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3.ごみの減量方法.PDF

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3.ごみ減量等の方策について

ごみの減量化には、生産、流通、消費、廃棄のそれぞれの局面での対応が必要であり、 市民、事業者及び行政が共通の認識に立ち、それぞれが取り組むべき役割を果たしていか なければなりません。本委員会は、天理市における廃棄物の現状を考察しつつ、調査及び 審議を行なった結果に基づき、天理市が講ずべき施策として3つの施策を提言します。本 章では、そのうち家庭系ごみに関する2つの施策、すなわち、分別の細分化と有料化につ いて提案します。 3−1 分別の細分化と発生抑制 (1)分別及び発生抑制の必要性 資源循環型社会においてごみを減量する際には、まず発生抑制、再使用を図ることが重 要です。ごみの減量目標の設定に際しては、発生抑制、再使用の目標として容器包装の一 律5%削減と手付かずの食料品とレジ袋の50%減量を掲げています。 (2)分別の細分化:5種12分別へ 上記のように、まず発生抑制、再使用が図られることが重要ですが、ごみをゼロにする ことは困難です。発生抑制、再使用できないモノは、リサイクルにより資源として再利用 することが大切です。より分別を細分化することにより、さらに資源を有効利用できます。 本委員会では資源化のさらなる推進を図るため、ごみの分別を現在の8分別から12分 別に細分化することを提案します。 具体的には、新聞等の紙製品、衣類、プラスチック類のペットボトル、ビン類を新たに 分別するとともに、従来から資源化している飲料カンにそれ以外のカンも加えることを提 案します。前述の減量目標の設定に際しては、これらの品目のリサイクル率を50%から 70%に設定しています。 また、これら資源の中でビン、カン、ペットボトルの収集方法については、資源化率を 最優先に考えるときには、ビンについてはコンテナ収集、ペットボトルについてはネット 収集が望ましいと考えられましたが、ごみ集積場の3分の2が道路にありスペースの確保 が難しいこと、コンテナやネットの管理が困難なこと、収集経費が高騰すること等の課題 があること、及び天理市においては袋収集でもコンテナ収集等に匹敵する資源化率が達成 できるとの主張もあること等から、今回はいずれも袋収集とすることを提案することとし ました。なおビンについてはカンとの混合収集により割れにくくなり資源化率が向上する

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とのデータに基づき、両者を1つの袋で収集する方式を提案しています。袋はいずれも透 明袋とすることを提案します。 なお、施行後一定期間(2∼3年)内に分別の状態等を調査検討し、資源化率が十分高 まらない場合には、より資源化率の高い方法に収集方法を変更することが必要です。 分別の細分化案の詳細については、図3:分別の細分化案に示します。 図3:分別の細分化案 (3)資源の抜き取り対策について 現在、資源ごみから新聞紙やアルミ缶の抜き取りが多く発生しています。しかしながら 現状では、ごみステーションのごみの所有権は規定されていないため、持ち去り者に対す る指導しかできません。これでは、市民の分別・リサイクル意欲の低下につながる恐れが あります。そこで委員会は、「ステーションに置かれた資源ごみの所有権は市に帰属する」 「持ち去った者に罰金を科す」ことを条例で制定し、実施することを提案します。 牛乳パック 家庭系 ご み 現在の分別 細分化の案 燃えるごみ (生ごみ・紙等) 燃えないごみ (ビン.金属等) 資源ごみ (新聞等の紙製品) 資源ごみ (飲料・飲食用ビン) 牛乳パック 飲料・飲食用カン プラスチック類(ペット除く) 発泡スチロール ペットボトル 集団 資源 回収 ・新聞紙 ・ダンボール ・雑誌 ・古布 有害ごみ 粗大ごみ 有 有害ごみ 粗大ごみ 燃えないごみ (金属等) 燃えるごみ (生ごみ等) 太枠は袋での収集 混合で袋に入れて収集 飲料カン プラスチック類 発泡スチロール 資源ごみ (古布) 【市民意見】 ・有料化の目的が、ごみ減量なので資源ごみの収集方法は袋ではなくできるところはコンテナ とネットにして欲しい。 ・細分化はもっと早く実施するべき。ビンと缶の混合がなぜ良いか分からない。徹底した細分 化を指導し、学校でも授業に取り入れるなど検討し、市民一丸となって取り組む体制作りを 打ち出してもらいたい。

