2019年度活動報告
雑誌名
現代社会研究
巻
17
ページ
179-182
発行年
2020-03
URL
http://doi.org/10.34428/00011797
『現代社会研究』17号 1. 研究課題 アスリートのセカンドキャリアに関する研究 2. 概要・目的 昨今アスリートのセカンドキャリアが注目されている。大学時代には、アスリートとして活躍してきた選手 でも卒業し、引退後に思うような職業に就けるとは限らず、セカンドキャリアに悩むことが少なくない。2020 年の東京オリンピックを目標に多くのアスリートが競技人生に打ち込んでいるが、オリンピック後の彼らの生 き方を支える何らかの策を講じておく必要がある。 アスリートのセカンドキャリアに関する研究は蓄積されているとは言ない(Google Scholarで「アスリート のセカンドキャリア」をキーサードに検索すると、ヒット件数は45件)。しかしセカンドキャリアの問題は、 アスリートだけではなく働く人に共通する問題である。人生100年時代と言われる中で仕事からの引退の概念 も変わり、セカンドキャリアを見つけて60歳以降も働く人が増えている。また、AIの導入により職業構造が 激変する中で、一つの職業、一つの会社でキャリアを積み上げていくことは困難になる。さらに、仕事をしな がら育児や介護に関わる人、副業を行う人なども増加し、複数のキャリアを同時並行的に進める働き方も広がっ ている。 労働環境の変化に柔軟に対応し、セカンドキャリア、サードキャリアを見つけていくことは、働く人誰にとっ ても共通の問題であり、アスリートのセカンドキャリアの問題を考えることは、働く人のキャリアの問題を考 えることにも繋がる。 以上の問題意識を元に、本研究では東洋大学でアスリートとして活躍し、現在は異なる職業に就いている卒 業生を対象にインタビュー調査を行い、アスリートのキャリアに関する具体的な問題と解決のために必要な取 り組みを探索することを趣旨とする。 3. メンバー(構成) 榊原圭子(社会学部准教授)、姜英淑(社会学部准教授)、戸梶亜紀彦(社会学部教授)、 室松慶子(法学部教授)、藤尾美佐(経営学部教授)、島田恭子(現代社会総合研究所客員研究員・社会学 部非常勤講師)、林絵美子(現代社会総合研究所客員研究員・社会学部非常勤講師) 4. 今年度の成果報告 2019年度は本研究課題の初年度であり、アスリートのセカンドキャリアに関する課題や必要とされる支援を 明らかにすることを目的に、東洋大学の体育会に所属していた卒業生12名にインタビューを行った。本インタ ビューの報告書は3月に発行予定である。本インタビューをもとに、次年度はテーマごとの質的分析を行う予 定である。
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研究プロジェクト 2019 年度活動報告
「スポーツの現代的課題」
『現代社会研究』17号 1. 研究課題(研究会名) 地方創生に関わるグローバル戦略研究会 2. 概要・目的 政府は、日本が直面する人口減少や超高齢化という大きな課題に対し「地方創生」の推進に一体となって取 組んでいる。同施策を具体的に推進させるために、2016年4月20日に「地域再生法の一部を改正する法律」が 施行された。さらに、各地域がそれぞれの特徴を活かした自律的で持続的な社会を創生できるよう、内閣官房 には「まち・ひと・しごと創生本部」が、内閣府には「地方創生推進室」が設置された。具体的には、「まち・ ひと・しごと創生法」(平成26年法律第 136 号)に基づいて、各地方公共団体においては「まち・ひと・しご と創生総合戦略」を策定するものである。 こうした動きに連動して全国の都道府県や市町村では、「地方人口ビジョン及び地方版総合戦略」の策定を 行っている。同戦略プランは、人口減少や超高齢化という国内の社会環境の変化に対してどのように対応し、 これからの地域経営をどのように展開させていくのかを具体的に提起するものである。また、グローバル化が 急速に進展している中で、新たな地域政策をどのようにビルトインさせるのかも重要な視点になっている。 東洋大学現代社会総合研究所では、こうした課題に積極的に関わり、地域経営のあるべき方向性を多面的に 検討することを目的に、一昨年度より地方創生に関わるグローバル戦略研究会を立ち上げ活動している。 3. 主査・メンバー(構成) [主査]石井晴夫(客員研究員) [研究会メンバー]石川順章(院生研究員・東洋大学大学院博士課程)、北村佳之(日本銀行)、 岡田猛(JFEエンジニアリング株式会社)、川上貴幸(株式会社メタウォーター) 4. 