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農耕地からの窒素等の流出を低減する - 農業環境収支適正化確立事業の成果から - 平成 14 年 3 月 財団法人日本農業研究所

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(1)

-農業環境収支適正化確立事業の成果から-

(2)

は じめに

今日、我が国の農業においては農業の自然循環機能の維持増進により環境と 調和のとれた農業生産の確立を図ることが強く求められています。 日本農業研究所は、農林水産省の推進する環境保全型農業の確立のための諸 施策の一環として、平成9年度から13年度までの5か年間にわたり農林水産 省からの補助を受けて農業環境収支適正化確立事業を実施しました。 この事業では、主として施肥技術や水管理技術あるいは作付け体系の改善に よって、農耕地から窒素等養分の流出量がどの程度低減されるかを農家や試験 研究機関のほ場において実際に測定し、当該技術の導入による環境負荷軽減効 果のほか、持続性の観点から、この技術が土壌や収量・品質へ及ぼす影響等に ついての評価も行いました。 この事業は、日本農業研究所実験農場のほか、岩手、山形、茨城、長野、富 山、滋賀、京都、徳島、福岡、熊本及び鹿児島の各府県へ委託し、自然条件や 作物・作型の違いによって14地区を設定して実施しました。 この冊子は、生産、流通、消費などの分野で環境保全型農業に関わりをもつ 方々のご参考とするため、この事業の成果から主要なものを抜粋し、その内容 を簡潔に紹介したものです。 この冊子で用いる用語の定義は次のと おりです。 (1)「流入量」とはかんがい及び降雨に より流入する量をいいます。 (2)「流出量」とは地表から流出する量 及び土層を降下浸透する量をいいます。 (3)「溶脱量」とは土層を降下浸透する 養分量をいいます。

(3)

目 次

●畑地・露地野菜 家畜ふん堆肥ブレンド施用による化学肥料の適正な代替 熊本県農業研究センター ●畑地・露地野菜 家畜ふん堆肥による地力維持と被覆肥料の条施用 日本農業研究所 ●砂丘地・野菜トンネル栽培 メロンのマルチ内施用と後作だいこんの畝上施肥 山形県立砂丘農業試験場 ●水田/畑地・野菜トンネル栽培 にんじんのトンネル栽培とクリーニングクロップの導入 徳島県農林水産総合技術センター ●水田・稲作 家畜ふん堆肥の秋施用 岩手県農業研究所 ●水田・稲作 被覆肥料の側条施用 富山県農業技術センター ●水田・稲作 被覆肥料の側条施肥と適正な水管理 滋賀県農業試験場 ●水田・なす-水稲輪作 露地なすへの被覆肥料の利用と水稲との輪作 京都府農業総合研究所 ●れんこん田 被覆肥料の利用と水管理の自動化 茨城県農業総合センター ●なし園 家畜ふん堆肥と化学肥料の適正施用 長野県南信農業試験場 ●りんご園 豚ぷん堆肥の適正施用 長野県果樹試験場 ●茶園 土壌診断にもとづく被覆肥料の利用 福岡県農業総合試験場 ●茶園 家畜ふん堆肥と被覆尿素の適正な組合せ 鹿児島県茶業試験場 ●農薬散布が天敵(クモ)及び害虫の密度へ及ぼす影響 福岡県病害虫防除所 日本農業研究所 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 26 28 29

(4)

家畜ふん堆肥ブレンド施用による

化学肥料の適正な代替

(熊本県農業研究センター) レタス葉搾汁中の硝酸濃度 (㎎/L) レタス・スイートコーン・だいこんの作付け体系において、家畜ふんの肥効率を 考慮し、10a当たり豚ぷん堆肥0.5tと牛ふん堆肥2tを混合して施用すると、 化学肥料のみを施用した場合と同等の収量・品質が得られます。

技術の内容

●畑地・露地野菜

20 23 22 12 0 5 10 15 20 25 窒 素 投 入 量(kg/10a ) 家畜ふん堆肥由来窒素の投入量 (レタス-スイ-トコ-ン-だいこん体系における1作当り) 化学肥 料単用 豚ぷん0.5t 牛ふん2t 豚ぷん1t 牛ふん2t 堆 肥 ブ レ ン ド 家畜ふん堆肥由来窒素の投入量 (レタス・スイートコーン・だいこん体系における 1 作当り) 0 50 100 150 200 豚 0.5t+牛2t 区 豚1t 区 牛2t区 化学肥料+牛2t区 H11 秋レタス H12 春スイートコーン H12 秋ダイコン H13 春レタス (堆肥ブレンド) 化学肥料単用区との収量比較 (化学肥料単用区を 100 とする) 0 500 1000 1500 2000 2500 3000 牛2 t 牛4 t 豚1 t 豚2 t 化学 肥料 のみ 豚0 .5 t+ 牛2 t 結球中NO3 外葉中NO3 レタス葉の硝酸性窒素濃度は、堆肥をブレン ド施用すれば1種類の堆肥を施用するより もさらに低下します。 牛ふん堆肥2t施用では化学肥料に 比べだいこんやスイートコーンは大 幅に減収しますが、これに豚ぷん堆 肥を0.5t/10aブレンド施用すると 増収します。葉菜類や根菜類でも増 収効果があります。

(5)

跡地土壌の交換性カリウム量 (㎎/100g乾土) ほ場からの窒素溶脱量は、化学肥料を施用した場合より70%減少し6kg/10a になります。

環境負荷軽減効果

①作物の種類や栽培時期によって、施用する家畜ふん堆肥の種類と量を変える必要 があります ②家畜ふん堆肥を長期に連用する場合は、土壌診断を行い地力窒素発現量やはカリ ウムの蓄積などに注意して施用量を加減する必要があります。