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3−2 家庭系ごみの有料化 (1)有料化の基本的な考え方 現在、市民が出すごみの収集・処理費用は主として税金により賄われています。こ れは、 ごみ減量を考えず多量にごみを出していても、生ごみ処理器を購入するなどの費用負担を 行い減量のために努力しても、ごみ処理のための費用負担は変わらないということを意味 します。しかしごみ処理の費用負担のあり方としては、このようにすべて税金で賄う方法 のほかにも、ドイツのように拡大生産者責任を適確に取り入れた法体系のもと、廃棄物処 理に係る全ての費用を排出者から徴収する手数料で賄う方法、近隣では橿原市や桜井市の ように一部をごみ量に応じた手数料で負担し、残りを税金で賄う方法など、さまざまな方 法があります。こうした様々なごみ処理費用の負担方法の中で、「ごみの減量」、「リサイク ルの推進」、「負担の公平性」という観点からは、どのような方法が望ましいのかについて、 本委員会で検討を行ないました。 ①ごみの減量とリサイクルの推進 先に述べたように税金によるごみ処理システムは、ごみをいくら出してもその影響が 出した人に直接帰ってきません。このため、そのごみが環境に影響していること、その ごみの悪影響を減らすためにごみ処理や排ガス処理に多大なコストをかけていること等 を実感しにくい状況となっています。 これに対してごみ量に応じた手数料負担、すなわち従量制有料化は、ごみに対して関 心を持つ契機となるとともに、ごみにしないよう分別・資源化を促すことが期待されま す。さらにごみが多く出る商品を購入すると手数料負担が増加することから発生抑制に もつながることが期待されます。 これまで多くの調査・研究により、従量制有料化がごみ処理量の削減をもたらすこと が示されてきました。例えば平成14年に実施された最新の全国調査によれば、天理市 と同程度の人口規模(3∼7万人)の自治体のうち、有料化している自治体の一人一日 当たりごみ排出量(資源ごみを含む)は、有料化していない自治体と比べて平均87g/ 人・日少ないという結果が出ています(表4参照)。これに天理市の人口をかけると年間 2,238トンで、有料化により7.3%の排出抑制が期待されます。また、最近有料化 された近隣自治体の報告によると家庭系可燃ごみの収集量が20%以上減量しているこ とや全国調査でも減量効果が高い自治体では同程度の減量が報告されています。 以上のことから、ごみ処理費用を手数料により負担することが、ごみ減量・リサイク ル促進の観点から望ましいと考えられました。また一部費用の負担でも、大きな減量効

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果を示していることがわかりました。 表4:総排出量の分布範囲 単位:(1人1日の排出量:g) 最大値 平均値 最小値 有料化 1,474 945 420 検討中 1,527 1,086 718 有料化しない 1,981 1,032 638 3∼10万 人 過去有料化 1,388 1,089 812 ②負担の公平化 本来、自分の出したごみを自分の責任と費用で始末することは当然のことと思われま す。それを他の人に処理してもらうのであれば、処理してもらうことで便益を受ける人、 すなわちごみを出した人が、その処理にかかる費用を負担するのが公平だと考えられま す(受益者負担の原則)。またごみ処理は、ごみによる環境汚染・公衆衛生の悪化を防ぐ ために行なわれているので、そうした汚染源を出した人がその汚染を防止するための費 用を負担することが公平だとも考えられます( 汚染者負担の原則)。さらに金銭的・時間 的な費用を負担してごみ減量に協力する人は、そうでない人と比べてごみ減量のために 多くの負担をしているにもかかわらず、税によって処理費用が賄われるしくみの中では、 その負担がなんら評価されないという不公平性も存在します。従量制有料化は、両者の 間に差を設けるという意味で公平性に寄与すると考えられます。 このようにごみを出した人が、出したごみ量に応じてその処理にかかった費用を負担 するのが一般には公平だと考えられます。 これらの検討結果から、一部または全部のごみ処理費用を手数料により負担すること が、ごみ減量・リサイクル促進・負担の公平性の観点から望ましいと考えました。 なお実際の検討に際しては、初めに一般論として有料制が望ましいか望ましくないか という判断をするのではなく、次に示すような具体的な制度を検討する中で、手数料負 担は0円がよいのか、そうではないのかという形で判断を行ないました。 (2)有料化の制度内容のあり方 ①有料化の範囲について(図4参照) ・燃えるごみ(可燃ごみ)と燃えないごみ(不燃ごみ)及び粗大ごみについて有料化 を提案します。 ・資源ごみについては、「分別をきちんと行えば無料」との経済的インセンティブを与

