックとなるときには、この例のように 資源を分割することは効果的である。 .00 .02 .04 .06 .08 .10 Figure3:平均資源待ちジョブ数 【1】木下俊之、高橋幸雄「資源要求のある待ち行 列網のモデル化の一提案」情報処理学会第51回全 国大会講演論文集(4),pp.3−4,5レ2(1995.9). ー271− © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.

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