留 意 点

0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 97.09 99.12 00.7 00.12 01.04 化学肥料のみ 牛ふん2t 化学肥料+牛ふん2t 牛ふん4t 豚ふん0.5t+牛ふん2t 6 6 3 20 20 0 5 10 15 20 25 kg/10a 年間推計窒素溶脱量 化学肥料 牛ふん 2t 牛ふん 2t 豚ぷん 0.5t牛ふん 2t 牛ふん 4t 化学肥料単用 肥効の異なる堆肥 の組み合わせは、牛 ふん堆肥の単独施 用によって起こり やすい土壌中での カリウムの集積を 回避するのに有効 です。

(6)

緩効性肥料又は化成肥料を 牛ふん堆肥は全面全層施用する 輪 作 ばれいしょも 条施肥とする イネ科作物を組み入れる (1~2トン/1作・10ア-ル) 条施用する

家畜ふん堆肥による地力維持と被覆肥料の条施用

(日本農業研究所) はくさい、だいこん等の露地野菜にイネ科作物を組み入れた輪作を基本とし、牛 ふん堆肥の適正施用による地力維持と被覆肥料等化学肥料の条施用によって窒素 の肥効率を向上させることにより、収量をおおむね慣行の水準を維持しながら窒素 投入量を30~40%削減できます。

技術の内容

●畑地・露地野菜

(刈取り又は鋤き入み) 対照ほ場 実証ほ場 0 10 20 30 40 50 30 窒 素 (kg/10 a ) 投入量 搬出量 収支(=投入量-搬出量) 窒素収支は著しく改善される (輪作体系の年間平均) (投入量40%減) 47 29 28 28 19 はくさい だいこん ばれいしょ イタリアン 0 2 4 6 8 10 収量(千kg/10a) 対照ほ場 実証ほ場 収量は従前の水準を維持 15 21 16 0 20 40 25 8 ばれいしょ はくさい だいこん イタリアン 0 10 20 30 40 50 窒 素 施 用 量(k g/ 10 a) 対照ほ場 実証ほ場 本技術の窒素施用量 (25% 減) (40%減) (36%減)

(7)

試験開始時 試験3年目 0 5 10 15 硝 酸 性 窒 素 濃 度(mg /L) 対照ほ場 実証ほ場 硝酸性窒素濃度は41%低下 (年間平均) 9 13 11 7 対照ほ場より も41%低下 試験開始時 試験3年目 0 5 10 15 窒 素 溶 脱 量(g / ㎡) 対照ほ場 実証ほ場 窒素溶脱量は14%減少 (年間平均) 15 8 9 7 対照ほ場よりも 14%減少 実証ほ場の降下浸透水の硝酸性窒素濃度は年平均で対照ほ場より約40%低下 して10mg/L以下となり、窒素溶脱量も対照ほ場より14%程度低減します。

環境負荷軽減効果

(1)従前の収量水準を維持しつつ窒素投入量を大幅に削減するためには、あらかじ め土壌の窒素肥沃度を把握し、その程度に応じて削減することが重要です。 (2)牛ふん堆肥は1作10a当り2t程度までは連続的に施用しても、化学肥料との合 計量を削減すれば環境へ負荷を及ぼすおそれはありません。

留 意 点

埋設型ライシメーターにより地表下1mで採水 8kg 47kg 28kg 19kg 1kg 28kg 29kg 溶 脱 溶 脱 未回収 7kg 可給態窒素 投入した窒素のゆくえ 対照ほ場 実証ほ場 5kg 7kg (2年4作の輪作における年間平均) 作土中全窒素 560kg 12kg 以上 11kg 以上 脱 窒 脱 窒 投 入 投 入 搬 出 搬 出 未 回 収

(8)

メロンのマルチ内施肥と後作だいこんの畝上施肥

(山形県立砂丘地農業試験場) メロン 肥料をマルチ内に施用する 通路には施用しない ダイコン 施肥方法と収量 (kg/10a) メロン だいこん 窒素 施肥 肥料の 窒素 施肥 肥料の 収 量 施肥量 方法 種類 収 量 施肥量 方法 種類 実証ほ場1 10 全面全層 ロング入り 2,540 15 全面全層 CDU入り 5,990 実証ほ場2 8 マルチ内 有機入り 2,760 11 うね上 速効性 5,460 対照ほ場 12 全面全層+追肥 速効性肥料+液肥 2,590 21 全面全層+追肥 速効性 5,740 (1)メロンのトンネル栽培において、肥料を降雨の影響を受けないマルチ内へ施用 し施肥窒素の流亡を防ぐことによって肥効率を高め、収量と品質を維持しなが ら施肥量を30%削減できます。 (2)メロン後作のだいこん栽培では、窒素吸収特性に適合した緩効性肥料を全面全 層施用することにより、収量・品質を維持しながら施肥量を25%程度削減で きます。 (3)メロンの後作にえん麦などのクリ-ニングクロップを栽培すれば連作障害を 回避し、メロンの残肥を有効利用し肥料の流亡を防止するのに役立ちます。

技術の内容

●砂丘地・野菜トンネル栽培

発芽揃い期に株間に施肥

(9)