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え、分別の徹底を促し、リサイクルの推進を図るため無料とします。 ・有害ごみについては、燃えないごみから確実に分別し処理しなければならないため 無料とします。 図4:家庭系ごみの有料化案 (3)手数料の負担方法のあり方 ①手数料の負担方法 手数料の負担方法には、利用した分に応じて、すなわちごみを出す量に応じて手数 料を負担する「単純従量制」と、一定量(例えば年間100枚)を超えた場合、その超 えた部分につき排出量に応じてごみ処理手数料を負担する「超過量従量制」及び排出 量に関係なく、定額のごみ処理手数料を負担する「定額制」があります。(表5参照) 「定額制」は以前広く採用されていましたが、ごみ減量効果があまりないこと、ご み量に応じた負担とは言えないことなどから今回の目的にはあわないと考え、候補か ら外しました。 「超過量有料制」は、ごみ減量効果等の点では問題はありませんが、無料や安価で 配布をする世帯を決定しなければならないため、常に市役所が住民登録等により市民 を把握しなければなりません。しかしながら天理市では、一時的な居住者が多いなど 住民登録している人と実際に住んでいる人の差が大きく、実際に住んでいる人の把握 無 料 牛乳パック 分別の区分 新聞等の紙製品 飲料・飲食用ビン 飲料・飲食用カン プラスチック類(ペット除く) 発泡スチロール ペットボトル 有害ごみ 粗大ごみ 燃えないごみ (金属等) 燃えるごみ (生ごみ等) 有 料 出し方 有 料 指定有料袋を購入して、ごみの 収集場所に出す。 市販の透明袋に入れて出す。 (ビンとカンは混合で透明袋に 入れる。ペットボトルは別の透明 袋に入れる) 透明な袋に入れるか紐で縛る。 リクエスト方式による戸別収集 (有料のシールをごみに貼る) 紐で縛って出す。 市販の透明袋に入れて出す。 市民負担 古布 紐で縛る。 無 料 有料袋の種類・価格 有料袋の種類 燃えるごみ専用袋と 燃えないごみ専用袋 は、大きさ価格とも共 通 大(45㍑):1枚50円 巾65×長さ80 中(30㍑):1枚33円 巾50×長さ70 小(15㍑):1枚15円 巾45×長さ55 単位:cm 販売単位は、10枚 1袋で販売します。