今年度の活動・成果報告等 地方創生に関するグローバル戦略研究会は、任意団体である海外水ビジネス研究会とのコラボレーションに よって、2019年7月27日(土)午後、東洋大学白山キャンパスにおいて、研究報告会(提言報告会)を開催した。 当日の研究報告は6本が用意され、100名を超える参加者があり、大変有益な示唆に富む研究発表であった。海 外水ビジネス研究会は、研究の前提条件として、①海外における水ビジネスの市場動向の変化に注目し、将来 を見据えて日本が諸外国と互角に競い合っていくための体制づくりのために、現時点で採るべき方策を探る。 ②水の価格の高騰を抑えつつ、民間的手法を活用した持続可能な経営を目指す。③水道創設に際して政府から の補助金が期待できない途上国に対して、民間的手法を活用したPPP事業の実施方策などのメニューを準備す るというものであり、現代社会総合研究所の研究テーマである「グローバル社会に対する知の貢献」にも合致 している。 本研究会での提言は、ビジネスが有する経済性・事業性・収益性を軸にして、海外水ビジネスを海外交流や 援助による技術支援とは分けて考える必要性が強調されており、発想の転換を関係者に訴えている。今後、提 言の内容の実現、具体的にはストラクチャーモデルの具体化に向けた取り組みをどのように行っていくかが問 われていると言えよう。今後もこうした取り組みをさらに強固なものにしつつ、現代社会総合研究所の役割と 機能を幅広く果たしていきたいと考えている。2019 年度研究会活動報告
「地方創生に関するグローバル戦略研究会」
2019年度活動報告「地方創生に関するグローバル戦略研究会」『現代社会研究』17号 『現代社会研究』17号 1. 研究課題(研究会名) 超高齢社会の医療と介護に関する研究会 2. 概要・目的 本研究会の目的は、現代日本という超高齢社会の医療・介護(特に介護)について、労働・ジェンダー・そ してグローバル化の観点から検討を行うことである。高齢者の医療と介護の受容は現在すでに高い水準にある だけでなく、今後も需要増大が見込まれる一方、介護労働力は現在でも不足している。その理由を明らかにし、 この深刻な問題の解決に近づくためには、日本における介護サービス市場をとりまく社会のありようについて の適切な理解と、解決すべき課題の明確化およびコンセンサス形成、さらには実証的根拠に基づく問題解決策 の提案が必要である。そこで、2017年度には介護サービス市場における日本のローカルな特色とそれに付随す る問題に焦点化したシンポジウムを開催した。第1報告では山根純佳氏(実践女子大学准教授)が、日本にお ける介護サービス提供史をたどりつつ、介護労働をめぐる社会的な状況とその変化について、「準市場」と「ジェ ンダー」を鍵概念として論じた。次に第2報告では、花岡智恵氏(京都産業大学准教授(当時))が、介護労働 力供給と賃金との関係に関する経済学の知見が現在どのような到達点にあるのかについて、明らかにした。ま た第3報告では、介護労働と賃金に関する社会学の知見として、大槻奈巳氏(聖心女子大学教授)が、医療・ 介護労働者の職務評価と是正賃金についての実証的な調査研究結果について述べた。このようなプロセスを経 て、介護労働と賃金に関し解決すべき課題についての論点を共有したうえで、介護労働力不足解決のためにど のような対策や政策的対応を行うべきであるのかについても議論が行われた。このシンポジウムの記録は『現 代社会研究』15号に掲載している。 3. 代表・研究メンバー(構成) 主査:和田尚久(企画委員長、元国際観光学部教授) 研究会メンバー:村尾祐美子(社会学部准教授) 須田木綿子(社会学部教授) 和田佐英子(宇都宮共和大学教授) 4. 今年度の活動・成果報告等 福祉社会学会主催研究会 ・東洋大学現代社会総合研究所共催「社会学領域の組織論:福祉社会学研究への 適用可能性」 2019年3月9日 於:東洋大学白山キャンパス ジョセフ・ガラスキウィクズ(Joseph Galaskiewicz) 訳:須田木綿子, 米澤旦, 門美由紀「社会学領域の組織 理論」福祉社会学研究17掲載予定(2020年6月刊行) 須田木綿子「老年社会科学における研究倫理の視座」老年社会科学41(4)掲載予定(2020年1月刊行)
研究プロジェクト 2019 年度活動報告
「超高齢社会の医療と介護に関する研究会」