窒素溶脱量は、メロン-だいこんの体系では対照ほ場よりも17~35%程度少 なく、メロン-えん麦ではさらに少なくなります。

環境負荷軽減効果

(1)適正な施肥を行っても、かん水量が多すぎると、肥料が流亡しやすいので、1 回のかん水量は少量で、かん水回数を多くすることを原則とします。 (2)作物の残さは野積みせず、降雨のあたらない場所で堆肥化し、樹園地などで有 機質資源としてリサイクル利用します。

留 意 点

(10)

にんじんのトンネル栽培と

クリ-ニングクロップの導入

(徳島県農林水産総合技術センター) (1)にんじんのトンネル栽培において、10a当たり窒素施用量を16kg程度 (慣行の30~40%減)に低減しても窒素の肥効率が向上するため、にん じんの収量及び品質は維持できます。 (2)また、栽培跡地には硝酸性窒素が集積しますので、ビニ-ルトンネル撤去後、 速やかにソルガム等のクリーニングクロップを無肥料で栽培して鋤き込み、 残存窒素が溶脱するのを防止します。

技術の内容

●水田/畑地・野菜トンネル栽培

にんじんのトンネル栽培

ニンジンの減肥栽培(窒素10aあたり16kg)

収穫直後のソルガム栽培 作付け体系 収量・品質維持 減肥 慣行 0 50 100 収量 指数 収 量 指 数 窒素収支低下 減肥 慣行 0 5 10 15 窒素収支 ( k g/10a ) 窒 素 収 支 (㎏/10a) (㎎/100g) (㎏/10a) ソルガムの窒素吸収による 残存窒素の低下 0 5 10 0 2 4 6 8週 ソルガムの栽培期間 土壌 中 の 硝酸 態 窒 素含 量 (m g/ 1 0 0g ) 0 10 20 ソ ル ガ ム の窒 素吸 収量 (k g/ 1 0 a) ソルガムN吸収量 0-20cm(作土) ニ ン ジ ン 収 穫 ソ ル ガ ム の 窒 素 吸 収 量 土 壌 中 の 硝 酸 性 窒 素 含 量

(11)

地下浸透流出水中の硝酸性窒素の年間平均濃度および浸透流出量 注)実証ほ:減肥栽培区(窒素施肥量16kg/10a) ,対照ほ:慣行栽培区(窒素施肥量20kg/10a) 窒素溶脱量低減効果の最も大きい、にんじん-ソルガム体系では、窒素溶脱 量は施肥量の削減を開始してから1年目で23%、2年目で60%、3年目に は70%程度低減します。

環境負荷軽減効果

(1)化学肥料の他に家畜ふん堆肥などの有機資資材を施用する場合は、有機質資 材に含まれる窒素も勘案して窒素施用量が過剰とならないよう注意します。 (2)にんじん作跡地土壌には窒素残存量が多いため、後作に野菜を栽培する場合 は野菜へ過剰施肥にならないよう注意します。 (3)にんじん後作にソルガム等クリ-ニングクロップを栽培する場合は出穂期まで 充分生育させることが窒素溶脱を防止するために重要です。

留 意 点

1999年 2000年 2001年 実証ほ場窒素溶脱 対照ほ場溶脱量 実証ほ場窒素濃度 対照ほ場窒素濃度 0 2 4 6 8 10 12 窒 素 溶 脱 量 (g/㎡) 0 10 20 30 40 50 60 硝 酸 性 窒 素 濃 度 (㎎/L)

(12)

家畜ふん堆肥の秋施用

(岩手県農業研究センター) 稲わら施用水田に家畜ふん堆肥を10a当たり窒素で5kg施用することにより、 稲わらの腐熟が促進され、施用する窒素量は成分含量が多少変動しても環境負荷や 水稲生育への影響は少ないため安心して利用できます。秋施用した窒素は水稲に約 5%利用され、約60%は地力窒素として蓄積されます。

技術の内容

●水田・稲作

窒素

(13)

地温が低くかつ湿潤な水田土壌では家畜ふんを施用しても、地表水及び降下浸 透水への窒素の負荷はほとんどありません。このような土壌は、むしろ、流入す る水を浄化します。 有機物の施用によって水稲の窒素吸収量や収量は増加します。

環境負荷軽減効果

(1)家畜ふんはC/N比が稲わらよりも低いものを使用します。 (2)本技術は地温が低く湿潤で、かつ稲わらを施用した水田に適用できます。稲わ らを施用しない場合は稲の生育が不安定になるおそれがあります。

留 意 点

0 2 4 6 97 98 99 0 01 調査年次 慣行区暗きょ水 秋鶏ふん区暗きょ水 潅がい河川水 鶏ふん秋施用の有無と暗きょ水中の全窒素濃度との関係 秋鶏ふん区:基肥窒素 0.7kg/a、いなわら+鶏ふん秋施用(N-0.3kg/a) 注)慣行区:基肥 0.7kg/a、いなわら秋鋤き込み 秋鶏ふん区:基肥窒素 0.7kg/a、いなわら+鶏ふん秋施用(N-0.3kg/a) 全 窒 素 濃 度 (㎎/L) 秋のいなわら及び家畜ふん施用の有無が水稲生育に及ぼす影響 40 50 60 70 80 品種:かけはし 土壌条件:表層腐植質黒ボク土 処理内容: 平成 9 年均一栽培。平成 10~11 年秋にいなわら及び家畜ふんたい肥(発酵豚ぷ ん及び発酵鶏ふん)を施用し、基肥は均一施肥(無追肥)により栽培した。 0.8 1.0 1.2 1.4 0 0.5 1.5 0 0.5 1.5 わらあり わらなし 鶏ふん及び豚ふんによる秋施用窒素量(kg/a) 品種:かけはし 土壌条件:表層腐植質黒ボク土 処理内容:平成 9 年均一栽培。平成 10~11 年秋にいなわら及び家畜ふんたい 肥(発酵豚ぷん及び発酵鶏ふん)を施用し、基肥は均一施肥(無追肥)により 栽培した。 精 玄 米 収 量 窒 素 吸 収 量 (㎏/a) (㎏/a)

