子
ど
も
の
印 象 評 定
に
よ
る
体 験 学 習
の
評 価
一
SD
法
を
用
い
た
試
み
Evaluation
for
Experiential
Learning
Using
Semantic
Di
幵
erential
Method
by
Children
政 倉祐
子東 京工科 大 学コ ンピュ
ー
タ サ イエン ス学 部MASAKURA
Yuko
若 林 尚樹
東 京工科 大 学デザ イン学 部WAKABAYASHI Naoki Tbkyo
University
of Technology1 .
は じ め に1.
1.
目 的 我 々の行 動におい て は、
日常 生 活の中にあるものやことに対 して受
ける様
々 な印 象
が、
そ の後 大
き く影 響 す
るり。
例
えば、
ある カ フェ の ラ ンチを食
べ てお い し い と感
じた印象
は、
「その カフ ェ に ま た来る」 という行 動へ とつながる。
また、
旅 先のホ テ ルで、
は じめ は 居 心 地 が よいと 感 じていた 部 屋 が、
時 間 が た つにつれ 次 第に居 心 地が悪い と感 じ る よ う に な るといっ た よ う に、
印象
は 時 間 経 過と とも に 変 化 していく も のでも あ る。
印 象 が時 間 経 過と とも に 変 化 して い くにせ よ、
その時々に 生 じ る 印 象 は、
ラ ン チを 食べる、
部 屋に い る、
といっ た 行 動に対 する結 果の一
つ である。
これ は 成 人に限
らず、
子 ど もでも同様
であ る。
行 動に影響
する事情
を多
く抱え る成 人と 比べ る と、
む し ろ 子 ど もの方 が印 象
と次
の行動
との関係 性
は高
いと もい え る。 ゆ え に、
行 動の時々に生じ る 印象を計 測す るこ とは、
子 ども の行 動 を 評 価 す る一
つ の手 法 と な る と考 え ら れ る。
本 研 究では
、
複 数の行 動 (e.
g.
,
説 明 を 聞 く、
観 察 する、
制 作 する等)
を プログラムの構
成 要 素 と する水 族 館で の体 験 学 習 型ワー
クショ ップ を題材
と し、
それぞれの行 動
におい て子 ど も が 感じ る印象 (
気持
ち)
を計
測 す る こ と に よ り、
ワー
ク ショ ッ プにお ける学
びの評 価
手 法提 案
を 目指
す。 ワー
クショ ップにお いて時 系 列で進 行 する複 数の行 動 を 計 測 対 象とする こ と で、
学 びの総 合 的 な 評 価の みな ら ず、
学 びのプロセスに お け る 変 化 も 評 価 可 能 と なる こと が 期 待 さ れる。
本 稿では、
ワー
クショ ップ に お ける子 ど もの気持
ち を計
測 するた めの指 標
の抽
出 と、
現在
ま で に実 施した子ども による評価
結果 を 報 告 する。
1
.
2
,
従 来
の ワー
クシ ョップにおけ
る評価
現 在、
全 国の水 族 館で は、
展示生 物に触 れ た り、
飼 育 作 業 を 体 験 し た り、
展 示 生 物 に 因 ん だ工 作 を し た りといっ た、
体 験 学 習 型ワー
クショ ップ が 多 く行 わ れてい る2)。
従 来の ワー
ク ショ ップ に お ける評 価
では、
参
加者
の様
子 を 観 察 し た り、
総 合 的 な 評価
と し て自 由 記 述による感 想 を 求めた り、
“
楽しかっ た か”
等
につ い て段 階
評定
を求
め た りす
る も のが多
い。成 人
を対
象
と し た場 合に は、
自 由記述 や 複 数項 目 の段 階 評 定による主観
評価
を行
うことが 可能
である。
し か しな が ら 子 ど もの場 合、
評 価 の た めのボ
キャブ
ラ リー
が少 な
いため、
自由 記
述では」
’
楽
し か っ た”
、
[
」
お もし ろかっ た”
等に表 現 が 限られて し ま う。
ま た、
評価
に 用いら れる言 葉の理 解 に お け る 個 人 差 が 大 きいた め、
段 階 評 定でも“
楽しかっ たです か ?”
あるい はLt
よ かっ た です か?”
等
、
少数 項 目
につ い て の評価
に限
ら れて いること が少
な く ない。 し か しなが ら体験 学
習型
ワー
クショ ップの評価
に は、
例え ば 「 難し か っ た け ど楽し かっ た」 や 「難
し かっ た の で つま ら な かっ た」 のよ う に、
“
楽
しか っ た一
つ まらなかった”
と は 別に」
難 しかっ た一
簡 単だ った”
も評 価 指 標と して 必 要と な る 可 能 性 が あ る。
こ のよ う なワー
クショ ップに お い て感
じ る多様
な 気 持 ちの全 体 像 を 捉えるた め に は、
まず
評 価指標
を抽 出
する ことが 重 要 と なる。
ま た、
L
難 し かっ た”
か ら‘
」
楽 し かっ た”
あ るい は“
難
し かった”
か ら“
つ ま ら な かっ た”
という よ うに、
異 なる指標
間 の関 係 を明 らかにする こと も、
ワー
クショ ッ プ に お い て感
じる気 持
ち を捉
えるた め に 重 要 と考 え ら れ る。
1.