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が困難であるため、導入は困難だと判断しました。 一方「単純有料制」では、ごみ減量効果や負担の公平性の点から望ましく、また利 用した分に応じて袋を購入するため居住者の把握が不必要です。これらの点を勘案し て「単純有料制」を提案します。(表6参照) 表5:手数料の負担方法 25 12 53 実施率 単純従量制 排出量に関係なく、定額のごみ処理手数料を徴収する方法。1万人未満の自治体での採用が多 いが最近はほとんど見かけない。(定額制全体の61% が1万人未満 90%が3万人未満) 一定量(例えば年間100枚)を超えた場合、その超えた部分につき排出量に応じてごみ処理手数 料を徴収する方法 ごみの排出量に応じて、ごみ処理手数料を徴収する方法 特 徴 定額制 超過量従量制 類型 25 12 53 実施率 単純従量制 排出量に関係なく、定額のごみ処理手数料を徴収する方法。1万人未満の自治体での採用が多 いが最近はほとんど見かけない。(定額制全体の61% が1万人未満 90%が3万人未満) 一定量(例えば年間100枚)を超えた場合、その超えた部分につき排出量に応じてごみ処理手数 料を徴収する方法 ごみの排出量に応じて、ごみ処理手数料を徴収する方法 特 徴 定額制 超過量従量制 類型 表6:課金の方法 高い。安価の枚数をどのようにとらえる のかが困難(家族人数に応じて配布) 有料制を意識し、かつ罰則的な感覚 (大) 罰則的な感覚(小) 有料制を意識(中) 住民の負担意識 高い。無料配布をどのようにとらえる のかが困難(家族人数に応じて配布) 低い 導入コスト 安価分は袋の原価とし負担し、超えた分 の袋代ぐらいは自分で負担するのが公 平 ごみは生活すると必ず出るという考え 方で、ごみ処理は税による負担が公 平。超える部分については罰則的に 量に応じて負担 利用した分に応じて袋を 購入するため受益者負担 型の公平 公平さに対する 考え方 料金設定により性格が決まる。排出の抑 制効果は一番高い 料金設定により性格が決まる。排出 量の抑制効果は高い 排出量抑制効果はある 減量効果・導入 有料制の12% 有料制の53% 導入の状況 一定枚数を安価とし、超過分を高価とす る 一定枚数を無料とし、超過分を有料と する 全ての袋を一定料金とし て設定 課金の方法 二段階有料制 一部有料制 単純有料制 超過量有料制 高い。安価の枚数をどのようにとらえる のかが困難(家族人数に応じて配布) 有料制を意識し、かつ罰則的な感覚 (大) 罰則的な感覚(小) 有料制を意識(中) 住民の負担意識 高い。無料配布をどのようにとらえる のかが困難(家族人数に応じて配布) 低い 導入コスト 安価分は袋の原価とし負担し、超えた分 の袋代ぐらいは自分で負担するのが公 平 ごみは生活すると必ず出るという考え 方で、ごみ処理は税による負担が公 平。超える部分については罰則的に 量に応じて負担 利用した分に応じて袋を 購入するため受益者負担 型の公平 公平さに対する 考え方 料金設定により性格が決まる。排出の抑 制効果は一番高い 料金設定により性格が決まる。排出 量の抑制効果は高い 排出量抑制効果はある 減量効果・導入 有料制の12% 有料制の53% 導入の状況 一定枚数を安価とし、超過分を高価とす る 一定枚数を無料とし、超過分を有料と する 全ての袋を一定料金とし て設定 課金の方法 二段階有料制 一部有料制 単純有料制 超過量有料制 ②手数料の支払い方法 手数料の支払い方法としては、日本では一般に指定袋制かシール制が採用されてい ます。指定袋による方法は、ごみ量と料金の関係がわかりやすく負担の公平が確保で きるほか、事務手続きに要する負担が比較的軽易と考えられ、全国的にもほとんどの 自治体がこの方法により実施しています。シール制については、既存の袋を使える(例 えばレジ袋)、袋に入らない大きなモノでも使用可能という長所はありますが、自分の 出すごみ量に応じてシールを貼ることが難しいこと等の課題もあります。 以上のことから本委員会は燃えるごみ・燃えないごみについては指定袋制を、粗大

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ごみについてはシール制を導入することを提案します。 指定袋及びシールは、市民が容易に購入することができるよう、市内各地域の小売 店やスーパーなど、出来る限り多くの取扱販売店の登録を確保することが望まれます。 (4)指定袋について ①指定袋の単価について(図4参照) 指定袋の単価(ごみ処理手数料)は、袋の仕入れ値程度からごみ処理経費の全額ま での範囲が考えられますが、本委員会では処理費用の20%とすることを提案します。 これは今日的な経済状況から市民にとって過重な負担とならないように配慮する一 方、最近の近隣自治体とのバランスも考慮して決定したものです。 なお、この負担率で袋の価格を算出すると、15リットル1枚:15円、30リット ル1枚:33円、45リットル1枚:50円になります。大きさは、燃えるごみと燃え ないごみ共通です。(表7参照) 表7:費用負担の算出表 家庭系ごみの処理費用 617,754,231円(18,846トン) ②指定袋の仕様について 指定袋は、市民が取り扱い易いようにするため、次に掲げる仕様を提案します。 ・指定袋の色は、カラスに突付かれにくい色や近隣自治体にない色とすることを考え 燃えるごみは黄色、燃えないごみは藤色とする ・材質については、破れ難い低密度ポリエチレンとする ・袋のデザインは、口を縛ったりし易い耳付きでまちのついたものとする ・排出者責任を明確化にするため、袋に記名欄を設けることとする。なお記名につい ては、当面はプライバシーとの関係で強制はせず、記名していなくても収集するこ とが望ましいと考えますが、そのままでは排出ルールが守られないと判断された場 合は、今後記名のないごみは、取り残すことも検討すべきと考えます。

