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Single Photon Emission Computed Tomographyを用いた運動賦活による脳機能画像の検討

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Academic year: 2021

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Title

Single Photon Emission Computed Tomographyを用いた運動賦

活による脳機能画像の検討( 内容の要旨(Summary) )

Author(s)

川口, 雅裕

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学)乙 第1181号

Issue Date

1998-12-16

Type

博士論文

Version

publisher

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/15091

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏名 (本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 員 川 口 雅 裕(岐阜県) 博 士(医学) 乙第 1181号 平成10 年12 月16 日 学位規則第4条第2項該当

Single Photon Emission Computed TomographYを用いた運動賦活による

脳機能画像の検討

(主査)教授 (副査)教授 昇一 謙 井波 坂松 教授 星 博 昭 論 文 内 容 の 要 旨 神経膠腫をはじめとする脳腫瘍に対する手術に際しては,腫瘍と機能的重要領域との位置関係を把握し,術後 の神経欠落症状を避けるべく病変部の切除範囲を決定しなければならない。中心溝近傍脳腫瘍症例においては腫 瘍または浮腫のために感覚運動野が正常より偏位していることが知られており,脳機能局在に関する情報が事前 に得られれば,手術時における感覚運動野への侵襲を最小限とすることが可能となる。 申請者は運動耽活に伴う局所脳血流の変化に着目し.これをSPECT装置で捉え.MRIで捉えた解剖学的構造 とを医療画像処理グラフィック・ワークステーションを用いて統合することによって脳機能解析地図(functional mapping)の作成を行い,得られたfunctionalmappingの妥当性 および運動賦活による局所脳血流変化につ いて検討した。 対象および方法 A群:健常者10例,B群:無症侯性の中心溝近傍脳腫瘍患者5例,C群:症侯性の中心溝近傍脳腫瘍患者10例,D群: 症候性の中心溝近傍以外の脳腫瘍患者5例を対象とした。全例右利きで.運動賦活はA群では左側,B.C.D群 でほ麻痺側または腫瘍側と反対側の手指把捉運動により行った。functionalmappingの作成は99mTc-ethyl-cysteinatedimer(ECD)を用いた脳血流SPECTをsplit-dose法により安静時画像及び賦活時画像を連続撮像した 後,Subtraction法により血流が増加した賦活部位を描出し,医療画像処理グラフィック・ワークステーション を用いて脳MRIとの厳密な重ね合わせを行い,functionalmappingを作成した。局所脳血流変化に関しては脳 血流変化率(%△CBF)を算出し,SPlit-dose法の再現性の検討,およびfunctionalmappingにより同定された感 覚運動野,補足運動野における運動賦活による脳血流増加に関する検討を行った。 結 果 functionalmappingにおいて解剖生理学的位置関係より感覚運動野と認められる賦活領域が明瞭に描出され た。運動賦活に対して反対臥 すなわちA群では左側,B,C,D群では腫瘍側の大脳半球感覚運動野は.A群10 例中10例,B群5例中5例,C群10例中7例,D群5例中5例において中心溝近傍に描出された。C群の感覚運動野が 描出されなかった3例は腫瘍周辺部に強い脳浮腫を認めた。運動賦宿と同側大脳半球の感覚運動野は.A群10例 中7例,B群5例中3例,C群10例中鋸軋 D群5例中4例に認めた。補足運動野はA∼D群の全例において解剖生理学 的位置関係と一致して感覚運動野より前頭側の前頭葉内側に描出された。 split-dose法の再現性を検討するために軸位基底核レベルのスライスに設置した各関心領域での%△CBFの検 討の結果はA群の左側大脳半球で0.2±4.9%,右側大脳半球では0.2±5.1%,両側大脳半球で0.2±5.0%,B,C, D群の非腫瘍側大脳半球では1.6±5.6%,2.9±5.1%,1.9±4.2%であった。皮質領域における賦活部位での%△ CBFの結果はt A群の左側感覚運動野にて24.1±4.3%増加,右側感覚運動野にて21.5±3.7%増加,補足運動野 にて22.3±3.6%増加を示した。B群では,腫瘍側感覚運動野にて25.9±2.2%増加,対側感覚運動野にて22.4±3. 2%増加,補足運動野にて19.8±8.7%増加を示した。C群では,腫瘍側感覚運動野にて26.5±3.4%増加,対側感 覚運動野にて25.4±5.5%増加,補足運動野にて21.0±7.2%増加を示した。D群では,腫瘍側感覚運動野にて31.9 ±8.1%増加,対側感覚運動野にて20.9±3.0%増加,補足運動野にて27.1±5.2%増加を示した。A∼D甲4群相互

(3)

-93-問の比較では,A群とD群の手指運動賦活と反対側の感覚運動野において,D群で有意に高値を示した。(p< 0.05)。 考 察 A群のfunctionalmappingにおいて全例感覚運動野,補足運動野が描出された。脳腫瘍例では中心溝近傍に 強い浮腫を呈した3例以外の全例で腫瘍側感覚運動野の描出を認め,また反対側感覚運動野が高率に描出された。 脳腫瘍による脳の変形を生じた症例においては偏位した感覚運動野,補足運動野が描出され,本法は神経局在を 三次元的に画像上で捉え得る方法として有用と思われた。 局所脳血流変化の検討に関しては,本法は高い再現性,安定性を示し,SPlit-dose法の妥当性が得られた。該 当皮質領域での手指運動賦活による局所脳血流変化はA群の右手指運動斌活によって左側感覚運動野にて24.1± 4.3%,補足運動野にて22.3±3.6%の血流増加を認め,9hTc-HMPAO,PETを用いたこれまでの報告と一致する ものであった。B,C.D群における手指運動賦活による感覚運動野の血流変化率に関しては,腫瘍側感覚運動 野でD群がA群に比べ有意(p<0.05)に大きく,脳腫瘍による大脳皮質のplastic reorganizationを脳血流SPECT で捉え得たものと思われた。 本検討で作成されたfunctionalmappingは,中心溝近傍の強い浮腫という病態を除けば,偏位した感覚運動 野の描出,中心溝の同定および腫瘍との位置関係の把握,脳腫瘍摘出手術の術前シミュレーションや実際の手術 中の脳表および脳内構造の把握を可能とし,特に中心溝近傍脳腫瘍患者の手術に際し極めて有用な情報を提供し うる可能性を有するものと思われた。 論文審査の結果の要旨 申請者 川口雅裕は,SPECT,MRI装置を用い,Split-dose法にて手指運動賦活におけるfunctionalmapping を作成し,その妥当性と臨床応用に関して研究した。その結果大脳皮質の感覚運動軌 補足運動野を低侵襲に画 像上に描出できt それらの領域では限局性かっ恒常性を示す脳血流増加が認められた。本研究の成果は脳神経外 科学及び神経放射線学の進歩に少なからず寄与するものと認める。 [主要論文発表誌]

Single Photon Emission Computed Tomographyを用いた運動賦活による脳機能画像の検討 平成10年9月発行 岐大医紀 46(5):199∼213

参照

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