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DSpace at My University: 英語教育リレー随想 106号(2019.1) 私の教育実習・・・指導担当は教頭先生!?

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Academic year: 2021

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大阪女学院大学・大阪女学院短期大学 教員養成センター http://www.wilmina.ac.jp/ojc/edu/ttc/ 〈英語教育リレー随想〉第 106 号 1 大学に入学後、前回(2018 年 6 月)紹介しましたように国家資格の取得のための勉強も しながら教職課程も履修していました。教員になろうという強い思いがあった訳ではなく、 大学でとれるものは何でもとっておこうという気持ちでした。 しかし工業高等専門学校卒業の私は教育実習先を探すのに苦労しました。工業高等専門 学校では教育実習ができませんのでゼミの教授もあちこち探してくださり、ようやくある 私立高校で教育実習を行うことに決まりました。同じような体験が 25 年後に訪れます。 校長としてある高校に勤務していたときのことです。卒業した大学の教職課程の教授から 電話があり、母校が少子化の影響で閉校し教育実習先が見つからず困っている学生がいる と言う話を聞いて、即座に引き受けました。その教授は即決した私に驚かれたのか絶句さ れました。わずかなツテを頼ってあちこち電話されていたのでしょう。私はその学生のた めだけでなく、教員集団への刺激になると考えたのです。教頭先生も主幹教諭も「教員に とって良い刺激になります」と喜んでくれました。 私の話に戻りましょう。私が教育実習に行くと指導担当は教頭先生でした。おそらく教 員は誰も引き受けなかった?なんと私の居場所は教頭先生の机の隣の応接セットでし た!教頭先生は非常に忙しいのに授業も週に6時間担当されていまして、その授業を教え ることになりました。 生徒達は教室に 50 人以上いまして、通路の確保さえままならない状況でした。各授業 は教案、板書計画書を作成し精一杯行いました。そのためか授業中に「先生の説明でわか ったわ」と言ってくれた生徒が数名いました。この言葉を聞くと授業の準備の疲れが吹っ 飛ぶ思いでした。このことが教員をめざすきっかけになったと思います。1学期中間試験 の問題作成、配点、採点を任され、その結果3名の生徒が以前の成績に比べて極端に高得 点をとりました。そういえば「わかった」「わかった」と言っていた生徒達でした。指導 担当の教頭先生は驚きと喜びの入り混じった複雑な表情で笑っていました。 ある日のことです。近隣住民から生徒達が下校時にゴミを散らかすとクレームの電話が ありました。教頭先生は、一言も愚痴や文句を言わず直ぐに行動します。その日の内に生 徒会本部の先生と生徒に呼びかけ、翌日の放課後から1時間かけて学校の周辺を掃除する 体制をつくりました。電話のあった日は私と2人で掃除に行きましたが。教育実習中、教 頭先生の机の隣の応接セットが居場所であった私は、知らず知らずの内に教頭職の在りよ 大阪女学院大学・大阪女学院短期大学 教員養成センター

〈英語教育リレー随想〉

2019 年1月

私の教育実習・・・指導担当は教頭先生!?

森 均 第 106 号

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大阪女学院大学・大阪女学院短期大学 教員養成センター http://www.wilmina.ac.jp/ojc/edu/ttc/ 〈英語教育リレー随想〉第 106 号 2 うを学んだのかもしれません。 教育実習を終えて、ゼミの教授にお礼に行くと、講義では見たことのない満面の笑みで 迎えてくれました。ゼミの教授と教頭先生は大学の同期で、研究室も同じだったとその時 初めて聞きました。私のゼミの教授も人間関係を頼って私の教育実習先を探されたことと 思います。 本学でも外国の学生が教職課程を履修しますが、私も過去の人間関係を頼りに教育実習 の受け入れをお願いしています。快く引き受けていただくその声に、人間関係の大切さを 今更ながら思い知るわけです。 (森均 特任教授/教員養成センター)

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