3 .SD
法 を 用いた 子 ど も に よ る 評 価本 研 究では
、
ワー
ク ショ ップ に おい て子どもが感 じ る気
持ちを 計
i
則す る 方 法 と して、
SD
法 (Semantic
di
幵erential method)
3) を用い る。SD
法では、
評 価
対象
につ いて のイ メー
ジを[
t よい一
わ る い”
、
“
大 きい一
小 さい”
、
/
t
はやい一
おそい”
といっ た 形 容 詞 対 を 用いて段 階 評
定 を行
う。
子 ど も を 評 価 者としたSD
法に お いて問 題 と なる のは、
評 価 値の 信 頼 性である。
小 学2
、
4
、
6
年 生、
大 学 生 を 対 象 と し、
7
つ の 概 念 (キャンディ、
太 陽 等)
のイ メー
ジ につ いて評 価 さ せ たMaltz
ら4〕は、
年 齢 差 が 開 く ほ ど年 齢
間の評価
値の一
致 度 は 小 さ くな る が、
SD
法 が 子 ど も の 意 味 測 定に有 用であると述べている。
ま た、
年 少 か ら 小 学3
年 生 を 対象
と し、7
つの概
念(
日 曜 日、
バナ ナ 等 ) の イ メー
ジ につ いて2
回
の評 価 (
2
回
目は ]週 間 後 ) を 行 わせ た賀 集ら5 }によ ると、
1
回 目 と2
回 目の評 価 値 間の 有意
な相
関 関係
が得
られた のは 小 学3
年 生のみで あり、
小 学 校中
学年
以上で あ れば 評価値
の信 頼 性 は 保てるといえ る。
なお、
評価 性
因 子(
’
好
き一
嫌
い”
、
t[
良い一
悪い”
等 )であ れ ば、
1
回 目 と2
回 目の 評 価 値 のず
れの 年 齢による差 は 小 さ く、
小 学 校 中 学 年 以 上 に 限 ら ず、
幼 児 を 評価 者
としたSD
法におい ても一
定の信
頼 性 が 保てる と述べ ら れ ている。
以 上の こと か ら、
SD
法は子ど も に よ る ワー
ク ショッ プ の分 析 評 価 に も 有 用 と な ること が 期待
でき る。
SD
法 に よ る 評 価 値の信 頼 性 を 保つ た め に は、
評 価 方法 に も14
デザ イン学研 究特 集 号SPecial
Is$ue
ot
JaPanese
Society
for
the
Science
o「Design
Vol
.
21.
1 No.
81 2014NII-Electronic Library Service
配慮
し な けれ ば ならない。6
〜
8
歳児
に両
親 に 対 するイ メー
ジ 評価
さ せ た 研究
6)では、
SD
法
の評価 語
とし て用
い られる形 容
詞 対の特 徴 を 表 すた め に、
絵
を用い た方 法
を とっ て い る。例
え ば、
“
大 きい一
小 さい”
で あ れば
大 きいボ
ー
トと小
さ いボ
ー
トの 絵 を 用 意 し、
評 価 対 象のイ メー
ジ を選 択 させて い る。
このよう に、
幼 児
や 小 学校 低
学年
を 対 象 とす る 場 合 に は、
評 価 方 法への 配慮
が必
要となる。本研
究で扱
うワー
クショ ップの対 象 者 は 小 学3
〜
6
年 生 を想 定し ているが、
ワー
クショ ップとい う比 較 的 長時 間
の作 業
の中
で評 価
を 行 う た め 懸 念 さ れ る 飽 き を 避 け る 方 法等
、
場 合によっ て は評価
方 法の 工夫 が 必 要 と なるか も しれ ない。
2 .
指標抽
出
のた め
の予 備 実 験
本 実 験では ま
ず
、
ワー
クショ ップ
の参加 者
であ
る 子 ど も が感
じ る 気 持ち を表 す 語と して適 切な形 容 詞 対を 選 定 す る。
続
い て、
選 定 した 形容
詞対
を 評価
語として用いた 評価
を行
い、
ワー
ク ショ ップで子 ど も が 感 じ る気
持 ち計 測 す る た め の指標
を 因 子 分 析 に よ り検 討 す る。
な お、
本 実 験 は 指 標 を 見 出 すこ と を目的 と し た 実 験であ る た め、
こ の過 程 に おいては、
評 価 項 目 と な る 形 容 詞の自 由 記 述 や、
多 数の項 目 につ いて の評 価 を 要 す る。
指標
を見 出
す までに 至る一
連の作 業
は、
実 際の対 象 と な る 子 ど も が行
う に は困難
である と考
えられる。
以 上のこと か ら 本 実 験で は、
水 族館
で の ワー
クショ ップに関 わる スタッフ である成 人 を対 象
と し た評価 検討
にもとづ き、
指標
を見 出
すこと と し た。2.
1.
評 価 語 候補
の 選定
ま
ず
、
ワー
ク ショ ップの スタッフ経
験 を 有し、
デザイ ンを 専 門とする19
〜
21
歳
の大学
生8
名 (
男性
1
名
、
女性
7
名 )
を 対象
に、
ワー
クショ ップで 子 ど も が 感 じる気 持 ち を 表 す 形 容 詞 対 を自由記述
によ り求
め た。 な お、
自由記
述 に よ り収 集 し た 形容
詞 対 は、
重 複 を 含 め 全 部で125
対で あっ た。 こ のうち、
著 者
の判 断
に も とづき、
重複
す る語、
小 学 校 中 高 学 年に は理解
が困難
な語
、
目 的 や記
述 が 限 定 的 な 語(
e.
g
.
,
“
[
作
品 を]
見せたい一
捨
てたい”
、[
t[
スタッフが]
親 切一
無 愛 想”
、
[
L こ こ じゃな きゃ作 れな い一
家
で も作
れ る”
)
を除
き、
47
の形 容 詞 対 を 選 定 し た。
次 に
、
ワー
クショ ップの スタ
ッフ経験
を有
し、 デザ インお よ び メ デ ィ ア表 現を専 門と す る19
〜
22
歳
の 大学 生22
名 (女 性7
名)
および25
〜
40
歳
の水 族館
の スタッフ8
名 (
男 性
2
名、
女 性6
名)
計30
名
を対 象
に、
上 述で 選定し た47
の形 容 詞 対につ い て、
ワー
クショ ップで子 どもが感
じ る気 持
ち を表
す評価 語
と して の適 切 さの判 断 を3
段階 (
x、
△、
○)
で求
め た。
x を0 、
△ を1
、
○ を2
と し、
30
名の平 均 を 算 出 し た (表1
)。
こ の結果
にも と づ き、
平
均 が1
.