123,550,846

111,195,762

92,663,135

負担金額 (円)

12

25

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59.0

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15L(2.5kg) (円) 30L(5kg) (円) 45L(7.5kg) (円) 10kg当たり (円) 負担率 (%)

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(5)ボランティア袋と手数料の減免について ①ボランティア袋 ボランティアとして街角を清掃している人や団体については、自治会長や登録団体 からの申請に基づき、ボランティア袋を無料配布することを提案します。 ②手数料の減免について 家庭系ごみの有料化は、生活保護受給世帯等の社会的弱者にとって過度の負担にな らないようにすることが望ましいと考えられます。中間報告の市民意見においても、 こうした市民に対する配慮を求める声がありました。そこで委員会としては、生活保 護世帯について一部減免を提案します。 また、乳幼児を抱えている世帯や要介護老人を抱えている世帯については、紙おむ つを使用する世帯も多く、その結果、ごみ量が増えて負担が大きくなることが予想さ れますので、これらの世帯についても一定程度減免措置の対象とすることを提案しま す。 なお紙おむつについては、ごみの発生抑制対象であり(5%削減が目標)減免措置 は望ましくないのではないかとの意見も強くありましたが、子育て支援や介護老人保 護等市で重視している施策との関係を踏まえて、これらの減免措置を提案することと しました。ただし、紙おむつのごみ処理費用負担が全くなくなることはないように配 慮して、減免枚数を決めました。 1年間の減免枚数については、次のとおり提案します。 1.生活保護世帯→燃えるごみ(30リットル)100枚 燃えないごみ(30リットル)20枚 2.乳幼児を抱えている世帯(0歳児を抱える世帯) →燃えるごみ(30リットル)50枚 3.要介護老人を抱えている世帯(市や県から紙おむつの支給を受けている世帯) →燃えるごみ(30リットル)70枚 (6)粗大ごみのリクエスト制 粗大ごみについては、有料化とともに、リクエスト方式(あらかじめ市に予約した日 に粗大ごみを収集する制度)を提案します。粗大ごみの収集にリクエスト方式を提案す 【市民意見】 ・市民1人当たりの年間負担額全体を具体的に考え、低所得者への対応はどうするのか。

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る理由は、近年、高齢者の単身世帯や高齢者のみの世帯が増加する中で、大きく重いご みを集積場まで運ぶことは高齢者にとって負担が大きいこと。また、現在は1年に3回 しか収集日がなく、不用になっても直ぐに処分ができない等粗大ごみの排出が困難にな ってきていること、また、事業系の粗大ごみが混じることなく収集できること等が挙げ られます。粗大ごみ収集の対象は、指定袋に入らない規格外のごみ(粗大ごみ)とし、 大きさや重さによって3種類に分類して大900円・中600円・小300円とするこ とを提案します。 排出手順は、天理市の指定の電話番号に事前に電話をかけて収集日を決定し、取扱販 売店等で有料のシールを必要枚数購入し、粗大ごみに貼って自宅前に出す方法に変わり ます。 (7)不法投棄・野焼き対策 有料化が導入された場合には、次ページの表8にあるような問題が起こっています。 特に不法投棄や野焼き(以下「不適正処分」という。)の問題が懸念されるところであり、 不適正処分の実態等十分な情報提供により市民モラルの向上を促すとともに、関係機関 や地元自治会等の組織とも連携しながら不適正処分防止監視体制を整える必要がありま す。中間報告に対する意見の中でも、不法投棄の増加に対する懸念について最も多くの コメントがありました。委員会ではこうした意見も踏まえて、さらに不適正処分に対す る対策について検討し、以下のような対策を提案します。 不適正処分防止の第1は、不適正処分をさせない、出来ない環境作りです。同時に発 覚した不適正処分については絶対に許さないという断固たる姿勢で臨むことが必要と考 えます。 具体的には、以下の方法を提案します。 ①パトロールの強化 職員による日常の巡回パトロールの強化により、不法投棄・野焼きの未然防止に 努めるとともに、これらの不適正処分を発見した場合には、迅速な処理・対応を実 施する。特に不法放棄が多発する場所へは、夜間パトロールを行う。 ②自治会との連絡体制の強化と相談窓口の設置 市民が不法投棄・野焼きに関する相談ができるように体制を整えるとともに、自 治会との連絡体制を強化して迅速で適切な対応が図れるように全庁的な連絡体制を 整備する。