(14)

被覆肥料の側条施肥

(富山県農業技術センター) 被覆肥料を併用した側条施肥体系にすることにより収量をおおむね慣行の 550kg/10a水準を維持しつつ、10a当り窒素施肥量を速効性肥料の全層施肥体系 よりも約1.6kg、約20%削減できます。

技術の内容

●水田・稲作

速効性肥料 全層施肥

NO

3 -

NO

3

-NO

3

-NO

3 -

NO

3- 被覆肥料併用 側条施肥

NO

3 -1.9kgN/10a 窒素収支向上 側条施肥+被覆肥料 2.7kgN/10a 窒素収支向上 尿素 N N 速効性肥料 側条施肥 側条施肥の導入 被覆肥料の利用 0.8kgN/10a 窒素収支向上 300 350 400 450 500 550 600 速効性全層 速効性側条 被覆肥料側条 収量の比較 精 玄 米 重 ㎏/10a

(15)

環境負荷軽減効果は施肥やかんがいにより供給される窒素量から作物による吸 収量を差し引いた余剰窒素量(収支)で示すことができ、収支が小さいほど環境 負荷軽減効果は高いといえます。 本技術の導入により窒素の収支は10a当り約2.7kg減少し、そのうち側条施肥に よる効果は約70%、被覆肥料による効果は約30%程度となります。また、畦 畔に波板を設置することも窒素流出の防止に役立ちます。

環境負荷軽減効果

①被覆肥料の全量基肥施用は追肥による調整ができないため、過剰に施用すると倒 伏等の問題が生じます。このため施肥量は、ほ場の土壌条件や作付け履歴などを 考慮して決める必要があります。 ②施肥効率や除草剤の効果をあげるためには畦畔の管理を適切に行い、畦畔からの 漏水を少なくすることが重要です。

留 意 点

降下浸透水量 10.0 L/m2/day 降下浸透水量 9.7 L/m2/day 畦畔等浸透水量 7.9 L/m2/day 畦畔等浸透水量 8.8 L/m2/day 畦畔等浸透に対する波板設置の効果 流出 全 1.5 速 3.0 被 1.6 表面流去 灌漑水 施肥 降雨 搬出 (収穫) 全 8.1 速 7.0 被 6.5 全 0.8 速 0.5 被 0.7 全 0.6 速 0.8 被 0.6 全 5.0 速 5.7 被 5.9 全 0.6 速 0.1 被 0.2 全 0.9 速 3.0 被 1.3 施肥 + 流入 全 9.4 速 8.3 被 7.7 降下浸透 1.9kgN/10a (7割) 0.8kgN/10a (3 2.7kg/10aの窒素収支向上 側条施肥の導入効果 被覆肥料の利用効果 技術の導入による窒素収支の向上 窒素収支 =(施肥+流入)- 搬出 被覆側条 1.8㎏N/10a 速効側条 2.6㎏N/10a 速効全層 4.5㎏N/10a 凡 例 単位は㎏N/10a 全・速効性肥料全層施肥 速・速効性肥料側条施肥 被・被覆肥料側条施肥 (全層基肥)

(16)

被覆肥料の側条施肥と適正な水管理

(滋賀県農業試験場) 《適正な施肥》 《適正な水管理》 水田ハロ-を用いた浅水代かきにより、代かき・田植え時期の濁水の流出を低減 できます。また、被覆配合肥料の側条施肥(土中施肥)は速効性肥料の全層施肥と 比べて同等の収量が得られるとともに、施肥量を節減でき、従って肥料成分の流出 を低減できます。特に追肥の省略は、施肥の省力化のみならず、梅雨時の肥料成分 の流出を大幅に低減できます。

技術の内容

●水田・稲作

被 覆 肥 料 水田ハロ-による浅水代かき ・節水管理 (用水量の節減) ・強制落水の防止 ・施肥量の節減 (速効性窒素施肥量の2割減) ・追肥の省略

合 的 な 流 出 負 荷 軽 減

尿 素 吸水 潮解 溶出調節剤 溶出 樹脂膜 側条施肥田植え

(17)

降 水 降 水 3.8 3.9 施 肥 籾 施 肥 籾 109.9 72.8 90.2 72.2 対照ほ場 実証ほ場 用 水 地表排水 用 水 地表排水 10.2 5.5 9.8 2.8 浸透水 浸透水 8.2 6.5 水稲作付期の単筆田における窒素収支(kg/ha) (H10~13 年 4 年平均) 適正な水管理で水田から流出する窒素の負荷量を地表排水で49%、降下浸透水 で21%低減できます。

環境負荷軽減効果

水田からの濁水・肥料成分の流出負荷は用水量に大きく影響されることから、適 正な施肥や水管理による濁水・肥料成分の流出負荷低減効果をより高めるために は、日常の節水管理が基本技術として必要です。