6
以
上 となる18
の形容 詞
対 を 指標
抽 出 の た め の本 実 験に お け る 評価項 目 と し て 用 いる こと とした。
2.
2 ,
方 法
対 象と し た ワ
ー
ク ショ ップ :ワー
ク ショ ップの形 態 (構 成要素
とな る行
動、
所 要時
間等)
によ り抽 出
され
る指 標
が限定
さ れ ないよ う、
L’
みてみてサンゴ【とびだすサ ンゴ礁カー
ド”
(
2013
[平 成25
] 年4
月6〜7
日、
於 す みだ
水族 館)
およ びu いきも の た ちの体のし く みにつ い て学 ぼう1
『小笠原フラッ グ』”
(
2013
[平 成25
] 年6
月8
日 於 す み だ 水 族館)
の2
種
類 を対 象
とした。 ワー
ク ショ ップの形 態 は、
前 者 は“
導 入”
、
“
観 察”
、
“
制 作/
)
の行 動 を構
成要素 とし、
所 要 時 間 は120
分であった。
後 者 は“
導 入”
、
』
制作
”
の行 動
を構成 要素
とし、
所 要時 間
は15
〜20
分
であっ た。
評 価 者 :デザイ ンを 専 門 と する ワー
クショ ップの スタッフ19
〜21
歳の大 学 生10
名 (男 性1
名、
女 性9
名 ) を 評 価 者 と した。
評 価 対 象:ワー
ク ショ ップ全 体 を通 した 参 加 者で あ る 子ど も の 気 持 ち につ い て、
スタッフが 各 参 加 者 に 対 して受 け た 印 象 を 評価
表 1 評価項 目 候補の適 切 さ 得 点 (0
〜
2
の30
名の平 均 値 )。
太 字で示 した 形 容 詞 対 を 予 備 実 験で用いる 評 価 項 目 と し た。
形 容 詞 対一
た い た た な た た き い い た い た た た な い た な い た り い な き ろ つ つ ん し し す た た つ し し き し か た つ い た し く れ 楽 で し や や た う く も で ん ん よ わ お 人 さ か ち く一
く ん わ た き り し や 楽 う で ん や り か く 来 キ つ き や 話 ら こ ぐ け ぎ 作 す と た ド ゆ と と す い す つ に と や ま キ つ つ ら せ は つ り ド も も す も や た た た い つ つ つ な か た や か し な つ い に な い う し か な よ り し よ く た た た つ し し や た つ た か つ な か た き な し で し 、 た た つ し か た b カ た な し し い く く り い い 力 ん な く く な く キ し い る な ら し た か ち わ い そ そ く し ば な け か ぞ に て ぞ ド が な れ き ま つ の ず ん く ら ん ん つ る つ か つ ず ん り が ん キ そ た か で つ い も む き わ き ま ま じ く し な は し ま や に ま ド い き つ 得 2LLLLLLLLLLLLLLtLLLLLLLLhO51662773888844444995500
点 099888777666666666555555 対 詞 容 形 い い な い で た な た き し た た し て く た り え ワ う た つ た か し な な く い い な く し だ い い る く わ に し い そ に く が ソ ど い ら ぞ ぽ い い か ん い ち れ い い い や な ん く つ ち ワ ん そ か ん ん ら ま ず る さ も す か た い 長 く 少 ま や ゆ ま ソ か お わ ま し く せ は ゆ 小 き わ ふ か 太 い い い い つ で た な な い た い な い い い た い い い い い い か し 多 た た い つ め き や つ た ん る 広 し つ き よ す さ か 細 じ れ み う が 間 時 見 に そ や じ て は か き し 明 と く い く ま う わ 聞 ん つ や し ど と あ も 正 ん つ か も か ま 大 ち や あ ら ず し も れ わ は き き す や ひ わ 点 55511622777784506773863 得 LLLLLLLLLLLLLLLL α α 0。
α 01 α α 44444333222211008777632 平 均 1.
40覦 馨
幣
:
:
∵
∴
[
1
鑑
対 象 と した
。
参 加 者 は、
“
みて み てサンゴ1
と び だ す サンゴ礁
カー
ド/
’
に参 加
した8
〜
12
歳
の21
名 (
男 児8
名
、
女
児13
名 )
お よ び’
L
い き も の た ち の体の しくみにつ い て学 ぼ う!『小 笠 原フラ ッグ ゴ に参
加した1
〜
11
歳
の38
名 (
男 児18
名
、
女 児20
名)
であった。
手
続
き:各 参
加者
の作業 終
了後
、
評価 者
は ワー
ク ショッ プ の総 合評 価
とし て、
各
々 が担 当
し た参 加者
が感
じて いると思 う気
持
ち についての18
項 目 (表1
中 太 字 )を4
段 階 (とても一
ま あ ま あ一
ま あ ま あ一
とても)
で評 定 し た。
2.
3.
結 果 と考察
両ワ
ー
クショ ップの参
加者
59
名
に対 する18
項
目の評
定値
を 用い因 子 分 析 (主 因子法、
バ リ マックス 回転)
を 実 施し た と こ ろ、
7
因
子 を抽 出
した〔
表
2
)
。累 積 寄 与率
は64
.
52
% で あっ た。
第1
因 子 の寄 与率
は13
.