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③不法投棄が発生しやすい場所への看板等の設置 不法投棄が絶えない場所には、警告看板等を設置する。また、場合により監視カ メラ等更に進んだ対策を行う。 ④不法投棄・野焼きへ対応 悪質な不法投棄者、野焼き実施者に対しては、「廃棄物処理法」に基づき警察と連 携し告発をする等の適切な法的手段を講ずる。 一方、不適正処分される物の中には、適正な処理が困難であるためどうしてよい のか分からなくて処分される物があります。こうした、不適正処分を防ぐためには、 単に監視を厳しくするだけではなく、事前に適正処理が可能な委託先の情報等を十 分広報するとともに、違反ごみに対する警告シールに問い合せ先を掲載するなどの 対応が必要です。 表 8 : 有 料 化 後 に 生 じ た 問 題 点 人口規模 ごみ減量が 見られない 一時的に減 少したが戻り つつある 有料化ルー ルに反する 排出が見ら れる 不法投棄が 増加している その他 問題なし 全 国 1 3 % 4 9 % 4 2 % 2 6 % 7% 4% 政令指定都市 0% 0% 0% 0% 0% 1 0 0 % 10 万 人 以 上 8% 3 6 % 5 2 % 1 2 % 1 2 % 8% 5∼10 万人 3% 6 2 % 5 9 % 2 8 % 3% 0% 3∼5万 人 3% 7 6 % 3 8 % 1 9 % 3% 3% 【市民意見】 ・川にごみがたくさん投げ入れられたり、不法投棄が増える。特に燃えるごみは悪臭とカラス の餌になる。不法投棄で不衛生になり環境が悪化する。 ・有料化によってポイ捨てなどの不法投棄が増える。条例を作ってポイ捨てや不法投棄を取り 締まる警察官を新設し、重罰をもって対処すればよい。 ・不法投棄に対する処罰を刑法等で必ず守らせる体制作りを検討して欲しい。 ・有料化が実施されると公園や公共施設のゴミ箱が撤去され公園や駅にごみが散乱する。また コンビニ等のゴミ箱もごみであふれる。天理市のごみが他の市町村に投棄される可能性があ り、不法投棄と併せてどうするか。 ・ルールを無視した出し方や他から捨てられたごみへの対応を厳しい姿勢で望んで欲しい。 ・有料化により、無料の資源にきれいに洗わないで出す人が多くなる。チェックをどうするの か。 ・自宅でごみを燃やす人が増え公害や火事になる。

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(8)手数料の運用・使途について ごみの有料化により市には手数料収入が入るとともに、ごみ減量が進めば一定のごみ 処理費用の削減効果が見込めます。これらは、従来税金により賄ってきた額を減らし、 他の用途等に使用することを可能とするものです。その使途については、市民からみて 納得のいくものである必要があります。 有料化によって得られた手数料収入は、有料化に関する費用を除く残額を今後15年 ∼20年で建て替えが必要といわれている環境クリーンセンターの建設に向けて、積み 立てていくことを提案します。 これは、借金によって清掃工場を建設し、その元本・利息の返済を将来世代に負わせ ていた従来のごみ処理施設建設のあり方を変え、その施設規模を決める責任を有する現 在の市民が、ごみの排出量に応じて施設建設費を負担すると考えられるので、将来世代 との費用負担の公平性の観点からも望ましいのではないかと考えられるからです。 【市民意見】 ・ごみ袋の売上収入の使途を明確にしないといけない。この収入を何年か後の施設建設費に積 み立てるなど特定の目的に使用する。ただ単にお金が足りないだけでは納得できない。 ・指定袋の導入がごみ減量・再資源化の一つなら、処理手数料を上乗せした「有料化」になっ ている。財源確保した上で明確な使用用途を示さない限り税の二重取りになる。

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