『現代社会研究』17号 1. 研究課題(研究会名等) ナリッジ・スペース研究会 2. 概要・目的 本研究会は、法学・経済学・社会学などの社会科学分野における研究手法の学際化を図り、他の研究分野と の協働によって新たな知見を開くことを目的としている。 3. 主査・メンバー(構成) 齋藤洋(東洋大学法学部教授)、鈴木崇之(首都大学東京法学部助教)、水村陽一、滝口雄太、沓澤岳、吉田拓矢 (以上、東洋大学大学院)、浅井謙輔(中央大学大学院) 4. 今年度の活動・成果報告等 (1)宮崎産業経営大学若手研究会 日 時:令和元年9月9日(月)13時30分~17時00分 会 場:宮崎大学まちなかキャンパス 報告者:鈴木崇之 テーマ:「ハイブリッド型規制における表現規制―川崎市条例案を参考に―」 5. 2019年度の活動報告(今年度末までの予定も含めて) 本年度は、宮崎産業経営大学の若手研究会での報告の機会をいただき、研究会の別はあるが報告を行った。 同研究会には、法学(憲法・商法・租税法)、経済学、会計学、言語学、英語学などを専門とする先生方に参 加していただき、報告に対して貴重な意見をいただいた。 今年度は、活動の回数こそ少ないものであったが、学外の研究者との交流もあり、非常に有意義なものであっ た。その成果に関しても、折をみて現代社会研究へ投稿する。2019 年度研究会活動報告
「ナリッジ・スペース研究会」
2019 年度活動報告「ナリッジスペース研究会」『現代社会研究』17号 1. 研究課題(研究会名) 超高齢社会の医療と介護に関する研究会 2. 概要・目的 本研究会の目的は、現代日本という超高齢社会の医療・介護(特に介護)について、労働・ジェンダー・そ してグローバル化の観点から検討を行うことである。高齢者の医療と介護の受容は現在すでに高い水準にある だけでなく、今後も需要増大が見込まれる一方、介護労働力は現在でも不足している。その理由を明らかにし、 この深刻な問題の解決に近づくためには、日本における介護サービス市場をとりまく社会のありようについて の適切な理解と、解決すべき課題の明確化およびコンセンサス形成、さらには実証的根拠に基づく問題解決策 の提案が必要である。そこで、2017年度には介護サービス市場における日本のローカルな特色とそれに付随す る問題に焦点化したシンポジウムを開催した。第1報告では山根純佳氏(実践女子大学准教授)が、日本にお ける介護サービス提供史をたどりつつ、介護労働をめぐる社会的な状況とその変化について、「準市場」と「ジェ ンダー」を鍵概念として論じた。次に第2報告では、花岡智恵氏(京都産業大学准教授(当時))が、介護労働 力供給と賃金との関係に関する経済学の知見が現在どのような到達点にあるのかについて、明らかにした。ま た第3報告では、介護労働と賃金に関する社会学の知見として、大槻奈巳氏(聖心女子大学教授)が、医療・ 介護労働者の職務評価と是正賃金についての実証的な調査研究結果について述べた。このようなプロセスを経 て、介護労働と賃金に関し解決すべき課題についての論点を共有したうえで、介護労働力不足解決のためにど のような対策や政策的対応を行うべきであるのかについても議論が行われた。このシンポジウムの記録は『現 代社会研究』15号に掲載している。 3. 代表・研究メンバー(構成) 主査:和田尚久(企画委員長、元国際観光学部教授) 研究会メンバー:村尾祐美子(社会学部准教授) 須田木綿子(社会学部教授) 和田佐英子(宇都宮共和大学教授) 4. 今年度の活動・成果報告等 福祉社会学会主催研究会 ・東洋大学現代社会総合研究所共催「社会学領域の組織論:福祉社会学研究への 適用可能性」 2019年3月9日 於:東洋大学白山キャンパス ジョセフ・ガラスキウィクズ(Joseph Galaskiewicz) 訳:須田木綿子, 米澤旦, 門美由紀「社会学領域の組織 理論」福祉社会学研究17掲載予定(2020年6月刊行) 須田木綿子「老年社会科学における研究倫理の視座」老年社会科学41(4)掲載予定(2020年1月刊行)
研究プロジェクト 2019 年度活動報告
「超高齢社会の医療と介護に関する研究会」
『現代社会研究』17号 1. 研究課題(研究会名等) ナリッジ・スペース研究会 2. 概要・目的 本研究会は、法学・経済学・社会学などの社会科学分野における研究手法の学際化を図り、他の研究分野と の協働によって新たな知見を開くことを目的としている。 3. 主査・メンバー(構成) 齋藤洋(東洋大学法学部教授)、鈴木崇之(首都大学東京法学部助教)、水村陽一、滝口雄太、沓澤岳、吉田拓矢 (以上、東洋大学大学院)、浅井謙輔(中央大学大学院) 4. 今年度の活動・成果報告等 (1)宮崎産業経営大学若手研究会 日 時:令和元年9月9日(月)13時30分~17時00分 会 場:宮崎大学まちなかキャンパス 報告者:鈴木崇之 テーマ:「ハイブリッド型規制における表現規制―川崎市条例案を参考に―」 5. 2019年度の活動報告(今年度末までの予定も含めて) 本年度は、宮崎産業経営大学の若手研究会での報告の機会をいただき、研究会の別はあるが報告を行った。 同研究会には、法学(憲法・商法・租税法)、経済学、会計学、言語学、英語学などを専門とする先生方に参 加していただき、報告に対して貴重な意見をいただいた。 今年度は、活動の回数こそ少ないものであったが、学外の研究者との交流もあり、非常に有意義なものであっ た。その成果に関しても、折をみて現代社会研究へ投稿する。2019 年度研究会活動報告