41
% で あ り、
[
L
にぎや か な一
しず か な”
、
[
L
楽
し い一
く る しい”
等
の因 子負 荷
が高
く、
「高 揚 感
」 に 関連
して いると考
え ら れ た。
第2
因 子 の 寄 与 率 は12,
36
% で あ り、
tt で き た一
で きなか っ た’
t、
“
せ い こ うし た一
しっ ぱい した”
等
の因 子負荷
が高
く、
「達 成 感」 に 関 連 してい る と 考 え られた。
第3
因 子の寄 与 率 は11
.
93
%で あ り、
」
L かんた ん な一
むず
か しい/
t、
」
’
や りや す かっ た一
や り に く かっ た”
等の因 子 負荷
が高
く、
「難 易度
」 に関
連 している と考
え られ た。第
4
因
子 の寄 与 率は7
.
90
% で あ り、
L」
ま ん ぞ く し た一
もっ と 話 し た い”
、
“
はっ けん し た一
はっ け ん しな かっ た”
等の因 子 負 荷 が 高 く、
「満 足感
」 に 関 連 して いる と考 え ら れ た。
第5
因 子の 寄 与 率 は7,
55
%で あ り、
L’
じっ く り やっ た一
す ら す ら やっ た”
、
[
」
な か なかで き な かっ た一
す ぐで き た”
の因 子 負 荷 が 高 く、
「集 中 度 」 に 関 連 している と 考 え ら れ た。
第6
因 子の寄 与 率 は5.
71
%で あ り、
“
もっ と作 りたい一
ま んぞく し た”
、
t」
もっ と や り たい一
ま ん ぞ く し た”
の因 子 負 荷 が 高 く、
「作 業の充 足 感 」 に 関 連 し て い る と考え られ た。
第7因 子の寄 与 率 は5
.
67
%で あ り、
」
」
き ん ちょう した一
きんちょう しない”
の み の因 子負荷
が高
く、
「緊
張感
」 に 関 連 して いる と考
え ら れ た。
以 上の結 果 よ り、
参 加 者の気 持 ち に 関 す る7
つ の因 子 が 抽 出 さ れ、
これ らの因 子 を 評 価 指 標として扱 うことに よ り、
参 加 者 の気
持ち の 全体 像を計 測 すること が可 能と な る と期 待される。
しか し な が ら、
ワー
ク ショ ップ に おいて参 加者
で あ る 子 ど も が 評 価 す ることを 想 定 した 場 合、
これら7
つ の指 標 すべ て の違い を 理 解 する こと が 困 難である こと、
第4
因 子 以 降の寄 与 率 は10
%未 満
と比 較
的低
い こと を考慮
し、
寄
与率
が高
い順
に第
3
因子 ま で を指標
と す る こ とが妥当
と考
え ら れ る。
各
項目に お け る因子負 荷
の傾 向 (
表
2
)
から、
第
1
因
子 を高 揚
感因
子、
第
2
因子 を達 成 感 因子、
第
3
因 子を 難易度因 子 と し、
参 加 者の気 持 ち を計測 す
るため の指 標
と して選 定
する こと とした。さ ら に
、
評価 者
の負
担を で き る限り少
な く かつ 因子e
’
と に安
定
し た評価 値
を得
るた め に、
次
の基 準
で評価
項 目 を厳 選
した。
各 項 目 に お け る 因 子 負 荷 量 を も と に、1
つ の 因 子 に おいて の み0
.
4
以 上の高い因 子 負 荷 を 示 す 項 目 を、
3
つ の各 因 子に おい て 因 子負
荷 量 が 高い順 に2
項 目ず
っ選 定 し た(
表
2
中
太字 )
。
高
揚 感 因 子で はL’
に ぎ や か な一
しず か な”
、
“
わ くわ く した一
わ く わ く し な かっ た”
、
達 成 感 因 子では“
でき た一
で き な かっ た”
、
/
」
せ い こ う した一
しっ ぱい した”
、
難 易度 因子
では“
か ん た ん な一
むずか しい/
t
、
L」
や り や す かっ た一
や り に く かっ た”
であっ た。
因 子こ と に 算 出 した 各2
項 目の平 均 値 (尺 度 得 点 )と、
因 子 分 析 に おいて算 出 した 各 因 子の因 子 得 点と比 較 したところ、
すべ て の因 子 に おいて高い相 関 関 係 (高 揚 感 因 子、
達 成 感 因 子、
難 易 度 因 子でr=0.
89,0.
94,0.
92,
いず れ もρ<.
01
) が 認 めら れ た。
す な わ ち、
因 子e
’
と に 各2
項 目の評 価 値 を 用いて算 出 し た 尺 度 得 点 に よ り、
各 因 子の評 価 傾 向 を 表 すこと が 可 能であ る こと を 確 認 し た。
以 上の検 討 に も とづ き、3
つ の各 因 子 か ら2
項 目 ずつ選 定 し た 計6
項 目 を 以 降の評 価 に 用いること とした。
表2 指標 抽 出の た め の因 子分 析の結果。
各項 目に おけ る 因 子負荷量と共通性を示 す。
太 字で示し た第3因 子ま で の各 2項 目を評価項 目と し て選定し た。
第1因子 第2因子 第3因子 第4因子 第5因子 第6因子 第7因子 共通性 に ぎや か な一
しず か な 楽 しい一
くるしい わ くわ く した一
わ くわ く しな かった いっ し ょ にやった一一
人でやった Q.
74−
0.
Q20
.
720
.
46
D.
72 0.
34 0.
53−
0.
22 O.
]0 0.
07−
Q.
310
.
]2
0
.
17−
0
.
03
0.
17 0.
15 0.
05 0.
00−
0.
04 0.
26 0、
00−
0
.
110
.
67
−
0
、
06
0
.
230
.
83
0
.
03−
0
.
100
.