留 意 点

(21%減) (49%減) (㎏/ha) 0 1 2 3 4 5 6 0 100 200 300 400 500 600 用水 降水 0 1 2 3 4 5 6 浸透水 地表排水 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 0 1 2 3 4 5 6 0 100 200 300 400 500 600 用水 降水 0 1 2 3 4 5 6 浸透水 地表排水 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 mm mm 実証ほ場におけるT-N流入・流出量 対照ほ場におけるT-N流入・流出量 (㎏/ha) (㎏/ha) (㎏/ha) 流 入 負 荷 量 流 入 負 荷 量 流 出 負 荷 量 流 出 負 荷 量 降 水 量 降 水 量

(18)

露地なすへの被覆肥料の利用と水稲との輪作

(京都府農業総合研究所) (1)露地なす栽培において肥効調節型肥料を全量基肥で畝に全層施用することによ り、収量を慣行の水準に維持しながら、10a当り窒素施用量を慣行の100kg より30%削減して70kgとすることができます。追肥の労力も大幅に節減で きます。 (2)また、翌年、なす跡地に水稲を無肥料で栽培することにより、なす作の残存窒 素が水稲に有効に利用され窒素負荷はほとんど無くなります。

技術の内容

●水田・なす-水稲輪作

(園芸新知識 1999 年 1 月号より抜粋) 0 20 40 60 80 100 120 対照ほ場 実証ほ場 窒 素 施 用 量 速効性肥料を 基肥及び追肥 肥効調節型肥料を基肥1回施用

施肥量を 30%削減

kg/10a 30%減

なすの上果収量

0 2 4 6 8 10 12 14 対照ほ場 実証ほ場 上 果 収 量 t/10a

(19)

地下70cmの硝酸性窒素濃度(平成11年) 0 1 2 3 4 5/28 6/28 7/28 8/28 9/28 10/28 11/28 12/28 mg/L 実証ほ場 対照ほ場 収穫後 地下30cmの硝酸性窒素濃度(平成11年) 0 20 40 60 80 100 120 5/28 6/28 7/28 8/28 9/28 10/28 11/28 12/28 mg/L 実証ほ場 対照ほ場 収穫後 夏期に実証ほ場の濃度が対照ほ場より高く推移した原因は明らかではない が、8月以降は実証ほ場、対照ほ場とも濃度は1㎎/L以下となっている。 降下浸透水の硝酸性窒素濃度は実証ほ場、対照ほ場のいずれも5mg/L以下とな ります。また、なす栽培跡地土壌の硝酸性窒素濃度は対照ほ場が高いのに比べ、実 証ほ場では対照ほ場より低くなります。

環境負荷軽減効果

肥効調節型肥料の全量基肥施用は省力的で合理的な施肥法ですが、夏期に高温度 が続き、なすの生育が旺盛な場合は秋口以降に肥料が不足する可能性がありますの で、夏期に溶出日数の短い被覆複合肥料を追肥する必要があります。

留 意 点

(20)

自動かん水 自動水管理器

被覆肥料の利用と水管理の自動化

(茨城県農業総合センター) れんこんの窒素吸収特性に適合した被覆肥料(シグモイド型100日タイプ)を 全量基肥として施用することにより施肥窒素の吸収効率を高め、収量を維持しなが ら施肥量を30%削減できます。 また、水口へ自動水管理器を設置すると、かんがい水量を節減できます。

技術の内容

(1)被覆肥料は地温により溶出パタ-ンが変化するため、冷夏の年には深水管理と するなど、異常気象の場合はその対策を講ずる必要があります。 (2)この技術は細粒質強グライ土における中晩生品種を対象としており、他の土壌 や早生品種では土壌条件や品種に応じて検討が必要です。 (3)自動かん水装置はかんがい用水や水管理労力を大幅に節減できるという長所が ありますが、その整備には初期投資が大きいという短所もあります。

留 意 点

●れんこん田

収量(平成 11,12 年平均) 1788 ㎏/10a 排水 かんがい水 肥料 緩効性肥料 窒素 24 ㎏/10a 基肥+追肥 2 回 手かん水 収量(平成 11,12 年平均) 1799 ㎏/10a 排水 かんがい水 肥料 緩効性肥料 窒素 17 ㎏/10a … 全量基肥 対照ほ場より 30%削減 実証ほ場 対照ほ場

(21)

対照ほ場 対照ほ場における年間水・窒素収支(平成10~12年の平均) 注)・収支1=資材投入量+潅漑水・降水流入量-搬出量 ・収支2=資材投入量+潅漑水・降水流入量+土壌残存無機態窒素-搬出量 ・対照は場の窒素施肥量は24㎏/10aが基本であるが、平成10年には腐敗病 防除のため、窒素成分で20㎏/10aの石灰窒素が加えられた。 実証ほ場 実証ほ場における年間水・窒素収支(平成10~12年の平均) 注)・収支1=資材投入量+潅漑水・降水流入量-搬出量 ・収支2=資材投入量+潅漑水・降水流入量+土壌残存無機態窒素-搬出量 窒素の施用量を削減することによって窒素溶脱量は50%低減し、かんがい水を 節減することによって地表水からの窒素流出量も50%以上減少します。

