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中学生の肥満度と不定愁訴との関連について標準体重法とBMIの比較

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Academic year: 2021

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82 第45巻 日本公衛誌 第1号 平成10年1月15日

中学生の肥満度と不定愁訴との関連について

標準体重法とBMIの比較

門田新一郎

目的 学校保健の分野で一般に広く利用されている性別・年齢別・身長別平均体重を標準体重とした肥満指 数と,日本肥満学会が成人の肥満度の判定基準として示したBMIとの関連,および,それらの指数と 不定愁訴(自覚症状)との関連を検討する。それらをもとに中学生のBMIによる肥満度の判定基準案 について検討する。 方法 中学生452人(男子237人,女子215人)を対象に,定期健康診断時の身長と体重を調査した。また, 自覚症状調査を記名式で行った。身長と体重から性別・年齢別・身長別平均体重を標準体重とする肥満 指数とBMIを算出した。自覚症状30項目については,その訴え数と訴え率を算出した。肥満指数と BMIのそれぞれの肥満度と,自覚症状の訴え数および訴え率との関連を統計的手法で分析した。 成績 中学生の肥満指数とBMIの平均値(SD)は,それぞれ99.9(14.3),19.5(2.9)で,学年別,性別の差 はみられなかった。  肥満指数とBMIの度数分布をもとに,中学生のBMIを5区分し,やせ「<15」,少しやせ「15≦∼ <17」,普通「17≦∼<22」,少し肥満「22≦∼<24」,肥満「24≦」として,これを肥満度の判定基準案 とした。  自覚症状30項目の平均訴え数(SD)は7.8(5.1),平均訴え率は26.0%で,男子に比べて女子の訴え数 が多かった。  肥満指数とBMIのそれぞれの区分と自覚症状の訴え数(率)との関連をみると,肥満指数に比べて, BMIとの関連が明確であった。  BMIの標準体重域の者は,やせ傾向,肥満傾向の者に比べて自覚症状の訴え数が最も少なかった。 これは成人の場合にみられる標準体重域の者は,やせ傾向,肥満傾向の者に比べて死亡率や有病率が低 くなる,いわゆるU字型またはJ字型の関係と同じであった。 結論 中学生のBMIによる肥満度の判定基準案と自覚症状との関連は明確であり,標準体重域「17≦∼ <22」の者は,やせ傾向「<17」,肥満傾向「22≦」の者に比べて自覚症状の訴え数が最も少なかった。 このことから,BMIは中学生の肥満度の判定に利用できると考えられた。

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