69
0.
27−
O.
250
、
53 できた一
でき な かった せいこう した一
しっばい した す き一
きらい D.
07 0.
80
0.
050
.
76 0.
48 0.
650.
13 0.
13−
0
.
08
−
0
.
120
.
03
0
.
69
−
O,
10 0,
02−
Q
,
Q5
−
0
.
05
0
.
04
0
.
59
0,
]8 0、
08 Q.
30 0.
050
.
02
0
.
78 か ん た ん な一
むず かし い や りや す かった一
や りに くかった お も し ろい一
っま ら ない 0.
07 0.
070
.
13
0
.
00
0.
30 0.
360.
81−
0.
08−
0.
11−
0.
09−
0.
07 0.
69Q
.
73
0
.
03
−
O
.
18
0
.
04
0
.
09
0
.
59
0.
45 0.
25 0.
15 0.
30−
0.
03 0.
59 ま んぞ くし た一
もっ と話 したい はっ け ん し た一
はっけん しなかった た く さ んやっ た一
ものたりなかった 0.
07 0.
15 0.
01−
0.
03 0.
23 0.
09一
〇.
02 0.
82 0.
01−
0.
02−
0.
15 0.
72 0.
35 0.
51 0.
03−
0.
06 Q.
19 0.
43−
0.
20 0.
48 0.
09−
0.
12 Q.
19 Q.
39 じっ く り やっ た一
すらすらやった な か な かでき な かった一
す ぐでき た一
〇.
05
0
.
00
−
0
.
180
.
14 0.
80
0.
04
0.
07 0.
70−
O
.
06
−
O
.
06
−
O
.
59
−
0
.
11 0.
60−
O.
05 0.
01 0.
73 もっ と作 りたい一
ま んぞく した もっ とや りたい一
ま んぞくした き ん ちょうした一
き ん ちょう しない一
〇.
02−
Q.
20 0、
06−
0、
22 0.
05 0、
78−
0
.
09
0
.
72 0.
36 0.
13−
0.
33
0.
17−
0
.
100
、
44
0
、
06
0
、
49
−
0
、
11
0
.
06
0
.
03
0
.
05
0
.
07
−
0
.
06
0
.
87
0
.
78
固有値 寄 与 率 (%) 累 積 寄 与 率 (%) 2.
41 2.
23 2.
15 1.
42 1.
36
1.
03
13.
41 12.
36
11.
93
7.
90 7.
55 5.
7T1.
025.
6764.
5216
デ ザ イ ン 学 研 究 特集号Special lssue DfJapanese Society forthe Science ot Design Vol
.
21−
1 No.
81 2014NII-Electronic Library Service
3 .
子
ども を 対 象
と し た評 価
の経 過 報 告
3.
1
,
方 法
対 象 と した ワ
ー
ク ショップ;“
ゆ ら ゆ らモビー
ル小笠
原の い き もの た ち”
(2013
[平 成25
] 年8
月21
日 於 す みだ水 族 館)
を 対象
と し た。
ワー
ク ショ ップ は[
」
導
入”
、
“
観 察
’
、
」
’
制 作
n の 行 動 を 構 成 要 素 と し、
所 要 時 間 は120
分であっ た。
評 価 者
:ワー
ク ショ ップ に参
加 し た8 〜11
歳 の 子 ど も21
名
(
男児
;11
名
、女 児
10
名 )
と、
デザ インを 専 門 と する ワー
ク ショ ップの スタッフ19
〜
21
歳の大 学 生12
名 (女 性12
名 ) を評価 者
とした。評
価
対 象 ;ワー
クショ ップの進 行に合 わ せ、
“
導入”
とE’
観 察’
を 「せつめいと か ん さつ 」、
’
t 制 作”
を 「つ く る 」、
さ ら に 総 合 とし て全工程
を 「ぜ ん たい 」 と した。
それぞれ に お ける参 加 者 であ
る子 ど もの気 持
ちにつ い て、
参加 者 自身
が受
け た印象
お よ び スタッ フが各参 加 者
に対し て受
け た印象
を評価対 象
と し た。手 続
き :「せつ めいとかんさ
つ1、
「つく
る」各
工程
の作 業 終
了 後、
参 加 者であ る 子 ど も自身
が そ の 時感
じた気持
ち につ いて6
項 目 (高 揚 感 因 子 :Uわ くわ くした一
わ くわ く しなかった’
}
、
”
にぎ
や か な一
しず
か な”
、
達 成 感 因 子 :“
せい こう し た一
しっぱ
いした”
、
“
できた一
できな かっ た”
、
難 易 度 因 子 ∵’
や りや す かっ た一
や りに くかっ た”
、
[
’
か ん た ん な一
む ず か しい”
) を4
段 階 (とても一
ま あ ま あ一
ま あ ま あ一
とても)
で評
定した。 ま た、
全工程 終
了後
、
ワー
ク ショ ップ を終
え て総
合 的に感じた 気 持 ち 「ぜんたい 」 を同様の6
項 目 を4
段階
で評定
した。子 ども による評
価
に使
用 した評 価
用紙
を 図1
に 示す。
従 来のSD
法で用いる評 価
用紙
では、
系 列 に よ る 影 響 を 避 け る た め、
似 か よった 形 容 詞 対 が 連 続 しないよ う 因 子ごと に ま と め ず、
か つ形容詞
対の意味
的 な 方 向性
が 左 右一
方 に偏
らないよ う 配 慮 す る のが一
般 的である7)(例 え ば、
’
t しっ ぽい した一
せい こ う し た”
、
“
でき な かっ た一
でき た”
という 左 右の配 置では、
同 じ方 向の意味
を もつ tLせい こう した”
、
“
でき た”
が 右 に偏
っ ている)
。
しかしな がら 子 ど もによる評 価では、
こ のよ うな 配 慮 に よ り生 じる評価
の しにく さ自体
が問
題 と なる こと を 懸 念 し、
項 目 は 因 子ご と に ま と め、
各 形容 詞対
の意 味 的
な方 向性
が同
じに なるよ う左 右の配 置を行っ た。 ス タッフ に よ る評価
は、
各参
加者
の作
業終
了後
、
ワー
クショッ プの総合 評価
と し て、
各
々 が担 当
した 参 加者
が もっ て い る と思う気
持ち について6
項 目を4
段階 (
と て も一
ま あ ま あ一
ま あ ま あ一
と て も)
で 評定
し た。
3.