環境負荷軽減効果

収支 1:31.6 ㎏/10a 収支 2:37.9 ㎏/10a 水 量 ㎜ 窒素濃度 ㎎/L 窒 素 量 ㎏/10a 1194 ㎜ 5.44 ㎎/L 6.5 ㎏/10a 地表流出水 5.3 ㎏/10a れんこん 746 ㎜ 蒸発散 1227 ㎜ 8.79 ㎎/L 10.8 ㎏/10a 地下浸透水 1327 ㎜ 0.99 ㎎/L 1.3 ㎏/10a 降雨 30.6 ㎏/10a 施肥・石灰窒素 0.8 ㎏/10a 種れんこん 1841 ㎜ 2.23 ㎎/L 4.1 ㎏/10a 潅漑水・水堀用水 6.3 ㎏/10a 施肥前土壌の 無機態窒素 収支 1:16.2 ㎏/10a 収支 2:24.0 ㎏/10a 水 量 ㎜ 窒素濃度 ㎎/L 窒 素 量 ㎏/10a 707 ㎜ 4.87 ㎎/L 3.4 ㎏/10a 地表流出水 5.1 ㎏/10a れんこん 746 ㎜ 蒸発散 888 ㎜ 5.19 ㎎/L 4.6 ㎏/10a 地下浸透水 1327 ㎜ 0.99 ㎎/L 1.3 ㎏/10a 降雨 17.0 ㎏/10a 施肥 0.8 ㎏/10a 種れんこん 1015 ㎜ 2.20 ㎎/L 2.2 ㎏/10a 潅漑水・水堀用水 7.8 ㎏/10a 施肥前土壌の 無機態窒素 54 % 減 少 対 照 ほ 場 か らの 窒素流出量 17.3kg 実 証 ほ 場 か らの 窒素流出量 8.0kg

(22)

家畜ふん堆肥と化学肥料の適正施用

(長野県南信農業試験場) 数字は10a当たりの窒素成分量㎏、連用4年間での現地2ほ場の平均値 なし園への連用を前提とした牛ふん堆肥の年間施用量は、全窒素で10a当り 10kg程度を上限とし、これと化学肥料とを合せて30㎏程度とします。牛ふん堆 肥の窒素10kgを現物に換算すると全窒素含有率が1%のとき1t程度となりま す。

技術の内容

●なし園

ナシ園に牛ふん堆肥を施用したときの窒素の動態 牛ふん堆肥 施用した場合 5t 圃場残存56 土壌窒素増加 無機化窒素増加 溶脱? 樹体・草生吸収 肥料19 堆肥44 持ち出し7 (剪定枝・果実) 牛ふん堆肥 施用した場合 1t 圃場残存22 土壌窒素やや増 無機化窒素やや増 [地方維持増進] 樹体・草生吸収 肥料19 堆肥 9 持ち出し6 (剪定枝・果実) 1年目 2年目 3年目 4年目 試験開始後年数 0 1 2 3 4 5 収 量( t /1 0 a) 1t 区 5t 区 なしの収量 1年目 2年目 3年目 4年目 試験開始後年数 11 11.5 12 12.5 13 糖 度(B rix % ) 1t 区 5t 区 なしの糖度 収量はほとんど同じですが、糖度は 1t 区の方がやや高い傾向があります

(23)

0 10 20 平10 平11 平12 平13 1t区・6kgN 3t区・19kgN 5t区・32kgN 年 度 0 20 40 60 1t区 3t区 5t区 実証ほ場の降下浸透水の年平均硝酸性窒素濃度は対照ほ場より50%程度低下 し、10㎎/L以下となります。

環境負荷軽減効果

堆肥の施用は土づくりのために必要ですが、環境に負荷をかけないためには、化 学肥料の窒素と堆肥の窒素との合計量からみて堆肥の投入量を制限する必要があ ります。化学肥料窒素を10a当り20kgとすれば、堆肥窒素の10kgを加え年間 合計窒素量を30kg以内に止めます。

留 意 点

牛ふん堆肥を3年連用した土壌からの窒素無機化推定量 牛ふんオガクズ堆肥を褐色森林土の幸水園に連用,施肥量は農家慣行量 試験ほ場は上図と同じ kgN/10a 年 間 窒 素 無 機 化 量 連用堆肥の全窒素量の違いと土壌溶液中硝酸性窒素濃度(深さ 1m) 硝 酸 性 窒 素 濃 度 /10a・年 投入量 N ㎎/L 年度

(24)

豚ぷん堆肥の適正施用

(長野県果樹試験場) 豚ぷん5t 溶脱・脱窒 環境負荷原因に! 豚ぷん2t 溶脱のおそれはない! りんご園への豚ぷんもみがら堆肥の年間施用量は、連用を前提とした場合、全窒 素で10a当り10kg程度、化学肥料と合わせた窒素量は17kg程度が適当です。豚 ぷんもみがら堆肥の10kgを現物に換算すると全窒素含有量が1%のとき2t程 度となります。

技術の内容

●りんご園

10a・15cm当り 66 土壌蓄積 52 10a・15cm当り 14 土壌蓄積 12 2 14 17 3 69 3 過 剰 施 用 適 正 施 用 堆 肥 13 化学肥料 4 堆 肥 68 化学肥料 1 (単位 N㎏/10a・年) 樹の生育 果実・剪定枝 樹の生育 果実・剪定枝

(25)

実証ほ場の降下浸透水の年平均硝酸性窒素濃度は対照ほ場より67%も低下し ます。

環境負荷軽減効果

(1)豚ぷんもみがら堆肥の施用量を全窒素で年間10a当り20kg程度に低減しても 樹勢が弱ることはなく、生育、収量、果実品質にも差は出てきません。 (2)家畜ふん堆肥を過剰に施用すると、窒素蓄積のほか、例えば塩基バランスがく ずれる、重金属が集積するなどのおそれもあります。

