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2019 年度国家一般職一般論文講評 & 解答例 KL18571

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2019年度 国家一般職

一般論文

講評&解答例

KL18571

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頒布・複写を禁じます

公務員試験対策 2018 年 国税専門官・財務専門官(専門試験) 解答例 1

我が国は,「日本再興戦略 2016」において,キャッシュレス*決済の普及による決済の利便性・

効率性の向上を掲げ,2020 年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催等を視野に入れ たキャッシュレス化の推進を示している。さらに,2017 年6月に閣議決定された「未来投資戦略 2017」においては,KPI(Key Performance Indicator:重要な評価指標)として,2027 年6月まで にキャッシュレス決済比率を4割程度とすることが新たな指標として掲げられた。 * キャッシュレス:物理的な現金(紙幣・硬貨)を使用しなくても活動できる状態 このような状況に関して,以下の図①,②を参考にしながら,次の(l),(2)の問いに答えな さい。 (1) キャッシュレス化のメリット・デメリットを述べた上で,我が国がキャッシュレス化を推 進する必要性や意義について,あなたの考えを述べなさい。 (2) (1)に照らして,キャッシュレス化を推進するためにはどのような取組が必要となるか。 あなたの考えを具体的に述べなさい。 問 題 (経済産業省「キャッシュレス・ビジョン」より作成) 図① 各国のキャッシュレス決済比率の状況(2015 年) 89.1% 55.4% 51.0% 48.6% 45.0% 39.1% 38.4% 18.4% 14.9% 60.0% 54.9% 0% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 80% 90% 100% フラン ス 日本 イギリ ス オ ース トラ リア スウ ェ ー デ ン アメ リカ ドイ ツ 韓 国 中国 カナ ダ イン ド

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(1)について 1 キャッシュレス化を進めることによって得られるメリットとデメリット 2 キャッシュレス化を進める必要性と意義 (2)について 1 キャッシュレス化推進において現存する課題 2 1を解決するためになすべき取組 論 点 造幣局 印刷局 ATM 流通・ サービス業 窓口預入・ 引出 収納代行 売上金回収 ATM 預入・ 引出 ATM 補填 現金供給 代金支払 個人 法人 法人 給与 支払 ユーザー 引渡し ・交付 日本銀行 銀行 銀行ATM/ コンビニATM 印刷局・ 造幣局 全国 20 万台 各支店 各支店・事務所 (経済産業省「キャッシュレス・ビジョン」より作成) 図② 現金支払の社会コスト 現金支払インフラの直接的な社会コスト(年間) 現金輸送 貨幣製造コスト 店頭設備投資 ATM 事業運営経費 偽造紙幣被害 銀行券 製造委託費 ATM 警送会社 委託費 財産犯のうち 現金被害額 キャッシャー等 設備投資 警送会社 委託費 現金関連業務 窓口人件費 ATM 機器費・ 設置費 現金関連業務人件費 (レジ締め等) 150 億円 1,000 億円 760 億円 500 億円 5,000 億円 0.1 億円 4,120 億円 500 億円 600 億円 1,460 億円 1,400 億円 900 億円

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頒布・複写を禁じます 公務員試験対策 2018 年 国税専門官・財務専門官(専門試験) 解答例 3 (1) キャッシュレス化によって得られるメリットは2つ考えられる。一つは訪日外国人による消費の 拡大である。訪日外国人が増加傾向にあり,2020 年に東京オリンピック・パラリンピック,2025 年に万国博覧会を控えている現在,訪日外国人が過ごしやすい国内環境を整備することは喫緊の課 題である。図①からは訪日外国人の多数を占める中国や韓国でキャッシュレス決済が日本より大幅 に進展しており,欧米諸国においても日本の2~3倍程度上回る決済比率であることが読み取れる。 キャッシュレス化を進めることで,これらの外国人がより我が国で消費行動を行いやすくなるだろ う。また,キャッシュレス化は,現在,各分野で進んでいる人手不足の解消にも役立つ。図②によ れば,現金支払いの社会コストとして,年間で 1.5 兆円以上かかっている。とりわけ,人件費や警 送会社委託費など,人的費用にかかわるコストが大きい。人口減少社会が進展し,とりわけ現役世 代の急減が予想されている日本では,これまで人手を用いてきた作業を効率化していく必要がある。 キャッシュレス化はその推進に役立つ。 一方,デメリットとしては,紛失・盗難の場合に悪用されるリスクがあること,および中小規模 の店舗においてはキャッシュレス決済システムの導入コストが大きな負担となることが考えられる。 しかし,デメリットを考慮しても,国際的にキャッシュレス決済比率が高くなっている以上,グ ローバル化に対応すべく我が国も追随する必要性は大きい。また,キャッシュレス化を進めること で様々な消費行動のデータが蓄積され,これらを活用した新しいサービスが創出される可能性もあ り,サービスの付加価値を創造し,国際的に低いとされる日本の労働生産性を向上させるためにも キャッシュレス化は有意義だろう。 (2) では,具体的に政府としてどのような取組が必要となるか。私は中小の店舗に対するキャッシュ レス対応システムの導入支援と,消費者に対するキャッシュレス決済によるメリットの提供が重要 と考える。図①にあるとおり,日本のキャッシュレス化は諸外国に比べて遅れている。これは事業 者側と消費者側の両方に要因があると考えられる。 事業者側の懸念としては導入コストの負担やキャッシュレス決済の手数料の重さがある。そこで, 政府としては決済に要する端末の一部の補助を行い,制度に期限を設けることで短期間での普及・ 拡充を目指す必要がある。また,事業者に対してキャッシュレス化によって得られる効率化や営業 データ分析の容易さなどをセミナーを通じて丁寧な説明を行うことも必要だろう。 消費者側の問題としては,現金の方が安心であるという意識や,キャッシュレス決済に移行する メリットを感じられないことがあるのではないか。そこで,用途を視覚化し,家計の見直しに役立 てるアプリの開発・提供や,キャッシュレス決済の金額の一部を消費者にポイント還元するサービ スの拡充が重要となる。 これらの取組を通じてキャッシュレス化の推進が実現されると考える。(約 1230 字) 以 上 解答例

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難易度:B[標準] 大枠でいえば情報化社会の論点に属するが,キャッシュレス化を真っ向から問う出題はこれまで の主だった試験種で見られず,内容に戸惑った受験生も多かったのではないかと考えられる。ただ し,時事問題では頻出論点の一つであるため,課題の所在や対策を記述するうえでそれらの知識を 活用できたかどうかが評価の分かれ目となる。提示されている資料の内容が幅広いため,資料を引 用しつつ設問指示に従った論点構成を行うという形式が整っていれば一般的な合格答案が完成する だろう。 講 評

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(C) 2019 TOKYO LEGAL MIND K.K., Printed in Japan

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参照

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