2 .
結 果 と 考 察 図2
は、
高 揚 感 因 子の 評 価 項 目』
わ くわ く した一
わ くわ くしな かっ た”
お よ び L にぎ
や か な一
しず
か な/
’
に お け る 全 評 定 数(
21
名x2 項 目=
・
42
) に 対 す る4
段 階の各 評 定 値 (e.
g
、
,0
:“
とても わ くわ く しな かっ た”
、1
:“
ま あ ま あ わ くわ く しな かっ た”
、2
:’
t ま あ ま あ わ くわ く した”
、
3
:‘
tとてもわ くわ く し たり
の頻 度
の割 合
を 工程
ご と に 示 し た も の である。
また、
ワー
クショ ッ プ終
了後
の スタ
ッ フによる評価
につい ても同様
に図
2
に示 した。
図
3
は達 成 感
因 子 の 評価
項 目“
せ い こう し た一
しっぱ
いし た”
および
[
’
で き た一
でき な かっ た”
、
図4
は難 易度
因 子の評価
項 目“
やりや すかっ た一
や りにくかっ た”
およ び“
か ん た んだった一
むず
か し かった”
におけ る各 評 定 値の頻 度の割 合 を 示したも のであ る。
全 体の傾 向 と して、
評 定 値2
や3
へ の 偏 りが 見 られ る。
特 に 子 ど もによる評
定値
につ い ては評
定値
O
や1
は ほ と ん ど な く、
2
や3
にお ける偏 り がスタッフよ り も 大 きい。
評 定 値2
、
3
が 示すのは、
』
とても/
ま あ ま あ わ く わ く した”
、
“
とても/
ま あ ま あせ い こ う した”
、
[
‘
とても/
ま あ ま あ や りや す かっ た”
等で あ り、
前 向 き な 意 味の方 向 に 評 定 値 が 偏っ てい ること が わ か る。
スタッフに よ る 評 定 値 につ いても、
高い評 定 値へ の偏 り が 見 ら れ る もの の、
低い評 定 値へ も 若 干 ば らつ い て いること が わ かる。
以 上のよ う に 評 定 値 に 見 ら れる偏 りが 大 きい た め 統 計 的 な 検 定 は 行 わず
、
以 下では 結 果の所 見 を 述べ る に 留 め る。
高 揚 感 因 子 (図2
) につ いて、
子 ど も に よ る 評 価で は、
評 定f
業
des
滅
せ
つ
め
い
と か ん さ
っ
・
で 酖 ○◎()○で き 勘・
た・
eむずかしいOOOO
かhth ・S」
の よ う に.
あ て は ま る と こ ろ にOを つ け て だ さ い。
耄
纛
s
わ く わ く しなかっ
た1・
r・
r 尸 ;わく
わく
し
た しずかな1.
.
八 入 入.
1[匸辞 か な しっ
ぱい した1t」・
「・
1 ,せ い こ う した で きな かっ
た 1 ,r
・
r
罰’
・
で き やDに くかフ
た 1 距 // ,1 ; 恰 りや すかつ
た むずかレい 1丶
ノ1丶
丿L.
ノ」
、
、
丿か ん た ん な爵
知 豚
_’
‘
鷲
輝 軈 驫 ’つ
く
る
・
でSltO ◎:)()でStSh・
r−
J it]VPtしい0000
”Nitth な・
の よ う に、
あ て は ま るtこ ろ にUを つ け て 肥 さいt
講 譱
,
x
て ま ま て も あ あ も わ (n〈 しts ”・
た○ ○Ocr
, ・ 〈nく したL 。、
,
な 、.
沼
、.
、 、.
、.、。 か な し⊃
ばい した」
厂
丶/
t.
」
・
ロ
〔t/
t.
t
; せ い こ う した できなかつ
た気ノL、
.
艮 技 丿で ぎ たや り
に
くか
つ
た(二)(二)(三
6
や り や す かつ
t爲
帆ご
一
ぜ ん た
い
・
で ぎr・
OOC
沿でatsか・
た・
te’
VttLLOOOC ゆ 硫 んな・ の よ う に、
あて は ま る ζ こ ろ にOを つけてださ い。
ま ま と あ あ と1
蠹 蓊1
わ
く
わ
く
し
なか
っ
た「
「
.
丶’
厂
丶「
’
.
「
.
1厂
」
・
わ
く
わく
し
た しずかな匚
・
」
・
「
・
1
.
にぎやかな し っぽい レた/
t.
丶
」
厂
)(.