「ナリッジ・スペース研究会」
2019 年度活動報告「ナリッジスペース研究会」『現代社会研究』17号 『現代社会研究』17号 1. 研究課題(研究会名) 「国際家族法研究会」 2. 概要・目的 本研究会は、わが国の家族法と各国の家族法との比較法的観点から研究を深めるために、議論及び研究発表 の場とすることを目的とする。本研究会は科研費「アジア国際家族法における普遍的法秩序の探究」(19K01325) の取得に基づく活動であり、特にアジア地域における家族法の比較を、有効な比較方法を模索しながら進める 予定である。将来は、「家族」からジェンダー問題まで含む総合的研究に発展させることを念頭に置いている。 3. 主査・メンバー(構成) 佐々木 彩(客員研究員・苫小牧高専准教授)(代表者) 齋藤 洋(研究員・東洋大学法学部教授) 笠原俊宏(東洋大学法学部元教授、マリタックス法律事務所所属弁護士) 徐 瑞静(客員研究員・日本大学非常勤講師・中国弁護士) 4. 今年度の活動・成果報告等 科研費取得による研究を遂行するため、代表者は2019年9月1日(日)~9月8日(日)にかけてインドネシア の最高裁判所(ジャカルタ)、地方裁判所(メラウケ)、高等裁判所(ジャプラヤ)、弁護士協会(ジャカルタ) を訪問調査した。当該調査に関する報告を含め、来年度研究会の開催を予定している。 なお、今年度の研究成果は『現代社会研究』第17号に掲載予定である。
2019 年度研究会活動報告
「国際家族法研究会」
『現代社会研究』17号 1. 研究課題 安全保障研究会 2. 概要・目的 本研究会は、近年、国内外でインド太平洋地域におけるグローバルな広義の安全保障問題が重要視されてき ている中で、当該地域の分析枠組みが必要であるという認識の下、当該「分析枠組みの構築」を目指すことを 目的としている。 3. メンバー(構成) ・代表者:門脇邦夫(現代社会総合研究所客員研究員) ・協力者:秋場勝彦(東洋大学法学部助教) 齋藤 洋(東洋大学法学部教授) 佐藤正俊(東洋大学経済学部非常勤講師)Mallika Arachchige Nayana (Department of International Development Studies, Graduate School of International Social Sciences, Yokohama National University) 4. 今年度の成果報告
今年度は、グループ研究会(共同研究会)として、新規に「安全保障研究会」を設立した。その端緒として、 今年度の活動は、当該枠組みの構築のための「①予備的研究」および「②メンバー招集とディスカッション」 を行った。また、研究会の一環(「③Seeds支援」)として、防衛法学会との共催による研究大会を開催した。 ①予備的研究:CSIS DAYS 2019(ポスター発表)
詳細は、東京大学空間情報科学研究センター(Center for Spatial Information Science: CSIS)の下記URL (http://www.csis.u-tokyo.ac.jp/blog/research/csis-days-2019/)を参照されたい。
予備的研究として、「海洋状況把握(Maritime Domain Awareness: MDA)」を題材に、国際法(学)と「地 理情報システム(Geographic Information System: GIS)」のコラボレーションを行い、国際スケールでの地図 化について検討した。
質疑応答でも指摘されたが、衛星画像や「自動船舶識別装置(Automatic Identification System: AIS)」等 の活用されるべきデータを国際認識にどのように組み込んでいくかは、今後の課題となった。 また、今回はローカルモランによる面的な隣接関係に着目した分析であったが、国際関係を認識する手法と して、今後はネットワーク分析の手法にも視野を広げていきたい。 ②メンバー招集とディスカッション:暫定的な問題の設定 メンバーは、国際法学、人文地理学、国際経済学、公共政策学、国際開発学、国際リスク管理論、GISなど を関心分野とするが、国際スケールでの分析枠組みを構築する共通課題を有している。将来的には国際共同研 究プロジェクトへと発展する可能性を有しており、代表者として今年度は次年度からスリランカへ渡航するた めの計画を行なった。研究会の実施方法は、参加メンバーが必ずしも日本国内に滞在していないことを考慮し、