留 意 点

実証ほ

0

10

20

30

40

50

対照ほ

㎎/L 地下1mの土壌溶液中の硝酸性窒素濃度の年平均値(2001 年) 2年目 3年目 4年目 試験開始後年数 2 4 6 8 果 実 収 量(t /10a ) 実証ほ場 対照ほ場 収 量 2年目 3年目 4年目 試験開始後年数 15 15.4 15.8 16.2 果 実 の 糖 度(B rix % ) 実証ほ場 対照ほ場 糖 度 果実の収量や糖度はほとんど変わりません

(26)

土壌診断にもとづく被覆肥料の利用

(福岡県農業総合試験場) (1)茶園土壌中の無機態窒素濃度をECセンサ-で連続的に測定し、茶樹の生育段 階に応じた施肥を行うことにより、年間の窒素施用量を段階的に削減し、茶の 収量や品質を維持しながら10a当り50kg程度にまで低減できます。 (2)降雨による肥料成分の流亡が少ない窒素被覆肥料を主体とした施肥体系によ り、作物による窒素利用率が向上し窒素の溶脱は減少します。

技術の内容

●茶園

太陽電池 気温計 ECセンサ 4本 地温計 雨量計 データ収集ユニット pFセンサ 2本 電話回線 電話回線DoPa等DoPa等 ①圃場の状態をEC、pF等の各種センサーで計測        ↓ ②計測データを一時的に蓄積        ↓        ③蓄積データをパソコンに送信        ↓ ④土壌養分状態に応じた施肥管理             被覆尿素肥料 ① ② ③ 栽培暦 春 肥:○ 芽出し:○ 夏 肥:○ 秋 肥:○ スケジュール施肥 一定の時期に、決めら れた肥料・量を施用 慣 行 技 術 天候により肥効発現が 一定しない 大雨による窒素溶脱 ↓ 収量・品質の変動 ↓ 施肥量を増やす ↓ 濃度障害 環境負荷量の増大 問 題 点 EC センサー・被覆尿素 を利用した施肥管理 ↓ ・茶樹の生理や土壌窒 素量に応じた施肥が 可能 ・肥料のムダが省ける ・茶の収穫、品質の高 位平準化 ・環境負荷量の大幅軽 減 新 技 術 新技術(ECセンサーシステム・被覆尿素)の概要

(27)

本技術の導入により、年次が経過するに従って実証ほ場の窒素溶脱量は減少し、 4年目で対照ほ場より約50%低減します。

環境負荷軽減効果

(1)ECセンサ-は個別経営で購入するには高額であるため、地域あるいは組織で 立地条件、土壌条件等からみて代表的な茶園に共同で設置することによりコス トが低減されます。 (2)被覆肥料の種類は、養分溶出特性が茶樹の養分吸収特性に適合したものを選ぶ ことが重要です。

留 意 点

1年目 2年目 3年目 4年目 試験開始後年数 0.6 0.8 1 1.2 1.4 生 葉 収 量(k g/ 1 0a ) 実証ほ場 対照ほ場 収 量 1年目 2年目 3年目 4年目 試験開始後年数 2.5 3 3.5 4 4.5 5 市 場 価 格( 千 円/k g) 実証ほ場 対照ほ場 荒茶の品質 実証ほ場の生葉収量・荒茶品質は対照ほ場とほとんど変わりません (1・2 番茶計) 10 年 11 年 12 年 13 年 0 10 20 30 40 50 60 70 80 新技術 慣行技術 無機態窒素溶脱量の推移 無 機 態 窒 素 溶 脱 量 (㎏/10a)

(28)

家畜ふん堆肥と被覆尿素の適正な組合せ

(鹿児島県茶業試験場) 年間窒素施用量 50 ㎏/10a 施肥例 被覆尿素配合Ⅰ:含まれる窒素の 50%が被覆尿素窒素(70 日タイプ)になるよう,被覆尿素に骨粉,油粕,魚かす, 化成肥料等を配合したもので,窒素保証成分 11%の配合肥料。 被覆尿素配合Ⅱ:含まれる窒素の 50%が被覆尿素窒素(70 日タイプ)になるよう,被覆尿素配合Ⅰと同じ材料に硫安 を添加したもので,窒素保証成分 15%の配合肥料。 ※資材名下段は窒素施肥量で,年間窒素施肥量は50kg/10a 秋肥窒素の一部を家畜ふん堆肥で代替し、春肥、夏肥、秋肥の年3回に被覆尿素 配合を利用し、これに芽出し肥(速効性の化成肥料)を組み合わせることにより、 収量、品質を維持しながら年間窒素投入量を50kg/10aまで低減できます。

技術の内容

(1)本技術は年間降水量2,500mm程度の温暖多雨な黒ボク土茶園に適用できます。 (2)家畜ふん堆肥は8月~9月上旬に施用し、土壌と充分混和する必要があります。 (3)家畜ふん堆肥の肥効率を考慮すると、総窒素投入量は増え窒素溶脱量が増える おそれがあるため、肥効率は考慮せずに施用します。 (4)前年に対する削減率が大きいと収量・品質が低下するので、対前年削減率は 15%以内とします。

留 意 点

●茶園

(8 月上旬) 秋肥1回目 被覆尿素配合Ⅰ 5kg/10a (9 月上旬) 秋肥2回目 牛ふん堆肥 5kg/10a (2 月上旬) 春肥 被覆尿素配合Ⅰ 20kg/10a (3 月下旬) 芽出し肥 速効性肥料 8kg/10a (一番茶直後) 夏肥 被覆尿素配合Ⅱ 12kg/10a 0 50 100 150 200 250 300 '00 '01 合 計 生 葉 収 量 窒素低減区 多肥栽培区 (㎏/10a) 年間生葉収量 窒素低減区の年間窒素量は、’00 年で 55 ㎏/10a、’01 年で 50 ㎏/10a 多肥栽培区の年間窒素量は、’00 年で 82 ㎏/10a、’01 年で 73 ㎏/10a