’
1 d/.
t
/せい こうした で き な かつ
たtl」
,
;L 艮 } で き た や り に くかっ
たr・
」・
「・
:
1や り や す かっ
た悔
漕
醗 叩 鰍 ん な 一 一 図1
子 ど も に よ る 評 価 に使 用 し た 評 価 用 紙轍 鱗
:
∵ 鷺
!
l
詮
値
3
(”
とてもわ くわ く した”
、
“
とても に ぎ や か な り の頻 度 が 「説 明 と観 察(
□)
」、
「作 る (騾 ) 」、
「全 体 (■ )」 の 工程 順 に、
評 価のタ イ ミング が 後 に なるほ ど高
くなっ ている。 「説
明 と観
察」 から 「作る 」工程
へ の時
間の流れ と共に、
高
揚 感が強く感 じられているよう に考
え られ
る。他 方
、
ワー
ク ショ ップ終
了後
の スタッフ に よ る評価
は、
子 ども に よ る評価
と比べ る と評 定 値0
や1
(
’
」
とても/
ま あ ま あわ
くわ
く しな かっ た”
、
’
t と て も/
ま あ ま あしず か な”
)
に も頻 度
が 分布
し て お り、
子 ども が感
じ て い る高 揚感
がスタッ フ に は伝 わ
りに くい こ とを 示唆
して いる。達 成
感 〔
図3
)
につい て、
特
に 「説 明と観 察(
口)
」 の 工程に おい ては 評 定 値2
(
“
ま あ まあ せい こう した”
、
L‘
ま あ ま あでき た り の頻 度 が 高い。
「説 明 を 聞 く 」 とい う比 較 的 受 動 的 な 要 素 を 含 む 「説 明と観 察 」 の工程では、
達 成 感 を 感 じにくいのか も しれ ない。
これ に対 し、
「作 る (驪 ) 」 工程 や 「全 体 (■ )」 を 通 して の気 持 ち、
スタッフが 感 じた 子 ど もの達 成 感 は 評 定 値3
(’
t
とてもせ い こう した”
、
“
とてもでき だ’
)の頻 度 が 高 く、
達 成 感 は 自 覚 し やす
く、
スタ
ッフ にも伝 わ りや す
い特徴
があ
ると考
え られ る。難 易
度 (
図4
)
につ い て、
最 大であ る 評 定 値3e
’
とて も や りや すかっ た”
、
“
とて も かんたんだっ た”
)
へ の偏 りが 他 の 因 子と比較
する と少 なく、
評 定 値が比 較 的 低い。
し か しなが ら、
高 揚 感
や達 成 感
は高
い評 定 値の頻度
が 全 体 的 に 高 かっ た (「説 明 と 観 察」 の達 成 感 は除く)こと か ら、
各工程の[
‘
や り や す さ”
や“
か ん た ん さ”
が必 ず
しも高 揚 感
や達 成 感
に連動
する も ので は な く、
逆に」
’
や り に く さ”
や“
むずか し さ”
が高 揚 感や達 成 感 につ な が り得
る可能性
が 示唆
される。
80 60塁
些
答
4°罎
20 0 □説 明と観 察 as作る ■全体 zaスタッ フに よ る 評 価。
.
一
塲
[
』
一
.
一
「
.
.
.
0 ユ 評 定値 2.
.
「
.
3 図2 高 揚 感 因 子 におけ る 各 評 定 値の頻 度の割 合。
評 定 値 が 高いほど」
」
わ くわ く した”
、
“
にぎや か な”
と評 価 さ れ たこ とを 示 す。
4
.
ま と め と今 後
の課 題
本
研究
で は、
ワー
ク
ショ ップに おけ る子 ど もの気持
ちを計
測 図3
す る た め の指標
を、
成人の評 価 者に よ るSD
法と因 子 分 析に も と づ き抽出
した。 それ
ら は、
高揚 感
、
達成 感
、
難
易度
の3
つであっ た。3
つの指
標を用い ワー
ク ショ ップ に おい て子ど も によ る 評 価 を実
施し た ところ、
指標
ごと に子 どもの気持
ち に異な る傾向
が う か がえ、
本研究で 示 し た3
つの指標
により ワー
ク ショップに参
加 する子 ど もの多様
な 気 持 ち を捉
え得
る ことを 示 した。 しか し な が ら、
評
定値
の偏
りを 回 避 するため の評 定方
法や
、
ワー
クショ ップ の進 行と の関
わ りについ て改善
す る余
地は多
く残さ れ て い る。4
.
1
,
評定 方法
の改善
高
い評
定値 (
/
」
とても わくわく した”
、’
t と て も せ い こ う した”
、
/
」
と ても かんたんだっ た”
)
へ の偏
りが 大 きかっ た 原因の一
つ と して、
評 定 段 階 数の少 な さ が挙
げられる。
少
ない段 階数
の一
部
に評 定 値 が偏
る のを 避け るため に は、
評 定値
を 離 散 値と し て得 る段 階
評定法
ではな く
、
連 続値
として得
るマグニ チ ュー
ド推 定
図4 法 (Magnitude
estimation method)
8)が有効
か も しれ ない。ME
80 60
篝
璽
譽
4°罎
2°
1
0副
嘩
0 評 定 値 2 3 達 成感因子 に お け る各評定値の頻度の割 合。
評定値が高い ほ ど」
」
せ い こう した11、“
でき た”
と評 価さ れ たこと を 示 す。
80.
{i
I1
60_
1
琶
1聾
譽
4°爨
20 G0 1 評定値 2 3 難 易度 因 子に おける各評 定値の頻度の割 合。
評 定値が高いほ ど”
や りや すかった”
、
“
かん た ん だった”
と評価されたこと を示す。18
デ ザ イン学 研究待集 号Special Issue ot Japanese Society torthe Science ot Desig
[
VO】.
21.
