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カンボジアにおけるHIV/AIDS流行状況と対策に関する調査報告

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平成9年5月15日 第44巻 日本公衛誌 第5号 411

カンボジアにおけるHIV/AIDS流行状況と対策に関する調査報告

曽田

研二

森尾

眞介

田島

和雄

北村

勝彦

鳥羽

和憲

伊藤

木原

正博

市川

誠一

今井

光信

水嶋

春朔

大重

賢治

 1995年12月および96年3月にカンボジアを訪問し,同国のHIV/AIDS疫学調査を実施している諸機関を 訪問し疫学情報を収集・総括した。これらの疫学情報は,AIDS患者情報,HIV感染者情報,およびCSWs (Commercial Sex Workers)の行動に関する情報であった。カンボジアでは95年のAIDS患者累積報告数は

86,感染者累積報告数は2,536であった。  感染原因は大部分が異性間性的接触であり,薬物注射濫用(IDU)その他の原因は極めて少ない。献血血 液のHIV抗体陽性率は91年0.08%であったが,95年には4.47%に急増した。同年のCSWsおよび妊婦の HIV抗体陽性率はそれぞれ37.9%および2.6%であった。CSWsでのコンドームの使用頻度は平均66%であ るが,常用者は14%に過ぎなかった。これらの結果は, カンボジアではCSWsを介してHIV/AIDS流行が 急激に拡大し,HIV/AIDSがすでに地域住民の間に広まっていること,およびCSWsのコンドームの使用 は不完全であることを示唆した。今後,カンボジアにおいてより強力なHIV/AIDS対策が実施されないと, CSWsを介して同国のみならず近隣諸国にもHIV/AIDSが広まって行く恐れがある。

Key words : HIV(Human Immunodeficiency Virus)・エイズ(Acquired Immunodeficiency Syndrome,

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