(29)

環境負荷低減効果 降水量 2,500mm 降水量 2,500mm 土壌浸透水量 1800mm 土壌浸透水量 1800mm 蒸発散量  700mm 施肥窒素量50kg/10a 溶脱窒素量17~15kg/10a (溶脱濃度9.4~8.3mgL-1 みかけのほ場残残量8~10kg/10a ほ場からの 窒素搬出量 25kg/10a 環境基準値はクリア!! 1.年間施肥窒素量50kg/10aの場合 2.年間施肥窒素量92kg/10a(多肥栽培)の場合 土壌浸透水量 1800mm 土壌浸透水量 1800mm 施肥窒素量92kg/10a 溶脱窒素量36kg/10a (溶脱濃度20mgL-1 みかけのほ場残残量31kg/10a 環境基準値を大幅に超過!! 降水量 2,500mm 降水量 2,500mm ほ場からの 窒素搬出量 25kg/10a N2,N2O揮散? 蒸発散量  700mm 溶脱する窒素の年間平均濃度は多肥栽培の場合より50%以上も低下し、 8~9mg/Lになります。

環境負荷軽減効果

N2,N2O 揮散多? N2,N2O 揮散少 ほ場からの(茶葉) 窒素搬出量 25 ㎏/10a ほ場からの(茶葉) 窒素搬出量 25 ㎏/10a

(30)

カンザワハダニ チャノキイロアザミウマ チャノホソガ 0 10 20 30 40 50 H12実証ほ場 H12対照ほ場 H13実証ほ場 H13対照ほ場 減農薬が一番茶の品質(害虫)に及ぼす影響

農薬散布が天敵(クモ)及び害虫の密度へ及ぼす影響

●茶園 農薬の散布回数を減らした時の茶園におけるクモ密度と害虫防除効果 (福岡県病害虫防除所) 自然生態系の中で、クモは害虫の天敵として害虫密度の抑制に重要な役割を果 た しています。このため、害虫の防除に際しては殺虫剤の使用回数をできる限り 少な くするか、クモ等天敵に悪影響を及ぼさない殺虫剤を使用するなどにより害 虫の生息密度を経済的に被害が生じない範囲内に維持することができます。 茶園では農薬の散布回数を減らすことにより、クモ等の天敵密度が高まり、害虫の 密度を経済的に被害が生じない範囲内に維持することができます。 2-5 3-3 3-6 4-5 5-2 5-6 6-2 6-5 7-2 7-5 8-2 8-5 9-510-210-611-3 月-半旬 1 2 3 4 5 6 7 8 た た き 落 と し 頭 数 ( 頭/ 1 か 所 ) ↓    ↓       ↓                      ↓は殺虫剤散布       殺虫剤の散布とクモ類密度の推移 実証ほ場 3か年平均 2-5 3-3 3-6 4-5 5-2 5-6 6-2 6-5 7-2 7-5 8-2 8-5 9-5 10-210-611-3 月-半旬 0 1 2 3 4 5 6 7 8 た た き 落 と し 頭 数 ( 頭 数/ 1 か 所 ) ↓    ↓   ↓↓    ↓    ↓↓ ↓ ↓ ↓      ↓                 ↓は殺虫剤散布       農薬散布とクモ類密度の推移 対照ほ場 3か年平均 2-5 3-3 3-6 4-5 5-2 5-6 6-2 6-5 7-2 7-5 8-2 8-5 9-510-210-611-3 月-半旬 0 1 2 3 4 5 6 た た き 落 と し 頭 数 ( 頭 / 1 か 所 ) 実証ほ場 対照ほ場 チャノミドリヒメヨコバイの発生消長 3か年平均 一番茶 二番茶 3-6 4-5 5-2 5-6 6-2 6-5 7-2 7-5 8-2 8-5 9-5 10-2 10-6 11-3 月-半旬 0 1 2 3 4 5 6 た た き 落 と し 頭 数( 頭/ 1 か 所 ) 実証ほ場 対照ほ場 チャノホソガの発生消長 3か年平均 一番茶 二番茶

(31)

●露地野菜畑 天敵への影響の少ない農薬を使用したときのクモ密度の変化 (日本農業研究所) 8300 7700 対照ほ場 実証ほ場 0 2 4 6 8 10 (1000kg/10a) はくさい収量 9/27 10/10 17 23 30 11/8 13 22 27 12/13 月 / 日 0 10 20 30 40 50 60 ク モ 捕獲個体数 実証ほ場 対照ほ場 選択性農薬の使用が天敵密度に及ぼす影響

選択性農薬を散布し た時期

非選択性農薬を散布し 実証ほ場 対照ほ場 実証ほ場 対照ほ場 場所:日本農業研究所はくさいほ場。 時期:平成12年9月27~12月13日。 クモ捕獲個体数:12トラップ当たり。 ク モ 捕 獲 個 体 数 選択性農薬を散布した時期 秋冬はくさいの害虫防除に、天敵への影響の少ない殺虫剤を使用した方が、通常の 殺虫剤を使用するよりもクモの生息密度が高く保たれ、はくさい収量への影響も経済 的に被害が生じない範囲内にとどめることができます。

参照

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