1 No.
81 2014NII-Electronic Library Service
法では、
人 間 は 自分の感 覚 を 量 的 に 把 握できると仮 定し、
様々 な 対 象の観 察 に よって生 じた 感 覚 量 を 被 験 者 に報
告 さ せ る も の であ り
、
印象
の計 測
にも応 用 す
る ことが可 能
であろう。 ま た、
手 法と しては感 覚 量を ロ頭に よ り数 値
で答
え た り、
線
分の 長 さ で表
し た りす るた め、
段 階
の程度
を表
す語 (
“
とても”
、
“
ま あ ま あ”
等)
の解
釈の個
人 差を考 慮
し な け れば ならない段 階評
定 よ りも直
接的
であ ると も い え る。 そ のため、 子 ど も向
けの評
定 方 法と して も用いや す い。
ま た こ の方 法の 発 展 と し て、
線 分で は な く、
例
えば
円の大
きさ
で 評定値 を表 す
といった よう に、
感 覚
量 を 表現
す る媒
介 を工夫 す る 自 由 度があ るた め、
本 研 究で対象
とし て い る色 塗 りや工作 等の作 業 を 含 む 「制作
」 の工 程 を構 成
要 素
と する ワー
クショ ップ に は 適 用 しや すい。
4
、2.
ワー
ク ショ ップ 進行
との 関 わ り の 改 善 ワー
クショ ップ に おいて参 加 者 自 身 に よ る 評 価の際 に 配 慮 し なけれ
ば な ら ない のは、
評 価
す ること自体
がワー
ク ショ ッ プ の 進 行の妨
げ に な るこ と であ る。今
回、
ワー
クシ ョップにお い て参 加 者 に よ る 評 価 を 実 施し た中で は、
「説 明と観察
1、
「制 作」 といっ た工程ごと に、
従来
の評価
用紙
に 記 入 す る形 式
で評 定 を 求 め た。
こ の作 業は、
ワー
クショ ッ プ の進 行の流れ に お い て異 質 な もの とも 捉 えられ、
進 行の妨 げ
になる、
ある い は参 加
者の意 欲 を 削ぎ
かね ない。
この こ と を避
け る た め に も、
ワー
ク ショ ップのプログラム に 如 何 に 組 み 込 む か工夫が必
要とな る。4
.
3 .
改善案
以 上の評 定 方 法 とワー
ク ショ ップ の 進 行 と の 関 わ り に 関 す る 課 題 を 踏 ま え、
現 在、
改 善 案 を 検 討 中で あ る。
その一
例と し て、
「ワー
ク シ ョ ップ に 参 加 している 自 分の気
持 ち を 測 る」 と いう イベ ン トの一
つ としてプログ ラムに 組 み 込 むことを 考えて いる。
従 来の ア ンケー
ト手 法 の よ う に、
評 価 用 紙へ の 記 入 に よ り単
に 評価
デー
タ を 集 め るの で は な く、
参 加 者がその時の 自分 の気 持 ち を 測 り 知るた めのプログラムの一
部 とす る とい う もの である。
図
5
は、
そのプログ ラムで使 用 す る評 価 用 紙の一
部で ある。3
本の温 度 計 は 各 指 標の スケー
ルを 示して おり、
塗
りつ ぶ した 高 さ に よっ てそ の 指 標 が 表 す気
持 ちの量 が 評 定 さ れ る。
指 標乙と に 色 を 塗 り分 け るこ とに よっ て、
指 標の識 別 を 促 す。
ま た、
単 に 丸 を 付 け るの では な く、
色 を 塗 る という 作 業 に す る こ とで、
ワー
クショ ップの進 行の流 れに おける違 和 感の削 減を 期 待 している。
さ ら に、
プログ
ラム の一
部
として組
み 込 むこ と に よっ て、
参 加 者とス タッ フ、
あ るい は参 加者
同士 で気持
ち を 共有
した り、
コミュ ニ ケー
ショ ン のきっ か け と した りと、
ワー
クショ ップへ好 影 響を与
え る こ と も期 待
さ れ る。
現在
、
こ の案
に も とついた 試 行 評 価の実施
と結
果 分析
を進
めて おり、
今
回の 実 施結 果
との比較
検討
を 今 後 行 う 予 定であ る。
き も ち の 温 度 を は かって み よ う !/
観察してみて わ く わ く した か ん た ん だった 観察で き た 図5
評 価 用 紙 の改善案の 例4.
4,
おわ り
に今 後
、
評 価 の実
施・
改善
を重
ねて いくこ と で、
ワー
クショッ プ に 参 加 す る 子どもの気 持ちを 定 量 的に捉え、
学び を評 価 する た め の 手 法 をブ
ラッシュ アップし たい。今
回試
みた の は、
ワー
クショ ップ に おけ る その時々 の行 動に おい て、
子 どもが どの よ う な 印 象 を 受 けて いる か について 子 ど も自身
が 評定
し、
学
び の評 価
やそ のプロセス で の変 化
を捉
え よ う と する手 法であっ た。
こ の 手法に よ り得
る こ とがで き る の は、
従 来の ア ン ケー
トや 観察 法
にお ける成人
の目線
による客観 評価
では捉
える ことの でき な い、
子ども自
身に よ り行
わ れ る行
動の評価
である。
こ のよう な手
法 を確
立 する こと ができ れ ば、
ワー
クショ ップ に お ける学 びの みならず、
子 ども の様
々 な 行 動 評価
に役 立っ と 考 えられる。
本
研究
に おけ るワー
ク
ショ ップでの評 価 実施
にあ
た り、
ご協
力いた だいたすみ だ水 族 館と京 都 水 族 館お よ び担当
の皆 様
に感
謝の意
を 表 しま す。
【参 考 文 献】
1
)神 宮 秀夫
:印象測 定
の心
理学
.
川 島書 店
,
1996
.
2
)社
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会:動物
園・
水 族館
で の教 育 を考える 教 育 方 法 論 研 究,
社 団 法 人 日本 動 物 園 水 族 館 協 会,
2003
.
3
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C
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E
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G
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J
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&Tannenbaum
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:The
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4
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67
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1963
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5
) 賀集 寛
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仲 田啓
子・
三宅敏
子 :幼 児の情 緒
的意味
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68
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6
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B
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s symbolicconceptualization Qf
parents
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Ghild
Development
,32
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